JP2975597B1 - 光制御型フェーズドアレーアンテナ装置 - Google Patents

光制御型フェーズドアレーアンテナ装置

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JP2975597B1
JP2975597B1 JP24951998A JP24951998A JP2975597B1 JP 2975597 B1 JP2975597 B1 JP 2975597B1 JP 24951998 A JP24951998 A JP 24951998A JP 24951998 A JP24951998 A JP 24951998A JP 2975597 B1 JP2975597 B1 JP 2975597B1
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惠三 稲垣
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Abstract

【要約】 【課題】 各ビームの指向方向を従来例に比較して高精
度で制御することができ、光集積化可能な光制御型フェ
ーズドアレーアンテナ装置を提供する。 【解決手段】 複屈折性光導波路基板上に第1−第3の
光導波路が形成され、直交する2つの偏波成分の周波数
差を一定に保持しながら発光する光の波長を変化可能な
M個の波長可変光源装置10a,10b,10cから出
力される各光信号は第1の光導波路41a,41b,4
1cによって伝送された後、第3の光導波路42によっ
て各光信号がN本の第2の光導波路に分配される。ラミ
ポール型偏光子45は第2の光導波路によって伝送され
た各光信号に含まれる2つの偏波成分を偏光抽出し、N
個のフォトダイオード51−1乃至51−Nは偏光抽出
された両偏波成分を混合して周波数差を有するN個の無
線信号をアレーアンテナに出力して光の波長に対応した
指向方向にビームを形成して放射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光空間において複
数の無線信号を処理することにより、それぞれ独立に所
定の指向方向に無線信号を送信する光制御型フェーズド
アレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】光空間において複数の無線信号を処理す
ることにより、それぞれ独立に所定の指向方向に電波を
送信する光制御型フェーズドアレーアンテナ装置が、例
えば、特開平9−139620号公報の特許出願(以
下、第1の従来例という。)、及び特願平9−0347
66号の特許出願(以下、第2の従来例という。)にお
いて開示されている。
【0003】第1の従来例においては、光信号処理技術
を用いたビーム形成回路を用いてマルチビームアンテナ
を実現しているが、各ビームの指向方向は固定であり、
変化させることができないという問題点があった。
【0004】この問題点を解決するために、本発明者ら
は、第2の従来例において、光信号処理技術を用いたビ
ーム形成回路により指向方向を変化することができる指
向可変マルチビームアンテナを実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第2の
従来例においては、光ファイバケーブルの端部をその支
持移動機構により機械的に移動させることにより各ビー
ムの指向方向を変化させているので、高精度で当該端部
を移動させることが難しく、そのため、各ビームを高精
度で制御することができなかった。また、上記支持移動
機構などの機械機構を備える必要があるので、第2の従
来例の光回路を光集積化することができなかった。
【0006】本発明の目的は以上の問題点を解決し、各
ビームの指向方向を従来例に比較して高精度で制御する
ことができ、しかも光集積化することができる光制御型
フェーズドアレーアンテナ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置は、所定の
間隔で配列された複数N個のアンテナ素子を備えたアレ
ーアンテナと、互いに直交する2つの偏波成分の波長の
周波数差を一定に保持しながら発光する光の波長を変化
可能な複数M個の波長可変光源装置と、複屈折性光導波
路基板上に形成され、上記各波長可変光源装置から出力
されるM個の光信号を伝送する複数M本の第1の光導波
路と、上記複屈折性光導波路基板上に互いに所定の光路
長差を有して形成され、複数N個の光信号を伝送する複
数N本の第2の光導波路と、上記複屈折性光導波路基板
上に形成され、上記複数M本の第1の光導波路から出力
される複数M個の光信号をそれぞれ、上記複数N本の第
2の光導波路に分配する第3の光導波路と、上記複数M
本の第1の光導波路から上記第3の光導波路及び上記複
数N本の第2の光導波路を介して伝送される複数N個の
光信号にそれぞれ含まれる2つの偏波成分を偏光抽出し
て出力する偏光子手段と、上記偏光子手段から出力され
る各光信号に含まれる2つの偏波成分を混合して当該2
つの偏波成分の周波数差に等しい周波数をそれぞれ有す
る複数N個の無線信号をそれぞれ上記複数N個のアンテ
ナ素子に出力する複数N個の混合手段とを備え、上記各
混合手段から出力された複数N個の無線信号を、それぞ
れ対応する各アンテナ素子から放射することにより、上
記複数N個の波長可変光源装置によって発生される光の
波長に対応した所望の指向方向にビームを形成して複数
