JP2999228B2 - 過熱蒸気発生装置 - Google Patents

過熱蒸気発生装置

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JP2999228B2 JP16887790A JP16887790A JP2999228B2 JP 2999228 B2 JP2999228 B2 JP 2999228B2 JP 16887790 A JP16887790 A JP 16887790A JP 16887790 A JP16887790 A JP 16887790A JP 2999228 B2 JP2999228 B2 JP 2999228B2
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真一 森
奉弘 野邑
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真一 森
奉弘 野邑
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は過熱蒸気発生装置に関し、特にパルス状に噴
出する過熱蒸気を得ることができる過熱蒸気発生装置に
関するものである。
(従来の技術) 従来、過熱蒸気を用いて加熱処理や乾燥処理等を行う
場合には、ボイラで蒸気を発生させ、発生した蒸気を過
熱器に通して過熱蒸気を得ていた。又、本出願人は先に
回路基板等の洗浄に、オゾン層を破壊するフロン(CFC1
1 3)に代えて過熱蒸気を用いることを提案したが、
その場合にも同様にして過熱蒸気を得ていた。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記構成ではボイラと過熱器を必要とする
ため構成が複雑で、コスト高になるという問題があり、
またボイラを用いるため、腐食、缶石の生成、泡立、蒸
気汚染等を防止するためにボイラコンパウンドが必要と
なり、ランニングコストも高くなるという問題もあっ
た。更に、パルス状に噴出する過熱蒸気を用いると伝熱
特性が良くなり、加熱や乾燥等における効率が向上する
が、上記構成ではそれを簡単に得ることはできないとい
う問題があった。
本発明は上記従来の問題点に鑑み、簡単な構成で低コ
ストにてパルス状に噴出する過熱蒸気を得ることができ
る過熱蒸気発生装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の過熱蒸気発生装置は、加熱手段にて蒸気源と
しての液体の気化温度よりも十分に高い所定温度に加熱
される加熱領域を設け、この加熱領域内に十分に長い管
路を配設し、この管路の基端から取出し蒸気量に対応さ
せて液体を供給する手段を設け、かつ管路の先端に絞り
手段を設けて、過熱蒸気がパルス状に噴出するように構
成したことを特徴とする。
(作 用) 本発明の上記構成によれば、加熱領域に配設された十
分に長い管路内の基端から液体を導入すると、液体は管
路内の基端側部分で蒸発し、さらに先端側部分で加熱さ
れて過熱蒸気となって先端から取出され、かつその際に
先端に絞り手段が設けられているために液体領域での突
沸との相互作用にて過熱蒸気がパルス状に噴出される。
尚、十分に長い管路を用いることによって沸騰した液体
が過熱蒸気に混じって噴出するようなことはない。ま
た、過熱蒸気温度やパルス周波数は加熱領域の温度を加
熱手段にて制御することによって制御可能である。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図〜第4図を参照しな
がら説明する。
第1図において、1は過熱蒸気発生装置であって、軸
心が上下方向の円筒状の加熱容器2を備えており、その
内部に水に比して沸点が十分に高い熱媒体であるパラフ
ィン(沸点が180〜200℃)3が充填され、外周にはヒー
タ4が配設されている。このパラフィン3を充填された
容器2内にはコイル状に巻回された伝熱管5が、コイル
軸心が垂直となるように配設され、下端の入口部6と上
端の出口部7が容器2の下壁2aと上壁2bを貫通して突出
されている。入口部6は逆止弁機能を備えた流量制御弁
8を介して水の供給源(図示せず)に接続され、出口部
7からの取出し蒸気量に応じて水を供給するように構成
されている。出口部7は開閉弁9を介して乾燥機等の過
熱蒸気を用いた処理機器10が接続されている。
伝熱管5の出口部7又はその近傍には、第2図に示す
ように、細孔11aを形成した絞り11が配設されている。
なお、第2図に示す絞り11に代えて、第3図に示すよう
な可撓性のある弁体12を備えた絞り構造のもので絞り手
段を構成することができる。
伝熱管5は入口部6と出口部7との間に、第2図に示
すように熱水域21、湿り蒸気域22、乾き蒸気域23及び過
熱蒸気域24が確実に形成されるような十分な長さを有し
ている。例えば、内径に対して250倍程度の長さに設定
するのが好ましく、この実施例では内径が4mmで、10m程
度の長さの管を用いている。又、そのときの絞り11の細
孔11aの径は2〜3mmに設定されている。
以上の構成において、ヒータ4にて加熱容器2内のパ
