JP3001069B2 - チタン酸バリウム単結晶 - Google Patents
チタン酸バリウム単結晶Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高光屈折性(photoref
ractive properties)を有し、位相共役鏡、レーザ共振
器及び光学画像解析機器等の光学応用機器に使用される
チタン酸バリウム単結晶に関する。
ractive properties)を有し、位相共役鏡、レーザ共振
器及び光学画像解析機器等の光学応用機器に使用される
チタン酸バリウム単結晶に関する。
【0002】
【従来の技術】チタン酸バリウム(BaTiO3 )単結
晶の製造方法として、フッ化カリウム(KF)又は塩化
バリウム(BaCl2 )をフラックスとして使用するフ
ラックス法が知られている。(J.P.Remeika 等、J.Am.C
hem.Soc.第76巻、1954年発行、第 940頁)。この方法に
より製造されたチタン酸バリウム単結晶はバタフライ型
結晶といわれるものであり、最大厚さが 0.4mm程度の三
角形状のものである。この方法においては、光学応用機
器に使用可能な大型で厚さが厚いチタン酸バリウム結晶
を得ることができない。
晶の製造方法として、フッ化カリウム(KF)又は塩化
バリウム(BaCl2 )をフラックスとして使用するフ
ラックス法が知られている。(J.P.Remeika 等、J.Am.C
hem.Soc.第76巻、1954年発行、第 940頁)。この方法に
より製造されたチタン酸バリウム単結晶はバタフライ型
結晶といわれるものであり、最大厚さが 0.4mm程度の三
角形状のものである。この方法においては、光学応用機
器に使用可能な大型で厚さが厚いチタン酸バリウム結晶
を得ることができない。
【0003】その後、二酸化チタン(TiO2 )を過剰
に含有させた組成の原料融液を徐冷しつつ種結晶にチタ
ン酸バリウムを晶出させることによりチタン酸バリウム
単結晶を製造する溶融引き上げ法(TSSG法;Top Se
eded Solution Growth法)が開発された(A.Linz、V.Be
lruss and C.S.Naiman、J.Electro.Chem.Soc.60C、1965
年発行、第 112頁)。
に含有させた組成の原料融液を徐冷しつつ種結晶にチタ
ン酸バリウムを晶出させることによりチタン酸バリウム
単結晶を製造する溶融引き上げ法(TSSG法;Top Se
eded Solution Growth法)が開発された(A.Linz、V.Be
lruss and C.S.Naiman、J.Electro.Chem.Soc.60C、1965
年発行、第 112頁)。
【0004】この方法により製造されたチタン酸バリウ
ム単結晶は、その形状を所望のバルク状にすることが可
能であると共に、フラックス等からの不純物の汚染も少
ないため、フラックス法に比較して良好な光学的特性を
有している。このため、チタン酸バリウム単結晶を光屈
折性(Photorefractive)結晶として光学応用機器に利
用すべく研究が行われるようになった(北山,応用物理
学会結晶工学分科会第95回研究会テキスト、1991年発
行、第13頁等)。
ム単結晶は、その形状を所望のバルク状にすることが可
能であると共に、フラックス等からの不純物の汚染も少
ないため、フラックス法に比較して良好な光学的特性を
有している。このため、チタン酸バリウム単結晶を光屈
折性(Photorefractive)結晶として光学応用機器に利
用すべく研究が行われるようになった(北山,応用物理
学会結晶工学分科会第95回研究会テキスト、1991年発
行、第13頁等)。
【0005】近時、この種の光屈折性結晶を利用する側
の分野から、チタン酸バリウム単結晶の光屈折性をより
一層高めることが要求されている。このチタン酸バリウ
ム単結晶の光屈折性は、単結晶中の酸素の欠損及び単結
晶中に不純物として存在する遷移金属元素の含有量に依
存すると考えられている。そこで、チタン酸バリウム単
結晶の光屈折性を高める方法として、育成後のチタン酸
バリウム単結晶を低酸素分圧雰囲気中で熱処理する方法
(P.G.Schunemann等、J.Opt.Sol.Am.B 5巻、1988年発
行、第1685頁)及びチタン酸バリウム単結晶中にFe及
びCr等の遷移金属元素をドープする方法(D.Rytz等、
J.Opt.Soc.Am.B 7巻、1990年発行、第2234頁)等が提案
されている。
の分野から、チタン酸バリウム単結晶の光屈折性をより
一層高めることが要求されている。このチタン酸バリウ
ム単結晶の光屈折性は、単結晶中の酸素の欠損及び単結
晶中に不純物として存在する遷移金属元素の含有量に依
存すると考えられている。そこで、チタン酸バリウム単
結晶の光屈折性を高める方法として、育成後のチタン酸
バリウム単結晶を低酸素分圧雰囲気中で熱処理する方法
(P.G.Schunemann等、J.Opt.Sol.Am.B 5巻、1988年発
行、第1685頁)及びチタン酸バリウム単結晶中にFe及
びCr等の遷移金属元素をドープする方法(D.Rytz等、
J.Opt.Soc.Am.B 7巻、1990年発行、第2234頁)等が提案
されている。
【0006】これらの方法によりチタン酸バリウム単結
晶を製造すると、ドープした遷移金属元素がチタン酸バ
リウム単結晶中のTiと置換することにより、また、低
酸素分圧雰囲気中にて熱処理されるとチタン酸バリウム
単結晶が酸素欠損を生じることにより、チタン酸バリウ
ム単結晶内においてホール(Hole)又は電子(Electro
n)等のフォトキャリア(Photocarrier)密度が高くな
る。このため、比較的光屈折性が高いチタン酸バリウム
単結晶を得ることができる。
晶を製造すると、ドープした遷移金属元素がチタン酸バ
リウム単結晶中のTiと置換することにより、また、低
酸素分圧雰囲気中にて熱処理されるとチタン酸バリウム
単結晶が酸素欠損を生じることにより、チタン酸バリウ
ム単結晶内においてホール(Hole)又は電子(Electro
n)等のフォトキャリア(Photocarrier)密度が高くな
る。このため、比較的光屈折性が高いチタン酸バリウム
単結晶を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た方法により製造された従来のチタン酸バリウム単結晶
では、依然としてチタン酸バリウム単結晶の光屈折性が
不十分であると共に、以下に示す問題点がある。
た方法により製造された従来のチタン酸バリウム単結晶
では、依然としてチタン酸バリウム単結晶の光屈折性が
不十分であると共に、以下に示す問題点がある。
【0008】先ず、育成後の単結晶を低酸素分圧雰囲気
中で熱処理する方法においては、昇温時及び降温時にチ
タン酸バリウム単結晶中にクラックが生じやすく、製造
歩留りが低い。また、熱処理を施すため、単結晶の製造
コストが高い。
中で熱処理する方法においては、昇温時及び降温時にチ
タン酸バリウム単結晶中にクラックが生じやすく、製造
歩留りが低い。また、熱処理を施すため、単結晶の製造
コストが高い。
【0009】一方、チタン酸バリウム単結晶中に遷移金
属元素をドープする方法は、遷移金属元素が結晶育成中
のチタン酸バリウム融液又は育成後の結晶において偏析
しやすく、高い光屈折性を有するチタン酸バリウム単結
晶を安定して製造することが困難である。
属元素をドープする方法は、遷移金属元素が結晶育成中
のチタン酸バリウム融液又は育成後の結晶において偏析
しやすく、高い光屈折性を有するチタン酸バリウム単結
晶を安定して製造することが困難である。
【0010】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、製造時におけるクラックの発生等の不都合
を回避できて製造歩留りが高いと共に、光屈折性が従来
に比して高いチタン酸バリウム単結晶を提供することを
目的とする。
のであって、製造時におけるクラックの発生等の不都合
を回避できて製造歩留りが高いと共に、光屈折性が従来
