JP2993926B2 - 超伝導回路の実装構造 - Google Patents

超伝導回路の実装構造

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JP2993926B2
JP2993926B2 JP10005685A JP568598A JP2993926B2 JP 2993926 B2 JP2993926 B2 JP 2993926B2 JP 10005685 A JP10005685 A JP 10005685A JP 568598 A JP568598 A JP 568598A JP 2993926 B2 JP2993926 B2 JP 2993926B2
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博紀 星崎
雅志 布施
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    • H01P1/20372Hairpin resonators
    • HELECTRICITY
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超伝導回路の実装
構造に関し、詳しくは真空封止された密封容器内におい
て、超伝導回路基板と搭載基材間の導電性を向上させる
とともに、密封容器内でのガスの放出を抑制した超伝導
回路の実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超伝導特性を利用した、フィル
タ回路やアンプ回路等の超伝導回路は、超伝導状態を実
現するために、断熱特性に優れた低温保持容器に収納さ
れ、外部からの熱的影響を遮断した環境で使用される。
従来技術に係る、超伝導回路を低温状態に保持する装置
について、図7を参照して説明する。
【0003】図7において、11は真空封止され、外部
の熱的影響を遮断して、内部の低温状態を保持する低温
保持容器、12は超伝導回路13を載置する熱拡散板1
2a、及び、超伝導回路13に所定の低温状態を与える
蓄冷器12bとから構成されるコールドヘッド、14は
低温保持容器11の外部と超伝導回路13の入力パッド
とを信号入力線14aを介して電気的に接続する入力コ
ネクタ、15は低温保持容器11の外部と超伝導回路1
3の出力パッドとを信号出力線15aを介して電気的に
接続する出力コネクタである。
【0004】また、図示していないが、低温保持容器1
1には所定の低温状態を保持するための液体ヘリウムや
液体窒素等の冷却剤、若しくはスターリング冷却機やパ
ルス管冷却機等の冷却手段が付設されている。このよう
な低温保持容器11により、超伝導回路13特有の動作
特性が実現される。
【0005】次に、低温保持容器11に収納される超伝
導回路13の具体的な実装構造について、図8を参照し
て説明する。図8において、例えばセラミックス系の超
伝導材料を用いた高温超伝導フィルタ回路21は、所定
のフィルタ回路の回路パターンが上面に、グランド面が
下面に形成されたフィルタ基板22と、フィルタ基板2
2を搭載し、グランド面に所定の基準電位を供給するフ
ィルタケース24と、フィルタ基板22とフィルタケー
ス24間に介在するインジウム(In)箔27と、フィ
ルタ基板22をIn箔27を介してフィルタケースに圧
接固定する固定治具25と、を具備して構成されてい
る。
【0006】また、図示を省略したが、フィルタ基板2
2への入出力信号を伝達するための入出力コネクタがフ
ィルタケース24に設けられている。このように、フィ
ルタ基板22とフィルタケース24間にInの薄膜(I
n箔)を介在させ、固定治具25によりフィルタ基板2
2をフィルタケース24に圧接するように押圧力を印加
することにより、フィルタケース24からIn箔27を
介してフィルタ基板22のグランド面へ基準電位が供給
される。
【0007】ここで、高温超伝導フィルタ回路21は、
例えば、酸化マグネシウム(MgO)基板の上面にイッ
トリウム(Y)、バリウム(Ba)、銅オキサイド(C
uO)からなるY−Ba−Cu−O系超伝導薄膜により
形成された回路パターンと、基板の下面全面に同じY−
Ba−Cu−O系超伝導薄膜上に金(Au)を蒸着して
