JP2972444B2 - 交換システムのラインコントロール方式 - Google Patents

交換システムのラインコントロール方式

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JP2972444B2
JP2972444B2 JP4175833A JP17583392A JP2972444B2 JP 2972444 B2 JP2972444 B2 JP 2972444B2 JP 4175833 A JP4175833 A JP 4175833A JP 17583392 A JP17583392 A JP 17583392A JP 2972444 B2 JP2972444 B2 JP 2972444B2
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和雄 山極
毅 増田
利博 牛島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的多くの着信回線
と受付端末とを収容した交換システムにおいて、着信回
線と受付端末との運用数を、そのときどきの呼量に応じ
て増減する方式に関するものである。
【0002】本発明は、例えば交通機関の座席予約,番
号案内,あるいは通信販売等の電話又はデータ通信によ
る受付業務に利用することができる。
【0003】
【従来の技術】多くの顧客からの電話に応答して受付を
行う例えば旅行会社あるいは通信販売会社等での受付業
務用に設置される交換システムでは、収容回線数と受付
端末数は、推定される最大の呼量(発着呼量又は着信呼
量)に見合った数に設定する必要があるが、一方で、交
換システムの実際の呼量は時間的にかなり変動するた
め、収容回線と受付端末の稼働効率を考えると、これら
の実際の使用数は呼量の時間的変動に対応させて増減さ
せるのが望ましい。
【0004】交換システムの収容回線と受付端末の稼働
数を、呼量に対応させて増減させる制御方式として、従
来は、本出願人が先に特願昭63−161973号明細
書で提案した制御方式がある。
【0005】この既提案の制御方式は、公衆電話回線網
のように不特定多数間の通信のために構築された通信網
にトラヒックコントロール機能が付与されていることを
利用するものであり、交換システムがトラヒック制御局
を備えた通信網に接続され、この交換システムに収容さ
れ、現に稼働中の回線を通過する呼量と受付端末の稼働
台数とを常時監視し、収容回線の使用回線数と受付端末
の稼働台数とが、現時点での呼量に対して不均衡となっ
た場合に、上記トラヒック制御局に対して着信呼量の増
減要求情報を送出するとともに、上記受付端末の稼働台
数と上記収容回線の使用回線数をそのときの呼量に適合
する数に増減するようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記既提案の制御方式
において、使用回線数と受付端末稼働数と呼量とが不均
衡となった場合、これを察知して使用回線数と受付端末
稼働数をそのときの呼量に適合する数に変更する作業
を、例えば人によるその都度の判断によって行うものと
すれば、その作業は、余程の熟練者が行う作業でない限
り、適正さ及び速さに欠け、かつ複雑な作業となる。
【0007】そこで、本発明は、上記不均衡を素早く察
知し、使用回線数と受付端末稼働数を簡単な作業で適正
に、かつ素早く変更し得るラインコントロール方式を得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の交換システムのラインコントロール方式
は、稼働台数と、この稼働台数に対して許容される着信
呼の待ち呼数と、使用回線数とを関連づけてトラヒッ
ク量を分割した複数の運用レベルを予め設定しておき、
複数の運用レベルのうち、そのときの呼量に適合した運
用レベルで運用され、着信呼の待ち呼数が現行運用レベ
ルで許容される待ち呼数を越えたとき、又は総呼数が稼
働台数に満たなくなったときには、警告を表示して運用
レベルの変更を促し、現行運用レベルがそのときの総呼
数に適合する運用レベルに移行されたときには、稼働台
と使用回線数とが新たな運用レベルでの数に変更され
るとに、トラヒック制御局に対変更後の使用回線数
に適合するよう着信呼量の増減要求情報を送出するよう
にしたものであり、また、上記運用レベルの内容を、そ
