JP2977186B2 - プレキャストコンクリート製梁部材 - Google Patents

プレキャストコンクリート製梁部材

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JP2977186B2
JP2977186B2 JP7199907A JP19990795A JP2977186B2 JP 2977186 B2 JP2977186 B2 JP 2977186B2 JP 7199907 A JP7199907 A JP 7199907A JP 19990795 A JP19990795 A JP 19990795A JP 2977186 B2 JP2977186 B2 JP 2977186B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は支持端付近を補強
筋によりせん断応力に対して補強したプレキャストコン
クリート製梁部材に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】ダブルT
形スラブ等、支持端の下端側が切り欠かれた形をし、切
欠き部において支持されるプレキャストコンクリート製
の梁部材は丈の小さい切欠き部分で支持されることか
ら、支持端付近のせん断耐力が低下するためこの支持端
をせん断応力に対して補強する必要がある。
【0003】切欠き部を有する梁部材端部のせん断補強
方法に関しては不明な点が多く、日本建築学会の規準も
未整備であるため従来は図9,図10に示すように二段に
配筋された上端筋回りに閉鎖形せん断補強筋を密に入
れ、上端筋から下端筋に亘ってフック状の補強筋を配筋
する方法が採用されているが、配筋量が多いため配筋作
業性に難がある上、コンクリートの充填性を阻害し易
い。
【0004】この発明は従来の梁部材のせん断補強方法
に着目してなされたもので、支持端を補強筋で補強しな
がら、支持端における配筋作業性とコンクリートの充填
性のよい梁部材を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】コンクリートのせん断破
壊は曲げ応力とせん断応力の組み合わせ応力による斜引
張応力によって引き起こされることから、本発明では梁
部材の支持端付近の斜引張応力の方向に補強筋を配置す
ることにより簡素な構造でありながら有効に梁部材端部
を補強する。
【0006】補強筋は梁部材の上端に沿う部分と、支持
端の上端から梁部材の下端へかけ、材軸に対して傾斜し
た部分と、梁部材の下端に沿う部分の連続する一本の鉄
筋からなり、梁部材の上端部分から下端部分に亘り、支
持端を経て配置される。
【0007】梁部材が下向きに鉛直荷重を受けるとき、
コンクリート中に生ずる斜引張応力(主応力)は支持端
付近で、下方から上方へかけて部材中央から端部へ向か
う向きに梁の軸線に対して45°前後の角度で分布するこ
とから、その分布の方向に単一の補強筋を配置すること
により支持端は効率的にせん断補強される。
【0008】梁部材端部が一本の補強筋でせん断補強さ
れ、切欠き部における閉鎖形せん断補強筋を要さないこ
とにより配筋が簡素化され、配筋作業性とコンクリート
の充填性が向上する。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明は図1に示すように上端
が下端より長く、支持端10の下端側が切り欠かれた形を
し、その切欠き部分において支持されるプレキャストコ
ンクリート製の梁部材1の支持端10を、せん断応力に対
して補強筋2を用いて補強したものである。
【0010】梁部材1内には少なくとも下端筋4とそれ
を拘束するスターラップ5が配筋される。支持端10寄り
に位置するスターラップ5は図3に示すように梁部材1
の端面の傾斜に沿い、鉛直に対して傾斜する場合もあ
る。
【0011】梁部材1が図5〜図7に示す、フランジ11
とステム12からなるT形スラブ板や図8に示すダブルT
形スラブ板の場合には更に図3,図4に示すようにフラ
ンジ11内にスラブ筋6が配筋される。またステム12の成
に応じて高さ方向の中間に必要により主筋7が配筋され
る。梁部材1は単独で梁として使用される他、現場打ち
コンクリートと一体化して合成床板となる。
【0012】図1,図2では梁部材1内に上端筋3も配
筋し、上端筋3と下端筋4を2段に配筋した場合を示す
が、上端筋3と下端筋4は1段の場合もある他、上端筋
3は梁部材1が合成床板となる場合に後から配筋される
こともある。また梁部材1にプレストレスが導入される
場合には下端筋4に加えてPC鋼材が配置される、もし
くは下端筋4がPC鋼材に置き換えられる、あるいは2
段の下端筋4,4の内の一方がPC鋼材に置き換えられ
る。
【0013】補強筋2は図1,図3に示すように梁部材
1の上端に平行な部分21と、支持端10の上端から梁部材
1の下端へかけ、材軸に対して傾斜した部分22と、梁部
材1の下端に平行な部分23の連続する一本の鉄筋からな
り、断面では図2,図4に示すように梁部材1の上端部
分から下端部分に亘り、支持端10を経由して配置され
