JP2983526B1 - 可変容量形ポンプの制御装置 - Google Patents

可変容量形ポンプの制御装置

Info

Publication number
JP2983526B1
JP2983526B1 JP10228276A JP22827698A JP2983526B1 JP 2983526 B1 JP2983526 B1 JP 2983526B1 JP 10228276 A JP10228276 A JP 10228276A JP 22827698 A JP22827698 A JP 22827698A JP 2983526 B1 JP2983526 B1 JP 2983526B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
circuit
valve
flow rate
hydraulic oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10228276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000064961A (ja
Inventor
左千夫 川端
憲英 松田
隆二 堺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Kawasaki Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Kawasaki Jukogyo KK
Priority to JP10228276A priority Critical patent/JP2983526B1/ja
Priority to US09/373,341 priority patent/US6244831B1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2983526B1 publication Critical patent/JP2983526B1/ja
Publication of JP2000064961A publication Critical patent/JP2000064961A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 可変容量形ポンプからの作動油の圧力を短時
間で静的に安定させることができる可変容量形ポンプの
制御装置を提供すること。 【解決手段】 可変容量形ポンプからの作動油の圧力を
電磁リリーフ弁によって制御する制御装置は、作動油の
圧力を検出する圧力検出手段と、作動油の目標圧力を設
定する目標圧力設定手段25と、圧力検出手段からの検
出圧力の信号と目標圧力設定手段25の目標圧力との偏
差を求める減算回路34と、前記偏差が零になるように
電磁リリーフ弁を制御する補償回路29とを備え、補償
回路29は、減算回路34からの出力信号を積分処理す
る積分補償回路61と、スイッチ手段132とを有し、
スイッチ手段132は、減算回路34からの出力信号が
所定範囲内になった後所定時間経過後に上記出力信号を
積分補償回路61に送給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変容量形斜板式
アキシアルピストンポンプ等の可変容量形ポンプからの
作動油の圧力を制御するための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】可変容量形ポンプの制御装置は、たとえ
ば射出成形機、金属板等を塑性変形加工する油圧プレス
等において使用される。たとえば、射出成形機では、油
圧ピストンによって、溶融された合成樹脂材料をたとえ
ば0.2秒間の短時間に予め定める圧力を保ちつつ、合
成樹脂材料の流量に応じて、その油圧ピストンを駆動す
る作動油の圧力および流量を制御させるような高精度・
高応答の制御特性が要求される。
【0003】典型的な先行技術は、実開平1−6648
3号公報に開示されており、この先行技術では、可変容
量形斜板式アキシアルピストンポンプにおける可変要素
である斜板を、油圧シリンダによって駆動してその傾斜
角度を制御し、これによって傾斜角度に対応した作動油
の吐出流量を制御し、かつ作動油の吐出圧力を制御す
る。射出成形機における射出行程では、金型の形状およ
び使用する合成樹脂材料にもよるが、上述のように、射
出圧力を一定に保ったままで、合成樹脂材料の流れに応
じて射出流量を追従させる必要がある。しかし、この先
行技術では、そのような射出成形機の要求を満たして、
充分な速度で斜板の傾斜角度を安定的に制御することは
難しく、応答性に限界がある。
【0004】そこで、本出願人は、特願平9−8115
1号(名称:可変容量形ポンプの制御装置)において、
改良された制御装置を提案した。この提案した可変容量
形ポンプの制御装置は、可変容量形ポンプからの作動油
の圧力を制御するための第1の負帰還回路と、可変容量
形ポンプからの作動油の流量を制御するための第2の負
帰還回路と、可変容量形ポンプから送給される作動油の
目標流量を設定する目標流量設定手段とを備えている。
第1の負帰還回路は、可変容量形ポンプからの作動油の
圧力を検出する第1の圧力検出手段と、可変容量形ポン
プからの作動油をリリーフするための電磁リリーフ弁の
パイロット圧力を検出する第2の圧力検出手段と、第1
および第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧を演算する
差圧演算回路と、可変容量形ポンプからの作動油の目標
圧力を設定する目標圧力設定手段と、第1の圧力検出手
段からの検出圧力の信号と前記目標圧力設定手段によっ
て設定された目標圧力との第1の偏差を求める第1の減
算回路と、この第1の偏差が零になるように圧力補正信
号を求めて電磁リリーフ弁を制御する第1の補償回路と
を備えており、この第1の補償回路は、第1の減算回路
からの出力信号を積分処理する第1の積分補償回路と、
第1の減算回路からの出力信号を第1の積分補償回路に
送給、送給停止するための第1のスイッチ手段と、この
第1のスイッチ手段の作動を制御する第1のレベル分別
手段とを含んでいる。また、第2の負帰還回路は、可変
容量形ポンプからの作動油の流量を検出する流量検出手
段と、この流量検出手段からの検出流量と入力信号との
第2の偏差を求める第2の減算回路と、この第2の偏差
が零となるように可変要素を変化させる第2の補償回路
とを備えており、この第2の補償回路は、上述した第1
の補償回路と実質上同様に、第2の積分補償回路と、第
2のスイッチと、第2のレベル弁別手段とを含んでい
る。そして、第2の減算回路の入力信号として、次の出
力信号が用いられる。第1の検出手段の検出圧力が目標
圧力より大きいとき、差圧演算回路からの差圧の信号と
流量検出手段からの検出流量の信号との演算出力信号が
第2の減算回路に送給され、制御装置は圧力制御状態と
なる。一方、第1の圧力検出手段の検出圧力が目標圧力
より小さいとき、目標流量設定手段からの目標流量の信
号が第2の減算回路に送給され、制御装置は流量制御状
態となる。
【0005】この提案した制御装置では、可変容量形ポ
ンプの作動油の目標圧力は目標圧力設定手段によって設
定され、またその作動油の目標流量は目標流量設定手段
によって設定される。そして、圧力制御状態では、可変
容量形ポンプの作動油の圧力、すなわち第1の圧力検出
手段の検出圧力が上記目標圧力を越えると、電磁リリー
フ弁が解放され、可変容量形ポンプからの作動油の一部
が電磁リリーフ弁を介してリリーフされる。このとき、
第1圧力検出手段の検出圧力、すなわち可変容量形ポン
プからの作動油の圧力と、第2の圧力検出手段の検出圧
力、すわち電磁リリーフ弁のパイロット圧力の圧力差が
第1の減算回路によって求められる。この圧力差は、電
磁リリーフ弁を介してのリリーフ流量と実質上比例関係
にあるので、この圧力差を利用することによって、電磁
リリーフ弁からのリリーフ量が制御される。なお、流量
制御状態では、第2負帰還回路は、可変容量形ポンプか
らの作動油が目標流量となるように可変要素を制御す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、提案し
た制御装置では、たとえば、可変容量形ポンプからの作
動油の圧力が目標圧力設定手段により設定した目標圧力
に近づくと、第1のレベル分別手段がこの圧力状態を分
別して第1のスイッチ手段を閉状態にし、これによって
第1の減算回路からの出力信号が第1の積分補償回路に
送給され、第1の積分補償回路は、上記出力信号に対す
る積分処理を行う。一般的に、積分補償回路による積分
処理は遅れ要素が含まれており、それ故に、この遅れ要
素に起因して、動的制御においてオーバーシュート(場
合によりアンダーシュートも発生する)の原因となる。
したがって、このような作動油の圧力制御において積分
処理を行うと、上記目標圧力に保持する際にオーバシュ
ート(およびアンダシュート)により第1の積分補償回
路による積分値が増大し、作動油の圧力が静的に安定す
るのに遅れが生じるおそれがある。
【0007】提案した制御装置では、可変容量形ポンプ
からの作動油の流量も、その圧力と同様に、第2の積分
補償回路、第2のスイッチ手段および第2のレベル弁別
手段を用いて制御されており、したがって、このような
静的安定の遅れは、作動油の流量制御においても発生す
るおそれがある。
【0008】本発明の目的は、可変容量形ポンプからの
作動油の圧力を短時間で静的に安定させることができる
可変容量形ポンプの制御装置を提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、可変容量形ポンプか
らの作動油の流量を短時間で静的に安定させることがで
きる可変容量形ポンプの制御装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、可変要素を変
化することによって作動油の吐出流量を変化させること
ができる可変容量形ポンプ1からの作動油の圧力を、電
磁リリーフ弁6によって制御する可変容量形ポンプの制
御装置において、前記電磁リリーフ弁6であって、第1
弁座9aおよび第2弁座9bが形成される弁ハウジング
8と、可変容量形ポンプ1からの作動油を供給するため
の管路4に連なる第1リリーフ管路5とタンクに連なる
第2リリーフ管路7とを第1弁座に着座および離間して
開閉する第1弁体10aと、第1弁体が第1弁座に着座
する方向に第1弁体にばね力を与える第1ばね11a
と、パイロット流路112を介して管路5に連通する第
1弁体10aの背面側とタンクに連なる流路214とを
第2弁座に着座および離間して開閉する第2弁体10b
と、第2弁体10bが第2弁座9bに着座する方向に第
2弁体10bにばね力を与える第2ばね11bと、第2
弁体10bに付設されるプランジャ211と、励磁され
ることによってプランジャ211を第2弁体10bの方
向に移動させて第2弁体10bに作用させる電磁コイル
12と、パイロット流路112に配設される絞り部材2
50とを有する電磁リリーフ弁6と、前記可変容量形ポ
ンプ1からの作動油が導かれる第1リリーフ管路5の圧
力を検出する第1の圧力検出手段13と、前記電磁リリ
ーフ弁6の第1弁体10aの背面側のパイロット圧力を
検出する第2の圧力検出手段114と、前記第1および
第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧を演算する差圧演
算回路122と、前記可変容量形ポンプ1からの作動油
の目標圧力Psを設定する目標圧力設定手段25と、前
記第1の圧力検出手段からの検出圧力Pdの信号と前記
目標圧力設定手段によって設定された目標圧力との偏差
を求める減算回路34と、前記減算回路の出力に関連
し、前記偏差が零になるように圧力補正信号を求めて前
記電磁リリーフ弁6を制御する補償回路29とを備え、
前記補償回路29は、前記減算回路34からの出力信号
を積分処理する積分補償回路61と、前記減算回路から
の出力信号を前記積分補償回路に送給、送給停止するた
めのスイッチ手段76とを有し、前記スイッチ手段76
に関連してタイマ手段96が設けられ、前記減算回路3
4からの出力信号が所定範囲内になるとタイマ手段96
が計時を開始し、このタイマ手段96が所定の時間を計
時すると、スイッチ手段76は前記減算回路34からの
前記出力信号を前記積分補償回路61に送給し、これに
より前記積分補償回路61の積分処理が開始されること
を特徴とする可変容量形ポンプの制御装置である。
【0011】本発明に従えば、可変容量形ポンプ1の作
動油の目標圧力Psは目標圧力設定手段25によって設
定され、上記作動油の圧力が目標圧力を超えると、電磁
リリーフ弁6が開放され、可変容量形ポンプからの作動
油の一部がこの電磁リリーフ弁6を介してリリーフされ
る。電磁リリーフ弁6は、第1弁体10aに作用する第
1リリーフ管路5の圧力が、第1弁体の背面側のパイロ
ット圧力と第1ばね11aのばね力とに打ち勝つと、第
1弁体10aは、第1弁座9aから離間し、第1リリー
フ管路5の作動油の一部が第2リリーフ管路7を介して
タンクに流れる。また第2弁体10bに作用する第1弁
体10aの背面側の圧力が、電磁コイル12による電磁
力と第2ばね11bのばね力とに打ち勝つと、第2弁体
10bは、第2弁座9bから離間し、第1弁体の背面側
の作動油の一部が流路214を介してタンクに流れる。
第1の圧力検出手段13は可変容量形ポンプからの作動
油が導かれる第1リリーフ管路5の圧力を検出し、第2
の圧力検出手段114は電磁リリーフ弁の第1弁体10
aの背面側のパイロット圧を検出し、差圧演算手段12
2は第1および第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧P
d−Psを演算する。この差圧演算手段による差圧は、
ヒステリシスが存在せず、また電磁リリーフ弁を介して
のリリーフ流量に実質上比例しており、それ故に、これ
ら検出圧力の差圧を利用することによって、電磁リリー
フ弁からのリリーフ流量を高精度に制御することができ
る。さらに、電磁リリーフ弁を制御する補償回路29
は、減算回路34からの出力信号を積分処理する積分補
償回路61と、この積分補償回路への出力信号の送給を
制御するスイッチ手段76とを含み、スイッチ手段76
は減算回路からの出力信号が所定範囲内になった後タイ
マ手段96に計時されて所定時間経過後に積分補償回路
61に上記出力信号を送給する。したがて、作動油の圧
力が目標圧力に近づくと、補償回路29の積分補償回路
61による積分処理が開始されるが、その積分処理の開
始は、所定範囲内になった後所定時間経過後、換言する
とオーバシュート、またはその後のアンダーシュートの
後となる。一般的に、オーバシュートが発生すると、積
分補償回路の積分値はこのオーバシュートに起因して大
きくなり、補償回路は作動油の圧力を大きく下げるよう
に指示し、これによりアンダシュートが発生するように
なる。また、アンダーシュートが発生すると、積分補償
回路の積分値はこのアンダーシュートに起因して大きく
なり、この場合、補償回路は作動油の圧力を大きく上げ
るように指示し、これによりオーバシュートが発生する
ようになる。このように、オーバシュートおよび/また
はアンダーシュートが発生すると、作動油の圧力の目標
圧力への収束が遅れ、その静的安定が遅れる。これに対
して、上述したように、タイマ手段96を設けて補償回
路29の積分補償回路61の作動時期を幾分遅らせる
と、オーバシュート(さらにはそれに続くアンダーシュ
ート)発生時には積分補償回路による積分処理が行なわ
れず、その積分処理の開始は大きなオーバシュート(さ
らにはそれに続くアンダーシュート)の後のある程度安
定したときとなる。したがって、補償回路の積分値が大
きくなることが回避でき、作動油の圧力を短時間に安定
させることができる。またタイマ手段96を設けること
によって、このタイマ手段で設定される時間、積分処理
を遅延させることができ、簡単な構成でもって積分補償
回路の作動を遅延させることができる。
【0012】また本発明は、可変要素を変化することに
よって作動油の吐出流量を変化させることができる可変
容量形ポンプ1からの作動油の圧力を、電磁リリーフ弁
6によって制御する可変容量形ポンプの制御装置におい
て、前記電磁リリーフ弁6であって、第1弁座9aおよ
び第2弁座9bが形成される弁ハウジング8と、可変容
量形ポンプ1からの作動油を供給するための管路4に連
なる第1リリーフ管路5とタンクに連なる第2リリーフ
管路7とを第1弁座に着座および離間して開閉する第1
弁体10aと、第1弁体が第1弁座に着座する方向に第
1弁体にばね力を与える第1ばね11aと、パイロット
流路112を介して管路5に連通する第1弁体10aの
背面側とタンクに連なる流路214とを第2弁座に着座
および離間して開閉する第2弁体10bと、第2弁体1
0bが第2弁座9bに着座する方向に第2弁体10bに
ばね力を与える第2ばね11bと、第2弁体10bに付
設されるプランジャ211と、励磁されることによって
プランジャ211を第2弁体10bの方向に移動させて
第2弁体10bに作用させる電磁コイル12と、パイロ
ット流路112に配設される絞り部材250とを有する
電磁リリーフ弁6と、前記可変容量形ポンプからの作動
油の圧力を制御するための第1の負帰還回路24であっ
て、前記可変容量形ポンプ1からの作動油が導かれる第
1リリーフ管路5の圧力を検出する第1の圧力検出手段
13と、前記電磁リリーフ弁6の第1弁体10aの背面
側のパイロット圧力を検出する第2の圧力検出手段11
4と、前記第1および第2の圧力検出手段の検出圧力の
差圧を演算する差圧演算回路122と、前記可変容量形
ポンプ1からの作動油の目標圧力Psを設定する目標圧
力設定手段25と、前記第1の圧力検出手段からの検出
圧力Pdの信号と前記目標圧力設定手段によって設定さ
れた目標圧力との第1の偏差を求める第1の減算回路3
4と、前記第1の減算回路の出力に関連し、前記第1の
偏差が零になるように圧力補正信号を求めて前記電磁リ
リーフ弁を制御する第1の補償回路29とを有する第1
の負帰還回路24と、前記可変容量形ポンプ1からの作
動油の流量を制御するための第2の負帰還回路24aで
あって、前記可変容量形ポンプ1からの作動油の流量を
検出する流量検出手段18と、前記流量検出手段からの
検出流量の信号と入力信号との第2の偏差を求める第2
の減算回路34aと、前記第2の減算回路の出力に関連
し、前記第2の偏差が零になるように前記可変要素を変
化させる第2の補償回路29aとを有する第2の負帰還
回路24aと、前記可変容量形ポンプから送給される作
動油の目標流量を設定する目標流量設定手段25aと、
前記第2の減算回路34aに入力される入力信号を切換
えるための切換制御手段88とを備え、前記切換制御手
段88は、第1の圧力検出手段13の検出圧力Pdの目
標圧力Psに対する差が所定値より大きいとき、前記差
圧演算回路122からの差圧の信号と前記流量検出手段
18からの検出流量の信号とを演算して、作動油のリリ
ーフ量が小さくなるようにこの演算出力信号を前記入力
信号として前記第2の減算回路34aに与え、一方、前
記第1の圧力検出手段13の検出圧力Pdの目標圧力P
sに対する差が所定値以下のとき、前記目標流量設定手
段25aからの目標流量の信号を前記入力信号して前記
第2の減算回路34aに与え、前記第1の補償回路29
は、前記第1の減算回路34からの出力信号を積分処理
する第1の積分補償回路61と、前記第1の減算回路3
4からの出力信号を前記第1の積分補償回路61に送
給、送給停止するための第1のスイッチ手段76とを有
し、前記第1のスイッチ手段76に関連して第1のタイ
マ手段96が設けられ、前記第1の減算回路34からの
出力信号が第1の範囲内になると第1のタイマ手段96
が計時を開始し、この第1のタイマ手段96が第1の時
間を計時すると、第1のスイッチ手段76は、前記第1
の減算回路34からの前記出力信号を前記第1の積分補
償回路61に送給し、これにより前記第1の積分補償回
路の積分処理が開始されることを特徴とする可変容量形
ポンプの制御装置である。
【0013】本発明に従えば、可変容量形ポンプ1から
の作動油の圧力は電磁リリーフ弁6によって制御され、
この電磁リリーフ弁6は第1の負帰還回路24によって
制御される。また、作動油の流量は可変要素によって制
御され、この可変要素は第2の負帰還回路24aによっ
て制御される。圧力制御状態においては、第1の検出手
段13によって検出される検出圧力Pdの目標圧力設定
手段25によって設定される目標圧力Psに対する差が
所定値を超えると、可変容量形ポンプからの作動油の一
部が電磁リリーフ弁6を介してリリーフされる。電磁リ
リーフ弁6は、第1弁体10aに作用する第1リリーフ
管路5の圧力が、第1弁体の背面側のパイロット圧力と
第1ばね11aのばね力とに打ち勝つと、第1弁体10
aは、第1弁座9aから離間し、第1リリーフ管路5の
作動油の一部が第2リリーフ管路7を介してタンクに流
れる。また第2弁体10bに作用する第1弁体10aの
背面側の圧力が、電磁コイル12による電磁力と第2ば
ね11bのばね力とに打ち勝つと、第2弁体10bは、
第2弁座9bから離間し、第1弁体の背面側の作動油の
一部が流路214を介してタンクに流れる。第1の圧力
検出手段13は可変容量形ポンプからの作動油が導かれ
る第1リリーフ管路5の圧力を検出し、第2の圧力検出
手段114は電磁リリーフ弁6の第1弁体10aの背面
側のパイロット圧を検出し、差圧演算手段122は第1
および第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧Pd−Pc
を演算する。この差圧演算手段による差圧は、ヒステリ
シスが存在せず、また電磁リリーフ弁を介してのリリー
フ流量に実質上比例しており、それ故に、これら検出圧
力の差圧を利用することによって、電磁リリーフ弁から
のリリーフ流量を高精度に制御することができる。さら
に、電磁リリーフ弁を制御する第1の補償回路29は、
第1減算回路34からの出力信号を積分処理する第1の
積分補償回路61と、この第1の積分補償回路への出力
信号の送給を制御する第1のスイッチ手段76とを含
み、第1のスイッチ手段76は第1の減算回路からの出
力信号が第1の範囲内になった後第1のタイマ手段96
に計時されて第1の時間経過後に第1の積分補償回路6
1に上記出力信号を送給する。したがって、作動油の圧
力が目標圧力に近づくと、第1の補償回路29の第1の
積分補償回路61による積分処理が開始されるが、その
積分処理の開始は、第1の範囲内になった後第1の時間
経過後となる。このように第1の積分補償回路の作動時
期を幾分遅らせると、オーバシュート(それに続くアン
ダーシュート)発生時には第1の積分補償回路による積
分処理が行なわれず、その積分処理の開始は大きなオー
バシュート(それに続くアンダーシュート)の後のある
程度安定したときとなり、したがって、作動油の圧力を
短時間に安定させることができる。また第1のタイマ手
段96が設けられることによって、この第1のタイマ手
段で設定される時間、積分処理を遅延させることがで
き、簡単な構成でもって第1の積分補償回路61の作動
を遅延させることができる。
【0014】なお、第1の圧力検出手段13の検出圧力
の目標圧力に対する差が所定値以下のときには、制御装
置は流量制御状態となる。この流量制御状態では、切換
制御手段88の作用によって、目標流量設定手段25a
によって設定された目標流量の信号が入力信号として第
2の減算回路34aに送給され、第2の負帰還回路24
aは、可変容量形ポンプからの作動油の流量が目標流量
となるように可変要素を制御する。
【0015】本発明は、前記第2の補償回路29aは、
前記第2の減算回路34aからの出力信号を積分処理す
る第2の積分補償回路61aと、前記第2の減算回路3
4aからの出力信号を前記第2の積分補償回路61aに
送給、送給停止するための第2のスイッチ手段76aと
を有し、前記第2のスイッチ手段76aに関連して第2
タイマ手段96aが設けられ、前記第2の減算回路34
aからの出力信号が第2の範囲内になると第2のタイマ
手段96aが計時を開始し、この第2のタイマ手段96
aが第2の時間を計時すると、第2のスイッチ手段76
aは前記第2の減算回路34aからの出力信号を前記第
2の積分補償回路61aに送給し、これにより前記第2
の積分補償回路61aの積分処理が開始されることを特
徴とする。
【0016】本発明に従えば、可変要素を制御する第2
の補償回路29aは、第2減算回路34aからの出力信
号を積分処理する第2の積分補償回路61aと、この第
2の積分補償回路への出力信号の送給を制御する第2の
スイッチ手段76aとを含み、流量制御状態において、
第2のスイッチ手段は第2の減算回路からの出力信号が
第2の範囲内になった後第2のタイマ手段96aに計時
されて第2の時間経過後に第2の積分補償回路61aに
第2の減算回路からの出力信号を送給する。したがっ
て、作動油の流量が目標流量に近づくと、第2の補償回
路の第2の積分補償回路による積分処理が開始される
が、その積分処理の開始は、第2の範囲内になった後第
2の時間経過後となる。このように第2の積分補償回路
の作動時期を幾分遅らせると、オーバシュート(それに
続くアンダーシュート)発生時には第2の積分補償回路
による積分処理が行なわれず、その積分処理の開始は大
きなオーバシュート(それに続くアンダーシュート)の
後のある程度安定したときとなり、したがって、作動油
の流量を短時間に安定させることができる。
【0017】
【0018】また第2のタイマ手段96aが設けられて
いるので、第2のタイマ手段によって設定される第2の
時間、第2の積分補償回路61aの積分処理の開始時期
を遅らせることができ、比較的簡単な構成でもって第2
の積分補償回路61aの作動を遅延させることができ
る。
【0019】さらに、本発明は、可変要素を変化するこ
とによって作動油の吐出流量を変化させることができる
可変容量形ポンプ1からの作動油の圧力を、電磁リリー
フ弁6によって制御する可変容量形ポンプ1の制御装置
において、前記電磁リリーフ弁6であって、第1弁座9
aおよび第2弁座9bが形成される弁ハウジング8と、
可変容量形ポンプ1からの作動油を供給するための管路
4に連なる第1リリーフ管路5とタンクに連なる第2リ
リーフ管路7とを第1弁座に着座および離間して開閉す
る第1弁体10aと、第1弁体が第1弁座に着座する方
向に第1弁体にばね力を与える第1ばね11aと、パイ
ロット流路112を介して管路5に連通する第1弁体1
0aの背面側とタンクに連なる流路214とを第2弁座
に着座および離間して開閉する第2弁体10bと、第2
弁体10bが第2弁座9bに着座する方向に第2弁体1
0bにばね力を与える第2ばね11bと、第2弁体10
bに付設されるプランジャ211と、励磁されることに
よってプランジャ211を第2弁体10bの方向に移動
させて第2弁体10bに作用させる電磁コイル12と、
パイロット流路112に配設される絞り部材250とを
有する電磁リリーフ弁6と、前記可変容量形ポンプ1か
らの作動油の圧力を制御するための第1の負帰還回路2
4であって、前記可変容量形ポンプ1からの作動油が導
かれる第1リリーフ管路5の圧力を検出する第1の圧力
検出手段13と、前記電磁リリーフ弁6の第1弁体10
aの背面側のパイロット圧力を検出する第2の圧力検出
手段114と、前記第1および第2の圧力検出手段の検
出圧力の差圧を演算する差圧演算回路122と、前記可
変容量形ポンプ1からの作動油の目標圧力Psを設定す
る目標圧力設定手段25と、前記第1の圧力検出手段か
らの検出圧力Pdの信号と前記目標圧力設定手段によっ
て設定された目標圧力との第1の偏差を求める第1の減
算回路34と、前記第1の減算回路の出力に関連し、前
記第1の偏差が零になるように圧力補正信号を求めて前
記電磁リリーフ弁を制御する第1の補償回路29とを有
する第1の負帰還回路24と、前記可変容量形ポンプ1
からの作動油の流量を制御するための第2の負帰還回路
24aであって、前記可変容量形ポンプ1からの作動油
の流量を検出する流量検出手段18と、前記流量検出手
段からの検出流量の信号と入力信号との第2の偏差を求
める第2の減算回路34aと、前記第2の減算回路の出
力に関連し、前記第2の偏差が零になるように前記可変
要素を変化させる第2の補償回路29aとを有する第2
の負帰還回路24aと、前記可変容量形ポンプから送給
される作動油の目標流量を設定する目標流量設定手段2
5aと、前記第2の減算回路34aに入力される入力信
号を切換えるための切換制御手段88とを備え、前記切
換制御手段88は、第1の圧力検出手段13の検出圧力
Pdの目標圧力Psに対する差が所定値より大きいと
き、前記差圧演算回路122からの差圧の信号と前記流
量検出手段18からの検出流量の信号とを演算して、作
動油のリリーフ量が小さくなるようにこの演算出力信号
を前記入力信号として前記第2の減算回路34aに与
え、一方、前記第1の圧力検出手段13の検出圧力Pd
の目標圧力Psに対する差が所定値以下のとき、前記目
標流量設定手段25aからの目標流量の信号を前記入力
信号して前記第2の減算回路34aに与え、前記第2の
補償回路29aは、前記第2の減算回路34aからの出
力信号を積分処理する積分補償回路61aと、前記第2
の減算回路34aからの出力信号を前記積分補償回路6
1aに送給、送給停止するためのスイッチ手段76aと
を有し、前記スイッチ手段76aに関連してタイマ手段
96aが設けられ、前記第2の減算回路34aからの出
力信号が所定範囲内になるとタイマ手段96aが計時を
開始し、このタイマ手段96aが所定の時間を計時する
と、スイッチ手段76aは前記第2の減算回路34aか
らの前記出力信号を前記積分補償回路61aに送給し、
これにより前記積分補償回路61aの積分処理が開始さ
れることを特徴とする可変容量形ポンプの制御装置であ
る。
【0020】本発明に従えば、可変容量形ポンプ1から
の作動油の圧力は電磁リリーフ弁6によって制御され、
この電磁リリーフ弁6は第1の負帰還回路24によって
制御される。電磁リリーフ弁6は、第1弁体10aに作
用する第1リリーフ管路5の圧力が、第1弁体の背面側
のパイロット圧力と第1ばね11aのばね力とに打ち勝
つと、第1弁体10aは、第1弁座9aから離間し、第
1リリーフ管路5の作動油の一部が第2リリーフ管路7
を介してタンクに流れる。また第2弁体10bに作用す
る第1弁体10aの背面側の圧力が、電磁コイル12に
よる電磁力と第2ばね11bのばね力とに打ち勝つと、
第2弁体10bは、第2弁座9bから離間し、第1弁体
の背面側の作動油の一部が流路214を介してタンクに
流れる。第1の圧力検出手段13は可変容量形ポンプか
らの作動油が導かれる第1リリーフ管路5の圧力を検出
し、第2の圧力検出手段114は電磁リリーフ弁の第1
弁体10aの背面側のパイロット圧を検出し、差圧演算
手段122は第1および第2の圧力検出手段の検出圧力
の差圧Pd−Psを演算する。この差圧演算手段による
差圧は、ヒステリシスが存在せず、また電磁リリーフ弁
を介してのリリーフ流量に実質上比例しており、それ故
に、これら検出圧力の差圧を利用することによって、電
磁リリーフ弁からのリリーフ流量を高精度に制御するこ
とができる。また、作動油の流量は可変要素によって制
御され、この可変要素は第2の負帰還回路24aによっ
て制御される。流量制御状態においては、スイッチ手段
76aは第2の減算回路からの出力信号が所定範囲内に
なった後タイマ手段96aに計時されて所定時間経過後
に積分補償回路61aに第2の減算回路からの出力信号
を送給する。したがって、作動油の流量が目標流量に近
づくと、第2の補償回路の積分補償回路61aによる積
分処理が開始されるが、その積分処理の開始は、所定範
囲内になった後所定時間経過後となる。このように積分
補償回路の作動時期を幾分遅らせると、オーバシュート
(それに続くアンダーシュート)発生時には積分補償回
路による積分処理が行なわれず、その積分処理の開始は
大きなオーバシュート(それに続くアンダーシュート)
の後のある程度安定したときとなり、したがって、作動
油の流量を短時間に安定させることができる。またタイ
マ手段96aが設けられるので、タイマ手段によって設
定される時間、積分処理の開始時期を遅らせることがで
き、比較的簡単な構成でもって、積分補償回路61aの
作動を遅延させることができる。
【0021】上述の各発明において、「信号の演算」
は、信号の表すデータ値演算を意味し、「信号が範囲内
にある」は、信号の表すデータ値が範囲内にあることを
意味するものとし、また以下においてもそれぞれ同様の
意味で用いる。なお演算は、和算、減算、乗算および除
算をはじめ、微分演算、積分演算などを含む。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う可変容量形
ポンプの制御装置の一実施形態の電気的構成を示すブロ
ック図である。この電気的構成によって、図2に示され
る可変容量形ポンプの1つとしての可変容量形斜板式ア
キシアルピストンポンプ1から吐出される作動油の圧力
および流量が制御される。図2において、ポンプ1から
の作動油によって、たとえば射出成形機における溶融さ
れた合成樹脂が金型に一定の圧力に保たれたままで、そ
の金型内への合成樹脂の流れに応じて射出の流量、した
がって作動油の流量を追随させることができる。ポンプ
本体2と補助ポンプ3とはそれらの回転軸が連結され、
駆動源によって一定速度で回転駆動される。ポンプ本体
2からの作動油は管路4からシリンダなどのアクチュエ
ータ(図示せず)に供給される。管路4には、第1リリ
ーフ管路である管路5を介して電磁リリーフ弁6が接続
され、第2リリーフ管路である管路7を介して作動油の
一部がタンク215に戻される。図2に示されるポンプ
1の構成では、流量制御のために油圧比例制御弁15お
よび電磁比例制御弁19が用いられ、構成が比較的簡単
であるという利点がある。
【0023】図3は、電磁リリーフ弁6の一例を示す簡
略化された断面図である。弁ハウジング8には第1弁座
9aが形成され、第1弁体10aが第1ばね11aのば
ね力によって着座する方向にばね力が与えられている。
この弁ハウジング8には、また、第2弁座9bが形成さ
れ、第2弁体10bが第2ばね11bのばね力によって
着座する方向にばね力が付与されている。第2弁体10
bにはプランジャ211が付設され、電磁コイル12が
励磁されることによって、プランジャ211が第2弁体
10bの方向に移動してこれに作用する。管路5と第1
弁体10aの背面側とはパイロット流路112を介して
連通され、このパイロット流路112に作用する圧力は
第1弁体10aを着座する方向に作用する。パイロット
流路112には、そこを流れる作動油の流路を規制する
絞り部材250が配設されている。したがって第1弁体
10aに作用する管路5の圧力が、パイロット流路11
2のパイロット圧力と第1ばね11aのばね力とに打ち
勝つと、第1弁体10aは弁座9aから離間し、作動油
の一部が管路5から管路7に流れる。また、第2弁体1
0bの背面側は流路214を介して油タンク215に連
通されている。したがって、第2弁体10bに作用する
第1弁体10aの背面側の圧力が、電磁コイル12によ
る電磁力と第2ばね11bのばね力とに打ち勝つと、第
2弁体10bは弁座9bから離間し、第1弁体10aの
背面側の作動油の一部が流路214を介して油タンク2
15に流れる。
【0024】本実施形態では、管路5に第1の圧力検出
手段13が配設され、またパイロット流路112に連通
する流路113には第2の圧力検出手段114が配設さ
れている。第1および第2の圧力検出手段13,114
は流体の圧力を検出する圧力計から構成することがで
き、第1の圧力検出手段13は、管路5の作動油の圧
力、換言するとポンプ本体2から管路4を通して送給さ
れる作動油の圧力を検出し、また第2の圧力検出手段1
14は、パイロット流路112の圧力、換言すると、絞
り部材150を介して弁体10aの背面側に作用する作
動油の圧力を検出する。
【0025】ポンプ1の斜板である可変要素の傾斜角度
を変化させるために、補助ポンプ3からの作動油が管路
14を経て、小ピストン115のための小シリンダ室1
16に供給されるとともに、油圧比例制御弁15を介し
て大ピストン16のための大シリンダ室17に供給され
る。斜板、したがってピストン16の変位位置は、ポテ
ンショメータなどによって実現される位置検出手段18
によって検出され、これによって斜板の傾斜角度、した
がって管路4から吐出される作動油の流量が検出される
ことになる。したがって、この位置検出手段18は、以
下の説明では、流量検出手段と呼ぶことにする。管路1
4からの作動油は、電磁比例制御弁19から管路20を
経て、油圧比例制御弁15のシリンダ室21に与えら
れ、油圧比例制御弁15から管路22を経て前記シリン
ダ室17への作動油の状況を連続的に変化させることが
できる。
【0026】本実施形態では、油圧比例制御弁15の偏
倚ばね15aの偏倚力とシリンダ室21に作用する作動
油の圧力とがつり合っているときには、この油圧比例制
御弁15は図2に示す中立位置に保持され、ポンプ1の
斜板はその角度位置に保持される。これに対し、作動油
の圧力が上昇(または低下)してその圧力が偏倚ばね1
5aの偏倚力よりも大きく(または小さく)なると、比
例制御弁15は図2において左方(または右方)に移動
して管路22と管路117(または14)とが比例制御
弁15を介して連通され、大シリンダ室17内の作動油
が管路22,117を通して戻される(または管路14
からの作動油が管路22を通して大シリンダ室17に供
給される)。したがって、大ピストン16が図2におい
て右方(または左方)に移動され、斜板の傾斜角度が大
きく(または低く)なり、ポンプ本体2からの吐出量が
低下(または増大)する。
【0027】図3に示される一例の電磁リリーフ弁6
は、図1において伝達関数がGp2を有する制御回路3
2として等価的に置き換えられる。また図2に示される
ポンプ1は、図1において参照符32aで示されるよう
に伝達関数Gq2を有する制御回路32aとして等価的
に置き換えられる。この伝達関数Gq2の制御回路32
aは、ポンプ本体2、補助ポンプ3、油圧比例制御弁1
5、斜板、その斜板を駆動するピストン16および電磁
比例制御弁19などを等価的に含む。図1のライン11
8に導出される制御量は、第2の圧力検出手段114に
よる作動油の検出圧力の信号が導出されるラインであ
る。また、ライン119に導出される制御量は、第1の
圧力検出手段13による作動油の検出圧力の信号が導出
されるラインである。さらに制御回路32aからライン
118aを介して導出される信号は、斜板の変位位置を
検出する流量検出手段18が表す管路4からの作動油の
検出流量の信号が導出されるラインである。圧力制御を
行う第1の負帰還回路24と作動油の流量を制御する第
2の負帰還回路24aとは類似の構成を有し、対応する
部分には同一の数字に添え字aを付して示す。
【0028】ポンプ本体2から管路4に供給される作動
油の圧力のための目標圧力Psは、目標圧力設定手段2
5において設定される。この目標圧力の信号はライン2
6からフィードフォワード制御を行うための伝達関数G
p1を有するオープン制御回路31に与えられるととも
に、第1の減算回路34の一方の入力に与えられる。第
1の圧力検出手段13からの出力はライン27を介して
第1の減算回路34の他方の入力に与えられる。この第
1の減算回路34は、目標圧力の信号から検出圧力Pd
の信号を減算した第1の偏差を表す信号をライン28に
導出して第1の補償回路29に与える。なお、第1の補
償回路29については後に詳述する。オープン制御回路
31の出力と第1の補償回路29からライン77に導出
される圧力補正信号とは、第1の演算回路75において
加算される。第1の演算回路75からライン78に導出
される信号は、演算回路120に送給され、この演算回
路120にて演算処理されて、ライン121から電磁リ
リーフ弁6の電磁コイル12に与えられる。さらにまた
位相進み補償回路79が備えられる。第1の補償回路2
9は、第1の減算回路34の出力に応答して、第1の偏
差が零となるようにするための圧力補正信号を求めてラ
イン77に導出する。
【0029】この実施形態では、目標圧力設定手段25
によって設定される圧力を直接目標圧力として利用して
いるが、これに代えて、たとえば所定の指令目標圧力パ
ターンが記憶された指令圧力設定手段を設け、目標圧力
設定手段25によって設定された目標圧力に対応する指
令目標圧力パターンを選択し、指令目標圧力パターンに
基づいて指令圧力設定手段によって設定される指令目標
圧力を目標圧力として利用することもできる。なお、こ
の指令目標圧力パターンは制御装置毎に適宜設定され、
指令目標圧力パターンの一例として、第1の圧力検出手
段13の検出圧力が目標圧力より小さい第1の圧力以下
であるときには上記目標圧力より小さい第1の指令圧力
を目標指令圧力として設定し、上記検出圧力が目標圧力
になると上記目標圧力を目標指令圧力として設定し、ま
た上記検出圧力が第一の圧力より大きくかつ上記目標圧
力より小さいときには第1の圧力検出手段13の検出圧
力が上昇するに伴って目標指令圧力も比例的に増大する
ように設定することができる。
【0030】本実施形態においては、第1の圧力検出手
段13の検出圧力Pdの信号はライン119に導出され
た後、ライン123を通って差圧演算回路122に送給
され、また第2の圧力検出手段114の検出圧力Pcの
信号はライン124に導出された後、差圧演算回路12
2に送給される。差圧演算回路122は、第1の圧力検
出手段13の検出信号Pdの信号から第2の圧力検出手
段114の検出圧力Pcの信号を減算してその検出圧力
の差圧(Pd−Pc)を生成する。差圧演算回路122
からの差圧(Pd−Pc)の信号は、ライン125に導
出され、伝達関数HP5を有する制御回路126に与え
られた後、ライン127を通して演算回路120に送給
され、演算回路120は、第1の演算回路75からの信
号からこのライン127からの信号を減算して電磁コイ
ル12に与える。
【0031】ポンプ1の管路4から吐出される作動油の
吐出流量は、目標流量設定手段25aにおいて設定され
る。その出力はライン26aを経て切換スイッチ手段8
0の切換スイッチ81における一方の個別接点82に与
えられる。切換スイッチ81はもう1つの個別接点83
を有する。共通接点84は、個別接点82または83に
切換わって導通することができる。共通接点84からの
出力はライン85から伝達関数Gq1を有するオープン
制御回路31aに与えられる。このオープン制御回路3
1aの出力は、第2演算回路75aに与えられ、第2補
償回路29aからライン77aに導出される流量補正信
号に加算されて演算される。第2演算回路75aの出力
は、ライン78aを経て、ポンプ1の電磁比例制御弁1
9に与えられ、これによってピストン16、したがって
斜板が角変位駆動され、吐出流量が変化される。
【0032】流量検出手段18によって検出されるポン
プ本体2からライン4に吐出される作動油の検出流量の
信号はライン27aから第2の減算回路34aの一方の
入力に与えられ、この第2の減算回路34aにはライン
85からの入力信号が他方の入力に与えられる。第2の
減算回路34aは、ライン85からの入力信号からライ
ン27aの検出流量の信号を減算し、その第2の偏差を
表す信号をライン28aに導出して第2の補償回路29
aに与える。第2の補償回路29aは、第2の減算回路
34aの出力に応答し、第2の偏差が零となるように斜
板、したがってピストン16を変化するための流量補正
信号を前述のようにライン77aに導出する。なお、第
2の補償回路29aについては、後に詳述する。流量検
出手段18の出力はまた、位相進み補償回路79aに与
えられ、その位相進み補償回路79aの出力は、演算回
路75aに与えられて減算され、この演算回路75aか
らライン78aに導出される信号によって、前述のよう
に電磁比例制御弁19が制御される。
【0033】図4は、電磁リリーフ弁6の圧力オーバラ
イド特性を示すグラフである。目標圧力設定手段25の
目標圧力となるようにするための管路4における作動油
の圧力制御動作状態において、電磁リリーフ弁6はクラ
ッキング圧においてはリリーフ流量Qは零であるがこの
クラッキング圧よりもわずかに高くなると、電磁リリー
フ弁6が開放されて、わずかなリリーフ流量でライン7
から作動油の一部が流れ出される。上記目標圧力以上で
は、目標圧力を上記クラッキング圧力よりも幾分高い圧
力に設定すると、上記目標圧力においてわずかなリリー
フ流量でライン7を通して作動油の一部がリリーフされ
る。図4のラインL1で示されるように、そのリリーフ
流量と第1および第2の圧力検出手段13,114の検
出圧力の差圧(Pd−Pc)とは、目標流量を越える範
囲では実質上比例関係で増大する特性を有する。リリー
フ流量が多くなると、その圧力オーバライド特性によっ
て、圧力が目標圧力よりも高くなる傾向がある。したが
って第1の補償回路29からライン77に導出される圧
力補正信号は、第1の圧力検出手段13によって検出さ
れる検出圧力を下げる偏差信号であり、この圧力補正信
号のレベルは、上記わずかなリリーフ流量を超える不必
要なリリーフ流量と一次関数の関係、たとえば比例関係
にある。
【0034】本実施形態では、流量検出手段18によっ
て検出される作動油の検出流量の信号に、オーバライド
特性における圧力上昇とほぼ同一の関係にある第1の圧
力検出手段13と第2の圧力検出手段114の検出圧力
との差圧(Pd−Pc)の信号を第2演算回路93で加
算し、この値を圧力制御動作中において第2の負帰還回
路24aの目標流量となる入力信号として切換スイッチ
手段81の個別接点83から共通接点84に与える。す
なわち図4においてリリーフ流量Q1の場合第1および
第2の圧力検出手段13,114の検出圧力の差圧(P
d−Pc)が増大して参照符87で示される圧力差P1
になったとき、第1の補償回路29からライン77に導
出される圧力補正信号は、圧力差ΔP1だけ圧力を減少
させる偏差信号であって、このときのリリーフ流量Qが
零に近いわずかなリリーフ流量(目標圧力におけるリリ
ーフ流量)θ0となるように、第2の補償回路29aの
目標流量となる入力信号として、次に述べるように、ラ
イン85に与えられる。こうして無駄となる大きなリリ
ーフ流量Q1が生じることを防ぎ、無駄流量をできるだ
け小さくすることが可能になる。
【0035】本実施形態では、切換制御手段88が設け
られる。この切換制御手段88における第2の演算回路
89は、差圧演算回路122からの差圧の信号が正であ
るときにのみその差圧の信号をライン90に導出する比
較回路91と、ライン90を介する差圧(Pd−Pc)
の信号に応答し伝達関数Hp4を有する制御回路92と
を有する。差圧演算回路122の差圧が正であるという
ことは、第1の圧力検出手段13によって検出される検
出圧力が、第2の圧力検出手段114によって検出され
る検出圧力を超えるときであり、そのときの圧力差の信
号が上述のように演算回路93に与えられる。演算回路
93は、流量検出手段18のライン27aを介する検出
流量の信号と第1の演算回路89における制御回路92
からの出力とを加算して、検出流量に前記差を加算した
流量を表す信号を、ライン94に導出して、切換スイッ
チ81の個別接点83に与える。差圧演算回路122か
らの圧力差の信号はヒステリシス特性を有しておらず、
また補正のための信号も含んでいないので誤差の少ない
ものであり、それゆえに、この信号を利用することによ
って後述する作動油の流量制御を高精度に行うことがで
きる。
【0036】切換スイッチ81とともに切換スイッチ手
段80を構成する切換スイッチ制御手段95は、第1の
圧力検出手段13の検出圧力の目標圧力に対する差が所
定値より大きいとき、本実施形態では、第1の補償回路
29の圧力補正信号が負であるとき、すなわち第1の圧
力検出手段13の検出圧力が目標圧力設定手段25によ
って設定された目標圧力を超えるとき、切換スイッチ8
1の共通接点84を個別接点83に導通し、これによっ
て演算回路93の出力をライン85を介して第2の補償
回路29aの目標圧力となる入力信号として与える。切
換スイッチ制御手段95はまた、第1の圧力検出手段1
3の検出圧力の目標圧力に対する差が所定値以下のと
き、本実施形態では、第1の補償回路29の圧力補正信
号に応答し、第1の圧力検出手段13の検出圧力が上記
目標圧力以下であるとき、切換スイッチ81の共通接点
84を個別接点82に導通し、これによって目標流量設
定手段25aからの目標流量の信号を、ライン26aか
らライン85に与えて第2の補償回路29aの入力信号
とし、作動油の圧力を目標圧力に上昇して到達させるこ
とを可能にする。
【0037】第1の補償回路29の具体的な構成につい
て、再び図1を参照して説明する。第1の減算回路34
からライン28に導出される第1の偏差の信号は、伝達
関数Hp1を有する補償回路51に与えられ、その出力
はリミタ50に与えられる。リミタ50は図5に示され
るように、入力される補償回路51からの信号がM1〜
M2を超えるとき、出力をM1,M2に制限する。第1
のリミタ50の出力は、演算回路65において加算され
る。ライン28を介する第1の減算回路34の出力はま
た、第1のスイッチ手段76を介して伝達関数Hp2を
有する補償回路62に与えられる。この補償回路62の
出力は、第1の積分補償回路61に与えられて第1の減
算回路34からの出力に対する積分動作が行われる。第
1の積分補償回路61の出力は第2のリミタ60に与え
られ、前述の図5と同様なリミタ動作が行われる。演算
回路65は、リミタ60の出力を、前述のリミタ50の
出力とともに加算し、ライン77に圧力補正信号として
導出する。
【0038】第1のスイッチ手段76を開閉動作するた
めに、第1のレベル弁別手段96と第1のタイマ手段1
32が設けられている。第1の補償回路における第1の
レベル弁別手段96は、第1の減算回路34からライン
28に導出される第1の偏差の絶対値が予め定める値を
超えるとき、換言すると目標圧力をたとえば170kg
f/cm2 に設定した場合、第1の偏差の絶対値がたと
えば10kgf/cm2 を超えると第1の範囲から外
れ、第1のレベル弁別手段96は第1のスイッチ手段7
6を開状態にし、第1の減算回路34からの出力信号が
第1の積分補償回路61に送給されることはない。一
方、ポンプ本体2からの作動油の圧力が上昇して第1の
減算回路34の第1の偏差が第1の範囲内になる(換言
すると、たとえば160kgf/cm2<Pd<180
kgf/cm2になる)と、第1のレベル弁別手段96
は作動信号を生成する。
【0039】このように作動信号が生成されると、第1
のタイマ手段132は計時を開始し、この第1のタイマ
手段132が第1の時間、たとえば0.2〜0.5秒程
度に設定される時間計時した後に、この作動信号によっ
て第1のスイッチ手段76が閉状態に保持される。第1
のスイッチ手段76が閉になると、第1の減算回路34
からの出力信号がこの第1のスイッチ手段76を介して
補償回路62および第1の積分補償回路61に送給さ
れ、第1の積分補償回路61による積分処理が開始され
る。なお、このように第1の積分補償回路61を設ける
ことによって、作動油の圧力制御を行う際に第1の減算
回路34の第1の偏差に所定の偏差が残るようになる。
【0040】このように第1の積分補償回路61の作動
を幾分遅延させることによって、次のとおりの特徴が生
じる。図6を参照して説明すると、第1のタイマ手段1
32がない場合、作動油の圧力が上昇して時刻T1にお
いて第1の減算回路34の第1の偏差が第1の範囲内に
なる、換言すると作動油の圧力が圧力P1、たとえば1
60kgf/cm2 になると、第1のスイッチ手段76
が閉状態になってこの時点から第1の減算回路34から
の出力信号に対する第1の積分補償回路61による積分
処理が開始される。このとき、作動油の圧力制御におい
て図6に示すようなオーバシュートが発生すると、第1
の積分補償回路61の積分値はこのオーバシュートに起
因して大きくなり、第1の補償回路29は作動油の圧力
を大きく下げるように指示し、これによりアンダシュー
トが発生するようになる。また、アンダシュートが発生
すると、第1の積分補償回路61の積分値はこのアンダ
シュートに起因して大きくなり、この場合、第1の作動
油の圧力を大きく上げるように指示し、これによりオー
バシュートが発生するようになる。このように、オーバ
シュートおよび/またはアンダシュートが発生すると、
作動油の圧力の目標圧力への収束が遅れ、その静的安定
が遅れる。これに対して、第1のタイマ手段132を設
けて第1の積分補償回路61の積分処理の開始を第1の
時間ΔT遅らせると、オーバシュート、必要に応じてさ
らにそれに続くアンダーシュート時には第1の積分補償
回路61による積分処理が行われず、その積分処理の開
始は大きなオーバシュート、必要に応じてさらにそれに
続くアンダーシュートの後の作動油の圧力がある程度安
定したときとなる。したがって、第1の積分補償回路6
1の積分値が大きくなることが回避でき、作動油の圧力
を短時間に安定させることができる。なお、上述した記
載から理解されるごとく、第1のタイマ手段132によ
って設定される第1の時間ΔTは、第1の積分補償回路
61の積分処理に影響を与えるオーバシュートおよび/
またはアンダーシュートの発生期間を考慮して設定され
る。そして、このように第1のタイマ手段132を設け
ることによって、比較的簡単な構成でもって積分処理の
開始時期を遅らせることができ、これによって、作動油
の圧力を短時間に安定させることができる。
【0041】図7は、第1の補償回路29の動作を説明
するための波形図である。目標圧力設定手段25からラ
イン26に導出される信号は図7(1)に示される階段
波形を有するものとする。このとき第1の減算回路34
からライン28に導出される第1の偏差の波形は図7
(2)に示されるとおりである。図7(2)に示される
弁別レベルHε1,Lε1の各絶対値は等しく選ばれて
も良い。補償回路51は、図7(3)の参照符97で示
される波形を有する信号を導出し、第1のリミタ50
は、図7(3)の実線で示されるように、補償回路51
の出力を参照符98で示されるように制限して加算回路
65に与える。
【0042】レベル弁別手段96は、第1の減算回路3
4からライン28に導出される第1の偏差を、上下の弁
別レベルHε1,Lε1でレベル弁別し、その範囲Hε
1〜Lε1の範囲外であるときスイッチ76は遮断され
る。時刻t1以降において第1の偏差が前述の上下の弁
別レベルHε1〜Lε1以内にあるので、第1のタイマ
手段132の第1の時間ΔT経過後に、第1のスイッチ
手段76が導通され、したがって積分補償回路61から
は図7(4)の参照符99で示される波形を有する積分
信号が得られる。第2のリミタ60は、この積分補償回
路61の出力を参照符100で示されるように制限し、
この図7(4)の実線で示される波形を有する信号を加
算回路65に与える。こうして第1の補償回路29およ
びオープン制御回路31および位相進み補償回路79の
働きによって、ライン78には、図7(5)で示される
電磁リリーフ弁6による圧力制御のための信号が得られ
る。
【0043】ポンプ1の作動油の流量に関する第2の補
償回路29aは、前述の第1補償回路29と同様な構成
を有し、同一の数字に添え字aを付して対応する部分を
示す。流量制御状態におけるこの第2の補償回路29の
動作について概説すると、次のとおりである。第2の減
算回路34aからライン28aに導出される第2の偏差
の信号は、伝達関数Hp1を有する補償回路51aに与
えられ、その出力はリミタ50aに与えられる。リミタ
50aは、入力される補償回路51aからの信号が所定
範囲を超えるとき、出力をこの所定範囲に制限する。第
1のリミタ50aの出力は、演算回路65aにおいて加
算される。ライン28aを介する第2の減算回路34a
の出力はまた、第2のスイッチ手段76aを介して伝達
関数Hp2を有する補償回路62aに与えられる。この
補償回路62aの出力は、第2のリミタ60aに与えら
れ、上述したと同様なリミタ動作が行われる。演算回路
65aは、リミタ60aの出力を、リミタ50aの出力
とともに加算し、ライン77aに流量補正信号として導
出する。第2のスイッチ手段76aを開閉動作するため
に、第2のレベル弁別手段96aと第2のタイマ手段1
32aが設けられている。第2の補償回路29aにおけ
る第2のレベル弁別手段96aは、第2の減算回路34
aからライン28aに導出される第2の偏差の絶対値が
所定値を超えるとき、換言すると目標流量をたとえば3
00リットル/minに設定した場合、第2の偏差の絶
対値がたとえば20リットル/minを超えると第2の
範囲から外れ、第2のレベル弁別手段96aは第2のス
イッチ手段76aを開状態にし、第2の減算回路34a
からの出力信号が第2の積分補償回路61aに送給され
ることはない。一方ポンプ本体2からの作動油の流量が
上昇して第2の減算回路34aの第2の偏差が第2の範
囲内になる(換言すると、たとえば280リットル/m
in<作動油の流量<320リットル/minになる)
と、第2のレベル弁別手段96aは作動信号を生成す
る。
【0044】このように作動信号が生成されると、第2
のタイマ手段132aは計時を開始し、この第2タイマ
手段132aが第2の時間を計時した後に、この作動信
号によって第1のスイッチ手段76が閉応対に保持され
る。この第2の時間は、上記第1の時間と同じ時間に設
定してもよいが、別個の異なる時間を設定することもで
きる。第2のスイッチ手段76aが閉になると、第2の
減算回路34aからの出力信号がこの第2のスイッチ手
段76aを介して補償回路62aおよび第2の積分補償
回路61aに送給され、第2の積分補償回路61aによ
る積分処理が開始される。
【0045】このように、第2のタイマ手段132aを
設けて第2の積分補償回路61aの積分処理の開始を第
2の時間遅らせると、オーバシュート、必要に応じてさ
らにそれに続くアンダーシュート時には、第2の積分補
償回路61aによる積分処理が行われず、その積分処理
の開始は大きなオーバシュート、必要に応じてさらにそ
れに続くアンダーシュートの後の作動油の流量がある程
度安定したときとなる。したがって、第2の積分補償回
路61aの積分値が大きくなることが回避でき、作動油
の流量を短時間に安定させることができる。
【0046】位相進み補償回路79において、ライン2
3から得られる第1の圧力検出手段13の出力は、伝達
関数Hp3を有する補償回路73に与えられ、その補償
回路73の出力は、位相進み回路74に与えられ、その
位相進み回路74の出力は、演算回路75において減算
される。これによってライン78から導出される信号
は、電磁リリーフ弁6による作動油の圧力のオーバシュ
ートを抑えて、その後の減衰を速めることができるよう
になる。このことはもう1つの作動油の流量のための位
相進み補償回路79aに関しても同様であり、ピストン
16および斜板の変位による流量のオーバシュートを抑
えて、その後の減衰を早めめることを可能にしている。
【0047】また本実施形態においては、演算回路75
にて演算された信号がさらに演算回路120に送給さ
れ、この演算回路120にて演算回路75からの信号に
差圧演算回路122からの差圧(Pd−Pc)の信号
(伝達関数HP5を有する制御回路126を通った後の
信号)が減算される。このように差圧演算回路122の
差圧の信号を利用することによって、シリンダなどのア
クチュエータ作動時等にて発生するサージ圧力も検出す
ることができ、この差圧の信号を利用して作動油の圧力
を制御することによってサージ圧力を低減させる制御が
可能となり、高精度な圧力制御において問題となりやす
いサージ圧力を著しく低減することができる。
【0048】以上、本発明に従う可変容量形ポンプの一
実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態
に限定されることなく、本発明の範囲を逸脱することな
く種々の変形、修正が可能である。
【0049】たとえば、図示の実施形態では、可変容量
ポンプからの作動油の圧力制御に関連する第1の補償回
路における第1の積分補償回路と上記作動油の流量制御
に関連する第2の補償回路における第2の積分補償回路
との双方の積分処理を幾分遅らせているが、これに限定
されることなく、第1および第2の積分補償回路のいず
れか一方の積分処理を遅らせることによっても所望の効
果は達成される。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、可変容量形ポンプ1の
作動油の目標圧力Psは目標圧力設定手段25によって
設定され、上記作動油の圧力が目標圧力を超えると、電
磁リリーフ弁6が開放され、可変容量形ポンプからの作
動油の一部がこの電磁リリーフ弁6を介してリリーフさ
れる。電磁リリーフ弁6は、第1弁体10aに作用する
第1リリーフ管路5の圧力が、第1弁体の背面側のパイ
ロット圧力と第1ばね11aのばね力とに打ち勝つと、
第1弁体10aは、第1弁座9aから離間し、第1リリ
ーフ管路5の作動油の一部が第2リリーフ管路7を介し
てタンクに流れる。また第2弁体10bに作用する第1
弁体10aの背面側の圧力が、電磁コイル12による電
磁力と第2ばね11bのばね力とに打ち勝つと、第2弁
体10bは、第2弁座9bから離間し、第1弁体の背面
側の作動油の一部が流路214を介してタンクに流れ
る。第1の圧力検出手段13は可変容量形ポンプからの
作動油が導かれる第1リリーフ管路5の圧力を検出し、
第2の圧力検出手段114は電磁リリーフ弁の第1弁体
10aの背面側のパイロット圧を検出し、差圧演算手段
122は第1および第2の圧力検出手段の検出圧力の差
圧Pd−Psを演算する。この差圧演算手段による差圧
は、ヒステリシスが存在せず、また電磁リリーフ弁を介
してのリリーフ流量に実質上比例しており、それ故に、
これら検出圧力の差圧を利用することによって、電磁リ
リーフ弁からのリリーフ流量を高精度に制御することが
できる。さらに、電磁リリーフ弁を制御する補償回路2
9は、減算回路34からの出力信号を積分処理する積分
補償回路61と、この積分補償回路への出力信号の送給
を制御するスイッチ手段76とを含み、スイッチ手段7
6は減算回路からの出力信号が所定範囲内になった後タ
イマ手段96に計時されて所定時間経過後に積分補償回
路61に上記出力信号を送給する。したがて、作動油の
圧力が目標圧力に近づくと、補償回路29の積分補償回
路61による積分処理が開始されるが、その積分処理の
開始は、所定範囲内になった後所定時間経過後、換言す
るとオーバシュート、またはその後のアンダーシュート
の後となる。一般的に、オーバシュートが発生すると、
積分補償回路の積分値はこのオーバシュートに起因して
大きくなり、補償回路は作動油の圧力を大きく下げるよ
うに指示し、これによりアンダシュートが発生するよう
になる。また、アンダーシュートが発生すると、積分補
償回路の積分値はこのアンダーシュートに起因して大き
くなり、この場合、補償回路は作動油の圧力を大きく上
げるように指示し、これによりオーバシュートが発生す
るようになる。このように、オーバシュートおよび/ま
たはアンダーシュートが発生すると、作動油の圧力の目
標圧力への収束が遅れ、その静的安定が遅れる。これに
対して、上述したように、タイマ手段96を設けて補償
回路29の積分補償回路61の作動時期を幾分遅らせる
と、オーバシュート(さらにはそれに続くアンダーシュ
ート)発生時には積分補償回路による積分処理が行なわ
れず、その積分処理の開始は大きなオーバシュート(さ
らにはそれに続くアンダーシュート)の後のある程度安
定したときとなる。したがって、補償回路の積分値が大
きくなることが回避でき、作動油の圧力を短時間に安定
させることができる。またタイマ手段96を設けること
によって、このタイマ手段で設定される時間、積分処理
を遅延させることができ、簡単な構成でもって積分補償
回路の作動を遅延させることができる。
【0051】また本発明によれば、可変容量形ポンプ1
からの作動油の圧力は電磁リリーフ弁6によって制御さ
れ、この電磁リリーフ弁6は第1の負帰還回路24によ
って制御される。また、作動油の流量は可変要素によっ
て制御され、この可変要素は第2の負帰還回路24aに
よって制御される。圧力制御状態においては、第1の検
出手段13によって検出される検出圧力Pdの目標圧力
設定手段25によって設定される目標圧力Psに対する
差が所定値を超えると、可変容量形ポンプからの作動油
の一部が電磁リリーフ弁6を介してリリーフされる。電
磁リリーフ弁6は、第1弁体10aに作用する第1リリ
ーフ管路5の圧力が、第1弁体の背面側のパイロット圧
力と第1ばね11aのばね力とに打ち勝つと、第1弁体
10aは、第1弁座9aから離間し、第1リリーフ管路
5の作動油の一部が第2リリーフ管路7を介してタンク
に流れる。また第2弁体10bに作用する第1弁体10
aの背面側の圧力が、電磁コイル12による電磁力と第
2ばね11bのばね力とに打ち勝つと、第2弁体10b
は、第2弁座9bから離間し、第1弁体の背面側の作動
油の一部が流路214を介してタンクに流れる。第1の
圧力検出手段13は可変容量形ポンプからの作動油が導
かれる第1リリーフ管路5の圧力を検出し、第2の圧力
検出手段114は電磁リリーフ弁6の第1弁体10aの
背面側のパイロット圧を検出し、差圧演算手段122は
第1および第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧Pd−
Pcを演算する。この差圧演算手段による差圧は、ヒス
テリシスが存在せず、また電磁リリーフ弁を介してのリ
リーフ流量に実質上比例しており、それ故に、これら検
出圧力の差圧を利用することによって、電磁リリーフ弁
からのリリーフ流量を高精度に制御することができる。
さらに、電磁リリーフ弁を制御する第1の補償回路29
は、第1減算回路34からの出力信号を積分処理する第
1の積分補償回路61と、この第1の積分補償回路への
出力信号の送給を制御する第1のスイッチ手段76とを
含み、第1のスイッチ手段76は第1の減算回路からの
出力信号が第1の範囲内になった後第1のタイマ手段9
6に計時されて第1の時間経過後に第1の積分補償回路
61に上記出力信号を送給する。したがって、作動油の
圧力が目標圧力に近づくと、第1の補償回路29の第1
の積分補償回路61による積分処理が開始されるが、そ
の積分処理の開始は、第1の範囲内になった後第1の時
間経過後となる。このように第1の積分補償回路の作動
時期を幾分遅らせると、オーバシュート(それに続くア
ンダーシュート)発生時には第1の積分補償回路による
積分処理が行なわれず、その積分処理の開始は大きなオ
ーバシュート(それに続くアンダーシュート)の後のあ
る程度安定したときとなり、したがって、作動油の圧力
を短時間に安定させることができる。また第1のタイマ
手段96が設けられることによって、この第1のタイマ
手段で設定される時間、積分処理を遅延させることがで
き、簡単な構成でもって第1の積分補償回路61の作動
を遅延させることができる。
【0052】なお、第1の圧力検出手段の検出圧力の目
標圧力に対する差が所定値以下のときには、制御装置は
流量制御状態となる。この流量制御状態では、切換制御
手段の作用によって、目標流量設定手段によって設定さ
れた目標流量の信号が入力信号として第2の減算回路に
送給され、第2の負帰還回路は、可変容量形ポンプから
の作動油の流量が目標流量となるように可変要素を制御
する。
【0053】また本発明によれば、可変要素を制御する
第2の補償回路29aは、第2減算回路34aからの出
力信号を積分処理する第2の積分補償回路61aと、こ
の第2の積分補償回路への出力信号の送給を制御する第
2のスイッチ手段76aとを含み、流量制御状態におい
て、第2のスイッチ手段は第2の減算回路からの出力信
号が第2の範囲内になった後第2のタイマ手段96aに
計時されて第2の時間経過後に第2の積分補償回路61
aに第2の減算回路からの出力信号を送給する。したが
って、作動油の流量が目標流量に近づくと、第2の補償
回路の第2の積分補償回路による積分処理が開始される
が、その積分処理の開始は、第2の範囲内になった後第
2の時間経過後となる。このように第2の積分補償回路
の作動時期を幾分遅らせると、オーバシュート(それに
続くアンダーシュート)発生時には第2の積分補償回路
による積分処理が行なわれず、その積分処理の開始は大
きなオーバシュート(それに続くアンダーシュート)の
後のある程度安定したときとなり、したがって、作動油
の流量を短時間に安定させることができる。
【0054】また第2のタイマ手段96aが設けられて
いるので、第2のタイマ手段によって設定される第2の
時間、第2の積分補償回路61aの積分処理の開始時期
を遅らせることができ、比較的簡単な構成でもって第2
の積分補償回路61aの作動を遅延させることができ
る。
【0055】また本発明によれば、可変容量形ポンプ1
からの作動油の圧力は電磁リリーフ弁6によって制御さ
れ、この電磁リリーフ弁6は第1の負帰還回路24によ
って制御される。電磁リリーフ弁6は、第1弁体10a
に作用する第1リリーフ管路5の圧力が、第1弁体の背
面側のパイロット圧力と第1ばね11aのばね力とに打
ち勝つと、第1弁体10aは、第1弁座9aから離間
し、第1リリーフ管路5の作動油の一部が第2リリーフ
管路7を介してタンクに流れる。また第2弁体10bに
作用する第1弁体10aの背面側の圧力が、電磁コイル
12による電磁力と第2ばね11bのばね力とに打ち勝
つと、第2弁体10bは、第2弁座9bから離間し、第
1弁体の背面側の作動油の一部が流路214を介してタ
ンクに流れる。第1の圧力検出手段13は可変容量形ポ
ンプからの作動油が導かれる第1リリーフ管路5の圧力
を検出し、第2の圧力検出手段114は電磁リリーフ弁
の第1弁体10aの背面側のパイロット圧を検出し、差
圧演算手段122は第1および第2の圧力検出手段の検
出圧力の差圧Pd−Psを演算する。この差圧演算手段
による差圧は、ヒステリシスが存在せず、また電磁リリ
ーフ弁を介してのリリーフ流量に実質上比例しており、
それ故に、これら検出圧力の差圧を利用することによっ
て、電磁リリーフ弁からのリリーフ流量を高精度に制御
することができる。また、作動油の流量は可変要素によ
って制御され、この可変要素は第2の負帰還回路24a
によって制御される。流量制御状態においては、スイッ
チ手段76aは第2の減算回路からの出力信号が所定範
囲内になった後タイマ手段96aに計時されて所定時間
経過後に積分補償回路61aに第2の減算回路からの出
力信号を送給する。したがって、作動油の流量が目標流
量に近づくと、第2の補償回路の積分補償回路61aに
よる積分処理が開始されるが、その積分処理の開始は、
所定範囲内になった後所定時間経過後となる。このよう
に積分補償回路の作動時期を幾分遅らせると、オーバシ
ュート(それに続くアンダーシュート)発生時には積分
補償回路による積分処理が行なわれず、その積分処理の
開始は大きなオーバシュート(それに続くアンダーシュ
ート)の後のある程度安定したときとなり、したがっ
て、作動油の流量を短時間に安定させることができる。
またタイマ手段96aが設けられるので、タイマ手段に
よって設定される時間、積分処理の開始時期を遅らせる
ことができ、比較的簡単な構成でもって、積分補償回路
61aの作動を遅延させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変容量形ポンプの制御装置の一実施
形態の全体の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の制御装置における制御回路で示される油
圧回路の具体的な構成を示す図である。
【図3】図2の油圧回路における電磁リリーフ弁の一例
の具体的な構成を示す断面図である。
【図4】電磁リリーフ弁のリリーフ流量と第1および第
2の圧力検出手段による検出圧力の差圧との関係を説明
するための図である。
【図5】図1の制御装置におけるリミタの入出力特性を
示す図である。
【図6】制御装置における第1の積分補償回路の遅れ動
作を説明するための図である。
【図7】図1の制御装置の動作を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 可変容量形斜板式アキシアルピストンポンプ 6 電磁リリーフ弁 13 第1の圧力検出手段 16 ピストン 18 位置検出手段(流量検出手段) 24 第1の負帰還回路 24a 第2の負帰還回路 25 目標圧力設定手段 25a 目標流量設定手段 29 第1の補償回路 29a 第2の補償回路 31,31a オープン制御回路 34 第1の減算回路 34a 第2の減算回路 75,75a 第2の演算回路 76,76a スイッチ手段 79,79a 位相進み補償回路 80 入力切換手段 81 切換スイッチ 88 切換制御手段 89 第1の演算回路 95 切換スイッチ手段 96,96a レベル弁別手段 114 第2の圧力検出手段 120 演算回路 122 差圧演算回路 132,132a タイマ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−284840(JP,A) 特開 昭63−101901(JP,A) 特開 平2−59910(JP,A) 特開 平1−108402(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 49/00 - 51/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変要素を変化することによって作動油
    の吐出流量を変化させることができる可変容量形ポンプ
    1からの作動油の圧力を、電磁リリーフ弁6によって制
    御する可変容量形ポンプの制御装置において、 前記電磁リリーフ弁6であって、第1弁座9aおよび第
    2弁座9bが形成される弁ハウジング8と、可変容量形
    ポンプ1からの作動油を供給するための管路4に連なる
    第1リリーフ管路5とタンクに連なる第2リリーフ管路
    7とを第1弁座に着座および離間して開閉する第1弁体
    10aと、第1弁体が第1弁座に着座する方向に第1弁
    体にばね力を与える第1ばね11aと、パイロット流路
    112を介して管路5に連通する第1弁体10aの背面
    側とタンクに連なる流路214とを第2弁座に着座およ
    び離間して開閉する第2弁体10bと、第2弁体10b
    が第2弁座9bに着座する方向に第2弁体10bにばね
    力を与える第2ばね11bと、第2弁体10bに付設さ
    れるプランジャ211と、励磁されることによってプラ
    ンジャ211を第2弁体10bの方向に移動させて第2
    弁体10bに作用させる電磁コイル12と、パイロット
    流路112に配設される絞り部材250とを有する電磁
    リリーフ弁6と、 前記可変容量形ポンプ1からの作動油が導かれる第1リ
    リーフ管路5の圧力を検出する第1の圧力検出手段13
    と、前記電磁リリーフ弁6の第1弁体10aの背面側の
    パイロット圧力を検出する第2の圧力検出手段114
    と、前記第1および第2の圧力検出手段の検出圧力の差
    圧を演算する差圧演算回路122と、前記可変容量形ポ
    ンプ1からの作動油の目標圧力Psを設定する目標圧力
    設定手段25と、前記第1の圧力検出手段からの検出圧
    力Pdの信号と前記目標圧力設定手段によって設定され
    た目標圧力との偏差を求める減算回路34と、前記減算
    回路の出力に関連し、前記偏差が零になるように圧力補
    正信号を求めて前記電磁リリーフ弁6を制御する補償回
    路29とを備え、 前記補償回路29は、前記減算回路34からの出力信号
    を積分処理する積分補償回路61と、前記減算回路から
    の出力信号を前記積分補償回路に送給、送給停止するた
    めのスイッチ手段76とを有し、 前記スイッチ手段76に関連してタイマ手段96が設け
    られ、前記減算回路34からの出力信号が所定範囲内に
    なるとタイマ手段96が計時を開始し、このタイマ手段
    96が所定の時間を計時すると、スイッチ手段76は前
    記減算回路34からの前記出力信号を前記積分補償回路
    61に送給し、これにより前記積分補償回路61の積分
    処理が開始されることを特徴とする可変容量形ポンプの
    制御装置。
  2. 【請求項2】 可変要素を変化することによって作動油
    の吐出流量を変化させることができる可変容量形ポンプ
    1からの作動油の圧力を、電磁リリーフ弁6によって制
    御する可変容量形ポンプの制御装置において、 前記電磁リリーフ弁6であって、第1弁座9aおよび第
    2弁座9bが形成される弁ハウジング8と、可変容量形
    ポンプ1からの作動油を供給するための管路4に連なる
    第1リリーフ管路5とタンクに連なる第2リリーフ管路
    7とを第1弁座に着座および離間して開閉する第1弁体
    10aと、第1弁体が第1弁座に着座する方向に第1弁
    体にばね力を与える第1ばね11aと、パイロット流路
    112を介して管路5に連通する第1弁体10aの背面
    側とタンクに連なる流路214とを第2弁座に着座およ
    び離間して開閉する第2弁体10bと、第2弁体10b
    が第2弁座9bに着座する方向に第2弁体10bにばね
    力を与える第2ばね11bと、第2弁体10bに付設さ
    れるプランジャ211と、励磁されることによってプラ
    ンジャ211を第2弁体10bの方向に移動させて第2
    弁体10bに作用させる電磁コイル12と、パイロット
    流路112に配設される絞り部材250とを有する電磁
    リリーフ弁6と、 前記可変容量形ポンプからの作動油の圧力を制御するた
    めの第1の負帰還回路24であって、前記可変容量形ポ
    ンプ1からの作動油が導かれる第1リリーフ管路5の圧
    力を検出する第1の圧力検出手段13と、前記電磁リリ
    ーフ弁6の第1弁体10aの背面側のパイロット圧力を
    検出する第2の圧力検出手段114と、前記第1および
    第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧を演算する差圧演
    算回路122と、前記可変容量形ポンプ1からの作動油
    の目標圧力Psを設定する目標圧力設定手段25と、前
    記第1の圧力検出手段からの検出圧力Pdの信号と前記
    目標圧力設定手段によって設定された目標圧力との第1
    の偏差を求める第1の減算回路34と、前記第1の減算
    回路の出力に関連し、前記第1の偏差が零になるように
    圧力補正信号を求めて前記電磁リリーフ弁を制御する第
    1の補償回路29とを有する第1の負帰還回路24と、 前記可変容量形ポンプ1からの作動油の流量を制御する
    ための第2の負帰還回路24aであって、前記可変容量
    形ポンプ1からの作動油の流量を検出する流量検出手段
    18と、前記流量検出手段からの検出流量の信号と入力
    信号との第2の偏差を求める第2の減算回路34aと、
    前記第2の減算回路の出力に関連し、前記第2の偏差が
    零になるように前記可変要素を変化させる第2の補償回
    路29aとを有する第2の負帰還回路24aと、 前記可変容量形ポンプから送給される作動油の目標流量
    を設定する目標流量設定手段25aと、 前記第2の減算回路34aに入力される入力信号を切換
    えるための切換制御手段88とを備え、 前記切換制御手段88は、第1の圧力検出手段13の検
    出圧力Pdの目標圧力Psに対する差が所定値より大き
    いとき、前記差圧演算回路122からの差圧の信号と前
    記流量検出手段18からの検出流量の信号とを演算し
    て、作動油のリリーフ量が小さくなるようにこの演算出
    力信号を前記入力信号として前記第2の減算回路34a
    に与え、一方、前記第1の圧力検出手段13の検出圧力
    Pdの目標圧力Psに対する差が所定値以下のとき、前
    記目標流量設定手段25aからの目標流量の信号を前記
    入力信号して前記第2の減算回路34aに与え、 前記第1の補償回路29は、前記第1の減算回路34か
    らの出力信号を積分処理する第1の積分補償回路61
    と、前記第1の減算回路34からの出力信号を前記第1
    の積分補償回路61に送給、送給停止するための第1の
    スイッチ手段76とを有し、 前記第1のスイッチ手段76に関連して第1のタイマ手
    段96が設けられ、前記第1の減算回路34からの出力
    信号が第1の範囲内になると第1のタイマ手段96が計
    時を開始し、この第1のタイマ手段96が第1の時間を
    計時すると、第1のスイッチ手段76は、前記第1の減
    算回路34からの前記出力信号を前記第1の積分補償回
    路61に送給し、これにより前記第1の積分補償回路の
    積分処理が開始されることを特徴とする可変容量形ポン
    プの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の補償回路29aは、前記第2
    の減算回路34aからの出力信号を積分処理する第2の
    積分補償回路61aと、前記第2の減算回路34aから
    の出力信号を前記第2の積分補償回路61aに送給、送
    給停止するための第2のスイッチ手段76aとを有し、
    前記第2のスイッチ手段76aに関連して第2タイマ手
    段96aが設けられ、前記第2の減算回路34aからの
    出力信号が第2の範囲内になると第2のタイマ手段96
    aが計時を開始し、この第2のタイマ手段96aが第2
    の時間を計時すると、第2のスイッチ手段76aは前記
    第2の減算回路34aからの出力信号を前記第2の積分
    補償回路61aに送給し、これにより前記第2の積分補
    償回路61aの積分処理が開始されることを特徴とする
    請求項2記載の可変容量形ポンプの制御装置。
  4. 【請求項4】 可変要素を変化することによって作動油
    の吐出流量を変化させることができる可変容量形ポンプ
    1からの作動油の圧力を、電磁リリーフ弁6によって制
    御する可変容量形ポンプ1の制御装置において、 前記電磁リリーフ弁6であって、第1弁座9aおよび第
    2弁座9bが形成される弁ハウジング8と、可変容量形
    ポンプ1からの作動油を供給するための管路4に連なる
    第1リリーフ管路5とタンクに連なる第2リリーフ管路
    7とを第1弁座に着座および離間して開閉する第1弁体
    10aと、第1弁体が第1弁座に着座する方向に第1弁
    体にばね力を与える第1ばね11aと、パイロット流路
    112を介して管路5に連通する第1弁体10aの背面
    側とタンクに連なる流路214とを第2弁座に着座およ
    び離間して開閉する第2弁体10bと、第2弁体10b
    が第2弁座9bに着座する方向に第2弁体10bにばね
    力を与える第2ばね11bと、第2弁体10bに付設さ
    れるプランジャ211と、励磁されることによってプラ
    ンジャ211を第2弁体10bの方向に移動させて第2
    弁体10bに作用させる電磁コイル12と、パイロット
    流路112に配設される絞り部材250とを有する電磁
    リリーフ弁6と、 前記可変容量形ポンプ1からの作動油の圧力を制御する
    ための第1の負帰還回路24であって、前記可変容量形
    ポンプ1からの作動油が導かれる第1リリーフ管路5の
    圧力を検出する第1の圧力検出手段13と、前記電磁リ
    リーフ弁6の第1弁体10aの背面側のパイロット圧力
    を検出する第2の圧力検出手段114と、前記第1およ
    び第2の圧力検出手段の検出圧力の差圧を演算する差圧
    演算回路122と、前記可変容量形ポンプ1からの作動
    油の目標圧力Psを設定する目標圧力設定手段25と、
    前記第1の圧力検出手段からの検出圧力Pdの信号と前
    記目標圧力設定手段によって設定された目標圧力との第
    1の偏差を求める第1の減算回路34と、前記第1の減
    算回路の出力に関連し、前記第1の偏差が零になるよう
    に圧力補正信号を求めて前記電磁リリーフ弁を制御する
    第1の補償回路29とを有する第1の負帰還回路24
    と、 前記可変容量形ポンプ1からの作動油の流量を制御する
    ための第2の負帰還回路24aであって、前記可変容量
    形ポンプ1からの作動油の流量を検出する流量検出手段
    18と、前記流量検出手段からの検出流量の信号と入力
    信号との第2の偏差を求める第2の減算回路34aと、
    前記第2の減算回路の出力に関連し、前記第2の偏差が
    零になるように前記可変要素を変化させる第2の補償回
    路29aとを有する第2の負帰還回路24aと、 前記可変容量形ポンプから送給される作動油の目標流量
    を設定する目標流量設定手段25aと、 前記第2の減算回路34aに入力される入力信号を切換
    えるための切換制御手段88とを備え、 前記切換制御手段88は、第1の圧力検出手段13の検
    出圧力Pdの目標圧力Psに対する差が所定値より大き
    いとき、前記差圧演算回路122からの差圧の信号と前
    記流量検出手段18からの検出流量の信号とを演算し
    て、作動油のリリーフ量が小さくなるようにこの演算出
    力信号を前記入力信号として前記第2の減算回路34a
    に与え、一方、前記第1の圧力検出手段13の検出圧力
    Pdの目標圧力Psに対する差が所定値以下のとき、前
    記目標流量設定手段25aからの目標流量の信号を前記
    入力信号して前記第2の減算回路34aに与え、 前記第2の補償回路29aは、前記第2の減算回路34
    aからの出力信号を積分処理する積分補償回路61a
    と、前記第2の減算回路34aからの出力信号を前記積
    分補償回路61aに送給、送給停止するためのスイッチ
    手段76aとを有し、 前記スイッチ手段76aに関連してタイマ手段96aが
    設けられ、前記第2の減算回路34aからの出力信号が
    所定範囲内になるとタイマ手段96aが計時を開始し、
    このタイマ手段96aが所定の時間を計時すると、スイ
    ッチ手段76aは前記第2の減算回路34aからの前記
    出力信号を前記積分補償回路61aに送給し、これによ
    り前記積分補償回路61aの積分処理が開始されること
    を特徴とする可変容量形ポンプの制御装置。
JP10228276A 1998-08-12 1998-08-12 可変容量形ポンプの制御装置 Expired - Fee Related JP2983526B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10228276A JP2983526B1 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 可変容量形ポンプの制御装置
US09/373,341 US6244831B1 (en) 1998-08-12 1999-08-12 Control device for variable displacement pump

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10228276A JP2983526B1 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 可変容量形ポンプの制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2983526B1 true JP2983526B1 (ja) 1999-11-29
JP2000064961A JP2000064961A (ja) 2000-03-03

Family

ID=16873952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10228276A Expired - Fee Related JP2983526B1 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 可変容量形ポンプの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2983526B1 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000064961A (ja) 2000-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4801247A (en) Variable displacement piston pump
US4967557A (en) Control system for load-sensing hydraulic drive circuit
CA2587711C (en) Die cushion device of pressing machine
JP5150094B2 (ja) 流体静力学的な駆動システム
US6748739B1 (en) Hydraulic power system
JPS61132787A (ja) 可変吐出量ポンプの制御弁装置
US6148837A (en) Automatic pneumatic pressure control apparatus and method of controlling same
US4113171A (en) Valve arrangement for limiting torque of a hydraulic motor of a centrifuge
JP2983526B1 (ja) 可変容量形ポンプの制御装置
US6244831B1 (en) Control device for variable displacement pump
WO1991002904A1 (en) Pressure oil feed circuit device for hydraulic cylinder of operation machine
KR20210144592A (ko) 전기 비례적으로 조정 가능한 비례 밸브를 교정하기 위한 방법
JP2880481B2 (ja) 可変容量形ポンプの制御装置
JP3713175B2 (ja) 流体圧回路における負荷圧力推定方法およびその装置
JP2989811B1 (ja) 可変容量形ポンプの制御装置
JP3065570B2 (ja) 可変容量形ポンプの制御装置
JPS6246886B2 (ja)
JPH05338001A (ja) 射出成形機の制御方法及び装置
JP3641292B2 (ja) 可変容量形ポンプの制御装置
JPH0310801B2 (ja)
JPH06117404A (ja) 油圧回路の制御装置
JP4510174B2 (ja) 可変マージン圧力制御装置
JPS5815665Y2 (ja) 可変容量形液圧ポンプ
JPS6293502A (ja) モ−ド切換のできる流量制御回路
JPH01318774A (ja) 可変容量形ポンプの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080924

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090924

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees