JP2977502B2 - 回収ボイラ - Google Patents

回収ボイラ

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JP2977502B2
JP2977502B2 JP8311996A JP31199696A JP2977502B2 JP 2977502 B2 JP2977502 B2 JP 2977502B2 JP 8311996 A JP8311996 A JP 8311996A JP 31199696 A JP31199696 A JP 31199696A JP 2977502 B2 JP2977502 B2 JP 2977502B2
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善久 荒川
雅明 永井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パルプ廃液等から
ソーダ分等を回収する回収ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】製紙過程において生ずるパルプ廃液は原
木中の有機物の一部や蒸解の際に添加されたソーダ分が
多量に含まれている。このため、その廃液(以下黒液と
称する)を濃縮後、ソーダ分の回収を主目的とする火炉
を備えた回収ボイラで焼却し、黒液中のソーダ分を溶融
状態の炭酸ソーダおよび硫化ソーダとして回収してい
る。
【0003】図8は従来の回収ボイラを示す概念図であ
る。回収ボイラ41内には複数個の黒液バーナ42から
黒液42aが噴射される。一方、通風機43およびダン
パ44a,44b,44cを経て1次空気ノズル45
a、2次空気ノズル45b及び3次空気ノズル45cか
ら燃焼用空気40が投入される。また、ボイラ下部に形
成されるチャーベット46上で黒液42aが燃焼する。
【0004】一般に回収ボイラ41においては、火炉の
中間部に設置された黒液バーナ42から、比較的粗い粒
度で点線矢印に示すように噴射された黒液42aが炉内
燃焼ガスで乾燥しつつ落下し、炉床に堆積してチャーベ
ッド46を形成しながら燃焼する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】廃液から水分を濃縮す
るエバポレータの性能が向上し、黒液42a中の固形分
濃度は従来の60%から最近で80%に高まる傾向にあ
り、ボイラ燃焼効率増となると共に、この黒液濃度も高
まっている。
【0006】また、チャーベット周辺に1次空気、2次
空気及び3次空気が充分に投入されており、チャーベッ
ト46上の黒液42aの燃焼濃度が高まり、公害規制と
しての窒素酸化物(以下NOxと称す)が急増する燃焼
状況となり、公害規制にそった回収ボイラ運用を図るた
めには、火炉出口から排出されるNOx量の低減化が不
可欠である。
【0007】このNOx低減化の1つの方法として、上
記チャーベット周辺の空気比が0.8以下の還元雰囲気
場の燃焼域を作り、残りの空気を火炉上部から投入する
燃焼法が考えられるが、この場合、必然的に従来の1
次、2次、3次空気量のすべてまたはいずれかの空気量
が減少するので、火炉内への投入流速が低下し火炉内の
空気量の分布が不均一となり、アンバランスな燃焼、未
燃チャーのキャリオーバ等が発生し、またチャーベット
形状が変形するなど安定燃焼の維持ができなくなる。
【0008】本発明はこれらの点に鑑み、NOx低減を
確実に行なうようにした回収ボイラを提供することを課
題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するべくなされたもので、火炉内に黒液を噴射するバ
ーナと、燃焼用空気ノズルとを有してなる回収ボイラに
おいて、前記燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成され
るチャーベット周辺の空気比を0.8以下の還元雰囲気
場にするように空気を供給する主空気ノズルと、同主空
気ノズルの後流に設けられ空気比を1.0以下とし未燃
分の存在する還元雰囲気場にするように空気を供給する
第1の追加空気ノズルと、同第1の追加空気ノズルの後
流に設けられ燃焼完結の燃焼域を形成するように不足分
の空気を供給する第2の追加空気ノズルで形成し、更に
燃焼空気及び前記チャーベット側壁管に沿って再循環ガ
スあるいは不活性ガスを投入する手段を具備してなる回
収ボイラを提供し、主空気ノズルで形成する空気比0.
