JP2977784B2 - 廃プラスチックガス化・灰溶融を利用する発電方法 - Google Patents

廃プラスチックガス化・灰溶融を利用する発電方法

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JP2977784B2 JP9200877A JP20087797A JP2977784B2 JP 2977784 B2 JP2977784 B2 JP 2977784B2 JP 9200877 A JP9200877 A JP 9200877A JP 20087797 A JP20087797 A JP 20087797A JP 2977784 B2 JP2977784 B2 JP 2977784B2
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可燃性成分を含む
廃棄物を焼却処理するときに発生する廃熱を利用して、
蒸気タービンに供給するスチームを発生させ、このスチ
ームで蒸気タービンを駆動させて発電を行うに際して、
プラスチック系廃棄物や一般ごみから分別された廃プラ
スチックのガス化・溶融処理で得られるガス化浄化ガス
を燃焼させた高温の燃焼ガスの保有する顕熱を利用して
低温のスチームを過熱し、過熱された高温のスチームを
蒸気タービンに供給して、発電効率を高める熱回収・発
電方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】既設の、又は従来方式の一般ごみ等を焼
却処理する設備においては、一般ごみ等の廃棄物を焼却
処理する際に発生する廃熱を利用してスチームを発生さ
せ、このスチームを発電又は温熱・冷熱等に利用してい
る。ところで、近年、プラスチック系廃棄物やプラスチ
ックを含む一般ごみの発生量は増大しており、廃プラス
チックの処理は、ごみ処理問題の課題の一つとなってい
る。一方、廃プラスチックは発熱量の高い可燃物であ
り、効率よく焼却処理できるため、分別された廃プラス
チックを焼却処理して廃熱を回収し、そのエネルギーを
有効利用する技術が開発されている。また、分別された
廃プラスチックをガス化処理し、得られたガス化ガスを
発電に利用する技術が実用化されつつある。
【0003】廃棄物のガス化溶融炉としては、特開平9
−60830号公報に記載されているように、炉本体の
側部に酸素含有ガスを吹き込む羽口を設けることによ
り、炉本体下部における灰分などの溶融状態を良好な状
態に維持しながら、堆積層の流動を良好な状態に維持
し、フリーボード部のガス温度を高温に維持するように
した装置が知られている。また、廃棄物の燃焼ガスの廃
熱を利用して発電を行う技術としては、特開平9−72
204号公報に記載されているように、天然ガスを燃料
改質器で水素リッチガスに改質した後、この水素リッチ
ガスを燃焼器でリバーニングさせ、得られたガスで廃棄
物の燃焼ガスから発生させた蒸気を過熱し、この過熱蒸
気で蒸気タービンを駆動させて発電を行うシステムが知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した既設の、又は
従来方式の一般ごみ等を焼却処理する設備において、一
般ごみ等の廃棄物の焼却炉からの廃熱でスチームを発生
させ、このスチームを発電又は温熱・冷熱等に利用する
場合、従来は、スチームを発生させるボイラ等がHCl
等により腐食するのを防止するため、300℃程度以下
の比較的低温のスチームしか発生させることができず、
発電効率や熱利用効率が良くなかった。なお、最近では
耐蝕材料の開発が進んで、400℃程度まで高温化され
たスチームが利用できるようになっている。また、一般
ごみ等の廃棄物を焼却する設備から発生する焼却灰(ボ
トムアッシュ及びフライアッシュ)には、重金属類やダ
イオキシン類が含まれており、焼却灰から重金属類が溶
出するのを防止して無害化処理する必要がある。また、
ダイオキシン類を含む焼却灰の処理対策が必要である。
また、一般ごみ等の焼却炉においては、カロリーの高い
プラスチックの混入によって、焼却炉内に局部高温部等
が生じ、これにより、炉材の損傷を引き起こすこともあ
り、プラスチックを分別し、別途処理することができれ
ば有効である。
【0005】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、一般ごみ等の可燃性成分を含む廃
