JP2971464B2 - 素子配置の最適化方法 - Google Patents

素子配置の最適化方法

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JP2971464B2 JP10321214A JP32121498A JP2971464B2 JP 2971464 B2 JP2971464 B2 JP 2971464B2 JP 10321214 A JP10321214 A JP 10321214A JP 32121498 A JP32121498 A JP 32121498A JP 2971464 B2 JP2971464 B2 JP 2971464B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の設計
における素子配置の最適化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】組み合わせ最適化手法の1つであるシミ
ュレーテドアニーリング(SimulatedAnnealing:SA)
法が、S.Kirkpatrick et al.,"Optimization by Simula
ted Annealing", SCIENCE, Vol.220, No.4598, pp.671-
680, May 1983に提案されている。SA法とは、熱力学
における計算機シミュレーション法であるモンテカルロ
(Monte-Carlo:MC)法を適用して、組み合わせの最
適化を実行する方法である。SA法においては、それぞ
れ熱力学における、温度に代えてパラメータである仮想
温度を使用し、エネルギー値に代えて組み合わせ問題に
おいて生成された配置を評価するための評価関数の値
(コスト値)を使用する。すなわち、仮想温度Tにおい
て、生成された配置から選択された2個の素子について
位置を交換してコスト値を求め、該交換の受入が可能か
どうかを該コスト値に基づくMC法によって判定する。
該判定の結果、受入できなかった場合には元の位置に戻
して再び2個の素子を選択し、受入できた場合には交換
後の配置から2個の素子を選択して、該選択された2個
の素子について位置を交換してコスト値を求める。所定
の配置改善回数であるN回だけ判定を実行して、仮想温
度Tにおける素子配置を最適化する。SA法によれば、
素子配置を、仮想温度(高温)Tsにおいて最適化し、
所定の温度だけ徐冷して該最適化された配置を基に再び
最適化し、これを繰り返して仮想温度(低温)Teまで
徐冷する。仮想温度(低温)Teにおける配置を最適解
とみなして、近似解を得ることができる。
【0003】図4(a)〜(c)は、4方向結合を持つ
配置モデルにSA法を適用して、コスト値(総配線長)
が最小になるように素子(例えば、スタンダードセル)
の配置を最適化する過程を示す配置図である。中央部の
4×4(素子数Ne=16)個の素子は配置対象素子E
であり、周辺素子Erは固定された素子である。また、
素子相互間の距離は、単位距離1である。組み合わせ問
題は、例えば、図4(a)に示されたようなランダムに
素子を配置した初期配置から、最適な配置を求める問題
である。SA法によれば、仮想温度Tを徐々に下げるこ
とによって、図4(a)の初期配置から図4(b)の配
置を経て図4(c)の最適配置を得られる。
【0004】SA法を使用した場合におけるコスト値の
変化を、図5を参照して説明する。図5は、素子数Ne
が5×5=25である場合における、仮想温度Tとコス
ト値との関係を示す図である。仮想温度Tとコスト値と
は、いずれも相対目盛によって表されている。仮想温度
Tが10.0から4.0までは、コスト値は大きな増減
を繰り返している。仮想温度Tが4.0から1.0まで
は、コスト値は増減を繰り返しながらも、全体としては
仮想温度Tの低下に伴い減少している。コスト値を仮想
温度Tで微分して得られる量は比熱に相当する量である
が、図5中のTcは比熱がピークを示す温度であって、
SA法における徐冷の結果判明したものである。
【0005】図6は、他の従来の技術であるペア交換
(Pair-wise Exchange:PW)法と、上記SA法とによ
って、それぞれ得られた結果の具体例を示す図である。
PW法とは、コスト値が下がる場合にのみ素子の交換を
受け入れることによって、配置を最適化する方法であ
る。SA法によれば、コスト値すなわち総配線長がPW
