JP2991858B2 - 二重速式可変速形電動巻上機 - Google Patents

二重速式可変速形電動巻上機

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JP2991858B2
JP2991858B2 JP4132406A JP13240692A JP2991858B2 JP 2991858 B2 JP2991858 B2 JP 2991858B2 JP 4132406 A JP4132406 A JP 4132406A JP 13240692 A JP13240692 A JP 13240692A JP 2991858 B2 JP2991858 B2 JP 2991858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電動巻上機に係り、さら
に詳細には、電動巻上機における巻き上げ・巻き下げの
切替、および巻き上げ・巻き下げ速度を制御する二重速
式可変速形電動巻上機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、電気チェンブロック等に
おいて、巻上機本体からケーブルを介して垂下した押ボ
タンスイッチにより、巻き上げ運転の場合は押ボタンス
イッチの上側指令ボタンの押し込み操作により、また巻
き下げ運転の場合は下側指令ボタンの操作により、電磁
接触器を制御して電動機の回転方向を変換するようにし
ている。
【0003】また、低速および高速の2つの速度を得る
二重速形電気チェンブロックとしては、電動機を、極数
の異なる2種類の巻線を有する、いわゆるダブル巻線方
式とし、2段モーション(2段押し込み)押ボタンスイッ
チの1段目の操作および2段目の操作により、低速・高
速切替用電磁接触器を動作させ、電動機の回転数を切り
替えて、速度を可変するようにした、極数変換電動機が
知られている。
【0004】さらに、低速から高速まで可変することが
可能な可変速形電気チェンブロックとしては、押ボタン
スイッチ部に可変抵抗からなる速度指定操作部を設け、
この操作により、巻上機本体に内蔵した電圧制御部に信
号を送り、電動機の印加電圧を変化させることにより、
その回転数を可変制御して任意な速度が設定できるよう
にしたものが知られている。
【0005】ここで、以上に述べた3種類の従来技術に
ついて、図8〜10に基づき説明すると、まず図8にお
いて1は巻き上げ・巻き下げ用電動機、2は各種電装品
を収納した電装品収納部、3は電気チェンブロックを天
井の構造物に吊り下げる上フック、4はケーブル、5は
チェン、6は荷重を吊り下げる下フック、7はチェンに
係合する吊具、8はケーブル4の先端に取り付けられた
操作部を示し、操作部8の手元操作により、下フック6
に引っ掛けた荷物9を上げ下げする。
【0006】次に図9について説明すると、10は巻き
上げ・巻き下げ用電動機で、極数の異なる2種類、例え
ば8極と2極の巻線を有し、それぞれの口出線11,1
2がケーブルを介して設けられている。13は巻き上げ
・巻き下げ方向を変える電磁接触器、14は前記2種類
の巻線を使い分けするための電磁接触、15は前記2
つの電磁接触13,14を操作する操作部であり、2
段モーション(2段押し込み)方式の押ボタンスイッチを
用い、まず、上側指令ボタンの一段目の押し込み操作に
より電磁接触器13の巻き上げコイルに通電されて巻き
上げ回路が構成され、同時に、電磁接触器14は無通電
で不動作であることから、電動機10の8極側巻線に通
電され、電動機は8極用として低速回転する。
【0007】次に、さらに押し込み、二段目の操作によ
り初めて電磁接触器14に通電され、8極側巻線の通電
が断たれると同時に電動機10の2極側巻線に通電され
て電動機は2極用として、8極用の4倍の高速回転させ
ることにより、低速・高速の2種類の速度を選択するも
ので、巻き下げ運転の場合も同様である。
【0008】さらに、図10について説明すると、1は
巻き上げ・巻き下げ用電動機、16は操作部で、巻き上
げ指令と巻き下げ指令を行う押ボタンスイッチ17と、
可変抵抗器を内蔵し、外部から摘みを操作することによ
