JP2984239B2 - ストレプトマイセスgalオペロン - Google Patents

ストレプトマイセスgalオペロン

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JP2984239B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ストレプトマイセ
ス(Streptomyces)galオペロンを有してなる組換型D
NA分子に関する。 【0002】 【従来の技術】ホッジソン、ジャーナル・オブ・ジェネ
ラル・マイクロバイオロジー(Hodgson,J.Gen.Mi
cro.)128,2417〜2430(1982)はスト
レプトマイセス・コエリカラー(S.coelicolor)A3
(2)が、野性型株におけるグリセロール摂取系の1つで
あるアラビノース摂取系の転写レベルにおける抑制と、
ガラクトース摂取系の抑制をもさせるグルコース抑制系
を有することを報告している。しかし、ホッジソンには
ストレプトマイセス・コエリカラーA3(2)による実際
のガラクトース代謝の報告は全くない。 【0003】オケダら、モレキュラー・アンド・ジェネ
ラル・ジェネティックス(Okeda et al.,Mol.Ge
n.Genet.)196,501〜507(1984)は、グ
ルコース・キナーゼ活性、2−デオキシグルコース感受
性、グルコース利用性およびグルコース抑制が、ストレ
プトマイセス・コエリカラーからファージ・ベクターに
クローンされた当該glk遺伝子を含有する3.5KbDN
Aフラグメントによって形質転換されたストレプトマイ
セス・コエリカラーA3(2)glk(グルコース・キナー
ゼ)変異株に全て復元されたことを報告している。セノ
ら、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Seno etal.,Mol.Gen.Genet.)193,1
19〜128(1984)はストレプトマイセス・コエリ
カラーのゼリセロール(gyl)オペロンを報告し、かかる
オペロンが基質誘発性で、カタボライト抑制性であると
述べている。 【0004】デボウクら、ヌークレイック・アシッズ・
リサーチ(Debouck et al.,Nuc.Acids.Res.)
13(6),1841〜1853(1985)はイー・コリ
(E.coli)のgalオペロンが、ガラクトースの代謝に必
要な酵素、すなわち、galE(ウリジン・ジホスホガラク
トース−4−エピメラーゼ)、galT(ガラクトース−1
−ホスフェート・ウリジルトランスフェラーゼ)およびg
alK(ガラクトキナーゼ)を特定する3つの構造的に近似
した遺伝子からなること、これらの遺伝子がポリシスト
ロニックmRNAからE、T、Kの順序で発現されるこ
と、オペロンのプロモーター遠位遺伝子galKの発現が
その直前のgalT遺伝子に翻訳的にカップルされること
が公知であること、このような翻訳的カップルが、gal
Tコード付け配列の端と、galKのリボソーム結合域の
間の構造的オーバーラップから生じること、およびgal
TおよびgalKの翻訳的カップリングが、ガラクトース
の代謝の間のこれらの遺伝子の一律発現を保証すること
を報告している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題およびその課題を解決す
るための手段】本発明はストレプトマイセスgalオペロ
ンgalK遺伝子、galE遺伝子、galT遺伝子、P2プロ
モーター発現単位またはP2プロモーターまたはそのい
ずれかの官能性誘導体からなる組換型DNA分子ならび
にストレプトマイセスgalオペロンP1プロモーター、
P1プロモーター調節領域または全galオペロンまたは
そのいずれかの調節可能な官能性誘導体からなる組換型
DNA分子に関する。 【0006】本発明はまた、ストレプトマイセスgalオ
ペロンまたはそのいずれかの調節可能な官能性誘導体お
よびかかるオペロンに作動的に結合した官能性DNA分
子からなる組換型DNA分子、かかるDNA分子、所望
により、さらにレプリコンからなる組換型DNAベクタ
ー、かかるベクターで形質転換された宿主細胞の調製
法、そのような方法で調製された形質転換宿主、当該官
能性DNA配列が発現されるような適当な条件下、その
ような形質転換宿主を培養することからなる該官能性D
NA配列の発現方法およびそのような発現を調節する条
件下、そのような形質転換宿主を培養することからなる
そのような官能性DNA配列の発現を調節する方法に関
する。 【0007】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンP2プロモーター発現単位またはそのいずれかの
官能性誘導体およびその単位に作動的に結合した官能性
DNA分子からなる組換型DNA分子、そのようなDN
A分子および、所望により、さらにレプリコンからなる
組換型DNAベクター、そのようなベクターで形質転換
された宿主細胞の調製法、そのような方法で調製された
形質転換宿主および当該官能性DNA配列が発現される
ような適当な条件下、そのような形質転換宿主を培養す
ることからなるそのような官能性DNA配列の発現方法
に関する。 【0008】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンP1プロモーター調節領域またはそのいずれかの
調節可能な官能性誘導体およびそのような領域に作動的
に結合した官能性DNA分子からなる組換型DNA分
子、そのようなDNA分子および、所望により、さらに
レプリコンからなる組換型DNAベクター、そのような
ベクターで形質転換された宿主細胞の調製法、そのよう
な方法で調製された形質転換宿主、当該官能性DNA配
列が発現されるような適当な条件下、そのような形質転
換宿主を培養することからなるそのような官能性DNA
配列の発現方法およびそのような発現を調節する条件
下、そのような形質転換宿主を培養することからなるそ
のような官能性DNA配列の発現を調節する方法に関す
る。 【0009】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンP1プロモーターまたはそのいずれかの調節可能
な官能性誘導体およびそのような領域に作動的に結合し
た異種官能性DNA分子からなる組換型DNA分子、そ
のようなDNA分子および、所望により、さらにレプリ
コンからなる組換型DNAベクター、そのようなベクタ
ーで形質転換された宿主細胞の調製法、そのような方法
で調製された形質転換宿主、当該官能性DNA配列が発
現されるような適当な条件下、そのような形質転換宿主
を培養することからなるそのような官能性DNA配列の
発現方法およびそのような発現を調節する条件下、その
ような形質転換宿主を培養することからなるそのような
官能性DNA配列の発現調節方法に関する。 【0010】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンP2プロモーターまたはそのいずれかの官能性誘
導体およびそのような領域に作動的に結合した異種官能
性DNA分子からなる組換型DNA分子、そのようなD
NA分子および、所望により、さらにレプリコンからな
る組換型DNAベクター、そのようなベクターで形質転
換された宿主細胞の調製法、そのような方法により調製
された形質転換宿主および当該官能性DNA配列が発現
されるような適当な条件下、そのような形質転換宿主を
培養することからなるそのような官能性DNA配列の発
現方法に関する。 【0011】また、本発明は、当該宿主を、ストレプト
マイセスgalオペロンまたはそのいずれかの部分あるい
はそのいずれかの官能性誘導体からなり、そのような宿
主をガラクトースを利用できるようにするに十分な組換
型DNA分子で形質転換することからなる非ガラクトー
ス利用性宿主微生物または細胞をガラクトースを利用で
きるようにする方法に関する。また、本発明はそのよう
な方法において用いる組換型ベクターおよびそのような
方法で調製された宿主に関する。 【0012】 【発明の実施の形態】ストレプトマイセスのゲノムが、
3つの構造遺伝子(galT、galEおよびgalK)および2
つのプロモーター(P1およびP2)からなるガラクトー
ス代謝用のオペロン(すなわち、galオペロン)を含むこ
とを見出した。galT遺伝子の生成物はガラクトース−
1−ホスフェート・ウリジルトランスフェラーゼ(トラ
ンスフェラーゼ)として知られ、galE遺伝子の生成物は
ウリジン・ジホスホガラクトース−4−エピメラーゼ
(エピメラーゼ)として知られ、galK遺伝子の生成物は
ガラクトース−1−キナーゼ(ガラクトキナーゼ)として
知られている。ストレプトマイセスのガラクトース代謝
におけるgalT、galEおよびgalTの遺伝子生成物の機
能はつぎの式で示される。 【0013】 【化7】 【0014】本明細書において用いられる「プロモータ
ー」なる語はRNAポリメラーゼの結合および転写を可
能とする構造遺伝子の上流のいずれかの領域を意味す
る。「構造遺伝子」なる語はmRNAの合成のための鋳型
として働く、ペプチド用のコード付け配列を意味する。 【0015】「オペロン」なる語は1つの酵素系の構成員
として機能的に関連した1つまたは1群の酵素の合成に
関与する1群の密接に結合した遺伝子を意味する。オペ
ロンはオペレーター遺伝子、いくつかの構造遺伝子(系
中の酵素数に等しい)および調節遺伝子からなる。「オペ
レーター」または「オペレーター遺伝子」なる語はオペロ
ン内の隣接する構造遺伝子の生合成を制御するDNA配
列を意味する。「調節遺伝子」なる語は、活性(酵素誘導)
または不活性(酵素抑制)のいずれかにできるレプレッサ
ーの生成を通してオペロン内のオペレーター遺伝子を制
御する遺伝子を意味する。オペロンにおける構造遺伝子
の転写は、それ自体が以下の3径路の1つ以上で制御さ
れるオペレーター遺伝子によりスイッチが入ったり、切
れたりする。(1)誘導酵素系において、調節遺伝子によ
り生成され、細胞内または細胞外のどこかから由来する
ある代謝産物またはシグナル物質(誘発物質)により、該
誘発物質の存在によりオペロンが活性になるように不活
性化できるレプレッサーによりオペロンがスイッチを切
られる。または、(2)抑制酵素系において、調節遺伝子
によって生成された不活性レプレッサーと、いずれかか
らのコンプレッサーの組合せであり、コンプレッサーの
存在がオペロンを不活性にするようなレプレッサー−コ
ンプレッサー複合体によりオペロンがスイッチを切られ
る。または、(3)活性遺伝子系において、ある代謝産物
またはシグナル物質によって活性化できる調節遺伝子に
よりプロモーターがスイッチを入れられる。 【0016】ストレプトマイセスgalオペロンはストレ
プトマイセスのゲノム中に天然に存在する。「ストレプ
トマイセスgalオペロン」なる語はP1プロモーター、P
2プロモーター、galT、galEおよびgalK構造遺伝子
およびそのような構造遺伝子の転写および翻訳に必要な
他のいずれかの調節領域からなるストレプトマイセスの
ゲノムの領域を意味する。「調節領域」なる語はプロモー
ターまたはオペレーターのようなDNA配列を意味し、
構造遺伝子の転写を調節する。 【0017】つぎのモデルはストレプトマイセスgalオ
ペロン内の遺伝子発現について示す。P1プロモーター
