JP2985919B2 - 音像定位制御装置 - Google Patents

音像定位制御装置

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JP2985919B2
JP2985919B2 JP6353293A JP6353293A JP2985919B2 JP 2985919 B2 JP2985919 B2 JP 2985919B2 JP 6353293 A JP6353293 A JP 6353293A JP 6353293 A JP6353293 A JP 6353293A JP 2985919 B2 JP2985919 B2 JP 2985919B2
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琢磨 鈴木
光雄 松本
雅博 中山
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実際のトランスジュー
サ(スピーカ)とは異なる所望の任意の位置に音像が定
位しているように感じさせる音像定位制御装置に係り、
特に、バーチャルリアリティ(仮想現実感)を利用した
アミューズメントゲーム機やコンピュータ端末機などに
使用して好適な、聴取者の移動にも対応するようにした
音像定位制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、両耳における信号のレベル差
と位相差(時間差)によって特定位置(特定方向)に音
源を感じさせる音像定位方法がある。この音像定位方法
を、デジタル回路により実現したものとして、例えば、
特開平2-298200号公報記載の「音像形成方法及びその装
置」がある。このデジタル回路を用いた音像定位の方法
は、音源からの信号をFFT(FastFourier Transfor
m)変換して周波数軸上で処理し、左右の両チャンネル
信号に周波数に依存したレベル差と位相差とを与えて、
音像の定位をデジタル的に制御するものである。この装
置の各音像定位位置における、周波数に依存したレベル
差と位相差とは、実際の聴取者を利用した実験的なデー
タ(心理的なデータ)として収集されたものである。
【0003】さらに、本出願人は、上記音像定位方法に
代わるものとして、新たな音像定位方法を発明し、「音
像定位制御の方法」(出願日:平成4年11月30日)
「音像定位制御装置」(出願日:平成4年12月18
日)などを出願している。この音像定位方法は、一対の
コンボルバにより音源からの信号を時間軸上で処理して
音像を定位させるようにすると共に、音像定位用の伝達
特性(コンボルバの係数)を最終的に時間軸上のIR
(インパルス応答)のデータとしたものである。この音
像定位方法を図3に示す原理図及び図6に示す説明図を
参照して説明すると以下の通りである。
【0004】図3中、sp1,sp2は聴取者の前方左
右に配置される一対のスピーカであり、sp1から聴取
者左耳までの頭部伝達特性(インパルス応答)をh1
L、右耳までの頭部伝達特性をh1R、sp2から左右
耳までの頭部伝達特性をh2L,h2Rとする。また、
目的とする定位位置xに実際のスピーカを配置したとき
の聴取者左右耳までの頭部伝達特性をpLx,pRxと
する。ここで各伝達特性は、実際に測定し適切な波形処
理を施したものである。そして、定位させたい音源(ソ
ース)Xを信号変換装置cfLx,cfRx(コンボル
バなどによる伝達特性)に通し、処理された信号を、そ
れぞれスピーカsp1,sp2で再生する。このとき、 cfLx=(h2R・pLx−h2L・pRx)/H cfRx=(−h1R・pLx+h1L・pRx)/H ただし、 H=h1L・h2R−h2L・h1R により算出した伝達特性cfLx,cfRxを用いてコ
ンボルバ(畳み込み演算処理回路)等により定位させた
い信号を処理する。すると、目的の位置xに音像を定位
して聴取者に聞かれる。
【0005】そして、頭部伝達特性h1L,h1Rは、
図6のLチャンネルスピーカの位置に対応するもので、
聴取者Mを基準として正面から左に例えば30度(θ=
