JP2986192B2 - 鋳造用易崩壊性中子 - Google Patents
鋳造用易崩壊性中子Info
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
(産業上の利用分野) この発明は、中空部を有する鋳造製品を得るに際し
て、前記中空部となるべき部分に相当する内部型として
利用される鋳造用易崩壊性中子に関するものである。 (従来の技術) 従来、上記した鋳造用中子を製造するに際しては、例
えば、 耐火砂にフェノール樹脂を硬化剤と共に高温にて混練
しながら被覆したレジンコーテッドサンドを高温(例え
ば、250〜300℃程度)にした金型中に空気圧4〜5kgf/c
m2程度で吹き込んで成形するシェル中子成形法や、 耐火物と樹脂バインダ(フェノール・ホルマリン樹脂
が一般的)を硬化剤および触媒と共に常温にて混練した
あと空気を吹き込んで成形したり手込めにて成形したり
するコールドボックス法 などがあった(例えば、「改訂4版 金属便覧」昭和57
年12月20日発行 社団法人 日本金属学会編 の第1504
頁〜第1527頁『13・5特殊鋳造法』に説明がある。)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記,のいずれの方法で製造され
た鋳造用中子においても、例えば、アルミニウム合金等
のごとく700℃程度の比較的低い温度で鋳込まれる鋳物
において、とくに厚肉部分を有する中子の場合に、この
中子の内部でバインダの熱分解がおこり難く、また、酸
素供給不足のために炭化がおこることがあり、鋳造後の
崩壊性があまり良くないことがあるという課題があっ
た。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の課題にかんがみてなされ
たものであって、中子として要求される強度が得やす
く、鋳造時の熱分解性に優れているため鋳造後の崩壊性
が良好であって、鋳造後の中子砂の排出作業が著しく容
易となる鋳造用易崩壊性中子を提供することを目的とし
ている。
て、前記中空部となるべき部分に相当する内部型として
利用される鋳造用易崩壊性中子に関するものである。 (従来の技術) 従来、上記した鋳造用中子を製造するに際しては、例
えば、 耐火砂にフェノール樹脂を硬化剤と共に高温にて混練
しながら被覆したレジンコーテッドサンドを高温(例え
ば、250〜300℃程度)にした金型中に空気圧4〜5kgf/c
m2程度で吹き込んで成形するシェル中子成形法や、 耐火物と樹脂バインダ(フェノール・ホルマリン樹脂
が一般的)を硬化剤および触媒と共に常温にて混練した
あと空気を吹き込んで成形したり手込めにて成形したり
するコールドボックス法 などがあった(例えば、「改訂4版 金属便覧」昭和57
年12月20日発行 社団法人 日本金属学会編 の第1504
頁〜第1527頁『13・5特殊鋳造法』に説明がある。)。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記,のいずれの方法で製造され
た鋳造用中子においても、例えば、アルミニウム合金等
のごとく700℃程度の比較的低い温度で鋳込まれる鋳物
において、とくに厚肉部分を有する中子の場合に、この
中子の内部でバインダの熱分解がおこり難く、また、酸
素供給不足のために炭化がおこることがあり、鋳造後の
崩壊性があまり良くないことがあるという課題があっ
た。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の課題にかんがみてなされ
たものであって、中子として要求される強度が得やす
く、鋳造時の熱分解性に優れているため鋳造後の崩壊性
が良好であって、鋳造後の中子砂の排出作業が著しく容
易となる鋳造用易崩壊性中子を提供することを目的とし
ている。
(課題を解決するための手段) この発明に係わる鋳造用易崩壊性中子は、メタアクリ
ル酸エステルを主成分としたガラス転移点(Tg)が20〜
60℃の範囲のメタアクリル酸ノルマルブチルエステル重
合体またはメタアクリル酸イソブチルエステル重合体を
バインダとして用い、鋳物砂に3〜10重量%配合した構
成としたことを特徴としており、このような鋳造用易崩
壊性中子の構成を前述した従来の課題を解決するための
手段としている。 この発明に係わる鋳造用易崩壊性中子において、この
中子に用いられる鋳物砂はとくに限定されないものであ
り、例えば、ケイ砂,オリビン砂,ジルコン砂等々の各
種のものの中から適宜選定して使用される。 そして、このような鋳物砂のバインダ(粘結剤)とし
ては、メタアクリル酸エステルを主成分としたアクリル
酸重合体が用いられ、より具体的にはこれらのノルマル
ブチルやイソブチルなどが用いられ、より望ましくは3
〜10重量%の配合割合とするのがよい。すなわち、3重
量%よりも少ないとバインダとしての機能が低下して中
子の成形が困難になる傾向となり、10重量%よりも多い
と鋳造時にガス吹かれ欠陥が発生する傾向となるので好
ましくないことによる。また、アクリル酸重合体のガラ
ス転位点(Tg)は20〜60℃程度の範囲のものとすること
がより望ましい。 (発明の作用) この発明に係わる鋳造用中子は、バインダとして熱分
解に優れるメタアクリル酸エステル重合体を主成分とし
た溶液組成物を用いることとしているので、鋳造後の崩
壊性が著しく良好なものとなり、手ハンマー程度の衝撃
で容易に中子砂を排出しうるようになる。 (実施例) この実施例では、第1図に示す鋳造用易崩壊性中子1
を使用して第2図に示すインテークマニホールド形状の
鋳造製品2を製造した場合を例にとって説明する。 まず、中子砂としてケイ砂(7号)を用意すると共
に、バインダとして第1表に示す性状のメタアクリル酸
エステル重合体を主成分として溶液組成物を使用した。
このメタアクリル酸イソブチルエステル重合体は、ガラ
ス転位点が約45℃であり、1気圧下において400℃程度
で容易に分解する優れた熱分解性を有しているものであ
るので、この実施例において採用した。 次いで、ケイ砂(7号)100重量部に対し、上記溶液
組成物10〜33重量部(固形分にして3〜10重量%)を添
加したのちミキサーにて混練し、一部については成形型
に流し込んで中子形状に成形し、他の一部については射
出成形により中子形状に成形した。 続いて、得られた中子を成形型中で24時間室温で自然
乾燥し、一部については60℃で2時間の温風乾燥をして
溶剤を飛散させたのち、成形型より取り出した。 続いて、ここで得た第1図に示す形状の中子1を用い
て鋳造することにより、第2図に示す形状のインテーク
マニホールド形状の鋳造製品2を製造した。 そして、鋳造後において鋳造製品2からの中子の崩壊
性を評価したところ、上記溶液組成物を10〜33重量部
(固形分で3〜10重量%)の範囲で添加した場合はいず
れも中子の崩壊性がその内部まで極めて良好であり、従
来の場合には中子砂の排出にノックアウトマシンが必要
であったのに比べて、数回の手ハンマー打撃で中子砂を
完全に排出することが可能であった。 また、鋳造製品であるインテークマニホールドの品質
は、内部巣等の不具合の発生も全くなく、健全な鋳物で
あった。 一方、上記溶液組成物の添加量を10重量部(固形分で
3重量%)よりも少なくした場合には中子の成形性が良
くなく、バインダとしての機能を得ることができず、33
重量部(固形分で10重量部)よりも多くした場合は鋳造
時にガス吹かれ欠陥が発生しやすいものとなっていた。
ル酸エステルを主成分としたガラス転移点(Tg)が20〜
60℃の範囲のメタアクリル酸ノルマルブチルエステル重
合体またはメタアクリル酸イソブチルエステル重合体を
バインダとして用い、鋳物砂に3〜10重量%配合した構
成としたことを特徴としており、このような鋳造用易崩
壊性中子の構成を前述した従来の課題を解決するための
手段としている。 この発明に係わる鋳造用易崩壊性中子において、この
中子に用いられる鋳物砂はとくに限定されないものであ
り、例えば、ケイ砂,オリビン砂,ジルコン砂等々の各
種のものの中から適宜選定して使用される。 そして、このような鋳物砂のバインダ(粘結剤)とし
ては、メタアクリル酸エステルを主成分としたアクリル
酸重合体が用いられ、より具体的にはこれらのノルマル
ブチルやイソブチルなどが用いられ、より望ましくは3
〜10重量%の配合割合とするのがよい。すなわち、3重
量%よりも少ないとバインダとしての機能が低下して中
子の成形が困難になる傾向となり、10重量%よりも多い
と鋳造時にガス吹かれ欠陥が発生する傾向となるので好
ましくないことによる。また、アクリル酸重合体のガラ
ス転位点(Tg)は20〜60℃程度の範囲のものとすること
がより望ましい。 (発明の作用) この発明に係わる鋳造用中子は、バインダとして熱分
解に優れるメタアクリル酸エステル重合体を主成分とし
た溶液組成物を用いることとしているので、鋳造後の崩
壊性が著しく良好なものとなり、手ハンマー程度の衝撃
で容易に中子砂を排出しうるようになる。 (実施例) この実施例では、第1図に示す鋳造用易崩壊性中子1
を使用して第2図に示すインテークマニホールド形状の
鋳造製品2を製造した場合を例にとって説明する。 まず、中子砂としてケイ砂(7号)を用意すると共
に、バインダとして第1表に示す性状のメタアクリル酸
エステル重合体を主成分として溶液組成物を使用した。
このメタアクリル酸イソブチルエステル重合体は、ガラ
ス転位点が約45℃であり、1気圧下において400℃程度
で容易に分解する優れた熱分解性を有しているものであ
るので、この実施例において採用した。 次いで、ケイ砂(7号)100重量部に対し、上記溶液
組成物10〜33重量部(固形分にして3〜10重量%)を添
加したのちミキサーにて混練し、一部については成形型
に流し込んで中子形状に成形し、他の一部については射
出成形により中子形状に成形した。 続いて、得られた中子を成形型中で24時間室温で自然
乾燥し、一部については60℃で2時間の温風乾燥をして
溶剤を飛散させたのち、成形型より取り出した。 続いて、ここで得た第1図に示す形状の中子1を用い
て鋳造することにより、第2図に示す形状のインテーク
マニホールド形状の鋳造製品2を製造した。 そして、鋳造後において鋳造製品2からの中子の崩壊
性を評価したところ、上記溶液組成物を10〜33重量部
(固形分で3〜10重量%)の範囲で添加した場合はいず
れも中子の崩壊性がその内部まで極めて良好であり、従
来の場合には中子砂の排出にノックアウトマシンが必要
であったのに比べて、数回の手ハンマー打撃で中子砂を
完全に排出することが可能であった。 また、鋳造製品であるインテークマニホールドの品質
は、内部巣等の不具合の発生も全くなく、健全な鋳物で
あった。 一方、上記溶液組成物の添加量を10重量部(固形分で
3重量%)よりも少なくした場合には中子の成形性が良
くなく、バインダとしての機能を得ることができず、33
重量部(固形分で10重量部)よりも多くした場合は鋳造
時にガス吹かれ欠陥が発生しやすいものとなっていた。
この発明に係わる鋳造用易崩壊性中子は、中子砂のバ
インダとしてメタアクリル酸エステルを主成分としたガ
ラス転移点(Tg)が20〜60℃の範囲のメタアクリル酸ノ
ルマルブチルエステル重合体またはメタアクリル酸イソ
ブチルエステル重合体を用いて成形したものであるか
ら、中子の成形性が著しく良好であって中子として必要
な強度が得やすいと共に、鋳造時の熱分解性に優れてい
るため、鋳造後の崩壊性が著しく良好であり、手ハンマ
ー程度の衝撃で鋳造製品から容易に排出することが可能
であることから、鋳造作業性が著しく向上したものとな
り、また鋳造製品に対する悪影響もないことから、高品
質の鋳造製品を製造することができるようになるという
著大なる効果がもたらされる。
インダとしてメタアクリル酸エステルを主成分としたガ
ラス転移点(Tg)が20〜60℃の範囲のメタアクリル酸ノ
ルマルブチルエステル重合体またはメタアクリル酸イソ
ブチルエステル重合体を用いて成形したものであるか
ら、中子の成形性が著しく良好であって中子として必要
な強度が得やすいと共に、鋳造時の熱分解性に優れてい
るため、鋳造後の崩壊性が著しく良好であり、手ハンマ
ー程度の衝撃で鋳造製品から容易に排出することが可能
であることから、鋳造作業性が著しく向上したものとな
り、また鋳造製品に対する悪影響もないことから、高品
質の鋳造製品を製造することができるようになるという
著大なる効果がもたらされる。
第1図はこの発明に係わる鋳造用易崩壊性中子の斜面説
明図、第2図は第1図の鋳造用易崩壊性中子によって製
造された鋳造製品であるインテークマニホールドの斜面
説明図である。 1……鋳造用易崩壊性中子。
明図、第2図は第1図の鋳造用易崩壊性中子によって製
造された鋳造製品であるインテークマニホールドの斜面
説明図である。 1……鋳造用易崩壊性中子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−123521(JP,A) 特公 昭54−35862(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22C 1/22 B22C 9/10
Claims (1)
- 【請求項1】メタアクリル酸エステルを主成分としたガ
ラス転移点(Tg)が20〜60℃の範囲のメタアクリル酸ノ
ルマルブチルエステル重合体またはメタアクリル酸イソ
ブチルエステル重合体をバインダとして用い、鋳物砂に
3〜10重量%配合したことを特徴とする鋳造用易崩壊性
中子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2245181A JP2986192B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 鋳造用易崩壊性中子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2245181A JP2986192B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 鋳造用易崩壊性中子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04123835A JPH04123835A (ja) | 1992-04-23 |
JP2986192B2 true JP2986192B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=17129820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2245181A Expired - Fee Related JP2986192B2 (ja) | 1990-09-14 | 1990-09-14 | 鋳造用易崩壊性中子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2986192B2 (ja) |
-
1990
- 1990-09-14 JP JP2245181A patent/JP2986192B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH04123835A (ja) | 1992-04-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |