JP2987938B2 - 車両用ブラシレス回転電機 - Google Patents
車両用ブラシレス回転電機Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ブラシレス回転
電機に関する。
電機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平2−17846号公報に
おいては、ブラケット内に油性冷却液を流入させて、こ
の流入した油性冷却液で界磁巻線を直接冷却するように
した自動車用ブラシレス型交流発電機(前者の従来技
術)が記載されている。また、特開平1−274640
号公報においては、ブラケット内にエンジン冷却水が流
れる冷却水通路を形成して、この冷却水通路を流れるエ
ンジンの冷却水で間接的に界磁巻線や電機子巻線を冷却
するようにした自動車用ブラシレス型交流発電機(後者
の従来技術)が記載されている。
おいては、ブラケット内に油性冷却液を流入させて、こ
の流入した油性冷却液で界磁巻線を直接冷却するように
した自動車用ブラシレス型交流発電機(前者の従来技
術)が記載されている。また、特開平1−274640
号公報においては、ブラケット内にエンジン冷却水が流
れる冷却水通路を形成して、この冷却水通路を流れるエ
ンジンの冷却水で間接的に界磁巻線や電機子巻線を冷却
するようにした自動車用ブラシレス型交流発電機(後者
の従来技術)が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来技術においては、内外周の形状が歪なランデル型爪
状磁極を持つ回転子が冷却液の抵抗を受けながら回転す
ることとなるため、複数の爪状磁極の側面部による冷却
液の攪拌抵抗が生じて回転子の回転に対する機械損失が
増加するという課題があった。
従来技術においては、内外周の形状が歪なランデル型爪
状磁極を持つ回転子が冷却液の抵抗を受けながら回転す
ることとなるため、複数の爪状磁極の側面部による冷却
液の攪拌抵抗が生じて回転子の回転に対する機械損失が
増加するという課題があった。
【0004】一方、後者の従来技術においては、ランデ
ル型爪状磁極を持つ回転子の周囲にエンジン冷却水が存
することはないので、複数の爪状磁極によるエンジン冷
却水の攪拌作用はないが、界磁巻線や電機子巻線が直接
冷却液で冷却される構造ではないため、前者の従来技術
と比較して冷却効果が劣るという課題があった。
ル型爪状磁極を持つ回転子の周囲にエンジン冷却水が存
することはないので、複数の爪状磁極によるエンジン冷
却水の攪拌作用はないが、界磁巻線や電機子巻線が直接
冷却液で冷却される構造ではないため、前者の従来技術
と比較して冷却効果が劣るという課題があった。
【0005】また、従来より、ブラシレス型交流発電機
においては、複数の爪状磁極間に磁束が漏洩するため、
界磁巻線の起磁力に対して電機子巻線の出力効率、すな
わち、発電効率が悪いという課題もあった。
においては、複数の爪状磁極間に磁束が漏洩するため、
界磁巻線の起磁力に対して電機子巻線の出力効率、すな
わち、発電効率が悪いという課題もあった。
【0006】本発明の目的は、電機子巻線や界磁巻線の
冷却効果に優れ、機械損失を抑制し、性能を向上した車
両用ブラシレス回転電機の提供にある。
冷却効果に優れ、機械損失を抑制し、性能を向上した車
両用ブラシレス回転電機の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(請求項1) 上記課題を解決する為、本発明の車両用ブラシレス回転
電機は、ハウジングに固定された積層鉄心に装備された
電機子巻線と、前記積層鉄心に対向して配置されて前記
ハウジングに固定された界磁巻線と、前記電機子巻線の
内側でしかも前記界磁巻線の外周側に配設され、前記界
磁巻線の起磁力により励磁される一方の爪状磁極、およ
びこの一方の爪状磁極に歯合し、前記界磁巻線の起磁力
により前記一方の爪状磁極と異なる極性に励磁される他
方の爪状磁極を有し、前記ハウジングに回転自在に支持
された誘導子形回転子と、前記ハウジング内に充満し
て、前記界磁巻線および前記電機子巻線を冷却する電気
絶縁性の冷却用液体とを備え、前記誘導子形回転子は、
前記一方の爪状磁極と前記他方の爪状磁極との間の磁束
の漏洩を防ぐ向きの磁石を有し、隣設する前記一方の爪
状磁極と前記他方の爪状磁極との間に充填されて、前記