330度)に設置されるとすれば、θ=330度の頭部
伝達特性を用いる。頭部伝達特性h2R,h2Lは、同
図のRチャンネルスピーカの位置に対応するもので、正
面から右に例えば30度(θ=30度)に設置されると
すれば、θ=30度の頭部伝達特性を用いる(すなわ
ち、実際の音像再生時のシステムに近いものを選ぶ)。
さらに、頭部伝達特性pLx、pRxとしては、目的と
する音源定位位置の頭部伝達特性を代入する(図6で
は、240度の位置を例としている)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の音像定位方法(音像定位装置)おいては、聴取
者Mが中央の固定位置(定位置)にいることを前提とし
て、音像定位処理をしており、聴取位置がきわめて限定
されている。このため、聴取者Mが移動すると、意図し
た定位位置から音像が聞こえないことがあり、バーチャ
ルリアリティ(仮想現実感)を実現する装置として使用
するには、改善すべき点が残っていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、図1に示すように、離間して配設された一
対のトランスジューサ(スピーカsp1,sp2)か
ら、同一の音源(X)が供給された一対のコンボルバ
1,2によって処理した信号を再生して、聴取者(M)
に前記一対のトランスジューサとは異なる任意の位置
(x)に音像が定位しているように感じさせる音像定位
制御装置であって、同一の音源(X)からの信号を、設
定された係数に応じて畳み込み演算処理する一対のコン
ボルバ1,2と、予め設定した複数の音像定位位置にお
いて測定された頭部伝達関数をもとにして、聴取者の位
する可能性のある複数の領域(MC,MR,ML)に
応じて算出された各音像定位位置毎のキャンセルフィル
タ用係数群を保持する記憶手段(係数ROM)3C,3
R,3Lと、聴取者の位置に応じた領域を検出する領域
検出手段11と、前記検出された領域に対応した係数群
を、前記記憶手段から選択する係数選択手段12と、
記係数選択手段12で選択した領域の各係数群を前記一
対のコンボルバ1,2に供給する係数供給手段(制御手
段)4とからなることを特徴とする音像定位制御装置を
提供するものである。また、離間して配設された一対の
トランスジューサsp1,sp2から、同一の音源
(X)が供給された一対のコンボルバ1,2によって
理した信号を再生して、聴取者(M)に前記一対のトラ
ンスジューサsp1,sp2とは異なる任意の位置
(x)に音像が定位しているように感じさせる音像定位
制御装置であって、同一の音源(X)からの信号を、設
定された係数に応じて畳み込み演算処理する一対のコン
ボルバ1,2と、予め設定した複数の音像定位位置にお
いて測定された頭部伝達関数をもとにして、聴取者の位
する可能性のある複数の領域(MC,MR,ML)に
応じて算出された各音像定位位置毎のキャンセルフィル
タ用係数群を保持する記憶手段(係数ROM)3C,3
R,3Lと、聴取者の位置に応じた領域を検出する領域
検出手段11と、前記検出された領域に対応した係数群
を、前記記憶手段3C,3R,3Lから選択する係数選
択手段11と、前記係数選択手段11で選択した領域の
各係数群を前記一対のコンボルバ1,2に供給する係数
供給手段12と、前記検出された領域に応じて、前記一
対のトランスジューサsp1.sp2で再生される信号
の時間関係を調整する手段14.15とからなることを
特徴とする音像定位制御装置。
【0008】
【作用】上記のような音像定位制御装置によれば、実際
の聴取者(M)の位置が検出されて、聴取者(M)の位
置と一対のトランスジューサ(スピーカsp1,sp
2)との位置に対応した係数群が選択される。そして、
この選択された係数群の中から、指定された音像定位位
置(x)に対応した係数が選ばれて、一対のコンボルバ
1b,2bに供給設定される。音源(X)からの信号
は、一対のコンボルバ1,2により、設定された係数に
応じて時間軸上で畳み込み演算処理がなされて、離間し
て配設された一対のトランスジューサ(スピーカsp
