JP2977167B2 - 加入者回路 - Google Patents

加入者回路

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JP2977167B2
JP2977167B2 JP3060270A JP6027091A JP2977167B2 JP 2977167 B2 JP2977167 B2 JP 2977167B2 JP 3060270 A JP3060270 A JP 3060270A JP 6027091 A JP6027091 A JP 6027091A JP 2977167 B2 JP2977167 B2 JP 2977167B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル交換機その
他において、端末装置に通話電流を供給する加入者回路
に関する。特に、通話品質に影響を与えることなく通話
電流の最大値の制限が可能な加入者回路に関する。
【0002】
【従来の技術】加入者回路の給電方式には、定電圧定抵
抗給電方式と半定電流給電方式とがある。図6は定電圧
定抵抗給電方式を説明する図であり、図7は半定電流給
電方式を説明する図であり、(a) および(b) はそれぞれ
の給電方式に対応する加入者回路の構成およびその給電
特性を示す。
【0003】図6(a) において、定電圧定抵抗給電形加
入者回路SLICRは、平衡回路を構成する加入者線側
端子SA,SBと、不平衡回路を構成する4線出力側端
子4WSおよび4線入力側端子4WRとの間に、定電圧
定抵抗形給電回路BFRおよびハイブリッド回路HYB
が接続される構成である。定電圧定抵抗形給電回路BF
Rは、巻線LA,LBを有する塞流線輪RET、給電抵
抗RA,RBおよび電源Eを備える。ハイブリッド回路
HYBは、直流遮断用のコンデンサCH、1次巻線LH
P,2次巻線LHS,3次巻線LHTを有するハイブリ
ッドトランスTHおよび平衡結線網BNを備える。
【0004】定電圧定抵抗給電形加入者回路SLICR
は、定電圧定抵抗形給電回路BFRから加入者線側端子
SA,SBを介して、図外の加入者線路を介して図外の
端末装置に電流を供給するとともに、ハイブリッド回路
HYBにより2線(平衡双方向伝送)−4線(不平衡方
向別伝送)変換を行う。なお、ハイブリッド回路HYB
では、ハイブリッドトランスTHが2線−4線変換を行
い、コンデンサCHはハイブリッドトランスTHに直流
が流れることを防止し、平衡結線網BNは4線入力側端
子4WRに印加された信号が4線出力側端子4WSに漏
洩することを抑圧するための素子であって、一般に加入
者線側端子SA,SBに接続されるインピーダンスと整
合したものとなる。
【0005】端末装置に対する電流供給は、電源E,給
電抵抗RA,巻線LA,図外の加入者線路,図外の端末
装置,図外の加入者線路,巻線LB,給電抵抗RB,接
地の経路で行われる。このとき流れる給電電流ILは、
加入者線路の抵抗をRL、端末装置の抵抗をRTとし、
両者の和RL+RTを線路端末抵抗RLTで表し、図中
各素子のそれぞれの値をその記号をもって表すと、 IL=E/(RA+RB+RLT) …(1) となる。ここで、E=50V、RA+RB=500 Ωに選定
したときに、線路端末抵抗RLTと給電電流ILとの関
係を図6(b) に示すが、図からも明らかなように、定電
圧定抵抗形給電回路BFRでは線路端末抵抗RLTが小
さい場合には大きな電流が流れることになる。
【0006】ところで、加入者回路を局側ではなくユー
ザ側に設置する光加入者システムでは、加入者線路の抵
抗RLが非常に小さな値(例えば50Ω程度)になる。ま
た、電話機その他の端末装置の抵抗RTも50Ω程度のも
のが多いので、線路端末抵抗RLTとしては例えば 100
Ω程度しか期待できないこともあり、給電にかかわる消
費電流が大きくなって定電圧定抵抗形給電回路BFR内
での消費電力(発熱量)も大きくなることがあった。な
お、定電圧定抵抗形給電回路BFR内の消費電力PR
は、 PR=(RA+RB)・E2 /(RA+RB+RLT)2 …(2) であり、線路端末抵抗RLTが 100Ωの場合の給電電流