に比して高いチタン酸バリウム単結晶を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るチタン酸バ
リウム単結晶は、添加成分としての遷移金属元素の総含
有量が500ppm以下のチタン酸バリウム単結晶であって、
酸素分圧が0.01気圧以下の雰囲気中において融液から育
成されたものであることを特徴とする。
リウム単結晶は、添加成分としての遷移金属元素の総含
有量が500ppm以下のチタン酸バリウム単結晶であって、
酸素分圧が0.01気圧以下の雰囲気中において融液から育
成されたものであることを特徴とする。
【0012】
【作用】光屈折性が高いチタン酸バリウム単結晶を得る
には、光の入射によって生じる空間電荷分布を構成する
ホール及び電子等のフォトキャリアの結晶中における密
度を高めることが必要である。このため、従来は、前述
の如く、結晶中のTiの一部を遷移金属元素と置換した
り、育成後の結晶を低酸素分圧雰囲気中で熱処理するこ
とにより酸素欠損を生じさせる等の方法でフォトキャリ
ア密度を高くすることが試みられている。
には、光の入射によって生じる空間電荷分布を構成する
ホール及び電子等のフォトキャリアの結晶中における密
度を高めることが必要である。このため、従来は、前述
の如く、結晶中のTiの一部を遷移金属元素と置換した
り、育成後の結晶を低酸素分圧雰囲気中で熱処理するこ
とにより酸素欠損を生じさせる等の方法でフォトキャリ
ア密度を高くすることが試みられている。
【0013】一方、本願発明者等は、以下の点から、低
酸素分圧下で融液から直接チタン酸バリウム単結晶を育
成することにより、チタン酸バリウム単結晶の光屈折性
を高めることができると考えた。
酸素分圧下で融液から直接チタン酸バリウム単結晶を育
成することにより、チタン酸バリウム単結晶の光屈折性
を高めることができると考えた。
【0014】(1)チタン酸バリウム単結晶を低酸素分
圧下で融液から直接育成するため、得られるチタン酸バ
リウム単結晶中に酸素欠損が生じやすくなる。このよう
に酸素欠損が生じ易くなると、単結晶内においてフォト
キャリアとして作用する電子の密度が高くなると考えら
れる(P.Gunter and J.P.Huignard ,Topics in Applie
d Physics ,Vol.61)。
圧下で融液から直接育成するため、得られるチタン酸バ
リウム単結晶中に酸素欠損が生じやすくなる。このよう
に酸素欠損が生じ易くなると、単結晶内においてフォト
キャリアとして作用する電子の密度が高くなると考えら
れる(P.Gunter and J.P.Huignard ,Topics in Applie
d Physics ,Vol.61)。
【0015】(2)チタン酸バリウム単結晶の融点(16
12℃)近傍又はそれ以下の温度においては、酸化チタン
はTiO2で安定して存在するが、酸素分圧が低くなる
と、Ti2O3が生成し易くなる。従って、大気中で育成
されたBaTiO3単結晶中のチタンはその大部分がT
i4+で存在するが、低酸素分圧下で融液から直接育成さ
れたBaTiO3単結晶は、Ti4+の一部がTi3+に置
換していると考えられる。このように、Ti4+の一部が
Ti3+に置換している場合には、単結晶中において、フ
ォトキャリアとして作用するホールの密度が高くなる。
12℃)近傍又はそれ以下の温度においては、酸化チタン
はTiO2で安定して存在するが、酸素分圧が低くなる
と、Ti2O3が生成し易くなる。従って、大気中で育成
されたBaTiO3単結晶中のチタンはその大部分がT
i4+で存在するが、低酸素分圧下で融液から直接育成さ
れたBaTiO3単結晶は、Ti4+の一部がTi3+に置
換していると考えられる。このように、Ti4+の一部が
Ti3+に置換している場合には、単結晶中において、フ
ォトキャリアとして作用するホールの密度が高くなる。
【0016】本願発明者等は以上の点に着目し、種々の
酸素分圧下で、特に低酸素分圧範囲内の種々の酸素分圧
下でチタン酸バリウム単結晶の育成を多数繰り返し実施
し、、得られた単結晶について二光波混合実験による光