れぞれの運用レベルについて互いに異ならせた複数の運
用パターンを予め設定し、状況によって適用する運用パ
ターンを選択できるようにしたものであり、更に、予め
その日に適用する運用パターンを、日毎に予約的に選択
しておき、交換システムには、日毎に自動的に上記予約
した運用パターンが適用されるようにしたものである。
【0009】
【作用】本発明では、受付端末の稼働台数と、使用回線
数と、許容待ち呼数とが、相互に関連づけられて、トラ
ヒック量を分割した複数の運用レベルの各運用レベル毎
に予め決められているので、受付端末稼働台数と使用回
線数と呼量との間に不均衡が生じた場合、これを素早く
察知でき、このときの上記受付端末の稼働台数と使用回
線数の変更は運用レベルの変更によって可能であるの
で、適正かつ素早い変更が簡単な作業で可能となる。
【0010】また、運用レベルは、複数の運用パターン
について、それぞれ異なって設定されているので、適用
する運用パターンの選択により、より適正な運用レベル
で交換システムを運用することができ、更に、特に着信
呼量の日毎の変動傾向が予め予測できる場合には、運用
パターンを予め日毎に予約的に選択しておくことによ
り、交換システムは長期にわたって自動的に適正な運用
パターンで運用できる。
【0011】
【実施例】図6は、前記既提案の制御方式の通信網を示
す図で、本発明は、この通信網中の交換システムX1又
はX2において実施される。
【0012】実施例の説明にあたり、まず、図6に示す
通信網での制御の概要を説明する。
【0013】図6に示すように、通信網は、一般加入者
a1〜aiを収容する網A、一般加入者b1〜bjを収
容する網B、交換システムX1を収容する網C、交換シ
ステムX2を収容する網D、及び網A〜D間に設けられ
網A〜D相互間の呼量制御,迂回接続制御等を行うコン
トロール局(トラヒック制御局)Eでなり、更に、網C
と網Dの間にあり、交換システムX1,X2間の着信呼
量を調整する調整局Gを収容する網Fを含んでいる。な
お、TMは交換システムX1,X2の受付端末である。
また、上記通信網の網A〜F(コントロール局Eを含
む。)相互間を結合する回線は、電話回線に限らずデー
タ通信回線が含まれ、上記通信網はISDN網をも包含
するものである。
【0014】交換システムX1,X2は、例えば同一通
信販売会社の店舗に設備されるもので、交換システムX
1を有する店舗の受持地域はA地域であり、交換システ
ムX2を有する店舗の受持地域はB地域であるものとす
る。
【0015】交換システムX1を中心に説明すると、交
換システムX1に収容された回線l−cxの使用本数
と、受付端末TMの稼働台数とは、そのときどきの交換
システムX1の呼量に適応する数に設定されている。
【0016】A地域から網A,回線l−ac,網C及び
回線l−cxを介して交換システムX1に着信する呼数
がMであり、そのときの受付端末TMの稼働台数がN台
であり、また、この状態で交換システムX1に許容され
る待ち呼数(着信時に受付端末TMが1台も空いておら
ず、受付端末TMの空き待ちとなる着信の呼数)をPと
すると、「N≦M≦N+P」のときは受付端末TMの稼
働台数に対して着信呼数が平衡していることとなるが、
「M>N+P」のとき、又は「M<N」のときは受付端
末TMの稼働台数に対して着信呼数が不均衡であること
となる。
【0017】「M>N+P」となったときには、そのと
きの受付端末TMの稼働台数に対して着信呼数が平衡値
より増加したこととなるので、交換システムX1では、
受付端末TMの稼働台数を増加させて上記着信呼数の増
加に対処し得るようにするとともに、受付端末TMの稼
働台数の増加に伴う受付処理能力の増加を有効とするた
めに、回線l−cxの使用本数を受付端末TMの新たな
稼働台数に見合う本数だけ増加させる(回線l−cxで
閉塞中のもののうち、増加させる本数の回線の閉塞を解
除する。)。
【0018】また、交換システムX1は網Cを介してコ
ントロール局Eに着信呼の増加要求情報を送出し、これ
を受けてコントロール局Eは、網Aに対して着信呼の増
加指示情報を送出し、網Aでは上記増加指示情報を受け
て、回線l−acを介して送出する交換システムX1へ
の着信呼を指示を受けた呼数だけ増加させる。
【0019】以上の一連の制御が終わると、新たな受付
端末TMの稼働台数とこの稼働台数に対する着信呼数と
待ち呼数について、平衡状態「N≦M≦N+P」とな
る。