ラフィン3が加熱され、このパラフィン3にて加熱容器
2内に配設された伝熱管5が加熱される。この伝熱管5
の下端の入口部6から流量制御弁8にて取出し蒸気量に
応じて水を導入すると、水は伝熱管5の下部の熱水域21
で加熱されて蒸発し、上方に流れる間にも加熱され、湿
り蒸気域22、乾き蒸気域23を通過し、さらに過熱蒸気域
24で加熱されて過熱蒸気となって上端から取出される。
その際に上端に絞り11が設けられているために、熱水域
21での突沸との相互作用にて過熱蒸気が第4図に示すよ
うにパルス状に噴出される。従ってその圧力振動にて伝
熱管5内での蒸気発生が増幅され、効率的に蒸気が発生
される。しかも伝熱管5内の圧力は高圧力とはならず、
安全面においてすぐれている。又、伝熱管5として十分
に長い管を用いることによって沸騰した液体が過熱蒸気
に混じって噴出するようなことはなく、また過熱蒸気温
度やパルス周波数は加熱容器2内の温度をヒータ4にて
制御することによって制御可能である。又、単一の伝熱
管5内を水及び発生蒸気が一方向に通過するのでボイラ
コンパウンド等も必要でない。更に伝熱管5をコイル状
に形成しているので、湿り蒸気が旋回しつつ上昇すると
き、遠心分離作用で水分が伝熱管5に付着し易く、ここ
で効率良く熱の伝達を受けることができ、その気化が促
進される結果、熱効率良く過熱蒸気を得やすいという利
点もある。
発生したパルス状の過熱蒸気は、処理機器10に供給さ
れ、過熱蒸気を用いた乾燥や加熱調理等が行われる。そ
のとき、パルス状の過熱蒸気を用いることによって伝熱
特性が著しく改善され、高い熱効率で蒸気加熱による処
理を行うことができる。
上記実施例では、過熱蒸気だけを取出して利用する例
を示したが、第2図に仮想線で示すように、湿り蒸気域
22や乾き蒸気域23における蒸気を取出す分岐蒸気取出管
13、14を設けることによって、所望の性状の蒸気を得る
ことができ、蒸し、ゆるやかな乾燥等の機能を持たせる
こともできる。
又、上記実施例では加熱手段としてヒータ4とパラフ
ィン3を充填した加熱容器2から成るパラフィン浴を用
いたが、高周波加熱手段等の他の加熱手段を用いること
もでき、その場合には任意に設定された温度に容易に制
御することができる。特に、管路を石英管等のセラミッ
ク管で形成し、加熱手段をマグネトロンを用いた高周波
誘電加熱装置で構成すると、管路内の汚れの付着の問題
がなく、純水等を用いる場合に有利である。
(発明の効果) 本発明の過熱蒸気発生装置によれば、加熱領域に配設
された十分に長い管路内の基端から取出し蒸気量に応じ
て液体を導入すると、液体は管路内の基端側部分で蒸発
し、さらに先端側部分で加熱されて加熱蒸気となって先
端から取出され、かつその際に先端に絞り手段が設けら
れているために液体領域での突沸との相互作用にて過熱
蒸気がパルス状に噴出され、従ってその圧力振動にて管
路内での蒸気発生が増幅され、効率的に蒸気が発生する
とともに、このパルス状の過熱蒸気を用いることによっ
て伝熱特性が著しく改善され、高い熱効率で蒸気加熱に
よる処理を行うことができる。又、加熱領域に管路を配
設しただけの簡単な構成であり、低コストで過熱蒸気を
得ることができ、また単一の管路内を液体及び発生蒸気
が一方向に通過するのでボイラコンパウンド等も必要で
ない。さらに、管路の途中から蒸気を取り出すようにす
ることによって湿り蒸気や乾き蒸気等の他の性状の蒸気
を得ることもでき、蒸しや乾燥等の各種機能を持たせる
こともできる等、多大の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の概略構成を示す縦断正面
図、第2図は伝熱管の内部構造を展開して示した断面
図、第3図は絞り手段の他の例を示す断面図、第4図は
蒸気の噴出特性を示すグラフである。 1……過熱蒸気発生装置 2……加熱容器 4……ヒータ 5……伝熱管 11……絞り。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野邑 奉弘 大阪府大阪市淀川区塚本1―1―10 審査官 小菅 一弘 (56)参考文献 実開 昭62−75309(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F22G 1/00,3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱手段にて蒸気源としての液体の気化温
    度よりも十分に高い所定温度に加熱される加熱領域を設
    け、この加熱領域内に十分に長い管路を配設し、この管
    路の基端から取出し蒸気量に対応させて液体を供給する
    手段を設け、かつ管路の先端に絞り手段を設けて、過熱
    蒸気がパルス状に噴出するように構成したことを特徴と
    する過熱蒸気発生装置。
  2. 【請求項2】管路がセラミック管で形成され、加熱手段
    が高周波誘電加熱装置で構成される請求項1記載の過熱
    蒸気発生装置。
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