屈折性効果を測定した。そして、単結晶育成雰囲気中の
酸素分圧及び単結晶の添加成分としての遷移金属元素含
有量等と単結晶の光屈折性との関係について研究した。
本発明はこのような実験研究の結果に基づいてなされた
ものである。
酸素分圧下で、特に低酸素分圧範囲内の種々の酸素分圧
下でチタン酸バリウム単結晶の育成を多数繰り返し実施
し、、得られた単結晶について二光波混合実験による光
屈折性効果を測定した。そして、単結晶育成雰囲気中の
酸素分圧及び単結晶の添加成分としての遷移金属元素含
有量等と単結晶の光屈折性との関係について研究した。
本発明はこのような実験研究の結果に基づいてなされた
ものである。
【0017】即ち、本発明においては、チタン酸バリウ
ム単結晶の添加成分としての遷移金属元素の総含有量を
500ppm以下にする。チタン酸バリウム単結晶中の添加成
分としての遷移金属元素の総含有量が500ppmを超える
と、所望の光屈折性を有するチタン酸バリウム単結晶を
安定して育成することができない。従って、単結晶中の
添加成分としての遷移金属の総含有量は500ppm以下とす
ることが必要である。
ム単結晶の添加成分としての遷移金属元素の総含有量を
500ppm以下にする。チタン酸バリウム単結晶中の添加成
分としての遷移金属元素の総含有量が500ppmを超える
と、所望の光屈折性を有するチタン酸バリウム単結晶を
安定して育成することができない。従って、単結晶中の
添加成分としての遷移金属の総含有量は500ppm以下とす
ることが必要である。
【0018】なお、チタン酸バリウム単結晶の育成に用
いられる遷移金属元素としては、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni及びCu等がある。単結晶中に、これら
の遷移金属元素のうちから選択された1種又は2種以上
の遷移金属元素を上述の総含有量で含有させればよい。
いられる遷移金属元素としては、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni及びCu等がある。単結晶中に、これら
の遷移金属元素のうちから選択された1種又は2種以上
の遷移金属元素を上述の総含有量で含有させればよい。
【0019】また、チタン酸バリウム単結晶育成時の雰
囲気の酸素分圧は0.01気圧以下にする。酸素分圧が0.01
気圧を超える雰囲気中で育成されたチタン酸バリウム単
結晶は所望の光屈折性を有しない。従って、結晶育成時
における雰囲気中の酸素分圧は0.01気圧以下にする必要
がある。
囲気の酸素分圧は0.01気圧以下にする。酸素分圧が0.01
気圧を超える雰囲気中で育成されたチタン酸バリウム単
結晶は所望の光屈折性を有しない。従って、結晶育成時
における雰囲気中の酸素分圧は0.01気圧以下にする必要
がある。
【0020】本発明に係るチタン酸バリウム単結晶は、
結晶育成後に熱処理を施す必要がないため、チタン酸バ
リウム単結晶中にクラック等の欠陥が発生することを防
止できる。また、チタン酸バリウム単結晶中に遷移元素
をドープしなくてもよいので、光屈折性が優れていると
共に安定して製造することができる。
結晶育成後に熱処理を施す必要がないため、チタン酸バ
リウム単結晶中にクラック等の欠陥が発生することを防
止できる。また、チタン酸バリウム単結晶中に遷移元素
をドープしなくてもよいので、光屈折性が優れていると
共に安定して製造することができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0022】図1はチタン酸バリウム単結晶の育成装置
を示す断面図である。断熱材3にはその上面中央から下
面に向けて鉛直方向に貫通した加熱空間が設けられてお
り、この加熱空間の周囲にはヒータ2が断熱材3に埋め
込まれて配設されている。また、断熱材3にはその上面
の周縁部の適所から前記加熱空間の上下方向略中央部に
到達する観察用窓5が設けられており、この窓5を介し
て単結晶の育成状況を観察できるようになっている。