形成したグランド面とを有して構成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような高温超伝導フィルタ回路の実装構造において
は、以下のような問題を有している。フィルタ基板2
2に印加される押圧力Fd、すなわち、フィルタ基板2
2及びフィルタケース24によるIn箔27への圧接力
が弱いと、フィルタケース24から供給される基準電位
がばらつき、高温超伝導フィルタ回路の高周波通過特性
が悪化する。フィルタ基板22に印加される押圧力F
d、すなわち、フィルタ基板22及びフィルタケース2
4によるIn箔27への圧接力が強いと、高温超伝導フ
ィルタ回路21の実装工程において、フィルタ基板22
とIn箔27間、In箔27とフィルタケース24間の
圧接境界に閉じ込められたガスが、低温保持容器の真空
封止後に徐々に放出され、容器内の圧力状態が悪化す
る。
【0009】以上のような問題点について、図9及び図
10を参照してさらに詳しく説明する。図9は、In箔
に圧接加重を印加した場合の高温超伝導フィルタ回路の
フィルタ通過帯域外の減衰量及び圧接境界から放出され
るガスの量を示すものであり、図10は、一般的なフィ
ルタ回路におけるフィルタ特性を示すものである。
【0010】図10に示すように、一般に、常温で動作
する通常のフィルタ回路においては、フィルタ通過帯域
に対する通過帯域外の減衰量が、90dB以上確保され
ていることが要求される。したがって、高温超伝導フィ
ルタ回路においても、フィルタ通過帯域外の減衰量は、
90dB以上であることが望ましく、90dB以下では
実用性に劣るとされている。
【0011】このような条件に基づいて、In箔に印加
される圧接加重を検討すると、図9の実験結果に示すよ
うに、90dB以上のフィルタ通過帯域外の減衰量を実
現するには、5.0kg/cm2以上の圧接加重(圧接力)を
必要とする。一方、超伝導回路を通信機器等に使用する
場合、小型軽量化やメンテナンスフリー等の実用面を考
慮すると、超伝導回路が収納される低温保持容器内の圧
力状態を長期にわたり一定に維持することが極めて重要
となる。
【0012】超伝導状態を実現する上で実用的な圧力状
態の条件として、低温保持容器内の各部品から放出され
るガスの量は、各部品を構成する材料表面に吸着された
ガスの放出量レベルである1×10 −9 Pa・m/sec以
下であることが要求される。このような条件に基づい
て、In箔に印加される圧接加重を検討すると、1×1
−9 Pa・m/sec以下のガスの放出量を実現するには、
0.05kg/cm以下の圧接加重が必要となる。
【0013】このように、In箔を介在させた高温超伝
導フィルタ回路の実装構造においては、上記、の問
題点の一方を解決しようとすると、他方の問題点が顕在
化して、良好な高周波通過特性と長期にわたる真空状態
の維持を両立させることが困難であった。本発明の目的
は、上記課題を解決し、真空封止された密封容器に収納
された超伝導回路の動作特性を向上させるとともに、密
封容器内に放出されるガスの量を抑制して、長期にわた
り超伝導状態の実現に必要な圧力状態を維持することが
できる超伝導回路の実装構造を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、請求項1記載の発明は、外部と熱的に
遮断され、しかも真空封止された系内で用いられ、該系
内の所定の圧力雰囲気によって実現される熱的雰囲気内
でのみ超伝導特性を示す超伝導回路が形成された基板を
所定の搭載基材に実装する超伝導回路の実装構造におい
て、前記超伝導回路基板が、高い導電性を有するととも
に高い柔軟性を有する箔又は膜状若しくはバンプ状に形
成した金属を介し、かつ、該金属に0.05〜5kg/
cm2の圧接力を印加するように、前記搭載基材に圧接
固定されていること、前記超伝導回路は、超伝導フィル
タ回路であること、前記超伝導フィルタ回路は、前記搭
載基材から前記金属を介して所定の電位が供給され、前
記超伝導フィルタ回路の通過帯域外減衰量が90dB以
上であること、及び前記搭載基材に圧接固定された前記
超伝導フィルタ回路の圧接固定部から真空封止された系
内へのガス放出量が1×10-9Pa・m3/sec以下であるこ