る。傾斜した部分22の傾斜は下方から上方へかけて梁部
材1中央から端部へ向かって付けられる。
【0014】梁部材1端部のコンクリートに生ずる亀裂
はせん断補強がない場合に、斜引張応力の分布に従って
図14に示す支持端10側から梁部材1中央側へ順に入る傾
向があることから、補強筋2の傾斜した部分22を支持端
10から梁部材1の下端に亘り、且つ亀裂に直交する方向
に、すなわち斜引張応力の分布する方向に平行に向ける
ことが最も効果的である。梁部材1がT形スラブ板やダ
ブルT形スラブ板の場合、フランジ11の端部が支持端10
になり、補強筋2はフランジ11とステム12に跨って配置
されることもある。
【0015】実施例では支持端10に補強筋2を回り込ま
せるために、梁部材1の側面の形状に従い、梁部材1の
上端に沿う部分21から傾斜した部分22にかけて補強筋2
をループ状に閉じる形で屈曲させているが、補強筋2は
支持端10を経由すればよいため支持端10部分で必ずしも
ループ状に屈曲する必要はなく、支持端10部分で往復さ
せることにより閉じずに屈曲する場合もある。
【0016】図15に、図1,図2に示す梁部材1を図13
に示すように支持端10と中間部で支持し、その中間に集
中荷重を加えたときの、複数個の試験体の荷重とその作
用線上の変位の関係を示す。比較のために図9,図10に
示す従来形の荷重−変位関係を図16に、図11,図12に示
す切欠き部におけるせん断補強のない梁部材の部材中央
部における荷重−変位関係を図17に示す。
【0017】図9,図10は二段に配筋された上端筋回り
にスパイラル状のせん断補強筋を密に入れると共に、フ
ック状の補強筋8を入れた形であり、図11,図12は切欠
き部におけるせん断補強筋が一切ない、曲げ補強筋のみ
の梁部材である。
【0018】図15,図16と図17との対比から分かるよう
に前者のせん断補強された梁部材の場合には高いせん断
耐力を保有しているが、特に図15と図16の対比から、同
等の耐力を持ちながら補強筋2を配置した本発明の場合
には複数個の試験体の実験結果にばらつきが少なく、常
に安定した耐力を発揮することが分かる。
【0019】本発明では上記の通り、従来形の、上端筋
3回りのスパイラル状のせん断補強筋とフック状の補強
筋を配筋することなく、それを配筋した場合と同等のせ
ん断耐力を持つため、補強筋2回りに鉄筋が密集せず、
補強筋2は梁部材1の端部側から差し込むことにより容
易に配置できる。
【0020】
【発明の効果】梁部材の支持端付近の斜引張応力の方向
に向けて一本の補強筋を配置しているため、簡素な構造
でありながら有効に梁部材端部を補強することができ、
同等のせん断耐力を得るのに従来形における上端筋回り
のせん断補強筋とフック状の補強筋を要さないため配筋
作業性とコンクリートの充填性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の梁部材と配筋状態を示した断面図であ
る。
【図2】図1に直交する方向の断面図である。
【図3】他の梁部材と配筋状態を示した断面図である。
【図4】図3に直交する方向の断面図である。
【図5】T形断面の梁部材を示した端面図である。
【図6】T形断面の他の梁部材を示した端面図である。
【図7】T形断面の梁部材を示した側面図である。
【図8】ダブルT形断面の梁部材を示した端面図であ
る。
【図9】従来の梁部材端部の配筋状態を示した断面図で
ある。
【図10】図8に直交する方向の断面図である。
【図11】せん断補強筋のない梁部材端部の配筋状態を
示した断面図である。
【図12】図11に直交する方向の断面図である。
【図13】せん断耐力試験の要領を示した側面図であ
る。
【図14】梁部材端部の亀裂の想定発生状況を示した側
面図である。
【図15】図1に示す梁部材の荷重−変位関係を示した
グラフである。
【図16】図9に示す梁部材の荷重−変位関係を示した
グラフである。
【図17】図11に示す梁部材の荷重−変位関係を示した
グラフである。
【符号の説明】
1……梁部材、10……支持端、11……フランジ、12……
ステム、2……補強筋、21……上端に沿った部分、22…
…傾斜した部分、23……下端に沿った部分、3……上端
筋、4……下端筋、5……スターラップ、6……スラブ
筋、7……主筋、8……補強筋。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持端の下端側が切り欠かれた形をし、
    その切欠き部において支持され、コンクリート中に前記
    支持端付近をせん断補強する補強筋が配筋されたプレキ
    ャストコンクリート製の梁部材であり、補強筋は梁部材
    の上端に沿う部分と、支持端の上端から梁部材の下端へ
    かけ、材軸に対して傾斜した部分と、梁部材の下端に沿
    う部分の連続する一本の鉄筋からなり、梁部材の上端部
    分から下端部分に亘り、支持端を経て配置されているプ
    レキャストコンクリート製梁部材。
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