ILと消費電力PRは、各々約83mA, 3.5Wとなる。
【0007】このように線路端末抵抗RLTが著しく小
さくなる場合の加入者回路では、消費電力(発熱量)の
増大に伴って電源設備(特に電池設備)の大型化を招
き、装置の小型化を困難にする要因になっていた。この
問題点を解決するものとして、図7に示す半定電流給電
形加入者回路SLICCが提案されている。図7(a) に
示す半定電流給電形加入者回路SLICCは、半定電流
形給電回路BFCの給電経路に電流制限回路(素子)C
RA,CRBを挿入する他は、図6に示す定電圧定抵抗
給電形加入者回路SLICRと同様の構成である。すな
わち、この半定電流形給電回路BFCを用いることによ
り、図7(b) に実線で示すように給電電流を所定の制限
電流ICL(ここでは50mA)に制限する構成になって
いる。なお、図中破線は定電圧定抵抗形給電回路BFR
の給電特性を示す。
【0008】このような構成では、給電電流が所定の制
限電流ICLにクランプされている領域の半定電流形給
電回路BFCの消費電力(発熱量)PLは、 PL=E・ICL−RLT・ICL2 …(3) となり、定電圧定抵抗形給電回路BFRと同様の条件で
は給電電流ILと消費電力PRは、各々約50mA(制限
電流ICLに等しい), 2.3Wに削減することができ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、半定電流形給
電回路BFCは給電電流の削減と発熱量の削減が可能で
あるが、通話品質に対して重大な問題点を抱えており実
用化には至っていない。以下、その問題点について、図
8に示す端末装置を含む給電系全体の構成図を参照して
説明する。
【0010】図8において、端末装置TERは、端末端
子TA,TBに、電流検出回路DET,パッド回路PA
Dおよび通話回路SPCが接続される構成である。端末
装置TERの端末端子TA,TBと、加入者回路SLI
Cの加入者線側端子SA,SBとは、加入者線路LN
A,LNBを介して接続される。端末装置TERでは、
電流検出回路DETがあらかじめ決められた閾値電流I
DET以上の給電電流を検出するとパッド制御信号PC
Tを出力し、パッド回路PADを付勢して損失を付加す
る構成になっている。すなわち、加入者線路LNA,L
NBが長く線路損失が大きい場合には、加入者線路の抵
抗RLも大となるので給電電流ILが小さくなり、パッ
ド回路PADは付勢されず損失の付加は行われないが、
加入者線路LNA,LNBが短く線路損失が小さい場合
には、加入者線路の抵抗RLも小となるので給電電流I
Lが大きくなり、パッド回路PADは付勢されて損失を
付加する。
【0011】このような作用により、通話回路SPCと
加入者回路SLICとの間の加入者線路LNA,LNB
の長短による損失変動が減少し、良好な通話品質が得ら
れるようになっている。なお、この種の端末装置TER
は自動パッド形と呼ばれている。ここで、加入者回路S
LICが定電圧定抵抗給電形加入者回路SLICRであ
れば問題はない。しかし、半定電流給電形加入者回路S
LICCの場合には給電電流ILの最大値が制限電流I
CLに制限されるので、この制限電流ICLが端末装置
TERの電流検出回路DETの閾値電流IDET以下で
あるとパッド回路PADは制御されず、加入者線路の長
短による損失変動の減少を図ることができなくなる。
【0012】したがって、制限電流ICLは電流検出回
路DETの閾値電流IDET以上とする必要がある。特
に、電流検出と損失付加を同一バリスタを用いて実現す
る形式の端末装置では、損失の変化がアナログ的なもの
となっており、十分な損失を与えるためには70〜80mA
程度の給電電流を供給する必要がある。このために、半
定電流給電形加入者回路SLICCは、制限電流ICL
を小さな値に設定することができなかった。すなわち、
実用条件を考慮すると、従来の半定電流給電形加入者回
路SLICCを用いても給電電流を制限することができ
ず、逆に回路が複雑化するだけでその利点を引き出すこ
とができなかった。
【0013】また、半定電流給電形加入者回路SLIC
C内にパッド回路を設ける構成も提案されているが、そ
の制御は加入者線路の抵抗RLを計測して決定する必要