棄物を焼却処理するときに発生する廃熱を利用して、蒸
気タービンに供給するスチームを発生させ、このスチー
ムで蒸気タービンを駆動させて発電を行う方法におい
て、分別された廃プラスチックのガス化・溶融処理で得
られるガス化浄化ガスを燃焼させた高温の燃焼ガスの保
有する顕熱を利用して低温のスチームを過熱し、この過
熱された高温のスチームを蒸気タービンに供給すること
により、発電効率を高めることができ、しかも、分別さ
れた廃プラスチックをガス化・溶融処理するに際し、廃
プラスチックに前記の一般ごみ等の焼却灰を混合するこ
とにより、焼却灰中のダイオキシン類を分解させ、か
つ、排出される固形物を溶融処理して重金属類が溶出し
ないように無害化することができる方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の廃プラスチックガス化・灰溶融を利用す
る発電方法は、廃棄物焼却炉から発生する焼却灰を、廃
プラスチックとともに廃プラスチックガス化・灰溶融装
置に供給し、廃プラスチックを灰溶融点以上の高温下で
部分燃焼させてガス化処理し、焼却灰中のダイオキシン
類を分解させ、かつ、重金属類が溶出しないように溶融
処理された溶融スラグを得るとともに、生成したガス化
ガスから腐食成分(HCl等)を除去してガス化浄化ガ
スとし、このガス化浄化ガスを燃焼させた高温の燃焼ガ
スの保有する顕熱を利用して前記廃棄物焼却炉後流のボ
イラから発生するスチームを過熱し、この過熱スチーム
で蒸気タービンを駆動させて発電を行うことを特徴とし
ている(図1、図2参照)。なお、焼却灰として、ボト
ムアッシュ及びフライアッシュの両方を処理することが
好ましいが、ボトムアッシュ、フライアッシュのいずれ
かを処理するように構成することも可能である。
【0007】上記の本発明の方法において、廃プラスチ
ックガス化・灰溶融装置を、旋回流方式の噴流床ガス化
・灰溶融炉を含む構成とすることが望ましい(図3参
照)。なお、旋回流方式の噴流床ガス化・灰溶融炉とし
ては、一例として、図3に示すような横型旋回流ガス化
・灰溶融炉が用いられる。また、上記の本発明の方法に
おいて、灰成分を主成分とする汚泥及び灰成分を含むダ
ストの少なくともいずれかを2次原料として、一般ごみ
等を焼却する廃棄物焼却炉からの焼却灰とともに廃プラ
スチックガス化・灰溶融装置に供給する構成とすること
ができる。この場合、一般ごみ等の焼却灰以外に、例え
ば、システム内で副生するダスト又は建設汚泥や水処理
汚泥等の灰成分を主成分とする廃棄物を2次原料として
供給し、溶融処理して無害化したい灰成分を含む廃棄物
の処理を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1は、本発明の実施の第1形態に
よる廃プラスチックガス化・灰溶融を利用する発電方法
を実施する装置の概略を示している。本実施の形態は、
既存の廃棄物焼却発電設備に廃プラスチックガス化・灰
溶融装置を組み合わせた場合である。図1に示すよう
に、一般ごみ等の廃棄物が焼却炉10で焼却処理され
て、飛灰(フライアッシュ)を含む燃焼ガスはボイラ1
2に導入され、燃焼ガスの廃熱を利用してボイラ12で
比較的低温(300℃程度)のスチームが発生する。ボ
イラ12からの飛灰を含む排ガスは集塵装置14に導入
され、飛灰が捕集された排ガスは、ガス処理装置16に
導入されてNOx、SOx等が除去された後、大気中に放
出される。なお、集塵装置14としては、一例として、
バグフィルタ、電気集塵機等が挙げられる。
【0009】焼却炉10から発生する灰(ボトムアッシ
ュ)及び集塵装置14で捕集された飛灰(フライアッシ
ュ)は、主燃料物である分別された廃プラスチックとと
もに、廃プラスチックガス化・灰溶融装置18に供給さ
れ、ここで灰溶融点(例えば、約1300℃)以上の高
温下で部分燃焼してガス化処理される。この時、灰中の
ダイオキシンは分解する。なお、廃プラスチックガス化
・灰溶融装置18としては、旋回流方式の噴流床ガス化
・灰溶融炉を含む装置を用いることが望ましいが、詳細
については後述する。
【0010】廃プラスチックガス化・灰溶融装置18か
ら排出される固形物は、ダイオキシン類は含まず、か
つ、重金属類の溶出がないように溶融処理され無害化さ
れた溶融スラグとなっている。特に、集塵装置14で捕
集された飛灰(フライアッシュ)は、ダイオキシン類や
