JP2980630B2 - 化合物半導体装置 - Google Patents
化合物半導体装置Info
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Description
1-xAsへのコンタクトの形成に関する。
移動度が約6倍もあり、また半絶縁性基板を容易に得る
ことができる等の利点を有していることから、高速デバ
イス用材料として有望視されている。
アルミニウムガリウム(AlxGa1-xAs)は格子定数がGaAs
に極めて近く、GaAsとの間で良好なエピタキシャル成長
を行うことが可能であることから、これらの間のヘテロ
接合を利用したAlxGa1-xAs/GaAs系のヘテロ接合デバイ
スの開発が盛んに行われている。
いたAlxGa1-xAs/GaAsヘテロ接合バイポーラトランジス
タ(HBT)や、AlxGa1-xAsを電子供給層として用いた高
電子移動度トランジスタ(HEMT)など、多くのデバイス
の開発が行われている。
トの低減が極めて重要な役割を果たす。
オーミックコンタクトは形成しにくいため、表面にAlxG
a1-xAsがくるようなデバイスであっても、この上にオー
ミックコンタクト用のキャップ層としてn+GaAs層を形成
したものが用いられる。
理温度等について様々な工夫がなされている。
ドギャップが大きく、かつ得られる電子濃度の上限も低
いため、コンタクト抵抗の低減には限界がある。
をコンタクト層として用いる方法が提案されている(J.
Vac.Sci.Technol.,19(3)1981PP626〜627)。
る際に、n+型InxGa1-xAs層とn+InAs層を介在させた場合
の、n型GaAs層から、n+型InxGa1-xAs層、n+InAs層を経
て、金属電極に至る理想的エネルギーバンド図を、第5
図に示す。ここでは、GaAs層とInAs層とのバンドを滑ら
かにつなぐために、これらの間にInxGa1-xAs(x=0→
1)の組成傾斜層が挿入されている。InAs層と電極との
間にはショットキバリアがないため、低抵抗のコンタク
トを得ることができる。
う大きな格子不整がある。
る。このInGaAs層の膜厚が臨界厚以下の場合には転位は
発生しない。しかし、低抵抗のオーミックコンタクトを
得るためにはInの混晶比xは1に近いほどよく、臨界厚
はxが1に近い程小さい。この臨界厚はxが0.5である
場合、数十Å以下である。さらに、xが1に近い程、バ
ンドを滑らかにつなぐために必要なInxGa1-xAs組成傾斜
層の厚さは厚くなる。一方、素子性能、プロセス等を考
えるとコンタクト層の厚さは薄いほうが好ましい。この
ような理由から、結局のところ、実用的な構造で低抵抗
オーミックコンタクトを得るためにはミスフィット転位
の発生は避けられない。
1-xAs組成傾斜層に集中し、この領域のキャリアを補償
してしまうため、キャリア濃度の低下を招くという問題
があった。
キシャル成長の条件等に依存するものの、InAs、GaAsそ
れぞれについて約2×1019cm-3,1×1019cm-3程度である
ことが知られているが、InAs/InxGa1-xAs/GaAs構造にお
いては、特に、InxGa1-xAs中間層で、キャリア濃度の大
きなディップが生じてしまう。InxGa1-xAs層を充分に厚
くすれば転位密度(cm-3)も低下し、ディップも減少す
る。
を有する半導体装置に適用することを考えると、膜厚を
増加させることは実用的でない。
造中のキャリア濃度分布を測定した結果を示す。ここ
で、InxGa1-xAsの膜厚は500Åとし、InAs,InxGa1-xAsに
ついてはシリコンを1.5×1019cm-3ドーピングした。こ
の図からも明らかなように、InxGa1-xAs層中では、キャ
リア濃度は大きく落ち込み、特にGaAs層との界面近傍で
はキャリアの存在しない領域も形成されている。このよ
うな状態では、半導体層に垂直な方向に電流を流した場
合のコンタクト抵抗は5×10-6Ωcm2と高いものであっ
た。
得ることができても、コンタクト部全体としては十分な
低抵抗化をはかることができないという問題があった。
ーミックコンタクトを形成するように際し、InxGa1-xAs
組成傾斜層中で、ミスフィット転位によるキャリアの補
償により、キャリア濃度が低下し、高抵抗となる領域が
形成され、コンタクト抵抗が大きくなってしまうという
問題があった。
As層を用いてn型GaAs層へのオーミックコンタクトを形
成するに際し、InxGa1-xAs組成傾斜層中でのキャリア濃
度の低下により高抵抗層が形成されるという問題を回避
し、極低抵抗のオーミックコンタクトを実現することを
目的とする。
型AlxGa1-xAs層(0≦x≦1)と、 組成が徐々に変化するInxGa1-xAs(0≦x≦1)組成
傾斜層と、 組成の一様なInxGa1-xAs(0≦x≦1)コンタクト層
と、 金属電極層とからなるコンタクト構造を含む化合物半
導体装置において、 前記InxGa1-xAs組成傾斜層は、 前記AlxGa1-xAs層に接する領域のn型不純物濃度が、
前記InxGa1-xAsコンタクト層に接する領域のn型不純物
濃度よりも高くなるように構成される ことを特徴とする。
≦x≦1)と、 組成が徐々に変化するInxGa1-xAs(0≦x≦1)組成
傾斜層と、 組成の一様なInxGa1-xAs(0≦x≦1)コンタクト層
と、 金属電極層とからなるコンタクト構造を含む化合物半
導体装置において、 前記InxGa1-xAs組成傾斜層は、 前記AlxGa1-xAs層に接する領域のn型不純物濃度およ
び前記InxGa1-xAsコンタクト層に接する領域のn型不純
物濃度よりも高いn型不純物濃度を有する領域を備えた ことを特徴とする。
プのInAs/InxGa1-xAs/GaAs構造中のキャリア濃度分布の
測定結果に基づいて様々な考察を重ね、種々の実験を行
った結果、InxGa1-xAs組成傾斜層へのn型不純物ドープ
量を大幅に大きくすることにより、この層中のキャリア
濃度の極端な落ち込みがなくなることを発見した。
のn型不純物ドープ量をn型として活性化される不純物
濃度よりも多く設定することにより、縦方向に電流を流
す場合においても、極めて低抵抗のコンタクトを得るこ
とができる。
a1-xAsコンタクト層に接する領域のキャリア濃度が、該
AlxGa1-xAs層に接する領域のキャリア濃度よりも高くな
るように構成することによって、さらにコンタクト抵抗
を低くすることができる。
1-xAs層に接する領域のn型不純物濃度が、該InxGa1-xA
sコンタクト層に接する領域のn型不純物濃度よりも高
くすることによって、この層中のキャリア濃度を高め、
さらにより低抵抗のコンタクトを得ることが可能とな
る。
であるのが望ましい。
に説明する。
第1の実施例のヘテロ接合バイポーラトランジスタを示
す断面図である。
Åのn型Al0.3Ga0.7As層5および膜厚300Åのn型AlxGa
1-xAs組成傾斜層(x=0.3→0)6とからなるエミッタ
層へのコンタクトが、膜厚500Åのn+型GaAs層7と、膜
厚400Åのn+型InxGa1-xAs組成傾斜層(x=0→1)8
と、膜厚400Åのn+型InAs層9とから構成され、このn+
型InAs層9およびn+型InxGa1-xAs層8の不純物濃度を3.
5×1019cm-3と高濃度にし、この上にCr/Au層からなるエ
ミッタ電極13を形成したことを特徴とするものである。
このときInxGa1-xAs組成傾斜層8の不純物濃度は第2図
(a)に示すように3.5×1019cm-3となっている。ここ
で、n型不純物としてはSi、p型不純物としてはBeを用
いた。
は、半絶縁性GaAs基板1上に積層されコレクタコンタク
ト層を構成する膜厚5000Åのn+型GaAs層2と、この上層
に順次積層され低濃度コレクタ層を構成する膜厚5000Å
のn-型GaAs層3と、ベース層を構成する膜厚1000Åのp+
GaAs層4と、エミッタ層を構成する膜厚2000Åのn型Al
0.3Ga0.7As層5および膜厚300Åのn型AlxGa1-xAs組成
傾斜層(x=0.3→0)6とから素子領域が構成されて
おり、エミッタ層へのコンタクトが、n+型GaAs層7と、
n+型InxGa1-xAs組成傾斜層(x=0→1)8と、n+型In
As層9とから構成されている。
0、ベース電極11、コレクタ電極12が形成されている。
は、基板上にエピタキシャル成長させる必要があり、こ
のエピタキシャル成長法としては、分子線エピタキシー
法(MBE法)、ガスソース分子線エピタキシー法(GSMBE
法)、または、有機金属気相成長法(MOCVD法)等が用
いられる。ここでは、MBE法を用いた。
において、xは0,1の間を下から上に向かって大きくな
るように設定されており、こうすることにより、n+型Ga
As層7とn+型InAs層9との間における伝導帯をなめらか
につなぐことができる。
なわち組成傾斜層(x=0→1)8と、n+型InAs層9と
におけるキャリア濃度を測定した結果を第2図(b)に
示す。この図からも明らかなように、n+型InxGa1-xAs中
間層でのキャリア濃度の落ち込みはほとんどなくなって
いることがわかる。
抗は、7×10-8Ωcm2となっており、従来例のHBTの5×
10-6Ωcm2に比べて極めて小さいものであった。
低くすることができるため、従来例のHBTに比べてトラ
ンスコンダクタンスGmが向上し、より電流密度の高い領
域での動作が可能となった。
フ周波数fTは90GHzとなり、従来の70のGHzに比べて大幅
に向上している。
の不純物濃度のみを変化させたHBTの、不純物濃度とコ
ンタクト抵抗率との関係を測定した結果を第1表に示
す。
2×1019cm-3程度であるが、この表からも明らかなよう
に、n+型InxGa1-xAs中間層8の不純物濃度を3×1019cm
-3以上としたとき極めて低いコンタクト抵抗を得ること
ができる。
施例1のHBTと同一構造でInxGa1-xAs組成傾斜層8の不
純物濃度を層中で変化させた例について説明する。
斜層8の不純物濃度を第3図(a)に示すように、InxG
a1-xAs組成傾斜層8中でのn型不純物濃度が、該GaAs層
7側から、該InAsコンタクト層9側にかけて徐々に低く
なるようにしている。すなわち、該GaAs層7に接する領
域のn型不純物濃度d1は、該InAsコンタクト層9に接す
る領域のn型不純物濃度d2よりも高くなっている。この
とき、InAsコンタクト層9に接する領域のn型不純物濃
度d2を3.5×1019cm-3とし、GaAs層7に接する領域のn
型不純物濃度d1を5.0×1019cm-3とした。
なわち組成傾斜層(x=0→1)8と、n+型InAs層9と
におけるキャリア濃度を測定した結果を第3図(b)に
示す。この図からも明らかなように、n+型InxGa1-xAs中
間層でのキャリア濃度の落ち込みはほとんどなくなって
おり、InxGa1-xAs組成傾斜層中の、InAsコンタクト層に
接する領域のキャリア濃度D2が、該GaAs層に接する領域
のキャリア濃度D1よりも高くなっている。
抗は、5×10-8Ωcm2となっており、実施例1のHBTより
も小さくなっており、さらには従来例のHBTの5×10-6
Ωcm2に比べると極めて小さいものであった。
て低くすることができるため、さらにトランスコンダク
タンスGmが向上し、より電流密度の高い領域での動作が
可能となった。
フ周波数fTは100GHzとなり、実施例1のHBTのカットオ
フ周波数fTよりもさらに向上している。
の不純物濃度変化の勾配は同一とし不純物濃度レベルの
みを変化させたHBTの、不純物濃度とコンタクト抵抗率
との関係を測定した結果を第2表に示す。
2×1019cm-3程度であるが、この表からも明らかなよう
に、n+型InxGa1-xAs中間層8の不純物濃度を3×1019cm
-3以上としたとき極めて低いコンタクト抵抗を得ること
ができる。
層8の不純物濃度は、GaAs層7側から、該InAsコンタク
ト層9側にかけて徐々に低くなるようにしたが、第3の
実施例として、第4図(a)に示すように、InxGa1-xAs
組成傾斜層8のn型不純物濃度が、該GaAs層7に接する
領域からややInAsコンタクト層9側に入った領域で高く
なったのち、さらに徐々に低くなるようにしてもよい。
この場合のHBTのn+型GaAs層7と、n+型InxGa1-xAs中間
層すなわち組成傾斜層(x=0→1)8と、n+型InAs層
9とにおけるキャリア濃度を測定した結果を第4図
(b)に示す。この図からも明らかなように、n+型InxG
a1-xAs中間層でのキャリア濃度の落ち込みはまったくな
くなっており、InxGa1-xAs組成傾斜層中の、InAsコンタ
クト層に接する領域のキャリア濃度D2が、該GaAs層に接
する領域のキャリア濃度D1よりも高くなっている。そし
て、コンタクト抵抗は4×10-8Ωcm2とさらに低くなっ
ている。
施例に限定されることなく必要に応じて適宜変更可能で
ある。
で種々変形して実施することが可能である。
a1-xAs層へのコンタクトを、InxGa1-xAs組成傾斜層と組
成が一様なInxGa1-xAsコンタクト層と電極金属層とによ
って形成するに際し、InxGa1-xAs組成傾斜層をn型とし
て活性化される不純物濃度よりも多いn型不純物をドー
プするようにしているため、InxGa1-xAs組成傾斜層の厚
さを十分薄くしたままでもこの部分におけるキャリア濃
度の低下による高抵抗化もなく、低抵抗のコンタクトを
形成することが可能となる。
トランジスタを示す断面図、第2図(a)は同トランジ
スタのエミッタコンタクト部の各層のn型不純物濃度と
深さとの関係を示す断面図、第2図(b)はキャリア濃
度と深さとの関係を示す断面図、第3図(a)は本発明
の第2の実施例の同トランジスタのエミッタコンタクト
部の各層のn型不純物濃度と深さとの関係を示す断面
図、第3図(b)は同トランジスタのキャリア濃度と深
さとの関係を示す断面図、第4図(a)は本発明の第3
の実施例の同トランジスタのエミッタコンタクト部の各
層のn型不純物濃度と深さとの関係を示す断面図、第4
図(b)は同トランジスタのキャリア濃度と深さとの関
係を示す断面図、第5図はn型GaAs/n+型InxGa1-xAs/In