があった。しかし、加入者回路側で計測できるのは線路
端末抵抗RLTである。この線路端末抵抗RLTから加
入者線路の抵抗RL(線路長)を求めるには端末抵抗R
Tを知る必要があるが、端末抵抗RTは各社製品ごとに
バラツキが大きいので事実上不可能であり、従って加入
者回路側でパッド回路の制御を行うことが困難であっ
た。
【0014】本発明は、消費電流および発熱量を低減
し、電源設備の小型化を可能にするとともに、自動パッ
ド形の端末装置に対しても通話品質を劣化させることな
く適用することができる加入者回路を提供することを目
的とする。
【0015】請求項1に記載の発明は、直流抵抗成分お
よび交流インピーダンス成分を含み、制御信号に応じて
擬似線路長を可変できる可変擬似線路と、前記可変擬似
線路を介して端末装置に通話電流を供給する給電回路
と、前記給電回路から供給される給電電流を検出する電
流検出回路と、前記電流検出回路で検出された給電電流
が基準電流信号によって表される制限電流を越えたとき
に、前記可変擬似線路の擬似線路長を増大させる制御信
号を出力する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】請求項2に記載の発明は、制御信号に応じ
て擬似線路長を可変できる可変擬似線路と給電回路とを
備え、前記給電回路は、前記可変擬似線路を介して端末
装置に通話電流を供給するとともに、その給電電流を所
定値内に抑える電流制限を行い、かつその電流制限動作
に応じて前記可変擬似線路の擬似線路長を増大させる制
御信号を出力する構成であることを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の発明は、端末装置に通話
電流を供給するとともに、その給電電流を所定値内に抑
える電流制限を行う給電回路と、前記給電回路電流制
限時に前記給電回路に発生する電圧降下を検出する電圧
降下検出回路と、前記電圧降下検出回路の検出出力に応
じて、交流信号に対する損失あるいは加入者回路の交流
インピーダンスを変更するパッド手段とを備えたことを
特徴とする。
【0018】請求項4に記載の発明は、端末装置に通話
電流を供給するとともに、その給電電流を所定値内に抑
える電流制限を行う給電回路と、前記給電回路電流制
限時に前記給電回路に発生する電圧降下を検出する電圧
降下検出回路と、前記電圧降下検出回路の検出出力に応
じて、平衡結線網あるいは加入者回路の交流インピーダ
ンスを変更する2線4線変換手段とを備えたことを特徴
とする。
【0019】
【作用】請求項1に記載の発明は、加入者回路内に可変
擬似線路を設け、給電電流の大きさに応じて擬似線路長
を変化させることにより、給電電流が所定の制限電流を
越えないように制御することができる。また、端末装置
側からみた場合には線路長が増減するだけであるので、
端末装置の動作には何ら影響はない。むしろ、擬似線
路長を含む全線路長の変化幅が減少するので、通話品質
の向上を図ることができる。
【0020】請求項2に記載の発明は、加入者回路内に
可変擬似線路と給電電流を所定値内に抑える電流制限機
能を有する給電回路とを備え、給電回路の電流制限動作
に応じて擬似線路長を変化させることにより、給電電流
を所定の制限電流内に抑えるとともに、給電電流を検出
してパッド回路を制御する端末装置を含め、通信品質の
向上を図ることができる。請求項3および請求項4に記
載の発明は、加入者回路内に給電電流を所定値内に抑え
る電流制限機能を有する給電回路を備え、電圧降下検出
回路がその給電回路の電流制限時に発生する電圧降下分
を検出する。本発明では、それを線路における電圧降下
とみなすことにより、対応する損失を付加することがで
きる。すなわち、端末装置側の抵抗およびパッドの制御
条件によって制約されることなく、加入者回路側で給電
電流の制御を行うことができる。
【0021】
【実施例】図1は、請求項1に記載の発明の実施例構成
を示すブロック図である。図において、端末装置TER
の端末端子TA,TBと、本発明による加入者回路SL
ICA1 の加入者線側端子SA,SBとは、加入者線路
LNA,LNBを介して接続される。加入者回路SLI