重金属類を多く含んでおり、この飛灰を廃プラスチック
とともに溶融処理して無害化できるという点は、既存の
廃棄物焼却設備や廃プラスチックガス化・灰溶融装置単
独では得られない際だって優れた効果である。また、廃
プラスチックガス化・灰溶融装置18には、上記の焼却
灰(ボトムアッシュ及び/又はフライアッシュ)以外
に、灰成分を含むダストや汚泥等の廃棄物が2次原料と
して供給されることがあり、この場合は、これらの廃棄
物を同時に溶融処理して無害化することができる。な
お、一般ごみ等の焼却灰以外には、例えば、システム内
で副生するダスト又は建設汚泥や水処理汚泥等を2次原
料として供給し、溶融処理して無害化することができ
る。また、ボトムアッシュを廃プラスチックガス化・灰
溶融装置18に供給しないで、フライアッシュのみを廃
プラスチックガス化・灰溶融装置18に供給するように
構成する場合もある。この場合は、焼却炉10と廃プラ
スチックガス化・灰溶融装置18とを接続するボトムア
ッシュ供給ラインは不要となる。
【0011】一方、廃プラスチックガス化・灰溶融装置
18から生成されるガス化ガスは、HCl等の腐食成分
が除去(詳細は後述)されてガス化浄化ガスとなった
後、燃焼器20に供給されて燃焼し、高温の燃焼ガスと
なって過熱器22に導入される。前記のボイラ12で発
生した比較的低温(300℃程度)のスチームは、過熱
器22において、この高温の燃焼ガスの保有する顕熱で
過熱され、より高温(500℃程度)のスチームとな
る。この高温の過熱スチームで蒸気タービン24を駆動
させるので、効率の良い発電が行われる。26は発電
機、28は復水器である。過熱器22からの排ガスは、
焼却炉10に導入されるか、ボイラ12に導入される
か、ガス処理装置16へ導入されるか、又は別系統で処
理される。なお、本発明の方法で得られた高温の過熱ス
チームは、発電に利用する場合に限定されるものではな
く、他の用途、例えば、温熱・冷熱利用等に供すること
も可能であり、この場合は、より付加価値の高い、例え
ば、熱利用効率の高いものとなる。
【0012】つぎに、図2を参照しながら廃プラスチッ
クガス化・灰溶融装置の構成の一例について説明する。
前処理工程(図示略)において、プラスチック系廃棄物
又は一般ごみは磁選され、ついで、破砕、乾燥された
後、貯留ホッパに原料となる廃プラスチックが貯留さ
れ、この廃プラスチックが気流搬送等されて予燃焼器3
0に供給される。一方、一般ごみ等の廃棄物を焼却する
設備から発生する焼却灰も予燃焼器30に供給され、廃
プラスチック及び焼却灰は、まず、予燃焼器30で予燃
焼される。なお、廃プラスチック及び焼却灰を原料供給
ホッパ等で混合してから予燃焼器30に供給する構成と
することも可能である。
【0013】予燃焼された廃プラスチック及び焼却灰
は、部分燃焼ガス化・灰溶融炉32に供給され、ここで
灰溶融点(例えば、約1300℃)以上の高温下で部分
燃焼してガス化処理される。部分燃焼ガス化・灰溶融炉
32から排出される溶融スラグは、冷却水で冷却されス
ラグ粉砕機34で粉砕されて、粉砕スラグとなって排出
される。また、スラグ粉砕機34が無い場合でも、溶融
スラグを冷却水で急冷することで、熱衝撃によって粉砕
され、粉砕スラグとして排出することが可能である。一
方、部分燃焼ガス化・灰溶融炉32で生成されるガス化
ガスは、熱回収装置36で循環水により、例えば、80
0℃程度まで冷却され、ついで、サイクロン38でチャ
ー等の固形廃棄物が分離・除去された後、熱回収装置4
0で循環水により、例えば、400℃程度まで冷却され
る。なお、サイクロン38で分離されたチャー等の固形
廃棄物は予燃焼器30に循環され、再度、部分燃焼ガス
化・灰溶融炉32でガス化・溶融処理される。また、熱
回収装置40でガス化ガスの熱を回収した循環水は低圧
蒸気として利用される。
【0014】熱回収装置40で冷却されたガス化ガス
は、ガス冷却装置42で冷却水により、例えば、180
℃程度まで冷却され、ついで、上流側のバグフィルタ4
4でチャー等の固形廃棄物が分離・除去された後、脱塩
剤供給装置46から粉末脱塩剤、例えば、粉末消石灰が
吹き込まれて、下流側のバグフィルタ48に導入され
る。バグフィルタ48のバグの表面には粉末脱塩剤(粉
末消石灰)層がコーティングされ、導入された排ガス中
の腐食成分(HCl)と粉末脱塩剤(粉末消石灰)とが
反応して、腐食成分であるHClがCaCl2(固体