1,sp2)から再生される。一対のトランスジューサ
から再生された音は、両耳へのクロストークがキャンセ
ルされて、所望の任意の位置(x)に音源があるように
音像定位して、聴取者、例えばゲーム操作者(M)に、
聞かれる。
【0009】
【実施例】本発明になる音像定位制御装置の一実施例に
ついて、以下図面と共に説明する。 最初に、音像定位
制御の方法の基本原理について説明する。これは、離間
して配設された一対のトランスジューサ(以下、スピー
カを例として説明する)を使用し、空間の任意の位置に
音像を定位させる技術である。
【0010】図3は音像定位の原理図である。sp1,
sp2は聴取者の前方左右に配置されるスピーカであ
り、スピーカsp1から聴取者左耳までの頭部伝達特性
(インパルス応答)をh1L、右耳までの頭部伝達特性
をh1R、スピーカsp2から左右耳までの頭部伝達特
性をh2L,h2Rとする。また、目的とする定位位置
xに実際のスピーカを配置したときの聴取者左右耳まで
の頭部伝達特性をpLx,pRxとする。ここで各伝達
特性は音響空間に、スピーカと、ダミーヘッド(または
人頭)の両耳位置にマイクを配置して実際に測定し、適
切な波形処理などを施したものである。
【0011】次に、定位させたい音源(ソース)Xを信
号変換装置cfLx,cfRx(コンボルバなどによる
伝達特性)に通して得られる信号を、それぞれスピーカ
sp1,sp2で再生することを考える。このとき聴取
者左右耳に得られる信号をeL,eRとすると、 eL=h1L・cfLx・X+h2L・cfRx・X (式1) eR=h1R・cfLx・X+h2R・cfRx・X (〃 ) 一方、音源Xを目的の定位位置から再生したときに聴取
者左右耳に得られる信号をdL,dRとすると、 dL=pLx・X (式2) dR=pRx・X (〃 )
【0012】ここで、スピーカsp1,sp2の再生に
より聴取者左右耳に得られる信号が、目的位置から音源
を再生したときの信号に一致すれば、聴取者はあたかも
目的位置にスピーカが存在するように音像を認識するこ
ととなる。この条件eL=dL,eR=dRと(式
1),(式2)より、Xを消去して h1L・cfLx+h2L・cfRx=pLx (式3) h1R・cfLx+h2R・cfRx=pRx (〃 ) (式3)からcfLx,cfRxを求めると cfLx=(h2R・pLx−h2L・pRx)/H (式4a) cfRx=(−h1R・pLx+h1L・pRx)/H (〃 ) ただし、 H=h1L・h2R−h2L・h1R (式4b)
【0013】したがって、(式4a),(式4b)によ
り算出した伝達特性cfLx,cfRxを用いてコンボ
ルバ(畳み込み演算処理回路)等により定位させたい信
号を処理すれば、目的の位置xに音像を定位させること
ができる。具体的な信号変換装置の実現方法は様々考え
られるが、非対称なFIR(Finite Impulse Response
)型デジタルフィルタ(コンボルバ)として、DSP
(Digital Signal Processor)を用いて実現すれば良
い。なお、FIR型デジタルフィルタで用いる場合の最
終の伝達特性は、時間応答関数である。つまり、必要な
定位位置xにおける伝達特性cfLx,cfRxとし
て、(式4a),(式4b)で求めたものを、1回のF
IRフィルタ処理により実現するための係数として、c
fLx,cfRxの係数をあらかじめ作成し、ROMの
データとして準備しておく。ROMから必要な音像定位
位置の係数をFIRデジタルフィルタに転送し、音源か
らの信号を畳み込み演算処理して一対のスピーカから再
生すれば、所望の任意の位置に音像が定位されることに
なる。
【0014】以上のような原理に基づく音像定位制御装
置おける伝達特性(係数cfLx,cfRx)の算出
(ステップ〜)について、図2〜図6を参照して詳
述する。 頭部伝達関数(Head Related Transfer Fu
nction;以下、HRTFと称する)の測定 図4は、HRTFの測定システムを示すものである。ダ
ミーヘッド(または人頭)DMの両耳に一対マイクロホ
