JP2979723B2 - 自動ピアノの音量調整装置 - Google Patents
自動ピアノの音量調整装置Info
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Description
整装置に関する。
ノアクション等の機構を駆動し、楽曲を自動演奏する自
動ピアノが知られている。ここで、演奏データには、発
音すべき音に対応した鍵の鍵番号を指定するノートナン
バデータの他、打弦強度データ(以降、ベロシティデー
タと称する)等が含まれている。このベロシティデータ
は所定の関数に従って出力音量データに変換される。そ
して、出力音量データに応じた電圧がピアノアクション
を駆動するソレノイドに印加される。この結果、ベロシ
ティデータに応じた音量のピアノ音が発生される。
ティデータを出力音量データに変換する関数を示すグラ
フである。(a)はアップライトタイプの自動ピアノに
おける関数を示しており、(b)はグランドタイプの自
動ピアノにおける関数を示している。操作者は、所定の
操作子から整数の音量設定値を入力することができ、こ
の音量設定値をパラメータとする曲線が、ベロシティデ
ータと出力音量データとの関係を決定づける曲線として
選択される。従来は、これら音量設定値が設定されるこ
とにより、結果的にダイナミックレンジ(最大音量と最
小音量とのレベル差)が決まっていた。例えば、(a)
において音量設定値が「−1」の場合、ダイナミックレ
ンジはrの大きさとなる。
設定においては、ダイナミックレンジが必ずしも音量設
定値に対して適切でないために、音量設定値を下げると
ソレノイドが充分に駆動されず、ハンマの挙動が不安定
になり、音が欠ける、連打できない、発音タイミングが
ずれる等の乱れが生じ、再生が上手く行かないことがあ
るという問題があった。また、再生すべき曲種、場所、
用途に応じたきめ細かな音量調整に対する操作者の要求
に対応できないという問題があった。
たもので、音量を下げた場合にも上手く再生でき、再生
すべき曲種、場所、用途に応じたきめ細かな音量調整が
可能な自動ピアノの音量調整装置を提供することを目的
としている。
上に述べた課題を解決するために、自動ピアノ再生時の
打弦強度相当値と操作子駆動力相当量との対応関係であ
る音量設定条件を記憶する記憶手段と、操作者が前記自
動ピアノ再生時の最小音量および最大音量をそれぞれ独
立に所望の値に設定する設定手段と、前記設定手段によ
って設定された最小音量および最大音量に応じて前記音
量設定条件を補正する補正手段とを具備することを特徴
としている。また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の自動ピアノの音量調整装置において、前記設定手段
は、最小音量の設定範囲と最大音量の設定範囲を異にす
ることを特徴としている。
再生時の最大音量および最小音量をそれぞれ独立に設定
でき、それによりダイナミックレンジが決まり、その範
囲内において出力音量が補正される。この場合におい
て、請求項2記載の発明によれば、最小音量と最大音量
がそれぞれ異なる設定範囲で設定される。
施例について説明する。図3(a)は、本実施例による
自動ピアノの音量調整装置において、操作者が最大音量
/最小音量の設定を行う部分の構成を示すブロック図で
ある(第1実施例および第2実施例共通)。1は表示パ
ネルであり、音量がディジタル表示される。2は操作パ
ネルであり、音量ボタン2a、マイナスボタン2b、プ
ラスボタン2cから構成される。操作者は、この操作パ
ネル2における各ボタンを操作することによって最大音
量/最小音量の設定を行う。また、3は不揮発性メモリ
であり、操作者により入力された最大音量/最小音量の
値が記憶される。
の設定時の動作について説明する。まず、この装置に電
源が投入されると、表示パネル1に、例えば、図3
(a)に示すように“VOLUME 00”という現在の音量が
表示される。そして、操作者が、操作パネル2の音量ボ
タン2aを押したとする。この結果、表示パネル1に、
その時点における不揮発性メモリ3の記憶内容に基づ
き、例えば、図3(b)に示すように“MIN VOLUME 0
0”という最小音量の設定値が表示される。最小音量の
表示値は、操作者がプラスボタン2cあるいはマイナス
ボタン2bを押圧操作することによって増減させること
ができる。すなわち、操作者によってプラスボタン2c
が1回押される毎に、この表示値は1つずつ増加し、逆
に、マイナスボタン2bが押される毎に、この表示値は
1つずつ減少する。ただし、最小音量の設定範囲は「0
0」〜「50」なので、操作者は、この範囲で所望の値
を決定する。
後、操作者により再び音量ボタン2aが押されたとす
る。この結果、その表示値が装置内部の不揮発性メモリ
3に記憶され、新しい最小音量の設定が完了する。ま
た、表示パネル1に、例えば、図3(c)に示すように
“MAX VOLUME 127”という最大音量の設定値が表示され
る。この「127」という値も最小音量の場合と同様に
最大音量の初期値であり、操作者は、プラスボタン2c
とマイナスボタン2bのボタン操作によって所望の値に
変更することができる。ただし、最大音量の設定範囲は
「64」〜「127」なので、操作者は、この範囲で所
望の値を決定する。
後、操作者によりさらに音量ボタン2aが押されたとす
ると、この表示値が新しい最大音量として不揮発性メモ
リ3に記憶され設定が完了する。
が行われる。ここで、設定された情報は、上に述べたよ
うに不揮発性メモリ3に記憶されるので、電源を切って
も失われることはなく、再度設定を変えるまで有効とな
る。また、この設定は、上の説明のように必ずしも演奏
開始前に行われる必要はなく、演奏中において操作者は
演奏を聞きながら同様の操作によって行うことができ
る。
例によるこの装置の動作を説明する。図1は、第1実施
例によるこの装置における音量調整を行う部分のブロッ
ク図である。まず、操作者によって演奏開始命令が与え
られると、フロッピーディスクFDに記憶された演奏デ
ータが順次読み出される。これら演奏データの読み出し
によりMIDIイベントが発生し、この装置が起動され
る。
ターP1によって、この演奏データに含まれる打弦強度
を指定するベロシティデータV1に、不揮発性メモリ3
に記憶されている最小音量VMINが加算され、加算後
のベロシティデータV2が最大音量リミッターP2に渡
される。
ベロシティデータV2は、不揮発性メモリ3に記憶され
ている最大音量VMAXと比較され、 V2 > VMA
X であれば、ベロシティデータV2に最大音量VMA
Xが代入され、出力音量変換器P3に渡される。一方、
V2 ≦ VMAX であれば、ベロシティデータV2は