As電極構造の理想的エネルギーバンド図、第6図は従来
のシリコンドープn型GaAs/n+型InxGa1-xAs/InAs電極構
造における各層のキャリア濃度と深さとの関係を示す断
面図である。 1……半絶縁性GaAs基板、2……n+型GaAs層、3……n-
型GaAs層、4……p+GaAs層、5……n型Al0.3Ga0.7As
層、6……n型AlxGa1-xAs組成傾斜層(x=0.3→
0)、7……n+型GaAs層、8……n+型InxGa1-xAs組成傾
斜層(x=0→1)、9……n+型InAs層、10……エミッ
タ電極、11……ベース電極、12……コレクタ電極。
Claims (2)
- 【請求項1】n型AlxGa1-xAs層(0≦x≦1)と、 組成が徐々に変化するInxGa1-xAs(0≦x≦1)組成傾
斜層と、 組成の一様なInxGa1-xAs(0≦x≦1)コンタクト層
と、 金属電極層とからなるコンタクト構造を含む化合物半導
体装置において、 前記InxGa1-xAs組成傾斜層は、 前記AlxGa1-xAs層に接する領域のn型不純物濃度が、前
記InxGa1-xAsコンタクト層に接する領域のn型不純物濃
度よりも高くなるように構成される ことを特徴とする化合物半導体装置。 - 【請求項2】n型AlxGa1-xAs層(0≦x≦1)と、 組成が徐々に変化するInxGa1-xAs(0≦x≦1)組成傾
斜層と、 組成の一様なInxGa1-xAs(0≦x≦1)コンタクト層
と、 金属電極層とからなるコンタクト構造を含む化合物半導
体装置において、 前記InxGa1-xAs組成傾斜層は、 前記AlxGa1-xAs層に接する領域のn型不純物濃度および
前記InxGa1-xAsコンタクト層に接する領域のn型不純物
濃度よりも高いn型不純物濃度を有する領域を備えた ことを特徴とする化合物半導体装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
EP90312756A EP0430595B1 (en) | 1989-11-27 | 1990-11-23 | Compound semiconductor device |
DE1990630355 DE69030355T2 (de) | 1989-11-27 | 1990-11-23 | Verbindungshalbleiteranordnung |
US07/852,334 US5266818A (en) | 1989-11-27 | 1992-03-17 | Compound semiconductor device having an emitter contact structure including an Inx Ga1 -x As graded-composition layer |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30679189 | 1989-11-27 | ||
JP1-306791 | 1989-11-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03218675A JPH03218675A (ja) | 1991-09-26 |
JP2980630B2 true JP2980630B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=17961290
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009028A Expired - Lifetime JP2980630B2 (ja) | 1989-11-27 | 1990-01-18 | 化合物半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2980630B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005260255A (ja) * | 1996-02-19 | 2005-09-22 | Sharp Corp | 化合物半導体装置及びその製造方法 |
JP3252805B2 (ja) | 1998-08-20 | 2002-02-04 | 日本電気株式会社 | バイポーラトランジスタ |
-
1990
- 1990-01-18 JP JP2009028A patent/JP2980630B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03218675A (ja) | 1991-09-26 |
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