JP2999734B2 - 腰部サポート樹脂板 - Google Patents

腰部サポート樹脂板

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JP2999734B2
JP2999734B2 JP5522797A JP5522797A JP2999734B2 JP 2999734 B2 JP2999734 B2 JP 2999734B2 JP 5522797 A JP5522797 A JP 5522797A JP 5522797 A JP5522797 A JP 5522797A JP 2999734 B2 JP2999734 B2 JP 2999734B2
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  • Corsets Or Brassieres (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腰部サポート樹脂
板に関するものである。特に本発明は、スポーツ用に好
適な腰部サポート樹脂板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種スポーツが盛んになるにつれ
て、スポーツなどにおいて腰を痛めるものはかなり多
く、プロフェッショナルのスポーツマンはもとより、ア
マチュアのスポーツマンでも各種競技会で上位に進出す
る選手などは多かれ少なかれ腰痛をかかえている選手は
多い。
【0003】これらの特定なスポーツ選手は、多少の腰
痛で競技への出場を止めるわけにはいかない場合が多
く、また、このレベルに達しない趣味でスポーツを楽し
んでいるものでも、通常腰痛が生じても諦めてスポーツ
を止めてしまう人は少なく、なんとか腰痛を治療しなが
らスポーツを続けていきたいという人もかなり見受けら
れる。また、腰痛にはなっていないが、腰痛が生じやす
いスポーツやスキー競技や水上スキーなどかなりのスピ
ードが出るスポーツなどにおいては、腰痛の予防や、転
倒した時に腰部にダメージが及ぶのを保護するために予
防的なプロテクター的な意味で、スポーツを行う際にも
着用できることが望まれている。
【0004】特に最近は、次第に激しいスポーツが行わ
れる様になってきており、例えば、スキーのモーグル競
技は、大きな凹凸のあるコブ斜面を70〜80Km/時
間のものすごいスピードで滑降するため、いくら腰部を
鍛えたプロ級の選手でも、何らの腰部のサポートなしに
競技をすることは難しく、不意にくる下から上への急激
な衝撃に対し、腰部を安定してコントロールすることが
できないと転倒してしまう。しかも、腰部左右方向への
ひねりはある程度自由性が確保されなければ滑降の方向
などをコントロールすることができない。マウンテンバ
イク競技に於いてもほぼ同様であり、下降時には70〜
100Km/時間のものすごいスピードで凹凸の大きな
コースを下降しなければならず、腰部への衝撃は極めて
大きなものとなる。モトクロス競技は例えば10m位の
高さにジャンプして安定して着地する様な技術も必要で
あり、水上におけるジェットスキー競技においても腰部
への上下方向への強い衝撃に対する腰部の安定性の確保
と、腰部左右方向へのひねりに対するある程度の自由性
が確保されることが要求されてきている。
【0005】腰部保護用衣類、例えばコルセットとして
は腰部から腹部を圧迫することにより、腹圧(腹腔内の
圧力)を高めてその作用で背筋の負担を軽減する、腰部
の筋肉を圧迫することにより痛みを緩和する、腰部にボ
ーンをあてがって脊椎の位置を安定させて保持するなど
の作用により腰痛を緩和したり予防する事ができるとさ
れている。
【0006】ところで、実際に商品化されている腰痛用
の従来の保護衣類、例えばコルセットなどは、一般に厚
みが厚く、重く、ボーンが金属や硬い硬質プラスチック
から出来ているものは、上記の様な激しいスポーツには
全く使用できない。
【0007】腰当板や保護ボーンが金属製のものや弾力
に乏しい剛性の大きな硬質合成樹脂などが用いられてい
るものは、全体に重厚でありスポーツなどの動きのある
腰部保護用衣類としては重かったり、動きにくかったり
スポーツ用としては不向きであり、金属製や、硬質合成
樹脂の腰当板や保護ボーンを用いたものもスポーツなど
の動きには不便であり、金属製のものは錆びて劣化し折
れやすくなり、硬い樹脂のボーンも運動中に折れる可能
性がありスポーツなどにはふさわしくないという問題が
ある。
【0008】これらの問題を解消するために、例えば特
開平7−88218号公報などには、エラストマー樹脂
などからなるエラスチックボーンが用いられた、薄く
て、軽く、汗が蒸発しやすく、運動追従性がよく、ボー
ン折れの危険性がなく、スポーツ用に好適な腰部保護帯
状体が提案されている。
【0009】この腰部保護帯状体の表側から見た平面図
を図23に示した。腰部近傍の背面部から脇腹部を通り
腹部の側部に至る部分を伸縮性編地からなる表布221
と裏布(図示せず)とからなる本体布で構成し、前記表
布221と裏布の間に挟まれた位置に、背面部から少な
くとも脇腹部に渡って延びる前記本体布より細幅の伸縮
性編地からなる伸縮補助帯状物223が少なくともその
左右の両端225、225´で前記本体布に固定されて
おり、且つ、前記腰部保護用帯状体の背面側の左右の広
背筋に当接される部分近傍にエラストマー樹脂またはア
モルファス樹脂からなる板状のほぼ縦長の保護ボーン2
28、228´が前記本体布の最外面に直接縫製により
取り付けられており、更に必要に応じて脇腹部近傍にや
や細幅の同様のエラストマー樹脂またはアモルファス樹
脂からなるほぼ縦長の補助ボーン229、229´や腹
部前側の側部近傍に相当する位置に同様の補助ボーン3
30、330´が設けられていてもよく、これらの補助
ボーンは、表布221と裏布の間に配置され、伸縮補助
帯状物223と共に裏布に縫製されている。また、左側
の開閉用接合部226の表面には雌の面状ファスナー2
32が取り付けられており、右側の開閉用接合部226
´の裏面には雄の面状ファスナー(図示せず)が取り付
けられている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−88218
号公報などに提案されているエラスチックボーンを用い
たものは、ゴルフ、テニス、バレーボール、バスケット
ボール、サッカー、野球その他の、腰部への極度な激し
い下からの突き上げる様な衝撃を通常伴わない比較的温
和なスポーツには好適に使用できるが、前述した様な急
なコブ斜面をものすごいスピード滑り降りるスキーのモ
ーグル競技やマウンテンバイク競技、モトクロス競技、
ジェットスキー競技、その他の激しいスポーツなどに
は、大きな上下方向の衝撃に対し、腰部の動揺を十分に
支えきれず、腰部が不安定になり、安全でより強力な支
えができ、しかもこの様な激しいスポーツのみならず、
各種のスポーツにも使用できる腰部サポート樹脂板が望
まれるようになってきている。
【0011】本発明は上下方向の強い衝撃に対し、腰部
を安定してサポートできる補助的機能を発揮でき、しか
も、腰部左右方向へのひねりはある程度自由性が確保し
得る極めて激しいスポーツにも通常のスポーツにも使用
できる腰部サポート樹脂板を提供することを目的とす
る。更には、本発明の好ましい態様においては、適宜、
更に追加して取り付けたいエラスチックボーンやクッシ
ョン性を有する保護パッドなどの付属アタッチメントを
必要に応じて簡単に取り付けたり外したりして使用でき
る前記腰部サポート樹脂板を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の腰部サポート樹脂板は、次のものからな
る。
【0013】(1)人体後側の腰部にあてがわれる弾性
を有する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、前
記腰部サポート樹脂板は少なくとも、人体の後中心の腰
椎に当接される部分に沿った部分の一部と、その左右の
広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分の
一部に穴が設けられており、前記穴の占める面積割合が
前記腰部サポート樹脂板と穴の合計面積の10〜60%
である腰部サポート樹脂板。
【0014】(2)更に腰椎に当接される部分と、左右
の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分
との間にほぼ縦方向を向いた部分的スリットまたは部分
的切り欠き部が設けられている前記(1)項に記載の腰
部サポート樹脂板。
【0015】(3)更に左右の広背筋のうちやや後中心
寄りの部分に当接される部分と左右の広背筋のうち脇側
寄りの部分に当接される部分との間にほぼ縦方向を向い
た部分的スリットまたは部分的切り欠き部が設けられて
いる前記(1)項または(2)項のいずれかに記載の腰
部サポート樹脂板。
【0016】(4)更に腰部サポート樹脂板の左右の両
端部近傍に緊締用ベルト取り付け用の細長い穴を有して
いる前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の腰部サポ
ート樹脂板。
【0017】(5)緊締用ベルト取り付け用の細長い穴