を示す断面図である。断熱材3にはその上面中央から下
面に向けて鉛直方向に貫通した加熱空間が設けられてお
り、この加熱空間の周囲にはヒータ2が断熱材3に埋め
込まれて配設されている。また、断熱材3にはその上面
の周縁部の適所から前記加熱空間の上下方向略中央部に
到達する観察用窓5が設けられており、この窓5を介し
て単結晶の育成状況を観察できるようになっている。
【0023】断熱材3の加熱空間の下端近傍にはステー
ジ12が配設されており、このステージ12上にはマッ
フル10が断熱材3の加熱空間を挿通するようにして配
置されている。このマッフル10は石英ガラス等からな
る有底筒状の容器であり、その上端が石英ガラス等から
なる蓋11により閉塞されている。また、蓋11の縁部
にはガス送風口4が設けられており、マッフル10の底
部にはガス取出口14が設けられていて、このガス送風
口4及びガス取出口14を介してマッフル10内の単結
晶の育成雰囲気を調整するようになっている。
ジ12が配設されており、このステージ12上にはマッ
フル10が断熱材3の加熱空間を挿通するようにして配
置されている。このマッフル10は石英ガラス等からな
る有底筒状の容器であり、その上端が石英ガラス等から
なる蓋11により閉塞されている。また、蓋11の縁部
にはガス送風口4が設けられており、マッフル10の底
部にはガス取出口14が設けられていて、このガス送風
口4及びガス取出口14を介してマッフル10内の単結
晶の育成雰囲気を調整するようになっている。
【0024】マッフル10内にはテーブル13が配置さ
れており、このテーブル13上には原料融液6が貯留さ
れるるつぼ1が載置されるようになっている。また、蓋
11の中央には種棒8が挿通する孔が設けられており、
種棒8の下半部はこの蓋11に設けられた孔を介してマ
ッフル10内のるつぼ1の直上域に位置される。種棒8
は内管及び外管からなる2重管であり、その上端部は上
昇・下降ヘッド9に固定されている。そして、この種棒
8には外系から内管内に冷却ガスが供給されるようにな
っており、この冷却ガスは内管を通流した後、その下端
から外管と内管との間隙に入り、この間隙を通流して外
管の上部に設けたガス排気口8aから排出される。これ
により、種棒8が冷却されるようになっている。
れており、このテーブル13上には原料融液6が貯留さ
れるるつぼ1が載置されるようになっている。また、蓋
11の中央には種棒8が挿通する孔が設けられており、
種棒8の下半部はこの蓋11に設けられた孔を介してマ
ッフル10内のるつぼ1の直上域に位置される。種棒8
は内管及び外管からなる2重管であり、その上端部は上
昇・下降ヘッド9に固定されている。そして、この種棒
8には外系から内管内に冷却ガスが供給されるようにな
っており、この冷却ガスは内管を通流した後、その下端
から外管と内管との間隙に入り、この間隙を通流して外
管の上部に設けたガス排気口8aから排出される。これ
により、種棒8が冷却されるようになっている。
【0025】上昇・下降ヘッド9は駆動装置(図示せ
ず)により上下駆動し、このヘッド9の昇降に伴って種
棒8が上昇又は下降移動するようになっている。種棒8
の下端部には種結晶取付部が設けられており、この取付
部に種結晶7を白金線等で縛って取り付けるようになっ
ている。
ず)により上下駆動し、このヘッド9の昇降に伴って種
棒8が上昇又は下降移動するようになっている。種棒8
の下端部には種結晶取付部が設けられており、この取付
部に種結晶7を白金線等で縛って取り付けるようになっ
ている。
【0026】次に、上述の育成装置を使用して製造した
本発明の実施例に係るチタン酸バリウム単結晶につい
て、その比較例と比較して説明する。
本発明の実施例に係るチタン酸バリウム単結晶につい
て、その比較例と比較して説明する。
【0027】実施例1 先ず、出発原料として、純度が99.99 重量%の二酸化チ
タン(TiO2 )粉末及び純度が99.999重量%の炭酸バ
リウム(BaCO3 )粉末を用意した。そして、このT
iO2 粉末とBaCO3 粉末とを65;35のモル比に秤量
