JP2978035B2 - 円筒状物体の内径測定装置 - Google Patents

円筒状物体の内径測定装置

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JP2978035B2
JP2978035B2 JP5192329A JP19232993A JP2978035B2 JP 2978035 B2 JP2978035 B2 JP 2978035B2 JP 5192329 A JP5192329 A JP 5192329A JP 19232993 A JP19232993 A JP 19232993A JP 2978035 B2 JP2978035 B2 JP 2978035B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部に流体が流れてX
線吸収特性を経時的に変化すると共に、直径方向に経時
的に膨張または収縮する円筒状物体に対し、X線を照射
して内径を測定する円筒状物体の内径測定装置に関し、
より詳しくは、生体中における血管に造影剤を注入して
血管径を測定する円筒状物体の内径測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内部に流体が流れて直径方向
に経時的に膨脹または収縮する円筒状物体に対し、内径
を間接的に測定する方法が様々に開発されている。特
に、生体中における血管径の測定方法は、循環器系疾患
の診断や血液循環器系生理機構の解明などの前提とし
て、血管構造を解明するために要望されている。このよ
うな測定方法の一つに、透過物質の厚さに比例して減衰
するX線の吸収特性に着目し、X線写真画像の濃度情報
から血管径を定量化するものがある。
【0003】まず、造影剤を注入された血管をフィルム
と密着させ、X線源の照射方向と血管の直径方向がほぼ
平行になるように配置し、血管にX線を照射する。次
に、フィルム上のX線写真画像を画像入力装置で取り込
み、映像出力信号を得る。この映像出力値にバックグラ
ウンド値を除去するなどの補正を行った後、映像出力信
号のピーク値とX線写真画像の写真濃度との関係を示す
特性曲線、及び、X線写真画像の写真濃度とX線相対露
光量との関係を示す特性曲線を用いて、X線相対露光量
を算出する。このX線相対露光量と血管径との関係を表
す実験式に基づいて、血管径を決定する。
【0004】なお、このような先行技術は、文献「X線
写真からの血管径の計測法、電子通信学会技術研究報
告、MBE84−78、298(1985)、p7−1
4」などに詳細に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の血管径の測定方法では、X線相対露光量と血管径と
の関係を表す実験式は、血管に注入された造影剤の濃度
に依存している。実際の生体では、通常の血管径は経時
的に微小変化すると共に、造影剤は血液と混合されて血
管の測定位置から流れ去ってしまう。そのため、造影剤
の濃度が血管の各位置で時々刻々と変化するにつれて、
血管のX線吸収特性も変化していく。したがって、血管
径の測定は、造影剤の濃度が十分に高い時に限定されて
しまうという問題がある。
【0006】また、高濃度の造影剤は生体の健康に悪影
響を及ぼすので、短時間で測定する必要がある。したが
って、血管径の測定精度に対する信頼性が低くなるとい
う問題がある。
【0007】そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みて
なされたものであり、X線吸収特性及び内径が経時的に
変化する円筒状物体に対し、高精度に内径を測定する円
筒状物体の内径測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、外部と異なるX線吸収特性を有する流
体が内部を流れる円筒状物体にX線を照射し、円筒状物
体の中心軸及びX線の進行方向に垂直な直線上でX線吸
収特性に基づく投影プロファイルを測定することによ
り、投影プロファイルから円筒状物体の内径を算出する
円筒状物体の内径測定装置において、投影プロファイル
を対数変換し、この投影プロファイルから外部が寄与し
たレベルを減算する第1の演算処理と、この第1の演算
処理で算出された投影プロファイルを微分し、この投影
プロファイルの勾配が極大または極小となる直線上の二
つの位置に挟まれた区間を算出する第2の演算処理と、
この区間内から所定の間隔で複数位置を選択し、第1の
演算処理で算出された投影プロファイル、投影プロファ
イルの勾配からこれら複数位置に対応してそれぞれ第1
のデータ値、第2のデータ値を抽出する第3の演算処理
と、これら第1及び第2のデータ値にそれぞれ最小二乗