法に比べて約1/2〜1/3に抑えられており、より良
質な解、つまり素子配置を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SA法
によれば、素子数が増加するに伴い最適化のための処理
の繰返し回数が激増する。図6に示されたように、最適
化繰返し回数は、素子数Neが5×5=25から8×8
=64へと約3倍になった場合には約11倍に、8×8
=64から10×10=100へと約2倍になった場合
には約9倍になる。したがって、SA法によって100
万素子以上のトランジスタ配置を実行する場合には、膨
大な処理回数が必要となるので、現実的な時間内に処理
を完結できない。
【0007】本発明の目的は、SA法と同等の良質な素
子配置を、少ない処理回数で得られる素子配置の最適化
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、図5中の温度
Tcに着目してなされたものである。図5において、1
〜2の付近の値(破線によってはさまれた部分)を有す
る仮想温度TにおいてMC法を実行すれば、高い仮想温
度から徐冷してSA法を実行した場合と同等に素子配置
を改善し、かつ、処理回数を削減することが期待され
る。つまり、本発明は、MC法の実行に先立って予め最
適な仮想温度を推定することとしたものである。
【0009】さて、強磁性体が高温下で磁性を失うこと
はよく知られている。この磁性を消失する温度は、相転
移温度と呼ばれる。本発明に係る素子配置の最適化方法
は、シミュレーテドフェーズトランジション(Simulate
d Phase Transition:SPT)法とでも呼ぶべき方法で
あって、素子配置における秩序と無秩序との縁をなす状
態の仮想温度、すなわち擬似相転移温度Tcを最適仮想
温度として採用することとしたものである。温度Tcで
は比熱がピークを示す。つまり、Tcはコスト値を最も
効率良く改善する温度である。一方、Tcは秩序と無秩
序との境界温度でもある。したがって、Tcでは一部の
素子で秩序が生成されている可能性がある。そこで、T
c下におけるMC法において素子の交換回数をモビリテ
ィとして観測しておき、該モビリティに比例した交換確
率に基づく配置改善を行う。
【0010】具体的に説明すると、本発明によれば、次
のようにして最適仮想温度(擬似相転移温度)Tcが求
められる。すなわち、交換候補リストから2個の素子を
ランダムに選択し、該2個の素子の位置を交換した場合
の該交換前後における各々の素子配置に対するコスト値
同士の差を前記2個の素子間のマンハッタン距離によっ
て除した値である、単位距離当たりのコスト差を求め、
該単位距離当たりのコスト差を所定のn個だけ求めて、
該n個について平均値を求め、該求められた平均値をT
cとするのである。このようにして求められたTcは、
ある秩序状態を乱すための最小のエネルギーに相当する
ものである。
【0011】上記のようにして求められたTcから従来
のSA法をスタートさせても、従来より高速に最適配置
が得られる。更なる高速化のためには、本発明のSPT
法によれば、全素子が登録された交換候補リストに基づ
いてTcを求め、該Tcにおいて交換候補リストから2
個の素子を選択して交換し、MC法を実行して該交換の
可否を判定し、全素子のうちから交換回数が規定回数以
上の素子を選択して新交換候補リストを作成する。新交
換候補リストに登録された素子はその周囲の固定された
素子から拘束を受けるので、この時点のTcは前より低
くなっているはずである。したがって、新交換候補リス
トに基づいて再びTcを求める。これを繰り返せば、T
cの採用によりコスト値を効率良く改善できるだけでな
く、交換候補リストの構成要素が順次減少するので、M
C法の実施温度を徐々にではなく急速に、かつ自動的に
下げることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る素子配置の最適化方
法を、図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る
素子配置の最適化方法を示すフローチャート図である。
配置の対象となる素子は、例えばスタンダードセルであ
る。ここでは、総配線長をコスト値とする。
【0013】まず、第1の工程ST1において、素子間
の接続関係を記述したネットリストと、半導体装置の設
計において使用するセルの情報を格納するセルライブラ