して混合した。その後、この混合粉末を仮焼処理するこ
とにより、BaCO3 中の二酸化炭素(CO2 )を分解
除去して原料粉末とした。
タン(TiO2 )粉末及び純度が99.999重量%の炭酸バ
リウム(BaCO3 )粉末を用意した。そして、このT
iO2 粉末とBaCO3 粉末とを65;35のモル比に秤量
して混合した。その後、この混合粉末を仮焼処理するこ
とにより、BaCO3 中の二酸化炭素(CO2 )を分解
除去して原料粉末とした。
【0028】次に、この原料粉末をるつぼ1内に装入
し、このるつぼ1をマッフル10内に配置した。そし
て、ヒータ2により加熱して原料粉末を溶融させること
により原料融液6を得た。この原料融液6はヒータ2に
より加熱して1400℃の温度に維持した。
し、このるつぼ1をマッフル10内に配置した。そし
て、ヒータ2により加熱して原料粉末を溶融させること
により原料融液6を得た。この原料融液6はヒータ2に
より加熱して1400℃の温度に維持した。
【0029】次に、種棒8の下端部にチタン酸バリウム
(BaTiO3 )の種結晶7を白金線で取り付けた。
(BaTiO3 )の種結晶7を白金線で取り付けた。
【0030】次に、上昇・下降ヘッド9を下降させて種
結晶7を融液6に接触させた。そして、融液6の温度を
5℃/時の速度で降下させ、種結晶7の表面上に結晶が
晶出してくるのを確認した後、融液6の温度降下速度を
0.3℃/時に変更し、種棒8を 0.4mm/時の速度で上昇
させた。
結晶7を融液6に接触させた。そして、融液6の温度を
5℃/時の速度で降下させ、種結晶7の表面上に結晶が
晶出してくるのを確認した後、融液6の温度降下速度を
0.3℃/時に変更し、種棒8を 0.4mm/時の速度で上昇
させた。
【0031】なお、結晶育成中はガス送風口4からマッ
フル10内にアルゴンガスを供給し、ガス取出口14か
ら採取したガスの酸素分圧(Po2)をジルコニア限界
電流式酸素分析計を使用して測定した。その結果、育成
雰囲気の酸素分圧は0.01気圧であった。
フル10内にアルゴンガスを供給し、ガス取出口14か
ら採取したガスの酸素分圧(Po2)をジルコニア限界
電流式酸素分析計を使用して測定した。その結果、育成
雰囲気の酸素分圧は0.01気圧であった。
【0032】次いで、育成後のチタン酸バリウム単結晶
を(100)面又は(001)面に沿って6面体に切断
し、この全ての面を鏡面研磨した。その後、単分域化処
理を施すことにより、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸
バリウム単結晶を得た。同様の方法で、合計3個の同一
形状のチタン酸バリウム単結晶を製造した。
を(100)面又は(001)面に沿って6面体に切断
し、この全ての面を鏡面研磨した。その後、単分域化処
理を施すことにより、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸
バリウム単結晶を得た。同様の方法で、合計3個の同一
形状のチタン酸バリウム単結晶を製造した。
【0033】実施例2 送風ガスをアルゴンガスの替わりに窒素ガスとしたこと
以外は、前述の実施例1と同様の方法で、1辺が 3.5mm
の立方形のチタン酸バリウム単結晶を3個製造した。
以外は、前述の実施例1と同様の方法で、1辺が 3.5mm
の立方形のチタン酸バリウム単結晶を3個製造した。
【0034】実施例3 出発原料のBaCO3粉末を純度が99.99重量%と1桁低
いものにし、融液6にFe及びCoをいずれも200ppmド
ープした。そして、アルゴンガス送風量を実施例1より
も多くし、酸素分圧を0.005気圧にした。その他の条件
は実施例1と同様であり、このようにして合計3個の3.
5mm角のチタン酸バリウム単結晶を製造した。
いものにし、融液6にFe及びCoをいずれも200ppmド
ープした。そして、アルゴンガス送風量を実施例1より
も多くし、酸素分圧を0.005気圧にした。その他の条件
は実施例1と同様であり、このようにして合計3個の3.