法を用いて第1の演算処理で算出された投影プロファイ
ルを適正化し、この投影プロファイルにおける基底レベ
ルから変化する二つのエッジの間隔から円筒状物体の内
径を算出する第4の演算処理とを実行する演算処理手段
を備えることを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明の装置を用いることによれば、円筒状物
体にX線を照射すると、円筒状物体の内部を流れる流体
が外部と異なるX線吸収特性を有することにより、円筒
状物体の中心軸及びX線の進行方向に垂直な直線上で投
影プロファイルが測定される。
【0010】第1の演算処理では、この投影プロファイ
ルを対数変換し、円筒状物体の外部が寄与したレベルを
減算することにより、円筒状物体の内部を流れる流体の
平均吸収係数、及び円筒状物体におけるX線進行方向の
厚さにほぼ比例するように、投影プロファイルが算出さ
れる。
【0011】しかしながら、この投影プロファイルで
は、円筒状物体にX線を照射するX線源は理想的な点X
線源ではないので、円筒状物体の周辺部を投影した部分
が平坦化されている。そのため、円筒状物体の内部と外
部の境界で基底レベルから変化する二つのエッジが滑ら
かであるので、これらのエッジの間隔から円筒状物体の
内径を明瞭に判定することができない。
【0012】そこで、第2の演算処理では、第1の演算
処理で算出された投影プロファイルを微分することによ
り、その勾配が極大または極小となる二つの位置が算出
される。そのため、投影プロファイルにおける二つの極
値間以外の部分は、平坦化の影響を大きく受けている部
分として判別される。
【0013】さらに、第3の演算処理では、この極値間
から所定の間隔で選択された複数位置に対応し、第1の
演算処理で算出された投影プロファイル及びその勾配の
データ値をそれぞれ算出し、第4の演算処理では、これ
らのデータ値に最小二乗法を適用することにより、平坦
化の影響が大きい部分を除去され、円筒状物体の中心部
を投影して平坦化されていない部分に基づいて、投影プ
ロファイルが適正化される。そのため、この投影プロフ
ァイルでは、円筒状物体の内部と外部の境界で基底レベ
ルから変化する二つのエッジが鋭角化されるので、これ
らのエッジの間隔から円筒状物体の内径が明瞭に算出さ
れる。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る実施例の構成および作用
について、図1ないし図6を参照して説明する。なお、
図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重
複する説明を省略する。
【0015】図1に、本発明に係る円筒状物体の内径測
定装置の一実施例の構成を示す。X線源11は、所定波
長のX線12を発生して出射部から出射する。このX線
12の光路上には、被写体13が配置されており、さら
にこのX線12の光路の延長線上に、X線撮像装置14
の受光部が配置されている。また、X線撮像装置14で
受光したX線像に対して画像処理を行うために、撮像制
御装置15、画像処理装置16、表示装置17、位置情
報入力装置18及び印刷装置19が配置されている。
【0016】被写体13は、内部に血管を含む組織を有
する生体である。この血管には、周囲の組織とX線吸収
特性を大きく異なる造影剤が注入されており、血液と共
に流れている。また、X線撮像装置14は、受光したX
線像をその強度分布に基づいて電気信号に変換するX線
ビジコンである。なお、被写体13は、そのX線像が過
度に拡大されないように、X線撮像装置14の受光部に
近接して配置される。
【0017】撮像制御装置15は、X線撮像装置14か
らの出力信号を増幅してディジタル化し、ビデオ信号と
して出力するカメラコントロールユニットである。ま
た、画像処理装置16は、撮像制御装置15からの出力
信号に基づいて被写体13の画像を構成し、被写体13
中の血管などの円筒状物体の内径を演算するワークステ
ーションである。また、表示装置17は、画像処理装置
16からの出力信号に基づいて被写体13の画像、この
画像中の円筒状物体に対する指定情報及びこの円筒状物
体の内径について演算した結果を表示するTVモニタで
ある。また、位置情報入力装置18は、表示装置17に
表示された被写体13の画像における円筒状物体の指定
情報を画像処理装置16に出力するマウスである。さら
に、印刷装置19は、画像処理装置16からの出力信号
に基づいて被写体13中の円筒状物体の内径について演
算した結果を印刷するプリンタである。
【0018】図2に、本発明に係る円筒状物体の内径測
定装置における画像処理装置の内部構成を示す。画像処
理装置16では、データバス22を介して中央処理部2
1、入力部23、フレームメモリ24、内臓ハードディ
スク25及び出力部26が配置されている。中央処理部
21は、制御部、主記憶部及び演算部を備えており、被
写体13の画像を構成し、この画像中の円筒状物体の内
径を演算する。また、フレームメモリ24は、X線像1
枚分の画像データを格納する。さらに、内臓ハードディ
スク25は、フレームメモリ24に格納されたX線像の
画像データを順次格納する。
【0019】次に、上記実施例の動作について説明す
る。図3に、本発明に係る円筒状物体の内径測定装置を
用いた測定方法における原理を示す。
【0020】まず、被写体13の所定の被照射部位にお
ける血管に造影剤を注入した後、X線源11からX線1
2を出射する。このX線12は、被写体13における所
定の被照射部位を透過してX線撮像装置14の検出面3
2で受光され、被写体13のX線像を投影する。この被
写体13を透過したX線12は、血管31を通過してい
ない場合は血管31の周囲組織に吸収されて減衰し、血
管31を通過している場合はさらに血管31の内部を流
れる造影剤により大きく吸収されて減衰している。
【0021】検出面32は、血管31の中心軸及びX線
12の進行方向に直交しており、この検出面32上で受
光されたX線12は、X線撮像装置14により被写体1
3のX線像として強度を検出され、二次元的な強度分布
に対応する電気信号に変換される。この電気信号は、撮
像制御装置15により増幅され、ビデオ信号として出力
された後にA/D変換される。
【0022】画像処理装置16では、撮像制御装置15
からのビデオ信号は、中央処理部21の制御信号に基づ
いて入力部23からフレームメモリ24に直接転送さ
れ、1枚のX線像ごとにフレームメモリ24に画像デー
タとして格納される。この画像データは、中央処理部2
1によりさらに内臓ハードディスク25に一つのファイ
ルとして順次格納される。フレームメモリ24に格納さ
れた画像データは、中央処理部21の制御信号に基づい
てデータバス22により転送され、出力部26から出力
される。
【0023】画像処理装置16からの画像データは、表
示装置17により被写体13の二次元画像として構成さ
れて画面表示される。このとき、使用者が位置情報入力
装置18を移動操作すると、表示装置17の画面表示中
のカーソルは、画像処理装置16の出力信号に基づいて
血管像170の所望位置に移動される。続いて、使用者
が位置情報入力装置18をスイッチ操作すると、サンプ
ルライン171が画像処理装置16の出力信号に基づい
て血管像170の所望位置にその中心軸に直交して表示
される。
【0024】画像処理装置16は、サンプルライン17
1を血管の指定情報として設定し、サンプルライン17
1上の投影プロファイル34を演算処理し、血管像17
0の内径を算出する。この処理結果は、画像処理装置1
6により表示装置17あるいは印刷装置19に出力され
る。
【0025】さらに、使用者が表示装置17における血
管像170の所望位置を同様にして次々と選択すること
により、それぞれの血管径が経時的に算出され、表示装
置17あるいは印刷装置19に出力される。また、被写
体13における被照射部位を変更して以上の操作を繰り
返すことにより、多数の血管像が撮像され、これらの血
管径が測定される。
【0026】次に、上記実施例における血管径の算出方
法について説明する。図4に、本発明に係る円筒状物体
の内径測定装置を用いた測定方法におけるX線吸収特性
の算出方法を示す。
【0027】ここでは、X線源11を理想的な点X線源
と仮定する。また、被写体13のX線照射方向における
厚さをL0 とし、血管31の半径をrとする。また、被
写体13におけるX線入射面、X線出射面との血管31
との距離を、それぞれL1 、L2 とする。さらに、血管
31の内部をX線が通過した距離をL3 とする。すなわ
ち、 L0 =L1 +L2 +L3 (1) となる。
【0028】次に、被写体13に対する入射X線の強度
として単位面積当たりの入射粒子数をNとすると、血管
31の外部を通過した透過X線の強度I1 、血管31の
内部を通過した透過X線の強度I2 は、 I1 =Nexp(−μ0 0 ) (2) I2 =Nexp{−μ0 (L1 +L2 )−μ1 3 } (3) となる。ただし、μ0 、μ1 (>μ0 )は、それぞれ血
管31の外部及び内部におけるX線に対する平均吸収係
数である。
【0029】これら式(2)、(3)の両辺において対
数をとると、 lnI1 =−μ0 0 +lnN (4) lnI2 =−μ0 (L1 +L2 )−μ1 3 +lnN (5) となる。
