JP2985533B2 - 高伝達効率フォトカプラ - Google Patents

高伝達効率フォトカプラ

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JP2985533B2
JP2985533B2 JP27110692A JP27110692A JP2985533B2 JP 2985533 B2 JP2985533 B2 JP 2985533B2 JP 27110692 A JP27110692 A JP 27110692A JP 27110692 A JP27110692 A JP 27110692A JP 2985533 B2 JP2985533 B2 JP 2985533B2
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宏希 平澤
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光素子と受光素子を
対向させる対向型のフォトカプラに関し、特に光結合素
子(フォトカプラ)の内部構造に係る高伝達効率のフォ
トカプラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種装置の小型化、低消費電力化
が進行しており、フォトカプラに対しても小型化及び高
伝達効率化が要求されて来ている。また、フォトカプラ
の一般的な使用法としては、異なる基準電位を持つ2つ
の基板間の信号伝達に使用されている。従って、フォト
カプラには、2つの基板間に電気的な絶縁を保った上で
この基板間に信号を伝達させなければならない。
【0003】この絶縁耐圧を向上させる目的で図6(従
来例の断面構造図)に示すような二重モ−ルドフォトカ
プラが開発されている。これは、発光素子41と受光素子
42を対向させた上で、一次モ−ルドと更にその上に二次
モ−ルドを行い、入力(発光素子41側)と出力(受光素
子42側)に跨る異物質界面の距離を長くし、絶縁耐圧を
向上させている。また、この二重モ−ルドカプラには、
組立工程以降に加わる熱的、機械的ストレスから発光素
子41を保護する目的でその周囲を光透過性の保護剤(一
般的にはシリコ−ン樹脂47)で覆った構造、即ち、光透
過性保護剤であるシリコ−ン樹脂47による“一段塗布構
造”からなっている。
【0004】従来の上記フォトカプラについて、更に図
6に基づき詳細に説明すると、この構造は、1つの発光
素子41及び受光素子42の対からなり、発光側リ−ドフレ
−ム45及び受光側リ−ドフレ−ム46にペレットマウント
され、ワイヤ−ボンディングされている。43はボンディ
ングワイヤ−(発光素子側Au線)であり、44は同(受
光素子側Au線)である。発光素子41は、熱的、機械的
ストレス回避のため光透過性保護剤(シリコ−ン樹脂4
7)によりコ−ティング(一段塗布)され、更に、全体
を一次モ−ルド樹脂(透光性樹脂)48で、また、その外
側を二次モ−ルド樹脂(遮光性樹脂)49でモ−ルドした
構造のものである。
【0005】次に、従来の上記フォトカプラの動作につ
いて説明する。まず、発光側リ−ドフレ−ム45の入力側
リ−ドから入力された電気信号により発光素子41が点灯
し、次いで、この光信号がシリコ−ン樹脂47及び一次モ
−ルド樹脂(透光性樹脂)48を介して受光素子42に達
し、ここで再び電気信号に変換され、受光側リ−ドフレ
−ム46の出力側リ−ドから出力される。
【0006】このような光結合素子(フォトカプラ)
は、上記したとおり、光による信号伝達を行うことで入
力・出力間の電気的絶縁を持たせることを目的としてお
り、絶縁耐圧は、2.5〜5kVが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記したとおり、近
年、フォトカプラの小型化、高伝達効率化が要求されて
来ている。即ち、これを小型化すると共に小量の入力信
号で大きな信号を出力すること(高伝達効率化)が要求
されて来ている。
【0008】そして、小型化に対しては、(1) 発光素子