CA1 は、加入者線側端子SA,SBと定電圧定抵抗形
給電回路BFRとの間に、可変擬似線路CPLおよび電
流検出回路IDETを接続し、電流検出回路IDETの
検出出力IDETOと制限電流に相当する基準電流信号
IRFとを比較して可変擬似線路CPLを制御する制御
信号CPLCを出力する制御回路ICNTを備える構成
である。なお、図ではハイブリッド回路HYBその他は
省略している。
【0022】加入者回路SLICA1 は、定電圧定抵抗
形給電回路BFRから電流検出回路IDETおよび可変
擬似線路CPLを介して端末装置TERに給電電流を供
給する。なお、可変擬似線路CPLは直流抵抗成分を含
むものとする。ここで、制御回路ICNTは、電流検出
回路IDETの検出出力IDETOと基準電流信号IR
Fとを比較し、検出出力IDETOが基準電流信号IR
Fより大であるときは、可変擬似線路CPLの擬似線路
長を増大させ、特にその直流抵抗成分の増加により、
電電流を減少させるように制御信号CPLCを設定す
る。この動作は、電流検出回路IDETの検出出力ID
ETOと基準電流信号IRFとが等しくなるまで行われ
る。なお、線路端末抵抗RLTが大きく、給電電流が基
準電流信号IRFより小であるときは、可変擬似線路C
PLの擬似線路長が“0”となるように制御信号CPL
Cを設定する。
【0023】このように、可変擬似線路CPLの擬似線
路長を制御することにより給電電流を所定の値に制限す
ることができるが、これは端末装置TERからみると単
に線路長が長くなっただけであり、かつ可変擬似線路C
PLが挿入されるのは実際の線路長が短く給電電流が大
となる領域である。したがって、端末装置TERにとっ
ては、最大線路長はかわらず、最短線路長が零でない有
限の値になったのと等価であり、線路長の変化範囲が少
なくなった分だけ通話品質の向上(例えば反響減衰量の
増加や損失変動の減少)を図ることができ、むしろ良い
影響を与える結果となる。
【0024】なお、電流検出回路IDETの検出出力I
DETOと基準電流信号IRFとの比較を行う制御回路
ICNTでは、検出出力IDETOと基準電流信号IR
Fとの差分に比例した擬似線路長を設定する制御信号C
PLCを生成する方式か、それらの比較結果に応じて擬
似線路長の増減制御を行う制御信号CPLCを生成し、
基準電流信号IRFを目標値とする制御を行う方式のい
ずれの適用も可能である。その場合には、前者の制御回
路ICNTは引算器として機能し、後者の制御回路IC
NTは比較器として機能する。
【0025】図2は、請求項2に記載の発明の実施例構
成を示すブロック図である。図において、端末装置TE
Rの端末端子TA,TBと、本発明による加入者回路S
LICA2 の加入者線側端子SA,SBとは、加入者線
路LNA,LNBを介して接続される。加入者回路SL
ICA2 は、加入者線側端子SA,SBと半定電流形給
電回路BFCとの間に可変擬似線路CPLを接続する構
成である。なお、図ではハイブリッド回路HYBその他
は省略している。
【0026】ここで、半定電流形給電回路BFCは、給
電電流を電流制限しないと制限電流ICLより大となる
電流制限領域で動作しているときには、その旨を表示す
る電流制限信号ICLPCを発生する構成であり、可変
擬似線路CPLがこの電流制限信号ICLPCに応じて
その擬似線路長を調整する。すなわち、可変擬似線路C
PLは、電流制限信号ICLPCが発生している場合は
その擬似線路長を増加させ、電流制限信号ICLPCが
発生していない場合はその擬似線路長を減少させる。
【0027】したがって、加入者回路SLICA2
は、線路端末抵抗RLTが小さく、半定電流形給電回路
BFCが電流制限の動作領域に入ると、可変擬似線路C
PLによって擬似線路が挿入される。なお、可変擬似線
路CPLが抵抗成分を有する場合、そのときの擬似線路
長は、給電電流が半定電流形給電回路BFCの制限電流
ICLよりごくわずかに小さな値となるように制御さ
、その結果給電回路における発熱を削減(擬似線路側
で発熱)することができる。すなわち、挿入される擬似
線路が果たす役割は、図1に示す実施例と同様となり、
端末装置TERへの悪影響はまったくない。
【0028】図3は、請求項3に記載の発明の実施例構