が、広幅のベルト取り付け用の長さの長いほぼ縦方向を
向いた左右1対づつの穴と、やや細幅のY字状ベルトを
取り付けるためのやや斜め方向に向いている左右2対づ
つの穴の2種類の緊締用ベルト取り付け用の細長い穴で
ある前記(4)項に記載の腰部サポート樹脂板。
【0018】(6)左右の広背筋に当接される部分に着
脱自在に装着し得るエラスチックボーン装着用の孔また
は突起が設けられている前記(1)〜(5)項のいずれ
かに記載の腰部サポート樹脂板。
【0019】(7)腰部サポート樹脂板に着脱自在に装
着し得るエラスチックボーンの腰部サポート樹脂板への
装着機能部が、エラスチックボーンの上端近傍部分と下
端近傍部分に水平方向に並んでそれぞれ設けられた2個
または等間隔で設けられた3個以上の突起であり、腰部
サポート樹脂板のエラスチックボーン装着用の孔がエラ
スチックボーンに設けられた突起と係合し得る孔であっ
て、前記孔が突起の間隔と等間隔で設けられ、前記突起
の数よりも多い数設けられている前記(6)項に記載の
腰部サポート樹脂板。
【0020】(8)人体後側の腰部にあてがわれる弾性
を有する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、前
記腰部サポート樹脂板は少なくとも、人体の後中心の腰
椎に当接される部分に沿った部分の一部と、その左右の
広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分の
一部に穴が設けられており、前記穴の占める面積割合が
前記腰部サポート樹脂板と穴の合計面積の10〜60%
であり、腰椎に当接される部分と、左右の広背筋のうち
やや後中心寄りの部分に当接される部分との間にならび
に広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分
と左右の広背筋のうち脇側寄りの部分に当接される部分
との間にそれぞれほぼ縦方向を向いた部分的切り欠き部
が設けられており、前記腰部サポート樹脂板に着脱自在
に装着し得るエラスチックボーンの腰部サポート樹脂板
への装着機能部が、エラスチックボーンの上端近傍部分
と下端近傍部分に水平方向に並んでそれぞれ設けられた
2個または等間隔で設けられた3個以上の突起であり、
腰部サポート樹脂板には前記エラスチックボーンに設け
られた突起と係合し得るエラスチックボーン装着用の孔
が突起の間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数が2個
の場合にはエラスチックボーン装着用の孔は3個以上で
あり、前記突起の数が3個以上の場合にはエラスチック
ボーン装着用の孔は2個以上設けられている腰部サポー
ト樹脂板。
【0021】(9)人体後側の腰部にあてがわれる弾性
を有する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、中
央部に形成された腰椎当接部(A)と、その左右の両側
に形成されたエラスチックボーン被装着部(B)と、更
にその左右の両側に形成された緊締用ベルト取付け部
(C)とがそれぞれその上下方向の中間を結合している
結合部で結合されて一体構造となっており、前記エラス
チックボーン被装着部(B)は、着脱自在に装着される
エラスチックボーンの取付け位置を所望位置に左右方向
に若干調整して装着し得る被装着機能部とを有し、腰椎
当接部(A)には、クッション性を有する保護パッド表
面に形成されているはめ込み用の凸部と嵌合し得る形状
の穴を有し、エラスチックボーン被装着部(B)にも更
に穴が設けられており、前記(A)と(B)の穴の占め
る面積割合が前記腰部サポート樹脂板と前記(A)と
(B)の穴の合計面積の10〜60%である腰部サポー
ト樹脂板。
【0022】(10)人体の後中心の腰椎に当接される
部分に沿った部分の一部に設けられた穴が、クッション
性を有する保護パッドの片側面に形成されているはめ込
み用の凸部と嵌合し得る形状の穴である前記(1)〜
(8)項のいずれかに記載の腰部サポート樹脂板。
【0023】(11)更に腰部サポート樹脂板の上側の
縁近傍及び下側の縁近傍に腰部保護帯状体を装着するた
めの係止機構が設けられてなる前記(1)〜(10)項
のいずれかに記載の腰部サポート樹脂板。
【0024】(12)エラスチックボーンが着脱自在に
装着されてなる前記(6)〜(11)項のいずれかに記
載の腰部サポート樹脂板。 (13)人体の後中心の腰椎に当接される部分に沿った
部分の一部に設けられた穴に、片側面にはめ込み用の凸
部が形成されているクッション性を有する保護パッドの
前記はめ込み用の凸部がはめ込まれて保護パッドが取り
付けられている前記(10)〜(12)項のいずれかに
記載の腰部サポート樹脂板。
【0025】(14)やや細幅のY字状ベルトを取り付
けるためのやや斜め方向に向いている左右2対づつの穴
に、緊締用Y字状ベルトが取り付けられている前記
(5)〜(8)及び(10)〜(13)項のいずれかの
1項に記載の腰部サポート樹脂板。
【0026】(15)幅広のベルト取り付け用の長さの
長いほぼ縦方向を向いた左右1対づつの穴に、幅広の緊
締用ベルトが取り付けられている前記(5)〜(8)及
び(10)〜(14)項のいずれかの1項に記載の腰部
サポート樹脂板。
【0027】(16)腰部サポート樹脂板の素材が、腰
部サポート樹脂板の素材が、JISA 硬度が85〜9
9の合成樹脂板である前記(1)〜(15)項のいずれ
かに記載の腰部サポート樹脂板。
【0028】(17)腰部サポート樹脂板の素材が、ポ
リオレフィン系エラストマー樹脂、ポリアミド系エラス
トマー樹脂、ポリエステル系エラストマー樹脂、塩化ビ
ニル系エラストマー樹脂、スチレン系エラストマー樹
脂、ポリウレタン系エラストマー樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリオレフィン系アモルファス樹脂、無定形ポリア
ミド系共重合体樹脂、無定形エチレン−酢酸ビニル共重
合体樹脂、無定形オレフィン−スチレン共重合体樹脂か
らなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる前
記(1)〜(16)項のいずれかに記載の腰部サポート
樹脂板。
【0029】(18)腰部サポート樹脂板の大きさが、
中央部の上下方向の寸法がほぼ第1腰椎〜第5腰椎まで
をカバーする程度の寸法を有し、中央部の上下方向をほ
ぼ第1腰椎〜第5腰椎にあてがった状態で、横方向の寸
法が、ほぼ左右の広背筋の脇側の縁までに至る寸法の大
きさである前記(1)〜(17)項のいずれかに記載の
腰部サポート樹脂板。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の理解を容易にする
ため、図面を用いて具体的に本発明を説明するが、本発
明は、これら図示された具体例のみに限定されるもので
はない。
【0031】図1は本発明の腰部サポート樹脂板の一実
施形態である第1の実施形態を示す平面図である。図1
において、1が弾性を有する樹脂からなる腰部サポート
樹脂板であり、2が人体の後中心の腰椎に当接される部
分に沿った部分の一部に設けられた穴、3、3´が左右
の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分
の一部に設けられた穴であり、この2と3、3´の穴の
占める合計の面積割合が前記腰部サポート樹脂板と前記
穴の合計面積の10〜60%にする必要がある。尚、面
積割合は、腰部サポート樹脂板の裏側か表側の一方の表
面の面積でその割合が計算されるものであり、樹脂板の
厚み方向の側面の面積などは含まない。この2と3、3
´の穴の占める合計の面積割合が前記の割合であれば、
これら2と3,3´の穴の数は本発明の腰部サポート樹
脂板の機能を阻害しない限りこの図示したものに限定さ
れず任意であり、この図示したものより少なくても多く
てもよい。本発明の腰部サポート樹脂板は、これらの穴
が上記割合で設けられていることにより、上下方向の強
い衝撃に対し、腰部を安定してサポートする機能を保持
しながら、腰部左右方向へのひねりには追従可能なある
程度の自由性が確保し得る。従って前述した様な極めて
激しいスポーツにも通常のスポーツにも使用できる腰部
サポート樹脂板を提供できる。そしてこれらの穴が設け
られていることにより、腰部サポート樹脂板を装着した
際に、腰部の曲面形状へのフィツトも高めることができ
る。
【0032】そして図1に示した実施の形態では、この
穴2は、後述する例えば図12に示された様なクッショ
ン性を有する保護パッドで、その片面に形成されている
はめ込み用の凸部71が嵌合し得る穴の役割も兼ねてい
る。また、この例では更に次のものが設けられている。
すなわち後述する図5、図6に示された様なエラスチッ
クボーンの腰部サポート樹脂板への装着機能部である突
起51、51´をはめ込んでエラスチックボーンを必要
に応じて着脱自在に取り付けるための孔4、4´が設け
られており、また、緊締用ベルト取り付け用の細長い穴
を有している。この例では緊締用ベルト取り付け用の細
長い穴が2種類設けられている。例えば後述する図11
に示される様なやや細幅のY字状ベルト60、60´を
取り付けるためのやや斜め方向に向いている左右2対づ