ンML,MRを設置し、スピーカSPからの測定音を受
け、録音器DATにソース音(リファレンスデータ)r
efL,refRと被測定音(測定データ)L,Rを同
期して記録する。ソース音XHとしては、インパルス
音,ホワイトノイズ,その他のノイズ等を用いることが
できる。上記スピーカSPの位置を、正面を0度(°)
として取決めた空間内の複数の角度θ(例えば、図5に
示すように、30度ごとに12ポイント)に設置し、そ
れぞれ所定の時間だけ、連続的に記録する。
【0015】HRTFのインパルス応答(Impulse Re
sponse;以下、IRと称する)の算出 前記した測定で、同期して記録されたソース音(リファ
レンスデータ)refL,refRと被測定音(測定デ
ータ)L,Rとを、ワークステーション(図示せず)上
で処理する。ソース音(リファレンスデータ)の周波数
応答をX(S)、被測定音(測定データ)の周波数応答
をY(S)、測定位置におけるHRTFの周波数応答を
IR(S)とすると、(式5)に示す、入出力の関係が
ある。 Y(S)=IR(S)・X(S) (式5) したがって、HRTFの周波数応答をIR(S)は、 IR(S)=Y(S)/X(S) (式6) である。
【0016】よって、リファレンスの周波数応答X
(S)、測定データの周波数応答Y(S)として、前記
で求めたデータを時間同期した窓で切り出し、それぞ
れFFT変換により有限のフーリエ級数展開して離散周
波数として計算してから、(式6)により、HRTFの
周波数応答IR(S)を、周知の計算方法で求める。こ
の場合、IR(S)の精度をあげる(SN比の向上)た
めに時間的に異なる数百個の窓に対してそれぞれIR
(S)を計算し、それらを平均化する。そして、計算し
たHRTFの周波数応答IR(S)を逆FFT変換し
て、HRTFの時間軸応答(インパルス応答)IR(第
1のIR)とする。
【0017】IR(インパルス応答)の整形処理 ここで、前記で求めたIRを整形する。まず例えばF
FT変換により、求めた第1のIRをオーディオスペク
トラムにわたる離散周波数で展開し、不要な帯域(高域
には大きなディップが生じるが、これは音像定位にあま
り影響しない不要なものである)を、BPF(バンドパ
スフィルタ)で除去する。このように帯域制限すると、
周波数軸上での不要なピークやディップが除去されて、
キャンセルフィルタに不要な係数が生じなくなるので、
収束性がよくなり、係数を短くすることができる。そし
て、帯域制限されたIR(S)を逆FFT変換して、I
R(インパルス応答)を時間軸上で切り出し窓(例え
ば、コサイン関数の窓)を掛けて、ウィンド処理する
(第2のIRとなる)。ウィンド処理することにより、
IRの有効長が長くなくなり、キャンセルフィルタの収
束性が向上して、音質の劣化が生じないようになる。
【0018】各音像定位位置におけるキャンセルフィ
ルタcfLx,cfRxの算出 コンボルバ(たたみ込み積分回路)であるキャンセルフ
ィルタcfLx,cfRxは、前述した(式4a)及び
(式4b)に示したように、 cfLx=(h2R・pLx−h2L・pRx)/H (式4a) cfRx=(−h1R・pLx+h1L・pRx)/H (〃 ) ただし、H=h1L・h2R−h2L・h1R (式4b) である。
【0019】ここで、配置されるスピーカsp1,sp
2による頭部伝達特性h1L,h1R,h2L,h2R
及び、目的とする定位位置xに実際のスピーカを配置し
たときの頭部伝達特性pLx,pRxとして、前記〜
によって求められた、各角度θごとの整形処理された
第2のIR(インパルス応答)を代入する。このとき、
図2に示すように、聴取者の位置と前記一対のトランス
ジューサとの位置に対応した係数群として、3つの聴取
者ゾーン(図1に示す中央ゾーンC,右ゾーンR,左ゾ
ーンL)に対応した3組の係数群を算出する。つまり、
聴取者の位置として、中央MC,右側MR,左側MLの
3箇所の基準を設定して、その位置に最適な係数群(ゾ
ーンC用の係数、ゾーンR用の係数、ゾーンL用の係
数)を算出する。これは、聴取者の位置が、中央MC