り可変操作可能とした速度指定操作部18を有する。
【0009】19は、前記押ボタンスイッチ17および
速度指定操作部18の信号により、巻き上げ・巻き下げ
指令、および、サイリスタの位相制御により電動機の印
加電圧を変化させる制御部を示し、前記速度指定操作部
18を操作して可変抵抗器を可変指定することにより、
制御部17で電動機1への印加電圧を変化させて回転数
を変化させ、任意の速度を選択する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の一般的な電
気チェンブロックであっても、現在、最も多く使用され
ていることから、特に問題はない訳であるが、荷物が地
面、あるいは床・台等を離れる瞬間、通常地離れ時と呼
ばれるが、この際に一気に巻き上げ運転をすると荷物が
振れて危険な状態となるので、この危険を回避する目的
や、地離れ時の衝撃により機器の損耗を早めてしまうの
で、この衝撃を緩和する目的で、連続して数回に分けた
操作による寸動運転が行われるのが慣例であり、逆に、
荷物を着地させる場合も同様である。これは、作業効率
の低下と共に、始動・停止回数が多く、操作部の電気的
接点を始め、各部の損耗を早める結果となり、このよう
な場合には速度を低速にすることが望ましいが、地離れ
後の速度は、作業効率を向上するために高速である必要
性が多々あり、従って両者を満足させることは不可能で
ある。
【0011】また、薬品,爆発物等の危険物や水物等の
運搬、部品の精密組立、プレス型等の型の合わせ作業、
メッキ層への部品の浸漬作業等、作業の用途によって
は、前述の寸動運転程度の対応では用が足りず、根本的
に速度を低速にする必要がある。
【0012】そこで、二重速形電気チェンブロックによ
ると、前述の地離れ時や着地時は低速運転で対処し、荷
物の振れ防止や衝撃の緩和、さらに精密組立、型の合わ
せ作業等の位置合わせを有効に行い、地離れ・着地時以
外は高速運転で対処し、作業効率が向上するが、しか
し、低速側・高速側共に、その速度は、一般的な多用途
を前提にして、所定の一定速度に固定されており、単な
る荷物の上げ・降ろし作業では何ら支障をきたすことは
ないが、特殊な用途、例えば、危険物,水物等は一層荷
振れを嫌うため、その作業に見合った速度に抑える必要
がある。
【0013】また、大柄な重量物等では、高速では危険
であるとか、移動高さ(距離)が低く、高速を必要としな
い場合には、低速であることが求められる。
【0014】逆に、小柄な軽量物で、しかも、移動高さ
(距離)が高い場合は、低速では作業効率が悪いため、よ
り高速を必要とする。
【0015】これらを考慮すると、速度の設定は一概に
は決定できず、従って、このような場合には満足するも
のではない。
【0016】さらに、可変速形電気チェンブロックは、
所定の低速から高速までの範囲内で、荷物の種類・用途
に応じて最良の任意な速度を選択して設定することがで
きるが、前述の地離れ・着地時は低速運転で、それ以外
の運搬途中は高速運転を行う、低速と高速の2つの速度
の組み合わせを必要とする場合には満足できるものでは
ない。
【0017】また、可変速方式はサイリスタによる位相
制御方式をとっており、電源周波数が50Hzと60H
zの時とでは、その波形の相違から、可変抵抗を同一に
設定し、同一の位相制御を行っても出力される電圧(電
動機の印加電圧)は、60Hzの方が小さくなり、その
傾向は電圧を小さくする程増大する。
【0018】つまり、同一巻上機本体では、50Hz地
区に対し、60Hz地区で使用した場合は低速になるこ
とを意味し、例えば、50Hzに於いて運転可能な最低
速度を設定すると、60Hzでは運転不可(電圧不足)と
なり、逆に、60Hzに於いて運転可能な最低速度を設
定しても、50Hzでは速すぎる結果となり、従って、
この差異を克服し、50Hz地区でも60Hz地区でも
同一の速度設定とすることが強く望まれていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、まさにこれに
叶うもので、その手段は次の通りである。
【0020】速度の可変は、可変抵抗器の抵抗値を変化
させ、サイリスタの位相制御により電動機の印加電圧を
制御し、その回転数を変化させることにより、巻き上げ
・巻き下げ速度を可変するもので、速度は低速と高速の
2種類とし、それらは押ボタンスイッチの操作により使
い分け可能とし、さらに、低速・高速ともに所定の範囲
で可変できるように構成している。
【0021】高速側は、押ボタンスイッチ部に設けた可
変抵抗器を操作し、抵抗値を変化させて電動機を電圧制
御する。
【0022】低速側は、特に、同一の位相制御をして
も、電源周波数が50Hzと60Hzで電動機の印加電
圧が異なることから、可変抵抗器に回転形可変抵抗器を
使用し、右回転で抵抗値が減少する端子−間、およ
び、左回転で抵抗値が減少する端子−間が、切替ス
イッチ、あるいは接続替え等により50Hz用・60H
z用に使い分ける構成とする。
【0023】また、回転形可変抵抗器の50Hz用端子
間抵抗には、固定抵抗器を直列接続し、60Hz用端子
間抵抗にも固定抵抗を並列接続し、さらに、この並列
回路に固定抵抗器を直列接続する回路構成として、50
Hzでも60Hzでも同一の電動機印加電圧が得られる
ようにそれぞれの合成抵抗値を決定し、1つの回転形可
変抵抗器を使用して、その回転方向により50Hz用と
60Hz用を使い分けし、同一速度が得られるように電
動機の印加電圧を制御するものである。
【0024】ここで、低速側の回転形可変抵抗器およ
び、切替スイッチは、電源周波数、および特殊用途に応
じて初期的に操作するもので、常時は操作の必要性がな
いことから、巻上機本体内に設け、顧客の手元となる押
ボタンスイッチ部には最小限の部品のみに留める構成と
する。
【0025】
【作用】前述の手段に示す本発明によると、まず、速度
の設定は低速と高速の2種類とし、押ボタンスイッチの
操作により、低速始動〜高速運転〜低速停止といったよ
うに、容易に使い分けることができる。
【0026】また、低速・高速ともに、それぞれの可変
抵抗器を操作し、抵抗値を変化することにより、所定の
範囲内で用途に応じた任意な速度を選択して設定し、最
も効率の良い速度を決定することができる。
【0027】さらに、可変抵抗器に、回転形可変抵抗器
を使用し、右回転で抵抗値が減少する端子と、左回転で
抵抗値が減少する端子を電源周波数が50Hzと60H
zで使い分け、そこに固定抵抗器を直列あるいは並列接
続することにより、それぞれの合成抵抗値の最大値・最
小値を、要求される回路定数に合わせて任意に決定し、
切替スイッチ、接続替え等で使い分けることにより、5
0Hzでも60Hzでも、同一の電動機印加電圧が得ら
れることから、同一の速度設定が可能となり、従って電
源周波数に無関係で、全国、どこで使われようとも同一
の速度設定が可能となるものである。
【0028】
【実施例】以下、本発明を、電気チェンブロックに適用
した場合を例にとり、図1〜図7の一実施例に基づいて
説明すると、図1はその電気回路図、図2は図1に示す
電気回路を組み込んだチェンブロックの外観図、図3は
図1に符号28で示す回転形可変抵抗器と切替スイッチ
29の構造説明図、図4は電源周波数50Hzと60H
zの電圧波形図、図5は速度と合成抵抗値の関係曲線
図、図6は図2に示す電気チェンブロックの動作説明図
である。
【0029】図2において、1は巻き上げ・巻き下げ用
電動機、2は電動機の印加電圧の制御部等各種電装品を
収納した電装品収納部、3は電気チェンブロックを天井
の構造物に吊り下げる上フック、20は押ボタンスイッ
チと可変抵抗器から構成される操作部、4は操作部の信
号を巻上機本体内の電装品に伝達するケーブル、5はチ
ェン、6は荷物を吊り下げる下フックを示し、操作部2
0の手元操作により、その操作信号をケーブル4を介し
て、巻き上げ・巻き下げの運転指令および、巻き上げ・
巻き下げ電動機1の印加電圧の制御指令を行い、電装品
収納部2に伝達し、制御部19により、巻き上げ・巻き
下げ電動機1の回転方向、およびその回転数を制御する
ことにより、チェンの上・下移動方向、およびその速度
を変化させ、下フック6に引っ掛けた荷物を上げ下げす
る。