と受光素子との間の距離を縮めることが考えられてお
り、また、高伝達効率化については、(2) 小型化と同じ
く発光素子−受光素子間の距離を縮めること、(3) 発光
素子及び受光素子の高効率化をはかること、(4) 一次モ
−ルド樹脂(透光性樹脂)の高透過率化をはかること、
が考えられ、従来より種々の改善提案がなされている。
【0009】しかしながら、従来の上記改善法のうち、
(1)及び(2)の「発光素子と受光素子との間の距離を縮め
ること」に対しては、絶縁耐圧の低下につながるという
欠点を有している。また、上記(3)の「発光素子及び受
光素子の高効率化をはかること」に対しては、新構造の
採用やチップの大型化につながり、コストアップを伴う
等の問題点を有する。
【0010】さらに、上記(4)の「一次モ−ルド樹脂
(透光性樹脂)の高透過率化をはかること」に対して
は、樹脂モ−ルド時の離型性、成形性、信頼性等の向上
のために透光性の一次モ−ルド樹脂素材にフィラ、離型
剤、硬化促進剤等各種添加物を配合する必要があるとこ
ろから、波長700〜1000nm前後の光に対する光の透過
率は、せいぜい20%/mm程度までしか上げられず、こ
の(4)によってもフォトカプラの光伝達率の向上をはか
ることが困難であった。
【0011】また、前記した図6に示す従来の二重モ−
ルドフォトカプラ(光透過性保護剤の一段塗布構造のフ
ォトカプラ)には、次の問題点、欠点を有している。こ
のような光透過性保護剤の一段塗布では、発光素子より
放出された光を集光する機能が乏しく、フォトトランジ
スタを受光素子に使用した例では、伝達効率(出力電流
/入力電流)は、約300%程度迄しか出すことができな
いのが一般的であった。
【0012】一方、市場の要求では、400%以上のフォ
トカプラの要求もあり、この要求に答えるため、従来受
光素子をダ−リントンタイプのフォトトランジスタで増
幅させている。しかしながら、これでは応答スピ−ドが
遅くなり、一部の要求には答えられない欠点を有してい
る。
【0013】本発明は、上記問題点、欠点を解消するフ
ォトカプラを提供することを目的とし、詳細には、フォ
トカプラの入力・出力間の絶縁耐圧の実力をほぼ維持し
つつ簡単に、しかも、安価に伝達効率のアップをはかる
ことができる高伝達効率の二重モ−ルドフォトカプラを
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の高伝達効率フォ
トカプラは、 (1) 第1に、発光素子を保護するための光透過性コ−テ
ィング樹脂を2以上重ねることを特徴とし、 (2) 第2に、受光素子の周囲を光透過性ポリイミド系樹
により覆うことを特徴とし、 (3) 第3に、上記(1)と(2)とを組合わせること、即ち、
発光素子の周囲を光透過性コ−ティング樹脂で2以上重
ね、さらに、受光素子の周囲を光透過性樹脂で覆うこと
を特徴とし、この(1)〜(3)により上記した目的とする高
伝達効率のフォトカプラを提供するものである。
【0015】即ち、本発明は、 (1) 発光素子と受光素子を対向させる対向型のフォトカ
プラにおいて、前記発光素子を保護するための光透過性
コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造からなることを特
徴とする高伝達効率フォトカプラ(第1発明)、 (2) 発光素子と受光素子を対向させる対向型のフォトカ
プラにおいて、前記受光素子の周囲を光透過性ポリイミ
ド系樹脂により覆った構造からなることを特徴とする高
伝達効率フォトカプラ(第2発明)、 (3) 発光素子と受光素子を対向させる対向型のフォトカ
プラにおいて、前記発光素子を保護するための光透過性
コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造からなり、かつ、
前記受光素子の周囲を光透過性樹脂により覆った構造か
らなることを特徴とする高伝達効率フォトカプラ(第3