(これは、基本的な位置である),右側MR,左側ML
と異なると、見掛上のスピーカsp1,sp2の位置も
大幅に異ることになるので、聴取者の位置と一対のスピ
ーカsp1,sp2との位置に対応した係数群を算出す
る必要があるからである。
【0020】中央MC用の係数においては(ゾーンC用
の係数)、図2の実線で示す参照円ように、頭部伝達特
性h1L,h1Rは、Lチャンネルスピーカの位置に対
応するもので、正面から左に例えば30度(θ=330
度)に設置されるとして、θ=330度のIRを用い
る。頭部伝達特性h2R,h2Lは、同図のRチャンネ
ルスピーカの位置に対応するもので、正面から右に例え
ば30度(θ=30度)に設置されるとすれば、θ=3
0度のIRを用いる(すなわち、実際の音像再生時のシ
ステム(例えば図1に示す)に近いものを選ぶ)。そし
て、頭部伝達特性pLx、pRxとしては、目的とする
音源定位位置である正面から左右90度の180度の範
囲はもちろんのこと、それを越える広範囲な空間(全空
間)における、30度ごとのIRを代入することによ
り、それに対応したゾーンC用の全空間のcfLx,c
fRx、すなわち30度ごとに12個のキャンセルフィ
ルタcfLx,cfRx群が求められる(図2では、2
40度の位置を例としている)。キャンセルフィルタc
fLx,cfRx群は、最終的には、時間軸上の応答で
あるIR(インパルス応答)として求められる。
【0021】同様にして、右側MR用(ゾーンR用の係
数)の係数を求める。右側MR用の係数においては、図
2の一点鎖線で示す参照円ように、聴取者の位置と一対
のスピーカsp1,sp2との位置が、前記した中央M
Rの場合とは異なる。すなわち、頭部伝達特性h1L,
h1Rは、Lチャンネルスピーカの位置に対応するもの
として、正面から左に約60度(θ=300度)に設置
された状態となるので、θ=300度のIRを用いる。
頭部伝達特性h2R,h2Lは、同図のRチャンネルス
ピーカの位置に対応するもので、ほぼ正面に(θ=0
度)に設置された状態となるので、θ=0度のIRを用
いる。そして、頭部伝達特性pLx、pRxとして、3
0度ごとのIRを代入して、ゾーンR用の全空間のcf
Lx,cfRx、すなわち30度ごとに12個のキャン
セルフィルタcfLx,cfRx群が求められる。
【0022】さらに、同様にして、左側ML用(ゾーン
L用の係数)の係数を求める。左側ML用の係数におい
ては、図2中の二点鎖線で示す参照円ように、聴取者の
位置と一対のスピーカsp1,sp2との位置が、中央
MR,右側MLとは異なる。頭部伝達特性h1L,h1
Rは、Lチャンネルスピーカの位置に対応するものとし
て、ほぼ正面に(θ=0度)に設置された状態となるの
で、θ=0度のIRを用いる。頭部伝達特性h2R,h
2Lは、同図のRチャンネルスピーカの位置に対応する
もので、正面から右に約60度(θ=300度)に設置
された状態となるので、θ=60度のIRを用いる。そ
して、頭部伝達特性pLx、pRxとして、30度ごと
のIRを代入して、ゾーンL用の全空間のcfLx,c
fRx、すなわち30度ごとに12個のキャンセルフィ
ルタcfLx,cfRx群が求められる。
【0023】このようにして、聴取者の位置と一対のト
ランスジューサとの位置に対応した係数群として、3つ
の聴取者ゾーンC,R,Lに対応した3組の係数群(ゾ
ーンC用の係数、ゾーンR用の係数、ゾーンL用の係
数)が算出される。
【0024】キャンセルフィルタのスケーリング また、実際にコンボルバ(キャンセルフィルタ)で音像
処理される音源(ソース音)のスペクトラム分布は、統
計的にみるとピンクノイズのように分布するもの、ある
いは高域でなだらかに下がるものなどがある。いずれに
しても音源は単一音とは異なるために、畳み込み演算処
理(積分)を行ったときオーバーフローして、歪が発生
する危険がある。そこで、オーバーフローを防止するた
め、キャンセルフィルタcfLx,cfRxの係数の中
で最大のゲイン(例えば、キャンセルフィルタcfL
x,cfRxの各サンプル値の2乗和)のものを見つ
け、その係数と0dbのホワイトノイズを畳込んだとき
に、オーバーフローが生じないように、全係数をスケー
リングする。
【0025】さらに、ウィンド窓(コサイン窓)によ
り、実際のコンボルバの係数の数にあわせて、両端が0
となるように、ウィンド処理し、係数の有効長を短くす
る。このようにしてスケーリング処理されて、最終的に
コンボルバに係数として供給される係数群cfLx,c
fRxが求まる(この例では、30度ごとに音像定位が
可能な12個のコンボルバの係数群が、それぞれ3つの
聴取者ゾーンC,R,Lに対応するように3組からな
る)。
【0026】次に、本発明の要部である音像定位制御装
置の構成及びこれを利用したシステム構成について、図
1及び図2を参照して詳述する。この音像定位制御装置
は、前記〜により算出された係数cfLx,cfR
xで、音源からの信号を畳み込み演算して再生するもの
であり、聴取者(操作者)の移動にも対応するようにし
た装置である。
【0027】図1は、この音像定位制御装置の基本的な
構成を示すものである。音像定位制御装置は、音源から
の信号を時間軸上で畳み込み演算処理する一対のコンボ
ルバ(畳み込み演算処理回路)1,2と、前記した〜
により算出された30度ごとの12個のコンボルバの
係数群cfLx,cfRxが、ゾーンC用の係数,ゾー
ンR用の係数,ゾーンL用の係数としてそれぞれ記憶さ
れた係数ROM3C,3R,3Lと、音像定位命令にも
とづいて係数ROM3C,3R,3Lから所望の定位位
置の係数を前記一対のコンボルバ1,2に転送する制御
手段(CPUからなる係数供給手段)4とから構成され
ている。
【0028】また、11は聴取者の位置を検出する位置
検出手段で、例えば、聴取者(操作者)が保持している
操作パドルやリモコンからの赤外線,電波,超音波など
を利用した周知の方法で、聴取者の位置(聴取者がC,
R,Lのどのゾーンにいるか)を検出するものである。
位置検出手段11で検出された聴取者の位置(以下、ゾ
ーンと称する)は、係数選択手段12に供給される。係
数選択手段12は、検出された聴取者の位置と一対のト
ランスジューサとの位置(ゾーン)に対応した係数群
を、前記記憶手段係数ROM3C,3R,3Lから選択
する。
【0029】14,15は後述する一対のスピーカsp
1,sp2から再生される再生音の時間調整をするため
に挿入された一対の遅延手段である。前記係数選択手段
12は、聴取者がR,Lのゾーンにいるときでは、一対
のスピーカsp1,sp2と、聴取者との距離差を補正
するように、距離が短い方のスピーカへの信号を遅延さ
せて、一対のスピーカsp1,sp2からの再生音に時
間差が生じないように構成されている。
【0030】そして、この音像定位制御装置は、同一
(共通)な音源からの信号を一対のコンボルバ1,2で
畳み込み演算処理し、聴取者Mを中心として所定の開き
角で離間して配設された一対のスピーカsp1,sp2
から再生するように、システム構成されている。スピー
カsp1,sp2の開き角は、コンボルバの係数算出時
に基準とした開き角であり、本実施例では、左右に30
度づづ、60度の開き角を有する(前記した図1及び図
2参照のこと。これは、聴取者の位置として基本的な位
置であるMCに対応したシステム構成である)。
【0031】また、音源(例えば、ゲーム用シンセサイ
ザX)からのデジタル信号はセレクタ(音源選択手段)
5を介して前記コンボルバ1,2に入力され、アナログ
信号の場合にはA/D変換器6でデジタル変換されて入
力されるように構成されている。コンボルバ1,2で畳
み込み演算処理された信号は、D/A変換器7,8でア
ナログ信号にされ、さらに、前記遅延手段14,15で
時間調整された後、アンプ9,10で増幅されて前記一
対のスピーカsp1,sp2から再生される。
【0032】このように構成された音像定位制御システ
ムでは、ゲーム機などのメインCPUからの音像定位命
令(例えば、飛行音を左後方120度(θ=240度)
から出せという、音源の選択と音像の定位位置の命令)
が、前記制御手段4に入力されて、音像処理がなされ