つの穴5、5´とそれより広幅のベルトの取り付け用の
ほぼ縦方向を向いた穴の長さの長い左右1対づつの穴
6、6´が設けられている。これらの孔4、4´は必ず
しも必要ではないが、存在することにより、エラスチッ
クボーンなどをスポーツの種類や衝撃を受ける程度に応
じて取り付けたり外したりすることができるので好まし
い。ベルトを取り付けるための穴5、5´と穴6、6´
も必ずしも必要ではなく、例えばベルトを別の取り付け
機構(例えば腰部サポート樹脂板の左右の両端を挟みつ
けて固定する様な固定用部品を用いた固定手段など)を
採用する場合は特に必要としないが、これらの穴を設け
ておく方が、ベルト取り付けに際して特別の固定部品を
用いなくても容易にベルトが取り付けられるので好まし
い。
【0033】尚、前述した2と3、3´の穴の占める合
計の面積割合は、前記の範囲内で、腰部サポート樹脂板
の形状や、大きさ、材質、厚さ、目的とするスポーツの
種類によって適当な範囲に調整することは好ましい。
【0034】尚、理解を容易にするために、図21に背
面側から見た人体の部分骨格図、図22に広背筋の位置
を説明するための背面側から見た人体の部分筋肉図を示
した。 図21において、人体の後ろ中心に沿って脊椎
があり、その下方部分である腰椎は、201が第1腰
椎、202が第2腰椎、203が第3腰椎、204が第
4腰椎、205が第5腰椎と呼ばれている。206は仙
骨、207はいわゆる腰骨に相当する腸骨、208は肋
骨を示している。図22において、211、211´が
左右のそれぞれの広背筋を示している。尚、前述の第1
腰椎の位置は201で、また前述の第5腰椎の位置は2
05で示してある。
【0035】腰部サポート樹脂板の大きさは、中央部の
上下方向の寸法がほぼ第1腰椎〜第5腰椎までをカバー
する程度の寸法を有し、中央部の上下方向をほぼ第1腰
椎〜第5腰椎にあてがった状態で、横方向の寸法が、ほ
ぼ左右の広背筋の脇側の縁までに至る寸法の大きさであ
るのが好ましい。こうすることにより、腰部をサポート
する機能が良好に発揮でき好ましい。
【0036】また、腰部サポート樹脂板の厚さは、樹脂
板の材質、弾性率、形状や、大きさ、目的とするスポー
ツの種類によって適宜決定すればよく特に限定するもの
ではないが、通常、2〜6mm程度が好ましい。この程
度であれば必要なサポート力と適度の腰部を動かす場合
の適度の自由度とのバランスがとれて好ましいが、目的
とするスポーツの種類によってはこの範囲外としてもよ
い。
【0037】次に図2に、本発明の腰部サポート樹脂板
の第2の実施形態の平面図を示した。図1に示した第1
の実施形態の腰部サポート樹脂板と主に異なる点は、図
2に示した態様は、腰椎に当接される部分と、左右の広
背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分との
間にほぼ縦方向を向いた部分的スリット7、7´が設け
られている点である。左側のスリット7、7は上下にそ
れぞれ1本づつ、右側のスリット7´、7´も上下にそ
れぞれ1本づつ設けられている。この様に上下にスリッ
ト設けることが好ましいが、上の部分のみや下の部分の
みにスリット設ける態様としてもよい。かかるスリット
を設けることにより、腰部サポート樹脂板を腰部に着用
した場合によりフィツトしやすく、腰部の捻りの自由度
も向上し好ましい。7、7´のスリットを境にして腰椎
に当接される中央部分を10と言う符号をつけた。ま
た、13、13´は7、7´のスリットよりそれぞれ左
右の脇側部分を示している。
【0038】次に図3に、本発明の腰部サポート樹脂板
の第3の実施形態の平面図を示した。図2に示した第2
の実施形態の腰部サポート樹脂板と主に異なる点は、図
3に示した態様は、腰椎に当接される部分と、左右の広
背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分との
間にほぼ縦方向を向いた部分的スリット7、7´のほか
に、更に左右の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当
接される部分と左右の広背筋のうち脇側寄りの部分に当
接される部分との間にほぼ縦方向を向いた部分的スリッ
ト9、9´が設けられている点である。左側のスリット
9、9は上下にそれぞれ1本づつ、右側のスリット9
´、9´も上下にそれぞれ1本づつ設けられている。こ
の様に上下にスリット設けることが好ましいが、上の部
分のみや下の部分のみにスリット設ける態様としてもよ
い。かかるスリットを設けることにより、腰部サポート
樹脂板を腰部に着用した場合に更に一段とフィツト性が
向上し、腰部の捻りの自由度もより向上し好ましい。
7、7´のスリットを境にして,腰椎に当接される中央
部分を10と言う符号をつけた。また、7のスリットと
9のスリットとの間並びに7´のスリットと9´のスリ
ットとの間の部分である左右の広背筋のうちやや後中心
寄りの部分に当接される部分を11、11´の符号で示
し、また、9、9´のスリットより更にそれぞれ左右の
脇側の部分(左右の広背筋のうち脇側寄りの部分に当接
される部分)を12、12´の符号で示した。
【0039】次に図4に、本発明の腰部サポート樹脂板
の第4の実施形態の平面図を示した。図3に示した第3
の実施形態の腰部サポート樹脂板と主に異なる点は、図
4に示した態様は、腰椎に当接される部分10と、左右
の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分
11、11´との間にほぼ縦方向を向いた部分的スリッ
トの代わりに部分的切り欠き部30、30´、32、3
2´と更に左右の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に
当接される部分11、11´と左右の広背筋のうち脇側
寄りの部分に当接される部分12、12´との間にほぼ
縦方向を向いた部分的スリット9、9´の代わりに部分
的切り欠き部31、31´、33、33´が設けられて
いる点である。この様に上下に部分的切り欠き部を設け
ることが好ましいが、上の部分のみや下の部分のみに部
分的切り欠き部を設ける態様としてもよいし、場合によ
って切り欠き部の一部を前述の部分的スリットに代替し
て両者の組み合わせとしてもよい。そしてこの図4の態
様においては、左右の広背筋のうちやや後中心寄りの部
分に当接される部分11、11´の上下方向の長さがや
や短くなっている。図4に示された態様とすることによ
り、腰部サポート樹脂板を腰部に着用した場合に更によ
り一段とフィツト性が向上し、腰部の捻りの自由度もよ
り向上し、汗の発散部分もより多くなり、また、マリン
スポーツなどでは、水に濡れた時の乾きも早くなり好ま
しい。
【0040】尚、前述の『請求項9』や『課題を解決す
るための手段』の欄の(9)項で言及した、腰椎当接部
(A)は、図4の腰椎に当接される中央部分10に該当
し、(A)の左右の両側に形成されたエラスチックボー
ン被装着部(B)とは、左右の広背筋のうちやや後中心
寄りの部分に当接される部分を11、11´に該当し、
また、(B)の更に左右の両側に形成された緊締用ベル
ト取付け部(C)とは、それぞれ左右の脇側の部分を1
2、12´を示すものである。前述の『請求項9』や
『課題を解決するための手段』の欄の(9)項で言及し
た(A)と(B)の上下方向の中間を結合している結合
部を図4中に符号35、35´でまた、(B)と(C)
の上下方向の中間を結合している結合部を図4中に符号
36、36´で示した。
【0041】次に図5に左右1対のエラスチックボーン
の平面図、図6に図5のA−A´線の切断面の端面図を
示した。これらのエラスチックボーン40、40´は、
前に示した図1〜4の本発明の腰部サポート樹脂板を使
用する際のアタッチメントの1つとして使用されるもの
である。
【0042】エラスチックボーン40、40´には腰部
サポート樹脂板への装着機能部腰部としての役割を果た
す突起51、51´がエラスチックボーンの上端近傍部
分と下端近傍部分に水平方向に並んでそれぞれ複数個づ
つ設けられており、腰部サポート樹脂板1のエラスチッ
クボーン装着用の孔4、4´に、この突起51、51´
が差し込まれてエラスチックボーン40、40´が腰部
サポート樹脂板1に着脱自在に装着される機構になって
いる。
【0043】図7に図1で示した腰部サポート樹脂板1
の裏側面(人体の肌側に近い方の面)にエラスチックボ
ーン40、40´が装着された状態の表側から見た平面
図を示した。図1や図5、図6に付した符号全てを図7
に書込むと、複雑になって理解しにくくなるので、符号
の記載は最小限に止めたが、図1や図5、図6と同じ部
分は同じ符号が付されるべき部分である。図1、図5、
図6、図7から分かる様に、この例においては、エラス
チックボーン40、40´に設けられた突起51、51
´は、エラスチックボーンの上端近傍部分と下端近傍部
分に水平方向に一列に並んで各突起の間が等間隔で設け
られたそれぞれ一列につき3個づつの突起であり、一
方、図1で示した腰部サポート樹脂板1のエラスチック
ボーン装着用の孔4、4´は前記突起の設けられている
間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数よりも多い数設