リとをそれぞれ入力し、初期配置をする。
【0014】次に、第2の工程ST2において、ネット
リストにおいてNe個存在する全素子を登録して、交換
候補リストLeを作成する。交換候補リストLeとは、
素子のインスタンス情報(識別情報)と位置情報とを記
述したリストである。例えば、図4(a)に示された回
路に対しては、中央部の4×4(全素子数Ne=16)
の配置対象素子Eが交換候補リストLeに記述される。
配置対象素子Eをそれぞれ素子E1,E2,…,E16
とすると、交換候補リストLeは、 Le={E1,E2,E3,…,E16} …(1) のように表される。ただし、ここでは位置情報の表記を
省略する。
【0015】次に、第3の工程ST3において、交換候
補リストLeが有する素子数Ne(=16)個の素子に
ついてランダムに位置を交換した場合におけるコスト値
の差を平均することによって、最適仮想温度Tcを求め
る。なお、Tcの求め方の詳細については後述する。
【0016】次に、第4の工程ST4において、求めら
れた最適仮想温度Tcにおける、MC法を使用した素子
配置の改善を実行する。交換候補リストLeが有する素
子からランダムに1つを選択して第1の素子とし、更
に、該第1の素子に隣接する8つの素子(配置対象素子
Eだけでなく、周辺素子Erをも含む。)のうちからラ
ンダムに1つを選択して第2の素子とする。第1の素子
と第2の素子との位置を交換した後に、MC法を使用し
て該交換について受入の可否を判定する。MC法におい
ては、最適仮想温度Tcにおける位置の交換によって変
化するコスト値をΔEとして、 exp(−ΔE/Tc)<Rand(1.0) …(2) なる判定式を用いる。ここで、Rand(1.0)は、
1〜0の値に対して発生する乱数である。式(2)が成
立すれば交換を受け入れ、成立しなければ交換を受け入
れずに位置を元に戻す処理を実行する。それぞれの場合
について、該処理後の配置を新たな配置として決定す
る。第1の素子と第2の素子との位置の交換と、該交換
についての受入可否の判定とを実行して新たな配置を決
定し、該決定を所定の配置改善回数であるN回だけ繰り
返す。
【0017】次に、第5の工程ST5において、交換候
補リストLeが有する素子のすべてについて、新たな配
置の決定を配置改善回数であるN回だけ繰り返す。例え
ば、図4(a)に示された回路のように素子数Ne=1
6である場合において、配置改善回数Nが100である
とすれば、第4の工程ST4と第5の工程ST5とにお
ける繰り返し回数の合計は、N×Ne=1600とな
る。各素子について、交換された場合には該交換の回数
を交換回数Mとして記録する。
【0018】次に、第6の工程ST6において、各素子
について、それぞれ有する交換回数Mが所定の規定回数
Nm以上であるような候補素子が存在するかどうかを判
定する。判定の結果、候補素子が存在すれば第7の工程
ST7に進み、存在しなければ素子配置の最適化を終了
する。
【0019】次に、第7の工程ST7において、候補素
子を登録することによって、該候補素子からなる新交換
候補リストを作成した後に、第3の工程ST3に戻る。
第3の工程ST3において、交換候補リストLeに代え
て新交換候補リストを使用して、最適仮想温度Tcを求
める。以下、同様に第3の工程ST3から第6の工程S
T6までを、候補素子が存在しなくなるまで繰り返す。
【0020】第6の工程ST6における判定は、次のよ
うな意義を有する。すなわち、大きな交換回数Mの値を
有する素子は、最適な配置からはまだかけ離れていると
判断できる。また、小さな交換回数Mの値を有する素子
は、既にかなりの程度改善された配置にあると判断でき
る。これらのことから、規定回数Nmが十分に小さい場
合においてM≧Nmなる候補素子が存在しないことは、
位置の交換を実行しても改善がもはや進まないことを意
味する。したがって、これ以上配置を改善する処理は不
要なので、素子配置の最適化を終了するのである。一
方、候補素子が存在することは、まだ位置の交換によっ
て改善の余地があることを意味する。したがって、候補
素子からなる新交換候補リストを作成して、最適仮想温
度Tcを求めて、更に位置の交換によって改善を実行す
るのである。
【0021】ここで、最適仮想温度Tcの求め方を説明
する。図2は、本発明に係る素子配置の最適化方法にお
ける最適仮想温度Tcの求め方を示すフローチャート図
である。図1の第3の工程ST3において、図2に示さ
