JP2976561B2 - 光情報処理装置 - Google Patents

光情報処理装置

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JP2976561B2
JP2976561B2 JP3071584A JP7158491A JP2976561B2 JP 2976561 B2 JP2976561 B2 JP 2976561B2 JP 3071584 A JP3071584 A JP 3071584A JP 7158491 A JP7158491 A JP 7158491A JP 2976561 B2 JP2976561 B2 JP 2976561B2
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完治 西井
正弥 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット等の視覚認識
装置において、画像処理あるいは画像認識を光学的に実
行する光情報処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理あるいは画像認識技術に対し
て、近年、より大画素数をより高速処理することが要求
されてきている。そこで、光の高速並列演算機能を活用
することで上記の要求に答える光情報処理装置の開発が
盛んになってきている。
【0003】以下図面を参照しながら、従来の光情報処
理装置の一例として、特願昭63−287016号公報
に記載の光情報処理装置について説明する。
【0004】図14は、従来の光情報処理装置の側面図
を示すものである。図14において、20はTVカメ
ラ、21はTVカメラ20により撮像された画像を表示
する第1の液晶ディスプレイ、22は半導体レ−ザ、2
3は半導体レ−ザ22からの光を平行光化するコリメ−
タレンズ、24は第1のレンズであり第1の液晶ディス
プレイ21はこの第1のレンズ24の前側焦点面に配置
されている。25は第2の液晶ディスプレイであり第1
のレンズ24の後側焦点面に配置されている。
【0005】26は複数の標準パタ−ンに対して第2の
液晶ディスプレイ上の各絵素をサンプリング点として予
め計算されたフ−リエ変換計算機ホログラムのデ−タ、
すなわち第2の液晶ディスプレイ25の各絵素毎の透過
率に対応する印加電圧のデ−タを書き込んだリ−ドオン
リ−メモリ(以下ROMと称す)、27は第2のレンズ
でありその前側焦点面に第2の液晶ディスプレイ25が
配置されている。28は第2のレンズ27の後側焦点面
に配置された光検出器である。
【0006】以上のように構成された従来の光情報処理
装置について、以下その動作を説明する。まず、TVカ
メラ20により対象物体が撮像されると、その画像が第
1の液晶ディスプレイ21上に表示される、この第1の
液晶ディスプレイ21はコリメ−タレンズ23により平
行光化された半導体レ−ザ22からのコヒ−レント光に
より照射される。
【0007】この第1の液晶ディスプレイ21は第1の
レンズ24の前側焦点面に配置されDているので、第1
のレンズ24の後側焦点面すなわち第2の液晶ディスプ
レイ25上に対象物体の第1のレンズ24により光学的
に変換されたフ−リエ変換像が形成される。この時、第
2の液晶ディスプレイ25には、光学的フィルタとして
特定の標準パタ−ンのフ−リエ変換像が、ROM26に
書き込まれたデ−タが入力信号となり第2の液晶ディス
プレイ25の各絵素毎に透過率を空間的に変調すること
で、フ−リエ変換計算機ホログラムの形で表示される。
【0008】従って、第1の液晶ディスプレイ21上に
表示された対象物体の入力像を第1のレンズ24により
光学的に変換したフ−リエ変換像と、特定の標準パタ−
ンに対して予め計算されたフ−リエ変換像が第2の液晶
ディスプレイ25上で重畳される。また、この第2の液
晶ディスプレイ25は第2のレンズ27の前側焦点面に
配置されているので、対象物体と特定の標準パタ−ンの
2つのフ−リエ変換像が一致した時、すなわち両者が同
一物体の時、第2のレンズ27の後側焦点面に輝点が発
生し、光検出器28で検出される。
【0009】このようにして、第2の液晶ディスプレイ
25上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光学的画像処
理が実行される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、以下のような問題点を有していた。図1
5〜図17を参照して以下説明する。図15は、従来の
光情報処理装置における第1の液晶ディスプレイ21の
構成を示す図である。図16は、従来の光情報処理装置
における第2の液晶ディスプレイ25上に表示されるフ
−リエ変換計算機ホログラム像を示す図である。図17
は、従来の光情報処理装置における対象物体を示す図で
ある。
【0011】従来の光情報処理装置では、図15に示し
たように、第1の液晶ディスプレイ21は一般にその縦
横比がa:bである絵素をマトリックス状に配列して構
成している。従って、TVカメラ20により撮像され、
第1の液晶ディスプレイ21上に表示された対象物体の
画像の第1のレンズ24により、その後側焦点面すなわ
ち第2の液晶ディスプレイ25上に形成される光学的フ
−リエ変換像の縦横比は、回折理論からよく知られてい
るように、b:aとなる。
【0012】一方、光学的フィルタとして特定の標準パ
タ−ンのフ−リエ変換像が、図16に示したように第2
の液晶ディスプレイ25の各絵素毎に透過率を空間的に
変調することで、フ−リエ変換計算機ホログラムの形で
表示されている。この時、第2の液晶ディスプレイ25
の各絵素の縦横比が第1の液晶ディスプレイ21と同様
