JP3002139U - 円盤発射玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円盤の充填が容易な円盤発射玩具を提供す
る。 【構成】 円盤を発射する円盤発射玩具において、弾性
を有する円盤と、この円盤を複数枚積層状態で保持可能
な供給部と、この供給部内に保持された円盤を１枚ずつ
発射位置に向けて押し出す押出し装置と、この押出し装
置によって押し出された円盤を発射する発射装置とを備
え、前記発射装置は、前記円盤を挟持可能な少なくとも
２個のローラと、これらローラのうちの少なくとも１つ
を前記円盤を発射する方向へ回転させるモータとを含ん
で構成されていることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、円盤を発射する円盤発射玩具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の円盤発射玩具として、例えば、図６に示すような構造を有するものが 知られている。この円盤発射玩具１は、全体がピストルに似せた形状に構成され ており、グリップ２を例えば右手で握った状態で、円盤３を前方から充填し、飛 ばそうとする方向へ銃口を向けて、トリガ４を引くことによって、円盤３が発射 される。

【０００３】 すなわち、この円盤発射玩具１は、銃身部分５内に、図７に示すような一対の 弾性片６，６が設けられており、この一対の弾性片６，６を開くように前方から 円盤３をはめ込むようになっている。そして、円盤３を完全にはめ込むと、弾性 片６，６によって円盤３が抱持されるようになっている（図８参照）。この時に 、トリガ４に連設された押圧部４ａが円盤３によって押されて、トリガ４が軸４ ｂを中心に回転してグリップ２から離れる。この状態からトリガ４を引くと、ト リガ４が軸４ｂを中心に回転し、押圧部４ａによって円盤３が前方へ押し出され る。すると、円盤３を抱持していた一対の弾性片６，６が徐々に開いてゆく。そ して、一対の弾性片６，６の先から円盤３が半分程度押し出されると（図８の２ 点鎖線参照）、今度は、一対の弾性片６，６が閉じようとし、その力で円盤３が 発射される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような円盤発射玩具１によれば、下記のような問題があっ た。

【０００５】 すなわち、前記円盤発射玩具１によれば、１枚ずつしか円盤３を充填すること ができないため、発射しようとする度に円盤３の充填作業を必要とし、非常に面 倒であった。また、一対の弾性片６，６で円盤３を発射するものであるため、そ の一対の弾性片６，６の弾発力はある程度強くなくてはならない一方、円盤３を プラスチックなど、硬質のもので構成しておく必要がある。しかし、充填時に、 硬質の円盤３を、弾発力の強い一対の弾性片６，６の間に押し込むには、相当の 力を必要とするので、幼児など、小さい子供にとっては、その充填作業が非常に 困難であった。

【０００６】 本考案は、このような問題点に鑑みなされたものであり、円盤の充填が容易な 円盤発射玩具を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

第１の手段は、円盤を発射する円盤発射玩具において、弾性を有する円盤と、 この円盤を複数枚積層状態で保持可能な供給部と、この供給部内に保持された円 盤を１枚ずつ発射位置に向けて押し出す押出し装置と、この押出し装置によって 押し出された円盤を発射する発射装置とを備え、前記発射装置は、前記円盤を挟 持可能な少なくとも２個のローラと、これらローラのうちの少なくとも１つを前 記円盤を発射する方向へ回転させるモータとを含んで構成されていることを特徴 とする。

【０００８】 第２の手段は、第１の手段における前記円盤をドーナツ形に構成したものであ る。

【０００９】 第３の手段は、第１の手段および第２の手段において、全体形状がピストルに 似せて作られており、前記押出し装置は、トリガと、このトリガに連動して前記 円盤を発射位置に向けて押し出す押出し部材とを含んで構成されていることを特 徴とするものである。

【００１０】

【作用】 上記した手段によれば、供給部に複数枚積層状態で保持された円盤は、押出し 装置により１枚ずつ発射位置に向けて押し出され、押し出された円盤は、ローラ の円盤を発射する方向への回転によって発射される。このように供給部は円盤を 複数枚積層状態で保持できるので、１回毎に円盤を充填しなくても済むことにな り、連続して円盤を発射させることができる。また、円盤を供給部に入れるだけ で円盤の充填ができるので、小さい子供でも簡単に当該充填作業を行うことがで きる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例に係る円盤発射玩具を図面を用いて説明する。

