JP2984865B2 - 制振装置 - Google Patents
制振装置Info
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Description
抑えるための制振装置に関する。
構造物の質量に応じた所定質量の慣性質量体を構造物の
屋上面に水平移動可能に設けると共に、この慣性質量体
を、モータ等のアクチュエータにより作動されるボール
ねじ機構の軸部に螺合させて構成したものがある。この
制振装置では、地震あるいは風圧等により構造物が振動
した際、構造物の振動状態に応じて慣性質量体を変位さ
せ、その反力で構造物に生じた振動を低減するようにし
ている。
振装置では、中小規模の地震あるいはやや強い風に対し
ては慣性質量体を変位させることにより十分制振効果を
発揮できるものの、大地震時や強風時の振動は十分適切
には抑制できない虞があった。なお、この対策として、
慣性質量体の駆動力及び慣性質量体のストロークをそれ
ぞれ大きく設定してそれに見合った大きな振動を抑制さ
せるようにすることが考えられるが、このような設定に
は、装置設計や設置スペース等の点で一定の制約があ
り、現実にはこのような対処は困難であるというのが実
状であった。
ので、構造物に生ずる広範囲にわたる振動を確実に抑え
られる、コンパクトな制振装置を提供することを目的と
する。
ので、大地震時や強風時の振動に対して適切に振動を抑
えられる、コンパクトな制振装置を提供することを目的
とする。
駆動手段により往復動する慣性質量体を載置台に移動可
能に載置させて制振装置本体部を構成し、該制振装置本
体部を構造物の上部に水平移動可能に載置し、かつ前記
制振装置本体部と前記構造物との間に減衰力可変のダン
パを介在し、前記構造物の振動情報を検出する振動検出
手段を設け、該振動検出手段の検出結果が所定値より大
きいとき、前記ダンパの減衰力を小さくする制御手段を
備えたことを特徴とする。
往復動する慣性質量体を載置台に移動可能に載置させて
制振装置本体部を構成し、該制振装置本体部を構造物の
上部に水平移動可能に載置し、かつ前記制振装置本体部
を前記構造物に対して制動する制動装置を設け、前記構
造物の振動情報を検出する振動検出手段を設け、該振動
検出手段の検出結果が所定値より大きいとき、前記制動
装置による前記制振装置本体部と前記構造物とのロック
を解除する制御手段を備えたことを特徴とする。請求項
3に係る発明は、請求項1または2記載の構成におい
て、前記制御手段は、前記振動検出手段の検出結果が所
定値より大きいとき、前記駆動装置による前記慣性質量
体の往復動を中止する制御を行うことを特徴とする。
た際、ダンパが設定減衰力に応じて構造物の振動エネル
ギーを消費すると共に、この状態で慣性質量体を構造物
の振動に応じて変位させて振動エネルギーを消費し、構
造物を制振する。
動した際、駆動手段が慣性質量体を変位させることによ
る制振(すなわちアクティブ制御)と共に、制振装置本
体部の構造物に対する水平方向の変位による制振(すな
わちパッシブ制御)を行うことが可能となる。 請求項3
に係る発明によれば、振動検出手段の検出結果が所定値
より大きいとき、前記制動装置による前記慣性質量体の
往復動(すなわちアクティブ制御)を中止する制御を行
い、構造物の制振をパッシブ制御(ダンパの作動による
制振または制振装置本体部の構造物に対する水平方向の
変位による制振)により果すことが可能となる。
に基づいて説明する。
の奥行が小さい、タワー構造の如く建設された12階建て
のビル(構造物)である。ビル1の3,6,9,12階の各フロ
アには床面あるいは柱等の振動の状態を検出する振動状
態検知センサ(振動検出手段)2が設けられ、ビル1近
傍の地下には地震を検出する地震センサ(振動検出手
段)3が埋設され、さらにビル1の屋上面1aには風速風
向計(振動検出手段)4及び制振装置5が設けられてい
る。なお、前記振動状態検知センサ2は、ビル1が振動
したときの変位を検知する変位センサで構成している
が、例えば振動発生時の速度を検知する速度センサある
いは加速度を検知する加速度センサで構成してもよい。
a,6a を有する長手状の基台6が備えられており、この
基台6は、長手方向を奥行方向(矢印X方向)に一致さ
せてビル1の屋上面1aに固定されている。基台6には、
リニアベアリング7を介して制振装置本体部9が載置さ
れており水平方向に移動可能にされている。
ング7を設けた長手状の載置台10が備えられている。載
置台10の上部には凹部13が設けられており、この凹部13