にa:bであったとすると、例えば図17に図示した、
本来縦横ピッチが1:1の規則的な格子状の対象物体の
第1のレンズによる光学的フ−リエ変換像の縦横ピッチ
比はb:aとなるに対して、第2の液晶ディスプレイ2
5に表示される計算機ホログラムの縦横ピッチ比はa:
bとなってしまう。
【0013】その結果、TVカメラ4で撮像された対象
物体と特定の標準パタ−ンとが同一物体の時でも、両者
のフ−リエ変換像が一致しなくなる。すなわち両者が同
一物体の時、第2のレンズ27の後側焦点面に輝点が発
生し、光検出器28で検出され、第2の液晶ディスプレ
イ25上に表示された計算機ホログラムによる光学的フ
ィルタが、マッチトフィルタとして作用するといった光
学的画像処理が正しく実行されなくなるという問題点を
有していた。
【0014】本発明は上記問題点に鑑み、被処理画像を
表示する第1の空間光変調素子を構成する絵素の縦横比
がa:bすなわち絵素のアスペクト比が1と異なる場合
でも、画像処理あるいは画像認識が正しく実行される光
情報処理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに第1の発明の光情報処理装置は、各々の縦横比が
a:bである複数の絵素から構成された第1の空間光変
調素子と、前記第1の空間光変調素子の置かれた面をそ
の前側の焦点面とする第1のレンズと、この第1のレン
ズの後側の焦点面に配置した各々の縦横比がb:aであ
る複数の絵素から構成された第2の空間光変調素子と、
前記第1のレンズの後側の焦点面をその前側焦点面とす
る第2のレンズとを備えたものである。
【0016】また、第2の発明の光情報処理装置は、各
々の縦横比がa:bである複数の絵素から構成された第
1の空間光変調素子と、この第1の空間光変調素子を照
射する光源と、前記第1の空間光変調素子の置かれた面
をその前側の焦点面とする第1のレンズと、この第1の
レンズの後側焦点面をその前側焦点面とし、かつ、その
結像倍率の縦横比がc/b:d/aである結像レンズ系
と、この結像レンズ系の後側焦点面に配置された各々の
縦横比がc:dである複数の絵素から構成された第2の
空間光変調素子と、前記結像レンズ系の後側焦点面をそ
の前側焦点面とする第2のレンズとを備えたものであ
る。
【0017】さらに、第3の発明の光情報処理装置は、
ビ−ム強度プロフィ−ルの縦横比がa:bの微小ビ−ム
により情報が書き込まれる第1の空間光変調素子と、こ
の第1の空間光変調素子から情報を読み出す光源と、前
記第1の空間光変調素子の置かれた面をその前側の焦点
面とする第1のレンズと、この第1のレンズの後側焦点
をその前側焦点面とし、かつ、その結像倍率の縦横比が
c/b:d/aである結像レンズ系と、この結像レンズ
系の後側焦点面に配置された各々の縦横比がc:dであ
る複数の絵素から構成された第2の空間光変調素子と、
前記結像レンズ系の後側焦点面をその前側焦点面とする
第2のレンズとを備えたものである。
【0018】また、第4の発明の光情報処理装置は、ビ
−ム強度プロフィ−ルの縦横比がa:bの微小ビ−ムに
より情報が書き込まれる空間光変調素子あるいは各々の
縦横比がa:bである複数の絵素から構成された空間光
変調素子と、この空間光変調素子から情報を読み出す光
源と、この情報読み出し光による前記空間光変調素子か
ら反射光あるいは透過光のビ−ム強度プロフィ−ルの縦
横比を1:1に整形するビ−ム整形手段とを備えたもの
である。
【0019】
【作用】第1の発明の光情報処理装置は、上記した構成
によって、各々の縦横比がa:bである複数の絵素から
構成された第1の空間光変調素子に表示された画像の第
1のレンズによる光学的フ−リエ変換像の縦横比と、第
2の空間光変調素子に表示される計算機ホログラム等の
光学的フィルタの縦横比を、各々の縦横比がb:aであ
る複数の絵素から構成された第2の空間光変調素子を用
いることで、ともにb:aに合わせることができ、正確
な画像処理あるいは画像認識が実行可能となる。
【0020】また、第2の発明の光情報処理装置は、上
記した構成によって、各々の縦横比がa:bである複数
の絵素から構成された第1の空間光変調素子に表示され
た画像の第1のレンズによる光学的フ−リエ変換像の縦
横比と、各々の縦横比がc:dである複数の絵素から構
成された第2の空間光変調素子に表示される計算機ホロ
グラム等の光学的フィルタの縦横比を、その結像倍率の
縦横比がc/b:d/aである結像レンズ系を用いるこ
とで、ともにc:dに合わせることができ、正確な画像
処理あるいは画像認識が実行可能となる。
【0021】また、第3の発明の光情報処理装置は、上
記した構成によって、ビ−ム強度プロフィ−ルの縦横比
がa:bの微小ビ−ムにより情報が書き込まれる第1の
空間光変調素子に表示された画像の光学的フ−リエ変換
像の縦横比と、各々の縦横比がc:dである複数の絵素
から構成された第2の空間光変調素子に表示される計算
機ホログラム等の光学的フィルタの縦横比を、その結像
倍率の縦横比がc/b:d/aである結像レンズ系を用
いることで、ともにc:dに合わせることができ、正確
な画像処理あるいは画像認識が実行可能となる。
【0022】さらに、第4の発明の光情報処理装置は、
上記した構成によって、ビーム強度プロフィールの縦横
比がa:bの微小ビームにより情報が書き込まれる空間
光変調素子あるいは各々の縦横比がa:bである複数の
絵素から構成された空間光変調素子に表示された画像の
縦横比を、空間光変調素子からの情報読み出し光による
前記空間光変調素子から反射光あるいは透過光のビーム
強度プロフィールの縦横比を1:1に整形する。
【0023】
【実施例】以下、第1の発明の一実施例を示す光情報処
理装置について、図面を参照しながら説明する。
【0024】図1は、第1の発明の一実施例の光情報処
