JP2971854B1 - 通信用保安器 - Google Patents

通信用保安器

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JP2971854B1
JP2971854B1 JP10163503A JP16350398A JP2971854B1 JP 2971854 B1 JP2971854 B1 JP 2971854B1 JP 10163503 A JP10163503 A JP 10163503A JP 16350398 A JP16350398 A JP 16350398A JP 2971854 B1 JP2971854 B1 JP 2971854B1
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裕之 清沢
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Abstract

【要約】 【課題】特殊な部品を用いることなく高周波特性が良好
であると共に、常に均一な特性とする。 【解決手段】入力側接栓4の入力端子は略T字状の接続
板11の一端に接続され、接続板11の他端はキャパシ
タC1を介して出力側接栓5の出力端子に接続される。
この接続板11にはアレスタおよびチョークコイルが密
着して接続され、そのリード線によるインダクタは小さ
いものとなる。接続板11の下端は固定基板10に形成
された固定用パターン10−1の下端にハンダ付けされ
て接続板11は固定される。また、固定用パターン10
−1により生じる容量により、高周波特性が改善され
る。出力側接栓5のアース側は、コンデンサ形成基板3
に載置された複数のチップコンデンサ3−3により高周
波的にアースされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、雷サージ保護回路
を備える通信用保安器に関するものであり、特に、ケー
ブルテレビジョンの受信宅に設置する通信用保安器に適
用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】屋外の通信線を宅内に引き込む場合に
は、一般に通信用保安器を通した後、宅内に通信線が引
き込まれる。この通信用保安器は、雷が通信線に誘導さ
れた際に、雷のサージ電流や漏洩電流が宅内に侵入され
ることを防止するものである。この通信用保安器の保護
回路は、基本的には、通信信号である高周波を通過させ
る回路と、雷のサージ電流をアースに導く回路と、出力
側をアースに対して直流的に絶縁する回路とから構成さ
れる。
【0003】従来の通信用保安器の構成を図8(a)
(b)に示す。図8(a)は通信用保安器の上面図であ
り、同図(b)はその正面図である。図8(a)(b)
に示すように、入力側接栓113は通信用保安器のケー
スにアース側が接続されるよう固着されており、出力側
接栓114は貫通コンデンサC2により直流的に絶縁さ
れてケースに固着されている。金属プレートPLの一端
は入力側接栓113の端子にハンダ付けされており、金
属プレートPLの他端にはキャパシタC1のリード線の
一方がハンダ付けされている。このキャパシタC1のリ
ード線の他方は出力側接栓114の端子にハンダ付けさ
れている。このキャパシタC1により高周波的に入力側
接栓113の端子と、出力側接栓114の端子とが接続
されている。
【0004】また、入力側接栓113の端子とアースE
A間には、入力側接栓113の端子を直流的にアースす
るためのチョークコイルL2が接続されており、金属プ
レートPLの裏面とアースEA間には、サージ電流によ
り導通して、サージ電流をアースに落とすアレスタAR
Rが接続されている。なお、貫通コンデンサC2は出力
側接栓114のアース側を直流的に絶縁して、高周波的
にアースするためのキャパシタである。そして、金属プ
レートPLに誘導性部分および容量性部分を形成するこ
とにより、通信用保安器の高周波特性を改善している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示す従来の通信用保安器では、チョークコイルL2の入
力側接栓113側のリード線の部分が誘導性となってイ
ンダクタが形成され、このインダクタと、チョークコイ
ルL2の浮遊容量とにより共振回路が形成されたり、ア
レスタARRのリード線により生じるインダクタと、そ
の浮遊容量とにより共振回路が形成されるため、高周波
特性を劣化させてしまうという問題点があった。この場
合、リード線の長さは規制されていないため、形成され
た共振回路の共振周波数は不確定になってしまうことに
なる。
【0006】また、金属プレートPLにより容量を生じ
させて高周波特性を改善しているものの、金属プレート
PLは入力側接栓113の端子にハンダ付けされるだけ
で固着されているため、金属プレートPLとアースEA
との間隔を一様にすること、および、水平に維持するこ
とが困難となり製品毎にばらつくおそれがある。このよ
うに、リード線により生じるインダクタと、その浮遊容
量とにより形成される共振回路の共振周波数が不確定な
ためと、金属プレートPLにより生じる容量が不確定な
ために、製品毎の高周波特性が不均一になる恐れがある
という問題点があった。そして、製品毎の高周波特性を
均一にするには、金属プレートPLの面積や間隔を調整
する必要があった。
【0007】さらに、図8に示す従来の通信用保安器で
は、直流的に絶縁されている出力側接栓を特殊な貫通コ
ンデンサC2により、高周波的にアースしているが、こ
の貫通コンデンサは特殊な構造をしていることから高価
であり、しかも市場で品薄状態にあり入手が困難である
という問題点があった。この場合、貫通コンデンサに替
えてリード付きセラミックコンデンサを使用することも
考えられるが、リード付きセラミックコンデンサでは、
そのリード部によりインダクタンスが発生し、所要のイ
ミュニティを確保することができない。
【0008】そこで、本発明は特殊な部品を用いること
なく高周波特性が良好であると共に、常に均一な特性と
することができる通信用保安器を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の通信用保安器は、入力側接栓と出力側接栓
とが固着される導電性のケースシャーシと、該ケースシ
ャーシ上に配置され、前記入力側接栓と前記出力側接栓
を固着する際に、該固着する手段と前記ケースシャーシ
の間に挟持されるよう固着される導電性の内部シャーシ
と、該内部シャーシ上に配置され前記出力側接栓を固着
する際に、該固着する手段と前記内部シャーシの間に挟
持されるよう固着される複数のチップコンデンサが載置
されたコンデンサ形成基板と、前記内部シャーシに対し
て略垂直に配置され、前記入力側接栓の端子に一端が電
気的に接続され、他端がキャパシタを介して出力側接栓
の端子に電気的に接続されると共に、その下端が前記内
部シャーシ上に固着された固定基板に形成されたパター
ンに電気的に接続されて固着される略T字状の金属板か
らなる接続板とを備え、該接続板と、前記内部シャーシ
の両側に形成された折曲部との間に、サージ吸収素子
と、チョークコイルとが電気的に接続されていると共
に、前記コンデンサ形成基板に載置された複数のチップ
コンデンサにより、アースに対して直流的に絶縁されて
いる前記出力側接栓を、高周波的に前記ケースシャーシ
に接続するようにしている。
【0010】また、上記通信用保安器において、前記コ
ンデンサ形成基板上に載置されるチップコンデンサの数
が少なくとも6個とされており、該複数のチップコンデ
ンサが略等間隔で分散されて前記コンデンサ形成基板上
に配置されるようにしてもよい。
【0011】このような本発明によれば、サージ吸収素
子およびチョークコイルの接続板側のリード線を極力短
くすることができるため、リード線による生じるインダ
クタが小さいものとなり、その共振周波数が高くなるこ
とから通信用保安器の高周波特性にほとんど影響を与え
ないようになる。さらに、接続板を固着するために固定
基板に形成したパターンと内部シャーシとが対向配置さ
れて、その間に高周波特性を改善することのできる容量
を発生することができる。さらにまた、リード線による
インダクタと浮遊容量とにより共振回路が形成されて
も、リード線の長さは常に一定に規制されるため、その
共振周波数が一定となる。このことから、前記パターン
による容量を調整することなく、パターンによる容量に
よりリード線によるインダクタと浮遊容量とによる共振
周波数を帯域外まで移動することができ、通信用保安器
の高周波特性をさらに改善することができる。
【0012】さらにまた、貫通コンデンサに替えて複数
のチップコンデンサを載置したコンデンサ形成基板によ
り、出力側接栓を高周波的にアースしているので、特殊
な部品を用いることなく直流的に絶縁された出力側接栓
を高周波的にアースすることができる。なお、6個以上
のチップコンデンサをコンデンサ形成基板上に分散させ
て配置することにより、従来使用されていた特殊な構造
の貫通コンデンサと同等の性能を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の通信用保安器の実施の形
態の構成を図1および図2に示す。ただし、図1は、回
路部品を除く本発明の通信用保安器の分解斜視図であ
り、図2は回路部品が組み込まれていない本発明の通信
用保安器の構成を示す斜視図である。この図1および図
2を参照しながら本発明の実施の形態の回路部品を除く
通信用保安器の構成を詳細に説明する。1は金属板を加
工して作成した円筒状の部分と取付部1−1からなるケ
ースシャーシ、2はケースシャーシ1上に配置される断
面コ字状とされた薄い金属板を加工して作成された内部
シャーシ、3は内部シャーシ2内に配置される片面にチ
ップコンデンサ3−3が複数載置されたコンデンサ形成
基板、4は信号が入力される入力側接栓、5は信号が出
力される出力側接栓である。
【0014】入力側接栓4は下方に向けて円筒状の図示
しない鍔部が形成されている樹脂絶縁体6に形成されて
いる挿通孔6−2に挿通され、さらに、ケースシャーシ
1に形成された第1挿通孔1−3に挿通され、さらに、
内部シャーシ2に形成された第1挿通孔2−3に挿通さ
れる。この場合、挿通孔6−2、第1挿通孔1−3、第
1挿通孔2−3の形状は、挿通される入力側接栓4の異
形とされた断面形状と略等しい形状とされているので、
取り付けられた際にケースシャーシ1に対して入力側接
栓4、樹脂絶縁体6、内部シャーシ2は回転規制され
る。
【0015】そして、内部シャーシ2から突出した入力
側接栓4にワッシャー8−1を介してナット9−1が螺
合される。これにより、入力側接栓4、樹脂絶縁体6、
ケースシャーシ1、内部シャーシ2が図2に示されるよ
うに一体化されるように固着される。この際に、入力側
接栓4のアース側はケースシャーシ1に電気的に接続さ
れる。また、樹脂絶縁体6の上面には対向する2つのボ
ス部6−1が形成されており、入力側接栓4がケースシ
ャーシ1に固着される際に、このボス部6−1が、ケー
スシャーシ1に形成されている嵌入孔1−5および内部
シャーシ2に形成されている嵌入孔2−6に嵌入され
る。これにより、ボス部6−1によって樹脂絶縁体6、
ケースシャーシ1、内部シャーシ2が相互に回転規制さ
れて一体化される。
【0016】出力側接栓5は下方に向けて円筒状の図示
しない鍔部が形成されている樹脂絶縁体7に形成されて
いる挿通孔7−2に挿通され、さらに、ケースシャーシ
1に形成された第2挿通孔1−2に挿通され、さらに、
内部シャーシ2に形成された第2挿通孔2−4、およ
び、コンデンサ形成基板3に形成された挿通孔3−1に
挿通される。この場合、挿通孔7−2、挿通孔3−1の
形状は、挿通される出力側接栓5の異形とされた断面形
状と略等しい形状とされているので、取り付けられた際
に出力側接栓5と、樹脂絶縁体7、および、コンデンサ
形成基板3は相互に回転規制される。そして、内部シャ
ーシ2から突出した出力側接栓5にワッシャー8−2を
介してナット9−2が螺合される。これにより、出力側
接栓5、樹脂絶縁体7、ケースシャーシ1、内部シャー
シ2、コンデンサ形成基板3が、図2に示すように一体
化されるように固着される。
【0017】また、樹脂絶縁体7の上面における挿通孔
7−2の周囲には上部がリング状で下部が異形とされた
2段構成の凸部7−3が形成されており、ケースシャー
シ1に形成された第2挿通孔1−2の形状が、この凸部
7−3を嵌入することのできる凸部7−3の下部の異形
とされた形状と略等しい形状とされていると共に、この
凸部7−3の上部に形成されているリング状突起が、内
部シャーシ2の第2挿通孔2−4内に挿通されるため、
出力側接栓5のアース側はケースシャーシ1に対して絶
縁されて固着される。さらに、樹脂絶縁体7の上面には
2つのボス部7−1が形成されており、出力側接栓5が
ケースシャーシ1に固着される際に、このボス部7−1
が、ケースシャーシ1に形成されている嵌入孔1−4お
よび内部シャーシ2に形成されている嵌入孔2−5、お
よび、コンデンサ形成基板3に形成されている嵌入孔3
−2に嵌入される。これにより、ボス部7−1によって
樹脂絶縁体7、ケースシャーシ1、内部シャーシ2、コ
ンデンサ形成基板3が相互に回転規制されて一体化され
る。
【0018】このように、ケースシャーシ1に、樹脂絶
縁体6を介して入力側接栓4が、樹脂絶縁体7を介して
出力側接栓5が固着され、同時に内部シャーシ2と内部
シャーシ2内に配置されたコンデンサ形成基板3が固着
される。また、内部シャーシ2の中間部には、内部シャ
ーシ2の両側に形成されている折曲部2−1,2−2の
間に固定基板10が配置される。この固定基板10はプ
リント基板からなり、折曲部2−1,2−2間に嵌入あ
るいは貼着により内部シャーシ2に固着されている。ま
た、固定基板10の上面には所定面積の固定用パターン
10−1が形成されている。次いで、図2に示すように
略T字状の接続板11が組み込まれる。この接続板11
の一端に形成された第1端子部11−2は入力側接栓4
の入力端子にハンダ付けされ、下方へ延伸されている足
部11−1の下端は固定板10に形成されている固定用
パターン10−1にハンダ付けされて固着されている。
【0019】このように組み立てられた状態が図2に示
す状態である。次いで、回路が組み込まれるが、本発明
の通信用保安器における回路図を図3(a)に示す。本
発明の通信用保安器に組み込まれる回路を説明すると、
図3(a)に示すように、入力側接栓4のアース側は内
部シャーシ2を介してケースシャーシ1にアースされ、
入力端子は略T字状とされた接続板11の第1端子部1
1−2に接続される。この接続板11の他端は、キャパ
シタC1を介して出力側接栓5の出力端子に接続され
る。このキャパシタC1は、雷サージの直流成分が出力
側へ漏洩することを防止するものである。
【0020】また、出力側接栓5のアース側はキャパシ
タC2を介してアースに接続されている。このキャパシ
タC2は、雷サージの直流成分がアースを介して出力側
へ漏洩することを防止するものであり、コンデンサ形成
基板3上に載置された複数のチップコンデンサ3−3に
より形成されている。さらに、接続板11の足部11−
3とアースとの間にはアレスタ(ARR)12とチョー
クコイル(CH)13とが並列して接続されている。ア
レスタ12は、雷のサージ電流により導通して、サージ
電流をアースに落とすサージ吸収素子であり、チョーク
コイル13は入力端子を直流的にアースすることによ
り、サージ電流をアースに落としている。なお、アレス
タ12は信号により導通することはなく、チョークコイ
ル13は信号に対しては高インピーダンスを呈するた
め、信号が減衰されることはない。これにより、信号が
減衰されることなく、出力側接栓5から出力されると共
に、出力端子5からは雷サージが漏洩して出力されるこ
とを防止することができる。
【0021】この図3(a)に示す回路を組み込んだ際
の本発明の通信用保安器の断面図を図4に示す。図4に
示すように、アレスタ12のリード線の一端は、アレス
タ12が接続板11に密着するようその第2端子部11
−3にハンダ付けされ、リード線の他端は内部シャーシ
2の折曲部2−2にハンダ付けされている。さらに、チ
ョークコイル13も接続板11に密着するよう配置され
てリード線の一端が極力短くされて接続板11の足部1
1−3にハンダ付けされており、その他端のリード線が
内部シャーシ2の折曲部2−1にハンダ付けされてい
る。このチョークコイル13は円筒状のフェライトコア
に巻回されて構成されている。
【0022】さらにまた、接続板11の足部11−3の
下端は固定基板10に形成された固定用パターン10−
1にハンダ付けされて、接続板11が固定されている。
この固定用パターン10−1は固定基板10を構成して
いる誘電体を介して内部シャーシ2と対向しており、固
定用パターン10−1により高周波特性改善用のキャパ
シタが形成されている。すなわち、固定用パターン10
−1は、接続版11を固定していると共に、高周波特性
改善用のキャパシタを形成する機能を有している。上記
したように、アレスタ12およびチョークコイル13の
他端のリード線は、内部シャーシ2の折曲部2−1ある
いは折曲部2−2にハンダ付けされているため、アレス
タ12およびチョークコイル13のリード線の長さを、
極力短くすることができると共に、折曲部2−1,2−
2との間隔によって決まる一定の長さとされる。したが
って、リード線によりインダクタが生じてもその値は小
さく略一定の値となる。
【0023】このようなアレスタ12およびチョークコ
イル13のリード線により生じるインダクタをそれぞれ
インダクタL1、インダクタL2として示す、通信用保
安器の等価回路を図3(b)に示す。なお、図3(b)
において、キャパシタC3はアレスタ12の浮遊容量で
あり、キャパシタC4はチョークコイル13の浮遊容量
である。この浮遊容量は、アレスタ12およびチョーク
コイル13の内部シャーシ1に対する3次元的な位置を
一定とすることができるため、略一定とすることができ
る。したがって、チョークコイル13のリード線による
インダクタをそれぞれインダクタL1、インダクタL2
と、浮遊容量であるキャパシタC3、キャパシタC4に
よる共振回路の共振周波数は高くなると共に略一定の周
波数となる。
【0024】ここで、この共振回路により高周波特性が
劣化するおそれがあるので、図3(b)に示されている
固定基板10に形成されている固定用パターン10−1
により生じるキャパシタC5により、アレスタ12およ
びチョークコイル13のリード線により生じるインダク
タL1、インダクタL2と、浮遊容量であるキャパシタ
C3、キャパシタC4による共振回路の共振周波数を帯
域外へ移動することにより、高周波特性を改善する。こ
の際、前記共振回路の共振周波数が略一定となることか
らキャパシタC5の値を一定とすることができ、このた
め高周波特性を改善する際に、固定用パターン10−1
の面積を調整する必要をなくすことができる。以上のよ
うに高周波特性の改善を図ることにより、本発明の通信
用保安器は、約1.3GHz程度までの周波数帯域にお
いて使用可能となる。なお、キャパシタC5は固定基板
10におけるプリント基板の誘電体基材を利用して形成
されているので、固定用パターン10−1の面積を小さ
くしても所要の容量のキャパシタC5を容易に形成する
ことができる。
【0025】次に、プリント基板により形成されるコン
デンサ形成基板3の構成を図5に示す。図5(a)はコ
ンデンサ形成基板3の表面の構成を示す図であり、図5
(b)はコンデンサ形成基板3の裏面の構成を示す図で
ある。図5(a)に示すようにコンデンサ形成基板3の
表面には、リング状の第1パターン3−4が外側に、リ
ング状の第2パターン3−5が内側に形成されている。
この第1パターン3−4と第2パターン3−5にまたが
るように、例えば8個のチップコンデンサ3−3が、第
1パターン3−4と第2パターン3−5との間にハンダ
付けされている。また、第1パターン3−4には多数の
スルーホールが形成されて、第1パターンは裏面に形成
されている第3パターン3−7に接続されている。コン
デンサ形成基板3の裏面には図5(b)に示すように、
略一面に第3パターン3−7が形成されている。
【0026】この第3パターン3−7は内部シャーシ2
上に配置された際に、内部シャーシ2に接触してアース
される。したがって、第1パターン3−4もアースに接
続されるようになる。また、コンデンサ形成基板3が出
力側接栓5により取り付けられた際に、第2パターン3
−5は出力側接栓5のアース側に接触される。これによ
り、図3(a)(b)に示すように出力側接栓5のアー
ス側とアース間にチップコンデンサ3−3からなるキャ
パシタC2が接続されるようになる。なお、図5(a)
に示すようにチップコンデンサ3−3の数は、例えば8
個とされて略等間隔で配置されている。この理由を次に
説明する。
【0027】図6(a)に示す例では、チップコンデン
サ3−3を8個として等間隔で配置している。図6
(b)に示す例では、チップコンデンサ3−3を6個と
して等間隔で配置している。図6(c)に示す例では、
チップコンデンサ3−3を4個として等間隔で配置して
いる。図6(d)に示す例では、チップコンデンサ3−
3を3個として等間隔で配置している。これらの4つの
例における漏洩電界強度の周波数特性を図7に示す。な
お、図7における周波数範囲は、本発明の通信用保安器
が使用される周波数範囲の一例である。図7を参照する
と、入力信号レベルが90dBμVの場合は、通常20
dBμV以下の漏洩電界強度であれば実用上の問題がな
いとされていることから、チップコンデンサ3−3を6
個あるいは8個配置した場合に、低い周波数帯において
も十分低い漏洩電界強度となることがわかる。したがっ
て、チップコンデンサ3−3の数は6個以上とするのが
好適である。また、チップコンデンサ3−3は、相互に
略等間隔で配置するのが好適である。
【0028】以上説明した本発明の通信用保安器におい
て、アレスタに替えて他のサージ吸収素子を用いるよう
にしてもよい。また、接続板11の形状はT字状に限ら
ず他の形状であってもよい。また、ケースシャーシ1に
は上面が閉じている円筒状のカバーが嵌合されて外気か
ら保護される。このケースシャーシ1の取付部1−1は
宅内の軒先等に取り付けられて、CATV等の通信線が
通信用保安器を介して宅内に引き込まれるようになる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、サージ吸収素子およびチョークコイルの接続板側の
リード線を極力短くすることができるため、リード線に
よる生じるインダクタが小さいものとなり、その共振周
波数が高くなることから通信用保安器の高周波特性にほ
とんど影響を与えないようになる。さらに、接続板を固
着するために固定基板に形成したパターンと内部シャー
シとが対向配置されて、その間に高周波特性を改善する
ことのできる容量を発生することができる。さらにま
た、リード線によるインダクタと浮遊容量とにより共振
回路が形成されても、リード線の長さは常に一定に規制
されるため、その共振周波数が一定となる。このことか
ら、前記パターンによる容量を調整することなく、パタ
ーンによる容量によりリード線によるインダクタと浮遊
容量とによる共振周波数を帯域外まで移動することがで
き、通信用保安器の高周波特性をさらに改善することが
できる。
【0030】さらにまた、貫通コンデンサに替えて複数
のチップコンデンサを載置したコンデンサ形成基板によ
り、出力側接栓を高周波的にアースしているので、特殊
な部品を用いることなく直流的に絶縁された出力側接栓
を高周波的にアースすることができる。なお、6個以上
のチップコンデンサをコンデンサ形成基板上に分散させ
て配置することにより、従来使用されていた特殊な構造
の貫通コンデンサと同等の性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信用保安器の実施の形態における回
路が組み込まれていない構成の分解斜視図である。
【図2】本発明の通信用保安器の実施の形態における回
路が組み込まれていない構成の斜視図である。
【図3】本発明の通信用保安器の実施の形態における回
路を示す回路図、および、その等価回路を示す回路図で
ある。
【図4】本発明の通信用保安器の実施の形態における回
路を組み込んだ構成の断面図である。
【図5】本発明の通信用保安器の実施の形態におけるコ
ンデンサ形成基板の構成を示す図である。
【図6】本発明の通信用保安器の実施の形態において、
コンデンサ形成基板上に配置するチップコンデンサの数
を説明するための図である。
【図7】図6に示す4つの例における漏洩電界強度の周
波数特性を示す図である。
【図8】従来の通信用保安器の構成を示す上面図および
正面図である。
【符号の説明】
1 ケースシャーシ 2 内部シャーシ 3 コンデンサ形成基板 4 入力側接栓 5 出力側接栓 6,7 樹脂絶縁体 8−1,8−2 ワッシャー 9−1,9−2 ナット 10 固定基板 11 接続板 12 アレスタ 13 チョークコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清沢 裕之 埼玉県蕨市北町4丁目7番4号 日本ア ンテナ株式会社蕨工場内 (56)参考文献 特開 平4−38120(JP,A) 特開 平8−140069(JP,A) 特開 平4−87519(JP,A) 実開 昭60−111343(JP,U) 実開 平4−10537(JP,U) 特許2934430(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02H 9/04 - 9/06 H02H 7/20 H04N 7/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側接栓と出力側接栓とが固着される
    導電性のケースシャーシと、 該ケースシャーシ上に配置され、前記入力側接栓と前記
    出力側接栓を固着する際に、該固着する手段と前記ケー
    スシャーシの間に挟持されるよう固着される導電性の内
    部シャーシと、 該内部シャーシ上に配置され前記出力側接栓を固着する
    際に、該固着する手段と前記内部シャーシの間に挟持さ
    れるよう固着される複数のチップコンデンサが載置され
    たコンデンサ形成基板と、 前記内部シャーシに対して略垂直に配置され、前記入力
    側接栓の端子に一端が電気的に接続され、他端がキャパ
    シタを介して出力側接栓の端子に電気的に接続されると
    共に、その下端が前記内部シャーシ上に固着された固定
    基板に形成されたパターンに電気的に接続されて固着さ
    れる略T字状の金属板からなる接続板とを備え、 該接続板と、前記内部シャーシの両側に形成された折曲
    部との間に、サージ吸収素子と、チョークコイルとが電
    気的に接続されていると共に、前記コンデンサ形成基板
    に載置された複数のチップコンデンサにより、アースに
    対して直流的に絶縁されている前記出力側接栓を、高周
    波的に前記ケースシャーシに接続するようにしたことを
    特徴とする通信用保安器。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサ形成基板上に載置される
    チップコンデンサの数が少なくとも6個とされており、
    該複数のチップコンデンサが略等間隔で分散されて前記
    コンデンサ形成基板上に配置されていることを特徴とす
    る請求項1記載の通信用保安器。
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