5mm角のチタン酸バリウム単結晶を製造した。
【0035】比較例1 育成雰囲気を空気としたこと以外は実施例1と同様にし
て、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸バリウム単結晶を
3個製造した。
て、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸バリウム単結晶を
3個製造した。
【0036】比較例2 出発原料の炭酸バリウムの純度を 99.99重量%としてそ
の純度が1桁低いものを使用し、融液6にFe及びCo
を夫々300ppmづつドープしたこと以外は、実施例1と同
様にして、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸バリウム単
結晶を3個製造した。
の純度が1桁低いものを使用し、融液6にFe及びCo
を夫々300ppmづつドープしたこと以外は、実施例1と同
様にして、1辺が 3.5mmの立方形のチタン酸バリウム単
結晶を3個製造した。
【0037】比較例3 出発原料の炭酸バリウムの純度を 99.99%とし、融液6
にFe及びCoを夫々200ppmづつドープし、アルゴンガ
ス送風量を実施例1より少なくして酸素分圧を0.05気圧
としたこと以外は、実施例1と同様にして、1辺が 3.5
mmの立方形のチタン酸バリウム単結晶を3個製造した。
にFe及びCoを夫々200ppmづつドープし、アルゴンガ
ス送風量を実施例1より少なくして酸素分圧を0.05気圧
としたこと以外は、実施例1と同様にして、1辺が 3.5
mmの立方形のチタン酸バリウム単結晶を3個製造した。
【0038】このようにして得た実施例1乃至3及び比
較例1乃至3に係る各チタン酸バリウム単結晶につい
て、遷移金属元素であるV,Mn,Cr,Fe,Co,
Ni及びCuの定量分析を行なった。また、以下に示す
二光波混合実験を行って、実施例及び比較例の各チタン
酸バリウム単結晶の光屈折効果を測定した。これらの結
果を下記表1,2にまとめて示す。
較例1乃至3に係る各チタン酸バリウム単結晶につい
て、遷移金属元素であるV,Mn,Cr,Fe,Co,
Ni及びCuの定量分析を行なった。また、以下に示す
二光波混合実験を行って、実施例及び比較例の各チタン
酸バリウム単結晶の光屈折効果を測定した。これらの結
果を下記表1,2にまとめて示す。
【0039】図2は二光波混合実験を示す模式図であ
る。長さがLであるチタン酸バリウム単結晶21は、そ
の分極の方向を矢印26の方向に向けて配置される。そ
して、コヒーレント(干渉性)であって、波長が 514.5
nmである2本のレーザ光22,23は、分極の方向と垂
直の方向に対してθの角度をなしてチタン酸バリウム単
結晶21に入射される。レーザ光24,25はチタン酸
バリウム単結晶21を通過した光である。ここで、レー
ザ光23の強度はレーザ光22の強度の例えば約1000倍
であり、レーザ光22,23はS偏光である。
る。長さがLであるチタン酸バリウム単結晶21は、そ
の分極の方向を矢印26の方向に向けて配置される。そ
して、コヒーレント(干渉性)であって、波長が 514.5
nmである2本のレーザ光22,23は、分極の方向と垂
直の方向に対してθの角度をなしてチタン酸バリウム単
結晶21に入射される。レーザ光24,25はチタン酸
バリウム単結晶21を通過した光である。ここで、レー
ザ光23の強度はレーザ光22の強度の例えば約1000倍
であり、レーザ光22,23はS偏光である。
【0040】そして、レーザ光23を照射したときのレ
ーザ光24の強度I24及びレーザ光23の照射を止めた
ときのレーザ光24の強度I’24を測定し、この測定値
及び単結晶21の長さLから、下記数式1に示す増幅係
数Γを求めた。
ーザ光24の強度I24及びレーザ光23の照射を止めた
ときのレーザ光24の強度I’24を測定し、この測定値
及び単結晶21の長さLから、下記数式1に示す増幅係
数Γを求めた。
【0041】
【数1】Γ=ln(I24/I’24)/L
【0042】また、レーザ光22,23の入射角度θを
31°に固定し、格子間隔Λgが 0.5μm(Λg=λ/2s
inθ=514.5nm/2sin31°)のときの増幅係数Γを求め
た。この増幅係数Γの値が高い結晶ほど光屈折性効果が
大きい結晶である。
31°に固定し、格子間隔Λgが 0.5μm(Λg=λ/2s
inθ=514.5nm/2sin31°)のときの増幅係数Γを求め
た。この増幅係数Γの値が高い結晶ほど光屈折性効果が
大きい結晶である。
【0043】この表1,2から明らかなように、実施例
1乃至3に係るチタン酸バリウム単結晶は、いずれも増
幅係数Γが 5.8cm−1以上と大きく光屈折性が高
いものであった。また、増幅係数の再現性が良好である
と共に、安定して製造することができた。
1乃至3に係るチタン酸バリウム単結晶は、いずれも増
幅係数Γが 5.8cm−1以上と大きく光屈折性が高
いものであった。また、増幅係数の再現性が良好である
と共に、安定して製造することができた。
【0044】一方、比較例1乃至3に係るチタン酸バリ
ウム単結晶は、いずれも増幅係数Γの値が小さくて光屈
折性が十分でないか、又は良好な光学特性特性を有する