けられている。この例では孔4、4´はそれぞれ5個づ
つ設けられている。こうすることにより、エラスチック
ボーン40、40´の取り付け位置を着用者の好みや体
型に応じて左右方向にずらせて適当な位置を選択して装
着できる。尚、突起51、51´のそれぞれの数は特に
制限されないが2個以上が好ましい。エラスチックボー
ン40、40´の取り付け位置を着用者の好みや体型に
応じて左右方向にずらせて適当な位置を選択して装着で
きることを説明するために、図7においては、エラスチ
ックボーン40は、腰部サポート樹脂板1の中央部に設
けられた穴2にやや近い位置に装着されており、エラス
チックボーン40´は、腰部サポート樹脂板1の穴2か
らやや脇側に寄った位置に装着されている。ただ、実際
に使用する場合には、通常、左右対称の位置に装着され
るのが通常である。
【0044】また、図示していないが、腰部サポート樹
脂板1のエラスチックボーン装着用の孔の代わりに腰部
サポート樹脂板1に突起を設け、エラスチックボーンの
方に腰部サポート樹脂板1に設けられた突起が差し込ま
れる孔を設けてもよい。この場合も孔の数を突起の数よ
り多く設けることによってエラスチックボーンの取り付
け位置を着用者の好みや体型に応じて左右方向にずらせ
て適当な位置を選択して装着できる。尚、図2や図3に
示した腰部サポート樹脂板1にも、同様にエラスチック
ボーンを装着できる。
【0045】次に図8に左右1対のエラスチックボーン
の別の態様の平面図、図9に図8のA−A´線の切断面
の端面図を示した。これらのエラスチックボーン41、
41´は、前に示した図4の本発明の腰部サポート樹脂
板を使用する際のアタッチメントの1つとして特に好ま
しく使用されるエラスチックボーンの一例である。
【0046】エラスチックボーン41、41´には腰部
サポート樹脂板への装着機能部としての役割を果たす突
起51、51´がエラスチックボーンの上端近傍部分と
下端近傍部分に水平方向に並んでそれぞれ複数個づつ設
けられており、腰部サポート樹脂板1のエラスチックボ
ーン装着用の孔4、4´に、この突起51、51´が差
し込まれてエラスチックボーン41、41´が腰部サポ
ート樹脂板1に着脱自在に装着される機構になってい
る。
【0047】図10に図4で示した腰部サポート樹脂板
1の裏側面(人体の肌側に近い方の面)にエラスチック
ボーン41、41´が装着された状態の表側から見た平
面図を示した。図4や図8、図9に付した符号全てを図
10に書込むと、複雑になって理解しにくくなるので、
符号の記載は最小限に止めたが、図4や図8、図9と同
じ部分は同じ符号が付されるべき部分である。図4、図
8、図9、図10から分かる様に、この例においては、
エラスチックボーン41、41´に設けられた突起5
1、51´は、エラスチックボーンの上端近傍部分と下
端近傍部分に水平方向に一列に並んで各突起の間が等間
隔で設けられたそれぞれ一列につき5個づつの突起であ
り、一方、図4で示した腰部サポート樹脂板1のエラス
チックボーン装着用の孔4、4´は前記突起の設けられ
ている間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数よりも少
ない数設けられている。この例では孔4、4´はそれぞ
れ3個づつ設けられている。こうすることにより、エラ
スチックボーン41、41´の取り付け位置を着用者の
好みや体型に応じて左右方向にずらせて適当な位置を選
択して装着できる。尚、孔4、4´のそれぞれの数は特
に制限されないが2個以上が好ましい。尚、突起の数や
孔の数は左右に移動して装着位置が調製できる限り、特
に制限はない。すなわち前記突起の数が2個の場合には
エラスチックボーン装着用の孔は3個以上でないと左右
方向に位置をずらせて装着することができないが、前記
突起の数が3個以上の場合にはエラスチックボーン装着
用の孔は2個以上設けられていればよいことは容易に理
解できる。
【0048】エラスチックボーン41、41´の取り付
け位置を着用者の好みや体型に応じて左右方向にずらせ
て適当な位置を選択して装着できることを説明するため
に、図10においては、エラスチックボーン41は、腰
部サポート樹脂板1の中央部に設けられた穴2にやや近
い位置に装着されており、エラスチックボーン41´
は、腰部サポート樹脂板1の穴2からやや脇側に寄った
位置に装着されている。ただ、実際に使用する場合に
は、通常、左右対称の位置に装着されるのが通常であ
る。
【0049】また、図示していないが、腰部サポート樹
脂板1のエラスチックボーン装着用の孔の代わりに腰部
サポート樹脂板1に突起を設け、エラスチックボーンの
方に腰部サポート樹脂板1に設けられた突起が差し込ま
れる孔を設けてもよい。この場合も孔の数や突起の数を
適当数設けることによってエラスチックボーンの取り付
け位置を着用者の好みや体型に応じて左右方向にずらせ
て適当な位置を選択して装着できる。
【0050】この様に腰部サポート樹脂板1に、左右の
広背筋に当接される部分にエラスチックボーン装着用の
孔または突起が設けられていることにより、本発明の腰
部サポート樹脂板は、エラスチックボーンなどをスポー
ツの種類や衝撃を受ける程度に応じて取り付けたり外し
たりすることができ、応用範囲が広がり好ましい。次に
図11は、図4に示した腰部サポート樹脂板1の緊締用
Y字状ベルトを取り付けるためのやや斜め方向に向いて
いる左右2対づつの穴5、5´にY字状ベルトを取り付
けた状態を示した斜視図である。緊締用Y字状ベルト6
0、60´のベルト部分は、伸縮性のベルト素材が用い
られており、そのそれぞれの両端部には、適宜の係止機
構、この場合はバックル61、61´が設けられてお
り、腰部サポート樹脂板1の中央部分を腰椎にあてがっ
てベルト60、60´を人体の前側にまわしてバックル
61、61´を止めることにより人体に装着できる。図
1〜3に示した態様の腰部サポート樹脂板についても、
同様にY字状ベルトを取り付けることができる。図示し
ていないが、必要ならY字状ベルトより広幅のベルトの
取り付け用のほぼ縦方向を向いた穴の長さの長い左右1
対づつの穴6、6´に、より広幅の帯状のベルトを取り
付けてもよいし、必要に応じてY字状ベルトと広幅ベル
トの両者を取り付けてもよい。Y字状ベルトと広幅ベル
トの両者を取り付ける場合には通常Y字状ベルトが外
側、広幅ベルトが内側になる様に取り付けるのが一般的
である。この両者を取り付けることにより、より一層の
腰部のサポート力を高めると共に、広幅ベルトの腹部圧
迫力により腹圧(腹腔内の圧力)を高めてその作用で背
筋の負担を軽減し、腰痛の予防や治療効果も発揮でき好
ましい。図1〜3に示した態様の腰部サポート樹脂板に
ついても、同様である。
【0051】尚、図11では、本発明の腰部サポート樹
脂板1を単独で用いる例を示しているが、図10などで
示した様に更に必要に応じてエラスチックボーン41、
41´を装着してもよいことはもちろんである。
【0052】次に図12に本発明の腰部サポート樹脂板
1に必要に応じて取り付けて使用するためのアタッチメ
ントの1つであるクッション性を有する保護パッドの一
態様の斜視図を示した。クッション性を有する保護パッ
ド70は、クッション性を有するプラスチック発泡体、
プラスチック3次元ネット状物、または、不織布などか
ら作られ、必要ならばその外側面が、布や柔軟なプラス
チックフィルムなどで覆われていてもよい。この保護パ
ッド70の片面には凸部71が形成されており、この凸
部71の形や大きさは、腰部サポート樹脂板の人体の後
中心の腰椎に当接される部分に沿った部分の一部に設け
られた穴、具体的には図1〜図4の穴2に嵌合し得る形
状となっている。言い換えれば、人体の後中心の腰椎に
当接される部分に沿った部分の一部に設けられた穴2
が、クッション性を有する保護パッドの片面に形成され
ているはめ込み用の凸部71と嵌合し得る形状の穴とな
っている。従って、腰部にかかる衝撃を幾分やわらげた
り、着用感を向上させるために、必要により、保護パッ
ド70の凸部71を腰部サポート樹脂板1の穴2に人体
側からはめ込んで、容易に保護パッド70を装着するこ
ともできる。従って穴2は、前述した腰部左右方向への
ひねりに追従可能なある程度の自由性を確保し、また、
腰部サポート樹脂板の腰部の形状にフィツトしやすくす
るための機能と共に、必要に応じてクッション性を有す
る保護パッド70を装着するための穴を兼ねており好ま
しい。もちろん、保護パッド70やその凸部71の形
は、前述した機能を阻害せず、腰部サポート樹脂板に装
着可能であれば他の適宜の形状でもよい。
【0053】図13にクッション性を有する保護パッド
の別の一態様の斜視図を示した。図13に示された保護
パッド80は、より広幅で、この例では、腰部サポート
樹脂板1全体と重なり合う程度の大きさを持っている例
である。そして、この保護パッド80は、腰部サポート
樹脂板1の穴2に嵌合し得る形状の凸部71をその片面
側に有しており、更にその凸部71の周囲には、凹部7
2が形成されている。この凹部72は、例えば図10で
示した様に腰部サポート樹脂板1にエラスチックボーン
41、41´を装着した状態で、更にその人体側から保
護パッド80を取り付ける場合に、エラスチックボーン
41、41´が凹部72の中に収納できる様になってい
る。74は凹部72の外側に設けられた縁部であり、こ
の縁部の高さは凸部71の高さよりも低くなっている。
つまり、凸部71の表面の高さは縁部74の面よりも上
に突出している。縁部74の表面と凸部71の表面のレ
ベルを同じにすると、縁部74の表面が腰部サポート樹
脂板1の裏面(人体側の面)に当たり、凸部71が腰部
サポート樹脂板1の穴2に差し込みにくくなるからであ
る。更にこの保護パッド80は、左右の両端に腰部サポ
ート樹脂板1の広幅ベルト取り付け用の穴6、6´と、
ほぼ同一の形状の広幅ベルト挿入用の穴73、73´が
設けられている。
【0054】図14に広幅ベルトを用いて図11に示し
たY字状ベルト付きの本発明の腰部サポート樹脂板1に
保護パッド80を取り付けている中間工程の斜視図を示
した。保護パッド80の凸部71は腰部サポート樹脂板
1の穴2に挿入されると共に、広幅ベルト90、90´
の一端(固定端)が腰部サポート樹脂板1の広幅ベルト
取り付け用の穴6、6´に適宜の手法で固定され、更に
広幅ベルト90、90´は、保護パッド80の広幅ベル
ト挿入用の穴73、73´に挿入されて保護パッド80
を本発明の腰部サポート樹脂板1の裏面に密着させる。
こうすることにより、保護パッド80はよりしっかりと
腰部サポート樹脂板1の裏側(人体側の面)に取り付け
ることができる。尚、広幅ベルト90、90´において
91は雌の面状ファスナーが設けられている部分であ
り、91´の部分はその裏側に雄の面状ファスナーが設
けられている部分を示している。広幅ベルト90、90
´を腰のまわりに巻いて、人体の前側で面状ファスナー
部分91、91´を重ね合わせ、更にその上からY字状
ベルト60、60´を巻いて人体の前側でバックル6
1、61´を閉じることにより、保護パッド80つきの
腰部サポート樹脂板1を装着する。
【0055】尚、図14では、腰部サポート樹脂板1に
Y字状ベルト60、60´が取り付けられている態様を
示したが、この態様ではY字状ベルト60、60´は、
必ずしも必要ではなく、広幅ベルト90、90´のみで
使用することもできる。
【0056】次に必要に応じて装着される腰部保護帯状
体の装着機構(係止機構)が設けられている腰部サポー
ト樹脂板について説明する。図15に腰部保護帯状体の
係止機構として帯状の係止用テープが設けられている腰
部サポート樹脂板の一実施形態の斜視図を示した。
【0057】この例においては図4に示した腰部サポー
ト樹脂板1の人体の後中心の腰椎に当接される部分に沿
って上側の縁近傍から下側の縁近傍に向かう帯状の係止
用テープ100が設けられてる。この帯状の係止用テー
プ100は、腰部サポート樹脂板1の裏側(人体に接す
る側)に設けられている。この帯状の係止用テープ10
0は、この例においては、係止用テープの上端部分10
1は腰部サポート樹脂板1の上側に位置する穴2を利用
して腰部サポート樹脂板1の上側の縁に巻かれて縫製ま
たは接着により取り付けられ、また、係止用テープの下
端部分102は腰部サポート樹脂板1の下側に位置する
穴2を利用して腰部サポート樹脂板1の下側の縁に巻か
れて縫製または接着により取り付けられている。しか
し、係止用テープの上下端部分は、その少なくとも一方
が取り外しや取り付けが可能な着脱可能な適宜の機構に
よる固定機構としてもよいことは当然である。また、係
止用テープの上下端部分の腰部サポート樹脂板1への取
り付けは、前記上側、下側に位置する穴2を利用せずに
腰部サポート樹脂板1の上側と下側の縁に接着したり、
縫製により取り付けたり、他の金属製の止め具で固定し
たりしてもよい。
【0058】尚、図1〜3に示した腰部サポート樹脂板
1にも同様にかかる係止用テープを取り付けることがで
きることはもちろんである。この様にして帯状の係止用
テープ100が設けられた、腰部サポート樹脂板1は、
図16に示す様に、例えば図23で示した様な腰部保護
帯状体110を腰部サポート樹脂板1と係止用テープ1
00の間に挿入して腰部サポート樹脂板1と腰部保護帯
状体110の両者を重ねて着用する場合に、この両者が
上下方向にずれてしまうのを防止でき好ましい。尚、腰
部サポート樹脂板1と係止用テープ100の間に挿入す
る腰部保護帯状体は、図23に示したものに限られるも
のではなく、保護ボーン228、228´などが取り付
けられていない腰部保護帯状体や、その他本発明の目的
を達成し得る範囲に於いて他のベルト状の腰部保護帯状
体を用いても差し支えない。
【0059】図17に、係止用テープ100を具備した
腰部サポート樹脂板1の腰部サポート樹脂板1と係止用
テープ100の間に腰部保護帯状体110が挿入された
状態の平面図を示した。尚、腰部サポート樹脂板1はこ
こでは緊締用Y字状ベルト60、60´が取り付けられ
ている、また、図18は図17の腰部サポート樹脂板1
の腰部サポート樹脂板1と係止用テープ100の間に腰
部保護帯状体110が挿入されたものを人体に着用した
状態の斜め後側から見た斜視図であり、図19はその人
体の前側から見た正面図である。着用の際は、まず、腰
部保護帯状体110を腰部に巻き付け、人体の前側で面
状ファスナー部分が設けられている226、226´で
示した部分を重ね合わせて、固定し、その上から、緊締
用Y字状ベルト60、60´を引っ張って伸ばし、人体
の前側でバックル61、61´を係止して着用する。こ
の様に腰部サポート樹脂板1と腰部保護帯状体110と
を重ねて着用することにより、より一層の上下方向の衝
撃に対し、腰の状態を安定して保つことができ好まし
い。
【0060】尚、必要に応じて更に前述した例えば図8
に示したエラスチックボーンや、図12や図13に示し
たクッション性を有する保護パッドなどを適宜組み合わ
せて装着してもよい。
【0061】また、上述した様な組み合わせは、図1〜
3に示した腰部サポート樹脂板1を使用することによっ
ても達成できる。図20に腰部保護帯状体を装着するた
めの係止機構が設けられて腰部サポート樹脂板の別の一
実施形態の斜視図を示した。
【0062】図20において、104、104´は雌雄
ホックのうちの雄ホック、103、103´は雄ホック
104、104´を取り付けるための腰部サポート樹脂
板上の上側に位置する穴2と下側に位置する穴2をそれ
ぞれ利用して腰部サポート樹脂板の上側の縁と下側の縁
に巻回されて縫製あるいは接着などにより取り付けられ
ているホック担持体であり、布やプラスチックシートな
どから作られている。尚、通常この雄ホック104、1
04´が設けられる面は、腰部サポート樹脂板1の裏側
面(人体方向の面)である。
【0063】かくして、図16などで示した様な腰部保
護帯状体110の表側面であって、前記雄ホックの設け
られている位置と対応する位置に、これらの雄ホック1
04、104´と係合し得る雌ホック(図示せず)を設
けた腰部保護帯状体を用いれば、容易に腰部保護帯状体
などのアタッチメントを腰部サポート樹脂板に着脱する
ことができる。
【0064】尚、かかるホックなどの係止機構の数は必
ずしも腰部サポート樹脂板の上下の縁にそれぞれ1個づ
つと限られるものではなく、必要に応じて複数個づつ設
けてもよい。その場合は、これらの取り付け位置は、図
20に示されている様に、腰部サポート樹脂板の上下の
縁の近傍の左右方向の中央部に設けられている必要は必
ずしもなく、脇側の部分12、12´の位置の上下の縁
近傍にそれぞれ設けてもよく、また、上下の縁近傍に限
定されるものでもなく、上下の縁より中に入り込んだ位
置に設けるなど、本発明の趣旨を損なわない限り他の位
置に設けてもよい。
【0065】また、この様な係止機構は図示したホック
や係止用テープのみに限定されるものではなく、例えば
面状ファスナーなど他の適宜の係止機構でもよいことは
本発明の趣旨からして明白である。また、もちろんこれ
らの係止機構は、図1〜3に示した様な他の態様の腰部
サポート樹脂板にも適用できる。
【0066】本発明の腰部サポート樹脂板の素材として
は、JIS A 硬度が85〜99の合成樹脂板が好ま
しく用いられ、この範囲のJIS A 硬度を有する樹
脂板を用いることにより、余りに柔軟性が大き過ぎて腰
部のサポート力が小さ過ぎたり、余りに剛性が大き過ぎ
て腰の動きができにくいと言うこともなく、腰の動きの
自由度と腰のサポート力とがバランスよく発揮できスポ
ーツ用として好適であり、好ましい。余りに剛性が大き
過ぎる材料を使用した場合には、衝撃が加わった時に腰
を傷付けたり、腰部サポート樹脂板が、衝撃に絶えきれ
ず破損したりして危険なこともある。
【0067】かかる腰部サポート樹脂板の素材の具体例
としては、JIS A 硬度が85〜99のポリオレフ
ィン系エラストマー樹脂、ポリアミド系エラストマー樹
脂、ポリエステル系エラストマー樹脂、塩化ビニル系エ
ラストマー樹脂、スチレン系エラストマー樹脂、ポリウ
レタン系エラストマー樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレ
フィン系アモルファス樹脂、無定形ポリアミド系共重合
体樹脂、無定形エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、無
定形オレフィン−スチレン共重合体樹脂の1種のまたは
これらの2種以上の混合物などが挙げられ、これらの樹