はガラクトース誘導プロモーターである(すなわち、ガ
ラクトースの存在外に誘導され、グルコースの存在下に
抑制される)。S1データによれば、P2プロモーター
は構成性であり、すなわち、ガラクトースまたはいずれ
かの他の炭素源の存在または非存在にかかわりなく、ス
イッチが入っている。 【0018】コスミッドpJW357(ストレプトマイセ
スおよびイー・コリの両方において複製する能力をコー
ド付けする)を用いてストレプトマイセス・リビダンス
1326DNAについてのコスミッド・ライブラリーを
組み立てた。ついで、このライブラリーを、バクテリオ
ファージP1形質導入ガラクトキナーゼ(galK)変異を
含むイー・コリ株MM294の誘導体であるイー・コリ
K21にトランスフェクションした。トランスフェクシ
ョンした細胞を、コスミッドの存在および活性galK遺
伝子の存在の両方用に選択した培地条件下で平板培養し
た。弱い陽性コロニーを単離し、これらのコロニーから
由来するコスミッドDNAをK21株に形質転換させ
る。これらの形質転換は、ガラクトースを唯一の炭素源
として一貫した陽性増殖を生じる2つのコスミッドを生
じた。これらのgalK+コスミッドを、ついで、本発明者
らにより、2−デオキシ−ガラクトース選択[ブラウナ
ーら、ジーン(Brawner et al.,Gene)、40,19
1(1985)参照]を用い、ガラクトースを唯一の炭素
源とする培地上で増殖しないとして単離されたストレプ
トマイセス宿主(すなわち、ストレプトマイセス・リビ
ダンス1326−12K)に形質転換した。ガラクトキ
ナーゼを産生できるか、できないかで株を区別する条件
下、コスミッドのただ1つがストレプトマイセス・リビ
ダンス1326−12K宿主をgalK+とした。さらに研
究した結果、このコスミッドがガラクトキナーゼ活性を
有する遺伝子をコード付けすることが示された。DNA
配列分析および蛋白質研究を含むその後の研究はこのス
トレプトマイセス遺伝子はイー・コリおよび酵母ガラク
トキナーゼ遺伝子と相同性を有することが示された。調
節研究はガラクトキナーゼ遺伝子をコード付けするコス
ミッドが染色体コード遺伝子と同様な方法で調節するこ
とを示した。 【0019】ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロンは当初、ストレプトマイセス・リビダンス1326
の約9キロベース(Kb)域から単離された。該ストレプ
トマイセスgalオペロンを含有するストレプトマイセス
・リビダンス1326の約9Kb域は実質的に表1のよ
うな地図位置で示される。「実質的」なる語は、(1)制限
部位の相対位置が概略であること、(2)他の有意な影響
をオペロンに及ぼさずに変異により1つ以上の制限部位
が失われ、または得られうること、および(3)示した酵
素、特に、テストしなかった酵素に対する追加の部位が
存在していてもよいことを意味する。本明細書で用いる
制限酵素は商業的に入手できる。全て、ロバーツ、ヌー
クレイック・アシッズ・リサーチ(Nuc.Acids.Re
s.),10(5):p117(1982)に記載されている。 【0020】 【表1】 地図位置 制限酵素 位置(Kb) 1 Hind III −.40 1a Nru I 0 2 Bgl II .75 3 EcoR I 1.05 4 Pvu II 1.15 5 Mlu I 2.30 6 Pvu II 2.80 7 EcoR I 4.00 8 Pvu II 4.10 8a Sac I 4.25 9 Pvu II 5.00 10 Xho I 5.50 11 BamH I 5.80 12 BamH I 6.50 13 Mlu I 6.90 13a Pvu II 7.20 14 Mlu I 7.80 15 BamH I 8.00 16 Sph I 8.30 【0021】図1はストレプトマイセス・リビダンス1
326galオペロンの制限エンドヌクレアーゼ地図を示
し、オペロン内の構造遺伝子(galT、galEおよびgal
K)およびプロモーター(P1およびP2)の位置を示
す。表1および図1から明らかなごとく、ストレプトマ
イセス・リビダンス1326galオペロンのプロモータ
ーおよび構造遺伝子の位置は実質的に表2のとおりであ
る。 【0022】 【表2】【0023】ストレプトマイセス属の微生物は歴史的に
製薬工業用の抗生物質源として用いられてきた。その結
果、そのような生成物産生用のビヒクルとしてストレプ
トマイセスを用いる生物学的生成物の製造のスケール・
アップに必要な技術が現在利用できる。しかし、ストレ
プトマイセスが該新規組換型DNA技術を用いる生活性
分子の生産用のビヒクルとして使用できる前に、イー・
コリで有用であることが示されたものと同様なストレプ
トマイセスにおける調節エレメントを規定する必要があ
る。これらの調節エレメントにはリボソーム結合部位お
よび調節転写エレメントが含まれる。 【0024】ストレプトマイセスにおけるgalE、gal
T、またはgalK遺伝子または遺伝子生成物あるいはgal
オペロンの存在は従来報告されていない。本発明、すな
わち、ストレプトマイセスgalオペロンのクローニング
はストレプトマイセス、他のアクチノマイセス類および
他の宿主生物における調節可能な発現/クローニングベ
クターの組み立てを可能にする。さらに、本発明はスト
レプトマイセスgalオペロンがポリシストロニックであ
るとの発明を導いた。多分、ストレプトマイセスgalオ
ペロンのクローニングの最も重要な特徴は、ストレプト
マイセスgalK遺伝子の調節に必須な配列の存在の観察
である。発現系としてのイー・コリからのlacプロモー
ターの最初の使用と直接相似させることができる。事
実、ブロシウスら、プロシーディングス・オブ・ナショ
ナル・アカデミー・オブ・サイエンス・ユー・エス・エ
イ(Brosius et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.)81,6929〜6933(1984)はイ
ー・コリlacプロモーターの調節エレメントを利用して
極端に強いイー・コリ・リボソーム・プロモーターを調
節している。ストレプトマイセスgalオペロン・リボソ
ーム・プロモーターも極端に強いようなので、そのよう
なプロモーターはストレプトマイセス、他のアクチノマ
イセス類および他の宿主生物において非常に有用な調節
可能な発現ベクターの組み立を可能にする。本発明はま
た、イー・コリにおいてgalK変異株の選択に用いられ
ていた2−デオキシガラクトース選択がストレプトマイ
セスにおけるgalK変異株の選択にも作動するという予
期せぬ発見を可能にした[ブラウナーら、ジーン[Brawn
er et al.,Gene)40,191(1985)参照]。こ
の観察は、以下に記載するごとく、ストレプトマイセス
galK遺伝子およびそのコスミッド上への転写、翻訳に
必要な調節領域のクローン能力と組み合わさって、相同
組換により、ストレプトマイセスの染色体に位置したga
lK遺伝子への構造遺伝子の直接挿入を可能にする。こ
の操作は分子生物学者が興味のあるDNAフラグメント
をストレプトマイセスの染色体に安定して挿入すること
を可能にする。このアプローチは研究者が、現在、大部
分のストレプトマイセス発現ベクターにより要求されて
いるような抗生物質選択を続ける必要なしに、興味ある
ストレプトマイセス株にタッグ付けもしくはマーク付け
をしたり、該生物に発現カセットを挿入することを可能
にする。 【0025】本発明はストレプトマイセスgalオペロン
またはそのいずれかの調節可能な官能性誘導体からなる
組換型DNA分子に関する。 【0026】「調節可能な官能性誘導体」なる語はgal
T、galEおよびgalK遺伝子生成物の調節可能な生成に
ついて天然のストレプトマイセスgalオペロンと実質的
に同じに機能するストレプトマイセスgalオペロンのい
ずれかの誘導体を意味する。このような誘導体にはgal
オペロンの部分的配列およびgalオペロン・コード付け
配列の修飾によって生成された誘導体が包含される。公
知のgalオペロン修飾技術には、例えば、化学的変異誘
発剤での処理、照射または、酵素または組換技術を用い
る挿入、欠失または核酸置換のような直接遺伝子操作が
包含される。天然に生じるストレプトマイセスgalオペ
ロンは本明細書に記載する技術を用いていずれかのガラ
クトース利用ストレプトマイセス株から単離できる。種
々のストレプトマイセス種の多くの株が多くの源から公
に入手可能である。例えば、米国、メリーランド州、ロ
ックビルのアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(ATCC)は公衆が入手可能な約400種のストレ
プトマイセスを有している。ストレプトマイセスの個々
の株のグルコースを利用する能力は、その株を、ガラク
トースを唯一の炭素源として含有する培地上で増殖させ
るような通常の技術によって容易に測定できる。galオ
ペロンを単離するのに好ましいストレプトマイセス種に
は、ストレプトマイセス・リビダンス、ストレプトマイ
セス・コエリカラー、ストレプトマイセス・アズラエウ
ス(S.azuraeus)、ストレプトマイセス・アルブス
(S.albus)、ストレプトマイセス・カルチノスタティ
クス(S.carzinostaticus)、ストレプトマイセス・ア
ンチフィブリノリチクス(S.antifibrinolyticus)およ
びストレプトマイセス・ロンギスポルス(S.longispor
us)が包含される。ストレプトマイセス・リビダンスが
最も好ましい。ストレプトマイセスgalオペロンおよび
そのより小さい部分は他の細胞および生物から相同な配
列を得るための核酸プローブとして有用である。ストレ
プトマイセスgalオペロンはまた、適当な宿主変異株に
おける選択マーカーとして、また、調節エレメントの提
供に有用である。「適当な宿主変異株」なる語は、(a)gal
オペロンを含まないか、(b)非官能性galオペロンを含有
するか、(c)欠損P1プロモーター、P2プロモータ
ー、galT遺伝子、galK遺伝子および/またはgalE遺
伝子のような、ストレプトマイセスgalからなる相同構
造遺伝子または調節領域内に欠損を含むためにガラクト
ースを利用しない宿主を意味する。かくして、通常の技
術で調製できる組換型DNA分子(ストレプトマイセスg
alオペロンおよびそれに作動的に結合した異種官能性D
NA配列からなる)は、相同組換によって宿主ゲノムに
取り込むための通常の技術によって適当な宿主へ形質転
換でき、高価な抗生物質選択を続ける必要なしに該異種
官能性DNA配列の調節可能な発現を可能にする。した
がって、そのようなオペロンはまた、高価な抗生物質選
択を続ける必要なく、当該ベクターで形質転換した適当
な宿主変異株において該オペロンに作動的に結合する異
種官能性DNA配列の調節可能な発現用の組換型DNA
発現ベクター上に取り込まれうる。そのようなオペロン
はまた、ガラクトースを利用しないストレプトマイセ
ス、他のアクチノマイセスおよびgal-イー・コリ株のよ
うな他の原核生物のような細胞、ウイルスおよび微生物
をガラクトース利用性株に形質転換するのに有用であ
る。この形質転換は形質転換宿主に対して多面的効果を
有しうる。「官能性DNA配列」なる語はそれによって形
質転換された宿主生物において遺伝子発現単位、構造遺
伝子、プロモーターまたは調節領域として機能するスト