単結晶を安定して製造することができないものであっ
た。
ウム単結晶は、いずれも増幅係数Γの値が小さくて光屈
折性が十分でないか、又は良好な光学特性特性を有する
単結晶を安定して製造することができないものであっ
た。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るチタン
酸バリウム単結晶は、添加成分としての遷移金属元素を
総含有量で500ppm以下含有し、酸素分圧が0.01気圧以下
の雰囲気中で育成されたものであるから、極めて優れた
光屈折性を有する。このため、この単結晶は光学応用機
器に使用するのに好適である。また、本発明に係るチタ
ン酸バリウム単結晶は、製造時におけるクラック等の発
生もなく、優れた光学特性の単結晶を安定して再現性良
く得ることができる。
酸バリウム単結晶は、添加成分としての遷移金属元素を
総含有量で500ppm以下含有し、酸素分圧が0.01気圧以下
の雰囲気中で育成されたものであるから、極めて優れた
光屈折性を有する。このため、この単結晶は光学応用機
器に使用するのに好適である。また、本発明に係るチタ
ン酸バリウム単結晶は、製造時におけるクラック等の発
生もなく、優れた光学特性の単結晶を安定して再現性良
く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チタン酸バリウム単結晶の育成装置を示す断面
図である。
図である。
【図2】二波混合実験を示す模式図である。
1;るつぼ、2;ヒータ、3;断熱材、4;ガス送風
口、5;観察用窓、6;融液、7;種結晶、8;種棒、
8a;ガス排気口、9;上昇・下降ヘッド、10;マッ
フル、11;蓋、12;ステージ、13;テーブル、1
4;ガス取出口
口、5;観察用窓、6;融液、7;種結晶、8;種棒、
8a;ガス排気口、9;上昇・下降ヘッド、10;マッ
フル、11;蓋、12;ステージ、13;テーブル、1
4;ガス取出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 味村 彰治 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 冨永 晴夫 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−305097(JP,A) 特開 平4−300297(JP,A) 特開 昭50−150898(JP,A) 特表 昭63−503456(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00
Claims (2)
- 【請求項1】 添加成分としての遷移金属元素の総含有
量が500ppm以下のチタン酸バリウム単結晶であって、酸
素分圧が0.01気圧以下の雰囲気中において融液から育成
されたものであることを特徴とするチタン酸バリウム単
結晶。 - 【請求項2】 前記遷移金属元素は、V、Cr、Mn、
Fe、Co、Ni及びCuからなる群から選択された1
種又は2種以上の元素であることを特徴とする請求項1
に記載のチタン酸バリウム単結晶。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3125181A JP3001069B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | チタン酸バリウム単結晶 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3125181A JP3001069B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | チタン酸バリウム単結晶 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04325498A JPH04325498A (ja) | 1992-11-13 |
| JP3001069B2 true JP3001069B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=14903906
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3125181A Expired - Fee Related JP3001069B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | チタン酸バリウム単結晶 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3001069B2 (ja) |
-
1991
- 1991-04-26 JP JP3125181A patent/JP3001069B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04325498A (ja) | 1992-11-13 |
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|---|---|---|---|
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