回転子の表面を滑らかにする充填部材を備えた技術手段
を採用した。
電機は、ハウジングに固定された積層鉄心に装備された
電機子巻線と、前記積層鉄心に対向して配置されて前記
ハウジングに固定された界磁巻線と、前記電機子巻線の
内側でしかも前記界磁巻線の外周側に配設され、前記界
磁巻線の起磁力により励磁される一方の爪状磁極、およ
びこの一方の爪状磁極に歯合し、前記界磁巻線の起磁力
により前記一方の爪状磁極と異なる極性に励磁される他
方の爪状磁極を有し、前記ハウジングに回転自在に支持
された誘導子形回転子と、前記ハウジング内に充満し
て、前記界磁巻線および前記電機子巻線を冷却する電気
絶縁性の冷却用液体とを備え、前記誘導子形回転子は、
前記一方の爪状磁極と前記他方の爪状磁極との間の磁束
の漏洩を防ぐ向きの磁石を有し、隣設する前記一方の爪
状磁極と前記他方の爪状磁極との間に充填されて、前記
回転子の表面を滑らかにする充填部材を備えた技術手段
を採用した。
【0008】(請求項2) 前記界磁巻線は、この界磁巻線を正負両方向に通電制御
する通電制御器に接続されている。 (請求項3) 前填部材は、樹脂磁石である。 (請求項4) 前記充填部材は、複数に分割されている。 (請求項5) 前記回転子は、前記一方の爪状磁極と前記他方の爪状磁
極との径方向内側にまたがって配置され、これら爪状磁
極を連結するリング状の保持用部材(45)を備え、前
記充填部材は、前記保持用部材よりも径方向外側に、前
記回転子の主として径方向外側表面に面して配置されて
いる。
する通電制御器に接続されている。 (請求項3) 前填部材は、樹脂磁石である。 (請求項4) 前記充填部材は、複数に分割されている。 (請求項5) 前記回転子は、前記一方の爪状磁極と前記他方の爪状磁
極との径方向内側にまたがって配置され、これら爪状磁
極を連結するリング状の保持用部材(45)を備え、前
記充填部材は、前記保持用部材よりも径方向外側に、前
記回転子の主として径方向外側表面に面して配置されて
いる。
【0009】
【作用および発明の効果】(請求項1) ハウジング内に充填された冷却用液体が電機子巻線や界
磁巻線の周囲に充満し、電機子巻線や界磁巻線が冷却用
液体と直接接触することにより電気子巻線や界磁巻線に
生じた熱を奪って冷やす。また、磁石を含む充填部材
を、隣設する一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に
充填することにより、回転子の表面が滑らかになるの
で、誘導子形回転子、とくに爪状磁極による冷却用液体
の攪拌作用は小さくなる。なお、充填部材が磁石を設け
ているので、一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間の
磁束の漏洩が少なくなり電機子巻線へ向かう有効磁束が
増加する。また、磁石は界磁巻線と離れており、しかも
界磁巻線が冷却用液体により冷却されるので、界磁巻線
の発熱の影響による磁石の特性の低下もない。電機子巻
線や界磁巻線を冷却用液体により直接冷却することによ
って、電機子巻線や界磁巻線の冷却効果を改善すること
ができる。また、冷却用液体の攪拌作用が小さくなるの
で、誘導子形回転子の回転に対する機械損失を減少する
ことができ、車両用ブラシレス回転電機の駆動効率を向
上することができる。さらに、磁石が、隣設する一方の
爪状磁極と他方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に介
在しているので有効磁束が増加するため性能を向上でき
る。
磁巻線の周囲に充満し、電機子巻線や界磁巻線が冷却用
液体と直接接触することにより電気子巻線や界磁巻線に
生じた熱を奪って冷やす。また、磁石を含む充填部材
を、隣設する一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に
充填することにより、回転子の表面が滑らかになるの
で、誘導子形回転子、とくに爪状磁極による冷却用液体
の攪拌作用は小さくなる。なお、充填部材が磁石を設け
ているので、一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間の
磁束の漏洩が少なくなり電機子巻線へ向かう有効磁束が
増加する。また、磁石は界磁巻線と離れており、しかも
界磁巻線が冷却用液体により冷却されるので、界磁巻線
の発熱の影響による磁石の特性の低下もない。電機子巻
線や界磁巻線を冷却用液体により直接冷却することによ
って、電機子巻線や界磁巻線の冷却効果を改善すること
ができる。また、冷却用液体の攪拌作用が小さくなるの
で、誘導子形回転子の回転に対する機械損失を減少する
ことができ、車両用ブラシレス回転電機の駆動効率を向
上することができる。さらに、磁石が、隣設する一方の
爪状磁極と他方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に介
在しているので有効磁束が増加するため性能を向上でき
る。
【0010】(請求項2) 隣設する一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に磁石
が存在する車両用ブラシレス回転電機、中でも車両用ブ
ラシレス型交流発電機は、磁極と界磁巻線とにギャップ
があるため、磁気抵抗が増加し、本来電機子巻線で発電
しなくても良いときに磁石の磁束により電機子巻線で発
電がなされる。このため、発電する際には正方向に界磁
巻線を通電する通電制御器によって、界磁巻線を負方向
に通電して界磁巻線の起磁力により磁石の磁束を打ち消
すことにより、電機子巻線での発電を抑制する。隣設す
る一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に磁石が介在
するものにおいて、本来電機子巻線で発電しなくても良
いときに発電を抑制することができる。 (請求項3) 充填部材は、樹脂磁石である。このため、所要の形状を
成形により得ることができ、爪状磁極の間に充填して、
それらの間の隙間を埋めるのに適する。(請求項4) 充填部材は、複数に分割されている。このため、所要の
形状に成形した後に爪 状磁極の間に充填して、それらの間の隙間を埋めるのに
適する。 (請求項5) リング状の保持用部材が爪状磁極を連結する構成におい
ても、リング状保持用部材では覆われない径方向外側の
表面を充填部材で滑らかにすることができる。
が存在する車両用ブラシレス回転電機、中でも車両用ブ
ラシレス型交流発電機は、磁極と界磁巻線とにギャップ
があるため、磁気抵抗が増加し、本来電機子巻線で発電
しなくても良いときに磁石の磁束により電機子巻線で発
電がなされる。このため、発電する際には正方向に界磁
巻線を通電する通電制御器によって、界磁巻線を負方向
に通電して界磁巻線の起磁力により磁石の磁束を打ち消
すことにより、電機子巻線での発電を抑制する。隣設す
る一方の爪状磁極と他方の爪状磁極との間に磁石が介在
するものにおいて、本来電機子巻線で発電しなくても良
いときに発電を抑制することができる。 (請求項3) 充填部材は、樹脂磁石である。このため、所要の形状を
成形により得ることができ、爪状磁極の間に充填して、
それらの間の隙間を埋めるのに適する。(請求項4) 充填部材は、複数に分割されている。このため、所要の
形状に成形した後に爪 状磁極の間に充填して、それらの間の隙間を埋めるのに
適する。 (請求項5) リング状の保持用部材が爪状磁極を連結する構成におい
ても、リング状保持用部材では覆われない径方向外側の
表面を充填部材で滑らかにすることができる。
【0011】
【0012】
【0013】
【実施例】本発明の車両用ブラシレス回転電機の一実施
例を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は自動車
用ブラシレス型交流発電機を示した図で、図2および図
3はその自動車用ブラシレス型交流発電機の要部を示し
た図で、図4はその自動車用ブラシレス型交流発電機の
電気回路図である。
例を図1ないし図4に基づいて説明する。図1は自動車
用ブラシレス型交流発電機を示した図で、図2および図
3はその自動車用ブラシレス型交流発電機の要部を示し
た図で、図4はその自動車用ブラシレス型交流発電機の
電気回路図である。
【0014】自動車用ブラシレス型交流発電機Aは、ハ
ウジング1内に固定される電機子巻線2および界磁巻線
3と、ハウジング1内で回転自在に支持される誘導子形
回転子4と、ハウジング1内に充満される冷却用油6
と、界磁巻線3に通電するレギュレータ7とを備えてな
る。
ウジング1内に固定される電機子巻線2および界磁巻線
3と、ハウジング1内で回転自在に支持される誘導子形
回転子4と、ハウジング1内に充満される冷却用油6
と、界磁巻線3に通電するレギュレータ7とを備えてな
る。
【0015】ハウジング1は、冷却用油6を内部に溜め
るとともに、この冷却用油6を内部に吸入して流動させ
て発熱部材から吸熱させるための吸入口および吐出口
(何れも図示せず)を備える。
るとともに、この冷却用油6を内部に吸入して流動させ
て発熱部材から吸熱させるための吸入口および吐出口
(何れも図示せず)を備える。
【0016】電機子巻線2は、積層鉄心21に導線を三
相に巻装してなり、回転軸40と同軸を有するようにハ
ウジング1の胴部内壁11側にリング状に配設されてい
る。この電機子巻線2は、誘導子形回転子4との相対回
転運動により交流電圧が発生する。
相に巻装してなり、回転軸40と同軸を有するようにハ
ウジング1の胴部内壁11側にリング状に配設されてい
る。この電機子巻線2は、誘導子形回転子4との相対回
転運動により交流電圧が発生する。
【0017】界磁巻線3は、回転軸40と同軸を有する
ように、且つ、電機子巻線2より回転軸40寄りの内方
位置である、ハウジング1の側部内壁12側にリング状
に配設されている。
ように、且つ、電機子巻線2より回転軸40寄りの内方
位置である、ハウジング1の側部内壁12側にリング状
に配設されている。
【0018】誘導子形回転子4は、界磁巻線3を包囲す
る断面コの字状を呈し、歯合配置される一方の爪状磁極
41と他方の爪状磁極42と、一方の爪状磁極41と他
方の爪状磁極42との間に充填された永久磁石5とを備
えている。プーリー43および冷却用油6の攪拌用の羽
根44を装着した回転軸40と、一方の爪状磁極41、
他方の爪状磁極42は、図2に示すように、リング状の
保持用部材45(非磁性体)によって連結され、ろう付
けにより機械的に接合されている。尚、一方の爪状磁極
41、他方の爪状磁極42の外周側には、誘導子形回転
子4の遠心力による永久磁石5の飛び出しを防止するた
め、永久磁石5の外方への移動を規制する係合部46、
47が形成されている。
る断面コの字状を呈し、歯合配置される一方の爪状磁極
41と他方の爪状磁極42と、一方の爪状磁極41と他
方の爪状磁極42との間に充填された永久磁石5とを備
えている。プーリー43および冷却用油6の攪拌用の羽
根44を装着した回転軸40と、一方の爪状磁極41、
他方の爪状磁極42は、図2に示すように、リング状の
保持用部材45(非磁性体)によって連結され、ろう付
けにより機械的に接合されている。尚、一方の爪状磁極
41、他方の爪状磁極42の外周側には、誘導子形回転
子4の遠心力による永久磁石5の飛び出しを防止するた
め、永久磁石5の外方への移動を規制する係合部46、
47が形成されている。
【0019】永久磁石5は、本発明の充填部材であっ
て、ナイロン、Nd、Fe、B粉末材料を用いて製造さ
れた樹脂磁石である。この永久磁石5は、一方の爪状磁
極41、他方の爪状磁極42間に漏洩磁束が減る向きに
板状に分割して充填成形することにより、誘導子形回転
子4の内外周表面をほぼ平坦に形成している。尚、永久
磁石5の外周面と爪状磁極41および42の外周面と
は、図3に示すように、0.8mm程度の差の段違いと
され、窪み51が形成される。この窪み51は、冷却用
油6が僅かに誘導子形回転子4の表面を流れるような螺
子ポンプ作用を持たせている。さらに、誘導子形回転子
4の内周面(界磁巻線3の外周と対向する内周面)に
も、僅かな窪みを形成して螺子ポンプ作用により冷却用
油6の流れを助けている。
て、ナイロン、Nd、Fe、B粉末材料を用いて製造さ
れた樹脂磁石である。この永久磁石5は、一方の爪状磁
極41、他方の爪状磁極42間に漏洩磁束が減る向きに
板状に分割して充填成形することにより、誘導子形回転
子4の内外周表面をほぼ平坦に形成している。尚、永久
磁石5の外周面と爪状磁極41および42の外周面と
は、図3に示すように、0.8mm程度の差の段違いと
され、窪み51が形成される。この窪み51は、冷却用
油6が僅かに誘導子形回転子4の表面を流れるような螺
子ポンプ作用を持たせている。さらに、誘導子形回転子
4の内周面(界磁巻線3の外周と対向する内周面)に
も、僅かな窪みを形成して螺子ポンプ作用により冷却用
油6の流れを助けている。
【0020】また、永久磁石5は、界磁巻線3の励磁力
に対して滅磁することなく、ほぼ積層鉄心21を貫通し
得る有効磁束の半分を供給可能となるように、その厚み