れたようにして最適仮想温度Tcを求める。図2におい
て、まず、工程ST31において、交換候補リストから
素子EA,EBをランダムに選択する。次に、工程ST
32においてコスト値COST1を算出する。次に、工
程ST33において、素子EA,EBの位置を交換した
場合のコスト値COST2を算出する。次に、工程ST
34において、交換前のコスト値COST1と交換後の
コスト値COST2との差であるコスト差DEを、 DE=|COST1−COST2| に従って求める。次に、工程ST35において、素子E
Aと素子EBとの間のマンハッタン距離Lを求める。次
に、工程ST36において、該マンハッタン距離Lにつ
いて単位距離当たりのコスト差ΔE’を、 ΔE’=DE/L に従って求める。更に工程ST37において、単位距離
当たりのコスト差ΔE’を所定の回数であるn回だけ求
めたかどうかを判定し、求めていなければ工程ST31
に戻り、求めていれば工程ST38に進む。次に、工程
ST38において、単位距離当たりのコスト差の平均値
ΔEaを、 ΔEa=(ΣΔE’)/n に従って求める。次に、工程ST39において、平均値
ΔEaを最適仮想温度Tcとして出力して、処理を終了
する。なお、工程ST31において選択される2素子
を、互いに隣接する2素子に限定すれば、該2素子間の
距離は1なので、コスト差DEが単位距離当たりのコス
ト差ΔE’と一致する。
【0022】図3は、図1及び図2の方法によって得ら
れた結果の具体例を示す図である。図3の最適仮想温度
Tcの値は、所定の回数n=100の場合において得ら
れた結果を示す。素子数Ne=5×5,8×8,10×
10のそれぞれの場合において、1.5,1.35,
1.344の値をそれぞれ有する最適仮想温度Tcが得
られた。ここで得られた最適仮想温度Tcの値は、図5
においてコスト値を仮想温度Tで微分して得られる比熱
がピークを示す温度Tcとほぼ一致している。このこと
から、最適仮想温度TcにおいてMC法を実行すること
によって、少ない処理回数で低いコスト値、つまり良質
な素子配置を得ることができる。
【0023】また、図3は、規定回数Nm=1,配置改
善回数N=素子数Neであり、かつ、素子数Ne=5×
5,8×8,10×10のそれぞれの場合において、実
行された最適化繰返し回数と、その実行の結果得られた
コスト値(総配線長)とを示す。図6に示された従来の
SA法による結果と比較すると、素子数Ne=5×5,
8×8,10×10のそれぞれの場合において、それぞ
れ86%,49%,14%に減少した最適化繰返し回数
によってほぼ同等のコスト値が得られたことがわかる。
【0024】MC法における乱数の発生や判定、最適仮
想温度Tcの算出等は、コンピュータの中央処理装置を
使用して処理できる。したがって、コンピュータ読み取
り可能な記録媒体に、コンピュータを、以下のように動
作させるプログラムを記録させることができる。まず、
コンピュータは、ネットリストとセルライブラリとを受
け取って初期配置をし、全素子を登録して交換候補リス
ト作成してメモリへ記憶し、該交換候補リストから2個
を選択して位置を交換した場合の交換前後のコスト値に
基づき中央処理装置によって最適仮想温度Tcを算出す
る。次に、コンピュータは、メモリへ記憶された交換候
補リストから第1の素子とそれに隣接する第2の素子と
を選択して位置を交換し、最適仮想温度Tcにおいて該
交換前後のコスト値に基づくMC法によって該交換の受
入可否を判定し、受入できれば交換後の、できなければ
交換前の配置を各々新配置に決定する。次に、コンピュ
ータは、交換候補リストが有する素子について、N回だ
け新配置を各々決定し、交換回数Mが規定回数Nm(N
m<N)以上である候補素子の有無を中央処理装置によ
って判定して、候補素子がなければ素子配置を終了し、
あれば候補素子を登録して新交換候補リストを作成して
メモリへ記憶し、該新交換候補リストを用いて最適仮想
温度Tcの算出から候補素子の登録までを繰り返す。こ
のことによって、コンピュータが素子配置を最適化でき
る。
【0025】なお、以上の説明においては、コスト値と
して素子間の配線長を使用した。これに限らず、コスト
値として、回路の面積、信号の遅延時間等を使用するこ
ともできる。
【0026】以上説明したように、本発明によれば、予
め最適仮想温度Tcを求め、該最適仮想温度Tcにおい
て交換候補リストが有する素子から選択された2個の素
子の位置を交換し、該交換の可否をMC法によって判定
する。交換回数Mが規定回数Nm以上である候補素子、
すなわち交換の頻度がより高い素子について最適な配置
からはまだかけ離れていると判断し、該候補素子を登録
して新交換候補リストを生成する。言い換えれば、交換
回数Mが規定回数Nmより小さい素子、すなわち交換の
頻度が低い素子について最適な配置に近い素子であると
判断し、このような素子を除外して新交換候補リストを
生成する。交換候補リストに代えて該新交換候補リスト
を使用して、再び最適仮想温度Tcを求める。
【0027】したがって、ある程度低くなっているコス
ト値に対応する最適仮想温度Tcにおいて、位置交換の
可否をMC法によって判定するので、少ない処理回数に
よって低いコスト値、つまり良質な素子配置を得ること
ができる。また、交換回数Mが規定回数Nm以上である
候補素子のみを登録した新交換候補リストに基づいて最
適仮想温度Tcを求め、該最適仮想温度Tcにおいて素
子配置を改善するので、処理が進行するに伴い候補素子
が減少する。このことからも、少ない処理回数によって
良質な素子配置を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、ある程度低くなってい
るコスト値に対応する最適仮想温度を求め、該最適仮想
温度において、位置交換の可否をMC法によって判定す
るので、少ない処理回数によって低いコスト値、つまり
良質な素子配置を得ることができる。また、交換の頻度
がより高い候補素子のみを登録した新交換候補リストに
基づく最適仮想温度において、素子配置を改善する。し
たがって、処理が進行するに伴い候補素子が減少するの
で、少ない処理回数によって良質な素子配置を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る素子配置の最適化方法を示すフロ
ーチャート図である。
【図2】本発明に係る素子配置の最適化方法における最
適仮想温度Tcの求め方を示すフローチャート図であ
る。
【図3】図1及び図2の方法で得られた結果の具体例を
示す図である。
【図4】(a)は従来のSA法を使用して配置を最適化
する過程における初期配置を、(b)は該最適化の途中
における配置を、(c)は該最適化が終了した状態にお
ける配置をそれぞれ示す配置図である。
【図5】素子数Neが5×5=25である場合におけ
る、従来のSA法によって得られた仮想温度Tとコスト
値との関係を示す図である。
【図6】各々従来技術であるPW法とSA法とによっ
て、それぞれ得られた結果の具体例を示す図である。
【符号の説明】
E 配置対象素子 Er 周辺素子(固定) Tc 最適仮想温度(擬似相転移温度)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−362785(JP,A) 特開 平2−162465(JP,A) 銭飛、外1名,”並列平均場近似計算 法による組合せ最適化とボルツマンマシ ンの学習”,電子情報通信学会論文誌D −▲II▼,社団法人電子情報通信学 会,平成5年12月,第J76−D−▲II ▼巻,第12号,p.2615−2625 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 H01L 21/82

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の設計において、素子配置を
    評価するためのコスト値であって、かつパラメータであ
    る仮想温度に従って変化する該コスト値を使用して素子
    を配置する素子配置の最適化方法であって、 ネットリストとセルライブラリとを入力し、初期配置を
    する第1の工程と、 前記ネットリストにおいてNe個存在する全素子を登録
    して交換候補リストを作成する第2の工程と、 前記交換候補リストから2個の素子を選択し、該2個の
    素子の位置を交換した場合の該交換前後における各々の
    素子配置に対する前記コスト値を求め、該求められた各
    々のコスト値に基づいて最適仮想温度を求める第3の工
    程と、 前記交換候補リストから第1の素子を、該第1の素子に
    隣接する素子のうちから第2の素子を各々選択し、該第
    1の素子と該第2の素子との位置を交換し、該交換前後
    における前記コスト値同士の差に基づくモンテカルロ法
    を前記最適仮想温度において実行することによって該交