とを特徴としている。
【0015】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の超伝導回路の実装構造において、前記金属が、前記
超伝導回路基板の所定の領域にのみ介在し、該所定の領
域に対応して前記超伝導回路基板に印加される押圧力に
より、前記金属に前記所定の圧接力を印加することを特
徴としている。また、請求項3記載の発明は、請求項1
又は2記載の超伝導回路の実装構造において、前記金属
は、前記超伝導回路基板の縁辺領域にのみ介在し、該縁
辺領域に対応して前記超伝導回路基板に押圧力が印加さ
れることを特徴としている。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の超伝導回路の実装構造において、前記超伝導回路基
板の中心領域が半田により前記搭載基材に接合されてい
ることを特徴としている。また、請求項5記載の発明
は、請求項1、2、3又は4記載の超伝導回路の実装構
造において、前記金属に印加される圧接力は、板状の弾
性体を締め込み調整することにより前記超伝導回路基板
に印加される押圧力に応じて生成されることを特徴とし
ている。
【0017】また、請求項6記載の発明は、請求項1、
2、3、4又は5記載の超伝導回路の実装構造におい
て、前記金属は、前記超伝導回路基板を構成するグラン
ド面上に積層して膜状に設けられていることを特徴とし
ている。また、請求項7記載の発明は、請求項1、2、
3、4又は5記載の超伝導回路の実装構造において、前
記金属は、前記超伝導回路基板が圧接固定される前記搭
載基材上に積層して膜状に設けられていることを特徴と
している。
【0018】さらに、請求項8記載の発明は、請求項1
に記載の超伝導回路の実装構造において、前記金属は金
であることを特徴としている。そして、請求項9に記載
の発明は、請求項1又は2に記載の超伝導回路の実装構
造において、前記超伝導回路が高温超伝導フィルタ回路
であることを特徴としている。
【0019】このような超伝導回路の実装構造によれ
ば、導電性に優れ、かつ、柔軟性(変形性)に優れた金
属、例えば、金を箔状又は膜状、あるいはバンプ状に
し、超伝導回路基板と搭載基材との間に介在させ、該金
に適度な圧接力を与えて超伝導回路基板を搭載基材に圧
接固定することにより、超伝導回路基板と搭載基材との
高い導電性が確保され、所定の基準電位を良好に供給す
ることができるとともに、超伝導回路基板、金、搭載基
材相互間の圧接境界に閉じ込められるガスの量を低減し
て、系内に放出されるガスの量を抑制することができる
ため、超伝導回路の動作特性を向上させつつ、所望の圧
力状態を長期にわたり維持することができる。
【0020】また、超伝導回路基板と搭載基材間に介在
する金を基板の縁辺領域にのみ設け、該領域に対応して
超伝導回路基板に押圧力を印加し、基板中心領域を半田
により搭載基材に接合することにより、半田を介して超
伝導回路基板の中心付近を搭載基材に固定することがで
きるため、長期にわたり良好な圧接力を維持することが
でき、超伝導回路基板に供給される基準電位の経時変化
を抑制して良好な動作特性を実現することができる。
【0021】また、超伝導回路基板に印加される押圧力
を板バネ等の弾性体により調整する構成を採用すること
により、金に印加される圧接力を容易に変更、調整する
ことができるため、超伝導回路の所望の動作特性を実現
しつつ、ガスの放出量を抑制することができる。また、
金を超伝導回路基板、あるいは、搭載基材上に蒸着等の
方法により積層形成することにより、ガスの閉じ込めを
完全に防止することができるため、密封容器内に放出さ
れるガスをさらに抑制して、長期にわたり良好な圧力状
態を維持することができる。
【0022】特に、本発明の超伝導回路の実装構造を高
温超伝導フィルタ回路に適用した場合、フィルタ基板の
グランド面とフィルタケース間の導電性を向上させて、
フィルタ基板に良好に所望の基準電位を供給して高周波
通過特性を向上させることができ、また、フィルタ基板
とフィルタケースとの圧接部から放出されるガスの量を
低減して、密封容器内の圧力状態を長期にわたり維持す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。本発明に係る超伝導回路の実装構造の
第1の実施例について、図1を参照して説明する。図1
(a)、(b)において、超伝導回路を構成する高温超
伝導フィルタ回路1は、超伝導回路基板を構成するフィ
ルタ基板2と、回路パターン3と、搭載基材を構成する
フィルタケース4と、板状の弾性体を構成する板バネ5
と、コネクタ6と、膜状の金属を構成する金箔(Au
箔)7と、を具備している。
【0024】フィルタ基板2は、従来技術において示し
たように、例えば、MgO基板であって、基板2上面に
はY−Ba−Cu−O系超伝導薄膜により所定のフィル
タ回路の回路パターン3が形成され、図示を省略したが
下面には、全面に同じY−Ba−Cu−O系超伝導薄膜
上にAuを蒸着したグランド面が形成されている。フィ
ルタケース4は、フィルタ基板2を搭載し、後述するA
u箔7を介してフィルタ基板2のグランド面に所定の基
準電位を供給する。フィルタケース4は、銅(Cu)あ
るいはアルミニウム(Al)のような導電性に優れた材
料、若しくは、これらの材料表面をメッキや物理蒸着に
よりAuをコーティングした材料により構成される。
【0025】板バネ5は、フィルタ基板2をAu箔7を
介してフィルタケース4に圧接固定するための固定部品
であって、フィルタ基板2を均等に保持固定するため
に、フィルタ基板2の周辺に複数個設けられている。そ
して、板バネ5の弾性力による押圧力Faは、Au箔7
が介在する領域上のフィルタ基板2上面側の領域に均等
に印加される。
【0026】ここで、板バネ5は、板バネ5を固定する
ボルト等の締結部品5aの締め込み量により、フィルタ
基板2に印加される押圧力Faを調整可能にした構成で
あってもよい。コネクタ6は、フィルタ基板2に形成さ
れた回路パターン3と電気的に接続され、入出力信号を
高温超伝導フィルタ回路1の外部と伝達するものであ
る。
【0027】Au箔7は、フィルタ基板2とフィルタケ
ース4との間に介在して、相互の電気的な導通を確保す
るものであって、Au箔7を介してフィルタケース4か
ら基準電位がフィルタ基板2のグランド面に供給され
る。上述した高温超伝導フィルタ回路1は、従来技術に
おいて示した真空封止された低温保持容器中に収納され
て、超伝導状態を実現するために必要な低温状態に置か
れる。
【0028】次に、上述した実施例におけるAu箔への
圧接加重と高温超伝導フィルタ回路の動作特性及びガス
の放出量について、図2を参照して説明する。従来技術
において示したように、高温超伝導フィルタ回路に要求
されるフィルタ通過帯域外の減衰量は、90dB以上と
する。このような条件に基づいて、Au箔に印加される
圧接加重とフィルタ通過帯域外減衰量の関係を検討する
と、図2に示すように、90dB以上のフィルタ通過帯
域外減衰量を実現するには、0.05kg/cm2以上の圧接
加重(圧接力)を印加すればよい。
【0029】一方、超伝導状態を実現する上で実用的な
圧力状態の条件として、低温保持容器内の各部品の圧接
固定部から真空封止された系内へ放出されるガスの量
を、各部品を構成する材料表面に吸着されたガスの放出
量と同等レベルである1×10 −9 Pa・m/sec以下とす
る。このような条件に基づいて、Au箔に印加される圧
接加重とガスの放出量の関係を検討すると、図2に示す
ように、1×10 −9 Pa・m/sec以下のガスの放出量を
実現するには、5.0kg/cm以下の圧接加重を印加す
ればよい。
【0030】このように、Au箔を介在させた高温超伝
導フィルタ回路の実装構造においては、Au箔に対する
圧接力を0.05kg/cm以上5.0kg/cm以下とする
ことにより、90dB以上のフィルタ通過帯域外減衰量
を実現しつつ、1×10 −9 Pa・m/sec以下のガスの放
出量を実現することができる。したがって、上記実施例
の実装構造において、Au箔7に0.05kg/cm以上
5.0kg/cm以下の圧接力が印加されるように、Au
箔7の面積とフィルタ基板2に印加される板バネ5の押
圧力Faを調整することにより、高周波通過特性に優
れ、かつ、低温保持容器内の真空状態を長期にわたり維
持することができる高温超伝導フィルタ回路を提供する
ことができる。
【0031】次に、本発明に係る超伝導回路の実装構造