理装置の構成図である。図1において、1はレ−ザ、2
はレ−ザ1からの出射光を平行化するコリメ−タレン
ズ、3は各々の縦横比がa:bである絵素をマトリック
ス状に構成した第1の空間光変調素子であり、本実施例
ではTN(ツイステッド・ネマチイック)型液晶ディス
プレイにより構成されている。4はTVカメラ、5は第
1の空間光変調素子3の置かれた面をその前側の焦点面
とする第1のレンズ、6は第1のレンズ5の後側の焦点
面に配置した各々の縦横比がb:aである複数の絵素か
ら構成された第2の空間光変調素子であり本実施例で
は、TN(ツイステッド・ネマチイック)型液晶ディス
プレイにより構成されている。
【0025】7は第1のレンズ5の後側の焦点面をその
前側焦点面とする第2のレンズ、8は第2のレンズ7の
後側焦点面に配置された光検出器、9は複数の標準パタ
−ンに対して第2の液晶ディスプレイ上の各絵素をサン
プリング点として予め計算されたフ−リエ変換計算機ホ
ログラムのデ−タ、すなわち第2の空間光変調素子6の
各絵素毎の透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込
んだメモリである。
【0026】以上のように構成された第1の発明の一実
施例について、以下、図1〜図6を用いてその動作を説
明する。図2は識別対象物体を示す図であり、図3は本
実施例の第1の空間光変調素子3の構成と、この第1の
空間光変調素子3に表示されるTVカメラ4により撮像
された対象物体のパタ−ンを示すものであり、図4は第
1の空間光変調素子3に表示される対象物体のパタ−ン
の第1のレンズ5によるフ−リエ変換像を示す図であ
り、図5は本実施例の第2の空間光変調素子6の構成
と、この第2の空間光変調素子6に表示される計算機ホ
ログラムのパタ−ンを示す図であり、図6は本実施例の
標準パタ−ンのフ−リエ変換計算機ホログラムを作成す
るためのサンプリング点のピッチを示す図である。
【0027】まず、TVカメラ4により図2に示した縦
横ピッチ比が1:1である規則的な格子パタ−ンが対象
物体として撮像され第1の空間光変調素子3上に表示さ
れるが、この第1の空間光変調素子3は図3に示したよ
うにその縦横比がa:bである複数の絵素をマトリック
ス状に配列して構成されている。
【0028】その結果、第1の空間光変調素子3上に
は、図2に示した対象物体が図3に示したようにa:b
の縦横比を持った規則的な格子パタ−ンとして表示され
る。この第1の空間光変調素子3はコリメ−タレンズ2
により平行光化された半導体レ−ザ1からのコヒ−レン
ト光により照射される。この第1の空間光変調素子3は
第1のレンズ5の前側焦点面に配置されているので、第
1のレンズ5の後側焦点面すなわち第2の空間光変調素
子6上に、第1の空間光変調素子3上に表示されたa:
bの縦横比を持った規則的な格子パタ−ンの光学的フ−
リエ変換像が図4に示したようにb:aの縦横比を持っ
て形成される。
【0029】一方、メモリ9には、本実施例の場合は図
2に示した規則的な格子パタ−ンを特定の標準パタ−ン
としてそのフ−リエ変換像が、図6に示した縦横比1:
1のサンプリング点群でサンプリング画像としたのち計
算機により作成したフ−リエ変換計算機ホログラムデ−
タの形で記憶されている。このメモリ9に書き込まれた
デ−タが入力信号となり第2の空間光変調素子6の各絵
素毎に透過率を空間的に変調することで、フ−リエ変換
計算機ホログラムの形が表示される。この第2の空間光
変調素子6は、図5に示したように縦横比がb:aの複
数の絵素をマトリックス状に配列して構成されている。
【0030】従って、第2の空間光変調素子6に表示さ
れる標準パタ−ンのフ−リエ変換像の縦横ピッチ比も
b:aとなっている。その結果、第1の空間光変調素子
3上に表示された対象物体の入力像を第1のレンズ5に
より光学的に変換したフ−リエ変換像と、特定の標準パ
タ−ンに対して予め計算されたフ−リエ変換像が第2の
空間光変調素子6上で両者ともに縦横ピッチ比がb:a
となり重畳される。また第2の空間光変調素子6は、第
2のレンズ7の前側焦点面に配置されているので、入力
像と標準パタ−ン間の相関演算が光学的に実行され、第
2のレンズ7の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器8
で検出される。
【0031】このようにして、第1の空間光変調素子3
を構成する絵素の縦横比a:bとし、第2の空間光変調
素子6を構成する絵素の縦横比をb:aとすることで第
1の空間光変調素子3上に表示された対象物体の入力像
を第1のレンズ5により光学的に変換したフ−リエ変換
像と、特定の標準パタ−ンに対して予め計算されたフ−
リエ変換像が第2の空間光変調素子6上で両者ともに縦
横ピッチ比がb:aとなり重畳され第2の空間光変調素
子3上に表示された計算機ホログラムによる光学的フィ
ルタが、マッチトフィルタとして作用する光学的画像処
理が正しく実行される。
【0032】なお、本実施例においては第1の空間光変
調素子3を構成する絵素の縦横比a:bとし、第2の空
間光変調素子6を構成する絵素の縦横比をb:aとした
が、第1と第2の空間光変調素子として、どちらも縦横
比がa:bである絵素から構成されたものを用い、第2
の空間光変調素子6を第1の空間光変調素子3に対し
て、光軸を回転軸として90度回転させて配置しても上
記の実施例と同等の効果が得られることは言うまでもな
い。
【0033】以下、第2の発明の一実施例について図面
を参照しながら説明する。図7は、本発明の一実施例を
示す光情報処理装置の構成を示す側面図である。図8は
結像レンズ系10の構成を示す図である。図7におい
て、1はレ−ザ、2はレ−ザ1からの出射光を平行化す
るコリメ−タレンズ、3は各々の縦横比がa:bである
絵素をマトリックス状に構成した第1の空間光変調素子
であり本実施例ではTN(ツイステッド・ネマチイッ
ク)型液晶ディスプレイにより構成されている。
【0034】4はTVカメラ、5は第1の空間光変調素
子3の置かれた面をその前側の焦点面とする第1のレン
ズ、6は各々の縦横比がa:bである絵素をマトリック
ス状に構成した第1のレンズ5の後側の焦点面に配置し
た第2の空間光変調素子であり本実施例では、TN(ツ
イステッド・ネマチイック)型液晶ディスプレイにより
構成されている。
【0035】7は第1のレンズ5の後側の焦点面をその
前側焦点面とする第2のレンズ、8は第2のレンズ7の
後側焦点面に配置された光検出器、9は複数の標準パタ
−ンに対して第2の液晶ディスプレイ上の各絵素をサン
プリング点として予め計算されたフ−リエ変換計算機ホ
ログラムのデ−タ、すなわち第2の空間光変調素子6の
各絵素毎の透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込
んだメモリであり、10はその結像倍率の縦横比がc/
b:d/aである結像レンズ系であり、その前側焦点面
を第1のレンズ5の後側焦点面と一致させ、かつ、この
結像レンズ系10の後側焦点面に第2の空間光変調素子
6が位置するように設けたものである。
【0036】図1の構成と異なるのは、第2の空間光変
調素子6が各々の縦横比がc:dである複数の絵素から
構成されていることと、その結像倍率の縦横比がc/
b:d/aである結像レンズ系10が、その前側焦点面
を第1のレンズ5の後側焦点面と一致させ、かつ、この
結像レンズ系10の後側焦点面に第2の空間光変調素子
6が位置するように設けたことである。
【0037】そこで、図8を用いて結像レンズ系10の
構成を説明する。101および102は、縦方向(図8
中のY方向)にのみ各々焦点距離f1,f2のレンズ作
用を持つ第1および第2のシリンドリカル、103およ
び104は横方向(図8中のX方向)にのみ各々焦点距
離f3,f4のレンズ作用を持つ第3および第4のシリ
ンドリカルレンズであり、かつ、第1シリンドリカルレ
ンズ101および第3のシリンドリカルレンズ103の
前側焦点面を第1のレンズ5の後側焦点面に略一致さ
せ、第2のシリンドリカルレンズ102および第4のシ
リンドリカルレンズ104の後側焦点面を第2の空間光
変調素子6の配置された面に略一致させるとともに、f
2/f1=c/b,f4/f3=d/aの関係を満足さ
せ、さらに第1および第2のシリンドリカルレンズの主
平面間の間隔をf1+f2とし、第3および第4のシリ
ンドリカルレンズの主平面間の間隔をf3+f4となる
ように構成されている。
【0038】このような構成とすることで、すなわち、
第1のシリンドリカルレンズ101の前側焦点面を第1
のレンズ5の後側焦点面に略一致させ、かつ、第2のシ
リンドリカルレンズ102の後側焦点面を第2の空間光
変調素子6の配置された面に略一致させることで、第1
のレンズ5の後側焦点面に形成されたフ−リエ変換像の
位相成分を保存し、かつ、縦方向(図8中のY方向)を
c/b倍して、第2の空間光変調素子6上に結像する。
また、第3のシリンドリカルレンズ103の前側焦点面
を第1のレンズ5の後側焦点面に略一致させ、かつ、第
4のシリンドリカルレンズ104の後側焦点面を第2の
空間光変調素子6の配置された面に略一致させること
で、第1のレンズ5の後側焦点面に形成されたフ−リエ
変換像の位相成分を保存し、かつ、横方向(図8中のX
方向)をd/a倍して、第2の空間光変調素子6上に結
像する。
【0039】以上のように構成された第2の発明の一実
施例としての光情報処理装置について、図2、図3、図
4、図6、図7を用いてその動作を説明する。まず、T
Vカメラ4により図2に示した縦横ピッチ比が1:1で
ある規則的な格子パタ−ンが対象物体として撮像され第
1の空間光変調素子3上に表示されるが、この第1の空
間光変調素子3は図3に示したようにその縦横比がa:
bである複数の絵素をマトリックス状に配列して構成さ
れている。
【0040】その結果、第1の空間光変調素子3上に
は、図2に示した対象物体が図3に示したようにa:b
の縦横比を持った規則的な格子パタ−ンとして表示され
る。この第1の空間光変調素子3はコリメ−タレンズ2
により平行光化された半導体レ−ザ1からのコヒ−レン
ト光により照射される。この第1の空間光変調素子3は
第1のレンズ5の前側焦点面に配置されているので、第
1のレンズ5の後側焦点面すなわち結像レンズ系10の
前側焦点面上に、第1の空間光変調素子3上に表示され
たa:bの縦横比を持った規則的な格子パタ−ンの光学
的フ−リエ変換像が、図4に示したようにb:aの縦横
比を持って形成される。このフ−リエ変換像は、結像レ
ンズ系10により縦方向はc/b倍され、かつ、横方向
はd/a倍されて第2の空間光変調素子6上に結像され
るので、第1の空間光変調素子3上に表示された入力画
像のフ−リエ変換像は縦横比c:dの比率を持った像と
して、第2の空間光変調素子6上に結像される。
【0041】一方、メモリ9には、本実施例の場合は図
2に示した規則的な格子パタ−ンを特定の標準パタ−ン
としてそのフ−リエ変換像が、図6に示した縦横比1:
1のサンプリング点群でサンプリング画像としたのち計
算機により作成したフ−リエ変換計算機ホログラムデ−
タの形で記憶されている。このメモリ9に書き込まれた
デ−タが入力信号となり第2の空間光変調素子6の各絵
素毎に透過率を空間的に変調することで、フ−リエ変換
計算機ホログラムの形が表示される。
【0042】この第2の空間光変調素子6は、縦横比が
c:dの複数の絵素をマトリックス状に配列して構成さ
れているので、第2の空間光変調素子6に表示される標
準パタ−ンのフ−リエ変換像の縦横ピッチ比もc:dと