成を示すブロック図である。図において、端末装置TE
Rの端末端子TA,TBと、本発明による加入者回路S
LICA3 の加入者線側端子SA,SBとは、加入者線
路LNA,LNBを介して接続される。加入者回路SL
ICA3 は、加入者線側端子SA,SBと半定電流形給
電回路BFCとの間で端子間の電圧降下を検出する電圧
降下検出回路VDDETと、電圧降下検出回路VDDE
Tが出力するパッド制御信号PCNTによって制御され
る加入者回路側パッド回路SPADとを備える構成であ
る。なお、図では加入者回路側パッド回路SPADの先
に接続されるハイブリッド回路HYBその他は省略して
いる。
【0029】電圧降下検出回路VDDETは、半定電流
形給電回路BFCにおいて給電抵抗で発生する電圧降下
以外の電圧降下、すなわち電流制限回路CRA,CRB
で発生する電圧降下を検出し、その検出結果をパッド制
御信号PCNTとして出力する。加入者回路側パッド回
路SPADは、交流信号に対して上述した実施例におけ
る可変擬似線路CPLと同等の損失あるいはインピーダ
ンスを与えるものであり、その値はパッド制御信号PC
NTによって制御される。
【0030】したがって、加入者回路SLICA3
は、線路端末抵抗RLTが小さく、半定電流形給電回路
BFCが電流制限の動作領域に入ると、電流制限回路C
RA,CRBで電圧降下が発生し、その過剰の電圧降下
が電圧降下検出回路VDDETに検出され、パッド制御
信号PCNTが出力される。加入者回路側パッド回路S
PADは、このパッド制御信号PCNTによって図外の
ハイブリッド回路HYBとの間に、電圧降下に相当する
損失あるいはインピーダンスを挿入するので、交流信号
に対する作用は図1および図2に示す実施例と同様とな
り、端末装置TERへの悪影響はまったくない。
【0031】なお、電圧降下検出回路VDDETにおけ
る電圧降下の検出は、半定電流形給電回路BFC内の電
流制限回路CRA,CRBの両端電圧を直接検出しても
よいが、半定電流形給電回路BFC内の電源Eの電圧が
明らかであれば、図3に示すように、加入者線側端子S
A,SBと半定電流形給電回路BFCとの間で端子間電
圧から検出することができる。これは、線間電圧が電源
Eの電圧から給電抵抗における電圧降下(制限電流IC
Lと給電抵抗RA,RBの積)および電流制限回路CR
A,CRBにおける電圧降下を減じた値として与えられ
ることから明らかである。
【0032】図4は、電圧降下検出回路VDDETの実
施例構成を示すブロック図である。図において、電圧検
出回路VDETは線間電圧を検出し、その検出結果を演
算回路CALに出力する。演算回路CALは、さらに半
定電流形給電回路BFCの電源Eの電圧と基準電圧信号
VRFとを入力し、パッド制御信号PCNTを出力する
構成である。なお、基準電圧信号VRFは、給電抵抗R
A,RBに制限電流ICLが流れたときに発生する電圧
降下に相当する信号である。
【0033】演算回路CALは、電源Eの電圧から電圧
検出回路VDETで検出された線間電圧および基準電圧
信号VRFを減じることにより、電流制限回路CRA,
CRBで発生する過剰の電圧降下を検出することがで
き、この演算結果をパッド制御信号PCNTとして出力
する。なお、演算回路CALに供給する電源電圧を表す
信号は等価な信号でもよく、さらに電源電圧を表す信号
を独立に設けず、基準電圧信号VRFを電源電圧から給
電抵抗RA,RBにおける電圧降下分を減じた値に設定
してもよい。
【0034】図5は、請求項4に記載の発明の実施例構
成を示すブロック図である。なお、本実施例の特徴とす
るところは、図3に示す加入者回路側パッド回路SPA
Dに相当する機能をハイブリッド回路HYBの4線入出
力側で実現するものである。図において、加入者回路S
LICA4 は、半定電流形給電回路BFCおよびハイブ
リッド回路HYBに加えて、加入者線側端子SA,SB
と半定電流形給電回路BFCとの間で端子間の電圧降下
を検出する電圧降下検出回路VDDETと、ハイブリッ
ド回路HYBと4線出力側端子4WSとの間に挿入され
る減衰器ATT24と、ハイブリッド回路HYBと4線
入力側端子4WRとの間に挿入される減衰器ATT42