には、中央部にねじ孔14a を有した所定質量の慣性質量
体14が、ねじ孔14a を矢印X方向に向けて載置されてい
る。さらに、載置台10には、ACサーボモータ15と、前
記ねじ孔14a に螺合する雄ねじ16a を形成し、かつAC
サーボモータ15により正逆回転される軸部16と、軸部16
を回転支持する軸受部17,17 とからなるボールねじ機構
18が載置されていると共に、ACサーボモータ15の軸を
制動することにより軸部16を制動する電磁ブレーキ機構
19が載置されている。
それぞれと前記基台6の両突出部6a,6a のそれぞれとの
間には、ダンパ20及びコイルばね21が介在されている。
ダンパ20は、シリンダ22と、シリンダ22に変位可能に収
納されてシリンダ22内を第1、第2室22a,22b に区画す
るピストン23と、このピストン23に一端を接続し他端を
外部に突出させたピストンロッド24とから概略構成され
ている。ピストン23には、第1室22a と第2室22b とを
連通する大小のオリフィス25a,25b (以下、総称する時
オリフィフィス25という)が形成されていると共に、こ
のオリフィス25の開口面積を調整するシャッタ26が回動
可能に収納されている。シャッタ26はピストンロッド24
の貫通孔24a を通してピストンロッド24の他端に延ばさ
れたコントロールロッド27の一端部に接続されていると
共に、コントロールロッド27の他端部はアクチュエータ
28に接続されている。ダンパ20は、シャッタ26がコント
ロールロッド27を介してアクチュエータ28により回転し
てオリフィス25の開口面積を変更することにより減衰力
を調整できるようになっている。この場合、シリンダ22
が基台6の突出部6a,6a に固定され、ピストンロッド24
の他端が載置台10の側面部10a,10a に固定されている。
前記コイルばね21は、ピストンロッド24を挿入した状態
で載置台10の側面部10a,10a とシリンダ22との間に介在
して設けられている。
3、風速風向計4、電磁ブレーキ機構19、ACサーボモ
ータ15及びACサーボモータ15に内蔵した回転検出器15
a に接続して制御装置(制御手段)29が設けられてい
る。
30と、回転検出器15a からの信号を加減算する加減算カ
ウンタ31と、ディジタル波形発生器30及び加減算カウン
タ31から信号入力する加算器32と、加算器32からの信号
やディジタル波形発生器30等を介した振動状態検知セン
サ2、地震センサ3、風速風向計4及び回転検出器15a
からの信号を入力する演算装置33と、ACサーボモータ
15に接続したサーボコントローラ34と、アクチュエータ
28に接続したインタフェース35とから概略構成されてい
る。演算装置33は、入力信号に対してあらかじめ設定し
たプログラムに基づく演算処理を行なって入力信号に応
じたモータ制御信号A及びアクチュエータ制御信号Bを
サーボコントローラ34及びインタフェース35をそれぞれ
介してACサーボモータ15及びアクチュエータ28にそれ
ぞれ出力して慣性質量体14やダンパ20の減衰力を制御す
るようになっている。
理内容を示した図5を参照して説明する。まず各センサ
からの信号に基づいてビル1の変位加速度を算出し、こ
の算出加速度とあらかじめ設定した基準値との大小判定
を行ない(ステップS1)、この比較結果に基づいて次の
ような処理を行なう。
と判定した場合、アクチュエータ28を制御してシャッタ
26を回転しこれによりオリフィス25の開口面積を小さく
して大きな減衰力を得る(図8参照、ステップS2)一
方、前記各算出データに応じてACサーボモータ15の回
転方向及び回転量を算出し(ステップS3)、この内容の
モータ制御信号AをACサーボモータ15に出力してAC
サーボモータ15を作動させて(ステップS4)振動に応じ
て慣性質量体14の位置を調整しこれにより振動状況に応
じて制振する。
場合には、これに応じたアクチュエータ制御信号Bを出
力することによりオリフィス25の開口面積を大きくし前
記ステップS2とは反対に減衰力を小さく設定する(図7
参照、ステップS5)一方、ACサーボモータ15の作動を
停止して(ステップS6)慣性質量体14を載置台10に一体
的に固定し(すなわち慣性質量体14の往復動を中止
し)、この状態で慣性質量体14を含む制振装置本体部9
をビル1に対して変位させることにより大きな振動を抑
制する。
た場合には前記ステップS2と同様にして大きな減衰力を
得られるように設定する(ステップS7)一方、上記ステ
ップS6と同様にACサーボモータ15の作動を停止し(ス
テップS8)慣性質量体14を載置台10に一体的に固定して