【0030】次に、図1〜図7に基づき、回路構成、お
よび、動作の仕方について説明する。
【0031】まず、図1・図2に於いて巻き上げ低速運
転の場合について説明すると、電源周波数50Hzある
いは60Hzとし、また、押ボタンスイッチは、使い勝
手を向上させるため、ここでは2段押し込みタイプで、
1段目で低速の指令、2段目で高速の指令を行うものを
採用し、巻き上げ用の1段目の低速指令により接点21
aが閉じ、巻上機本体に内蔵した電装品の巻き上げ用リ
レーコイル25が励磁され、それにより電動機1の制御
回路の巻き上げ用リレーの接点25aが閉じ、通電が開
始され、電動機1が回転する。
【0032】この際、電動機1への印加電圧は、電圧制
御回路部26で決定されるもので、その大きさは、低速
用可変操作部27の合成抵抗により決定される。
【0033】ここで、低速用可変操作部27の詳細につ
いて説明する。
【0034】まず、電源周波数が50Hzと60Hzで
は、図4に示すような異なった波形となり、同一抵抗値
で、同一時間tで出力が開始する同一な位相制御を行う
と、出力される電圧の実効値(電動機の印加電圧)は、斜
線で示すように60Hzの方が小さくなり、図5の速度
と合成抵抗値の関係曲線に示す一例のように、その傾向
は合成抵抗値を大きくし電圧を小さくする程、増大する
ことがわかる。
【0035】そこで、図5の曲線から、50Hz,60
Hz、それぞれ必要とする所定の速度v1〜v2を得るた
めの、合成抵抗値の最大値R2、R2′・最小値R1
1′を決定することから、50Hzでも60Hzでも
同一の速度設定が可能となるもので、その具体的な回路
構成は、次の通りである。
【0036】可変抵抗器としては、回転形可変抵抗器2
8を使用し、右回転で抵抗値が減少する端子−間
と、左回転で抵抗値が減少する端子−間を、それぞ
れ50Hz用,60Hz用に使い分ける。
【0037】その使い分けは、ここでは切替操作を容易
にするため切替スイッチ29によることとしたが、口出
しリード線の接続替えでも同様である。
【0038】次に、50Hz用端子−間の抵抗に
は、固定抵抗30を直列接続する。
【0039】また、60Hz用端子−間の抵抗に
は、固定抵抗31を並列接続したうえで、さらに固定抵
抗を直列接続する。
【0040】使用する回転形可変抵抗器28、および、
固定抵抗器30,31,32の抵抗値は、電動機の性能
により、50Hzと60Hzで同一速度を得る条件とし
て、次の表1に示すような合成抵抗値が得られるように
決定する。
【0041】1.合成抵抗値の条件
【0042】
【表1】
【0043】2.各抵抗器の決定 固定抵抗器30の抵抗値=R1(Ω)…50Hz時最高速度時の抵抗値 回転形可変抵抗器28の最大抵抗値=R2−R1(Ω)…R1との合成抵抗が50 Hz時最低速度時の抵 抗値 固定抵抗器32の抵抗値=R1′…60Hz時最高速度時抵抗値 固定抵抗器31の抵抗値:(R2−R1)(R2′−R1′)/{(R2−R1) −(R2′−R1′)}…回転形可変抵抗器28の最大 抵抗値と固定抵抗器31・32の 合成が、60Hz時最低速度 時の抵抗値 これによれば、50Hzの場合、最低速度とする時は、
回転形可変抵抗器28を最大抵抗値にし、回転形可変抵
抗器28と固定抵抗器30の合成抵抗値が最大になるよ
うにする。
【0044】一方、最高速度とする時は、回転形可変抵
抗器28を最小抵抗値、つまり0Ωとして短絡すること
により、合成抵抗値は固定抵抗器30のみの最小にす
る。
【0045】次に、60Hzの場合、最低速度とする時
は、回転形可変抵抗器28を最大抵抗値にして、回転形
可変抵抗器28と固定抵抗器31・32の合成抵抗値を
最大にする。
【0046】一方、最高速度とする時は、回転形可変抵
抗器28を最小の0Ωとして短絡し、固定抵抗32のみ
の最小にする。
【0047】従って、操作対象の回転形可変抵抗器28
を最大抵抗値、あるいは、最小抵抗値にすると、50H
zでも60Hzでも電動機1の印加電圧は同一に設定す
ることができ、つまり、同一の速度が得られる。
【0048】次に、巻上高速運転を行う場合について説
明すると、押ボタンスイッチ20の巻き上げ用の2段目
の押し込み操作による高速指令により、1段目の接点2
1aはそのまま閉じた状態で、さらに2段目の接点21
Aが閉じるため、前述の低速用可変操作部27に、高速
用可変操作部33が並列接続される形に構成される。つ
まり、前述のように電源周波数が50Hzと60Hzで
差異がないように合成抵抗値を設定した低速用可変操作
部27を並列に接続することと、あわせて高速側のた
め、50Hzと60Hzの差異が軽減されることから、
高速側の速度設定も、ほぼ同一とすることができ、従っ
て、低速・高速共に周波数に無関係な速度設定が実現す
るものである。
【0049】これまで、巻き上げ運転について説明した
が、巻き下げ運転についても全く同様に機能することは
言うまでもない。
【0050】以上により、図6に示すように、押ボタン
スイッチ20の1段目の低速指令、および、2段目の高
速指令により、それぞれ、電源周波数が50Hzでも6
0Hzでも、周波数に関係なく、回転形可変抵抗器28
及び可変抵抗器34の抵抗値を変化させることにより、
所定の範囲内で任意に速度設定することが可能となる。
なお、部品の構成については、低速用の回転形可変抵
抗28、および切替スイッチ29は、基本的に電源周波
数、および特殊用途に応じ、初期的に操作して設定する
もので、常時操作する必要性がないことから、巻上機本
体内に図3に示すような形で内蔵させ、一方、高速側の
可変抵抗器34からなる高速用可変操作部33は、荷物
の種類,移動高さ等により操作する機会が多く、従って
顧客が容易に設定可能とする必要があることから、押ボ
タンスイッチ部20に設けることとし、顧客の手元とな
る押ボタンスイッチ部には必要最小限の部品に留め、乱
暴に扱われやすく壁等への衝突、また分解・点検時にお
ける万一の損傷等の被害を最小限に留める構成としてい
る。
【0051】その他の実施例として、図7は、電源周波
数50Hzと60Hzの場合とで、低速用の可変抵抗器
37,38を2個使用して固定抵抗器39,40で抵抗
値を制限し、完全に使い分けるもので、同様な性能を得
るが、可変抵抗を2個必要とし、また、その取付構造も
複雑になる欠点を有するものである。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上の通りであり、図示実施例
からも明らかなように、本発明によれば、次のような効
果が得られるものである。
【0053】一般的に、荷物の地離れ・着地時の衝撃を
緩和する目的や、荷物が振れる危険な状態を回避する目
的から、始動・停止時は低速運転とし、それ以外の運搬
時は高速運転として作業効率を向上させること、また薬
品,爆発物等の危険物や水物等の運搬、部品の精密組
立、プレス型等の型の合わせ作業、メッキ層への部品の
浸漬作業、等々では、特に低速で始動・停止することが
必要で、その速度についても、用途により一概に決定で
きない状況にある。
【0054】さらに、それ以外の運搬過程においても、
危険物、あるいは大柄な重量物のため、荷物が振れると
危険であるとか、また、移動高さが低いため、低速の方
が作業性が良い、等から、いわゆる高速運転において
も、荷物の種類やその用途により速度を低速にする必要
性がある。
【0055】この点、本発明では、低速と高速の2種類
の速度が、押ボタンスイッチの操作により自由に使い分
けすることができ、しかも、低速・高速共に、可変抵抗
器の操作により、その用途に最適な速度を任意に設定す
ることが可能である。
【0056】また、電源周波数50Hzと60Hzから
起因する電動機印加電圧の差による速度差についても、
回転形可変抵抗器を使用し、その構造・特性を活かし、
切替スイッチ等により、50Hzと60Hzで端子を使
い分けるようにすることで共用化を図り、さらに、固定
抵抗器の直列・並列接続により、それぞれの合成抵抗
が、50Hzと60Hzで同一な速度が得られるような
抵抗値となるように設定することにより、簡略構造で、
容易な手段で、周波数に無関係な一定した速度設定が実
現する。
【0057】さらに、操作する機会の多い高速用可変抵
抗器は、顧客の手元となる押しボタンスイッチ部に設
け、使い勝手を向上させ、一方、低速用の回転形可変抵
抗器および切替スイッチは、電源周波数や特殊用途によ
り初期的に操作する性格上、巻上機本体に内蔵させ、顧
客の手元で、扱いが乱暴になり、損傷の危険のある押ボ
タンスイッチ部は必要最小限の部品に留めることによ
り、万一の被害を最小限にくいとめる構成とし、信頼性
の確保をはかっている。
【0058】以上の通り、従来技術の課題を完全に対策
したうえで、さらに、使い勝手を向上させ、安定した性
能を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電気回路図である。
【図2】図1に示す電気回路を組み込んだ電気チェンブ
ロックの外観図である。
【図3】図1に符号28で示す回転形可変抵抗器と切替
スイッチ29の構造説明図である。
【図4】電源周波数50Hzと60Hzの電圧波形図で
ある。
【図5】速度と合成抵抗値の関係曲線図である。
【図6】図2に示す電気チェンブロックの動作説明図で
ある。
【図7】本発明による他の実施例を示す電気回路図で
る。
【図8】従来技術による一般的な電気チェンブロックの
外観図である。
【図9】従来技術による二重速形電気チェンブロックの
外観図である。
【図10】従来技術による可変速形電気チェンブロック
の外観図である。
【符号の説明】
1…電動機、2…電送品収納部、3…上フック、4…ケ
ーブル、5…チェン、6…下フック、7…吊具、8…操
作部、9…荷物、10…ダブル巻線電動機、11…多極
数(8極)用口出線、12…小極数(2極)用口出線、13
…巻き上げ・巻き下げ用電磁接触器、14…低・高速用
電磁接触、15…2段モ−ション押ボタンスイッチ、
16…押ボタンスイッチと速度指定操作部を有する操作
部、17…巻き上げ・巻き下げ指令操作ボタン、18…
巻き上げ・巻き下げ指令、および電動機印加電圧の制御
部、19…制御部、20…本発明による操作部、21…
巻き上げ指令2段モ−ション押ボタン、22…巻き下げ
指令2段モ−ション押ボタン、23…電源、24…巻き
下げ用リレ−、25…巻き上げ用リレ−、26…電圧制
御回路部、27…低速用可変操作部、28…回転形可変
抵抗器、29…切替スイッチ、30…固定抵抗器、31
…固定抵抗器、32…固定抵抗器、33…高速用可変操
作部、34…可変抵抗器、35…ブレ−キ抵抗、36…
整流器、37,38…可変抵抗器、39,40…固定抵
抗器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66D 3/20 B66D 1/46 H02P 7/292 H02P 7/40 - 7/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動巻上機本体からケーブルを介して操作
    箱を垂下し、前記操作箱を操作して、高速と低速の2種
    類の速度の巻き上げ・巻き下げ運転を行う二重速式電動
    巻上機において、高速側は、前記操作箱に設けた可変抵
    抗器の抵抗値を変化することにより電動機を電圧制御
    し、その回転数を変化させて速度を可変するように構成
    し、また、低速側についても同様に、巻上機本体内に設
    けた可変抵抗器により制御するように構成し、さらに、
    低速側の可変抵抗器には回転形可変抵抗器を使用し、右
    回転で抵抗値が減少する端子−間、および、左回転
    で抵抗値が減少する端子−間を切替スイッチ、ある
    いは接続替え等により使い分けるようにし、どちらか一
    方、例えば、端子−間の抵抗には、固定抵抗器を直
    列接続し、他方、例えば、端子−間の抵抗にも、固
    定抵抗器を並列接続し、さらに、その並列抵抗回路に固
    定抵抗器を直列接続した回路構成として、前記端子−
    側と端子−側からなる2つの回路の合成抵抗値の
    最大値・最小値を、要求される回路定数に合わせて任意
    に決定する制御手段を有することを特徴とする二重速式
    可変速形電動巻上機。
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