レプトマイセスまたは他のいずれかの源から直接または
間接に誘導されるDNAのいずれかの分離領域を意味す
る。好ましい官能性DNA配列には、限定するものでは
ないが、インシュリン、生長ホルモン、組織プラスミノ
ーゲン・アクチベータ、α−1−抗トリプシンまたはワ
クチン製造に用いる抗原のような医薬上重要なポリペプ
チドをコード付けするものが包含される。「異種官能性
DNA配列」なる語はストレプトマイセスgalオペロン・
コード付け領域から誘導されない官能性DNA配列を意
味する。 【0027】本発明はまた、ストレプトマイセスgalオ
ペロンP2プロモーター発現単位またはそのいずれかの
官能性誘導体からなる組換型DNA分子に関する。「P
2プロモーター発現単位」なる語はストレプトマイセスg
alオペロンP2プロモーター、galEおよびgalK構造遺
伝子およびそのような構造遺伝子の転写および翻訳に必
要な他のいずれかの調節領域からなるストレプトマイセ
スgalオペロンの領域を意味する。「官能性誘導体」なる
語は、ストレプトマイセスgalオペロンgalEおよびgal
K遺伝子生成物の生成について天然に生じる領域と実質
的に同じに機能するストレプトマイセスgalオペロンP
2プロモーター発現単位のいずれかの誘導体を意味す
る。このような誘導体にはストレプトマイセスgalオペ
ロンP2プロモーター発現単位の部分配列およびストレ
プトマイセスgalオペロンP2プロモーター発現単位・
コード付け配列の修飾によって得られる誘導体が包含さ
れる。そのような修飾を行なう技術は公知であり、いく
つかは前記した。天然に生じるストレプトマイセスgal
オペロンP2プロモーター発現単位は通常の技術により
天然のストレプトマイセスgalオペロンから単離でき
る。ストレプトマイセスgalオペロンP2発現単位は適
当な宿主変異株における選択マーカーとして、また、調
節エレメントの提供に有用である。「適当な宿主変異株」
なる語は、欠損P2プロモーター、galE遺伝子および
/またはgalK遺伝子のようなストレプトマイセスP2
プロモーター発現単位からなる相同構造遺伝子または調
節領域内に欠失を含むためガラクトースを利用できない
宿主を意味する。かくして、通常の技術で調整できる組
換型DNA分子(ストレプトマイセスgalオペロンP2プ
ロモーター発現単位およびそれに作動的に結合した異質
官能性DNA配列からなる)は相同組換による宿主ゲノ
ムへの取り込み用の通常の技術により適当な宿主変異株
へ形質転換でき、高価な抗生物質選択を続けることな
く、該異種官能性DNA配列の構成的発現を可能にす
る。そのような発現単位は異種官能性DNA配列の構成
的発現用の組換型DNA発現ベクター上に取り込まれう
る。ストレプトマイセスgalオペロンP2プロモーター
発現単位はまた、適当な宿主変異株の相補に有用であ
り、ついで、高価な抗生物質選択を続ける必要のない、
当該ベクターで形質転換された適当な宿主変異株におい
てそのような発現単位に作動的に結合した異種官能性D
NA配列の構成的発現に使用される。 【0028】本発明はストレプトマイセスgalオペロン
P1プロモーター調節領域またはそのいずれかの調節可
能な官能性誘導体からなる組換型DNA分子にも関す
る。「P1プロモーター調節領域」なる語はストレプトマ
イセスgalオペロンP1プロモーター、galT、galEお
よびgalK構造遺伝子ならびにそのような構造遺伝子の
転写および翻訳に必要な他のいずれかの調節領域からな
るストレプトマイセスgalオペロンの領域を意味する。
「調節可能な官能的誘導体」なる語は、ストレプトマイセ
スgalオペロンgalT、galE、およびgalK遺伝子生成物
の調節可能な生成に関し、天然に生じる領域と実質的に
同じに機能するストレプトマイセスgalオペロンP1プ
ロモーター調節領域のいずれかの誘導体を意味する。こ
のような誘導体にはストレプトマイセスgalオペロンP
1プロモーター調節領域の部分配列およびストレプトマ
イセスgalオペロンP1プロモーター調節領域コード付
け配列の修飾により生成される誘導体が包含される。そ
のような修飾を行なう技術は公知であり、いくつかは前
記した、天然に生じるストレプトマイセスgalオペロン
P1プロモーター調節領域は、天然に生じるストレプト
マイセスgalオペロンからのP2プロモーターの切除、
点突然変異によるP2プロモーターの不活化またはプロ
モーター内への異種DNA配列の挿入のような通常の技
術により、天然に生じるストレプトマイセスgalオペロ
ンから単離できる。ストレプトマイセスgalオペロンP
1プロモーター調節領域はストレプトマイセスgalオペ
ロンについて前記した用途に有用である。 【0029】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンP2プロモーターまたはそのいずれかの官能性誘
導体からなる組換型DNA分子に関する。「官能性誘導
体」なる語は、RNAポリメラーゼの結合および当該プ
ロモーターに作動的に結合した官能性DNA配列の転写
を可能にするについて天然に生じるP2プロモーターと
実質的に同じに機能するストレプトマイセスgalオペロ
ンP2プロモーターのいずれかの誘導体を意味する。こ
のような誘導体にはストレプトマイセスgalオペロンP
2プロモーターの部分配列およびgalオペロンP2プロ
モーター・コード付け配列の修飾によって生じた誘導体
が包含される。そのような修飾を行なう技術は公知であ
り、いくつかは前記した。天然に生じるストレプトマイ
セスgalオペロンP2プロモーターは通常の技術によ
り、天然に生じたストレプトマイセスgalオペロンから
単離できる。通常の技術で調製できる組換型DNA分子
(ストレプトマイセスgalオペロンP2プロモーターおよ
びそれに作動的に結合した異種官能性DNA配列からな
る)は相同組換によって宿主ゲノムへ取り込むための通
常の技術によって適当な宿主へ形質転換でき、異種官能
性DNA配列の構成的発現を可能にする。ストレプトマ
イセスgalオペロンP2プロモーターはまた、当該ベク
ターで形質転換したウイルスおよび有核または原核細胞
または生物、特にストレプトマイセスまたは他のアクチ
ノマイセス類において作動的に結合した異種官能性DN
A配列の構成的発現用の組換型DNA発現ベクターへの
取り込みに有用である。 【0030】本発明はまた、ストレプトマイセスgalオ
ペロンP1プロモーターまたはそのいずれかの調節可能
な官能性誘導体からなる組換型DNA分子からなる。
「調節可能な官能性誘導体」なる語は、RNAポリメラー
ゼの結合を可能にし、そのようなプロモーターに作動的
に結合した官能性DNA配列の転写を調節するについて
天然に生じるP1プロモーターと実質的に同じに機能す
るストレプトマイセスgalオペロンP1プロモーターの
いずれかの誘導体を意味する。このような誘導体にはス
トレプトマイセスgalオペロンP1プロモーターの部分
配列と、galオペロンP1プロモーター・コード付け配
列の修飾により生成する誘導体が包含される。このよう
な修飾を行なう技術は公知であり、いくつかは前記し
た。天然に生じるストレプトマイセスgalオペロンP1
プロモーターは通常の技術により天然に生じるストレプ
トマイセスgalオペロンから単離できる。通常の技術の
調製できる組換型DNA分子(ストレプトマイセスgalオ
ペロンP1プロモーターおよびそれに作動的に結合した
異種官能性DNA配列からなる)は、相同組換による宿
主ゲノムに取り込む通常の技術によって適当な宿主変異
株へ形質転換でき、異種官能性DNA配列の調節可能な
発現を可能にする。また、ストレプトマイセスgalオペ
ロンP1プロモーターは、当該ベクターで形質転換され
たウイルスおよび有核および原核細胞または生物、特
に、ストレプトマイセスまたは他のアクチノマイセス類
において作動的に結合した異種官能性DNA配列の調節
可能な発現用組換型DNA発現ベクターへの取り込みに
も有用である。 【0031】また、本発明はストレプトマイセスgalオ
ペロンgalE、galTまたはgalE遺伝子またはそのいず
れかの官能性誘導体からなる組換型DNA分子にも関す
る。「官能性誘導体」なる語は活性galE、galTまたはga
lK型還元子生成物の生成について天然に生じる遺伝子
と実質的に同じに機能するストレプトマイセスgalオペ
ロンgalE、galTまたはgalK遺伝子のいずれかの誘導
体を意味する。このような誘導体にはストレプトマイセ
スgalオペロンgalE、galTまたはgalK遺伝子の部分配
列およびgalオペロン配列の修飾によって得られる誘導
体が包含される。このような修飾を行なう技術は公知で
あり、いくつかは前記した。天然に生じるストレプトマ
イセスgalオペロンgalE、galTおよび/またはgalK遺
伝子は通常の技術により天然に生じるストレプトマイセ
スgalオペロンから単離できる。ストレプトマイセスgal
オペロンgalE、galTおよび/またはgalK遺伝子は適
当な宿主変異株における選択マーカーとして使用でき
る。「適当な宿主変異株」なる語は相同galE、galTおよ
び/またはgalK遺伝子内に欠失を含むため、ガラクト
ースを利用できない宿主を意味する。かくして、通常の
技術で調製できる組換型DNA分子(共に適当な調節領
域に作動的に結合したストレプトマイセスgalオペロンg
alE、galTおよび/またはgalK遺伝子および異種官能
性DNA配列からなる)は相同組換によって宿主ゲノム
へ取り込むための通常の技術によって適当な宿主変異株
へ形質転換でき、高価な抗生物質選択を続ける必要なし
に形質転換体の検出を可能にする。同様に、共に適当な
調節領域に作動的に結合したストレプトマイセスgalオ
ペロンgalE、galTおよび/またはgalKおよび異種官
能性DNA配列ならびにレプリコンからなる組換型DN
Aベクターは通常の技術で適当な宿主変異株に形質転換
でき、高価な抗生物質選択を続ける必要なしに形質転換
体の検出を可能にする。ストレプトマイセスgalオペロ
ンgalE、galKおよび/またはgalT遺伝子はまた適当
な宿主変異株の相補に有用である。 【0032】また、ストレプトマイセスgalオペロンgal
E遺伝子は異種DNA配列に融合できるリボソーム結合
部位と開始コドンを提供するのに有用であり、適当な発
現ベクターに取り込まれ、適当な宿主に形質転換された
場合に、そのようなコード付け配列を可能にする。その
ような異種官能性DNA配列が、ストレプトマイセスga
lオペロンP2プロモーター発現単位からなる組換型D
NA発現ベクターまたは全galオペロン中のgalE遺伝子
リボソーム結合部位および開始コドンと融合すると、そ
のようなDNA配列は、ベクターが適当な宿主生物に形
質転換される場合、構成的に発現される。そのようなD
NA配列が、ストレプトマイセスgalオペロンP2プロ
モーター調節領域からなる組換型DNA発現ベクター中
のgalE遺伝子リボソーム結合部位および開始コドンに
融合すると、そのようなベクターが適当な宿主生物に形
質転換される場合、ガラクトースまたはグルコースの存
在、非存在を制御することにより、そのようなDNA配
列の発現を調節できる。 【0033】ストレプトマイセスgalオペロンgalT遺伝
子はまた、異種官能性DNA配列に融合できるリボソー
ム結合部位および開始コドンを提供するのに有用で、適
当な発現ベクターに取り込まれ、適当な宿主に形質転換