状)としてガス化ガスから分離・除去される。なお、上
流側のバグフィルタ44で分離されたチャー等の固形廃
棄物は予燃焼器30に循環され、再度、部分燃焼ガス化
・灰溶融炉32でガス化・溶融処理されるが、バグフィ
ルタ44を省略する構成とすることも可能である。そし
て、腐食成分(HCl等)が除去されたガス化浄化ガス
は、燃焼器で燃焼して高温の燃焼ガスとなって、前記焼
却炉後流のボイラから発生するスチームを過熱するのに
利用される。なお、50はファンである。
【0015】図3は、廃プラスチックガス化・灰溶融装
置における部分燃焼ガス化・灰溶融炉が、旋回流方式の
噴流床ガス化・灰溶融炉である場合を示しており、図3
では、一例として、横型旋回流ガス化・灰溶融炉の構成
を図示している。図3に示すように、横方向に取り付け
られた円筒型の炉本体52の上流側上部には、予燃焼器
54が設けられており、予燃焼器54には、廃プラスチ
ック等投入口56から供給された廃プラスチックや焼却
灰を予燃焼させるための予燃焼バーナ58が設けられて
いる。炉内で旋回流を発生させる燃焼用空気は、炉本体
52の上流側上部の燃焼用空気供給口60から、炉断面
の略接線方向に供給される構成となっている。炉本体5
2の下流側下部には溶融スラグ排出口62が設けられて
おり、炉本体52下流のガス化ガス出口64からは高温
の部分燃焼ガス(ガス化ガス)が排出される。66は溶
融スラグをせき止めるためのバッフルである。なお、図
3では、高温の部分燃焼ガス(ガス化ガス)が横方向に
噴き出す構成となるが、図2に示す部分燃焼ガス化・灰
溶融炉32のように上向きとすることも可能である。
【0016】廃プラスチックのガス化・溶融処理に、旋
回流方式の噴流床ガス化・灰溶融炉を適用して、灰溶融
点(例えば、約1300℃)以上の高温下での部分燃焼
を行うことにより、短時間で、CO、H2を主成分とす
る還元性雰囲気の燃料ガスが得られる。旋回流方式の噴
流床ガス化・灰溶融炉では、高温域でガス化処理を行う
ので、タール分や未燃炭化水素の発生が少なくガス化率
が高くなる。また、炉内滞留時間が短いので、炉の形状
がコンパクトになる。さらに、PVC等を含む廃プラス
チックのガス化処理では塩素化合物の発生を伴うが、高
温域では、ダイオキシン類の合成は起きず、除去が困難
な塩素の比率も少なくなる。また、旋回流方式の噴流床
ガス化・灰溶融炉では、高温であるので焼却灰等の灰中
のダイオキシンが分解し、溶融処理されて排出される固
形物が無害化された溶融スラグであり、廃プラスチック
を焼却灰とともに溶融処理した場合でも、重金属類が溶
出することはない。さらに、廃プラスチックの組成が不
均一であったり不燃物等が混合していても、無害化溶融
スラグとして炉内から分離することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 分別された廃プラスチックのガス化・溶融処理
で得られるガス化浄化ガスを燃焼させた高温の燃焼ガス
の保有する顕熱を利用して、一般ごみ等の廃棄物焼却炉
後流のボイラから発生する低温のスチームを過熱するの
で、より付加価値の高い高温の過熱スチームが得られ、
発電効率を高めることができる。 (2) 分別された廃プラスチックのガス化・溶融処理
で得られるガス化浄化ガスは、腐食成分(HCl等)が
除去されているので、過熱器等を腐食させることなく、
廃棄物焼却炉後流のボイラから発生する低温のスチーム
を過熱して高温の過熱スチームにすることができる。 (3) 廃棄物焼却炉から発生する焼却灰(ボトムアッ
シュ又は/及びフライアッシュ)を、廃プラスチックと
ともに廃プラスチックガス化・灰溶融装置に供給し、灰
溶融点以上の高温下で部分燃焼させてガス化処理するこ
とにより、灰中のダイオキシンを分解させ、かつ、排出
される固形物を重金属類が溶出しないように溶融処理し
て無害化することができる。特に、廃棄物焼却炉後流の
集塵装置で捕集された飛灰(フライアッシュ)は、ダイ
オキシン類や重金属類を多く含んでおり、この飛灰を廃
プラスチックとともに溶融処理して無害化することがで
きる。 (4) 廃プラスチックのガス化・灰溶融装置を、旋回
流方式の噴流床ガス化・灰溶融炉を含む構成とする場合
は、タール分や未燃炭化水素の発生が少なくガス化率が
高くなる。また、炉の形状をコンパクトにすることがで
きる。また、ダイオキシン類が生成せず、除去が困難な
塩素の比率も少なくなる。さらに、廃プラスチックの組
成が不均一であったり不燃物等が混合していても、無害
化溶融スラグとして炉内から分離することができる。 (5) 灰成分を含むダストや汚泥(例えば、システム
内で副生するダスト又は建設汚泥や水処理汚泥等)を、
一般ごみ等を焼却する廃棄物焼却炉からの焼却灰ととも
に廃プラスチックガス化・灰溶融装置に供給する構成と
する場合は、これらを同時に溶融処理して無害化するこ
とができる。 (6) 一般ごみ等から廃プラスチックを分別し、分別
された廃プラスチックをガス化・灰溶融装置でガス化
し、廃プラスチックを除いたごみを焼却炉で焼却するよ
うにすれば、焼却炉内での局部高温部が生じるのを抑制
することができ、炉材の損傷等を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による廃プラスチック
ガス化・灰溶融を利用する発電方法を実施する装置を示
す系統的概略構成図である。
【図2】本発明における廃プラスチックのガス化・灰溶
融装置の一例を示す概略構成図である。
【図3】本発明における旋回流方式の噴流床ガス化・灰
溶融炉の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 焼却炉 12 ボイラ 14 集塵装置 16 ガス処理装置 18 廃プラスチックガス化・灰溶融装置 20 燃焼器 22 過熱器 24 蒸気タービン 26 発電機 28 復水器 30、54 予燃焼器 32 部分燃焼ガス化・灰溶融炉 34 スラグ粉砕機 36、40 熱回収装置 38 サイクロン 42 ガス冷却装置 44、48 バグフィルタ 46 脱塩剤供給装置 50 ファン 52 炉本体 56 廃プラスチック等投入口 58 予燃焼バーナ 60 燃焼用空気供給口 62 溶融スラグ排出口 64 ガス化ガス出口 66 バッフル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊田 憲彦 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石工場内 (72)発明者 庄司 恭敏 東京都港区浜松町2丁目4番1号 川崎 重工業株式会社 東京本社内 (72)発明者 守岡 修一 神戸市中央区東川崎町1丁目1番3号 川崎重工業株式会社 神戸本社内 (72)発明者 袖山 淳 千葉県八千代市上高野1780番地 川崎重 工業株式会社 八千代工場内 (56)参考文献 特開 平11−30410(JP,A) 特開 平9−112857(JP,A) 特開 平9−89202(JP,A) 特開 昭56−62885(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10J 3/00 F22G 1/16 F23G 5/027

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物焼却炉から発生する焼却灰を、廃
    プラスチックとともに廃プラスチックガス化・灰溶融装
    置に供給し、廃プラスチックを灰溶融点以上の高温下で
    部分燃焼させてガス化処理し、焼却灰中のダイオキシン
    類を分解させ、かつ、重金属類が溶出しないように溶融
    処理された溶融スラグを得るとともに、生成したガス化
    ガスから腐食成分を除去してガス化浄化ガスとし、この
    ガス化浄化ガスを燃焼させた高温の燃焼ガスの保有する
    顕熱を利用して前記廃棄物焼却炉後流のボイラから発生
    するスチームを過熱し、この過熱スチームで蒸気タービ
    ンを駆動させて発電を行うことを特徴とする廃プラスチ
    ックガス化・灰溶融を利用する発電方法。
  2. 【請求項2】 廃プラスチックガス化・灰溶融装置が、
    旋回流方式の噴流床ガス化・灰溶融炉を含む請求項1記
    載の廃プラスチックガス化・灰溶融を利用する発電方
    法。
  3. 【請求項3】 灰成分を主成分とする汚泥及び灰成分を
    含むダストの少なくともいずれかを2次原料として、廃
    棄物焼却炉からの焼却灰とともに廃プラスチックガス化
    ・灰溶融装置に供給する請求項1又は2記載の廃プラス
    チックガス化・灰溶融を利用する発電方法。
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