【0020】また、「M<N」となったときには、交換
システムX1において、受付端末TMの稼働台数を減少
させ、回線l−cxの使用本数を減じ(減ずる本数の回
線を閉塞する。)、コントロール局Eには着信呼の減少
要求情報を送出することとなるが、この制御は上記着信
呼の増加の場合の制御から容易に類推できる。
【0021】また、特に着信呼が増加した場合、この増
加が交換システムX1の全ての受付端末TMを稼働させ
ても対処できない量であるとき、又は何らかの理由で交
換システムX1の受付端末稼働台数を増やせないときに
は、コントロール局Eは、オーバーフローした着信呼
を、調整局Gの調整制御によって指示された、例えば交
換システムX2に着信するように制御するが、この制御
は本発明に直接関係しないので詳述しない。
【0022】次に本発明の実施例を説明する。
【0023】図1〜図5はいずれも本発明の実施例を説
明するもので、図1は交換システムのブロック図、図2
はコントロールパターンテーブルの構成図、図3は運用
パターン予約テーブルの構成図、図4及び図5は運用レ
ベルの判定処理を示すフローチャートである。
【0024】図1において、Xは交換システム、TM1
〜TMnは受付端末、TMDは管理台、INDは表示器
である。
【0025】交換システムXには、通信網からの複数の
回線l−x1〜l−xmと複数の受付端末TM1〜TM
nが収容されている。また、この交換システムXは、回
線l−x1〜l−xmとのインタフェースであって、回
線l−x1〜l−xmごとに設けられたトランク(TR
K)11〜1mと、受付端末TM1〜TMnとのインタ
フェースであって、受付端末TM1〜TMnごとに設け
られた端末接続ユニット(TCU)21〜2nと、通話
路スイッチ(SW)3と、管理台TMDとのインタフェ
ースである管理台接続ユニット(CSC)4と、表示器
INDとのインタフェースである表示器接続ユニット
(INDU)5と、スイッチ3を制御し、回線l−x1
〜l−xm(トランク11〜1m)と受付端末TM1〜
TMn(端末接続ユニット21〜2n)とを接続制御す
る中央処理装置(CC)6を備えている。
【0026】中央処理装置6は、回線l−x1〜l−x
mの状態データを格納する回線メモリ(LM)601、
受付端末TM1〜TMnの状態データを格納する端末メ
モリ(TMM)602、コントロールパターンデータを
格納するメモリであるコントロールパターンテーブル
(CPT)603、及び運用パターン予約データを格納
するメモリである運用パターン予約テーブル(PST)
604を備えている。
【0027】また、表示器INDには、運用レベル表示
部7と待ち呼数表示部8が設けられている。
【0028】コントロールパターンテーブル603は、
図2に示すように、複数の運用パターン(実施例では1
0パターン)ごとに、複数の運用レベル(実施例では5
レベル)のデータ格納エリアが割り当てられ、各データ
格納エリアには、それぞれの運用レベルごとに、受付端
末数(稼働させる受付端末数)と、受付端末数での許容
待ち数と、回線数(使用する回線数)とを示す各データ
が格納される。
【0029】運用パターンと運用レベルの設定方法の一
例について説明すると、まず年間のトラヒック量(着信
呼)を日別に統計分析し、日別トラヒック量を例えば1
0区分に分類して各分類を運用パターン1〜10とす
る。次に各運用パターン内の全ての日の時間別トラヒッ
ク量を1つに集約し、この集約した時間別トラヒック量
を例えば5分割して運用レベル1〜5を決定し、各運用
レベルでのトラヒック量に対応した受付端末数と許容待
ち呼数を決定する。次に各運用レベルの上位への変更時
におけるトラヒック量の増加度合いと、運用レベルを変
更する際に要する時間内に発生する着信呼数を想定して
使用回線数を決定する。
【0030】以上のようにして決定された各データ(受
付端末数,許容待ち呼数,回線数)は、管理台TMDか
ら投入され、例えば図2に示すようにコントロールパタ
ーンテーブル603に格納される。
【0031】また、運用パターン予約テーブル604
は、例えば図3に示すように、31日分の予約データが
格納できるメモリエリアを1又は複数エリア(実施例で
は2エリア)設けて構成される。運用パターン予約は、
日々のトラヒック量を左右する要因を考慮して運用パタ
ーンを決定する。決定された日毎の運用パターンデータ
は、管理台TMDから投入され、例えば図3に示すよう
に運用パターン予約テーブル604に格納される。図3
に示す例は10月と11月の2箇月について運用パター
ンを予約したときの格納データ例を示している。
【0032】次に動作を説明する。
【0033】回線l−x1〜l−xmのいずれか、例え
ば回線l−x1に着信があると、交換システムでは、中
央処理装置6がトランク11を介して着信を検出し、こ
の回線l−x1への着信を回線メモリ601に記憶する
とともに、端末メモリ602に記憶された空塞データに
基づいて空き受付端末、例えば受付端末TM1を識別し
て対応する端末接続ユニット21を起動し、受付端末T
M1に着信を表示するとともに、端末メモリ602に受
付端末TM1への着信を記憶する。
【0034】受付端末TM1で着信に応答すると、中央
処理装置6は端末接続ユニット21を介して応答を検出
し、通話路スイッチ3を制御してトランク11と端末接
続ユニット21との間に通話路を形成する。以上の動作
で回線l−x1と受付端末TM1とは相互に接続され、
双方の間で通話あるいはデータ通信が可能となる。ま
た、双方が通話状態になったことで、回線メモリ601
と端末メモリ602とには、それぞれ回線l−x1及び
端末TM1の通話中が記憶される。
【0035】交換システムXに収容されている回線l及
び受付端末TM(相互に区別しないときは符号の添字を
省略する。)は、全てが常時使用可能な状態とはなって
おらず、その時々の発着呼量に見合った数が中央処理装
置6の制御によって使用可能とされる。この回線lの使
用可否データ及び受付端末TMの稼働データは、それぞ
れ回線毎及び受付端末毎に回線メモリ601と端末メモ
リ602に記憶されている。
【0036】以上のようにして回線端末メモリ601と
端末メモリ602には、回線l及び受付端末TMのあら
ゆる状態が記憶されており、中央処理装置6は、常時リ
アルタイムに交換システムXのトラヒック量を監視でき
ることとなり、トラヒック量に基づいて、回線使用数と
受付端末稼働数を以下に説明する制御で適切に設定でき
る。
【0037】中央処理装置6は、カレンダ機能を有して
おり、運用レベル予約テーブル604を参照して、その
日の運用レベルを決定する。例えば、10月1日であれ
ば、図3に示す例では、運用パターン1によって運用さ
れることとなる。
【0038】また、例えば運用パターン1の運用レベル
2で運用されているものとすると、図2に示す例では、
受付端末TMの稼働台数は15台であり、回線lの使用
本数は20本であり、このときに許容される待ち呼数は
2である。
【0039】図2の例で解るように、各運用レベルにお
ける使用回線数は、受付端末稼働台数と許容待ち呼数と
の和より多い本数に設定されている。これは、運用レベ
ルの変更判定のためである。すなわち、使用回線数が受
付端末稼働台数と許容待ち呼数との和に等しいか、それ
より少なければ、交換システムXへの着信数がその運用
レベルで適正とされる上記和以上とはならないため(前
記通信網での制御の説明で明らかなように、通信網のラ
インコントロール機能によって、交換システムXのトラ
ヒック量は使用回線数で処理できる以上にはならな
い。)、着信の増大を察知できないからである。
【0040】着信呼数が増加する方向に変化したときの
運用レベルの判定及び変更処理について、図4に示すフ
ローチャートで説明する。
【0041】運用レベル(j)における通話中呼数と着
信表示呼数と待ち呼数の和、すなわち総呼数をMjとす
る。なお、通話中呼数とは、受付端末TMで現に通話し
ている呼の数であり、着信表示呼数とは、受付端末TM
に着信表示がなされ未だ通話するに至っていない呼の数
であり、待ち呼数とは、稼働中の受付端末TMが全て使
用中(通話中又は着信表示中)に着信し、いずれの受付
端末TMにも着信表示がなされない状態で待機している
呼の数をいう。
【0042】また、運用レベル(j)における受付端末
TMの稼働台数と許容待ち呼数の和をNjとし、運用レ
ベル(j)より上位の運用レベル(受付端末TMの稼働
台数が多い方向のレベルをいうものとする。)を(j+
i)(ただし、i=1,2,3・・・)で表わすものと
する。
【0043】中央処理装置6は、前記したように、交換
システムXのトラヒック量を現用の運用レベル(j)と
の比較で常時監視しており(ステップS1)、「Mj>
Nj」でない場合には、現用の運用レベル(j)で受付
端末TMの稼働台数と回線lの使用数とがバランスして
いることとなるので(ただし、総呼数Mjが受付端末T
Mの稼働台数より更に少なくなった場合は、後述の着信
呼数が減少する方向の制御となる。)、表示器INDの
運用レベル表示部7の表示は現用の運用レベル(j)の
点灯表示となる(ステップS2)。
【0044】ステップS1での監視で「Mj>Nj」が
検出されると、中央処理装置6は次に現行運用レベル
(j)の1段上位の運用レベル(j+1)について、ス
テップS1と同様の判断、すなわち「Mj>N(J+
1)」であるか否かを判断し(ステップS31)、この
判断が「YES」であれば、更に1段上の運用レベル
(j+2)について同様の判断、すなわち「Mj>N
(j+2)」であるか否かを判断し(ステップS3
2)、以降、この判断が「NO」となるまで運用レベル
を1段ずつ上位に移行させながら継続する。
【0045】いま、例えばステップS32で判断が「N
O」となったものとすると、そのときの総呼数Mjは運
用レベル(j+2)でバランスすると判断できるので、
中央処理装置6は表示器INDの運用レベル表示部7の
表示を上記「NO」となった判断の運用レベル(j+
i)の表示、いまの場合、「j+2」にして、これを点
滅させて(ステップS4)、運用レベルを(j)から
(j+2)に移行させる必要性を表示するとともに、運
用レベルが(j+2)に移行したか否かを監視する(ス
テップS5)。
【0046】表示器INDの運用レベル表示部7におけ
る運用レベル(j+2)の点滅表示をみて、管理者はオ
ペレータに対し未稼働受付端末TMへの着席を指示す
る。オペレータは着席すると、通話用ヘッドセットを着
席した未稼働受付端末TMへ接続する。
【0047】中央処理装置6は、これを読み込んで、オ
ペレータが着席した未稼働受付端末TMを、順次稼働状
態とする。次に、中央処理装置6はコントロールパター
ンテーブル603を参照して、受付端末稼働台数が新た
な運用レベル(j+2)の受付端末台数に達したことを
認識すると、運用レベル(j+2)への移行で増加する
回線数を判断し、その数の回線lの閉塞を解き(トラン
ク11〜1mのうち対応するものに閉塞解除信号を送出
する。)、これを使用可能とし、同時に回線l−ec
(図6)を使用して通信網のコントロール局E(図6)
に上記新たな運用レベル(j+2)での回線使用数に見
合った着信呼増加要求情報を送出する。その後、中央処
理装置6は表示器INDの運用レベル表示部7の「j+
2」の点滅表示を点灯表示に移行させ(ステップS
6)、次に新たな運用レベル(j+2)を現行運用レベ
ル(j)とみなして(ステップS7)、再びステップS
1の監視に入る。
【0048】以上の制御において、「Mj>N(j+
i)」であるか否かの判断が運用レベルの最上位より1
段前のレベル、実施例では運用レベル4まで進み、ここ
で上記判断が「YES」であった場合には、運用表示を
最上位レベル、いまの場合、「5」の点滅表示とする
(ステップ8)。すなわち、表示器INDの運用レベル
表示部7の表示が「5」の点滅となり、この場合もステ
ップS4〜S7と同様の制御で運用レベルをレベル5に
移行させればよいが、この場合には、レベル5に移行し
ても、なお着信呼数と受付端末TMの稼働台数とが不均
衡である場合が生じ得る(運用レベル「5」の点滅表示
が継続する。)。このような場合には、管理台TMDか
らの指令で他の運用パターンを適用するか、又は通信網
で迂回回線が設定されている場合には、他の交換システ
ムに着信を迂回させる等の処置がとられる。
【0049】次に着信呼数が減少する方向に変化したと
きの運用レベルの判定及び変更処理について、図5に示
すフローチャートで説明する。なお、運用レベルを前記
制御で上位の運用レベルに移行させるか、又は、以下に
説明する制御で下位の運用レベルに移行させるかは、待
ち呼があるか否かによって判断する(待ち呼がある場合
は上位の運用レベルに移行、ない場合には下位の運用レ
ベルに移行)。
【0050】待ち呼がない場合において、運用レベル
(j)における通話中呼数と着信表示呼数との和、すな
わち送呼数をMjとする。なお、通話中呼数と着信表示
呼数の意味は、着信呼数が増加する方向に変化する場合
で説明したのと同じである。
【0051】また、運用レベル(j)における受付端末
TMの稼働台数をLjとし、運用レベル(j)より下位
の運用レベルを(j−i)(ただし、i=1,2,3・
・・)で表すものとする。
【0052】中央処理装置6は、現用の運用レベル
(j)において待ち呼がない場合には、コントロールパ
ターンテーブル603を参照して、現用の運用レベル
(j)における総呼数Mjと、1段下位の運用レベル
(j−1)での受付端末稼働台数L(j−1)とを比較
監視しており(ステップS11)、「Mj<L(j−
1)」でない場合には、現用の運用レベル(j)で受付
端末TMの稼働台数と回線lの使用数とがバランスして
いることとなる(いまの場合、待ち呼がないので、前記
運用レベルを上位に移行させる制御とはならない。)の
で表示器INDの運用レベル表示部7の表示は現用の運
用レベル(j)の点灯表示となる(ステップS12)。
【0053】ステップS11での監視で「Mj<L(j
−1)」が検出されると、中央処理装置6は、次に更に
1段下位の運用レベル(j−2)について「Mj≧L
(j−2)」であるか否かの判断を行い(ステップS1
31)、この判断が「NO」であれば更に1段下位の運
用レベル(j−3)について「Mj≧L(j−3)」で
あるか否かの判断を行い(ステップS132)、以降こ
の判断が「YES」となるまで運用レベルを1段ずつ下
位に移行させながら継続する。
【0054】いま、例えばステップS132で判断が
「YES」となったものとすると、そのときの総呼数M
jは、「YES」と判断されたときの運用レベル(j−
3)での受付端末TMの稼働台数L(j−3)と、その
1段上の運用レベル(j−2)での受付端末TMの稼働
台数L(j−2)との間の当該受付端末TMの稼働台数
でバランスするものと判断できるので、中央処理装置6
は、表示器INDの運用レベル表示部7の表示を上記
「YES」となった判断の運用レベルの1段上の運用レ
ベル〔j−(i−1)〕、いまの場合「j−2」にして
これを点滅させ(ステップS14)、運用レベルを
(j)から(j−2)に移行させる必要性を表示する。
この表示以降の制御は、図4におけるステップS5〜S
7の制御と同様である(ステップS15〜S17)。た
だし、この場合には、受付端末TMの稼働台数は少なく
なり、回線lの使用数も減少し(少なくする数に応対し
て回線lを閉塞する。)、交換システムXから通信網の
コントロール局E(図6)に対しては着信呼減少要求情
報が送出される。
【0055】以上の制御において、「Mj≧(j−
1)」であるか否かの判断が運用レベルの最下位のレベ
ル1まで進み、ここで上記判断が「NO」であった場合
には、運用レベル表示を最下位レベル「1」の点滅表示
とする(ステップS18)。この場合も、ステップS1
4〜S17と同様の制御で運用レベルをレベル1に移行
させればよいが、この場合には、レベル1に移行して
も、なお着信呼数と受付端末TMの稼働台数とが不均衡
である場合が生じ得る(運用レベル「1」の点滅表示が
継続する。)。このような場合には、管理台TMDから
の指令で他の運用パターンを適用すればよい。
【0056】以上の実施例では、運用パターンは運用パ
ターン予約テーブル604に予め格納されたデータに基
づいて日毎に自動的に決められるようにしてあるが、予
測しない事態が生じて、自動的に決められた運用パター
ンでは対処しきれなくなったときには、管理台TMDか
らの運用パターンデータの投入によって任意の運用パタ
ーンを適用することも可能である。また、この場合にお
いては、1日のうちに運用パターンを変更することも可
能である。
【0057】また、着信呼の増減度合いが大きくない場
合には、単一の運用パターンでも本発明を実施すること
ができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、交換シ
ステムを通過するトラヒック量に応じて、受付端末の稼
働台数を変更し、かつ回線の使用数を変更するようにし
交換システムのラインコントロール方式において、
ラヒック量を分割した複数の運用レベルを予め設定して
おき、着信呼の増減に応じて適用する運用レベルを決定
し、決定した運用レベルで規定される受付端末の稼働台
数と回線の使用本数で交換システムを運用するようにし
たものであり、受付端末稼働台数と使用回線数と呼量の
間で不均衡が生じた場合、上記運用レベルによってこれ
を素早く察知でき、また受付端末の稼働台数の変更及び
使用回線数の変更も運用レベルの変更によって適正かつ
素早く、しかも簡単な作業で可能となる。
【0059】また、複数の運用レベルのそれぞれについ
て、内容を異ならせた複数の運用パターンを設定してあ
るので、当該運用パターンの選択により、より適正な運
用レベルで交換システムを運用でき、更に運用パターン
を日毎に予約的に予め選択しておくことにより、長期に
わたって交換システムを適切な運用パターンで運用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】コントロールパターンテーブルの構成図であ
る。
【図3】運用パターン予約テーブルの構成図である。
【図4】運用レベルの上位移行時の判定処理フローチャ
ートである。
【図5】運用レベルの下位移行時の判定処理フローチャ
ートである。
【図6】通信網構成図である。
【符号の説明】
X 交換システム E コントロール局 l−x1〜l−xm,l−ec 回線 TM1〜TMn 受付端末 TMD 管理台 IND 表示器 6 中央処理装置 603 コントロールパターンテーブル 604 運用パターンテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 毅 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 牛島 利博 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 小林 半二 東京都文京区小石川二丁目5番7号 明 星電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−10960(JP,A) 特開 平1−233948(JP,A) 特開 昭64−60143(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04M 3/00 H04M 3/08 - 3/64 H04M 7/00 - 7/16 H04Q 1/20 - 1/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラヒック制御局を備えた通信網に接続さ
    れて前記通信網からの複数の回線と複数の受付端末とを
    収容し、前記通信網からの着信呼を前記受付端末に接続
    て、前記回線を通過する呼量と前記受付端末の稼働台
    数を常時監視し、前記回線の使用回線数と前記稼働台数
    現時点での呼量に対不均衡となった場合に、前記
    ラヒック制御局に対して着信呼量の増減要求情報を送出
    するとに、前記稼働台数と前記使用回線数をそのとき
    の呼量に適合する数に増減する交換システムのラインコ
    ントロール方式において、前記 稼働台数と、この稼働台数に対して許容される着信
    呼の待ち呼数と、前記使用回線数とを関連づけてトラ
    ヒック量を分割した複数の運用レベルを予め設定してお
    前記 複数の運用レベルのうち、そのときの呼量に適合し
    た運用レベルで運用され、着信呼の待ち呼数が現行運用
    レベルで許容される待ち呼数を越えたとき、又は総呼数
    が前記稼働台数に満たなくなったときには、警告を表示
    して運用レベルの変更を促し 現行運用レベルがそのときの総呼数に適合する運用レベ
    ルに移行されたときには、前記稼働台数と前記使用回線
    数とが新たな運用レベルでの数に変更されるとに、
    トラヒック制御局に対変更後の使用回線数に適合す
    るように着信呼量の増減要求情報を送出することを特徴
    とする交換システムのラインコントロール方式。
  2. 【請求項2】請求項1記載の交換システムのラインコン
    トロール方式において、運用レベルの内容を、それぞれ
    の運用レベルについて互いに異ならせた複数の運用パタ
    ーンを予め設定し、交換システムの稼働時の状況により
    適用する運用パターンを選択するようにした交換システ
    ムのラインコントロール方式。
  3. 【請求項3】請求項2記載の交換システムのラインコン
    トロール方式において、予めその日に適用する運用パタ
    ーンを、日毎に予約的に選択しておき、交換システムに
    は日毎に自動的に上記予約した運用パターンを適用する
    ようにした交換システムのラインコントロール方式。
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