そのまま出力音量変換器P3に渡される。
シティデータV2は、音量設定値VPに基づいて出力音
量データVOに変換され、ソレノイド駆動信号生成器P
4に渡される。
って、この出力音量データVOに基づき、読み出された
演奏データに含まれるノートナンバデータNNによって
指定された鍵盤に対応する、ソレノイド駆動信号SPが
生成される。そして、パルス幅変調器P5によって、こ
のソレノイド駆動信号SPに応じたパルス幅変調が行わ
れ、この変調後のパルスSP2に対応した電圧DVが、
駆動トランジスターP6によってソレノイド駆動回路に
印加される。これにより、ソレノイドP8は駆動され
る。
ータV1と出力音量データVOとの関係を、図4に示
す。このように、第1実施例においては、所望の音量設
定値に対応する曲線に適合するダイナミックレンジを、
操作者が最大音量/最小音量を設定することにより、決
定することができる。
施例によるこの装置の動作を説明する。図2は、第2実
施例によるこの装置における音量調整を行う部分のブロ
ック図である。本実施例における出力音量変換器P3と
レンジ圧縮器P7は、第1実施例における最小音量リミ
ッターP1、最大音量リミッターP2および出力音量変
換器P3に置き換わる部分であり、他の部分は同じ構成
になっている。
シティデータV1は、音量設定値VPに基づいて出力音
量データVO′に変換され、レンジ圧縮器P7に渡され
る。次に、レンジ圧縮器P7によって、この出力音量デ
ータVO′は次式によって補正され、出力音量データV
O″が求められ、ソレノイド駆動信号生成器P4に渡さ
れる。 VO″=(VMAX−VMIN)/7F・VO′+VMIN ここで、「7F」はフルレンジ(ダイナミックレンジの
最大値)の大きさを示しており、それに対する現在のダ
イナミックレンジの比をVO′に掛けている。この場
合、ベロシティデータV1と出力音量データVO″との
関係を示すグラフは、図5に示すように、操作者が最大
音量/最小音量を設定することにより定まったダイナミ
ックレンジに合う形に圧縮される。
ば、自動ピアノ再生時の打弦強度相当値と操作子駆動力
相当量との対応関係である音量設定条件を記憶する記憶
手段と、操作者が前記自動ピアノ再生時の最小音量およ
び最大音量をそれぞれ独立に所望の値に設定する設定手
段と、前記設定手段によって設定された最小音量および
最大音量に応じて前記音量設定条件を補正する補正手段
とを設けたので、操作者は、自動ピアノ再生時の最小音
量と最大音量を独立に設定することができ、再生すべき
曲種、場所、用途に適合したダイナミックレンジを設定
でき、出力音量はその範囲におさまるよう自動的に補正
されるので、従来よりきめ細かな音量調整ができるとい
う効果が得られる。
調整装置において、音量調整を行う部分のブロック図で
ある。
調整装置において、音量調整を行う部分のブロック図で
ある。
アノの音量調整装置において、操作者が最大音量/最小
音量の設定を行う部分の構成を示すブロック図である。
調整装置において、ベロシティデータV1と出力音量デ
ータVOとの関係を示すグラフである。
調整装置において、ベロシティデータV1と出力音量デ
ータVO″との関係を示すグラフである。
と出力音量データとの関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 自動ピアノ再生時の打弦強度相当値と操
作子駆動力相当量との対応関係である音量設定条件を記
憶する記憶手段と、 操作者が前記自動ピアノ再生時の最小音量および最大音
量をそれぞれ独立に所望の値に設定する設定手段と、 前記設定手段によって設定された最小音量および最大音
量に応じて前記音量設定条件を補正する補正手段と、 を具備することを特徴とする自動ピアノの音量調整装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の自動ピアノの音量調整装
置において、 前記設定手段は、最小音量の設定範囲と最大音量の設定
範囲を異にすることを特徴とする自動ピアノの音量調整
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3143626A JP2979723B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 自動ピアノの音量調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3143626A JP2979723B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 自動ピアノの音量調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05113788A JPH05113788A (ja) | 1993-05-07 |
JP2979723B2 true JP2979723B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=15343131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3143626A Expired - Lifetime JP2979723B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 自動ピアノの音量調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2979723B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102077464A (zh) * | 2008-07-11 | 2011-05-25 | 歌乐株式会社 | 声学处理装置 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP3143626A patent/JP2979723B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102077464A (zh) * | 2008-07-11 | 2011-05-25 | 歌乐株式会社 | 声学处理装置 |
CN102077464B (zh) * | 2008-07-11 | 2014-02-26 | 歌乐株式会社 | 声学处理装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05113788A (ja) | 1993-05-07 |
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