る。
【0033】このとき、位置検出手段11で検出された
聴取者の位置(聴取者がC,R,Lのどのゾーンにいる
か)が、係数選択手段12に供給される。係数選択手段
12は、検出された聴取者の位置(ゾーン)に対応した
係数群を、前記記憶手段係数ROM3C,3R,3Lか
ら選択する。さらに、係数選択手段12は、R,Lのゾ
ーンにいるときでは、一対のスピーカsp1,sp2
と、聴取者との距離差を補正するように、距離が短い方
のスピーカへの信号を遅延させる。例えば、ゾーンR用
ROM3Rを選択したときでは、スピーカsp1・聴取
者MR間の距離と、スピーカsp2・聴取者MR間の距
離との差分に応じた時間(再生音の伝ぱん時間)だけ、
距離が短い方のスピーカsp2への信号を遅延させるよ
うに、遅延手段14の遅延量を大きくする。
【0034】そして、制御手段4は、メインCPUから
の音像定位命令に応じて、音源Xからの信号をセレクタ
(音源選択手段)5で選択し、さらに音像定位位置に対
応した係数cfLx,cfRx(左後方120度(θ=
240度)の位置に音像定位させたい時は、θ=240
度の係数)を、選択されたゾーンR用ROM3から読み
出して、コンボルバ1,2に供給設定する。
【0035】コンボルバ1,2は、同一音源Xからの信
号(飛行音)を、設定された係数(θ=240度の係
数)に応じて時間軸上で畳み込み演算処理する。畳み込
み演算処理された信号は、離間して配設された一対のス
ピーカsp1,sp2から再生される。一対のスピーカ
sp1,sp2から再生され音は、両耳へのクロストー
クがキャンセルされて、所望の位置(左後方120度)
に音源があるように音像定位して、聴取者(例えば、ゲ
ーム操作者)Mに聞かれ、極めて現実感に満ちた音とし
て再生される。また、コンボルバ1,2の係数は、ゲー
ム装置の場合では、操作者Mの操作に応じた飛行機の動
きに対応するように、メインCPUからの音像定位命令
よって、随時切換えられる。また、飛行音からミサイル
音に変更される時は、音源からのソース音が、セレクタ
5で飛行音からミサイル音に変更される。
【0036】このようにして、本音像定位制御装置によ
れば、所望の種類の音像を所望の任意の位置に定位させ
ることができるので、正面に映像再生装置(例えば、4
台のディスプレイを扇状に並べた映像再生装置DL)な
どを設置してゲーム画面と共に音響再生すれば、操作者
Mの操作に応じて画面と音像が変化して、極めて臨場感
が高いアミューズメントゲーム機を構成できる。このと
き、聴取者(例えば、ゲーム操作者)Mの位置(ゾー
ン)に応じて、最適な係数群が選択され、指定された音
像定位位置に対応した係数が、前記選択された係数群か
ら一対のコンボルバに供給されて、音像処理されるの
で、聴取者Mが移動しても、意図した定位位置から音像
が聞こえる。したがって、聴取位置がが固定されず、バ
ーチャルリアリティ(仮想現実感)を実現する装置とし
て使用することが可能となる。
【0037】さらに、一対の遅延手段14,15によ
り、一対のスピーカsp1,sp2と、聴取者との距離
差を補正するように、距離が短い方のスピーカへの信号
を遅延させて、一対のスピーカsp1,sp2からの再
生音に時間差が生じないように構成したので、再生音の
時間差により、音像定位感がくずれることもない。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明になる音像
定位制御装置によれば、聴取者の位置に応じて最適な係
数群が選択され、指定された音像定位位置に対応した係
数が、選択された係数群から一対のコンボルバに供給さ
れて、音像処理されるので、聴取者が移動しても、意図
した定位位置から音像が聞こえる。したがって、聴取位
置がが固定されず、バーチャルリアリティ(仮想現実
感)を実現する装置として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる音像定位制御装置の一実施例を示
す構成図である。
【図2】聴取者の位置と一対のトランスジューサとの位
置関係を説明する図である。
