JP2993375B2 - 撥水性硬化体用組成物及び撥水性硬化体 - Google Patents

撥水性硬化体用組成物及び撥水性硬化体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化体の撥水性を耐候
性のあるものとし、特に建築材料として有用な軽量気泡
コンクリート用として好適な撥水性硬化体用組成物及び
撥水性硬化体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、粉末状の珪酸質原料と石灰質原料とを主要原料とす
る硬化体用組成物は、これに起泡剤を添加しまたは無添
加として、所定形状に成形し、高圧蒸気養生、常圧蒸気
養生もしくは湿潤養生等することにより、成形硬化体を
製造することが行なわれている。そして、このようにし
て得られた成形硬化体は、断熱材、保温材、コンクリー
ト、モルタル、スチームパイプ及びスレート等として広
範囲の用途に利用されている。
【0003】特に近年では、軽量気泡コンクリートを得
る場合、珪砂、珪石等の珪酸質原料と石灰及びセメント
等の石灰質原料とを粉砕したものに水を適当な割合で加
えて混合し、次いでアルミニウム等の金属粉末を加えて
撹拌したりあるいは空気を混入する等の方法によって気
泡を含有せしめた後に凝固硬化させて、上記と同様に高
圧蒸気養生、常圧蒸気養生又は湿潤養生等を行って硬化
する方法が採用されている。
【0004】このようにして製造された成形硬化体、特
に軽量気泡コンクリートは、その表面に多数の気孔を有
し、且つ内部に存在する気孔も開気孔が多いために吸水
性が高くなる。しかし、吸水性が高いということは、建
築材料として用いられる軽量気泡コンクリートの性質と
して望ましいものではない。そこで、成形硬化体の吸水
性が高くなることを防止するために、その製造時に各種
のシリコーンを添加することが提案されている。
【0005】例えば、特開昭55−42272号公報に
はジメチルポリシロキサン、アミノ基含有ポリシロキサ
ン、ポリエーテル含有ポリシロキサン、オレフィン含有
ポリシロキサン、エポキシ基含有ポリシロキサン、フッ
素含有ポリシロキサン、α−メチルスチレン含有ポリシ
ロキサン及びアルコール変性ポリシロキサン、同55−
85452号公報にはメチルフェニルポリシロキサン及
びクロルフェニルメチルポリシロキサン、同55−90
460号公報にはメチルシリコーンワニス、フェニルメ
チルシリコーンワニス及びこれらと他の有機モノマーや
ポリマーとをブレンド又は共重合させたものを、アルキ
ッド、エポキシ又はアクリル樹脂等で変性した変性シリ
コーンワニスを撥水剤として添加することが開示されて
いる。
【0006】上記の種々のシリコーンを撥水剤として添
加することにより、程度の差はあるが全ての場合に得ら
れる成形硬化体の吸水性が高くなることが防止され、撥
水性及び防水性を示すようになる。しかし、上記の各種
シリコーンはいずれも強い撥水性を示すために、成形硬
化体を製造するにあたり、珪酸質原料及び石灰質原料等
と水とを混合したスラリーに全く溶解せず、親水性もな
いのでスラリーへの分散に非常に困難を伴うという問題
があった。
【0007】そこで、上記問題を解決するために、特開
昭57−123851号公報にはジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン又はメチルカルボキシル変性ポリシ
ロキサンをアニオン系界面活性剤で乳化してスラリーに
添加する方法が開示されている。この方法によれば、シ
リコーンをスラリーに添加することは容易になるが、親
水性の強い界面活性剤を併用するために、成形硬化体の
防水性及び撥水性は相当程度に損なわれてしまうという
問題があった。
【0008】また、本発明の検討によると、上記の各種
撥水剤を添加することにより、成形硬化体は硬化初期に
は良好な防水性及び撥水性を示すが、屋外に曝露される
と比較的容易にこれらの特性が消失ないしは低下すると
いう問題があることが判明した。
【0009】更に、特公平1−44673号公報には、
成形硬化体を製造するに当たり、珪素原子1個当たりの
有機基が平均で0.4〜1.8であり、このうちの少な
くとも10%が炭素数4以上のアルキル基を有し、且つ
珪素原子1個当たり平均で0.01〜2.0個のアルコ
キシ基を有するオルガノポリシロキサンを撥水剤として
添加することを開示している。
【0010】上記撥水剤は、ある範囲内では耐候性を有
しており、また親水性のアルコキシ基が存在するために
スラリーの分散性も改良されているが、アルコキシ基の
含有量が多いのでアルカリ性のスラリー中でアルコール
が遊離して作業環境を汚染する等の新たな問題点が判明
している。更には、撥水性を最も強く発揮する有機基の
数が平均で0.4〜1.8と少ないために、有機基の数
が平均で2.0以上であるシリコーンオイル系に比し
て、添加量を多くしなければならないという問題も有し
ていた。
【0011】一方、特公平1−58148号公報には、
上記の問題を解決すべく、炭素数4〜12のアルキル基
を有し、且つ1分子中のシロキサン単位の総数が2〜2
0個の範囲内であるアルコキシ基を含まないシリコーン
オイルを添加する撥水性成形硬化体の製造方法が開示さ
れている。この方法によれば、硬化初期の防水性及び撥
水性にも優れ、屋外曝露条件下での耐候性(即ち、撥水
性の持続性)も良好である撥水性成形硬化体を製造する
ことができるが、上記シリコーンオイルは製造時のスラ
リーへの分散性については何ら改良されておらず、非常
に注意深く作業を行わないと、シリコーンオイルが偏在
した撥水性成形硬化体となり、その防水性及び撥水性の
効果が減じられるという問題点を有していた。
【0012】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、硬化初期の防水性及び撥水性に優れ、且つ屋外曝露
条件下での耐候性も良好な撥水性硬化体が得られるのみ
ならず、製造時の作業性を改良した撥水性硬化体用組成
物及び撥水性硬化体を提供することを目的とするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、粉末状の珪
酸質原料と石灰質原料とを主要原料とする撥水性硬化体
用組成物に対し、特定範囲のアルキル基と、特定範囲の
重合度と、スラリーへの分散性を改良する特定範囲の親
水性のアルコキシ基とを有するシリコーンオイルを添加
することにより、製造時の作業性が改善され、優れた耐
候性を有する撥水性硬化体が得られることを知見し、本
発明をなすに至った。
【0014】即ち、本発明は、粉末状の珪酸質原料と石
灰質原料とを主要成分とする硬化体用組成物に対し、下
記一般式(1)で示されるシリコーンオイルを、好まし
くは上記主要原料に対して0.05〜3重量%の割合で
添加することを特徴とする撥水性硬化体用組成物及び式
(1)のシリコーンオイルを撥水剤として含有する撥水
性硬化体を提供することを目的とする。
【0015】
【化2】 (但し、式中Rは炭素数4〜12のアルキル基、R’は
炭素数1〜3のアルキル基を示し、yは上記アルキル基
Rの数が1分子中のケイ素原子に直結する全メチル基の
数の10モル%以上となるための整数、zは1又2であ
り、且つ3≦x+y+z≦20である。)
【0016】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の撥水性硬化体用組成物は、珪酸質原料と石灰質原料
とを主要原料として使用するものであるが、これらの主
要原料は成形硬化体の製造に一般的に用いられるもので
あれば、その種類は特に制限されるものではない。珪酸
質原料としては、SiO2単位を主成分として含むもの
であれば良く、例えばシリカ、砂、珪石、珪砂、高炉ス
ラグ及びフライアッシュ等を挙げることができ、また、
石灰質原料としては、CaO単位を主成分として含むも
のであれば良く、例えば生石灰、石灰石、消石灰、セメ
ント及び炭酸カルシウム等を挙げることができる。
【0017】上記の珪酸質原料と石灰質原料との配合割
合は、成形硬化体の用途によって大きく異なるために、
特に限定されるものではないが、通常重量比として3
0:70〜70:30である。
【0018】本発明に使用される特定のシリコーンオイ
ルは、下記一般式(1)で示されるものである。
【0019】
【化3】
【0020】ここでRは炭素数が4〜12の長鎖アルキ
ル基であるが、特に炭素数6〜10のものが好ましい。
Rの炭素数が4より小さい場合は耐候性が十分ではな
く、炭素数が12より大きい場合は撥水性が低下する傾
向がある。なお、1分子中のRは、同一であっても異な
っていても良い。
【0021】また、上記Rの1分子中での基数を示すy
は、シリコーンオイル中の長鎖アルキル基Rの数をシリ
コーンオイル中のケイ素原子に直結する全メチル基の1
0モル%以上とする整数、好ましくは20モル%以上、
より好ましくは20〜80モル%とする整数である。こ
れにより、本発明により製造される撥水性硬化体の耐候
性が向上する。
【0022】また、R’は炭素数1〜3のアルキル基で
ある。R’の炭素数を1〜3としたのは、アルコキシ基
(OR’)としての親水性付与のためであり、炭素数が
4以上のアルコキシ基は親水性が低下する傾向がある。
このアルコキシ基の1分子中の基数を示すzは1又は2
である。シリコーンオイル1分子中のアルコキシ基の数
が3以上になると得られる硬化体の撥水性に悪影響を与
える。
【0023】式(1)のシリコーンオイルのシロキサン
単位の総数(x+y+z)は、3〜20である。シロキ
サン単位の総数が20を超えると、シリコーンオイルの
粘度上昇が過剰となり、スラリーに混合する際にアルコ
キシ基が親水性を呈するにもかかわらず均一に分散させ
ることが困難となる。
【0024】このようなシリコーンオイルとして、具体
的には下記化合物を挙げることができる。
【0025】
【化4】
【0026】上記のシリコーンオイルは、上記の主要原
料(珪酸質原料及び石灰質原料)に対して0.05〜3
重量%、好ましくは0.3〜2重量%の割合となるよう
に添加される。0.05重量%未満では十分な撥水性を
有する硬化体を得ることができず、3重量%を超えると
それ以上の撥水性は得られずに経済的に不利になる。
【0027】なお、本発明の組成物は、上記シリコーン
オイルの少なくとも1種を添加するものであるが、上記
シリコーンオイルを2種以上組み合わせて添加したり、
上記シリコーンオイルとそれ以外のシリコーンオイルと
を組み合わせて添加することができる。
【0028】上記式(1)のシリコーンオイルの一般的
な合成方法としては、例えば、特定のSiH基を有する
オルガノポリシロキサンにCH2=CH(CH25CH3
のような炭素数4〜12の長鎖アルケンを付加反応させ
て、SiH基が1分子中に1個又は2個以上残っている
シリコーンオイルを合成する。ここで、SiH基を有す
るオルガノポリシロキサンに長鎖アルケンを反応率10
0%となるように付加させることは非常に困難である
が、反応率90%程度となるように付加させることは容
易なことである。このようにSiH基を残存させたシリ
コーンオイルに炭素数1〜3のアルコールを適当量加
え、脱水素反応によりアルコキシ基を導入する方法を挙
げることができる。この方法によれば容易に上記式
(1)のシリコーンオイルを製造することができる。な
お、上記の付加反応及び脱水素反応の触媒は、一般的に
塩化白金酸のような白金化合物が共通触媒として使用さ
れる。
【0029】本発明の組成物には、上述した珪酸質原料
と石灰質原料の主要原料の他に、必要に応じて種々の成
分を加えることができ、このような成分としては、例え
ば、ガラス繊維、合成繊維、パルプ等の補強材、木屑、
鉱物油、硬化促進剤などが挙げられる。
【0030】本発明の組成物を用いて成形硬化体を得る
場合は、この組成物を水を加えてスラリー状として用
い、これを型に流し込んで成形、養生することにより撥
水性硬化体を得るものである。特に、本発明の組成物
は、例えば150〜800kg/m3の密度をもつ軽量
気泡コンクリートの製造に好適に適用され、特に150
〜450kg/m3の密度をもつ蒸気養生による軽量気
泡コンクリート用としてより好適である。
【0031】
【発明の効果】本発明の撥水性硬化体用組成物によれ
ば、製造時の作業性が改善され、硬化初期の防水性及び
撥水性に優れ、且つ屋外曝露条件下での耐候性も良好な
撥水性硬化体を容易に製造することができ、この硬化体
は式(1)のシリコーンオイルが含有分散されているた
め、例えば建築材料の軽量気泡コンクリートとして好適
な撥水性硬化体が得られる。
【0032】
【実施例】以下、実施例と比較例とを示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0033】[実施例1]シリカ含有量70〜80%の
微細砂50部(重量部、以下同様)、ポルトランドセメ
ント28部、酸化カルシウム含有量88〜92%の細粉
生石灰12部及びアルミニウム粉末1部に水60部を加
えてスラリー状とし、該スラリーにシリコーンオイルと
して下記式(2)で示されるオルガノポリシロキサンA
(粘度:20cst;25℃、以下同様)をスラリー中
の全固形量に対して表1に示す割合で添加して組成物を
得、この組成物を型に流し込み、10気圧のオートクレ
ーブで10時間蒸気硬化した後に、空気中において12
0℃で3時間乾燥して、硬化物を得た。
【0034】[実施例2,3]実施例1のオルガノポリ
シロキサンAの添加量を表1に示した量とした以外は、
実施例1と同様にして硬化物を得た。
【0035】[比較例1〜3]実施例1のシリコーンオ
イルを下記式(3)で示されるオルガノポリシロキサン
B(粘度:23cst)とし、その添加量を表1に示し
た量とした以外は、実施例1と同様にして硬化物を得
た。
【0036】[比較例4〜6]実施例1のシリコーンオ
イルを下記式(4)で示されるオルガノポリシロキサン
C(粘度:20cst)とし、その添加量を表1に示し
た量とした以外は、実施例1と同様にして硬化物を得
た。
【0037】
【化5】
【0038】上記実施例1〜3及び比較例1〜6の各硬
化物の比重は、0.40〜0.45g/cm3であっ
た。
【0039】各硬化物を10×10×3(cm)に切断
し、それらの表面の3カ所に水滴を滴下して撥水状態を
観察した。それぞれの撥水性を下記基準により評価し
た。
【0040】◎:30分後も水滴は球状に保たれ、撥水
性は非常に良好。 ○:30分後には水滴は半球状となり、撥水性は良好。 △:10分後には水滴は崩れるが、表面下に吸収される
までには至らず、撥水性はやや良好。 ×:5分後には水滴は表面下に吸収され、撥水性は悪
い。 ××:水滴は直ちに表面下に吸収され、撥水性は示さな
い。 各硬化物の撥水性の評価結果を表1に併記する。
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果より、本発明の組成物により得
られた硬化体は、シリコーンオイルの添加量が少ない場
合でも良好な撥水性が持続することが認められる。これ
に対し、本発明のシリコーンオイルと同様に長鎖アルキ
ル基を有するが、アルコキシ基を含有しないオルガノポ
リシロキサンBを使用した場合(比較例1〜3)は、シ
リコーンオイルの添加量が少ない場合に撥水性が低下
し、且つ撥水性が持続しないことが認められる。また、
長鎖アルキル基及びアルコキシ基を含有しないオルガノ
ポリシロキサンCを使用した場合(比較例4〜6)は、
硬化初期の撥水性も若干劣るが、特に撥水性の持続性に
大差が認められる。
【0043】[実施例4]シリカ含有量85%の微細珪
石粉32部、ポルトランドセメント22部、粉末生石灰
6部及びアルミニウム粉末0.5部に水40部を加えて
スラリー状とし、そのスラリーにシリコーンオイルとし
て下記式(5)で示されるオルガノポリシロキサンD
(粘度:40cst)をスラリー中の全固形量に対して
表2に示す割合で添加して更に撹拌した後に、通常の操
作に従って蒸気養生による軽量気泡コンクリートを製造
した。
【0044】[実施例5,6]実施例4のオルガノポリ
シロキサンDの添加量を表2に示した量とした以外は、
実施例4と同様にして硬化物を得た。
【0045】[比較例7〜9]実施例4のシリコーンオ
イルを下記式(6)で示されるオルガノポリシロキサン
E(粘度:40cst)とし、その添加量を表2に示し
た量とした以外は、実施例4と同様にして硬化物を得
た。
【0046】[比較例10〜12]実施例4のシリコー
ンオイルを下記式(7)で示されるオルガノポリシロキ
サンF(粘度:40cst)とし、その添加量を表2に
示した量とした以外は、実施例4と同様にして硬化物を
得た。
【0047】
【化6】
【0048】得られた各軽量気泡コンクリートの密度
は、280〜300kg/m3であった。
【0049】各軽量気泡コンクリートの撥水性の評価を
上記と同様に行い、その結果を表2に併記する。
【0050】
【表2】
【0051】表2の結果より、本発明の方法により製造
された軽量気泡コンクリートは、シリコーンオイルの添
加量が少ない場合でも良好な撥水性が得られ、曝露条件
下でも撥水性が持続することが認められる。これに対
し、長鎖アルキル基を有し、アルコキシ基を含有しない
オルガノポリシロキサンEを使用した場合(比較例7〜
9)は、シリコーンオイルの添加量が少ないと撥水性が
低下し、且つ撥水性が曝露条件下で持続しないことが認
められる。また、アリール基を有し、長鎖アルキル基及
びアルコキシ基を含有しないオルガノポリシロキサンF
を使用した場合(比較例10〜12)は、硬化初期の撥
水性も若干劣るが、特に撥水性の持続性に大差が認めら
れる。
【0052】従って、以上の結果より、本発明の組成物
は蒸気養生による軽量気泡コンクリート用として好適で
あることが認められた。
【0053】[参考例]本発明の組成物に使用されるシ
リコーンオイルの1例は、以下の合成方法により得られ
る。
【0054】即ち、(CH33SiO[(CH32Si
O]6[CH3・HSiO]4Si(CH33で示される
SiH基含有メチルポリシロキサン423gとデセン2
10gとを、撹拌機、温度計、ジムロート及び滴下ロー
トを付した1リットルの4ツ口フラスコに仕込み、塩化
白金酸の1%イソプロパノール溶液5滴を加え、120
℃で2時間反応させた。その後、60℃まで冷却し、滴
下ロートを通してメチルアルコール30gを加え、70
℃で1時間反応させてシリコーンオイルを合成した。
【0055】このシリコーンオイルを赤外分光により分
析した結果、SiH結合及び不飽和結合が消失している
ことが確認され、メチルポリシロキサンのSiH基に対
してデセンが付加反応し、残余のSiH基に対してメチ
ルアルコールが脱水素反応したことが認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 111:27 (56)参考文献 特開 平6−9282(JP,A) 特開 昭62−252357(JP,A) 特開 昭57−123851(JP,A) 特開 昭55−90460(JP,A) 特開 昭55−85452(JP,A) 特開 昭55−42272(JP,A) 特公 平1−58148(JP,B2) 特公 平1−44673(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/18 C04B 24/42 C04B 38/00 302 C04B 111:27

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末状の珪酸質原料と石灰質原料とを主
    要成分とする硬化体用組成物に、下記一般式(1) 【化1】 (但し、式中Rは炭素数4〜12のアルキル基、R’は
    炭素数1〜3のアルキル基を示し、yは上記アルキル基
    Rの数が1分子中のケイ素原子に直結する全メチル基の
    数の10モル%以上となるための整数、zは1又2であ
    り、且つ3≦x+y+z≦20である。)で示されるシ
    リコーンオイルを添加してなることを特徴とする撥水性
    硬化体用組成物。
  2. 【請求項2】 上記一般式(1)のシリコーンオイルを
    含有する撥水性硬化体。
  3. 【請求項3】 軽量気泡コンクリートである請求項2記
    載の撥水性硬化体。
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