発明)、を要旨とするものである。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。 (第1発明について)第1発明は、発光素子を保護する
ための光透過性コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造か
らなり、従来の“光透過性保護剤の一段塗布”にかえて
光透過性保護剤を二段又はそれ以上塗布した構造(以下
“光透過性保護剤の二段塗布”という。)からなるもの
である。具体的には、熱的、機械的ストレスから発光素
子を保護する光透過性保護剤上に1つ又は複数個の光透
過性樹脂(光透過性保護剤)からなる球状突起を備えた
構造のフォトカプラである。
【0017】より詳細に説明すると、第1発明は、発光
素子の周囲の光透過性保護剤を二段又はそれ以上にし、
二段目以降の光透過性保護剤の曲率半径を小さくし、発
光素子の光をより強く集光させるように改良したもので
あり、これによってフォトカプラの高伝達効率化を図っ
たものである。なお、第1発明において、光透過性コ−
ティング樹脂(光透過性保護剤)としては、限定するも
のでないが、シリコ−ン系樹脂を使用するのが好まし
い。
【0018】(第2発明について) 第2発明は、受光素子周辺に着目したものであって、受
光素子の周囲を光透過性ポリイミド系樹脂により覆った
構造からなる。具体的には、受光素子の周囲を光透過性
ポリイミド系樹脂で半球状に覆った構造のフォトカプラ
であり、これによりフォトカプラの高伝達効率化を図る
と共に第1発明における入力・出力間の絶縁耐圧をも改
良したものである。
【0019】即ち、前記第1発明では、発光素子からの
放出光を効率良く受光素子に受光させるようにするた
め、曲率半径の大きな光透過性保護剤(第1シリコ−ン
樹脂)上に曲率半径の小さな同保護剤(第2シリコ−ン
樹脂)を載せている。この第2シリコ−ン樹脂と一次モ
−ルド樹脂との界面は、電気的に不安定であり、導電性
を有するため、入力・出力間距離が縮まり、入力・出力
間の異物質界面の距離を長くとった二重モ−ルドフォト
カプラの絶縁耐圧特性をある程度悪化させるている。こ
の絶縁耐圧特性をも改善したのが第2発明である。
【0020】一般に、発光素子の発光部面積と受光素子
の受光部面積とを比較すると、受光素子の受光部面積の
方が広い。このため、発光素子の光は、点光源からの光
に似ており、集光させるには曲率半径の小さなレンズを
必要とする。一方、受光素子の場合、受光面積が広いた
め、発光素子よりも曲率半径のより大きなレンズであっ
ても広い受光部に光を集光できて効率のよい受光が可能
となる。
【0021】従って、第2発明は、前記第1発明の“光
透過性保護剤の二段塗布”構造のフォトカプラよりも入
力・出力間距離が長くとることができ、同じ伝達効率を
有する同一発光素子及び受光素子のフォトカプラの場
合、入力・出力間絶縁耐圧は高くとれる利点を有する。
また、受光素子の周囲を光透過性ポリイミド系樹脂によ
り覆った構造からなることを特徴とする。
【0022】(第3発明について)第3発明は、高伝達
効率化についてさらに改良したものであって、第1発明
と第2発明を組合わせたフォトカプラである。即ち、第
3発明は、発光素子の周囲を光透過性コ−ティング樹脂
で2以上重ね、さらに受光素子の周囲を光透過性樹脂で
覆うことを特徴とし、これによってより一層の高伝達効
率化を図ったものである。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1〜図5に基づい
て詳細に説明する。なお、第1発明の実施例1及び実施
例2を図1及び図2に示し、また、第2発明の実施例を
図4に、第3発明の実施例を図5にそれぞれ示す。
【0024】(第1発明の実施例1)図1は、第1発明
の一実施例である対向型のフォトカプラの断面図であっ
て、これは、従来の前記したフォトカプラと同様、1つ
の発光素子11及び受光素子12の対からなり、発光側リ−
ドフレ−ム15及び受光側リ−ドフレ−ム16にペレットマ
ウントされ、ワイヤ−ボンディングされている。また、