と、ハイブリッド回路HYBの4線入出力側に並列に接
続されるインピーダンス設定回路TIMPとを備え、電
圧降下検出回路VDDETが出力するパッド制御信号P
CNTによって、減衰器ATT24,ATT42および
インピーダンス設定回路TIMPを制御する構成であ
る。
【0035】電圧降下検出回路VDDETは、半定電流
形給電回路BFCにおいて給電抵抗で発生する電圧降下
以外の電圧降下、すなわち電流制限回路CRA,CRB
で発生する電圧降下を検出し、その検出結果をパッド制
御信号PCNTとして出力する。減衰器ATT24,A
TT42およびインピーダンス設定回路TIMPは、半
定電流形給電回路BFCにおける過剰な電圧降下に相当
するパッド制御信号PCNTに対応して、減衰量および
交流インピーダンスを設定して所期の目的を達成する。
【0036】すなわち、本実施例では加入者回路SLI
CA4 の2線側の入出力の交流インピーダンスがインピ
ーダンス設定回路TIMPによって適正な値に設定され
るので、ハイブリッド回路HYBの平衡結線網における
線路側との整合を良好に保つとともに、端末装置側から
線路側をみたインピーダンスの整合良好な状態に保持
される。したがって、通話品質上の重要な特性条件であ
端末装置側の送話器から受話器への信号の回り込み抑
圧量(反響減衰量)を増加(改善)させることができ
る。また、信号の減衰量は減衰器ATT24,ATT4
2によって適正な値に制御できる。このことから明らか
なように、本実施例は加入者回路SLICA4 の入出力
インピーダンスと減衰量を独立に制御可能な特徴があ
る。
【0037】さらに、加入者回路側の4線入力側端子4
WRから4線出力側端子4WSへの回り込み抑圧量につ
いても、加入者回路SLICA4 のハイブリッド回路H
YBの反響減衰量に加え、減衰器ATT24,ATT4
2の減衰量が加算されるので、加入者線路が短く給電回
路の動作が電流制限領域に入ってハイブリッド回路HY
Bの反響減衰量が得にくい領域の特性も改善することが
できる。
【0038】ところで、以上説明した各実施例における
各回路は、それぞれの必要な機能を実現できるものであ
れば実施例に示した形態に限定されない。たとえば、ハ
イブリッドトランスHTは電子化ハイブリッド回路で代
用することができ、各給電回路や可変擬似線路CPLも
電子回路化し、さらに両者を結合させることも可能であ
る。また、それぞれの機能を実現する各部の配置につい
ても実施例に限定されるものではなく、さらに複数の機
能を単一の回路で実現させてもよい。
【0039】また、反響減衰量を与えるハイブリッド回
路HYBを含め、減衰器ATT24,ATT42および
インピーダンス設定回路TIMPは、ディジタル信号処
理技術を用いて実現することもできる。この場合は、ア
ナログ信号とディジタル信号の相互間の変換を行うため
の変換器が所定の位置に設けられる。また、パッド制御
信号PCNTは、ハイブリッド回路HYBの平衡結線網
BNの値を制御し、反響減衰量の一層の改善を図ること
も可能である。
【0040】また、図5に示す実施例において、減衰器
ATT24,ATT42およびインピーダンス設定回路
TIMPは各々独立に制御可能であることを説明した
が、これは要求される条件に応じてその一部のみを制御
してもよい。また、各実施例の説明では、可変擬似線路
CPLや加入者回路側パッド回路SPADの制御値は連
続的に変化するものとして扱ったが、ステップ状に変化
させてもよく、そのステップ数も任意に設定可能であ
る。さらに、変化に履歴特性を付与することも可能であ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、加入者回
路側に可変擬似線路あるいはパッド回路を設け、給電電
流が所定値を越えないように可変擬似線路または給電回
を制御し、また給電回路で電流制限時に発生する過剰
な電圧降下に相当する擬似線路長またはパッドを挿入す
ることにより、加入者回路から端末装置に供給する給電
電流を所定の値に制限することを可能にでき、端末装置
内のパッド機能が働かなくても通話品質の劣化を防止す
ることができる。
【0042】すなわち、自動パッド形の端末装置が接続