の第2の実施例について、図3を参照して説明する。な
お、上述した実施例と同等の構成については、同一の符
号を付して、その説明を省略する。図3(a)、(b)
に示すように、上述した第1の実施例において、超伝導
回路基板を構成するフィルタ基板2が円形形状を有し、
回路パターン3がフィルタ基板2と略同心円状に形成さ
れている。
【0032】そして、フィルタ基板2上の回路パターン
3が形成されていない縁辺領域(外周領域)は、上述し
た第1の実施例と同様に、複数個の板バネ5によりAu
箔7を介してフィルタケース4に押圧力Fa´で圧接固
定される。また、フィルタ基板2上の回路パターン3が
形成されていない中心付近は、フィルタケース4のフィ
ルタ基板2搭載面側全体を覆うケースカバー4a内に突
出して設けられた押圧片4bによりAu箔7を介してフ
ィルタケース4に押圧力Fbで圧接固定される。
【0033】ここで、押圧片4bは、図3(a)に示す
ように、フィルタ基板2の中心付近に加え、回路パター
ン3の入出力領域を分離する仕切板状に設けられる。こ
のような実装構造によれば、フィルタ基板2は縁辺領域
に加え、中心付近においても所定の押圧力で圧接固定さ
れるため、フィルタ基板2の縁辺領域にのみAu箔7を
介在させて押圧した場合に比較して、フィルタ基板2の
グランド面に安定した基準電位を供給することができ、
かつ、振動等によるフィルタ基板2の移動を抑制して、
長期にわたり良好な圧接力を維持することができる。
【0034】次に、本発明に係る超伝導回路の実装構造
の第3の実施例について、図4を参照して説明する。な
お、上述した実施例と同等の構成については、同一の符
号を付して、その説明を省略する。図4(a)、(b)
に示すように、同一のフィルタ基板2上に2つのフィル
タ回路を構成する回路パターン3a、3bが形成され、
フィルタ基板2の縁辺領域は、上述した第1の実施例と
同様に、複数個の板バネ5によりAu箔7を介してフィ
ルタケース4に押圧力Fa″で圧接固定される。
【0035】また、フィルタ基板2上の回路パターン3
a、3b間の中心領域は、フィルタケース4のフィルタ
基板2搭載面側全体を覆うケースカバー4a内に突出し
て設けられた押圧片4cによりAu箔7を介してフィル
タケース4に押圧力Fcで圧接固定される。ここで、押
圧片4cは、図4(a)に示すように、回路パターン3
a及び3bの形成領域を分離する仕切板状に設けられ
る。
【0036】このような実装構造によれば、上述した第
2の実施例と同様に、フィルタ基板2は縁辺領域に加
え、中心付近においても所定の押圧力で圧接固定される
ため、フィルタ基板2の縁辺領域にのみAu箔7を介在
させて押圧した場合に比較して、フィルタ基板2のグラ
ンド面に安定した基準電位を供給することができ、か
つ、振動等によるフィルタ基板2の移動を抑制して、長
期にわたり良好な圧接力を維持することができる。
【0037】次に、本発明に係る超伝導回路の実装構造
の第4の実施例について、図5を参照して説明する。本
実施例の特徴は、上述した実施例と同等の実装構造にお
いて、Au箔をフィルタ基板のグランド面あるいはフィ
ルタケースに積層形成することにより、相互の境界にお
けるガスの閉じ込めを防止することにある。
【0038】本実施例の実装構造の一例として、図5
(a)に示すように、フィルタ基板2のグランド面(図
面下方)上にAu薄膜7aが積層形成され、フィルタケ
ース4に図示を省略した固定部品により、Au薄膜7a
が形成された領域に対応する領域、すなわちAu薄膜7
aに対向するフィルタ基板2の上面側領域に所定の押圧
力が印加されて圧接固定される。
【0039】又、別の例として、図5(b)に示すよう
に、フィルタケース4上にAu薄膜7bが積層形成さ
れ、フィルタ基板2はフィルタケース4との間にAu薄
膜7bが介在するように固定部品により圧接固定され
る。ここで、Au薄膜7a、7bの積層形成の方法とし
ては、周知の蒸着による薄膜形成方法等を適用すること
ができる。
【0040】このような実装構造により、Au薄膜7
a、7bを積層形成した境界部は、積層対象となるフィ
ルタ基板2のグランド面、あるいはフィルタケース4を
構成する金属原子とAu薄膜7a、7bを構成するAu
原子が密接に整合するため、ガスの閉じ込めが完全に防