脂は、比較的容易に入手でき、加工も容易で好ましい。
【0068】本発明で用いるアタッチメント用のエラス
チックボーンについては、例えばJIS A 硬度が7
0以上の合成樹脂板が好ましく用いられ、スポーツの種
類やアタッチメントとして装着する前述の各部品の組み
合わせによって適宜のJISA 硬度のものを選んで使
用することができる。エラスチックボーンは、腰部サポ
ート樹脂板に着脱自在に装着できるので、弾性率の異な
る2種類以上のエラスチックボーンを用意しておいて、
スポーツの種類や、コースの状況に応じて、適度の弾性
率のエラスチックボーンを装着して、スポーツ競技に参
加することもでき、本発明の腰部サポート樹脂板はエラ
スチックボーンの着脱ができ、また、取り替えが容易で
ある事からもスポーツの専門家にとっても極めて有用な
腰部サポート樹脂板といえる。
【0069】
【発明の効果】
(1)本発明の腰部サポート樹脂板は、人体後側の腰部
にあてがわれる弾性を有する樹脂からなる腰部サポート
樹脂板であって、前記腰部サポート樹脂板は少なくと
も、人体の後中心の腰椎に当接される部分に沿った部分
の一部と、その左右の広背筋のうちやや後中心寄りの部
分に当接される部分の一部に穴が設けられており、前記
穴の占める面積割合が前記腰部サポート樹脂板と穴の合
計面積の10〜60%とすることにより、上下方向の強
い衝撃に対し、腰部を安定してサポートする機能を保持
しながら、腰部左右方向へのひねりには追従可能なある
程度の自由性が確保し得る。従って前述した様な極めて
激しいスポーツにも通常のスポーツにも使用できる腰部
サポート樹脂板を提供できる。そしてこれらの穴が設け
られていることにより、腰部サポート樹脂板を装着した
際に、腰部の曲面形状へのフィツトも高めることができ
る。
【0070】(2)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、更に腰椎に当接される部分と、左右の広背筋のうち
やや後中心寄りの部分に当接される部分との間にほぼ縦
方向を向いた部分的スリットまたは部分的切り欠き部が
設けられている好ましい態様とすることにより、腰部サ
ポート樹脂板を腰部に着用した場合、よりフィツトしや
すく、腰部の捻りの自由度も向上し好ましい。
【0071】(3)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、更に左右の広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当
接される部分と左右の広背筋のうち脇側寄りの部分に当
接される部分との間にほぼ縦方向を向いた部分的スリッ
トまたは部分的切り欠き部が設けられている本発明の好
ましい態様とすることにより、腰部サポート樹脂板を腰
部に着用した場合に更に一段とフィツト性が向上し、腰
部の捻りの自由度もより向上し好ましい。
【0072】(4)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、更に腰部サポート樹脂板の左右の両端部近傍に緊締
用ベルト取り付け用の細長い穴を有している本発明の好
ましい態様とすることにより、着用するに必要な緊締用
ベルトを腰部サポート樹脂板にしっかりと容易に取り付
けることができ好ましい。
【0073】(5)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、緊締用ベルト取り付け用の細長い穴が、広幅のベル
ト取り付け用の長さの長いほぼ縦方向を向いた左右1対
づつの穴と、やや細幅のY字状ベルトを取り付けるため
のやや斜め方向に向いている左右2対づつの穴の2種類
の緊締用ベルト取り付け用の細長い穴である本発明の好
ましい態様とすることにより、必要に応じて広幅のベル
トや、やや細幅のY字状ベルトを取捨選択して取り付け
たり、広幅のベルトとやや細幅のY字状ベルトの両者を
同時に取り付けることもでき好ましい。
【0074】(6)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、左右の広背筋に当接される部分に着脱自在に装着し
得るエラスチックボーン装着用の孔または突起が設けら
れている本発明の好ましい態様とすることにより、スポ
ーツの種類や、コンディションに応じて、よりサポート
力を強化したい場合に、適宜の弾性率のエラスチックボ
ーンを選択して容易に取り付けることができ、また、弾
性率の異なるエラスチックボーンも容易に交換して取り
付けることができるので、各種のスポーツに対応でき好
ましい。しかも取り付け機構も簡単でコストも安くでき
る。
【0075】(7)本発明の腰部サポート樹脂板に於い
て、腰部サポート樹脂板に着脱自在に装着し得るエラス
チックボーンの腰部サポート樹脂板への装着機能部が、
エラスチックボーンの上端近傍部分と下端近傍部分に水
平方向に並んでそれぞれ設けられた2個または等間隔で
設けられた3個以上の突起であり、腰部サポート樹脂板
のエラスチックボーン装着用の孔がエラスチックボーン
に設けられた突起と係合し得る孔であって、前記孔が突
起の間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数よりも多い
数設けられている本発明の好ましい態様とすることによ
り、エラスチックボーンの取り付け位置を着用者の好み
や体型に応じて左右方向にずらせて適当な位置に選択し
て装着でき好ましい。
【0076】(8)また本発明の腰部サポート樹脂板に
おいて、人体後側の腰部にあてがわれる弾性を有する樹
脂からなる腰部サポート樹脂板であって、前記腰部サポ
ート樹脂板は少なくとも、人体の後中心の腰椎に当接さ
れる部分に沿った部分の一部と、その左右の広背筋のう
ちやや後中心寄りの部分に当接される部分の一部に穴が
設けられており、前記穴の占める面積割合が前記腰部サ
ポート樹脂板と穴の合計面積の10〜60%であり、腰
椎に当接される部分と、左右の広背筋のうちやや後中心
寄りの部分に当接される部分との間、ならびに広背筋の
うちやや後中心寄りの部分に当接される部分と左右の広
背筋のうち脇側寄りの部分に当接される部分との間にそ
れぞれほぼ縦方向を向いた部分的切り欠き部が設けられ
ており、前記腰部サポート樹脂板に着脱自在に装着し得
るエラスチックボーンの腰部サポート樹脂板への装着機
能部が、エラスチックボーンの上端近傍部分と下端近傍
部分に水平方向に並んでそれぞれ設けられた2個または
等間隔で設けられた3個以上の突起であり、腰部サポー
ト樹脂板には前記エラスチックボーンに設けられた突起
と係合し得るエラスチックボーン装着用の孔が突起の間
隔と等間隔で設けられ、前記突起の数が2個の場合には
エラスチックボーン装着用の孔は3個以上であり、前記
突起の数が3個以上の場合にはエラスチックボーン装着
用の孔は2個以上設けられている腰部サポート樹脂板と
することにより、前述した(1)〜(7)の優れた機能
を有し、かつ、腰部サポート樹脂板を腰部に着用した場
合に更に一段とフィツト性が向上し、腰部の捻りの自由
度もより向上し好ましい。
【0077】(9)また本発明の腰部サポート樹脂板に
おいて、人体後側の腰部にあてがわれる弾性を有する樹
脂からなる腰部サポート樹脂板であって、中央部に形成
された腰椎当接部(A)と、その左右の両側に形成され
たエラスチックボーン被装着部(B)と、更にその左右
の両側に形成された緊締用ベルト取付け部(C)とがそ
れぞれその上下方向の中間を結合している結合部で結合
されて一体構造となっており、前記エラスチックボーン
被装着部(B)は、着脱自在に装着されるエラスチック
ボーンの取付け位置を所望位置に左右方向に若干調整し
て装着し得る被装着機能部とを有し、腰椎当接部(A)
には、クッション性を有する保護パッド表面に形成され
ているはめ込み用の凸部と嵌合し得る形状の穴を有し、
エラスチックボーン被装着部(B)にも更に穴が設けら
れており、前記(A)と(B)の穴の占める面積割合が
前記腰部サポート樹脂板と前記(A)と(B)の穴の合
計面積の10〜60%である腰部サポート樹脂板とする
ことにより、前述した(1)〜(7)の優れた機能を有
し、かつ、腰部サポート樹脂板を腰部に着用した場合に
更に一段とフィツト性が向上し、腰部の捻りの自由度も
より向上し好ましい。
【0078】(10)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、人体の後中心の腰椎に当接される部分に沿っ
た部分の一部に設けられた穴が、クッション性を有する
保護パッドの片側面に形成されているはめ込み用の凸部
と嵌合し得る形状の穴である本発明の好ましい態様とす
ることにより、腰部にかかる衝撃を幾分やわらげたり、
着用感を向上させるために、必要に応じてクッション性
を有する保護パッドの片面に形成されているはめ込み用
の凸部を腰部サポート樹脂板の前記穴に人体側からはめ
込んで、容易に保護パッドを装着することもでき好まし
い。
【0079】(11)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、更に腰部サポート樹脂板の上側の縁近傍及び
下側の縁近傍に腰部保護帯状体を装着するための係止機
構が設けられてなる本発明の好ましい態様とすることに