【0030】さらに、式(1)、(4)、(5)を連立
させると、 lnI2 =lnI1 −(μ1 −μ0 )L3 (6) を得る。
【0031】ここで、X線の進行方向に直交する軸をx
軸とし、このx軸上で血管31の内部を直径に沿って通
過したX線が交差する点を原点とする。よって、L3
定数ではなく、関数L3 (x)であるので、 L3 (x)=2(r2 −x2 1/2 (7) となる。したがって、i1 =lnI1 ,i2 (x)=l
nI2 ,A=μ1 −μとおくと、式(6)は、 i(x)=i1 −2A(r2 −x2 1/2 (−r≦x≦r) (8) i2 (x)=i1 (x<−r,r<x) (9) となる。これら式(8)、(9)をグラフ化すると、図
5(a)に示す投影プロファイルi2 (x)を得る。
【0032】ここで、変換関数として f(x)=(i2 (x)−i1 2 (10) を用いると、 f(x)=−4A2 2 +4A2 2 (11) となるので、 a=4A2 、b=4A2 2 (12) とおくと、 f(x)=−ax2 +b (−r≦x≦r) (13) f(x)=0 (x<−r,r<x) (14) となる。これら式(13)、(14)をグラフ化する
と、図5(b)に示す変換プロファイルf(x)を得
る。
【0033】次に、式(13)、(14)を微分する
と、 f´(x)=−2ax (−r≦x≦r) (15) f´(x)=0 (x<−r,r<x) (16) となる。これら式(15)、(16)をグラフ化する
と、図5(c)に示す変換プロファイルの勾配f´
(x)を得る。
【0034】しかしながら、実際のX線源11は、理想
的な点X線源ではないので、有限の大きさがある出射部
からX線12を発光する。そのため、図3に示すよう
に、X線撮像装置14のX線検出面32では、血管31
の周辺部付近を投影した位置にボケ33が発生するの
で、その投影プロファイル34には、ボケ33の影響に
より揺らぎのような平坦化部35が生じる。したがっ
て、図6(a)、(b)に示すように、投影プロファイ
ルi2 (x)及び変換プロファイルf(x)では、血管
31とその周辺組織との境界領域が不明瞭になるので、
血管径の測定精度が低下するという問題がある。
【0035】このような問題を解決するためには、血管
31の中央部付近を投影して平滑化されていない部分の
実測値に基づいて、投影プロファイルを適正化する必要
がある。
【0036】まず、式(10)により、投影プロファイ
ルi2 (x)を変換プロファイルf(x)を得る。この
変換プロファイルf(x)を微分し、図6(c)に示す
ように、変換プロファイルの勾配f´(x)を得る。こ
の変換プロファイルの勾配変化f´(x)から、変換プ
ロファイルf(x)における勾配の極大値及び極小値を
とる位置x=α、βを決定する。
【0037】次に、区間α≦x≦βにおいて所定の間隔
で複数の位置を選択し、これらに対応する変換プロファ
イルf(x)、変換プロファイルの勾配f´(x)の実
測値をそれぞれ抽出する。
【0038】次に、変換プロファイルの勾配f´(x)
について、M1 個の実測値(xi ,yi )に対する式
(15)の理論値(xi ,f´(xi ))の誤差に対す
る平方和 E1 =Σ{yi −f´(xi )}2 (17) を算出し、このE1 のaに関する偏微分係数を0とする
と、 a=−(Σxi i )/(2Σxi 2 ) (18) を得る。
【0039】また、変換プロファイルf(x)につい
て、M2 個の実測値(xi ,gi )に対する式(13)
の理論値(xi ,f(xi ))との誤差に対する平方和 E2 =Σ{gi −f(xi )}2 (19) を算出し、このE2 のbに関する偏微分係数を0とする
と、 b=(Σgi +aΣxi 2 )/M2 (20) を得る。
【0040】したがって、式(12)により、 L3 =2r=2(b/a)1/2 (21) であるから、式(18)、(20)から算出したa、b
を式(21)に代入すると、血管31の内径L3 を得
る。すなわち、最小二乗法で適正化された変換プロファ
イルf(x)が0となる二つのエッヂの間隔から、血管
31の内径L3 が算出される。
【0041】以上の方法によれば、投影プロファイルの
勾配に対して二つの極値を求めることにより、血管の周
辺部付近を投影して平滑化の影響を大きく受けている部
分のデータを最小限に除去し、投影プロファイルが最小
二乗法で適正化されるので、血管径は十分高い精度で算
出される。
【0042】また、X線照射時に血管内部を流れる造影
剤の濃度に基づいて投影プロファイルが測定されるの
で、造影剤濃度及び血管径が経時的に変化している場合
においても、血管径は精度良く算出される。
【0043】本発明は上記諸実施例に限られるものでは