8以下の還元雰囲気場の燃焼域、第1の追加空気ノズル
で形成する空気比1.0以下の還元雰囲気場の燃焼域、
そして第2の追加空気ノズルで形成する燃焼完結の燃焼
域を連続させ、NOx発生量を低減した燃焼を行うもの
である。
【0010】しかもチャーベット周辺側壁にそって再循
環ガスあるいは不活性ガス等を投入することによって気
流カーテンを形成させ、還元雰囲気場の燃焼域で黒液中
の硫黄成分で硫化物を発生して側壁管を腐食させるのを
防止することができるものである。
【0011】また、本発明は、火炉内に黒液を噴射する
バーナと、燃焼用空気ノズルとを有してなる回収ボイラ
において、前記燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成さ
れるチャーベット周辺の空気比を0.8以下とするよう
に空気を供給する主空気ノズルと、同主空気ノズルの後
流に設けられ残りの空気を供給する追加空気ノズルで形
成し、前記主空気ノズルは、チャーベットと炉底間に向
けて空気を投入する1次空気ノズルと、チャーベット傾
斜面に向けて空気を投入する2次空気ノズルと、チャー
ベット上部から火炉側へ下向でかつ火炉側壁又はコーナ
から旋回力を発生する方向に向けて空気を投入する3次
空気ノズルで形成した回収ボイラを提供し、1次空気ノ
ズルでチャーベットが火炉側壁に到達しないようにして
チャーベットの形状を安定化し、2次空気ノズルで火炉
内の空気分布の均一化を図り、3次空気ノズルでキャリ
オーバする傾向のある未燃チャーを火炉上部へキャリー
オーバしないように押え込み、以って安定燃焼を行うよ
うにしたものである。
【0012】また、本発明は前記1次空気ノズルは空気
流速を30m/s以上に、前記2次空気ノズルは空気流
速を50m/s以上で空気供給量を総量の40%以下
に、前記3次空気ノズルは残りの空気の一部を供給する
ように構成した回収ボイラを提供し、前記したチャーベ
ット形状の安定化、火炉内空気分布の均一化、及び未燃
チャーのキャリーオーバ防止を、より一層正確かつ確実
なものとし、安定燃焼を一段と促進し得たものである。
【0013】また、本発明は火炉内に黒液を噴射するバ
ーナと、燃焼用空気ノズルとを有してなる回収ボイラに
おいて、前記燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成され
るチャーベット周辺の空気比を0.8以下の還元雰囲気
場にするように空気を供給する主空気ノズルと、同主空
気ノズルの後流に設けられ空気比を1.0以下とし未燃
分の存在する還元雰囲気場にするように空気を供給する
第1の追加空気ノズルと、同第1の追加空気ノズルの後
流に設けられ燃焼完結の燃焼域を形成するように不足分
の空気を供給する第2の追加空気ノズルを設けてなる回
4ボイラを提供し、主空気ノズルから供給する燃焼空気
は、空気比0.8以下止まりとして還元雰囲気場を形成
し、その後流で第1の追加空気ノズルから燃焼空気を加
えても空気比は1.0以下で還元雰囲気場を維持し、そ
の後流でさらに第2の追加空気ノズルから不足分の燃焼
空気を供給して未燃分の燃焼を完結させ、低NOx燃焼
を達成するものである。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態】図1に基づいて本発明の第1の実
施の形態を説明する。なお、前記した従来のものと同一
の部分については同一の符号をつけて示し、重複する説
明は省略する。
【0016】43は燃焼に供する空気供給の総元締とな
る通風機で、同通風機43からの燃焼用空気は上流から
下流に向けて配列されたダンパ44a,44bを介して
1次空気ノズル45a及び2次空気ノズル45bからチ
ャーベット周辺の空気比が0.8以下となるように調整
して投入される。(この1次空気ノズル45a、及び2
次空気ノズル45bで主空気ノズルを構成する。) また、同様にダンパ44mを介してチャーベット上部に
第1の追加空気ノズル11aから空気比1.0以下とな
るように調整して空気を投入し、さらにダンパ44nを
介して第2の追加空気ノズル11bから残りの空気を投
入する。なお、前記第1,第2の追加空気ノズル11
a,11bの位置は、火炉内燃焼ガスの滞留時間から最
適な位置が定まり、かつ位置の数は2段にかぎらず複数
段であってもさしつかえない。
【0017】またこれら第1,第2の追加空気ノズル1
1a,11bからの空気の吹出し速度及び方向は、燃焼
状態あるいは燃焼排ガスの流れ状態に応じて最適な速度
及び方向が選ばれるが、基本的には供給される空気が火
炉内中央まで到達しかつ均一に炉内に分散混合できるも
のであればよい。
【0018】以上の燃焼用空気の投入によりチャーベッ
ト46の周辺は、空気比0.8以下の還元雰囲気場の燃
焼域とし、その上部は空気比1.0以下の未燃分の存在
する還元雰囲気場の燃焼域、更にその上部に燃焼を完結
する燃焼域を形成できるので、NOx発生量の低減を図
ることができる。
【0019】この各燃焼域における、反応は次のように
進められている。即ち、空気比0.8以下の還元雰囲気
場の燃焼域においては、酸素の化学当量よりも過剰に燃
料が存在しており、一部の燃料は高温燃焼雰囲気下にて
燃焼する還元雰囲気場を形成するため、黒液中の燃料、
窒素(N)分、および空気中のN分は、
【0020】
【化1】
【0021】の反応を呈し、次に未燃分の存在する還元
雰囲気場の燃焼域では、
【0022】
【化2】
【0023】の反応を呈する。ここで“ ′”,あるい
は“ ″”は活性化された炭化水素基を示す。さらに燃
焼完結場の燃焼域では、
【0024】
【化3】
【0025】の反応を呈し、これによりNOx発生量の
低減化が図られる。なお、回収ボイラ41から排出され
る燃焼ガス12は、熱交換器13をへて煙突14から大
気放出される系内において、一部抽気ダクト15及び送
風機16にて抽気し、火炉下部からチャーベット側壁に
そってノズル17a及び17bから噴出させる。これに
より抽気され再び火炉内に投入された排ガスにて側壁面
にエアカーテンを形成し、硫化物と側壁との接触を回避
させることができるので側壁の腐食を防止することがで
きる。
【0026】なお、また本ノズル17a,17bの個数
は複数個以上とし、投入方向、速度は回収ボイラ形状、
チャーベット形状あるいは燃焼状況に応じた最適なもの
がおのずと定まるが、基本的には側壁にそって上昇しか
つ硫化物等と側壁表面とが接触しないようにできればよ
い。そしてこの側壁腐食防止は、回収ボイラ内が還元雰
囲気場に限ることなく適用できるものである。
【0027】なお、送風機16、ダクト20を介して再
循環ガス等不活性ガスを燃焼用空気とともに投入するこ
とも可能なように構成されている。
【0028】次に、本発明の第2の実施の形態につい
て、図2ないし図4に基づいて説明する。なお、前に説
明した従来のもの、及び第1の実施の形態と同一の部分
については図中同一の符号を付して示し、重複する説明
は省略する。
【0029】通風機43からの燃焼用空気は、1次、2
次、3次空気ノズル45a,45b,45c及び火炉上
部の空気ダンパ44mを経て追加空気ノズル11aから
投入される。チャーベット46の周辺へ投入され、上記
1次、2次及び3次空気ノズル45a,45b,45c
から供給される空気量の総和は、空気比0.8以下に制
御されている。
【0030】一方、1次空気ノズル45aから供給され
る空気量は、全燃焼空気量の40%以下で投入流速が4
0m/s以上となるノズル形状、配置とし、チャーベッ
ト46が火炉側壁に近ずかないようにし、チャーベット
形状が常に安定化するようにしている。
【0031】2次空気ノズル45bから供給される空気
量は、全空気量の40%以下とし、また50m/s以上
の投入流速となる空気ノズル形状、配置とし、火炉内中
央部に空気が到達し、空気分布が均一化するようにして
いる(この2次空気ノズル45bによる投入空気流速と
2 分布の関係は図4に示す。)。
【0032】3次空気ノズル45cから供給される空気
量は、全空気の一部分とし、下向きの角度を有してチャ
ーベット46の方向に投入され、かつ、図3に示すよう
に火炉コーナ付近から斜めに投入され、旋回力を有して
おり未燃チャーのキャリオーバを抑制する。
【0033】さらに排ガス再循環送風機16にて、再循
環排ガスを燃焼用空気へ混合、あるいは直接投入して上
記抑制作用の効用を高める。
【0034】即ち、本実施の形態によれば、1次空気の
投入流速を30m/s以上としてチャーベットが火炉側
壁に到達しないように吹込み、安定チャーベット形状を
維持形成するものである。
【0035】また、2次空気量は全空気量の40%以下
にて投入流速を50m/s以上として火炉中央部へ到達
させ、火炉内の空気量分布を均一化を図るものである。
【0036】また、3次空気量は全空気量の20%以下
にて下向きに(チャーベット46方向)投入し、かつ、
火炉コーナ付近から投入して、旋回力をもたせてキャリ
オーバする未燃チャーを火炉上部へキャリオーバしない
ように押え込ませるものである。
【0037】更にまた排ガスを再循環させ、空気と共に
投入するかあるいは直接火炉内へ投入させて上記した各
効果をより一層高めることができるものである。
【0038】なお、前記した1次,2次及び3次空気の
流速及び分量等は、本発明の発明者等が多数の実験を繰
り返し行い、その結果好ましい数値として見い出したも
のである。
【0039】次に、本発明の第3の実施の形態につい
て、図5ないし図7に基づいて説明する。なお、前に説
明した従来のもの、及び第1、第2の実施の形態と同一
の部分については図中同一の符号を付して示し、重複す
る説明は省略する。
【0040】本実施の形態が前記した第1、第2の実施
の形態と異なる点は、同第1、第2の実施の形態のもの
では、回収ボイラから排出される燃焼ガスの一部を火炉
下部からチャーベット側壁に沿って回収ボイラ内に、ま
たは燃焼用空気を供給するダクト内に供給するようにし
た、いわゆる再循環ガスあるいは不活性ガスを投入する
手段を採用しているのに対し、この第3の実施の形態に
おいてはこれらを備えていないことである。
【0041】即ち本実施の形態では、燃焼用空気を供給
する通風機43からの燃焼用空気は、ダンパ44a、4
4b、44cを介して主空気ノズルである1次空気ノズ
ル45a及び2次空気ノズル45b、そして第1の追加
空気ノズルである3次空気ノズル45cとを併せてチャ
ーベット46周辺の空気比が0.8以下となるように調
整して投入される。また、同様にダンパ47a、47b
及び47cを介して、第2の追加空気ノズルである4次
空気ノズル48a、48b及び48cから残りの空気を
投入する。
【0042】なお、ここでは主空気ノズル(1次空気ノ
ズル45a及び2次空気ノズル45b)と第1の追加空
気ノズル(3次空気ノズル45c)とで併せてチャーベ
ット46周辺の空気比が0.8以下となる例について述
べたが、この空気比は1.0以下であってもよく、ま
た、前記第2の追加空気ノズル(4次空気ノズル)の位
置は火炉内燃焼ガスの燃焼反応と滞留時間から最適な位
置が定まり、この位置の段数及びノズルの数はここで図
示したように3段に限るものではなく、1段または複数
段でも差し支えないし、またノズルの個数も1個または
複数個であっても差し支えない。
【0043】以上のように燃焼空気を投入することによ
り、チャーベット46周辺は空気比が0.8以下(1.
0以下でも同様)の還元雰囲気場の燃焼域とし、その上
部(後流)は空気比1.0以下の未燃分の存在する還元
雰囲気場の燃焼域、そして更にその上部(後流)には燃
焼を完結する燃焼域を形成できるので、NOx低減を図
ることができる。
【0044】この様に構成された本実施の形態におい
て、前記した空気比が0.8以下(1.0以下でも同
様)の還元雰囲気場の燃焼域では、酸素の化学当量より
も過剰に燃料が存在しており、一部の燃料は高温燃焼雰
囲気下にて燃焼する還元雰囲気場を形成するため、黒液
中の燃料、窒素(N分)および空気中のN分は、前記第
1の実施の形態における還元雰囲気場ついて説明したと
全く同じ反応が進み、またこれに続く空気比1.0以下
の未燃分の存在する還元雰囲気場の燃焼域、さらに燃焼
完結場においても前記同様に第1の実施の形態で説明し
た燃焼域および燃焼完結場と全く同じ反応が進む。
【0045】なお、4次空気ノズルの設置位置について
図6、7により説明すると、4次空気ノズル位置をチャ
ーベット上から燃焼炉出口に向かって移動させることに
よりNOx値は低下するが、反面、燃焼炉出口ダスト
(灰分)中のS-2が検出されるようになる。即ち4次空
気ノズル位置が燃焼炉出口に近づくほど4次空気投入位
置から燃焼炉出口までの距離が短くなり、燃焼排ガスの
滞留時間が不十分となるので、未燃S-2が残ることにな
る。
【0046】チャーベット上からの滞留時間を10秒程
度確保した範囲では、図6に示すように前記未燃S-2
発生せず、また図7に示すようにNOxの低減も図れ
る。一方、完全燃焼をはかるために4次空気ノズル位置
から燃焼炉出口間の滞留時間を10秒程度以上十分に確
保する場合には、4次空気ノズル位置は、チャーベット
上面から4次空気ノズルまでの滞留時間が5秒以上で且
つ同4次空気ノズルから燃焼炉出口内の滞留時間を10
秒程度とする範囲の位置が設定されることになるが、本
実施の形態では、前記4次空気ノズルの設定位置は、燃
焼炉出口内の滞留時間が10秒以下でチャーベット上面
から5〜10秒を得られる範囲内に設定している。
【0047】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上本発明によれば、空気比が0.8以
下の還元雰囲気場の燃焼域、空気比が1.0以下の未燃
分の存在する還元雰囲気場の燃焼域及び完結・燃焼域を
順次形成して燃焼を行ない、空気中及び燃料中のN分を
安全化し、燃焼自体を安定させると共にNOx発生量の
低減を図ることができたものである。
【0049】そして、回収ボイラ下部から側壁にそって
排ガス等不活性ガスを投入することによって、硫化物等
と側壁表面との接触を回避し側壁の腐食を防止すること
ができたものである。
【0050】また、請求項2の発明によれば、1次空気
にてチャーベットが火炉側壁に近ずかないことを防止し
て、1次空気のノズル閉害を回避すると共にチャーベッ
ト形状の安定化を図り、2次空気にて、チャーベット周
辺の空気量分布の均一化を図り、3次空気にて未燃チャ
ーのキャリオーバを抑制したチャーベット周辺の空気比
0.8以下の還元雰囲気燃焼場の安定燃焼を確立させ、
NOx低減化を図った燃焼を行うことができたものであ
る。
【0051】また、請求項3の発明によれば、1次、2
次及び3次空気の空気流速及び空気量等を特定して供給
することにより、チャーベット形状の安定化、チャーベ
ット周辺の空気量分布の均一化等は勿論、空気比0.8
以下の還元雰囲気の燃焼場の形成を確実にし、安定燃焼
とNOx低減化をより一層確かなるものにすることがで
きたものである。
【0052】また、請求項4の発明によれば、主空気ノ
ズルにより形成される空気比0.8以下の還元雰囲気の
燃焼場、その後流で第1の追加空気ノズルを加えても継
続する空気比1.0以下の還元雰囲気の燃焼場、更にそ
の後流で第2の追加空気ノズルで不足分の燃焼空気を補
っての燃焼完結という展開により低NOx、安定燃焼を
達成することができたものである。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る回収ボイラの
系統図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る回収ボイラの
系統図。
【図3】図2のIII−III矢視による回収ボイラの
断面図。
【図4】図2のものにおける2次空気の流速とO2 分布
の関係を示す説明図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る回収ボイラの
系統図。