なっている。その結果、第1の空間光変調素子3上に表
示された対象物体の入力像を第1のレンズ5により光学
的に変換したフ−リエ変換像と、特定の標準パタ−ンに
対して予め計算されたフ−リエ変換像とが、第2の空間
光変調素子6上で両者ともに縦横ピッチ比がc:dとな
り重畳される。また第2の空間光変調素子6は、第2の
レンズ7の前側焦点面に配置されているので、入力像と
標準パタ−ン間の相関演算が光学的に実行され、第2の
レンズ7の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器8で検
出される。
【0043】このように、各々の縦横比がa:bである
複数の絵素から構成された第1の空間光変調素子3上に
表示された対象物体像の第1のレンズ5によるフ−リエ
変換像を、結像レンズ系10により位相成分を保存した
まま縦方向をc/b倍し、かつ、横方向をd/c倍する
ことで、各々の縦横比がc:dである複数の絵素から構
成された第2の空間光変調素子6上に表示される特定の
標準パタ−ンに対して予め計算されたフ−リエ変換像の
縦横比c:dに一致させることができ、第2の空間光変
調素子3上に表示された計算機ホログラムによる光学的
フィルタが、マッチトフィルタとして作用する光学的画
像処理が正しく実行される。
【0044】さらに、本実施例によれば第1の発明に於
ける第1および第2の空間光変調素子の構成絵素のごと
く、その構成絵素の縦横比をa:bとb:aのよう逆数
関係に限定する必要がないという効果が得られる。
【0045】次に、第3の発明の一実施例について図面
を参照しながら説明する。図9は、本発明の一実施例を
示す光情報処理装置の構成を示す側面図である。図10
は本発明における第1の空間光変調素子の構成を示す側
面図である。図9において、31は情報読み出し用のた
めの第1のレ−ザ、2はレ−ザ1からの出射光を平行化
するコリメ−タレンズ、32は情報書き込み用のための
第2のレ−ザ、33は第2のレ−ザ32から発せられた
レ−ザビ−ムを走査するビ−ム走査手段、3は第1の空
間光変調素子であり本実施例ではレ−ザビ−ム書き込み
型液晶ライトバルブにより構成されている。4はTVカ
メラ、5は第1の空間光変調素子3の置かれた面をその
前側の焦点面とする第1のレンズ、6は第1のレンズ5
の後側の焦点面に配置した第2の空間光変調素子であり
本実施例では、TN(ツイステッド・ネマチイック)型
液晶ディスプレイにより構成されている。
【0046】7は第1のレンズ5の後側の焦点面をその
前側焦点面とする第2のレンズ、8は第2のレンズ7の
後側焦点面に配置された光検出器、9は複数の標準パタ
−ンに対して第2の液晶ディスプレイ上の各絵素をサン
プリング点として予め計算されたフ−リエ変換計算機ホ
ログラムのデ−タ、すなわち第2の空間光変調素子6の
各絵素毎の透過率に対応する印加電圧のデ−タを書き込
んだメモリであり、10はその結像倍率の縦横比がc/
b:d/aである結像レンズ系であり、その前側焦点面
を第1のレンズ5の後側焦点面と一致させ、かつ、この
結像レンズ系10の後側焦点面に第2の空間光変調素子
6が位置するように設けたものである。
【0047】また、11は偏光ビ−ムスプリッタであ
り、12は波長板である。図2と異なるのは、光源とし
て第1のレ−ザ31と第2のレ−ザ32の2つのレ−ザ
を設けたこと、ビ−ム走査手段33を設けたこと、偏光
ビ−ムスプリッタ11を設けたこと、波長板12を設け
たこと、および、第1の空間光変調素子3を本実施例で
はレ−ザビ−ム書き込み型液晶ライトバルブにより構成
したことである。
【0048】そこで、第1の空間光変調素子の構成を、
図10に基づいて以下説明する。301はガラス基板、
302はガラス基板301表面に形成された無反射コ−
ト、303はガラス基板301裏面に形成された透明電
極、304は光吸収膜、305は光反射膜、306は液
晶配向膜、307は液晶層であり、昇温後の急冷により
光散乱性を示すスメクチック液晶で構成されている。
【0049】以上のように構成された第3の発明の一実
施例としての光情報処理について、図2、図3、図4、
図6、図9、図10を用いてその動作を説明する。ま
ず、TVカメラ4により図2に示した縦横ピッチ比が
1:1である規則的な格子パタ−ンが対象物体として撮
像されると、TVカメラ4の出力映像信号に基づいて、
第2のレ−ザ32の出力が制御され、また、ビ−ム走査
手段33により第1の空間光変調素子3上でのビ−ム集
光位置が制御される。
【0050】この出力と集束位置が制御されたレ−ザビ
−ムが第1の空間光変調素子3に照射されると、光吸収
膜304がレ−ザ光を吸収して発熱し、その熱が液晶に
伝わり液晶の温度は上昇する。液晶の温度は、レ−ザビ
−ムが第1の空間光変調素子3上の他の場所に移動する
と急激に低下し、液晶は散乱モ−ドに変化する。
【0051】このように、散乱モ−ド化したドットの集
合として第1の空間光変調素子3上に対象物体像が、第
2のレ−ザ32からの出射光により書き込まれる。この
散乱モ−ド化したドットの縦横比は、第2のレ−ザ32
からの出射光のビ−ム強度プロフィ−ルの縦横比によっ
て決まるが、レ−ザそのものがビ−ム拡り角が縦横で異
なり、かつ、非点隔差を有している、また、光学系のも
つ非点収差などの理由によりビ−ム強度プロフィ−ルの
縦横比は、1:1とはならずa:bの比率を有する。従
って、空間光変調素子3上の対象物体像も各々a:bの
縦横比を持った散乱モ−ド化したドットの集合として表
示される。その結果、第1の空間光変調素子3上には、
図2に示した対象物体が図3に示したようにa:bの縦
横比を持った規則的な格子パタ−ンとして表示される。
【0052】この第1の空間光変調素子3はコリメ−タ
レンズ2により平行光化された第1のレ−ザ31からの
コヒ−レント光により偏光ビ−ムスプリッタ11、波長
板12を介して照射される。光反射膜305により反射
され、再び偏光ビ−ムスプリッタ11、波長板12を介
して今度は第1のレンズ5に入射する。この時、散乱モ
−ド化したドットの部分のみビ−ムが散乱するため、第
1の空間光変調素子3への入射光は濃淡画像に変換され
て射出し第1のレンズ5に入射する。
【0053】一方、この第1の空間光変調素子3は第1
のレンズ5の前側焦点面に配置されているので、第1の
レンズ5の後側焦点面すなわち結像レンズ系10の前側
焦点面上に、第1の空間光変調素子3上に表示された
a:bの縦横比を持った規則的な格子パタ−ンの光学的
フ−リエ変換像が、図4に示したようにb:aの縦横比
を持って形成される。このフ−リエ変換像は、結像レン
ズ系10により縦方向はc/b倍され、かつ、横方向は
d/a倍されて第2の空間光変調素子6上に結像される
ので、第1の空間光変調素子3上に表示された入力画像
のフ−リエ変換像は縦横比c:dの比率を持った像とし
て、第2の空間光変調素子6上に結像される。
【0054】また、メモリ9に本実施例の場合は図2に
示した規則的な格子パタ−ンを特定の標準パタ−ンとし
てそのフ−リエ変換像が、図6に示した縦横比1:1の
サンプリング点群でサンプリング画像としたのち計算機
により作成したフ−リエ変換計算機ホログラムデ−タの
形で記憶されている。このメモリ9に書き込まれたデ−
タが入力信号となり第2の空間光変調素子6の各絵素毎
に透過率を空間的に変調することで、フ−リエ変換計算
機ホログラムの形が表示される。この第2の空間光変調
素子6は、縦横比がc:dの複数の絵素をマトリックス
状に配列して構成されているので、第2の空間光変調素
子6に表示される標準パタ−ンのフ−リエ変換像の縦横
ピッチ比もc:dとなっている。
【0055】その結果、第1の空間光変調素子3上に表
示された対象物体の入力像を第1のレンズ5により光学
的に変換したフ−リエ変換像と、特定の標準パタ−ンに
対して予め計算されたフ−リエ変換像とが、第2の空間
光変調素子6上で両者ともに縦横ピッチ比がc:dとな
り重畳される。また第2の空間光変調素子6は、第2の
レンズ7の前側焦点面に配置されているので、入力像と
標準パタ−ン間の相関演算が光学的に実行され、第2の
レンズ7の後側焦点面に輝点が発生し、光検出器8で検
出される。
【0056】このように、ビ−ム強度プロフィ−ルの縦
横比がa:bであるレ−ザ光により形成された縦横比が
a:bであ散乱化モ−ドドットにより第1の空間光変調
素子3上に表示された対象物体像の第1のレンズ5によ
るフ−リエ変換像を、結像レンズ系10により位相成分
を保存したまま縦方向をc/b倍し、かつ、横方向をd
/c倍することで、各々の縦横比がc:dである複数の
絵素から構成された第2の空間光変調素子6上に表示さ
れる特定の標準パタ−ンに対して予め計算されたフ−リ
エ変換像の縦横比c:dに一致させることができ、第2
の空間光変調素子3上に表示された計算機ホログラムに
よる光学的フィルタが、マッチトフィルタとして作用す
る光学的画像処理が正しく実行される。
【0057】さらに、本実施例では、第1の空間光変調
素子として、第1および第2の発明に用いた第1の空間
光変調素子のごとき電気信号により情報を書き込む空間
光変調素子ではなく、例えば数μm程度に細く絞り込ま
れたレ−ザビ−ムにより情報を書き込むレ−ザ書き込み
型空間光変調素子を用いている。従って、第1および第
2の発明で用いた電気信号書き込み型の空間光変調素子
にみられる各絵素ごとのスイッチイング素子の大きさに
より構成絵素の微細化が制約されるといった問題が無い
ので、表示画像の高解像度化が図れるといった効果を上
げることもできる。
【0058】次に、第4の発明の一実施例について図面
を参照しながら説明する。図11は、本発明の一実施例
を示す光情報処理装置の構成を示す側面図である。図1
2は、ビ−ム強度プロフィ−ルの縦横比を1:1に整形
するビ−ム整形手段の構成を示す図である。1はレ−
ザ、2はレ−ザ1からの出射光を平行化するコリメ−タ
レンズ、3は各々の縦横比がa:bである絵素をマトリ
ックス状に構成した空間光変調素子であり本実施例では
TN(ツイステッド・ネマチイック)型液晶ディスプレ
イにより構成されている。4はTVカメラ、43は複数
の微小レンズから構成されたマイクロレンズアレイであ
る。45は空間光変調素子からの透過光のビ−ム強度プ
ロフィ−ルの縦横比を1:1に整形し、マイクロレンズ
アレイ43に入射させるビ−ム整形手段である。46は
マイクロレンズアレイ43の後方に配置した複数の光情
報処理光学系である。
【0059】図1、図7、および図9と異なる点は、第
1のレンズ5及び第2のレンズ7を用いていない、すな
わち、いわゆるフ−リエ変換光学系の構成をとっていな
いこと、マイクロレンズアレイ43を設けたことと、空
間光変調素子からの透過光のビ−ム強度プロフィ−ルの
縦横比を1:1に整形し、マイクロレンズアレイ43へ
入射させるビ−ム整形手段45を設けたことである。そ
こで、図12を用いてビ−ム整形手段45の構成を以下
説明する。451は第1のプリズム、452は第2のプ
リズムである。この2つのプリズムは、その頂角α、屈
折率nは等しく、かつ、各々の入射角i1が等しくなる
ように配置されている。
【0060】以上のように構成された第4の発明の一実
施例の光情報処理装置について、以下、図2、図3、図
11、図12、および図13を用いてその動作を説明す
る。図13は、第1のプリズム451および第2のプリ
ズム452の単体動作を説明する動作説明図である。ま
ず、TVカメラ4により図2に示した縦横ピッチ比が
1:1である規則的な格子パタ−ンが対象物体として撮
像され空間光変調素子3上に表示されるが、この空間光
変調素子3は図3に示したようにその縦横比がa:bで
ある複数の絵素をマトリックス状に配列して構成されて
いる。
【0061】その結果、空間光変調素子3上には、図2
に示した対象物体が図3に示したようにa:bの縦横比
を持った規則的な格子パタ−ンとして表示される。この
空間光変調素子3は、コリメ−タレンズ2により平行光
化された半導体レ−ザ1からのコヒ−レント光により照
射され、空間光変調素子3からの透過光は平行光として
マイクロレンズアレイ43に入射し、空間光変調素子3
上の所定の画素単位で、各々、マイクロレンズアレイ4
3により結像され、複数の光情報処理光学系46に入射
し、例えば2値画像化等の光情報処理が実行される。
【0062】ところが、上記したように空間光変調素子
3上には、本来、1:1の縦横比を持つ規則的な格子
が、縦横比a:bの形で表示されている。このままの形
でマイクロレンズアレイ43に入射すると、縦横比が歪
んだ画像として光学系46に入射してしまい、正確な光
情報処理が行われなくなってしまう。
【0063】そこで、空間光変調素子3からの透過光を
ビ−ム整形手段45に入射させて、1:1の縦横比を持
つ画像に変換する。この動作を、図12および図13を
用いて以下説明する。まず、空間光変調素子3からの透
過光が平行光束として第1のプリズム451に入射する
と、プリズム主断面すなわち図12および図13の紙面
内の入射光線の幅すなわち光線に垂直な光線束の大きさ
をh、射出光線束の幅をh’の比γ、つまり第1のプリ
ズム451のビ−ム拡大率は、 γ=h/h’=(co
si1×cosr2)/(cosr1×cosi2)で与え
られる。ここで、i1およびi2は各々、第1のプリズム
451の入射面と射出面への光の入射角を示し、r1
よびr2は各々、第1のプリズム451の入射面と射出
面での光の屈折角を示している。このように、第1のプ
リズム451を介することで、空間光変調素子3からの
透過光のビ−ム強度プロフィ−ルの縦横比をa:bから
a:γbに変化させることができる。さらに、図12に
示したように第2のプリズム452はその頂角α、屈折
率nは等しく、かつ、その入射角が第1のプリズム45
1の入射角i1と等しくなるように配置されている。従
って、第1のプリズム451からの射出光は、第2のプ
リズム452により、さらにγ倍ビ−ムが拡大される。
【0064】この結果、ビ−ム整形手段45を用いるこ
とで空間光変調素子3からの透過光のビ−ム強度プロフ
ィ−ルの縦横比をa:bからa:γ2bに変化させるこ
とができる。そこで、単体プリズムのビ−ム拡大率γを
適当に選ぶことで、マイクロレンズアレイ43に入射す
るビ−ムの縦横比を1:1に選定でき、画像の縦横比を
補正し光学系46による光情報処理を正確に行わせるこ
とが可能となる。
【0065】また、図12に示したように、本実施例で
はビ−ム整形手段45を第1のプリズム451、およ
び、第2のプリズム452とから構成し、かつ、この2
つのプリズムの頂角α、屈折率nは等しく、かつ、各々
の入射角i1が等しくなるように配置している。その結
果、空間光変調素子3からの透過光の光軸とマイクロレ
ンズアレイ43に入射するビ−ムの光軸とを平行にする
ことができ、光情報処理装置の光学系の調整を容易にす
ることができる。
【0066】なお、本実施例においては空間光変調素子
3として、各々の縦横比がa:bである絵素をマトリッ
クス状に構成した空間光変調素子を用いたが、第3の発
明の一実施例で用いたレ−ザビ−ム書き込み型液晶ライ
トバルブを用いた場合でも、第3の発明の一実施例で説
明した書き込みレ−ザのビ−ム強度プロフィ−ルの縦横
比の不均一性に起因する画像の縦横比の歪をビ−ム整形
手段45により補正することが可能となり、光学系46
による光情報処理を正確に行わせることが可能となる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、各
々の縦横比がa:bである複数の絵素から構成された第
1の空間光変調素子に表示された画像の第1のレンズに
よる光学的フ−リエ変換像の縦横比と、第2の空間光変
調素子に表示される計算機ホログラム等の光学的フィル
タの縦横比を、各々の縦横比がb:aである複数の絵素
から構成された第2の空間光変調素子を用いることで、
ともにb:aに合わせることができ、正確な画像処理あ
るいは画像認識が実行可能となる。
【0068】また、第2の発明によれば、各々の縦横比
がa:bである複数の絵素から構成された第1の空間光
変調素子に表示された画像の第1のレンズによる光学的
フ−リエ変換像の縦横比と、各々の縦横比がc:dであ
る複数の絵素から構成された第2の空間光変調素子に表
示される計算機ホログラム等の光学的フィルタの縦横比
を、その結像倍率の縦横比がc/b:d/aである結像
レンズ系を用いることで、ともにc:dに合わせること
ができ、正確な画像処理あるいは画像認識が実行可能と
なる。
【0069】また、第3の発明によれば、ビ−ム強度プ
ロフィ−ルの縦横比がa:bの微小ビ−ムにより情報が
書き込まれる第1の空間光変調素子に表示された画像の
光学的フ−リエ変換像の縦横比と、各々の縦横比がc:
dである複数の絵素から構成された第2の空間光変調素
子に表示される計算機ホログラム等の光学的フィルタの
縦横比を、その結像倍率の縦横比がc/b:d/aであ
る結像レンズ系を用いることで、ともにc:dに合わせ
ることができ、正確な画像処理あるいは画像認識が実行
可能となる。
【0070】さらに、第4の発明によればビーム強度プ
ロフィールの縦横比がa:bの微小ビームにより情報が
書き込まれる空間光変調素子あるいは各々の縦横比が
a:bである複数の絵素から構成された空間光変調素子
に表示された画像の縦横比を、空間光変調素子からの情
報読み出し光による前記空間光変調素子から反射光ある
いは透過光のビーム強度プロフィールの縦横比を1:1
に整形することが、ビーム整形手段を用いることがで
き、正確な画像処理が実行可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例における光情報処理装置
の構成図
【図2】同実施例における識別対象物体図
【図3】同実施例における第1の空間光変調素子3に表
示された識別対象物体の像を示す図
【図4】同実施例における第1のレンズ5によるフ−リ
エ変換像を示す図
【図5】同実施例における第2の空間光変調素子6に表
示される計算機ホログラムのパタ−ン図
【図6】同実施例における標準パタ−ンのフ−リエ変換
計算機ホログラムを作成するためのサンプリング点のピ
ッチを示す図
【図7】第2の発明の一実施例における光情報処理装置
の構成図
【図8】第2の発明の一実施例における結像レンズ系1
0の構成図
【図9】第3の発明の一実施例における光情報処理装置
の構成図
【図10】同実施例における第1の空間光変調素子3の
構成図
【図11】第4の発明の一実施例における光情報処理装
置の構成図
【図12】同実施例におけるビ−ム整形手段45の構成
【図13】同実施例におけるビ−ム整形手段45を構成
するプリズムの単体動作の説明図
【図14】従来の光情報処理装置の構成図
【図15】従来の光情報処理装置における第1の液晶デ
ィスプレイ21の構成図
【図16】従来の光情報処理装置における第2の液晶デ
ィスプレイ25上に表示されるフ−リエ変換計算機ホロ
グラム像を示す図
【図17】従来の光情報処理装置における対象物体を示
す図
【符号の説明】
1 レ−ザ 2 コリメ−タレンズ 3 第1の空間光変調素子 4 TVカメラ 5 第1のレンズ 6 第2の空間光変調素子 7 第2のレンズ 8 光検出器 9 メモリ 10 結像レンズ系 11 偏光ビ−ムスプリッタ 12 波長板 33 ビ−ム走査手段 43 マイクロレンズアレイ 45 ビ−ム整形手段 46 複数の光情報処理光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−21914(JP,A) 特開 昭56−117106(JP,A) 特表 平3−500934(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 27/46 G06F 17/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々の縦横比がa:bである複数の絵素
    から構成された第1の空間光変調素子と、この第1の空
    間光変調素子を照射する光源と、前記第1の空間光変調
    素子の置かれた面をその前側の焦点面とする第1のレン
    ズと、この第1のレンズの後側の焦点面に配置した各々
    の縦横比がb:aである複数の絵素から構成された第2
    の空間光変調素子と、前記第1のレンズの後側の焦点面
    をその前側焦点面とする第2のレンズとを備えたことを
    特徴とする光情報処理装置。
  2. 【請求項2】 各々の縦横比がa:bである複数の絵素
    から構成された第1の空間光変調素子と、この第1の空
    間光変調素子を照射する光源と、前記第1の空間光変調
    素子の置かれた面をその前側の焦点面とする第1のレン
    ズと、この第1のレンズの後側焦点をその前側焦点面と
    し、かつ、その結像倍率の縦横比がc/b:d/aであ
    る結像レンズ系と、この結像レンズ系の後側焦点面に配
    置された各々の縦横比がc:dである複数の絵素から構
    成された第2の空間光変調素子と、前記結像レンズ系の
    後側焦点面をその前側焦点面とする第2のレンズとを備
    えたことを特徴とする光情報処理装置。
  3. 【請求項3】 ビーム強度プロフィールの縦横比がa:
    bの微小ビームにより情報が書き込まれる第1の空間光
    変調素子と、この第1の空間光変調素子から情報を読み
    出す光源と、前記第1の空間光変調素子の置かれた面を
    その前側の焦点面とする第1のレンズと、この第1のレ
    ンズの後側焦点面をその前側焦点面とし、かつ、その結
    像倍率の縦横比がc/b:d/aである結像レンズ系
    と、この結像レンズ系の後側焦点面に配置された各々の
    縦横比がc:dである複数の絵素から構成された第2の
    空間光変調素子と、前記結像レンズ系の後側焦点面をそ
    の前側焦点面とする第2のレンズとを備えたことを特徴
    とする光情報処理装置。
  4. 【請求項4】 結像倍率の縦横比がc/b:d/aであ
    る結像レンズ系を、縦方向にのみ各々焦点距雛f1,f
    2のレンズ作用を持つ第1および第2のシリンドリカル
    と、横方向のみに各々焦点距雛f3,f4のレンズ作用
    を持つ第3および第4のシリンドリカルレンズから構成
    し、かつ、第1および第3のシリンドリカルレンズの前
    側焦点面を第1のレンズの後側焦点面に略一致させ、第
    2および第4のシリンドリカルレンズの後側焦点面を第
    2の空間光変調素子の配置された面に略一致させるとと
    もに、f2/f1=c/b,f4/f3=d/aの関係
    を満足させ、さらに第1および第2のシリンドリカルレ
    ンズの主平面間の間隔をf1+f2とし、第3および第
    4のシリンドリカルレンズの主平面間の間隔をf3+f
    4となるように構成したことを特徴とする請求項2また
    は3記載の光情報処理装置。
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