の無線信号を放射することを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の光制御型フェーズド
アレーアンテナ装置は、請求項1記載の光制御型フェー
ズドアレーアンテナ装置において、上記複数N個の波長
可変光源装置から出力される各光信号の2つの偏波成分
のうちの所定の一方の偏波成分を、入力されるデジタル
信号に従って変調して上記各第1の光導波路に出力する
複数N個の光変調手段をさらに備えたことを特徴とす
る。
【0009】さらに、請求項3記載の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナ装置は、請求項1又は2記載の光制御
型フェーズドアレーアンテナ装置において、上記第2と
第3の光導波路はTi拡散法により形成され、上記偏光
子手段はラミポール型偏光子であることを特徴とする。
【0010】また、請求項4記載の光制御型フェーズド
アレーアンテナ装置は、請求項1乃至3のうちの1つに
記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置におい
て、上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに異なる
周波数差を有する光信号を発生して出力し、これによっ
て、上記各混合手段から出力された互いに異なる周波数
を有する複数N個の無線信号を、それぞれ対応する各ア
ンテナ素子から放射することを特徴とする。
【0011】さらに、請求項5記載の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナ装置は、請求項1乃至3のうちの1つ
に記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置におい
て、上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに同一の
周波数差を有する光信号を発生して出力し、これによっ
て、上記各混合手段から出力された互いに同一の周波数
を有する複数N個の無線信号を、それぞれ対応する各ア
ンテナ素子から放射することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。
【0013】<第1の実施形態>図1は、本発明に係る
第1の実施形態である波長可変光源装置10の構成を示
すブロック図である。この実施形態の波長可変光源装置
10は、半導体レーザであるレーザダイオード1によっ
て発生されたレーザ光を偏光子5を介して外部の2個の
回折格子板によって反射し、その反射光を偏光子5を介
してレーザダイオード1に帰還させることにより共振帰
還光路を形成してなるレーザ共振器を備えた従来技術の
外部共振器型半導体レーザ装置(例えば、従来技術文献
2の図1参照。)において、上記2個の回折格子板を1
個のみ用い、上記共振帰還光路中に、水平偏光及び垂直
偏光によって出射光の進行方向が変化するウォラストン
プリズム3を挿入することにより、図2に示すように、
垂直偏波成分の波長と水平偏波成分の波長との周波数差
を一定に保持しながら発光する光の波長を変化可能な波
長可変光源装置を実現することを特徴としている。
【0014】図1において、ウォラストンプリズム3を
除いて、レーザダイオード1及び回折格子板6とそれら
の間の構成要素である集光レンズ2、デポラライザ4及
び偏光子5により、従来技術の外部共振器型半導体レー
ザ装置を構成している。本実施形態では、集光レンズ2
とデポラライザ4との間にウォラストンプリズム3を挿
入することにより、外部共振器型半導体レーザ装置10
0を構成している。この外部共振器型半導体レーザ装置
100において、レーザダイオード1は、例えばGaA
s又はInAlAsPにてなる活性層を含む公知の面発
光半導体レーザ装置であり、その面発光面である側面が
ARコート1aされている。レーザダイオード1によっ
て発光された光は、ARコート1aの面から集光レンズ
2、ウォラストンプリズム3、デポラライザ4及び偏光
子5を介して回折格子板6に入射する。
【0015】ウォラストンプリズム3は、図3を参照し
て詳細後述するように、LiNbO3で形成された2つ
のプリズムP1,P2で構成されてなり、入射する光を
垂直偏光成分の光Q1と水平偏光成分の光Q2とに偏光
分離してデポラライザ4及び偏光子5を介して回折格子
板6に入射させる。そして、そのウォラストンプリズム
3の伝送光軸を挟設するように2枚の電極9a,9bが
設けられ、電極9a,9bには、可変電圧直流電源8に
より直流電圧が印加されてウォラストンプリズム3に直
流電界が印加される。ここで、直流電源8の電圧を変化
することにより、ウォラストンプリズム3により偏光分
離される垂直偏光成分の光Q1と水平偏光成分の光Q2
の分離角を変化することができる。これにより、垂直偏
光成分の光Q1と水平偏光成分の光Q2に対する共振経
路長を変化させて、垂直偏光成分の光Q1と水平偏光成
分の光Q2との間の差周波数Δfを変化させることがで
きる。
【0016】また、デポラライザ4及び偏光子5は、そ
れらの光軸に対する回転角に応じて各偏光方向の利得
を、当該外部共振器型半導体レーザ装置100における
共振条件を満たすように調整するための光減衰器として
用いられる。さらに、回折格子板6は、回転角度に応じ
て入射する垂直偏光成分の光Q1と水平偏光成分の光Q
2の波長を変化させて、これら2つの光を回折反射して
偏光子5、デポラライザ4、ウォラストンプリズム3及