される場合でも、通話品質の劣化が生じない半定電流給
電形の加入者回路を実現することができる。したがっ
て、加入者回路内の消費電流および発熱量が削減でき、
特に電池設備の小型化を実現することができる。さら
に、給電電流の変化範囲が縮小するので、回路設計や部
品選定が容易になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の実施例構成を示すブロ
ック図である。
【図2】請求項2に記載の発明の実施例構成を示すブロ
ック図である。
【図3】請求項3に記載の発明の実施例構成を示すブロ
ック図である。
【図4】電圧降下検出回路VDDETの実施例構成を示
すブロック図である。
【図5】請求項4に記載の発明の実施例構成を示すブロ
ック図である。
【図6】従来の定電圧定抵抗給電形加入者回路の構成お
よびその給電特性を示す図である。
【図7】従来の半定電流給電形加入者回路の構成および
その給電特性を示す図である。
【図8】端末装置を含む給電系全体の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
SLICA 加入者回路 BFR 定電圧定抵抗形給電回路 CPL 可変擬似線路 IDET 電流検出回路 ICNT 制御回路 IRF 基準電流信号 IDETO 検出出力 CPLC 制御信号 TER 端末装置 BFC 半定電流形給電回路 ICLPC 電流制限信号 VDDET 電圧降下検出回路 SPAD 加入者回路側パッド回路 PCNT パッド制御信号 VDET 電圧検出回路 CAL 演算回路 VRF 基準電圧信号 ATT24,ATT42 減衰器 TIMP インピーダンス設定回路 HYB ハイブリッド回路 SLICR 定電圧定抵抗給電形加入者回路 SLICC 半定電流給電形加入者回路 CRA,CRB 電流制限回路 SLIC 加入者回路 DET 電流検出回路 PAD パッド回路 SPC 通話回路 LNA,LNB 加入者線路 PCT パッド制御信号

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流抵抗成分および交流インピーダンス
    成分を含み、制御信号に応じて擬似線路長を可変できる
    可変擬似線路と、 前記可変擬似線路を介して端末装置に通話電流を供給す
    る給電回路と、 前記給電回路から供給される給電電流を検出する電流検
    出回路と、 前記電流検出回路で検出された給電電流が基準電流信号
    によって表される制限電流を越えたときに、前記可変擬
    似線路の擬似線路長を増大させる制御信号を出力する制
    御手段とを備えたことを特徴とする加入者回路。
  2. 【請求項2】 制御信号に応じて擬似線路長を可変でき
    る可変擬似線路と給電回路とを備え、 前記給電回路は、 前記可変擬似線路を介して端末装置に
    通話電流を供給するとともに、その給電電流を所定値内
    に抑える電流制限を行い、かつその電流制限動作に応じ
    て前記可変擬似線路の擬似線路長を増大させる制御信号
    を出力する構成であることを特徴とする加入者回路。
  3. 【請求項3】 端末装置に通話電流を供給するととも
    に、その給電電流を所定値内に抑える電流制限を行う給
    電回路と、 前記給電回路電流制限時に前記給電回路に発生する電
    圧降下を検出する電圧降下検出回路と、 前記電圧降下検出回路の検出出力に応じて、交流信号に
    対する損失あるいは加入者回路の交流インピーダンスを
    変更するパッド手段とを備えたことを特徴とする加入者
    回路。
  4. 【請求項4】 端末装置に通話電流を供給するととも
    に、その給電電流を所定値内に抑える電流制限を行う給
    電回路と、 前記給電回路電流制限時に前記給電回路に発生する電
    圧降下を検出する電圧降下検出回路と、 前記電圧降下検出回路の検出出力に応じて、平衡結線網
    あるいは加入者回路の交流インピーダンスを変更する2
    線4線変換手段とを備えたことを特徴とする加入者回
    路。
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