と磁路断面において充分な寸法および特性値が選定され
ている。
に対して滅磁することなく、ほぼ積層鉄心21を貫通し
得る有効磁束の半分を供給可能となるように、その厚み
と磁路断面において充分な寸法および特性値が選定され
ている。
【0021】冷却用油6は、本発明の冷却用流体であ
り、電気絶縁を呈し、電機子巻線2、界磁巻線3、およ
び誘導子形回転子4を直接冷却する。
り、電気絶縁を呈し、電機子巻線2、界磁巻線3、およ
び誘導子形回転子4を直接冷却する。
【0022】レギュレータ7は、本発明の通電制御器で
あり、図4に示すように、正負両方向に界磁巻線3の通
電制御が可能な反転制御するものである。
あり、図4に示すように、正負両方向に界磁巻線3の通
電制御が可能な反転制御するものである。
【0023】つぎに、自動車用ブラシレス型交流発電機
Aの作用を述べる。
Aの作用を述べる。
【0024】プーリー43がエンジンにより回転駆動さ
れると、回転軸40および誘導子形回転子4が回転す
る。そして、ハウジング1内には冷却用油6が満たされ
ているので誘導子形回転子4は冷却用油6内を回転する
こととなる。
れると、回転軸40および誘導子形回転子4が回転す
る。そして、ハウジング1内には冷却用油6が満たされ
ているので誘導子形回転子4は冷却用油6内を回転する
こととなる。
【0025】電機子巻線2や界磁巻線3で生じた熱は、
冷却用油6に吸収され、電機子巻線2や界磁巻線3は冷
やされる。尚、歯合配置される一方の爪状磁極41と他
方の爪状磁極42との間に充填された永久磁石5が誘導
子形回転子4の内外周表面をほぼ平坦にしているので、
誘導子形回転子4が冷却用油6を切ることによる冷却用
油6の攪拌作用は少なくなり、誘導子形回転子4の回転
に対する機械損失は少なくなる。
冷却用油6に吸収され、電機子巻線2や界磁巻線3は冷
やされる。尚、歯合配置される一方の爪状磁極41と他
方の爪状磁極42との間に充填された永久磁石5が誘導
子形回転子4の内外周表面をほぼ平坦にしているので、
誘導子形回転子4が冷却用油6を切ることによる冷却用
油6の攪拌作用は少なくなり、誘導子形回転子4の回転
に対する機械損失は少なくなる。
【0026】また、界磁巻線3が正方向に通電される
と、界磁巻線3に起電力が発生する。このとき、一方の
爪状磁極41、他方の爪状磁極42が界磁巻線3の起磁
力により、例えば一方の爪状磁極41がN極に、他方の
爪状磁極42はS極に励磁される。そして、永久磁石5
により、一方の爪状磁極41と他方の爪状磁極42との
間の漏洩磁束を軽減するとともに、永久磁石5自体が発
生する磁束を積層鉄心21に作用する磁束に加えること
によって電機子巻線2で交流電圧が発生する。バッテリ
(図示せず)が満充電で電機子巻線2の発電が不要な場
合には、一方の爪状磁極41と他方の爪状磁極42との
間に配される永久磁石5の発生する磁束と同じ大きさの
磁束を反対方向に発生させる様に、レギュレータ7によ
り界磁巻線3に負方向に通電して永久磁石5が積層鉄心
21に作用する磁束をゼロにして電機子巻線2の発電を
抑える。
と、界磁巻線3に起電力が発生する。このとき、一方の
爪状磁極41、他方の爪状磁極42が界磁巻線3の起磁
力により、例えば一方の爪状磁極41がN極に、他方の
爪状磁極42はS極に励磁される。そして、永久磁石5
により、一方の爪状磁極41と他方の爪状磁極42との
間の漏洩磁束を軽減するとともに、永久磁石5自体が発
生する磁束を積層鉄心21に作用する磁束に加えること
によって電機子巻線2で交流電圧が発生する。バッテリ
(図示せず)が満充電で電機子巻線2の発電が不要な場
合には、一方の爪状磁極41と他方の爪状磁極42との
間に配される永久磁石5の発生する磁束と同じ大きさの
磁束を反対方向に発生させる様に、レギュレータ7によ
り界磁巻線3に負方向に通電して永久磁石5が積層鉄心
21に作用する磁束をゼロにして電機子巻線2の発電を
抑える。
【0027】本実施例の効果を以下に述べる。
【0028】(あ)正負方向に界磁巻線3に通電するレ
ギュレータ7によって、本来の励磁の大きさと同じ大き
さで逆方向に励磁して、そのときにトータル発生する磁
束をゼロにできればよい訳であるので、必然の理として
積層鉄心21に貫通すべき磁束の約半分を永久磁石5に
負わせることができる。換言すれならば、従来公知技術
の励磁手段によって、2倍の磁束を得ることができる訳
である。つまり、永久磁石5が発生する磁束の分、積層
鉄心21を貫通する有効磁束が増加するので発電効率は
向上する。
ギュレータ7によって、本来の励磁の大きさと同じ大き
さで逆方向に励磁して、そのときにトータル発生する磁
束をゼロにできればよい訳であるので、必然の理として
積層鉄心21に貫通すべき磁束の約半分を永久磁石5に
負わせることができる。換言すれならば、従来公知技術
の励磁手段によって、2倍の磁束を得ることができる訳
である。つまり、永久磁石5が発生する磁束の分、積層
鉄心21を貫通する有効磁束が増加するので発電効率は
向上する。
【0029】(い)誘導子形回転子4の表面は凹凸が少
なく滑らかな平坦面としているので、冷却用油6との摩
擦が少なく誘導子形回転子4に対する機械損失が少な
い。また、冷却用油6で電機子巻線2および界磁巻線3
が直接冷やされるので冷却効率に優れる。
なく滑らかな平坦面としているので、冷却用油6との摩
擦が少なく誘導子形回転子4に対する機械損失が少な
い。また、冷却用油6で電機子巻線2および界磁巻線3
が直接冷やされるので冷却効率に優れる。
【0030】(う)電機子巻線2、界磁巻線3の冷却に
よる効率の向上と、有効磁束数の増加による効率効果と
により車両用交流発電機Aの高効率化が図れ、車両の低
燃費化に有効に寄与する。
よる効率の向上と、有効磁束数の増加による効率効果と
により車両用交流発電機Aの高効率化が図れ、車両の低
燃費化に有効に寄与する。
【0031】(変形例)上記実施例では、冷却用液体と
して冷却用油6を用いたが、他の液体でも良い。
して冷却用油6を用いたが、他の液体でも良い。
【0032】上記実施例では、本発明の構成を自動車用
ブラシレス型交流発電機に用いたが、始動用電動機に適
用しても良い。
ブラシレス型交流発電機に用いたが、始動用電動機に適
用しても良い。
【0033】上記実施例では、充填部材を複数の永久磁
石5のみで構成したが、充填部材を複数の永久磁石と非
磁性体とから構成しても良い。また、筒状部材により複
数の爪状磁極と永久磁石とを包み込んでも良い。
石5のみで構成したが、充填部材を複数の永久磁石と非
磁性体とから構成しても良い。また、筒状部材により複
数の爪状磁極と永久磁石とを包み込んでも良い。
【0034】上記実施例では、充填部材を複数の永久磁
石5で構成したが、充填部材を1つの永久磁石で構成し
ても良い。
石5で構成したが、充填部材を1つの永久磁石で構成し
ても良い。
【図1】本発明を用いた自動車用ブラシレス型交流発電
機を示した断面図である。
機を示した断面図である。
【図2】自動車用ブラシレス型交流発電機の要部を示し
た拡大図である。
た拡大図である。
【図3】図2のB−B断面図である。
【図4】自動車用ブラシレス型交流発電機の電気回路図
である。
である。
A 自動車用ブラシレス型交流発電機(車両用ブラシレ
ス回転電機) 1 ハウジング 2 電機子巻線 3 界磁巻線 4 誘導子形回転子 5 永久磁石(充填部材) 6 冷却油(冷却用液体) 7 レギュレータ(通電制御器) 41 一方の爪状磁極 42 他方の爪状磁極 45 保持用部材
ス回転電機) 1 ハウジング 2 電機子巻線 3 界磁巻線 4 誘導子形回転子 5 永久磁石(充填部材) 6 冷却油(冷却用液体) 7 レギュレータ(通電制御器) 41 一方の爪状磁極 42 他方の爪状磁極 45 保持用部材
Claims (5)
- 【請求項1】 ハウジングに固定された積層鉄心に装備
された電機子巻線と、前記積層鉄心に対向して配置されて 前記ハウジングに固
定された界磁巻線と、 前記電機子巻線の内側でしかも前記界磁巻線の外周側に
配設され、前記界磁巻線の起磁力により励磁される一方
の爪状磁極、およびこの一方の爪状磁極に歯合し、前記
界磁巻線の起磁力により前記一方の爪状磁極と異なる極
性に励磁される他方の爪状磁極を有し、前記ハウジング
に回転自在に支持された誘導子形回転子と、 前記ハウジング内に充満して、前記界磁巻線および前記
電機子巻線を冷却する電気絶縁性の冷却用液体とを備
え、 前記誘導子形回転子は、前記一方の爪状磁極と前記他方
の爪状磁極との間の磁束の漏洩を防ぐ向きの磁石を有
し、隣設する前記一方の爪状磁極と前記他方の爪状磁極
との間に充填されて、前記回転子の表面を滑らかにする
充填部材を備えたことを特徴とする車両用ブラシレス回
転電機。 - 【請求項2】 前記界磁巻線は、この界磁巻線を正負両