【００１２】 図１は、円盤発射玩具の外観を示している。この円盤発射玩具１０は、全体が ピストルに似た形状に構成されている。すなわち、この円盤発射玩具１０は、グ リップ１１と、銃身部分１２とを有し、グリップ１１近傍にはトリガ１３が設け られている。また、銃身部分１２上面後部には供給部２０が立設され、その供給 部２０の前側には熊人形２１が取り付けられている。そうして、この円盤発射玩 具１０においては、供給部２０の蓋２０ａを開け、ドーナツ状の円盤３０を例え ば８枚程度供給部２０に充填するとともに、銃身部分１２後部の電源スイッチＳ Ｗ（図２および図３参照）を入れ、その後に、トリガ１３を引くことによって前 記円盤３０が銃口１２ａから発射されるようになっている。

【００１３】 次に、この円盤発射玩具１０の詳細を説明する。

【００１４】 グリップ１１内は図２に示すようにバッテリボックス１４を構成している。ま た、グリップ１４の底部は、図１および図２に示すように、軸１５ａを中心に開 閉可能な蓋を構成しており、この蓋１５を開いてバッテリボックス１４に対して 電池（図示せず）の着脱を行うようになっている。

【００１５】 銃身部分１２は、図２に示すように、仕切板１６によって上下２室に区分けさ れており、下室にはモータＭ（図３参照）が設置されるとともに、トリガ１３の 基部が差し込まれている。トリガ１３は、軸１３ａを中心に回動可能となってお り、銃身部分１２内の固定部との間に掛けられたばね１７によってグリップ１１ から離れる方向へ付勢されている。

【００１６】 このトリガ１３は、図４に示すように、リンク１８ａ，１８ｂおよび銃身部分 １２との間で４節回転連鎖機構を構成している。これを模式的に示したのが図５ である。したがって、トリガ１３が軸１３ａを中心に回動すると、リンク１８ａ を経て、リンク１８ｂが回転することになる。リンク１８ｂは、供給部２０に保 持された円盤３０を発射位置に押し出すものであり、その上端面には、爪１９ａ ，１９ｂが付設されている。そして、この爪１９ａ，１９ｂは、トリガ１３が引 かれていない状態では、共に仕切板１６の開口１６ａから上室に突出している。 このうち爪１９ａは最下段の円盤３０の穴に臨み、円盤３０のストッパとして機 能する。一方、爪１９ｂは最下段の円盤３０の後部に接し、トリガ１３が引かれ た場合に、円盤３０の後部を押して、当該円盤３０を発射位置に押し出すように 機能する。すなわち、トリガ１３を含む４節回転連鎖機構によって押出し装置が 構成されている。

【００１７】 供給部２０は、図１および図２に示すように、仕切板１６上に設置されるシリ ンダ２２と、このシリンダ２２の上端開口を閉塞する蓋２０ａとによって構成さ れている。シリンダ２２には多数枚の円盤３０が積層状態で保持できるようにな っている。シリンダ２２の下端部前半部にはちょうど円盤３０の厚み程度の切欠 き２２ａが設けられており、この切欠き２２ａを通して、前記押出し装置によっ て供給部２０内に保持されている円盤３を発射位置まで送れるようになっている 。なお、シリンダ２２の下端部後ろ側には前記爪１９ｂの移動を許容するスリッ ト２２ｂが設けられている。

【００１８】 発射装置４０は、仕切板１６下側に設けられたモータＭ（図３参照）と、仕切 板１６上側に位置し前記モータＭによって駆動される駆動ローラ４１と、仕切板 １６上側に位置し前記駆動ローラ４１との間で円盤３０を挟み込むアイドルロー ラ４２とを有している。そして、供給部２０の位置（図３のＡの位置）に存在す る円盤３０を押出し装置によって発射位置（図３のＢの位置）まで送り、駆動ロ ーラ４１の回転によって前方へ向けて発射するようになっている。

【００１９】 円盤３０は、弾性を有し、ドーナツ形状を呈している。この円盤３０は、具体 的には、ゴム、塩化ビニル、ブロー成形品あるいはウレタンフォーム、ポリエチ レンフォームなどから構成され、本実施例においてはポリエチレンフォームを利 用している。円盤３０に弾性を持たせたのは、人に当たった場合の危険回避と、 駆動ローラ４１とアイドルローラ４２とで挟まれた際の変形の容易化とを図るた めであり、また、ドーナツ形状としたのも同様の趣旨からである。なお、ドーナ ツ形状とした場合には、円板としたものよりも直進性が良いことが実験によって 確認されている。