止され、Au箔を介した場合と比較してAu箔両面の2
面圧接からAu薄膜7a,7b表面の1面圧接となるた
め、圧接固定部から真空封止された低温保持容器内に放
出されるガスの量をさらに2分の1に抑制して、長期に
わたり良好な圧力状態を維持することができる。
【0041】次に、本発明に係る超伝導回路の実装構造
の第5の実施例について、図6を参照して説明する。本
実施例の特徴は、上述した実施例と同等の実装構造にお
いて、Au箔が介在していないフィルタ基板中心付近を
固定することにより、長期にわたり良好な圧接力を維持
し、フィルタ基板のグランド面に供給される基準電位の
経時変化を抑制することにある。
【0042】本実施例の実装構造は、図6に示すよう
に、フィルタ基板2の縁辺領域にAu箔7を介在させ
て、板バネ5により所定の押圧力を印加して圧接固定す
るとともに、フィルタ基板2の中心2a付近を半田8に
よりフィルタケース4に接合させる。このような実装構
造により、フィルタ基板2の縁辺領域にのみAu箔7を
介在させた場合に比較して、中部付近が半田を介して完
全に固定されるため、比較的弱い圧接力においてもフィ
ルタ基板が振動等により移動することがなく、長期にわ
たり良好な圧接力を維持することができる。
【0043】なお、上述した各実施例においては、超伝
導回路基板(高温超伝導フィルタ回路)と搭載基材(フ
ィルタケース)との間に介在させる金属として金を示し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、要する
に、高い導電性を有するとともに高い柔軟性を有する金
属であって、特定の圧接力で所定の条件、すなわち上記
高温超伝導フィルタ回路においては、フィルタ通過帯域
外減衰量が90dB以上で、かつ、ガス放出量が1×1
−9 Pa・m/sec以下の条件を満たす金属であれば、他
の金属、合金であってもよいことはいうまでもない。
【0044】また、超伝導回路基板を圧接固定する構成
として、板バネを示したが、本発明はこれに限定される
ものではなく、他の構成の押圧部材、あるいは固定部品
を用いるものであってもよい。要するに、超伝導回路基
板を搭載基材に圧接固定する際に、所望の押圧力を超伝
導回路基板、すなわち介在する金属に印加することがで
きるものであればよい。特に、押圧力を調整できるもの
であれば超伝導回路の動作特性を任意の調整することが
できる。
【0045】
【発明の効果】本発明の超伝導回路の実装構造によれ
ば、導電性に優れ、かつ、柔軟性に優れた金属、例え
ば、金を箔状又は膜状、あるいはバンプ状にし、超伝導
回路基板と搭載基材との間に介在させ、該金に適度な圧
接力を与えて超伝導回路基板を搭載基材に圧接固定する
ことにより、超伝導回路基板と搭載基材との高い導電性
が確保され、所定の基準電位を良好に供給することがで
きるとともに、超伝導回路基板、金、搭載基材相互間の
圧接境界に閉じ込められるガスの量を低減して、系内に
放出されるガスの量を抑制することができるため、超伝
導回路の動作特性を向上させつつ、所望の圧力状態を長
期にわたり維持することができる。
【0046】特に、本発明の超伝導回路の実装構造を高
温超伝導フィルタ回路に適用した場合、フィルタ基板と
フィルタケース間の導電性を向上させて、フィルタ基板
に良好に所望の基準電位を供給して高周波通過特性を向
上させることができ、また、フィルタ基板とフィルタケ
ースとの圧接部から放出されるガスの量を低減して、密
封容器内の圧力状態を長期にわたり維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超伝導回路の実装構造の第1の実
施例を示す図である。
【図2】Au箔への圧接加重と通過帯域外減衰量及びガ
ス放出量の関係を示す実験結果である。
【図3】本発明に係る超伝導回路の実装構造の第2の実
施例を示す図である。
【図4】本発明に係る超伝導回路の実装構造の第3の実
施例を示す図である。
【図5】本発明に係る超伝導回路の実装構造の第4の実
施例を示す図である。
【図6】本発明に係る超伝導回路の実装構造の第5の実
施例を示す図である。
【図7】超伝導回路を低温状態に保持する装置構成を示
す概略図である。
【図8】従来技術に係る超伝導回路の実装構造を示す図
である。
【図9】In箔への圧接加重と通過帯域外減衰量及びガ
ス放出量の関係を示す実験結果である。
【図10】フィルタ回路におけるフィルタ特性を示す図
である。
【符号の説明】
1、21 高温超伝導フィルタ回路 2、22 フィルタ基板 2a 基板中心 3、3a、3b 回路パターン 4、24 フィルタケース 4a ケースカバー 4b 押圧片 5 板バネ 5a 締結部品 6 コネクタ 7、7a、7b Au箔 8 半田 11 低温保持容器 12 コールドヘッド 12a 熱拡散板 12b 蓄冷器 13 超伝導回路 14 入力コネクタ 14a 信号入力線 15 出力コネクタ 15a 信号出力線 25 固定部品 27 In箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/02 H01L 39/22 H01P 1/203 H01P 3/08 H01L 39/00 H01L 39/24

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部と熱的に遮断された真空封止された系
    内で用いられ、該真空封止された系内の所定の圧力雰囲
    気によって実現される熱的雰囲気内でのみ超伝導特性を
    示す超伝導回路が形成された基板を所定の搭載基材に実
    装する超伝導回路の実装構造において、 前記超伝導回路基板が、高い導電性を有するとともに高
    い柔軟性を有する箔又は膜状、若しくは、バンプ状に形
    成した金属を介し、かつ、該金属に0.05〜5kg/
    cm2の圧接力を印加するように、前記搭載基材に圧接
    固定されていること、 前記超伝導回路は、超伝導フィルタ回路であること、 前記超伝導フィルタ回路は、前記搭載基材から前記金属
    を介して所定の電位が供給され、前記超伝導フィルタ回
    路の通過帯域外減衰量が90dB以上であること、及び
    前記搭載基材に圧接固定された前記超伝導フィルタ回路
    の圧接固定部から真空封止された系内へのガス放出量が
    1×10-9Pa・m3/sec以下であることを特徴とする超伝
    導回路の実装構造。
  2. 【請求項2】前記金属が、前記超伝導回路基板の所定の
    領域にのみ介在し、該所定の領域に対応して前記超伝導
    回路基板に印加される押圧力により、前記金属に前記範
    囲の圧接力を印加することを特徴とする請求項1記載の
    超伝導回路の実装構造。
  3. 【請求項3】前記金属は、前記超伝導回路基板の縁辺領
    域にのみ介在し、該縁辺領域に対応して前記超伝導回路
    基板に押圧力が印加されることを特徴とする請求項1又
    は2記載の超伝導回路の実装構造。
  4. 【請求項4】前記超伝導回路基板の中心領域が半田によ
    り前記搭載基材に接合されていることを特徴とする請求
    項3記載の超伝導回路の実装構造。
  5. 【請求項5】前記金属に印加される圧接力は、板状の弾
    性体を締め込み調整することにより前記超伝導回路基板
    に印加される押圧力に応じて生成されることを特徴とす
    る請求項1、2、3又は4記載の超伝導回路の実装構
    造。
  6. 【請求項6】前記金属は、前記超伝導回路基板を構成す
    るグランド面上に積層して膜状に設けられていることを
    特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の超伝導回
    路の実装構造。
  7. 【請求項7】前記金属は、前記超伝導回路基板が圧接固
    定される前記搭載基材上に積層して膜状に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の
    超伝導回路の実装構造。
  8. 【請求項8】前記金属は金であることを特徴とする請求
    項1に記載の超伝導回路の実装構造。
  9. 【請求項9】前記超伝導回路は、高温超伝導フィルタ回
    路であることを特徴とする請求項1又は2に記載の超伝
    導回路の実装構造。
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