発光素子11は、同じく従来のフォトカプラと同様、熱
的、機械的ストレス回避のため光透過性保護剤であるシ
リコ−ン樹脂(第1シリコ−ン樹脂)17でコ−ティング
されているが、第1発明の実施例1では、このシリコ−
ン樹脂17上に更に第2シリコ−ン樹脂である追加シリコ
−ン樹脂球状突起17aをコ−ティングした“光透過性保
護剤の二段塗布構造”のものである。
【0025】この実施例1のフォトカプラの製造法につ
いて説明すると、まず、発光素子11及び受光素子12を発
光側リ−ドフレ−ム15及び受光側リ−ドフレ−ム16上に
ペレットマウントし、ワイヤ−ボンディングする。13は
ボンディングワイヤ−(発光素子側Au線)であり、14
は同(受光素子側Au線)である。次に、発光素子11及
びボンディングワイヤ−(発光素子側Au線)13に対し
てこの両者が覆うようにシリコ−ン樹脂(第1シリコ−
ン樹脂)17でコ−ティングし、一定圧の空気を吹き付け
て頭頂部に平坦部を作り、熱硬化させる。更に、その上
に第2シリコ−ン樹脂を滴下させて追加シリコ−ン樹脂
球状突起17aを付着させ、再び加熱し、固定させる。
【0026】その後、追加シリコ−ン樹脂球状突起17a
を形成させた発光側リ−ドフレ−ム15と受光側リ−ドフ
レ−ム16とを相対向するように組み合せ、一次モ−ルド
樹脂(透光性樹脂)18にてモ−ルドし、更に、その外側
を二次モ−ルド樹脂(遮光性樹脂)19によりモ−ルドし
てフォトカプラを製造する。
【0027】このフォトカプラの動作について説明する
と、発光側リ−ドフレ−ム15の入力側リ−ドより入力さ
れた電気信号で発光素子11を点灯させる。この光は、シ
リコ−ン樹脂17及び追加シリコ−ン樹脂球状突起17a並
びに一次モ−ルド樹脂(透光性樹脂)18を透過して受光
素子12へ至り、再び電気信号に変換され、受光側リ−ド
フレ−ム16の出力側リ−ドから出力される。
【0028】(発光素子の集光力及び光の透過率につい
て)この実施例1では、曲率半径の大きなシリコ−ン樹
脂17上に曲率半径の小さな追加シリコ−ン樹脂球状突起
17aを形成させ、発光素子11の光をより強く集光させる
ように改良したものであり、これによってフォトカプラ
の高伝達効率化を図ったものである。シリコ−ン樹脂17
及び追加シリコ−ン樹脂球状突起17aは、波長700〜1000
nmの光に対する透過率が約90%/mmであり、一方、
一次モ−ルド樹脂(透光性樹脂)18の透過率は、約20%
/mmであるところから、追加シリコ−ン樹脂球状突起
17aを設けることにより透過ロスを低減できる利点を有
する。実際には、図1中のA部の長さ400μm、B部の
長さ300μm程度とするとき、10〜20%前後の伝達効率
アップが実現できる。
【0029】(入力・出力間の絶縁破壊について)この
実施例1において、入力・出力間の絶縁破壊は、一般に
追加シリコ−ン樹脂17aと一次モ−ルド樹脂(透光性樹
脂)18との界面を介して図1のB部で発生する。シリコ
−ン樹脂17及び追加シリコ−ン樹脂球状突起17aの絶縁
破壊電圧は、14〜18KV/mmであり、一方、一次モ−ル
ド樹脂(透光性樹脂)18のそれは、25〜30KV/mmであ
るから、追加シリコ−ン樹脂球状突起17aの厚みを200μ
m程度とするとき、2〜3KV程度低下することになる。し
かし、この実施例1で追加シリコ−ン樹脂17aを球状と
して付着することにより、界面の総距離が小であるた
め、耐圧実力の低下は、1KV程度(15KV→14KV)とな
り、絶縁耐圧レベルを維持することができる。
【0030】(第1発明の実施例2)図2は、第1発明
の他の実施例である対向型フォトカプラの断面図であっ
て、これは、受光素子12の面積が大きい場合に適用した
例である。即ち、この実施例2では、追加シリコ−ン樹
脂球状突起17a以外に同17b及び同17cを付着させた例で
あり、この点を除き前記実施例1と同一である。受光素
子12の面積が大きい場合、追加シリコ−ン樹脂球状突起
を17a、17b、17cと複数個設けることが効果的であり、
また、絶縁耐圧に対しても実力アップが可能となる効果
が生ずる。
【0031】図2のB部における絶縁破壊は、図3(発
光素子−受光素子間の絶縁耐圧破壊を説明するための
図)に示すように、一次モ−ルド樹脂(透光性樹脂)18
中のフィラ−50を介して進行するものであるところ、こ
の実施例2では、複数個の追加シリコ−ン樹脂球状突起
17a、17b、17cを設けることにより放電ル−トの発生確
立が減少し、その結果、前記実施例1に比し絶縁耐圧の
実力アップが可能となると考えられる。
【0032】(第2発明の実施例)図4は、第2発明の
一実施例のフォトカプラの断面図である。このフォトカ
プラは、金属製の発光側リ−ドフレ−ム25及び受光側リ
−ドフレ−ム26の上に各々GaAsの発光ダイオ−ドか
らなる発光素子21及びSiのフォトトランジスタからな
る受光素子22を接着する。次に、Au線で接着させてい
ない側の電極と発光側リ−ドフレ−ム25とをボンディン
グワイヤ−(発光素子側Au線)23で、また、同じくA
u線で接着させていない側の電極と受光側リ−ドフレ−
ム26とをボンディングワイヤ−(受光素子側Au線)24
でそれぞれ結線する。
【0033】続いて、発光素子11には、その上に液状の
シリコ−ン樹脂を滴下し、表面張力で半球状に成形し、
熱硬化してシリコ−ン樹脂20を形成させる。これは、従
来のフォトカプラと同様、熱的、機械的ストレス回避の
ために光透過性保護剤であるシリコ−ン樹脂27でコ−テ
ィングされている“一段塗布構造”のものである。一
方、受光素子22には、その上に液状のポリイミド樹脂
滴下し、表面張力で半球状に成形し、熱硬化してポリイ
ミド樹脂20を形成させる。
【0034】発光側にシリコ−ン樹脂27、受光側にポリ
イミド樹脂20を硬化させた後、発光素子21、受光素子22
を対向させる形に発光側リ−ドフレ−ム25、受光側リ−
ドフレ−ム26を結合させ、一次モ−ルドで一次モ−ルド
樹脂(透光性樹脂)28を成形し、次に、二次モ−ルドで
二次モ−ルド樹脂(遮光性樹脂)29を成形して組立てを
完了する。これにより、発光素子21より放出された光
は、シリコ−ン樹脂27によって軽く集光され、一次モ−
ルド樹脂(透光性樹脂)28内を進み、受光素子22側の
リイミド樹脂20によって集光され、受光素子22の受光面
上に導かれる。
【0035】このシリコ−ン樹脂27、ポリイミド樹脂20
による集光機能により結合効率は、前記従来のフォトカ
プラ(図6参照)より最高で約1.5倍になった。しか
も、入力・出力間絶縁耐圧は、全ての素子で入力・出力
間電圧6kV、印加時間5secに耐えていることを確認し
た。
【0036】(第3発明の実施例)図5は、第3発明の
一実施例のフォトカプラの断面図であって、これは、図
5に示すとおり、前記第1発明の実施例1と前記第2発
明の実施例とを組合わせた構造のフォトカプラである。
この実施例では、前記第2発明の実施例と同じ材料系を
使用している。
【0037】その製法について説明すると、この実施例
では、発光素子31側のみが前記第2発明の実施例と異な
る。まず、発光素子31には、前記第1発明の実施例1と
同様、シリコ−ン樹脂37を滴下し、一定圧の空気を吹き
付け、頭頂部に平坦部を作り、熱硬化させる。その後、
さらにシリコ−ン樹脂37aを滴下させて“光透過性保護
剤の二段塗布構造”とする。一方、受光素子32には、前
記第2発明の実施例と同様、その上に液状のポリイミド
樹脂を滴下し、表面張力で半球状に成形し、熱硬化して
ポリイミド樹脂30を形成させる。
【0038】次に、発光側のシリコ−ン樹脂37、37a、
受光側のポリイミド樹脂30を硬化させた後、前記第2発
明の実施例と同様、発光素子31、受光素子32を対向させ
る形に発光側リ−ドフレ−ム35、受光側リ−ドフレ−ム
36を結合させ、一次モ−ルドで一次モ−ルド樹脂(透光
性樹脂)38を成形し、さらに二次モ−ルドで二次モ−ル
ド樹脂(遮光性樹脂)39を成形して組立てを完了する。
なお、図5中の33はボンディングワイヤ−(発光素子側
Au線)であり、34は同(受光素子側Au線)である。