【００２０】 次に、このように構成された円盤発射玩具１０の使い方とともに作用を説明す る。

【００２１】 まず、蓋２０ａを開けて円盤３０を多数枚供給部２０内に入れておく（図３の Ａの位置）。この状態で、電源スイッチＳＷを入れ、銃口１２ａを的に向ける。 そして、的が定まったならトリガ１３を引く。すると、リンク１８ａを経てリン ク１８ｂが回転する。そして、そのリンク１８ｂに付設されている爪１９ｂが円 盤３０の後部を押し、発射位置（図３のＢの位置）に導く。この際に、円盤３０ は、発射位置に近づくにつれて、駆動ローラ４１とアイドルローラ４２によって つぶされつつ挟まれてゆく。そして、発射位置に至ると、円盤３０は駆動ローラ ４１によって発射され、発射された円盤３０は空気抵抗を受けながら飛翔する。

【００２２】 このように構成された円盤発射玩具１０によれば、円盤３０を供給部２０に複 数枚積層状態で保持できるので、１回毎に円盤３０を充填しなくても済み、連続 して円盤３０を発射させることができる。また、円盤３０を供給部２０に入れる だけで円盤３０の充填ができるので、小さい子供でも簡単に当該作業を行うこと ができる。

【００２３】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案は、かかる実施例に限定さ れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。

【００２４】 例えば、前記実施例によれば、円盤発射玩具１０の全体形状をピストルに似せ た形状としたが、それ以外の形状であっても良いことは勿論である。

【００２５】 また、前記実施例では、片側を駆動ローラ４１とし、反対側をアイドルローラ としたが、両方を駆動ローラとしても良い。また、アイドルローラを２個以上設 けても良い。

【００２６】

【考案の効果】

本考案によれば、円盤を発射する円盤発射玩具において、弾力性を有する円盤 と、この円盤を複数枚積層状態で保持可能な供給部と、この供給部内に保持され た円盤を１枚ずつ発射位置に向けて押し出す押出し装置と、この押出し装置によ って押し出された円盤を発射する発射装置とを備え、前記発射装置は、前記円盤 を挟持可能な少なくとも２個のローラと、これらローラのうちの少なくとも１つ を前記円盤を発射する方向へ回転させるモータとを含んで構成されているので、 円盤の充填が簡単となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の円盤発射玩具の外観斜視図である。

【図２】実施例の円盤発射玩具を左側面から見た場合の
縦断面図である。

【図３】実施例の円盤発射玩具の上部構造を取り除いた
状態の平面図である。

【図４】実施例に係る押出し装置の構成を示す図であ
る。

【図５】図４の押出し装置の機構の模式図である。

【図６】従来の円盤発射玩具の外観斜視図である。

【図７】従来の円盤発射玩具における弾性部材の構成を
示す斜視図である。

【図８】従来の円盤発射玩具における弾性部材の作用を
説明するための平面図である。

【符号の説明】

１０ 円盤発射玩具 １１ グリップ １３ トリガ １８ｂ 押出し部材 ２０ 供給部 ３０ 円盤 ４０ 発射装置 ４１ 駆動ローラ ４２ アイドルローラ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ４１Ｂ 7/08 Ｚ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円盤を発射する円盤発射玩具において、
   弾性を有する円盤と、この円盤を複数枚積層状態で保持
   可能な供給部と、この供給部内に保持された円盤を１枚
   ずつ発射位置に向けて押し出す押出し装置と、この押出
   し装置によって押し出された円盤を発射する発射装置と
   を備え、前記発射装置は、前記円盤を挟持可能な少なく
   とも２個のローラと、これらローラのうちの少なくとも
   １つを前記円盤を発射する方向へ回転させるモータとを
   含んで構成されていることを特徴とする円盤発射玩具。
2. 【請求項２】 前記円盤はドーナツ形に構成されている
   ことを特徴とする請求項１記載の円盤発射玩具。
3. 【請求項３】 全体形状がピストルに似せて作られてお
   り、前記押出し装置は、トリガと、このトリガに連動し
   て前記円盤を発射位置に向けて押し出す押出し部材とを
   含んで構成されていることを特徴とする請求項１または
   請求項２記載の円盤発射玩具。