この状態で慣性質量体14を含む制振装置本体部9をビル
1に対して変位させることにより振動を抑制する。
ビル1に発生する振動が小さい場合はもちろんのこと大
地震や強風時等に生じる大きな振動であっても適切に制
振できることになる。さらにこのように広範囲にわたる
振動の低減を慣性質量体の駆動力やそのストロークを取
立てて大きくせずに達成できるので、装置設計を容易に
行なえる上、かつ設置スペースも余り大きくせずに済む
ことになる。
2実施例を説明する、なお、図1ないし図8に示した部
分と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。図において、載置台10の両側面部のそれぞれと基台
の両突出部のそれぞれとの間にはばね38及びダンパ39が
介在されている。載置台10には前記第1実施例のリニア
ベアリング7に代わる車輪40が設けられ、かつこの車輪
40近傍にはこの車輪40を制動する制動装置41が設けられ
ており、この制動装置41により車輪40を制動した際、制
振装置5とビル1とは基台6を介して固定されてビル1
の振動に対して一体となって揺動するようになってい
る。なお、この場合地震センサ3はビル1近傍の地下に
埋設されている。
速風向計4、電磁ブレーキ機構19、ACサーボモータ15
及びACサーボモータ15に内蔵した回転検出器15a に接
続して制御装置(制御手段)42が設けられている。制御
装置42は、A/D変換器43と、演算装置44と、前記サー
ボコントローラ34とから概略構成されている。A/D変
換器43は、振動状態検知センサ2、地震センサ3の各検
出データをディジタル信号に変換してこの信号を演算装
置44に出力する。
検知センサ2、地震センサ3、風速風向計4及び回転検
出器15a からそれぞれ信号を入力し、あらかじめ設定し
たプログラムに基づいた演算処理を行なって慣性質量体
14の変位方向、変位量、変位速度及び加速度等を算出し
この算出値に応じたモータ制御用信号A、電磁ブレーキ
制御用信号C及び制動装置制御用信号Dをそれぞれ発生
し、サーボコントローラ34を介してACサーボモータ1
5、電磁ブレーキ機構19及び制動装置41にそれぞれ出力
する。この場合、演算装置44は、大地震あるいは強風時
の振動の大きさに対応するアクティブ型動吸振能力基準
値(所定値)をあらかじめ設定記憶しており、慣性質量
体14の変位方向、変位量、変位速度及び加速度等の算出
値が前記アクティブ型動吸振能力基準値に納まっている
か否かを判定し、その判定結果に応じてそれぞれ次のよ
うな処理を行なう。
力基準値に納まっている場合、ACサーボモータ15に通
電させてACサーボモータ15を作動させる内容のモータ
制御用信号Aを出力すると共に、制動装置41により車輪
40を制動させる内容の制動装置制御用信号Dを出力す
る。上記内容の信号が出力されることにより、制振装置
本体部9がビル1に固定されると共にこの状態で慣性質
量体14がビル1に生じる振動等に応じて変位することに
なる。
準値に納まっていない場合、ACサーボモータ15への通
電を断ってACサーボモータ15を停止させる内容のモー
タ制御用信号Aを出力すると共に、ボールねじ機構18の
軸部16の回転を停止させる(ひいては慣性質量体14の往
復動を中止させる)内容の電磁ブレーキ制御用信号Cを
出力し、かつ車輪40の制動(ひいては制振装置本体部9
とビル1とのロック)を解除させる内容の制動装置制御
用信号Dを出力する。上記内容の信号が出力されること
により、制振装置本体部9がビル1に対して移動可能に
され(ひいては制振装置本体部9とビル1とのロックが
解除され)、同時に載置台10に対しては慣性質量体14が
固定された状態になる。何らかの原因で慣性質量体14の
変位量が大きくなって後述するメカストッパ45に衝突し
たとき、あるいは停電等によりACサーボモータ15の回
転が停止したようなときには、演算装置44は、上記と同
様の内容の信号を出力し、これにより制振装置本体部9
がビル1に対して移動可能にされ、同時に載置台10に対
して慣性質量体14が固定された状態になる。
受けた場合奥行の小さい幅狭方向(矢印X方向)に振動
が発生しやすい構造となっているが、この制振装置5は
この向きの振動を抑えるように慣性質量体14及び制振装
置本体部9の移動方向を矢印X方向に向けて配置されて
いる。なお、前記メカストッパ45は並列接続されたばね
46及びダンパ47からなり、一端部は凹部13を形成する矢
印X方向の壁部13a に固定され、他端には板48が取付け
られており、慣性質量体14が矢印X方向に所定量移動す
ると板に当接し、載置台10がメカストッパ45を介して慣
性質量体14の矢印X方向への荷重を受けるようになって
いる。
ル1が大小規模の地震あるいはやや強い風により振動す
ると、制振装置本体部9をビル1に固定した状態とする
と共に、振動の大きさ等に応じて慣性質量体14を変位さ
せ、これにより慣性質量体14の移動反力によってビル1
を制振する。
してビル1が大きく揺動するようなときには、制御装置
42はボールねじ機構18の作動を停止させて慣性質量体14
を載置台10に固定した状態にすると共に、制動装置41を
解除させて制振装置本体部9の変位を許し前記慣性質量
体14を含む制振装置本体部9をビル1に対して移動可能
にさせる。これにより、ビル1に作用する振動エネルギ
ーは制振装置本体部9全体がビル1に対して揺動するこ
とにより消費されてビル1の振動は速やかに低減される
ことになる。
も適正に制振機能を発揮し、かつこの制振作用を慣性質
量体の駆動力やそのストロークを取立てて大きくせずに
達成できるので、装置設計を容易に行なえる上、かつ設
置スペースも余り広くなくて済むことになる。
示すように、載置台10に設けたシリンダ50と、シリンダ
50のピストンロッド51が挿入される、基台6に設けた穴
52とからなる軸挿入型制動装置53を設けてもよい。この
場合、中小規模の地震あるいはやや強い風による振動に
対しては、ピストンロッド51を穴52に差し込んで制振装
置本体部9をビル1に固定した状態にする一方、大地震
あるいは強風により振動を受けた際にはピストンロッド
51を穴52から引き抜いて制振装置本体部9を変位可能に
する。この図11に示すものも図10に示したものと同様の
効果を得ることになる。
示すように、シリンダ60と、このシリンダ60に進退自在
に挿入されたピストンロッド61とを複数個備え、複数個
のピストンロッド61の先端部に基台6に当接可能に制動
板62を取付けて構成した押圧型制動装置を設けてもよ
い。この場合、中小規模の地震あるいはやや強い風によ
る振動に対しては、ピストンロッド61を伸ばして制動板
62を基台6に押圧して制動力を作用させこれにより制振
装置本体部9をビル1に固定した状態にする一方、大地
震あるいは強風により振動を受けた際にはピストンロッ
ド61を縮めて基台6から離して制振装置本体部9を変位
可能にする。この図4に示すものも図1に示したものと
同様の効果を得ることになる。
振動した際、ダンパが設定減衰力に応じて構造物の振動
エネルギーを消費すると共に、この状態で慣性質量体を
構造物の振動に応じて変位させて振動エネルギーを消費
し、構造物を制振する。このように構造物の制振を、駆
動手段が慣性質量体を変位させることによる制振(すな
わちアクティブ制御)及びダンパの作動による制振(す
なわちパッシブ制御)の両者を用いて行うので、対象振
動範囲が広くなる(すなわち大小規模の地震や風時にお
ける振動から大地震や強風時における振動までの広範囲
にわたる振動を低減できる)。この際、ダンパの減衰力
を調整、設定することにより、その分、制振範囲をさら
に広くすることができる。 さらに、振動検出手段の検出
結果が所定値より大きいとき、制御手段が前記ダンパの
減衰力を小さくさせることにより、ダンパの作動による
制振(すなわちパッシブ制御)の割合が前記アクティブ
制御の割合に比して相対的に大きくなり、その分、前記
アクティブ制御のためのエネルギ消費を抑制できる。ま
た、上述したように振動検出手段の検出結果が所定値よ
り大きいとき、パッシブ制御の割合が前記アクティブ制
御の割合に比して相対的に大きくなることにより、慣性
質量体の駆動力やそのストロークを取立てて大きくせず
に大地震や強風時における大きな振動ひいては広範囲に
わたる振動の低減を図ることができ、装置設計を容易に
行なえる上、かつ設置スペースも余り大きくせずに済む
ことになる。
動した際、駆動手段が慣性質量体を変位させることによ
る制振(すなわちアクティブ制御)と共に、制振装置本
体部の構造物に対する水平方向の変位による制振(すな
わちパッシブ制御)を行うことが可能となり、これによ
り、大小規模の地震や風時における振動から大地震や強
風時における振動までの広範囲にわたる振動を低減でき
る。 また、制動装置の制動により制振装置本体部が構造
物に対して一体的に固定(ロック)されたり、あるいは
制御手段の制御により制振装置本体部の構造物への固定
(ロック)が解除される。そして、装置本体部を構造物
に対して一体的に固定することにより、中小規模の地震
や風時における振動を低減でき、制振装置本体部を構造
物に対して移動可能に設定しておくことにより、慣性質
量体及び装置本体部の全体が構造物の振動に応じて揺動
し、大きな振動エネルギーを消費するので、大地震や強
風時における振動を速やかに低減できる。 さらに、振動
検出手段の検出結果が所定値より大きいとき、制動装置
による制振装置本体部と構造物とのロックを解除するの
で、制振装置本体部の構造物に対する水平方向の変位に
よる制振(すなわちパッシブ制御)を行うことが可能と
なり、これにより駆動手段が慣性質量体を変位させるこ
とによる制振(すなわちアクティブ制御)に比して前記
パッシブ制御の割合を相対的に大きくできる。このた
め、慣性質量体の駆動力やそのストロークを取立てて大
きくせずに大地震や強風時における大きな振動ひいては
広範囲にわたる振動の低減を図ることができ、装置設計
を容易に行なえる上、かつ設置スペースも余り大きくせ
ずに済むことになる。請求項3に係る発明によれば、振
動検出手段の検出結果が所定値より大きいとき、前記制
動装置による前記慣性質量体の往復動(すなわちアクテ
ィブ制御)を中止する制御を行い、構造物の制振をパッ
シブ制御(ダンパの作動による制振または制振装置本体
部の構造物に対する水平方向の変位による制振)により
果すことが可能となるので、前記アクティブ制御のため
のエネルギ消費を廃止できると共に、慣性質量体の駆動
力やそのストロークを取立てて大きくせずに大地震や強
風時における大きな振動ひいては広範囲にわたる振動の
低減を図ることができ、 装置設計を容易に行なえる上、
かつ設置スペースも余り大きくせずに済むことになる。
ある。
ある。
チャートである。
る。
を示す断面図である。
を示す断面図である。
的に示す図である。
設けた制振装置を示す正面図である。
けた制振装置を示す正面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 駆動手段により往復動する慣性質量体を
載置台に移動可能に載置させて制振装置本体部を構成
し、該制振装置本体部を構造物の上部に水平移動可能に
載置し、かつ前記制振装置本体部と前記構造物との間に
減衰力可変のダンパを介在し、前記構造物の振動情報を
検出する振動検出手段を設け、該振動検出手段の検出結
果が所定値より大きいとき、前記ダンパの減衰力を小さ
くする制御手段を備えたことを特徴とする制振装置。 - 【請求項2】 駆動手段により往復動する慣性質量体を
載置台に移動可能に載置させて制振装置本体部を構成
し、該制振装置本体部を構造物の上部に水平移動可能に
載置し、かつ前記制振装置本体部を前記構造物に対して
制動する制動装置を設け、前記構造物の振動情報を検出
する振動検出手段を設け、該振動検出手段の検出結果が
所定値より大きいとき、前記制動装置による前記制振装
置本体部と前記構造物とのロックを解除する制御手段を
備えたことを特徴とする制振装置。 - 【請求項3】 前記制御手段は、前記振動検出手段の検
出結果が所定値より大きいとき、前記駆動装置による前
記慣性質量体の往復動を中止する制御を行うことを特徴
とする請求項1または2記載の制振装置。
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JP3189135A JP2984865B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 制振装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3189135A JP2984865B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 制振装置 |
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JP3189135A Expired - Fee Related JP2984865B2 (ja) | 1991-07-03 | 1991-07-03 | 制振装置 |
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-
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- 1991-07-03 JP JP3189135A patent/JP2984865B2/ja not_active Expired - Fee Related
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