JP2987558B2 - 水分散性のプロポリス組成物及びその製造方法 - Google Patents
水分散性のプロポリス組成物及びその製造方法Info
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Description
リス組成物及びその製造方法に関するものである。
材の1つとして、蜜蜂に木や花の芽から集めた樹脂液
に、蜜蜂自身の腺分泌物が混合された淡褐色から黒褐色
の樹脂状物質であって、蜂脂とも呼ばれている。そして
その成分は、樹脂、蜜蝋、精油、花粉の他にフラボノイ
ド、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、多糖類等現在知ら
れているだけでも数十種類の成分が含まれていることが
判明している。又、プロポリスは抗菌作用、抗炎症作用
等の多彩な生理活性を示し、東ヨーロッパやブラジル、
中国を中心に古くから民間薬として用いられている。日
本では近年、これらの作用の薬理化学的研究が進み、健
康補助食品として注目されるようになってきている。前
記フラボノイド等のプロポリス中の有効成分は水に対し
て不溶又は難溶であるため、該プロポリスをアルコール
等の親水性有機溶媒等の抽出法によりそのエキス分を抽
出してその抽出液を直接飲用するか或は健康補助食品の
添加物として用いてる。
ロポリスのエキス抽出液はアルコール濃度が高いため、
そのまゝでは飲用出来ず、又水に滴下すると、その疎水
性成分は容器に暗褐色の強固な膠状物質となって付着す
るため利用することが出来ない。又、アルコールそのも
のや膠状物質が該エキス抽出液の二次加工を困難にさせ
る原因となっている。更に、該エキス抽出液は原液の状
態ではアルコールの刺激臭が強く、嗜好性が悪い等の問
題がある。
散性を高めるものとして、グリセリン等ポリオール及び
ポリオール・脂肪酸エステル系の界面活性剤によるプロ
ポリス食品組成の製造方法(特開平2−245159号
公報参照)が提案されているが、健康補助食品の素材と
して、これらの化学合成による界面活性剤は一部を除き
食品添加物として認可を受けていないことから相応しい
素材とは言えない。又、単純にアルコールを除去するだ
けではプロポリス成分はカラメル状の塊となり、均一な
プロポリス組成物は得られない。
岐サイクロデキストリンによるアルコール含量の低いプ
ロポリス組成物の製造方法(特開平6−197734号
公報参照)が提案されているように一般の乳化剤による
エキス抽出液の乳化は可能であるが、乳化剤のみではプ
ロポリス乳化液の安定性に欠け、沈澱或は分離等が生じ
るという問題がある。そのため、水分散性を安定させる
安定剤が必要であるが、乳化剤や安定剤の配合割合に制
限を受けたり、操作方法も煩雑であるだけではなく、こ
れらの方法ではエキス分の含有率に制限がある。又、特
開平6−293648号公報には、水抽出法による水分
散性プロポリスの製造方法が開示されているが、プロポ
リスには前述したように疎水性の強い物質が多く含まれ
ているため、該抽出法により抽出される成分は僅少であ
り、その有用性は低いものである。
来の問題点に鑑みて成されたものであって、健康補助食
品としての価値を少しも損なうことなく容易にプロポリ
スのエキス抽出液から水分散性に高いプロポリス組成物
とその製造方法を提供することを目的とするものであっ
て、第1にプロポリスのエキス抽出液に、そのエキス分
1重量部に対し、植物性の増粘多糖類0.5〜20重量
部を含有することを特徴とし、第2にプロポリスのエキ
ス抽出液を植物性の増粘多糖類に混合して撹拌し、粘度
を50〜1000cpsとしたことを特徴とする。
を増すためのものであって、乳化剤としては使用されな
いものである。しかし、本発明者等は鋭意研究の結果、
アラビアガム等の増粘多糖類がプロポリスのエキス抽出
液に対して乳化作用と乳化液の安定化作用を同時に示す
ことを見出すに至ったのである。そこで本発明では、前
記増粘多糖類が示す特異な性質を利用してプロポリスの
エキス抽出液を乳化し、或はそれを更にパウダー化して
水分散性のよいプロポリス組成物を得ようとするもので
ある。
液は、食用に使用される一価アルコールで常法により抽
出したものを使用するが、これに限るものではなく、そ
の他の親水性有機溶媒、或は他の抽出方法により抽出し
たものを用いてもよい。又、本発明では植物性の増粘多
糖類としてアラビアガムを使用するが、これに限るもの
ではなく、その他の植物性増粘多糖類であるキサンタン
ガム、グアガム、カラギナン、カラヤガム等を単独又は
2種以上混合して使用してもよい。
キス抽出液に含まれるエキス分1重量部に対して0.5
〜5重量部が好ましいが、乳化液に粘度に応じて増量し
てもよく、該エキス抽出液をパウダー状とするときは、
水分散性を高めるため更に増量することは推奨される。
アラビアガムを添加したエキス抽出液を減圧乾燥等の常
法によりアルコールを除去する。このときアルコールを
完全に除去させないほうがより均一なプロポリス乳化液
が得られる。
ロポリスエキスの混合物をホモゲナイザー等の均一化装
置により適量の水に分散させプロポリス乳化液を得る。
このときアラビアガム濃度が26w/v%以上になると
粘度が著しく増加するため、前記以下の濃度が好まし
い。又、乳化に必要な室温で十分進行し、特別な加温、
冷却装置を必要としないが、目的に応じて温度条件を変
えてもよい。
る。 〔実施例1〕プロポリス原塊1kgから、そのエキスを
95%食用アルコールを用いて、時々撹拌しながら1週
間かけて自然抽出し、15%濃度のエキス抽出液2.6
lを得た。ついで、前記エキス抽出液500ml(エキ
ス分75g)をアラビアガム150gに添加した後、7
0℃に加熱してアルコール分を蒸散させる。このエキス
抽出液とアラビアガムの混合物250gに精製水350
mlを少量ずつホモゲナイザー撹拌下に添加して600
mlのプロポリス乳化液を得た。このようにして得られ
たプロポリス乳化液は、B型粘度計を用いて粘度を測定
した処、20℃で150cpsであった。このプロポリ
ス乳化液は黄色がかった乳白色を呈し、pHや温度に対
して非常に安定であり、更に水に滴下した時、従来のエ
キス抽出液に見られるような膠状物質を析出しない均一
な分散液となった。
0gとした以外前記第1実施例と同じ量、同じ条件で6
00mlのプロポリス乳化液を得た。該プロポリス乳化
液400mlをロータリーエバポレーターで80℃にて
10時間かけて減圧乾燥し、暗褐色を呈したプロポリス
パウダー250gを得た。該パウダーのエキス濃度は2
0%であり、水に対しての分散性が高く、エキス抽出液
等をそのまま水に分散させたときに生じるプロポリス特
有の膠状物質の析出は認められなかった。前記プロポリ
スパウダーの高い水分散性は、プロポリスのエキス抽出
液とアラビアガムを単に混合して乾燥させただけでは得
られない性質であり、グリセリン等の脂肪酸エステル
系、レシチン等のリン脂質系の界面活性剤を用いたプロ
ポリス乳化液では実現できない本発明の特性の一つであ
る。
るものではなく、種々の応用改変が可能である。例えば
実施例1においては、乳化時にトコフェロールやカロチ
ノイドのような疎水性のビタミン等を添加して健康補助
食品としての価値をより一層高めるようにしてもよく、
また、実施例2においては、甘味料や各種フレーバーを
添加して嗜好性を高めるようにしてもよい。
にプロポリスのエキス抽出液に、そのエキス分1重量部
に対し、植物性の増粘多糖類0.5〜20重量部を含有
させ、第2にプロポリスのエキス抽出液を植物性の増粘
多糖類に混合して撹拌し、粘度を50〜1000cps
としたので、従来技術では解決できなかった高品質の水
分散性のプロポリスが安定に、然も再現性よく製造でき
るようになった。又、化学合成による添加物は使用せ
ず、天然物を使用することにより、プロポリスの健康補
助食品としての価値を損なうことなく、且つ従来のエキ
ス抽出液のような膠状物質の析出もなく、清涼飲料等へ
の応用が出来るようになった。又、プロポリスのエキス
抽出液をパウダー状にすることにより、水分活性を下
げ、更に安定でエキス含有率の高い水分散性プロポリス
組成物を提供することが出来るようになった。
Claims (4)
- 【請求項1】プロポリスのエキス抽出液に、そのエキス
分1重量部に対し、植物性の増粘多糖類0.5〜10重
量部を含有することを特徴とする乳化状水分散性のプロ
ポリス組成物。 - 【請求項2】プロポリスのエキス抽出液に、そのエキス
分1重量部に対し、植物性の増粘多糖類0.5〜20重
量部を含有することを特徴とするパウダー状水分散性の
プロポリス組成物。 - 【請求項3】植物性の増粘多糖類としてアラビアガムを
使用したことを特徴とする請求項1及び2に記載の水分
散性のプロポリス組成物。 - 【請求項4】プロポリスのエキス抽出液をアラビアガム
に混合して撹拌し、粘度を50〜1000cpsとした
ことを特徴とする乳化状水分散性のプロポリス組成物の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8147951A JP2987558B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 水分散性のプロポリス組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8147951A JP2987558B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 水分散性のプロポリス組成物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09299044A JPH09299044A (ja) | 1997-11-25 |
JP2987558B2 true JP2987558B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=15441771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8147951A Expired - Fee Related JP2987558B2 (ja) | 1996-05-17 | 1996-05-17 | 水分散性のプロポリス組成物及びその製造方法 |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100966280B1 (ko) * | 2009-05-14 | 2010-06-28 | 주식회사 바이오프로텍 | 옹기의 원적외선을 이용한 프로폴리스의 추출 방법 |
FR3104415B1 (fr) * | 2019-12-12 | 2023-04-07 | Pollenergie | Composition sous forme d’une suspension aqueuse de propolis. |
-
1996
- 1996-05-17 JP JP8147951A patent/JP2987558B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH09299044A (ja) | 1997-11-25 |
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