【図6】図5のものにおいて、チャーベット上から最終
空気供給ノズル位置までの滞留時間に応じて変化する出
口ダスト中のS-2分を示す説明図。
【図7】図5のものにおいて、チャーベット上から最終
空気供給ノズル位置までの滞留時間に応じて変化するN
Ox値を示す説明図。
【図8】従来の回収ボイラの系統図。
【符号の説明】
11a 第1の追加空気ノズル 11b 第2の追加空気ノズル 12 燃焼ガス 40 空気 41 回収ボイラ 43 通風機 45a 1次空気ノズル 45b 2次空気ノズル 46 チャーベット 48a 4次空気ノズル 48b 4次空気ノズル 48c 4次空気ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 善久 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 永井 雅明 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (72)発明者 馬場 是崇 長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株 式会社長崎造船所内 (56)参考文献 特開 昭54−55603(JP,A) 特開 昭54−46901(JP,A) 特開 昭55−107826(JP,A) 特開 昭63−286602(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21C 11/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火炉内に黒液を噴射するバーナと、燃焼
    用空気ノズルとを有してなる回収ボイラにおいて、前記
    燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成されるチャーベッ
    ト周辺の空気比を0.8以下の還元雰囲気場にするよう
    に空気を供給する主空気ノズルと、同主空気ノズルの後
    流に設けられ空気比を1.0以下とし未燃分の存在する
    還元雰囲気場にするように空気を供給する第1の追加空
    気ノズルと、同第1の追加空気ノズルの後流に設けられ
    燃焼完結の燃焼域を形成するように不足分の空気を供給
    する第2の追加空気ノズルで形成し、更に燃焼空気及び
    前記チャーベット側壁管に沿って再循環ガスあるいは不
    活性ガスを投入する手段を具備してなることを特徴とす
    る回収ボイラ。
  2. 【請求項2】 火炉内に黒液を噴射するバーナと、燃焼
    用空気ノズルとを有してなる回収ボイラにおいて、前記
    燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成されるチャーベッ
    ト周辺の空気比を0.8以下とするように空気を供給す
    る主空気ノズルと、同主空気ノズルの後流に設けられ残
    りの空気を供給する追加空気ノズルで形成し、前記主空
    気ノズルは、チャーベットと炉底間に向けて空気を投入
    する1次空気ノズルと、チャーベット傾斜面に向けて空
    気を投入する2次空気ノズルと、チャーベット上部から
    火炉側へ下向でかつ火炉側壁又はコーナから旋回力を発
    生する方向に向けて空気を投入する3次空気ノズルで形
    成したことを特徴とする回収ボイラ。
  3. 【請求項3】 前記1次空気ノズルは空気流速を30m
    /s以上に、前記2次空気ノズルは空気流速を50m/
    s以上で空気供給量を総量の40%以下に、前記3次空
    気ノズルは残りの空気の一部を供給するように構成した
    ことを特徴とする請求項2に記載の回収ボイラ。
  4. 【請求項4】 火炉内に黒液を噴射するバーナと、燃焼
    用空気ノズルとを有してなる回収ボイラにおいて、前記
    燃焼用空気ノズルを、火炉底部に形成されるチャーベッ
    ト周辺の空気比を0.8以下の還元雰囲気場にするよう
    に空気を供給する主空気ノズルと、同主空気ノズルの後
    流に設けられ空気比を1.0以下とし未燃分の存在する
    還元雰囲気場にするように空気を供給する第1の追加空
    気ノズルと、同第1の追加空気ノズルの後流に設けられ
    燃焼完結の燃焼域を形成するように不足分の空気を供給
    する第2の追加空気ノズルを設けてなることを特徴とす
    る回収ボイラ。
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