【図3】音像定位制御の基本原理を示す構成図である。
【図4】HRTF(頭部伝達関数)の測定システムを示
す構成図である。
【図5】HRTF測定のポイントを説明する図である。
【図6】キャンセルフィルタの算出例を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1,2 一対のコンボルバ 3C ゾーンC用の係数ROM 3R ゾーンR用の係数ROM 3L ゾーンL用の係数ROM 4 制御手段(係数供給手段、CPU) 11 位置検出手段 12 係数選択手段 13 操作パドル(リモコン) 14,15 遅延手段 sp1,sp2 一対のトランスジューサ(スピーカ) h1L,h1R スピーカsp1から聴取者左右耳まで
の頭部伝達特性 h2L,h2R スピーカsp2から聴取者左右耳まで
の頭部伝達特性 pLx,pRx 目的とする定位位置xに実際のスピー
カを配置したときの聴取者左右耳までの頭部伝達特性 cfLx,cfRx キャンセルフィルタ(コンボル
バ)及びその係数 DM ダミーヘッド(または人頭) M 聴取者(ゲーム操作者、聴取者) C,R,L 3つの聴取者ゾーン MC,MR,ML 3つの聴取者位置(中央,右側,左
側) X 音源 x 目的とする音像定位位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−276900(JP,A) 特開 平4−280198(JP,A) 特開 平5−276599(JP,A) 実開 平4−110100(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04S 1/00 - 7/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離間して配設された一対のトランスジュー
    サから、同一の音源が供給された一対のコンボルバによ
    って処理した信号を再生して、聴取者に前記一対のトラ
    ンスジューサとは異なる任意の位置に音像が定位してい
    るように感じさせる音像定位制御装置であって、 同一の音源からの信号を、設定された係数に応じて畳み
    込み演算処理する一対のコンボルバと、予め設定した複数の 音像定位位置において測定された頭
    部伝達関数をもとにして、聴取者の位置する可能性のあ
    る複数の領域に応じて算出された各音像定位位置毎の
    ャンセルフィルタ用係数群を保持する記憶手段と、 聴取者の位置に応じた領域を検出する領域検出手段と、 前記検出された領域に対応した係数群を、前記記憶手段
    から選択する係数選択手段と、前記係数選択手段で選択した領域の各係数群 を前記一対
    のコンボルバに供給する係数供給手段とからなることを
    特徴とする音像定位制御装置。
  2. 【請求項2】離間して配設された一対のトランスジュー
    サから、同一の音源が供給された一対のコンボルバによ
    って処理した信号を再生して、聴取者に前記一対のトラ
    ンスジューサとは異なる任意の位置に音像が定位してい
    るように感じさせる音像定位制御装置であって、 同一の音源からの信号を、設定された係数に応じて畳み
    込み演算処理する一対のコンボルバと、予め設定した複数の 音像定位位置において測定された頭
    部伝達関数をもとにして、聴取者の位置する可能性のあ
    る複数の領域に応じて算出された各音像定位位置毎の
    ャンセルフィルタ用係数群を保持する記憶手段と、 聴取者の位置に応じた領域を検出する領域検出手段と、 前記検出された領域に対応した係数群を、前記記憶手段
    から選択する係数選択手段と、前記係数選択手段で選択した領域の各係数群 を前記一対
    のコンボルバに供給する係数供給手段と、 前記検出された領域に応じて、前記一対のトランスジュ
    ーサで再生される信号の時間関係を調整する手段とから
    なることを特徴とする音像定位制御装置。
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