なく、種々の変形が可能である。
【0044】例えば、上記実施例では、血管径を測定対
象としているが、周囲の構造物に対してX線吸収特性が
大きく異なる円筒状物体であれば、測定対象とすること
ができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の装
置を用いることによれば、円筒状物体に対応するX線の
投影プロファイルにおいて、勾配が極大または極小とな
る二つの位置に挟まれた区間を算出することにより、円
筒状物体の周辺部を投影して平坦化の影響を大きく受け
ている部分が最小限に除去され、円筒状物体の中央部を
投影して平坦化されていない部分に最小二乗法が適用さ
れるので、投影プロファイルが良好に適正化される。そ
のため、この投影プロファイルでは、円筒状物体の内部
と外部の境界で基底レベルから変化する二つのエッジが
鋭角化されるので、これらのエッジの間隔から円筒状物
体の内径を高精度に算出することができるという効果が
ある。
【0046】また、本発明の装置を用いることによれ
ば、X線照射時における円筒状物体の内部を流れる流体
のX線吸収特性に基づいて、投影プロファイルを測定し
ている。そのため、流体のX線吸収特性及び円筒状物体
の内径が経時的に変化する場合においても、円筒状物体
の内径を高精度で測定することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置の一実
施例の構成を示す説明図である。
【図2】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置におけ
る画像処理装置の内部構成を示す説明図である。
【図3】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置を用い
た測定方法における原理を示す説明図である。
【図4】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置を用い
た測定方法におけるX線吸収特性の算出方法を示す説明
図である。
【図5】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置を用い
た測定方法において、理想の点X線源を用いた場合の投
影プロファイルの処理過程を示す説明図である。
【図6】本発明に係る円筒状物体の内径測定装置を用い
た測定方法において、実際のX線源を用いた場合の投影
プロファイルの処理過程を示す説明図である。
【符号の説明】
11…X線源、12…X線、13…被写体、14…X線
撮像装置、15…撮像制御装置、16…画像処理装置、
17…表示装置、18…位置情報入力装置、19…印刷
装置、21…中央処理部、22…データバス、23…入
力部、24…フレームメモリ、25…内臓ハードディス
ク、26…出力部、31…血管、32…X線検出面、3
3…ボケ、34…投影プロファイル、35…平坦化部、
170…血管像、171…サンプリングライン。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部と異なるX線吸収特性を有する流体
    が内部を流れる円筒状物体にX線を照射し、該円筒状物
    体の中心軸及び該X線の進行方向に垂直な直線上で該X
    線吸収特性に基づく投影プロファイルを測定することに
    より、該投影プロファイルから該円筒状物体の内径を算
    出する円筒状物体の内径測定装置において、 前記投影プロファイルを対数変換し、該投影プロファイ
    ルから前記外部が寄与したレベルを減算する第1の演算
    処理と、 この第1の演算処理で算出された前記投影プロファイル
    を微分し、該投影プロファイルの勾配が極大または極小
    となる前記直線上の二つの位置に挟まれた区間を算出す
    る第2の演算処理と、 前記区間内から所定の間隔で複数位置を選択し、前記第
    1の演算処理で算出された前記投影プロファイル、該投
    影プロファイルの勾配から該複数位置に対応してそれぞ
    れ第1のデータ値、第2のデータ値を抽出する第3の演
    算処理と、 前記第1及び第2のデータ値にそれぞれ最小二乗法を用
    いて前記第1の演算処理で算出された前記投影プロファ
    イルを適正化し、該投影プロファイルにおける基底レベ
    ルから変化する二つのエッジの間隔から前記円筒状物体
    の内径を算出する第4の演算処理とを実行する演算処理
    手段を備えることを特徴とする円筒状物体の内径測定装
    置。
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