方向に通電制御する通電制御器に接続されていることを
特徴とする請求項1に記載の車両用ブラシレス回転電
機。 - 【請求項3】 前記充填部材は、樹脂磁石であることを
特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用ブラシ
レス回転電機。 - 【請求項4】 前記充填部材は、複数に分割されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載
の車両用ブラシレス回転電機。 - 【請求項5】 前記回転子は、前記一方の爪状磁極と前
記他方の爪状磁極との径方向内側にまたがって配置さ
れ、これら爪状磁極を連結するリング状の保持用部材
(45)を備え、 前記充填部材は、前記保持用部材よりも径方向外側に、
前記回転子の主として径方向外側表面に面して配置され
ていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか
に記載の車両用ブラシレス回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2406882A JP2987938B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 車両用ブラシレス回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2406882A JP2987938B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 車両用ブラシレス回転電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04222438A JPH04222438A (ja) | 1992-08-12 |
JP2987938B2 true JP2987938B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=18516501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2406882A Expired - Fee Related JP2987938B2 (ja) | 1990-12-26 | 1990-12-26 | 車両用ブラシレス回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2987938B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5578885A (en) * | 1994-12-22 | 1996-11-26 | General Motors Corporation | Rotor assembly for hybrid alternator |
DE19802784C2 (de) * | 1998-01-26 | 2003-02-20 | Bosch Gmbh Robert | Synchronmaschine, insbesondere Generator für ein Kraftfahrzeug |
JP2001103721A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-04-13 | Hitachi Ltd | 車両用交流発電機 |
JP4675299B2 (ja) * | 2006-09-08 | 2011-04-20 | 三菱電機株式会社 | 車両用回転電機の制御装置 |
CN108110951A (zh) * | 2017-12-15 | 2018-06-01 | 宁波圣龙汽车动力系统股份有限公司 | 一种轮毂电机冷却机构 |
-
1990
- 1990-12-26 JP JP2406882A patent/JP2987938B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04222438A (ja) | 1992-08-12 |
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Legal Events
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