    換の受入可否を判定して、受入できる場合には該交換後
    の配置を、受入できない場合には該交換前の配置を各々
    新たな配置に決定する第4の工程とを備えたことを特徴
    とする素子配置の最適化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の素子配置の最適化方法に
    おいて、 前記交換候補リストが有する素子について、所定の配置
    改善回数であるN回だけ前記新たな配置を各々決定し、
    かつ、前記受入の回数である交換回数Mを各々記憶する
    第5の工程と、 前記交換候補リストが有する素子において、規定回数N
    m(Nm<N)以上の前記交換回数Mを有する候補素子
    が存在するかどうかを判定して、存在する場合には該候
    補素子を登録して新交換候補リストを作成し、存在しな
    い場合には素子配置を終了する第6の工程と、 前記交換候補リストに代えて前記新交換候補リストを使
    用して、前記第3の工程から前記第6の工程までを繰り
    返す第7の工程とを更に備えたことを特徴とする素子配
    置の最適化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の素子配置の最適化方法に
    おいて、 前記第3の工程は、 2個の素子をランダムに選択し、該2個の素子の位置を
    交換した場合の該交換前後における各々の素子配置に対
    する前記コスト値同士の差を前記2個の素子間のマンハ
    ッタン距離によって除した値である、単位距離当たりの
    コスト差を求める工程と、 前記単位距離当たりのコスト差を所定のn個だけ求め
    て、該n個について平均値を求め、該求められた平均値
    を前記最適仮想温度とする工程とを備えたことを特徴と
    する素子配置の最適化方法。
  4. 【請求項4】 半導体装置の設計において、素子配置を
    評価するためのコスト値であって、かつパラメータであ
    る仮想温度に従って変化する該コスト値を使用して素子
    を配置する素子配置プログラムを記録したコンピュータ
    読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータを、 ネットリストとセルライブラリとを入力し、初期配置を
    するための第1の手段と、 前記ネットリストにおいてNe個存在する全素子を登録
    して交換候補リストを作成するための第2の手段と、 前記交換候補リストから2個の素子を選択し、該2個の
    素子の位置を交換した場合の該交換前後における各々の
    素子配置に対する前記コスト値を求め、該求められた各
    々のコスト値に基づいて最適仮想温度を求めるための第
    3の手段と、 前記交換候補リストから第1の素子を、該第1の素子に
    隣接する素子のうちから第2の素子を各々選択し、該第
    1の素子と該第2の素子との位置を交換し、該交換前後
    における前記コスト値同士の差に基づくモンテカルロ法
    を前記最適仮想温度において実行することによって該交
    換の受入可否を判定して、受入できる場合には該交換後
    の配置を、受入できない場合には該交換前の配置を各々
    新たな配置に決定するための第4の手段と、 前記交換候補リストが有する素子について、所定の配置
    改善回数であるN回だけ前記新たな配置を各々決定し、
    かつ、前記受入の回数である交換回数Mを各々記憶する
    ための第5の手段と、 前記交換候補リストが有する素子において、規定回数N
    m(Nm<N)以上の前記交換回数Mを有する候補素子
    が存在するかどうかを判定して、存在する場合には該候
    補素子を登録して新交換候補リストを作成し、存在しな
    い場合には素子配置を終了するための第6の手段と、 前記交換候補リストに代えて前記新交換候補リストを使
    用して、前記第3の手段と前記第4の手段と前記第5の
    手段と前記第6の手段とを順次動作させるための第7の
    手段として機能させるための素子配置プログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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