【0039】この実施例のフォトカプラでは、発光側の
シリコ−ン樹脂37、37aの2段塗布により、発光側の集
光作用が強まり、受光側の半球状のポリイミド樹脂30の
集光機能と併せて、前記従来のフォトカプラ(図6参
照)より最高で約1.7倍になった。しかし、入力・出力
絶縁耐圧は、前記第2発明の実施例と同条件で約70%の
素子が耐えているように前記第2発明の実施例より若干
悪くなっている。
【0040】
【発明の効果】第1発明は、発光素子を保護するための
光透過性コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造(追加コ
−ティング樹脂球状突起を加えた構造)のものであり、
これによって従来の二重モ−ルドフォトカプラの入力・
出力間の絶縁耐圧の実力をほぼ維持しつつ伝達効率を10
〜20%向上する効果が生ずる。
【0041】第2発明は、二重モ−ルドフォトカプラの
受光素子の周囲に集光用の光透過性ポリイミド樹脂を接
着させたので、従来のフォトカプラより1.5倍程度の伝
達効率を持ちながら、従来のフォトカプラとほぼ同等の
入力・出力間絶縁耐圧を有する効果が生ずる。特に第2
発明は、第1発明における入力・出力間絶縁耐圧を改善
する効果が生ずる。第3発明は、第1発明と第2発明と
を組合わせた構造、即ち、発光素子の周囲を光透過性コ
−ティング樹脂で2以上重ね、さらに、受光素子の周囲
を光透過性ポリイミド樹脂で覆う構造のものであり、第
1発明、第2発明に比してより一層伝達効率が向上する
効果が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の一実施例であるフォトカプラの断面
図。
【図2】第1発明の他の実施例であるフォトカプラの断
面図。
【図3】図2に示すフォトカプラの発光素子−受光素子
間の絶縁耐圧破壊を説明するための図。
【図4】第2発明の一実施例であるフォトカプラの断面
図。
【図5】第3発明の一実施例であるフォトカプラの断面
図。
【図6】従来のフォトカプラの断面図。
【符号の説明】
11、21、31、41 発光素子 12、22、32、42 受光素子 13、23、33、43 ボンディングワイヤ−(発光
素子側Au線) 14、24、34、44 ボンディングワイヤ−(受光
素子側Au線) 15、25、35、45 発光側リ−ドフレ−ム 16、26、36、46 受光側リ−ドフレ−ム 17、2、37、37a、47 シリコ−ン樹脂 17a、17b、17c 追加シリコ−ン樹脂球状突起 18、28、38、48 一次モ−ルド樹脂(透光性樹
脂) 19、29、39、49 二次モ−ルド樹脂(遮光性樹
脂)20、30 ポリイミド樹脂 50 フィラ−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子と受光素子を対向させる対向型
    のフォトカプラにおいて、前記発光素子を保護するため
    の光透過性コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造からな
    ることを特徴とする高伝達効率フォトカプラ。
  2. 【請求項2】 発光素子と受光素子を対向させる対向型
    のフォトカプラにおいて、前記受光素子の周囲をポリイ
    ミド系樹脂により覆った構造からなることを特徴とする
    高伝達効率フォトカプラ。
  3. 【請求項3】 発光素子と受光素子を対向させる対向型
    のフォトカプラにおいて、前記発光素子を保護するため
    の光透過性コ−ティング樹脂を2以上重ねた構造からな
    り、かつ、前記受光素子の周囲を光透過性樹脂により覆
    った構造からなることを特徴とする高伝達効率フォトカ
    プラ。
  4. 【請求項4】 発光素子を保護するための光透過性コ−
    ティング樹脂がシリコーン系樹脂であることを特徴とす
    る請求項1又は3に記載の高伝達効率フォトカプラ。
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