より、必要に応じて腰部保護帯状体を腰部サポート樹脂
板に重ねて着用する場合に、この両者が上下方向にずれ
てしまうのを防止でき好ましい。
【0080】(12)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、エラスチックボーンが着脱自在に装着されて
なる本発明の好ましい態様とすることにより、スポーツ
の種類や、コンディションに応じて、よりサポート力を
強化したい場合に、適宜の弾性率のエラスチックボーン
を選択して容易に取り付けることができ、また、弾性率
の異なるエラスチックボーンも容易に交換して取り付け
ることができるので、各種のスポーツに対応でき好まし
い。
【0081】(13)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、人体の後中心の腰椎に当接される部分に沿っ
た部分の一部に設けられた穴に、片側面にはめ込み用の
凸部が形成されているクッション性を有する保護パッド
の前記はめ込み用の凸部がはめ込まれて保護パッドが取
り付けられている本発明の好ましい態様とすることによ
り、腰部にかかる衝撃をやわらげたり、着用感を向上さ
せることができ好ましい。
【0082】(14)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、やや細幅のY字状ベルトを取り付けるための
やや斜め方向に向いている左右2対づつの穴に、緊締用
Y字状ベルトが取り付けられている本発明の好ましい態
様とすることにより、腰部に容易に装着することがで
き、装着した状態で前屈姿勢をとってもベルトが比較的
細めなので、余り腹部を圧迫せず好ましい。
【0083】(15)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、幅広のベルト取り付け用の長さの長いほぼ縦
方向を向いた左右1対づつの穴に、幅広の緊締用ベルト
が取り付けられている本発明の好ましい態様とすること
により、幅広ベルトを締めることにより、腹圧も高める
ことができ、腰部の筋肉にかかる負担を軽減することが
でき好ましい。
【0084】(16)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、腰部サポート樹脂板の素材が、JIS A
硬度が85〜99の合成樹脂板である本発明の好ましい
態様とすることにより、この範囲の硬度を有する樹脂板
を用いることにより、余りに柔軟性が大き過ぎて腰部の
サポート力が小さ過ぎたり、余りに剛性が大き過ぎて腰
の動きができにくいと言うこともなく、腰の動きの自由
度と腰のサポート力とがバランスよく発揮できスポーツ
用として好適であり、好ましい。また、衝撃が加わった
時に腰を傷付けたり、腰部サポート樹脂板が衝撃に絶え
きれず破損して危険な状態になることもなく、安全に使
用でき好ましい。
【0085】(17)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、腰部サポート樹脂板の素材が、腰部サポート
樹脂板の素材が、ポリオレフィン系エラストマー樹脂、
ポリアミド系エラストマー樹脂、ポリエステル系エラス
トマー樹脂、塩化ビニル系エラストマー樹脂、スチレン
系エラストマー樹脂、ポリウレタン系エラストマー樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン系アモルファス樹
脂、無定形ポリアミド系共重合体樹脂、無定形エチレン
−酢酸ビニル共重合体樹脂、無定形オレフィン−スチレ
ン共重合体樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種
の樹脂からなる本発明の好ましい態様とすることによ
り、これらの樹脂は、前記(17)項で述べた効果を発
揮でき、また、比較的容易に入手することができ、加工
も容易で好ましい。
【0086】(18)また本発明の腰部サポート樹脂板
において、腰部サポート樹脂板の大きさが、中央部の上
下方向の寸法がほぼ第1腰椎〜第5腰椎までをカバーす
る程度の寸法を有し、中央部の上下方向をほぼ第1腰椎
〜第5腰椎にあてがった状態で、横方向の寸法が、ほぼ
左右の広背筋の脇側の縁までに至る寸法の大きさである
本発明の好ましい態様とすることにより、上下方向の強
い衝撃に対し、腰部を安定してサポートする機能を保持
し、腰部のひねりには追従可能なある程度の自由性が確
保され、また、スポーツに於いてプレイを阻害すること
がなく好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腰部サポート樹脂板の一実施形態であ
る第1の実施形態を示す平面図。
【図2】本発明の腰部サポート樹脂板の第2の実施形態
の平面図。
【図3】本発明の腰部サポート樹脂板の第3の実施形態
の平面図。
【図4】本発明の腰部サポート樹脂板の第4の実施形態
の平面図。
【図5】左右1対のエラスチックボーンの平面図。
【図6】図5のA−A´線の切断面の端面図。
【図7】図1で示した腰部サポート樹脂板の裏側面にエ
ラスチックボーンが装着された状態の表側から見た平面
図。
【図8】左右1対のエラスチックボーンの別の態様の平
面図。
【図9】図8のA−A´線の切断面の端面図。
【図10】図4で示した腰部サポート樹脂板の裏側面に
エラスチックボーンが装着された状態の表側から見た平
面図。
【図11】図4に示した腰部サポート樹脂板にY字状ベ
ルトを取り付けた状態を示した斜視図。
【図12】保護パッドの一態様の斜視図。
【図13】保護パッドの別の一態様の斜視図。
【図14】Y字状ベルト付きの本発明の腰部サポート樹
脂板に保護パッドを取り付けている中間工程の斜視図。
【図15】腰部保護帯状体帯状の装着用係止機構とし
て、係止用テープが設けられている腰部サポート樹脂板
の一実施形態の斜視図。
【図16】腰部保護帯状体を腰部サポート樹脂板と係止
用テープの間に挿入する直前の工程を示す斜視図。
【図17】腰部サポート樹脂板と係止用テープの間に腰
部保護帯状体が挿入された状態の平面図。
【図18】腰部サポート樹脂板と係止用テープの間に腰
部保護帯状体が挿入されたものを人体に着用した状態の
斜め後側から見た斜視図。
【図19】図18の人体の前側から見た正面図。
【図20】腰部保護帯状体の装着用係止機構が設けられ
ている腰部サポート保護板の別の一実施形態を示す斜視
図。
【図21】背面側から見た人体の部分骨格図。
【図22】背面側から見た人体の部分筋肉図。
【図23】従来の腰部保護帯状体の表側から見た平面
図。
【符号の説明】
1 腰部サポート樹脂板 2 後中心の腰椎に当接される部分に沿った部
分の一部に設けられた穴 3、3´ 広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接
される部分の一部に設けられた穴 4、4´ 孔 5、5´ Y字状ベルト取り付け用の穴 6、6´ 広幅ベルトの取り付け用の穴 7、7´ スリット 9、9´ スリット 10 腰椎に当接される中央部分 11、11´ 広背筋のうちやや後中心寄りの部分に当
接される部分 12、12´ 脇側の部分 13 スリット7、7´よりそれぞれ左右の脇
側部分 30、30´ 部分的切り欠き部 31、31´ 部分的切り欠き部 32、32´ 部分的切り欠き部 33、33´ 部分的切り欠き部 35、35´ 上下方向の中間を結合している結合部 36、36´ 上下方向の中間を結合している結合部 40、40´ エラスチックボーン 41、41´ エラスチックボーン 51、51´ 突起 60、60´ 緊締用Y字状ベルト 61、61´ バックル 70 保護パッド 71 凸部 72 凹部 73、73´ 広幅ベルト挿入用の穴 74 縁部 80 保護パッド 90、90´ 広幅ベルト 91、91´ 面状ファスナーが設けられている部分 100 帯状の係止用テープ 101 係止用テープの上端部分 102 係止用テープの下端部分 103、103´ ホック担持体 104、104´ 雄ホック 110 腰部保護帯状体 201 第1腰椎 202 第2腰椎 203 第3腰椎 204 第4腰椎 205 第5腰椎 206 仙骨 207 腸骨 208 肋骨 211、211´ 広背筋 221 表布 223 伸縮補助帯状物 225 伸縮補助帯状物の左の端 225´ 伸縮補助帯状物の右の端 226 左側の開閉用接合部 226´ 右側の開閉用接合部 228、228´ 板状のほぼ縦長の保護ボーン 229、229´ 補助ボーン 232 面状ファスナー 330、330´ 補助ボーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−88218(JP,A) 特開 平8−89617(JP,A) 特開 平8−182794(JP,A) 特開 平9−299540(JP,A) 特開 平9−290038(JP,A) 実開 昭60−106660(JP,U) 実開 平4−92506(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 71/12 A41B 9/12 A61F 5/02

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体後側の腰部にあてがわれる弾性を有
    する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、前記腰
    部サポート樹脂板は少なくとも、人体の後中心の腰椎に
    当接される部分に沿った部分の一部と、その左右の広背
    筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分の一部
    に穴が設けられており、前記穴の占める面積割合が前記
    腰部サポート樹脂板と穴の合計面積の10〜60%であ
    る腰部サポート樹脂板。
  2. 【請求項2】 更に腰椎に当接される部分と、左右の広
    背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分との
    間にほぼ縦方向を向いた部分的スリットまたは部分的切
    り欠き部が設けられている請求項1に記載の腰部サポー
    ト樹脂板。
  3. 【請求項3】 更に左右の広背筋のうちやや後中心寄り
    の部分に当接される部分と左右の広背筋のうち脇側寄り
    の部分に当接される部分との間にほぼ縦方向を向いた部
    分的スリットまたは部分的切り欠き部が設けられている
    請求項1または2のいずれかに記載の腰部サポート樹脂
    板。
  4. 【請求項4】 更に腰部サポート樹脂板の左右の両端部
    近傍に緊締用ベルト取り付け用の細長い穴を有している
    請求項1〜3のいずれかに記載の腰部サポート樹脂板。
  5. 【請求項5】 緊締用ベルト取り付け用の細長い穴が、
    広幅のベルト取り付け用の長さの長いほぼ縦方向を向い
    た左右1対づつの穴と、やや細幅のY字状ベルトを取り
    付けるためのやや斜め方向に向いている左右2対づつの
    穴の2種類の緊締用ベルト取り付け用の細長い穴である
    請求項4に記載の腰部サポート樹脂板。
  6. 【請求項6】 左右の広背筋に当接される部分に着脱自
    在に装着し得るエラスチックボーン装着用の孔または突
    起が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の腰
    部サポート樹脂板。
  7. 【請求項7】 腰部サポート樹脂板に着脱自在に装着し
    得るエラスチックボーンの腰部サポート樹脂板への装着
    機能部が、エラスチックボーンの上端近傍部分と下端近
    傍部分に水平方向に並んでそれぞれ設けられた2個また
    は等間隔で設けられた3個以上の突起であり、腰部サポ
    ート樹脂板のエラスチックボーン装着用の孔がエラスチ
    ックボーンに設けられた突起と係合し得る孔であって、
    前記孔が突起の間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数
    よりも多い数設けられている請求項6に記載の腰部サポ
    ート樹脂板。
  8. 【請求項8】 人体後側の腰部にあてがわれる弾性を有
    する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、前記腰
    部サポート樹脂板は少なくとも、人体の後中心の腰椎に
    当接される部分に沿った部分の一部と、その左右の広背
    筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分の一部
    に穴が設けられており、前記穴の占める面積割合が前記
    腰部サポート樹脂板と穴の合計面積の10〜60%であ
    り、腰椎に当接される部分と、左右の広背筋のうちやや
    後中心寄りの部分に当接される部分との間にならびに広
    背筋のうちやや後中心寄りの部分に当接される部分と左
    右の広背筋のうち脇側寄りの部分に当接される部分との
    間にそれぞれほぼ縦方向を向いた部分的切り欠き部が設
    けられており、前記腰部サポート樹脂板に着脱自在に装
    着し得るエラスチックボーンの腰部サポート樹脂板への
    装着機能部が、エラスチックボーンの上端近傍部分と下
    端近傍部分に水平方向に並んでそれぞれ設けられた2個
    または等間隔で設けられた3個以上の突起であり、腰部
    サポート樹脂板には前記エラスチックボーンに設けられ
    た突起と係合し得るエラスチックボーン装着用の孔が突
    起の間隔と等間隔で設けられ、前記突起の数が2個の場
    合にはエラスチックボーン装着用の孔は3個以上であ
    り、前記突起の数が3個以上の場合にはエラスチックボ
    ーン装着用の孔は2個以上設けられている腰部サポート
    樹脂板。
  9. 【請求項9】 人体後側の腰部にあてがわれる弾性を有
    する樹脂からなる腰部サポート樹脂板であって、中央部
    に形成された腰椎当接部(A)と、その左右の両側に形
    成されたエラスチックボーン被装着部(B)と、更にそ
    の左右の両側に形成された緊締用ベルト取付け部(C)
    とがそれぞれその上下方向の中間を結合している結合部
    で結合されて一体構造となっており、前記エラスチック
    ボーン被装着部(B)は、着脱自在に装着されるエラス
    チックボーンの取付け位置を所望位置に左右方向に若干
    調整して装着し得る被装着機能部とを有し、腰椎当接部
    (A)には、クッション性を有する保護パッド表面に形
    成されているはめ込み用の凸部と嵌合し得る形状の穴を
    有し、エラスチックボーン被装着部(B)にも更に穴が
    設けられており、前記(A)と(B)の穴の占める面積
    割合が前記腰部サポート樹脂板と前記(A)と(B)の
    穴の合計面積の10〜60%である腰部サポート樹脂
    板。
  10. 【請求項10】 人体の後中心の腰椎に当接される部分
    に沿った部分の一部に設けられた穴が、クッション性を
    有する保護パッドの片側面に形成されているはめ込み用
    の凸部と嵌合し得る形状の穴である請求項1〜8のいず
    れかに記載の腰部サポート樹脂板。
  11. 【請求項11】 更に腰部サポート樹脂板の上側の縁近
    傍及び下側の縁近傍に腰部保護帯状体を装着するための
    係止機構が設けられてなる請求項1〜10のいずれかに
    記載の腰部サポート樹脂板。
  12. 【請求項12】 エラスチックボーンが着脱自在に装着
    されてなる請求項6〜11のいずれかに記載の腰部サポ
    ート樹脂板。
  13. 【請求項13】 人体の後中心の腰椎に当接される部分
    に沿った部分の一部に設けられた穴に、片側面にはめ込
    み用の凸部が形成されているクッション性を有する保護
    パッドの前記はめ込み用の凸部がはめ込まれて保護パッ
    ドが取り付けられている請求項10〜12のいずれかに
    記載の腰部サポート樹脂板。
  14. 【請求項14】 やや細幅のY字状ベルトを取り付ける
    ためのやや斜め方向に向いている左右2対づつの穴に、
    緊締用Y字状ベルトが取り付けられている請求項5〜8
    及び10〜13のいずれかの1項に記載の腰部サポート
    樹脂板。
  15. 【請求項15】 幅広のベルト取り付け用の長さの長い
    ほぼ縦方向を向いた左右1対づつの穴に、幅広の緊締用
    ベルトが取り付けられている請求項5〜8及び10〜1
    4のいずれかの1項に記載の腰部サポート樹脂板。
  16. 【請求項16】 腰部サポート樹脂板の素材が、JIS
    A 硬度が85〜99の合成樹脂板である請求項1〜
    15のいずれかに記載の腰部サポート樹脂板。
  17. 【請求項17】 腰部サポート樹脂板の素材が、ポリオ
    レフィン系エラストマー樹脂、ポリアミド系エラストマ
    ー樹脂、ポリエステル系エラストマー樹脂、塩化ビニル
    系エラストマー樹脂、スチレン系エラストマー樹脂、ポ
    リウレタン系エラストマー樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
    リプロピレン樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
    オレフィン系アモルファス樹脂、無定形ポリアミド系共
    重合体樹脂、無定形エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
    脂、無定形オレフィン−スチレン共重合体樹脂からなる
    群から選ばれた少なくとも1種の樹脂からなる請求項1
    〜16のいずれかに記載の腰部サポート樹脂板。
  18. 【請求項18】 腰部サポート樹脂板の大きさが、中央
    部の上下方向の寸法がほぼ第1腰椎〜第5腰椎までをカ
    バーする程度の寸法を有し、中央部の上下方向をほぼ第
    1腰椎〜第5腰椎にあてがった状態で、横方向の寸法
    が、ほぼ左右の広背筋の脇側の縁までに至る寸法の大き
    さである請求項1〜17のいずれかに記載の腰部サポー
    ト樹脂板。
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