されると、そのようなコード付け配列の発現を可能にす
る。そのようなDNA配列が、ストレプトマイセスgal
オペロンP1プロモーター調節領域からなる組換型DN
A発現ベクターまたは全galオペロン中でgalT遺伝子リ
ボソーム結合部位および開始コドンに融合すると、前記
のように、そのようなベクターで形質転換された宿主に
おけるそのようなコード付け配列の発現を調節できる。 【0034】また、本発明は、レプリコン、ストレプト
マイセスgalオペロンまたその官能性の、調節可能な誘
導体およびそのようなオペロンに作動的に結合した異種
官能性DNA配列からなる組換型DNAベクターに関す
る。そのようなベクターは通常の技術で調製できる。用
いるレプリコンは当該ベクターにより形質転換されるベ
クターとなるべき宿主生物中にベクターを安定に、染色
体外的に維持する能力を有することが公知のものとすべ
きである。 【0035】本発明はまた、組換型DNAベクターから
なる形質転換宿主微生物に関し、該ベクターはレプリコ
ン、ストレプトマイセスgalオペロンまたはその官能
性、調節可能な誘導体および該オペロンに作動的に結合
した異種官能性DNA配列を含有する。また、本発明は
適当な宿主微生物をそのようなベクターで形質転換する
ことからなるそのような宿主の調製法に関する。本発明
はこの方法に用いることのできる適当な宿主にはウイル
スおよび有核および原核細胞または生物、特に、ストレ
プトマイセス属のようなアクチノマイセス類が包含され
る。最も好ましい宿主微生物はストレプトマイセス属に
属する。ストレプトマイセスの好ましい種には、ストレ
プトマイセス・リビダンス、ストレプトマイセス・コエ
リカラー、ストレプトマイセス・アズラエウスおよびス
トレプトマイセス・アルブスが包含される。そのような
宿主微生物のそのようなベクターによる形質転換はチャ
ーターら、カレント・トピックス・イン・マイクロバイ
オロジー・アンド・イムノロジー(Chater et al.,
Curr.Top.Micro.Imm.)96,69〜95(198
2)の方法のような通常の技術を用いて行なうことがで
きる。本発明はまた、官能性DNA配列が発現される適
当な条件下、本発明の形質転換宿主を培養することから
なる本発明の形質転換宿主に含有される官能性DNA配
列の発現方法に関する。「適当な条件」なる語は宿主の増
殖を可能にし、官能性DNA配列の発現を可能にする条
件を意味する。この適当な条件は当業者が通常の技術を
用いて決定でき、用いる宿主生物および発現させるべき
官能性DNA配列のような種々の因子に依存する。本発
明はまた、発現を調節するに適当な条件下、官能性DN
A配列を含有する形質転換宿主を培養することからなる
該形質転換宿主に含有される官能性DNA配列の発現を
調節する方法に関する。「適当な条件」なる語は、ストレ
プトマイセスgalオペロン(および異種官能性DNA配
列)を調節することの可能な条件を意味する。「調節可
能」なる語は形質転換宿主細胞の増殖培地におけるガラ
クトースまたはその代謝産物の存在およびグルコースま
たはその代謝産物の存在に対する応答性であることを意
味する。このような調節は形質転換宿主の培地へのガラ
クトースまたはグルコースの添加または削除により行な
うことができる。本発明の形質転換宿主による異種官能
性DNAコード付け配列の発現の上昇または下降調節に
ついてのガラクトースおよび/またはグルコースの至適
レベルは通常の技術を用い、当業者が容易に決定でき
る。 【0036】また、本発明はレプリコン、ストレプトマ
イセスgalオペロンP2プロモーター発現単位またはそ
の官能性誘導体およびそのような単位に作動的に結合し
た異種官能性DNA配列からなる組換DNAベクターに
関する。そのようなベクターは通常の技術で調製でき
る。用いるレプリコンは該ベクターで形質転換すべき宿
主生物において、安定に、染色体外的にベクターを維持
する能力の知られているものとすべきである。 【0037】また、本発明は、レプリコン、ストレプト
マイセスgalオペロンP2プロモーター発現単位または
その官能性誘導体および該単位に作動的に結合した異種
官能性DNA配列を含有する組換型DNAベクターから
なる形質転換宿主微生物ならびに、そのようなベクター
で適当な宿主微生物を形質転換することからなるそのよ
うな宿主の調製法に関する。「作動的に結合した」なる語
は官能性DNA配列が、その発現が発現制御配列の制御
下にあるように発現制御配列(すなわち、ストレプトマ
イセスgalオペロン、P2プロモーター発現単位、P1
プロモーター調節領域、P1プロモーターまたはP2プ
ロモーター)に転写的にまたは翻訳的に結合することを
意味する。すなわち、例えば、異種官能性DNA配列
は、当該オペロンをストレプトマイセスgalオペロンP
1またはP2プロモーター転写体に挿入することによ
り、転写的にまたは翻訳的にストレプトマイセスgalオ
ペロンに結合できる。「レプリコン」なる語は、それによ
って形質転換された宿主微生物または細胞にプラスミド
を染色体外的に維持する機能を有するプラスミド上のD
NAの領域を意味する。また、ストレプトマイセスgal
オペロンおよびそのより小さい部分が他の細胞および生
物から相同配列を得る核酸プローブとして有用なことが
判明した。本発明の方法で用いることのできる適当な宿
主微生物には、いずれものウイルスまたは有核もしくは
原核細胞もしくは微生物、特に、ストレプトマイセス属
のもののような、いずれかのアクチノマイセス属が包含
される。最も好ましい宿主微生物はストレプトマイセス
属のものである。ストレプトマイセス属の好ましい種に
はストレプトマイセス・リビダンス、ストレプトマイセ
ス・コエリカラー、ストレプトマイセス・アゼラエウス
およびストレプトマイセス・アルブスが包含される。ベ
クターによるこのような宿主微生物の形質転換は前記チ
ャーターらの方法のような通常の技術を用いて行なうこ
とができる。本発明はまた、官能性DNA配列が発現さ
れるような適当な条件下、形質転換宿主を培養すること
からなる本発明の形質転換宿主により含有される異種官
能性DNA配列の発現方法に関する。「適当な条件」なる
語は宿主の増殖を可能にし、官能性DNA配列の発現を
可能にする条件を意味する。この適当な条件は当業者が
通常の技術を用いて決定でき、用いる宿主生物および発
現させるべき官能性DNA配列のような種々の因子に依
存する。 【0038】また、本発明はレプリコン、ストレプトマ
イセスgalオペロンP1プロモーター調節領域またはそ
の官能性、調節可能な誘導体およびそのような領域に作
動的に結合した異種官能性DNA配列からなる組換DN
Aベクターに関する。そのようなベクターは通常の技術
で調製できる。用いるレプリコンは該ベクターで形質転
換すべき宿主生物において、安定に、染色体外的にベク
ターを維持する能力の知られているものとすべきであ
る。 【0039】また、本発明は、レプリコン、ストレプト
マイセスgalオペロンP1プロモーター調節領域または
その官能性、調節可能な誘導体および該領域に作動的に
結合した異種官能性DNA配列を含有する組換型DNA
ベクターからなる形質転換宿主微生物ならびに、そのよ
うなベクターで適当な宿主微生物を形質転換することか
らなるそのような宿主の調製法に関する。用いることの
できる適当な宿主微生物には、いずれものウイルスまた
は有核もしくは原核細胞もしくは微生物、特に、ストレ
プトマイセス属のもののような、いずれかのアクチノマ
イセス属が包含される。最も好ましい宿主微生物はスト
レプトマイセス属のものである。ストレプトマイセス属
の好ましい種にはストレプトマイセス・リビダンス、ス
トレプトマイセス・コエリカラー、ストレプトマイセス
・アゼラエウスおよびストレプトマイセス・アルブスが
包含される。ベクターによるこのような宿主微生物の形
質転換は前記チャーターらの方法のような通常の技術を
用いて行なうことができる。本発明はまた、官能性DN
A配列が発現されるような適当な条件下、形質転換宿主
を培養することからなる本発明の形質転換宿主により含
有される異種官能性DNA配列の発現方法に関する。
「適当な条件」なる語は宿主の増殖を可能にし、官能性D
NA配列の発現を可能にする条件を意味する。この適当
な条件は当業者が通常の技術を用いて決定でき、用いる
宿主生物および発現させるべき官能性DNA配列のよう
な種々の因子に依存する。本発明はまた、発現を調節す
るに適当な条件下、官能性DNA配列を含有する形質転
換宿主を培養することからなる該形質転換宿主に含有さ
れる官能性DNA配列の発現を調節する方法に関する。
「適当な条件」なる語はストレプトマイセスgalオペロン
P1プロモーター調節領域(および異種官能性DNA配
列)を調節可能にする条件でを意味する。「調節可能」な
る語は形質転換宿主細胞の増殖培地中のガラクトースま
たはその代謝産物の存在または非存在およびグルコース
またはその代謝産物の存在または非存在に応答性である
ことを意味する。そのような調節は形質転換宿主の培地
へのガラクトースまたはグルコースの添加または削除に
より行なうことができる。 【0040】また、本発明はレプリコン、ストレプトマ
イセスgalオペロンP2プロモーターまたはその官能性
誘導体およびそのようなプロモーターに作動的に結合し
た異種官能性DNA配列からなる組換DNAベクターに
関する。そのようなベクターは通常の技術で調製でき
る。用いるレプリコンは該ベクターで形質転換すべき宿
主生物において、安定に、染色体外的にベクターを維持
する能力の知られているものとすべきである。 【0041】また、本発明は、レプリコン、ストレプト
マイセスgalオペロンP2プロモーターまたはその官能
性誘導体および該領域に作動的に結合した異種官能性D
NA配列を含有する組換型DNAベクターからなる形質
転換宿主微生物ならびに、そのようなベクターで適当な
宿主微生物を形質転換することからなるそのような宿主
の調製法に関する。用いることのできる適当な宿主微生
物には、ストレプトマイセス属のもののような、いずれ
かのアクチノマイセス属が包含される。最も好ましい宿
主微生物はストレプトマイセス属のものである。ストレ
プトマイセス属の好ましい種にはストレプトマイセス・
リビダンス、ストレプトマイセス・コエリカラー、スト
レプトマイセス・アゼラエウスおよびストレプトマイセ
ス・アルブスが包含される。ベクターによるこのような
宿主微生物の形質転換は前記チャーターらの方法のよう
な通常の技術を用いて行なうことができる。本発明はま
た、官能性DNA配列が発現されるような適当な条件
下、形質転換宿主を培養することからなる該形質転換宿
主に含有される異種官能性DNA配列の発現方法に関す
る。「適当な条件」なる語は宿主の増殖を可能にし、官能
性DNA配列の発現を可能にする条件を意味する。この
適当な条件は当業者が通常の技術を用いて決定でき、用
いる宿主生物および発現させるべき官能性DNA配列の
ような種々の因子に依存する。 【0042】また、本発明はレプリコン、ストレプトマ
イセスgalオペロンP1プロモーターまたはそのいずれ
かの官能性、調節可能な誘導体およびそのような領域に
作動的に結合した異種官能性DNA配列からなる組換D
NAベクターに関する。そのようなベクターは通常の技
術で調製できる。用いるレプリコンは該ベクターで形質
転換すべき宿主生物において、安定に、染色体外的にベ
クターを維持する能力の知られているものとすべきであ
る。 【0043】また、本発明は、レプリコン、ストレプト
マイセスgalオペロンP1プロモーターまたはそのいず
れかの官能性、調節可能な誘導体および該領域に作動的
に結合した異種官能性DNA配列を含有する組換型DN
Aベクターからなる形質転換宿主微生物ならびに、その
ようなベクターで適当な宿主微生物を形質転換すること
からなるそのような宿主の調製法に関する。用いること
のできる適当な宿主微生物には、ウイルスまたは有核も
しくは原核細胞もしくは微生物、特に、ストレプトマイ
セス属のもののような、いずれかのアクチノマイセス属
が包含される。最も好ましい宿主微生物はストレプトマ
イセス属のものである。ストレプトマイセス属の好まし
い種にはストレプトマイセス・リビダンス、ストレプト
マイセス・コエリカラー、ストレプトマイセス・アゼラ
エウスおよびストレプトマイセス・アルブスが包含され
る。ベクターによるこのような宿主微生物の形質転換は
前記チャーターらの方法のような通常の技術を用いて行
なうことができる。本発明はまた、官能性DNA配列が
発現されるような適当な条件下、形質転換宿主を培養す
ることからなる本発明の形質転換宿主により含有される
異種官能性DNA配列の発現方法に関する。「適当な条
件」なる語は宿主の増殖を可能にし、官能性DNA配列
の発現を可能にする条件を意味する。そのような適当な
条件は当業者が通常の技術を用いて決定でき、用いる宿
主生物および発現させるべき異種官能性DNA配列のよ
うな種々の因子に依存する。本発明はまた、発現が調節
可能な適当な条件下、異種官能性DNA配列を含む形質
転換宿主を培養することからなる該形質転換宿主に含ま
れる官能性DNA配列の発現を調節する方法に関する。
「適当な条件」なる語は該galオペロンP1プロモーター
(および官能性DNA配列)を調節可能にする条件を意味
する。「調節可能」なる語は、形質転換宿主細胞の増殖培
地中のガラクトースまたはその代謝物の存在または非存
在およびグルコースまたはその代謝物の存在に応答性で
あることを意味する。そのような調節は形質転換宿主の
培地へのガラクトースまたはグルコースの添加または削
除によって行なうことができる。 【0044】 【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、これに限定されるものではない。以下の実
施例に示すような、通常の技術を用いることにより、当
業者はストレプトマイセスのいずれかのガラクトース利
用性株からgalオペロンを単離できる。さらに、本明細
書においてストレプトマイセスgalオペロンの単離に用
いたと同様な技術を利用することにより、当業者は該ス
トレプトマイセスgalオペロンをストレプトマイセスの
他のガラクトース利用性株、特に、ストレプトマイセス
・コエリカラー、ストレプトマイセス・アズラエウス、
ストレプトマイセス・アルブスおよび他のストレプトマ
イセス・リビダンス株からのgalオペロンの単離に用い
ることができる。 【0045】以下の実施例で用いる分子遺伝子操作およ
び他の技術は、英国、ノールウィッチ、ジョン・インズ
・ファウンデーションのホップウッドら、ジェネティッ
ク・マニュピレーション・オブ・ストレプトマイセス:
ア・ラボラトリー・マニュアル(Hopwood et al.,G
enetic Manipulation of Streptomyces:A Labo
rotory Manual)に記載されている。 【0046】略号 以下の実施例中、つぎの略号を使用する。 LB:10gトリプトン、5g酵母エキス、5gNaCl MBSM(修飾MBSM):ブラウナーら、ジーン(Brawn
er et al.,Gene)40,191(1985)参照 MOPS:(3)−N−モルホリノ−(プロパン−スルホン
酸) YEME+MgCl2+グリシン:(l当り)3g酵母エキス、
5gペプトン、3g麦芽エキス、10gグルコース、10g
MgCl2・6H2O、340gショ糖 S1:(NH4)2SO4(1g/l)、L−アスパラギン(2g/
l)、K2HPO4(9g/l)、NaH2PO4(1g/l)を0.
2%寒天に対して一緒に混合し、オートクレーブする。
ついで、酵母エキス(20g/l)、MgCl2(5g/l)、Cu
Cl2(0.1g/l)。微量元素[20ml/l−ZnCl2(40
mg/l)、FeCl3・6H2O(200mg/l)、CuCl2・2
2O(10mg/l)、NaB47・10H2O(10mg/
l)、(NH4)6Mo724・4H2O(10mg/l)含有]と混
合、濾過、滅菌 YEME(Ymベース):(l当り)酵母エキス(3g)、ペプト
ン(5g)、麦芽エキス(3g)、MgCl2・6H2O(2g) Ym glu:YEME+グルコース(10g) Ym gal:YEME+ガラクトース(10g) 【0047】細菌株 以下の実施例中、イー・コリのつぎの株を用いる。 CGSC株#(a) 株名称 性 染色体マーカー 4473(galE-) W3109 F- galE9(b)g-;IN(rrnD−rrnE)1 4467(galT-) W3101 F- galT22(b)g-;IN(rrnD−rrnE)1 4498(galE-) PL-2 Hfr thi-1,relAl,921E28,g-,spoT1 【0048】(a)CGSC株#は、米国コネチカット
州、ニュー・ヘブン、ピー・オー・ボックス3333、
チェダー・ストリート333(333Ceder Street,
P.O.Box3333,New Haven,Connecticut,0
6510,U.S.A.)のエール・ユニバーシティ・ス
クール・オブ・メディシン、イー・コリ・ジェネティッ
ク・ストック・センター・オブ・ザ・デパートメント・
オブ・ヒューマン・ジェネティックス(E.coli Gene
tic Stock Center of the Departmentof Hum
an Genetics,Yale University School of Me
dicine)により該株に付された在庫番号である。 (b)galE9は旧レダーベルグ(Lederberg)gal9、galT
22は旧レダーベルグgal1である。 【0049】S1分析 RNAの5'端および興味あるRNAの長さを同定する
ためにS1分析を用いる。以下の実施例において、S1
分析はウェーバーら、ヌークレイック・アシッズ・リサ
ーチ(Weaver et al.,Nucl.Asids Res.)7,1
175(1979)およびバークら、プロシーディングス
・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・
ユー・エス・エイ(Berk et al.,Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA)75,1214(1978)の方法に従
って行なったS1実験を示す。 【0050】実施例1 A.ストレプトマイセス・リビダンス・ガラクトキナー
ゼ遺伝子 ストレプトマイセス・リビダンス株1326はビッブ
ら、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Bibb et al.,Mol.Gen.Genetics)184,
230〜240(1981)によって記載されており、英
国、ノーウィッチ、ジョン・インズ・ファンデーション
のディ・エイ・ホップウッド(D.A.Hopwood,John
Innes Foundation,Norwich Eugland)より得た。
ストレプトマイセス・リビダンス株1326およびpI
J6プラスミドを含有するストレプトマイセス・リビダ
ンス株1326は、1982年6月1日に、米国イリノ
イ州、ペオリアのアグリカルチュラル・リサーチ・カル
チャー・コレクションに、各々、寄託番号NRRL15
091および15092で寄託した。 【0051】高分子量染色体DNAはマニアチスら(Ma
niatis et al)、「モレキュラー・クローニング・ア・
ラボラトリー・マニュアル」、コールド・スプリング・
ハーバー・ラボラトリー(1982)の方法に従って、ス
トレプトマイセス・リビダンス株1326から単離し、
10〜40%ショ糖グラジエント上でサイズ分別した
(前記アニアチスら、284〜285頁)。18〜24K
b対のフラクションを合し、10mMトリス−HCl/1m
MEDTA(pH8)に対して充分に透析した。コスミッ
ド・シャトル・ベクターpJW357を用いて分別した
染色体DNAを全体としてクローンした。pJW357
はPstIで切断したpDPT6をPst1で切断したpIJ
350に融合して作製した。pIJ350はキーゼル
ら、モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティッ
クス(Kieser et al.,Mol.Gen.Genet.)18
5,223〜238(1982)に記載されている。pDP
T6はテイラーら(Taylor et al.)の米国特許第4
476227号に記載されているテトラサイクリンおよ
びクロラムフェニコール耐性、pBR322ベース・イ
ーコリ・コスミッド・クローニング・ベクターである。
pJW357は該クロラムフェニコール耐性遺伝子中に
独特なEcoRI部位およびテトラサイクリン耐性遺伝子
に独特なBamHI部位を有する。pJW357をBamH
Iで消化し、アルカリ性ホスファターゼで脱ホスホリレ
ート化し、前記の分別した染色体DNAに連結した。 【0052】連結生成物をバクテリオファージ頭部につ
つみ込み(前記マニアチスら、264〜265頁に記載
されたin vitroパッケージング系を用い)、イー・コリ
MM294のgalK-誘導体であるイー・コリ株K21に
トランスフェクションした。この形質転換培養をLB中
で2時間、25μg/mlクロラムフェニコール添加LB
中でさらに2時間増殖させ、等容量の炭素源のないM9
培地[ミラー、「エクスペリメンツ・イン・モレキュラー
・ジェネティックス」、コールド・スプリング・ハーバ
ー・ラボラトリー(1972)参照]で3回洗浄し、クロ
ラムフェニコール30mg/mlを添加したM9寒天[プロ
リン、ヒスチジン、アルギニン、イソロイシン、ロイシ
ン、食塩水および0.5%ガラクトース補足、アグムス
ら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサ
ーチ・コミュニケーション(Adams et al.,Bioche
m.Biophys.Res.Comm.)89(2),650〜658
(1979)]上で平板培養した。平板当り約200形質
転換体を平板20枚に塗抹した。37℃で3日間インキ
ュベーション後、形質転換体は検出されなかった。この
最少平板にニコチン酸を5μg/mlでスプレーし、イー
・コリ株K21のニコチン酸要求を補足し、さらに37
℃で3日間、ついで室温で2日間インキュベーションを
続けた。インキュベーション後、生存コロニーをクロラ
ムフェニコール30μg/mlを添加したマッコンキー・
ガラクトース寒天(MAC−GAL)(前記ミラーら参照)
および0.5%ガラクトース、5μg/mlニコチン酸、
5μg/mlチアミンおよび30μg/mlクロラムフェニコ
ールで補足したM63最少寒天(前記ミラーら参照)の両
方にパッチした。2つのコロニーのみが、イー・コリK
21をgalK+表現型に形質転換するコスミッドDNAを
含有していた。これらのコスミッドをpSLIVGAL
−1およびpSLIVGAL−2と命名した。両コロニ
ー共、MAC−GAL上で薄赤色で(すなわち、これら
はgalK+)、M63培地上で増殖した。 【0053】プラスミドpSLIVGAL−1およびpS
LIVGAL−2を前記2つのgalK+コロニーから単離
し、前記チャーターらの方法に従って、ストレプトマイ
セス・リビダンス株1326−12K[ストレプトマイ
セス・リビダンス株1326のUV変異誘発後、galK
欠損株を単離、ブラウナーら、ジーン(Brawner eta
l.,Gene)40,191(1985)参照]に形質転換し
た。該ストレプトマイセス・リビダンス1326−12
K(galK-)宿主のプラスミド・コード付け相補を前記ブ
ラウナーらの方法に従って、MBSM−gal−チオスト
レプトン平板上で胞子の増殖を観察してテストした。p
SLIVGAL−2はストレプトマイセス1326−1
2K宿主の検知しうる相補を示さなかった。 【0054】細胞抽出物を、1%グルコースまたはガラ
クトースおよび10μg/mlチオストレプトンで補足し
たSL培地中で増殖させた培養から調製した。イムノブ
ロット(immunoblot)分析(前記ブラウナーら参照)によ
り、イー・コリ・ガラクトキナーゼに対するウサギ抗血
清を用いて抽出物のガラクトキナーゼ産生を分析した。
イムノブロット分析で検出された蛋白質はほぼイー・コ
リgalKのサイズであった。この蛋白質はストレプトマ
イセスのガラクトース補足培養において、グルコース培
養におけるよりも数倍高いレベルで出現した。 【0055】B.コスミッド内のストレプトマイセス・
リビダンスgalK領域の地図 前記のように調製したpSLIVGAL1およびpSLI
VGAL2のgalK領域を、コスミッドからのランダム
・フラグメントのpUC18誘導体へのクローニング[ノ
ーランダーら、ジーン(Norrander et al.,Gene)2
6,101〜106(1983)]およびMAC−GAL培
地上でのイー・コリ株MM294(galK-)の相補スコア
により同定した。コスミッド・クローンを部分的にSau
3AIで消化して(2〜4Kbフラグメントの収率が最大
となる条件下)、この反応生成物を、つぎの合成DNA
配列: 【0056】 5' GATCAGATCTTGATCACTAGCTAGCTAG3' 3' TCTAGAACTAGTGATCGATCGATCCTAG5' をpUC18のBamHI部位に挿入して作製したpUC1
8の誘導体であるpUC18−TT6のBglII部位に
連結する。12個のgalK+クローン(MAC−GAL
上、赤)のサイズをスクリーニングする。プラスミドpS
AU10と命名した1つのクローンは最も小さく、約
1.4Kbのインサート・サイズを有していた。 【0057】pSLIVGAL1含有コロニーと異な
り、pUCクローンはMAC−GAL培地上で非常に赤
く、ガラクトキナーゼの産生増加を示した。この酵素レ
ベルの増加の最も可能性の高い説明は、ストレプトマイ
セス・リビダンスgalK遺伝子が、コスミッドの上流プ
ロモーターより強いイー・コリ・プロモーターに転写さ
れていることである。 【0058】pSAU10のインサートをEcoRI〜Hi
ndIIIフラグメントとして単離し(これらの部位はpU
C18−TT6のインサート領域をフランキングす
る)、ストレプトマイセス・リビダンスgalK遺伝子のプ
ローブとして用いる。クローニングに用いた染色体DN
AをEcoRI+MluIおよびBamHI+BglIIで制
限し、サザーン、ジャーナル・オブ・モレキュラー・バ
イオロジー(Southern,J.Mol.Biol.)98,503
(1975)の方法に従ってプロットする。pSAU10
フラグメントをニック・トランスレーションし、該ブロ
ットに雑種形成させる。プローブは染色体消化物におけ
る1.3KbEcoRI−MluIフラグメントおよび5Kb
BamHI−BglIIフラグメントを同定した。このデー
タをコスミッド・インサートの地図と比較して、galK
遺伝子の位置(地図位置5と7の間、表1参照)を確認し
た。 【0059】C.ストレプトマイセス・リビダンスgal
オペロンのDNA配列 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロンを鎖終止
[サンガーら、プロシーディングス・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス・ユー・エス・エイ
(Sanger et al.,Proc.Nat'l.Acad.Sci.
U.S.A.)74,5463(1977)参照]および化
学的開裂[マキサムおよびギルバート、メソッズ・イン
・エンザイモロジー(Maxam and Gilbert,Methods
in Enzymology)65,499(1980)]により配列
づけした。galKの初めの配列はM13mp10のBamH
IおよびSalI部位の各々にショットガン・クローンさ
れたpSAU6のインサート(pSAU10の2.3Kb同
胞)のSau3AIおよびSalIフラグメントから由来し
た[メッシング(Messing)]、メソッズ・イン・エンザイ
モロジー、101、20(1983)参照]。ストレプト
マイセス・リビダンスgalT、galEおよびgalK遺伝子
のアミノ酸配列はコンピュータによって予測され、イー
・コリおよび/またはサッカロマイセス・セレビシエ
(S.cevevisiae)ガラクトキナーゼ、gal−1−ホスフ
ェート・ウリジル・トランスフェラーゼおよびUDP−
4−エピメラーゼ酵素のアミノ酸配列との比較によって
分析した。これらの蛋白質の配列は、gal酵素をコード
付ける遺伝子の総または部分DNA配列を用いるコンピ
ュータ分析により予測された[デボウクら、ヌークレイ
ック・アシッズ・リサーチ(Debouck et al.,Nuc.
Acids Res.)13(6),1841〜1853(198
5)およびシトロンおよびドネルソン、ジャーナル・オ
ブ・バクテリオロジー(Citron and Donelson,J.
Bacteriology)158,269(1984)参照]。ストレ
プトマイセス・リビダンスgalK、galT、galE遺伝子
生成物についての推定蛋白質配列と、それらの各イー・
コリおよび/またはサッカロミセス・セレビシエ遺伝子
生成物の間にいくらかの相同が見出された。 【0060】ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロンの完全DNA配列を表3に示す。表3に包含されて
いるものはオペロンのプロモーターについての転写開始
部位およびgalT、galEおよびgalK遺伝子生成物の予
測アミノ酸配列である。 【0061】 【表3】 【表4】 【表5】【表6】 【表7】【表8】 【表9】【表10】 【表11】【表12】 【表13】【表14】 【0062】実施例2 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロンのプロモ
ーター a)P1プロモーター (i)概要 このプロモーターはガラクトース誘導性、グルコース抑
制性で、全ストレプトマイセスgalオペロン用の調節可
能プロモーターである。S1データはストレプトマイセ
ス・リビダンスgalオペロンが約3.4Kbのポリシスト
ロニック転写体をコード付けすることを示している。転
写体はgalTについての約1Kb、次いで、各galEおよ
びgalKについての約1Kbからなる(図1参照)。P1の
ガラクトース誘導は、少なくとも部分的に、5'端が転
写開始部位の上流31bpに位置するオペレーター配列お
よび該オペレーターを認識するレプレッサ蛋白により介
在される。 【0063】(ii)実験:P1プロモーターの単離、位置
決め、特性づけ ストレプトマイセス・リビダンスgalK ATGの上流
配列を、前記ブラウナーのイー・コリgalKプロモータ
ー・プローブ系を用い、プロモーターについてスクリー
ニングする。HindIII−MluIフラグメント(表1、
地図位置1〜5参照)をSau3AIで制限し、pK21の
特有のBamHI部位に連結し(図2)、実施例1の方法に
従ってイー・コリK21(galK-)中に形質転換する。p
K21はpSKO3の誘導体で、イー・コリgalK遺伝子
を含有するイー・コリ−ストレプトマイセス・シャトル
・ベクターである。pSKO3の構成はローゼンベルグ
ら(Rosenberg et al.)、ジェネティック・エンジニ
アリング、8(1986)に記載されている。galKを発
現するクローン、すなわち、プロモーター活性を有する
クローンをマッコンキー−ガラクトース平板上で同定し
た。2つのgalK+クローン(pK21MH1および2と
命名)をストレプトマイセス1326−12K(galK-)
に形質転換した。形質転換体の抽出物をYmgluおよびY
mgal中で培養し、抗イー・コリ・ガラクトキナーゼ抗血
清を用い、ウエスターン・ブロット分析で分析した。こ
のブロットはガラクトース誘導培養からの抽出物におい
て著しく高いガラクトキナーゼのレベルを示した。 【0064】pK21MH1および2は制限分析により
410bpのSau3AIインサートを含有することが示さ
れ、これは、サザーン、ジャーナル・オブ・モレキュラ
ー・バイオロジー98、503(1975)の方法による
サザーン・ブロット分析により、HindIIIおよびBg
lII部位内に含有される(表1、地図位置1〜2)。ク
ローンしたフラグメントを、ストレプトマイセス・リビ
ダンス1326−12Kおよびイー・コリK12培養か
ら単離したRNAを用いるS1分析により分析した。S
1消化後得られたフラグメントは290ヌクレオチド保
護フラグメントである(Sau3AI部位のmRNA290
のbp上流の5'端を示す)。雑種形成実験(この領域の単
ストランドM13クローンを用いる)は転写の方向が図
2に示すごとく、左から右であること(すなわち、転写
はgalKの方へ進向する)を示している。 【0065】通常のDNA配列分析および追加のS1地
図作製分析を用いてmRNAの5'端を規定した。P1の
ガラクトース誘導調節に関与する配列を、ヌクレアーゼ
Bal31により転写開始部位の上流配列を除去すること
により位置づけした。これらの配列除去によるプロモー
ター機能またはガラクトース誘導におけるいずれもの変
化をP1同定に用いたイー・コリgalKプロモーター・
プローブ・プラスミドを用いて評価した。 【0066】(iii)galプロモーター欠失の構成 P1転写開始から下流100bpおよびP1転写開始から
上流216bpの配列を含むDNAフラグメントをプラス
ミドpUC19TT1にクローンしてプラスミドpHL5
を構成する。プラスミドpUC19TT1はノーランダ
ーら、ジーン26、101〜106(1983)に記載さ
れており、pUC18−TT6としてのアンカー(Unke
r)を有している。実施例1B参照。P1の前の上流配列
中に延長する欠失はpHL5をHindIIIで線状化し、
ヌクレアーゼBal31で端部を処理することにより発生
させることができる。不均一端をDNAポリメラーゼI
のクレノウ・フラグメントで修復する。次いで、Bal3
1処理pHL5をBamHIで消化し、5%アクリルアミ
ド・ゲル上を泳動させる。分子量100〜300bpの
DNAフラグメントをゲルから溶出し、HindIIお
よびBamHIで消化したM13mp10にサブクローンす
る。(メッシング(Messing)、メソッズ・イン・エンザ
イモロジイ、101、20(1983)参照)。個々の欠
失を、前記サンガーらのジデオキシ鎖終止法により、単
ストランド・ファージDNAから配列づけする。 【0067】(iv)P1プロモーター欠失のイー・コリga
lK遺伝子への結合 種々のmp10クローンをBamHIおよびHindIIIで
消化した。個々の欠失を有するDNAフラグメントを低
融点アガロース・ゲルから単離し、BamHIおよびHin
dIIIで消化したpK21に連結した(図2参照)。イー
・コリMM294への形質転換後、プラスミドDNA
を、各欠失誘導体について単離し、ストレプトマイセス
・リビダンス12Kに形質転換した。 【0068】(v)ストレプトマイセス・リビダンスにお
けるBal31−発生欠失の機能的評価 各々のプロモーター欠失について、1つのチオストレプ
トン耐性形質転換体をYMベース(YEME)+10μg
/mlチオストレプトン中で後記logまで増殖させた。細
胞をペレット化し、M56を培地中で1回洗浄し、M5
6培地に再懸濁した(前記ミラーら参照)。洗浄した細胞
を、1%ガラクトースまたは1%グルコース補足YM+
0.1M MOPS(pH7.2)+10μg/mlチオスト
レプトンへの接種に用いた。細胞を16時間増殖させ、
次いで、ガラクトースキナーゼ活性を検定した。 【0069】P1転写用開始部位の上流120、67、
55、34、31、24、20、18、10または8bp
配列のいずれかを含有する各pK21誘導体をガラクト
ースキナーゼの発現について分析した。結果は、P1の
ガラクトース誘導に必要な全ての情報(すなわち、ガラ
クトース増殖細胞において産生されたガラクトキナーゼ
のレベルがグルコース増殖細胞におけるレベルより10
〜20倍大きい)がP1の上流の31bp配列に含まれる
ことを示した。P1の上流34bp配列を残した欠失は、
ガラクトースが6倍量のガラクトキナーゼを誘導するの
で、ガラクトースによって部分的に誘導性である。すな
わち、オペレーターの一端は、−24および−31倍の
間の配列内に位置しなければならない。上流配列の2
0、18、10または8bpのいずれかを残した残りの欠
失は構成性P1プロモーター、すなわち、産生したガラ
クトキナーゼのレベルが、細胞をガラクトースまたはグ
ルコースの存在下で増殖させた場合、同等である。P1
の8および10bpを有するプロモーター欠失は構成性で
はあるが、ガラクトキナーゼの量は、18〜120bpの
上流配列を有するプロモーター欠失に比べ、10倍減少
した。この結果はP1の−10および−18位間の配列
がプロモーター機能に必須であることを示している。 【0070】このデータは、P1のガラクトース誘導
が、少なくとも部分的にオペレーター配列に介在される
モデルを支持している。この配列の一端はP1転写開始
部位の上流24〜31bpである。オペレーターの一部ま
たは全部の除去は部分的または全体的に脱抑制されたプ
ロモーターをもたらす。この配列の他端はこれらの実験
によって規定されないが、ほぼP1転写開始部位の上流
24〜31bp配列内に含まれると考えられる。さらに、
これらの配列がガラクトース誘導を達成するに必要な最
小領域内に含まれているので、本発明者らはオペレータ
ーの3'端も転写開始部位の上流100bp内にある可能
性を排除できない。これらのデータは、オペレーター配
列と相互作用する因子がレプレッサー蛋白質であること
を示唆している。最後に、本発明者らは、P1がレプレ
ッサー以外の因子(すなわち、ラムダファージcII蛋白
質のような陽性アクチベーター)によって制御されてガ
ラクトース誘発プロモーター転写体を調節しうるという
可能性を排除する証拠を有しない。 【0071】b)P2プロモーター (i)概要 ストレプトマイセスgalオペロンのP2プロモーターはg
alE遺伝子の上流で、galEおよびgalK遺伝子の両方を
転写する。P2プロモーター発現はS1分析によって示
されるように構成的(すなわち、グルコース抑制/ガラ
クトース誘導でない)である。 【0072】(ii)実験: P2プロモーターの単離、位置
決め、特性づけ ストレプトマイセスgalオペロンP2の存在は、ストレ
プトマイセス・リビダンス1326DNAのBalII−
MluIフラグメントをプラスミドpK21に挿入し(図2
参照)、それによって形質転換されたストレプトマイセ
ス・リビダンス1326−12K中でガラクトキナーゼ
発現が観察される場合に明らかとなった。 【0073】DNA配列分析およびS1分析を用いてス
トレプトマイセス・リビダンスgalオペロンP2の5'端
を同定した。P2プロモーター転写体の5'端は予測し
たgalE ATGの上流100bp内にある。 【0074】実施例3 ストレプトマイセスgalオペロン内のポリシストロニッ
ク・メッセージの証拠S1分析を用いてストレプトマイ
セス・リビダンスgalオペロンgalK遺伝子の転写体上流
および下流の地図を作製した。一般に、1〜2Kbのオ
ーバー・ラップDNAフラグメントをクローンから単離
し、さらに制限し、末端をラベルした。メッセージはga
lKの3'端からP1の上流端まで続く。 【0075】ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロン転写体の3'端は多分、galKの最初の100塩基下
流内に生じる。galK配列内の部位で3'ラベルしたフラ
グメントは、下流領域に伸長する場合、その全長までは
保護されない。1つの実験は、galK翻訳終止の下流5
0〜100bpで終止する領域で保護されうることを示し
ている。転写ターミネーターの存在はターミネーター・
プローブを用いる通常の技術によって確認できる。gal
オペロン転写体は、当該部位から5'ラベルPvuIIフ
ラグメントの非全長保護が生じるので、明らかにPvuI
I部位まで伸長しない(表1、地図位置8参照)。 【0076】2つのPvuIIからの5'端ラベルフラグ
メント、フラグメントI(表1、地図位置4〜6参照)お
よびフラグメントII(表1、地図位置6〜8参照)並び
にpSau10インサートを、メッセージの3'から5'端
へのS1ウォーキング(warking)のプローブ源として用
いた。この領域の全てのフラグメントは、部分および完
全保護を示すP2プロモーター含有フラグメントを除
き、保護された。S1消化からの完全保護は、P1の上
流で開始し、galKの約100bp下流まで続くポリシス
トロニック・メッセージを示す。 【0077】前記のデータはストレプトマイセスgalオ
ペロンのポリシストロニックmRNAの間接的証拠であ
る。長い隣接するDNAフラグメント(例えば、4.5
Kb HindIII−SacIフラグメント、表1、地図位
置7参照)を用いるS1分析を転写体サイズの確認に用
いた。 【0078】実施例4 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロンgalEおよ
びgalT遺伝子の位置決め (i)概要 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロンgalE遺伝
子はpSLIVGL1の1.5Kb PvuIIフラグメン
ト(表1の地図位置4〜6)に位置する(図1)。 【0079】ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロンgalEコード付け配列はMluI部位を通して伸長す
る(表1の地図位置5)。ストレプトマイセス・リビダン
スgalオペロンgal遺伝子はpSLIVGAL1の1.1
5KbNru−PvuII領域に位置する(表1の地図位置1
a〜4参照)。ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロンgalEおよびgalT転写方向はgalK遺伝子と同じで
ある。 【0080】(ii)実験 pSLIVGAL1に含有される他の機能、特に、酵素
ガラクトース・エピメラーゼ(galE)または酵素ガラク
トース・トランスフェラーゼ(galT)をコード付けする
プラスミドを同定する必要がある。ストレプトマイセス
galオペロンgalK遺伝子はそのイー・コリgalK宿主を
相補する能力で同定した。かくして、ストレプトマイセ
スgalTおよびgalE遺伝子の同定は、各々、イー・コリ
galE-またはgalT-宿主の相補によりテストした。イー
・コリgalT-株(CGSC株#4467、W3101)お
よび2つのgalE-株(CGSC株#4473、W310
9およびCGSC株#4498、PL−2)を得、pSL
IVGAL1クローンによる相補のテストをした。 【0081】ストレプトマイセス・リビダンスgalオペ
ロンgalK遺伝子を含有する約9KbのHindIII−Sp
hIフラグメント(表1、地図位置1〜16をpUC19
に挿入した。このフラグメントはpUC19内で、pUC
19のPlacプロモーターからの転写がストレプトマイ
セスgalK遺伝子と同じ方向になるように位置させる。p
UC19はヤニッシューペローら、ジーン(Yanisch−
Perrou et al.Gene)33, 103(1983)に記
載されている。相補はマッコンキー−ガラクトース平板
上での増殖により検定した。ガラクトースを利用できる
細胞(galE+、galT+、galK+)はこの培地上で赤〜桃色
となる。HindIII−SphIインサートを有するpUC
19含有イー・コリ株PL−2(実施例2参照)はこの指
示薬平板上で桃色になり、HindIII−SphIフラグ
メントがストレプトマイセス・リビダンスgalE遺伝子
を含有することを示した。galE遺伝子は4.5Kb H
indIII−SacI(SacI部位は表1の地図位置7〜8
近辺の領域に近い)フラグメント内に地図作製した。Ml
uI部位(表1、地図位置5)からSacI部位までの配列
を除くと、イー・コリPL−2のgalE相補は検出され
なかった。galK遺伝子の5'端はMluI部位から70bp
にある。したがって、MluI部位はgalE遺伝子の5'ま
たは3'端内に含まれるようである。galE転写方向を決
定するため、HindIII−SacIフラグメントをpUC
18に挿入した。この配置において、ストレプトマイセ
ス・リビダンスgalK遺伝子はPlacに関して反対の方向
にある。pUC18HindIII−SphIクローンはイー
・コリPL−2を相補せず、galEはgalKと同じ方向で
転写されることを示している。さらに、MluI部位はga
lE遺伝子の3'端内に含まれると結論された。PvuII
−MluIフラグメント(表1、地図位置4−5)のDNA
配列分析は予測分子量33000ダルトンのポリペプチ
ドをコード付けするオープン・リーディング・フレーム
を決定した。このリーディング・フレームの5'端はPv
uII部位から約176bpに位置する(表1、地図位置4
参照)。かくして、この配列づけの結果はgalEの3'端
がMluI部位を横切るという結論を指示している(表
1、地図位置5参照)。 【0082】pSLIVGAL1上のgalT遺伝子を位置
づけする同様な実験をgalT宿主で試みた。P1およびg
alEの5'端間の領域を配列づけしてgalT遺伝子を同定
した。DNA配列のアミノ酸配列への翻訳は酵母トラン
スフェラーゼに相同な領域を示す蛋白質をコード付けす
るリーディング・フレームを規定する。 【0083】実施例5 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロンgalK遺伝
子のガラクトース誘導 (i)概要 ガラクトースを培地に添加後1時間以内にガラクトキナ
ーゼ発現が誘導される。グルコースの存在下または該糖
添加後6時間以内に追加の炭素源を加えない場合に対
し、ガラクトースの存在下ではガラクトキナーゼの発現
は10倍も高い。 【0084】(ii)実験 ストレプトマイセス・リビダンスgalK遺伝子のガラク
トース誘導を、ガラクトースの添加後、1、3、6およ
び24時間におけるガラクトキナーゼ活性の検定により
試験した。YM+0.1M MOPS(pH7.2)2リ
ットルにストレプトマイセス・リビダンス1326の胞
子2×107個を接種した。21時間増殖後、最終濃度
1%でガラクトースまたはグルコースを加えた。糖添加
1、3、6および24時間後、細胞を単離し、ガラクト
キナーゼ活性を検定した。全RNAは前記ホップウッド
らに記載の方法で調製した。 【0085】ガラクトキナーゼ合成の増加はガラクトー
ス添加1時間後に観察された。この増加は持続した(1
〜24時間)。誘導培養から単離したRNAのS1分析
からgalK活性の増加がP1プロモーター転写体のレベ
ル増加によることを確認した。S1データおよび誘導研
究はストレプトマイセスgalオペロンにおける遺伝子発
現についての以下のモデルを示唆した。P1プロモータ
ーはガラクトース誘導プロモーターである。P1転写体
はgalT、galEおよびgalKを包含する。P2プロモー
ターは構成性で、その転写体はgalEおよびgalKを包含
する。 【0086】イー・コリgalオペロンも2つのプロモー
ターP1およびP2を有することは興味深い[ナッソ
ら、セル(Nusso et al.Cell)12, 847(197
7)]。P1はcAMP−CRP結合によって活性化され
るが、P2はcAMP−CRPによって抑制される。イ
ー・コリgalオペロンgalEコード付け配列翻訳は、ガラ
クトースの非存在下またはグルコースの存在下でもエピ
メラーゼの一定の源を供給する役割をするP2において
転写が開始される場合、より効率的である[クイーン
ら、セル(Queen et al.Cell)25, 241(198
1)参照]。エピメラーゼはガラクトース利用の間、ガラ
クトースをグルコース−1−ホスフェートに変え、UD
P−グルコースをイー・コリの細胞壁生合成に必要なU
DP−ガラクトースに変える機能を有する。ストレプト
マイセスgalKオペロンのP2プロモーターも、ガラク
トースの非存在下または二次代謝の間にエピメラーゼお
よびガラクトキナーゼを供給する役割をする可能性があ
る。 【0087】実施例6 ストレプトマイセス・コエリカラーgalオペロン (i)概要 ストレプトマイセス・コエリカラーgalK遺伝子含有フ
ラグメントの制限地図はストレプトマイセス・リビダン
スgalオペロンの制限地図と同じである(図3参照)。 【0088】ストレプトマイセス・コエリカラーはガラ
クトースを唯一の炭素源とする最少培地上で増殖でき
る。ストレプトマイセス・コエリカラーにおけるガラク
トキナーゼ発現は増殖培地にガラクトースを添加するこ
とにより誘導される。P1と類似で、ほぼ同一と考えら
れるプロモーターがストレプトマイセス・コエリカラー
galオペロンのガラクトース誘導に関与する。 【0089】(ii)実験 ストレプトマイセス・コエリカラーgalK遺伝子含有の
約14Kb部分Sau3Aフラグメントは英国マンチェス
ターの、ユニバーシティ・オブ・マンチェスター・イン
スティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロ
ジーにおいてケイ・ケンダルおよびジェイ・クラム
(K.KendallおよびJ.Cullum)によって単離された
(未公開、私信)。彼等は、ストレプトマイセス・コエリ
カラーgalK変異株の相補により3Kb EcoRIフラグ
メント内にストレプトマイセス・コエリカラーgalK遺
伝子を位置づけすることができた。ストレプトマイセス
・リビダンスgalオペロン内の多くの制限部位の位置は
ストレプトマイセス・コエリカラーgalK遺伝子を含む
EcoRIフラグメントの上流および下流内に見られるも
のと同じである(図3)。すなわち、ストレプトマイセス
・コエリカラーgalオペロンの遺伝子構成はストレプト
マイセス・リビダンスgalオペロンと同じであるように
考えられる。 【0090】ストレプトマイセス・コエリカラーgalK
遺伝子のガラクトース誘導をイムノブロッティングで試
験した。ストレプトマイセス・コエリカラーをYM+1
%ガラクトースまたは1%グルコース(YmgluまたはYm
gal)中、28℃で20時間増殖させた。ガラクトキナー
ゼ発現は、精製イー・コリ・ガラクトキナーゼに対して
調製したウサギ坑血清を用いて検出した。検出した蛋白
質はイー・コリおよびストレプトマイセス・リビダンス
galK遺伝子生成物の近似部位であった。ガラクトキ
ナーゼ発現は、ストレプトマイセス・コエリカラーがY
m+ガラクト(Ymgal)中で増殖した場合のみ検出
されるので、ガラクトース誘導である。 【0091】ストレプトマイセス・コエリカラーgal
オペロンのガラクトース誘導がストテプトマイセス・リ
ビダンスP1プロモーターに類似するプロモーターによ
って指示されているか否かを決定するためにS1ヌクレ
アーゼ保護研究を行った。RNAを、Ym+1%ガラク
トースまたは1%グルコース(YmgalまたはYmg
lu)中で増殖させたストレプトマイセス・コエリカラ
ーから単離した。このRNAのS1分析に用いた雑種形
成プローブは、ストレプトマイセス・リビダンスP1プ
ロモーター、その転写開始部位およびgalT遺伝子の
5′端を含む410bpSau3Aであった。この分析
により検出されたS1保護フラグメントは、ガラクトー
ス存在Tで増殖したストレプトマイセス・リビダンスか
ら単離したRNAとプローブを雑種形成させた場合、検
出した保護フラグメントと共に泳動した。すなわち、こ
の結果は、ストレプトマイセス・コエリカラーgalオペ
ロンのガラクトース誘導がストレプトマイセス・リビダ
ンスP1プロモーターと区別できない配列によって指示
されていることを示している。 【0092】以下のストレプトマイセス株は唯一の炭素
源としてガラクトースを含有する培地上で増殖できるこ
とが観察された。 ストレプトマイセス・アルブスJ1074(前記英国ノ
ーウィッチのチャーター氏より入手) ストレプトマイセス・カルジノスタティクス(S.carzi
nostaticus)ATCCNo.15944 ストレプトマイセス・カルジノスタティクスATCC
No.15945 【0093】ストレプトマイセス・アンチフィブリノリ
チクス(S.antifibrinolyticus)ATCC No.21
869 ストレプトマイセス・アンチフィブリノリチクスATC
C No.21870 ストレプトマイセス・アンチフィブリノリチクスATC
C No.21871 ストレプトマイセス・ロンギスポルス(S.longisporu
s)ATCC No.23931 以上、本発明の好ましい具体例を実施例として記載した
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 【図1】 ストレプトマイセス・リビダンス1326ga
lオペロンの制限地図。 【図2】 プラスミドpK21の制限地図。 【図3】 ストレプトマイセス・リビダンスgalオペロ
ンと、ストレプトマイセス・コエリカラーgalK遺伝子
を含有する制限フラグメントを比較する制限地図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 9/12 C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:465) (72)発明者 マリイ・エレン・ブラウナー アメリカ合衆国ペンシルベニア州19087、 ウエイン、バレイ・ストリーム・サーク ル126番 (72)発明者 ジェイムズ・アラン・フォーンワルド アメリカ合衆国ペンシルベニア州19403、 ノーリスタウン、バーンサイド・アベニ ュー104番 (72)発明者 フランシス・ジョン・シュミット アメリカ合衆国ミズーリ州65201、コロ ンビア、ドリス・ドライブ1404番

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.つぎのコード付け配列を有するストレプトマイセス
    galオペロンまたはgalT、galEおよびgal
    K遺伝子産物の調節可能な生成について該オペロンと実
    質的に同じ機能を有するそのいずれかの調節可能な官能
    性誘導体を含むことを特徴とする組換型DNA分子: 【化1】【化2】【化3】【化4】【化5】【化6】2.該オペロンが、ストレプトマイセス・リビダンス、
    ストレプトマイセス・コエリカラー、ストレプトマイセ
    ス・アズラエウス、ストレプトマイセス・アルブス、ス
    トレプトマイセス・カルジノスタティクス、ストレプト
    マイセス・アンチフィブリノリチクスまたはストレプト
    マイセス・ロンギスポルスのgalオペロンである請求
    項1記載の分子。 3.該オペロンがストレプトマイセス・リビダンスga
    lオペロンである請求項2記載の分子。 4.該オペロンに作動的に結合した異種官能性DNA配
    列を含む請求項1記載の分子。 5.つぎのコード付け配列を有するストレプトマイセス
    galオペロンまたはgalT、galEおよびgal
    K遺伝子産物の調節可能な生成について該オペロンと実
    質的に同じ機能を有するそのいずれかの調節可能な官能
    性誘導体ならびに該オペロンに作動的に結合した異種官
    能性DNA配列を含む組換型DNA分子を含む形質転換
    宿主微生物または細胞: 【化8】 【化9】【化10】【化11】【化12】【化13】6.つぎのコード付け配列を有するストレプトマイセス
    galオペロンまたはgalT、galEおよびgal
    K遺伝子産物の調節可能な生成について該オペロンと実
    質的に同じ機能を有するそのいずれかの調節可能な官能
    性誘導体ならびに該オペロンに作動的に結合した異種官
    能性DNA配列を含む組換型DNA分子および、所望に
    より、さらにレプリコンを含む組換型DNAベクター: 【化14】【化15】【化16】【化17】【化18】【化19】7.つぎのコード付け配列を有するストレプトマイセス
    galオペロンまたはgalT、galEおよびgal
    K遺伝子産物の調節可能な生成について該オペロンと実
    質的に同じ機能を有するそのいずれかの調節可能な官能
    性誘導体ならびに該オペロンに作動的に結合した異種官
    能性DNA配列を含む組換型DNA分子および、所望に
    より、さらにレプリコンを含む組換型DNAベクターを
    含む形質転換宿主微生物または細胞: 【化20】【化21】【化22】【化23】【化24】【化25】
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