び集光レンズ2を介してレーザダイオード1のARコー
ト1aの面に入射させて帰還させる。ここで、回折格子
板6の回転角度は回転モータ7により回転されて変化さ
れ、これにより、垂直偏光成分の光Q1と水平偏光成分
の光Q2の回折格子板6への入射角度を変化させること
ができる。従って、回折格子板6により回折反射する光
の波長を変化させることができ、すなわち、回折格子板
6の回転角度により外部共振させる光の波長を変化させ
て、当該半導体レーザ装置100によって発生する全体
の光の波長を変化させることができる。
【0017】半導体レーザ装置100によって発生され
た垂直偏光成分の光と水平偏光成分の光は、レーザダイ
オード1のARコート1a面とは対向する面から出射し
て、集光レンズ11、光アイソレータ12及び出射光フ
ァイバケーブル13を介して偏向ビームスプリッタ14
に入射する。偏向ビームスプリッタ14は、入射する光
を、垂直偏光成分の光と水平偏光成分の光とに偏向分離
して、ここで、垂直偏光成分の光を光アイソレータ15
を介して90度偏波回転器16に出射するとともに、水
平偏光成分の光を光アイソレータ17及び光ファイバケ
ーブル18aを介して光ファイバカプラー18に出射す
る。ここで、90度偏波回転器16は、入射する光の偏
波を90度だけ回転させることにより上記水平偏光成分
の光と偏波面を一致させて光ファイバケーブル18bを
介して光ファイバカプラー18に出射する。光ファイバ
カプラー18は、2本の光ファイバケーブル18a及び
18bを互いに光学的な結合が生じるように互いに近接
させてなり、概ね3dBの光カプラーを構成しており、
光ファイバケーブル18aの端部には光無反射終端器2
0が接続されている。光ファイバケーブル18aを介し
て伝送された水平偏光成分の光と、偏波回転器16によ
り垂直偏波成分の光から水平偏波成分の光に偏波回転さ
れた光とが光ファイバカプラー18により合成されて、
光ファイバケーブル18bの端部に接続されたフォトダ
イオード19に入射する。フォトダイオード19は、入
射する光を電気信号に光電変換した後、スペクトルアナ
ライザ21に出力し、スペクトルアナライザ21により
半導体レーザ装置100により発振された光のスペクト
ルを分析することができる。
【0018】本実施形態では、レーザダイオード1とし
て、面発光半導体レーザ装置を用いているが、本発明は
これに限らず、例えば光アンプ用半導体レーザ装置など
の利得の偏光依存性が比較的小さい構造を有する半導体
レーザ装置を用いることが好ましい。
【0019】ここで、利得の偏波依存性の小さい半導体
レーザ装置の構造について説明する。半導体レーザ装置
100のレーザダイオード1は、光を増幅する役割を担
っているが、通常のレーザ装置の構造ではその活性層幅
が数mmあるのに対して、活性層厚さは0.1mm程度
と非常に薄く、垂直偏波成分と水平偏波成分に対する増
幅利得が大きく異なっている。この場合、偏光子5を調
整して両偏波成分に対する利得差がなくなるように補償
することになるが、レーザ内部での損失が大きくなるた
めに、発振強度のしきい値の増大、量子効率の低下など
の性能低下につながる。利得の偏波依存性は半導体光増
幅器でも大きな問題とされ、これを解決する手段として
(1)活性層を厚くする、(2)活性層を引っ張り歪を
持つ量子井戸構造とする、などの方法があり、0.5d
B以下という値が実現されている。また、面発光レーザ
では、その構造が通常のレーザと大きく異なっており、
レーザ光は基板に水平な面内に閉じ込められ、垂直な方
向に出射される。このため、水平面内の光の閉じ込め形
状を円形とすると、面内の両偏波成分に対する活性層形
状が同一となり、利得の偏波依存性が小さくなることが
知られている。また、例えば、利得の偏波依存性を高め
るために(311)面上に面発光レーザを作製してもよ
い。これらの利得の偏波依存性が小さいレーザ装置の構
造を用いることにより、当該半導体レーザ装置100に
おいて、発振強度のしきい値を低くすることができ、し
かもより高い効率で発振させることができる。
【0020】次いで、分離角可変偏光分離プリズムであ
るウォラストンプリズム3の動作について図3を参照し
て説明する。入射光の偏光成分によって出射方向が異な
る偏光分離プリズムとして、ウォラストンプリズム、ロ
ションプリズム、セナモンプリズムなどが知られてい
る。本実施形態では、代表的な例としてウォラストンプ
リズム3を用いて構成し、電気光学結晶を用いることで
分離角を可変できることを以下に示す。
【0021】ウォラストンプリズム3は、図3に示すよ
うに、一軸性結晶(光学軸と呼ばれる方向の屈折率ne
がそれと直交する平面内の屈折率noと異なっている結
晶であり、例えば石英やLiNbO3などの結晶であ
る。)であり断面が直角三角形である三角柱形状を有す
る2個の直角プリズムP1,P2を、互いの光学軸が直
交するように接合したものである。このウォラストンプ
リズム3に対して偏向していない光を垂直に入射した場
合を考える。便宜上、第1のプリズムP1の結晶軸に対
応させて入射光の常光線及び異常光線を定義し、プリズ
ムP1及びプリズムP2の各光線に対する屈折率をそれ
ぞれno1、ne1、no2、ne2とする。まず、入射面で
は、垂直入射のため各光線とも屈折しない。次に両プリ
ズムP1,P2の接合面では、斜めに入射する各光線に
対して入射媒質と出射媒質の屈折率が異なるため、出射
角が異なってくる。図3に示すように、プリズムP1と
プリズムP2の角度をθとし、常光線及び異常光線に対
する出射角をそれぞれθo1、θe1とし、スネルの法則
(屈折の法則)を適用すると、次式を得る。
【0022】
【数1】常光線:no1sinθ=ne2sinθo1
【数2】異常光線:ne1sinθ=no2sinθe1
【0023】出射面でも第2のプリズムと空気との屈折
率差により屈折する。常光線及び異常光線の最終的なプ
リズムからの出射角θo2、θe2は、次式のように表すこ
とができる。
【0024】
【数3】 常光線:ne2sin(π/2−θ−θo1)=sinθo2
【数4】異常光線:no2sin(θ+θe1−π/2)=
sinθe2
【0025】次いで、数1及び数2を用いてθについて
解くと、次式を得ることができる。
【0026】
【数5】常光線:θo2=sin-1{ne2(cosθ√(1
−no1 2/ne2 2sin2θ)−no1/ne2sin2θ)}
【数6】異常光線:θe2=sin-1{−nocosθ(√
(1−ne1 2/no2 2sin2θ)+ne1/no2sin2θ)}
【0027】ここで、プリズムP1,P2の材質を電気
光学効果を持つ一軸性結晶(LiNbO3など)で作製
し、一方あるいは両方のプリズムP1,P2に電極9
a,9bを付けて直流電圧を印加して変化することによ
り、屈折率no1、ne1、no2、ne2を変化させ、これに
より常光線及び異常光線の出射角度を制御することがで
きる。
【0028】以上説明したように、入射光の偏光成分に
よって出射方向が異なる偏光分離プリズム(例えば、ウ
ォラストンプリズム)において、出射時の分離角を印加
電圧によって可変できることが示された。同様に、結晶
の光軸方向が異なるだけで同一の動作原理を持つロショ
ンプリズムやセナモンプリズムでも同様の作用効果が得
られる。
【0029】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、外部共振器型半導体レーザ装置の共振帰還光路にウ
ォラストンプリズム3を挿入することにより、偏光によ
って共振波長が異なり、外部でこれらの差周波信号をと
ると安定な高周波信号が得られる。両偏光成分は同一の
活性層内で発振するために雑音成分に強い相関があり、
特にPLL回路などを用いて制御をしなくても差周波信
号の雑音は低く押さえられる。全体の発振波長は、回折
格子板6の回転角度を調整することで可変できる。
【0030】従って、本実施形態の波長可変光源装置1
0の効果は以下の通りである。 (1)例えば、マイクロ波以上の高周波信号の差周波数
を一定に保持しながら2つの偏波成分の光を、高周波信
号の基準信号発生器なしに、簡単な構造で容易に発生す
ることができる。 (2)2つの偏光成分は、レーザダイオード1の同一の
活性層内で発振するために雑音成分に強い相関があり、
特にPLL回路などを用いて制御をしなくても差周波信
号の雑音は低く押さえることができ、発生する光のS/
N比を従来例に比較して大きくすることができる。 (3)回折格子板6の回転角度を変化させることによ
り、発生する光の波長を容易に変化させることができ、
これにより、光段階では波長の違いを利用した様々な信
号処理を施し、最後のフォトダイオード19の検波後は
同一の周波数を有するマイクロ波信号を出力するような
高機能なシステム(例えば、第2の実施形態参照。)を
容易に構成できる。 (4)第2の従来例では2つの回折格子板を用いている
が、これに対して、本実施形態では、1つの回折格子板
6を用いて装置を構成したことにより、装置構成が簡単
になり、製造コストが安価になる。また、振動に対する
マイクロ波信号の安定度も改善される。 (5)ウォラストンプリズム3の電極9a,9bに印加
する直流電圧を変化することにより、ウォラストンプリ
ズム3による偏光の分離角を変化させることができ、2
つの偏波成分間の差周波数を有するマイクロ波信号の周
波数を容易に変化させて調整することができる。 (6)偏光子5及びデポラライザ4の回転角度を変化す
ることにより、発振帰還光路中の光の利得を変化させて
半導体レーザ装置の発振条件を容易に調整することがで
きる。
【0031】<第2の実施形態>図4は、本発明に係る
第2の実施形態である光制御型フェーズドアレーアンテ
ナ装置の構成を示すブロック図である。この光制御型フ
ェーズドアレーアンテナ装置は、第1の実施形態の波長
可変光源装置10である3個の波長可変光源装置10
a,10b,10cと、ラミポール偏光子45が形成さ
れた複屈折性光導波路装置80とを用いて、波長可変光
源装置10a,10b,10cから出力される光信号の
波長を変化させることにより、リニアアレーで配列され
たアレーアンテナ70から放射される各ビームの指向方
向を変化させることを特徴としている。
【0032】図4において、波長可変光源装置10a,
10b,10cの出力端は、図1の光アイソレータ12
の出力端に対応する。
【0033】図4において、波長可変光源装置10a,
10b,10cから出力される光信号の波長は、ビーム
コントローラ30により、波長可変光源装置10a,1
0b,10c内の回折格子板6(図1参照。)の回転角
度を変化することにより変化させ、これにより、詳細後
述するように、アレーアンテナ70から放射される指向
方向を変化させる。ここで、波長可変光源装置10a,
10b,10cから出力される光信号は、互いに直交す
る垂直偏光成分と水平偏光成分とを含み、それらの間の
差周波数は各装置10a,10b,10c毎で異なり、
装置10aが差周波数Δf1を有し、装置10bが差周
波数Δf2を有し、装置10cが差周波数Δf3を有し
ているとき、アレーアンテナ70から放射される無線信
号のビームB1は差周波数Δf1の無線周波数を有し、
無線信号のビームB2は差周波数Δf2の無線周波数を
有し、無線信号のビームB3は差周波数Δf3の無線周
波数を有する。
【0034】波長可変光源装置10aから出力される光
信号は、互いに直交する垂直偏光成分と水平偏光成分と
を含み、偏向ビームスプリッタ32aにより偏向分離さ
れ、一方の水平偏波成分の光信号は、入力される第1の
デジタルデータ信号に従って光信号を強度変調する外部
光変調器(以下、EOMという。)31aを介して偏向
ビームスプリッタ33aに入力される一方、他方の水平
偏波成分の光信号は、そのまま偏向ビームスプリッタ3
3aに入力される。偏向ビームスプリッタ33aは、入
力される2つの光信号を偏向合波して複屈折性光導波路
装置80内の光導波路41aに出力する。ここで、水平
偏向成分の光信号は第2の従来例における基準光信号と
して用いられ、フォトダイオード51−1乃至51−N
における2乗検波における局部発振信号として用いられ
る。従って、偏向ビームスプリッタ32a,33aとE
OM31aにより、垂直偏波成分の光信号のみを光変調
する光変調装置60aを構成している。
【0035】また、波長可変光源装置10bから出力さ
れる光信号は、互いに直交する垂直偏光成分と水平偏光
成分とを含み、光変調装置60aと同様に、偏向ビーム
スプリッタ32b,33b及びEOM31bにより構成
される光変調装置60bを介して複屈折性光導波路装置
80内の光導波路41bに出力する。ここで、EOM3
1bは、入力される水平偏波成分の光信号を、第2のデ
ジタルデータ信号に従って強度変調して出力する。
【0036】さらに、波長可変光源装置10cから出力
される光信号は、互いに直交する垂直偏光成分と水平偏
光成分とを含み、光変調装置60a,60bと同様に、
偏向ビームスプリッタ32c,33c及びEOM31c
により構成される光変調装置60cを介して複屈折性光
導波路装置80内の光導波路41cに出力する。ここ
で、EOM31cは、入力される水平偏波成分の光信号
を、第3のデジタルデータ信号に従って強度変調して出
力する。
【0037】なお、波長可変光源装置10aと、複屈折
性光導波路装置80の光導波路41aとの間、波長可変
光源装置10bと、複屈折性光導波路装置80の光導波
路41bとの間、及び波長可変光源装置10cと、複屈
折性光導波路装置80の光導波路41cとの間は、好ま
しくは、光ファイバケーブルで接続して構成され、とっ
て代わって光導波路で接続して構成されてもよい。
【0038】複屈折性光導波路装置80において、光導
波路41a,41b,41cは、その装置80の縁端部
からTi拡散による2次元光導波路42の一方の縁端部
まで導かれるように、LiNbO3にてなる複屈折性光
導波路基板40上に形成される。Ti拡散による2次元
光導波路42は、複屈折性光導波路基板40内におい
て、公知のTi拡散方法により形成され、光導波路41
a,41b,41cの縁端部から出射される3つの光信
号について、当該基板40の厚さ方向である上下方向
(垂直偏波成分の偏波変化方向に対応する。)のみに対
して光を閉じ込める長方形の面状の光導波路である。T
i拡散による2次元光導波路42の一方の縁端部に対向
する他方の縁端部には、複数N本の光導波路44−1乃
至44−Nが接続される。
【0039】光導波路41aから出射された光信号は当
該2次元光導波路42の面内で横方向に広がってすべて
の光導波路44−1乃至44−Nの入射部に入射する。
また、光導波路41bから出射された光信号は、同様
に、当該2次元光導波路42の面内で横方向に広がって
すべての光導波路44−1乃至44−Nの入射部に入射
する。さらに、光導波路41cから出射された光信号
は、同様に、当該2次元光導波路42の面内で横方向に
広がってすべての光導波路44−1乃至44−Nの入射
部に入射する。従って、2次元光導波路42は、3個の
光導波路41a,41b,41cからそれぞれ出力され
る各光信号を、光スターカプラ形式でN本の光導波路4
4−1乃至44−Nに分配して出力する。
【0040】光導波路44−1乃至44−Nは、公知の
Ti拡散方法により形成されたTi拡散による3次元光
導波路43であり、2次元光導波路42から光導波路4
4−1乃至44−Nに入射した複数N本の光信号につい
て、当該基板40の厚さ方向である上下方向(垂直偏波
成分の偏波変化方向に対応する。)及びその厚さ方向に
垂直な方向である左右方向(横方向;水平偏波成分の偏
波変化方向に対応する。)に対して光を閉じ込めてシン
グルモードで光信号を伝搬させる光導波路である。ここ
で、光導波路44−1乃至44−Nは互いに光路差が例
えば1mmだけ異なるように例えば昇順で各光路長を、
アレーアンテナ70のアンテナ素子53−1乃至53−
Nの設置位置に対応して変化させている。Ti拡散によ
る3次元光導波路43の各光導波路44−1乃至44−
Nの他方の端部には、InP層上にInGaAs層を形
成するように、直接的に一括してコーティングすること
によりラミポール型偏光子45が形成され、ラミポール
型偏光子45は各光導波路44−1乃至44−Nから出
射される光信号の垂直偏波成分と水平偏波成分とから約
45度だけ傾斜された偏向成分のみを偏向抽出して出力
する光学素子である。この場合、ラミポール型偏光子4
5は、光信号の垂直偏波成分と水平偏波成分の両方の偏
波成分をそれぞれ若干減衰しながらも偏向抽出して各フ
ォトダイオード51−1乃至51−Nに出力する。な
お、ラミポール型偏光子45は上述のように一括コーテ
ィングしてもいし、もしくは、各光導波路44−1乃至
44−Nに対して個別にコーティングして形成してもよ
い。
【0041】従って、上記2次元光導波路42は、入射
する3つの光信号を合成して合波した後、複数N本の光
導波路44−1乃至44−Nに分配して分波する光学装
置を構成しており、次いで、ラミポール型偏光子45に
より各光導波路44−1乃至44−Nにおける垂直偏波
成分と水平偏波成分の両方の偏波成分を偏光抽出して出
力する。
【0042】各光導波路44−1乃至44−Nから出力
される光信号はそれぞれ、ラミポール型偏光子45を介
して各フォトダイオード51−1乃至51−Nに入射さ
れて、2乗検波法により混合されて、2つの偏波成分の
差周波数Δf1,Δf2,Δf3を有するマイクロ波信
号に光電変換された後、変換後のマイクロ波信号は各無
線周波電力増幅器52−1乃至52−Nにより電力増幅
されて、アレーアンテナ70の各アンテナ素子53−1
乃至53−Nから自由空間に向けて放射される。ここ
で、アレーアンテナ70において、各アンテナ素子53
−1乃至53−Nは、例えば半波長の所定の間隔で1直
線上にリニアアレーで配置される。
【0043】図5は、図2の複屈折性光導波路装置80
の各光導波路の屈折率の波長依存特性(シミュレーショ
ン結果)を示すグラフである。LiNbO3にてなる複
屈折性光導波路基板40において光導波路42及び43
のように、Tiを熱拡散することにより、元の屈折率か
ら屈折率を例えば1%程度だけ変化させることができ、
しかも、図5に示すように、常光及び異常光とも光波長
に対して屈折率が変化しており、また、偏向方向の違い
により屈折率の変化が異なっている。すなわち、伝送さ
れる光の波長に応じて屈折率が変化するので、伝送後の
光の位相も光の波長に応じて変化させることができる。
【0044】図6は、図2のアレーアンテナの制御装置
において波長可変光源装置10a,10b,10cによ
る波長可変時の隣接アンテナ素子間の位相差(シミュレ
ーション結果)を示すグラフである。このシミュレーシ
ョン結果の条件は、垂直偏波成分と水平偏波成分との間
の差周波数、すなわちアレーアンテナ70から放射され
る無線信号のマイクロ波周波数が60GHzであり、3
次元光導波路43の各光導波路44−1乃至44−Nに
おける各隣接する光導波路の光路差を1mmに設定した
場合である。図6から明らかなように、波長可変光源装
置10a,10b,10cから出力される光信号の波長
を変化することにより、アレーアンテナ70における各
隣接するアンテナ素子間の位相差を実質的に線形的に変
化させることができることがわかる。従って、光信号の
波長を変化させることにより、ビームB1,B2,B3
の指向方向を変化させることができる。
【0045】以上説明したように本実施形態によれば、
以下の特有の効果を有する。 (1)複数N本のビームからなるマルチビームアンテナ
の放射する各ビームの指向方向を、波長可変光源装置1
0a,10b,10cの発光波長を変化することにより
独立に制御でき、しかも第2の従来例に比較して機械的
な機構を用いていないので高精度で制御できる。 (2)従来のマイクロ波回路で構成する場合に比べて、
簡単な構成で形成することができ、広帯域の信号を取り
扱い伝送することができる。 (3)少なくとも複屈折性光導波路装置80は光導波路
として光集積化が可能であり、実用性が高く小型軽量化
することができ、これによって製造コストを大幅に低減
できる。さらに、光変調装置60a,60b,60cを
も光集積化が可能であり、さらに小型軽量化することが
でき、これによって製造コストを低減できる。
【0046】以上の実施形態においては、Ti拡散方法
により分布屈折率光導波路である3次元及び2次元光導
波路42,43を形成しているが、本発明はこれに限ら
ず、公知のプロトン交換法により、LiNbO3の結晶
基板のリチウムイオン(Li+)の一部をプロトン
(H+)で交換して、分布屈折率光導波路であるプロト
ン交換光導波路を構成してもよい。
【0047】以上の実施形態においては、リニアアレー
で形成されたアレーアンテナ70を用いているが,本発
明はこれに限らず、2次元のアレーアンテナであっても
よい。この変形例の場合においては、各ビームを、実施
形態のように平面内で変化させるのではなく、アレーア
ンテナの平面に対して垂直な方向に延在する空間で3次
元で変化させることができる。
【0048】以上の実施形態において、波長可変光源装
置10a,10b,10cの各差周波数Δf1,Δf
2,Δf3を互いに異なるように設定しているが、本発
明はこれに限らず、同一に設定しても良い。この場合、
アレーアンテナ70からは、同一の無線周波数であっ
て、例えば異なる指向方向のビームB1,B2,B3を
放射することができる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置によれ
ば、所定の間隔で配列された複数N個のアンテナ素子を
備えたアレーアンテナと、互いに直交する2つの偏波成
分の波長の周波数差を一定に保持しながら発光する光の
波長を変化可能な複数M個の波長可変光源装置と、複屈
折性光導波路基板上に形成され、上記各波長可変光源装
置から出力されるM個の光信号を伝送する複数M本の第
1の光導波路と、上記複屈折性光導波路基板上に互いに
所定の光路長差を有して形成され、複数N個の光信号を
伝送する複数N本の第2の光導波路と、上記複屈折性光
導波路基板上に形成され、上記複数M本の第1の光導波
路から出力される複数M個の光信号をそれぞれ、上記複
数N本の第2の光導波路に分配する第3の光導波路と、
上記複数M本の第1の光導波路から上記第3の光導波路
及び上記複数N本の第2の光導波路を介して伝送される
複数N個の光信号にそれぞれ含まれる2つの偏波成分を
偏光抽出して出力する偏光子手段と、上記偏光子手段か
ら出力される各光信号に含まれる2つの偏波成分を混合
して当該2つの偏波成分の周波数差に等しい周波数をそ
れぞれ有する複数N個の無線信号をそれぞれ上記複数N
個のアンテナ素子に出力する複数N個の混合手段とを備
え、上記各混合手段から出力された複数N個の無線信号
を、それぞれ対応する各アンテナ素子から放射すること
により、上記複数N個の波長可変光源装置によって発生
される光の波長に対応した所望の指向方向にビームを形
成して複数の無線信号を放射する。従って、本発明によ
れば以下の特有の効果を有する。 (1)複数N本のビームからなるマルチビームアンテナ
の放射する各ビームの指向方向を、複数N個の波長可変
光源装置の発光波長を変化することにより独立に制御で
き、しかも、第2の従来例に比較して機械的な機構を用
いていないので高精度で制御できる。 (2)従来のマイクロ波回路で構成する場合に比べて、
簡単な構成で形成することができ、広帯域の信号を取り
扱い伝送することができる。 (3)少なくとも複屈折性光導波路基板上に光導波路と
して光集積化が可能であり、実用性が高く小型軽量化す
ることができ、これによって製造コストを大幅に低減で
きる。
【0050】また、請求項2記載の光制御型フェーズド
アレーアンテナ装置によれば、請求項1記載の光制御型
フェーズドアレーアンテナ装置において、上記複数N個
の波長可変光源装置から出力される各光信号の2つの偏
波成分のうちの所定の一方の偏波成分を、入力されるデ
ジタル信号に従って変調して上記各第1の光導波路に出
力する複数N個の光変調手段をさらに備える。従って、
複数N本のビームからなるマルチビームアンテナの放射
する各ビームの指向方向を、複数N個の波長可変光源装
置の発光波長を変化することにより独立に制御でき、し
かも各ビームをデジタル信号で変調できる。
【0051】さらに、請求項3記載の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナ装置によれば、請求項1又は2記載の
光制御型フェーズドアレーアンテナ装置において、上記
第2と第3の光導波路はTi拡散法により形成され、上
記偏光子手段はラミポール型偏光子である。従って、当
該装置の構成は、複屈折性光導波路基板上に光導波路と
して光集積化が可能であり、実用性が高く小型軽量化す
ることができ、これによって製造コストを大幅に低減で
きる。
【0052】また、請求項4記載の光制御型フェーズド
アレーアンテナ装置によれば、請求項1乃至3のうちの
1つに記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置に
おいて、上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに異
なる周波数差を有する光信号を発生して出力し、これに
よって、上記各混合手段から出力された互いに異なる周
波数を有する複数N個の無線信号を、それぞれ対応する
各アンテナ素子から放射する。従って、複数N本のビー
ムからなるマルチビームアンテナの放射する各ビームの
指向方向を、複数N個の波長可変光源装置の発光波長を
変化することにより独立に制御でき、しかも各ビームの
周波数を異ならせることができる。
【0053】さらに、請求項5記載の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナ装置によれば、請求項1乃至3のうち
の1つに記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ装置
において、上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに
同一の周波数差を有する光信号を発生して出力し、これ
によって、上記各混合手段から出力された互いに同一の
周波数を有する複数N個の無線信号を、それぞれ対応す
る各アンテナ素子から放射する。従って、複数N本のビ
ームからなるマルチビームアンテナの放射する各ビーム
の指向方向を、複数N個の波長可変光源装置の発光波長
を変化することにより独立に制御でき、しかも各ビーム
の周波数を同一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態である波長可変
光源装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の波長可変光源装置10の動作を示す出
力光強度の波長特性を示すスペクトル図である。
【図3】 図1のウォラストンプリズム3の動作原理を
示す側面図である。
【図4】 本発明に係る第2の実施形態である光制御型
フェーズドアレーアンテナ装置の構成を示すブロック図
である。
【図5】 図2の複屈折性光導波路装置80の各光導波
路の屈折率の波長依存特性を示すグラフである。
【図6】 図2の光制御型フェーズドアレーアンテナ装
置において波長可変光源装置10a,10b,10cに
よる波長可変時の隣接アンテナ素子間の位相差を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1…レーザダイオード、 1a…ARコート、 2…集光レンズ、 3…ウォラストンプリズム、 4…デポラライザ、 5…偏光子、 6…回折格子板、 7…回転モータ、 8…可変電圧直流電源、 9a,9b…電極、 10,10a,10b,10c…波長可変光源装置、 11…集光レンズ、 12,15,17…光アイソレータ、 13…出射光ファイバケーブル、 14…偏向ビームスプリッタ、 16…90度偏波回転器、 18…光ファイバカプラー、 18a,18b…光ファイバケーブル、 19…フォトダイオード、 20…光無反射終端器、 21…スペクトルアナライザ、 30…ビームコントローラ、 31a,31b,31c…外部光変調器(EOM)、 32a,32b,32c,33a,33b,33c…偏
向ビームスプリッタ、 40…複屈折性光導波路基板、 41a,41b,41c…光導波路、 42…Ti拡散による2次元光導波路、 43…Ti拡散による3次元光導波路、 44−1乃至44−N…光導波路、 45…ラシポール型偏光子、 51−1乃至51−N…フォトダイオード、 52−1乃至52−N…無線周波電力増幅器、 53−1乃至53−N…アンテナ素子、 60a,60b,60c…光変調装置、 70…アレーアンテナ、 80…複屈折性光導波路装置、 100…外部共振器型半導体レーザ装置、 B1,B2,B3…ビーム。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔で配列された複数N個のアン
    テナ素子を備えたアレーアンテナと、 互いに直交する2つの偏波成分の波長の周波数差を一定
    に保持しながら発光する光の波長を変化可能な複数M個
    の波長可変光源装置と、 複屈折性光導波路基板上に形成され、上記各波長可変光
    源装置から出力されるM個の光信号を伝送する複数M本
    の第1の光導波路と、 上記複屈折性光導波路基板上に互いに所定の光路長差を
    有して形成され、複数N個の光信号を伝送する複数N本
    の第2の光導波路と、 上記複屈折性光導波路基板上に形成され、上記複数M本
    の第1の光導波路から出力される複数M個の光信号をそ
    れぞれ、上記複数N本の第2の光導波路に分配する第3
    の光導波路と、 上記複数M本の第1の光導波路から上記第3の光導波路
    及び上記複数N本の第2の光導波路を介して伝送される
    複数N個の光信号にそれぞれ含まれる2つの偏波成分を
    偏光抽出して出力する偏光子手段と、 上記偏光子手段から出力される各光信号に含まれる2つ
    の偏波成分を混合して当該2つの偏波成分の周波数差に
    等しい周波数をそれぞれ有する複数N個の無線信号をそ
    れぞれ上記複数N個のアンテナ素子に出力する複数N個
    の混合手段とを備え、 上記各混合手段から出力された複数N個の無線信号を、
    それぞれ対応する各アンテナ素子から放射することによ
    り、上記複数N個の波長可変光源装置によって発生され
    る光の波長に対応した所望の指向方向にビームを形成し
    て複数の無線信号を放射することを特徴とする光制御型
    フェーズドアレーアンテナ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光制御型フェーズドアレ
    ーアンテナ装置において、 上記複数N個の波長可変光源装置から出力される各光信
    号の2つの偏波成分のうちの所定の一方の偏波成分を、
    入力されるデジタル信号に従って変調して上記各第1の
    光導波路に出力する複数N個の光変調手段をさらに備え
    たことを特徴とする光制御型フェーズドアレーアンテナ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光制御型フェーズ
    ドアレーアンテナ装置において、 上記第2と第3の光導波路はTi拡散法により形成さ
    れ、上記偏光子手段はラミポール型偏光子であることを
    特徴とする光制御型フェーズドアレーアンテナ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちの1つに記載の光
    制御型フェーズドアレーアンテナ装置において、 上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに異なる周波
    数差を有する光信号を発生して出力し、これによって、
    上記各混合手段から出力された互いに異なる周波数を有
    する複数N個の無線信号を、それぞれ対応する各アンテ
    ナ素子から放射することを特徴とする光制御型フェーズ
    ドアレーアンテナ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のうちの1つに記載の光
    制御型フェーズドアレーアンテナ装置において、 上記複数N個の波長可変光源装置は、互いに同一の周波
    数差を有する光信号を発生して出力し、これによって、
    上記各混合手段から出力された互いに同一の周波数を有
    する複数N個の無線信号を、それぞれ対応する各アンテ
    ナ素子から放射することを特徴とする光制御型フェーズ
    ドアレーアンテナ装置。
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