JP2969575B2 - 低コレステロール含量家禽卵 - Google Patents

低コレステロール含量家禽卵

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JP2969575B2
JP2969575B2 JP3189248A JP18924891A JP2969575B2 JP 2969575 B2 JP2969575 B2 JP 2969575B2 JP 3189248 A JP3189248 A JP 3189248A JP 18924891 A JP18924891 A JP 18924891A JP 2969575 B2 JP2969575 B2 JP 2969575B2
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正次 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、総コレステロール含量
が低い家禽卵、ならびにそれを得るための産卵家禽用飼
料添加剤および産卵家禽の飼育方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鶏卵その他の家禽の卵は、その卵黄部分
が1.2%前後のコレステロールを含んでおり、高コレ
ステロール症患者その他コレステロール摂取量を制限さ
れている人にとっては要注意の高コレステロール食品で
ある。家禽卵卵黄のコレステロール含量は、同一種家禽
の卵の間でも一定ではない。卵のコレステロール含量を
変動させる因子については種々の研究がなされており、
例えば、繊維(小麦ぬか、セルロース、ペクチン等)、
ミネラル(銅、亜鉛、バナジウム)、乳酸菌、薬剤(ト
リパラノール、アザステロール、モノテルペン、ビタミ
ン等)等を飼料に添加して家禽に与え、それが卵のコレ
ステロール含量に及ぼす影響を調べ、一部の薬剤が卵黄
のコレステロール含量を低下させることを確認した例が
ある。しかしながら、幾分コレステロール含量を低下さ
せた薬剤も、同時に産卵率を低下させたり家禽の健康に
悪影響を及ぼしたりするほか、用いた薬剤が卵に移行し
て残るため、その卵を食べた人間への悪影響が懸念され
るなどの問題点があり、これを実際に家禽の飼料に添加
して低コレステロール含量の卵を生産することは実施さ
れていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の一般的な家禽卵と比べてコレステロール含量の低い卵
を提供することにある。本発明の他の目的は、家禽にコ
レステロール含量の低い卵を生ませるのに有効で、しか
も有害な副作用や残留薬害の恐れのない飼料添加剤、お
よび低コレステロール含量の卵を生産する方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成した本
発明は、キラヤサポニンおよびユッカサポニンからなる
群から選ばれたサポニンを含有することを特徴とする産
卵家禽用飼料添加剤、産卵家禽にキラヤサポニンおよび
ユッカサポニンからなる群から選ばれたサポニンを継続
的に投与することを特徴とする低コレステロール含量家
禽卵の生産方法、および上記家禽卵生産方法により生産
された低コレステロール含量の家禽卵を提供するもので
ある。
【0005】キラヤサポニンは、バラ科植物・キラヤ
(Quilaia saponalia Mol.)の樹皮に含まれている配糖
体成分であって、主としてキラヤ酸をアグリコンとする
トリテルペン系サポニンからなることが確認されてい
る。キラヤ樹皮からは、水、低級アルコール、またはこ
れらの混合物を用いて抽出することができる。キラヤは
南米のチリ、ボリビア、ペルー等に自生するほか栽培も
されており、現地ではそれから採取した樹液をシャンプ
ーとして使用している。
【0006】また、ユッカサポニンは、ユリ科イトラン
属の植物であるユッカ(YUCCA)に含まれている配糖体
成分であって、主に、チゴゲニン、ユッカゲニン、およ
びヘコゲニン等をアグリコンとするアルカロイド系サポ
ニンからなる。ユッカの根部を圧搾するか、水、低級ア
ルコール、またはこれらの混合物を用いて抽出すること
ができる。なお、ユッカは主として北アメリカ南部や西
インド諸島に自生しているが、日本でも鑑賞用に栽培さ
れている。代表種にイトラン、トレクリイトラン、チモ
ラン、キンポウランなどがある。
【0007】これらのサポニンは、その理由はまだ定か
でないが、産卵家禽に継続的に投与すると卵黄コレステ
ロールを約20%も低下させる。本発明は、キラヤサポ
ニンおよびユッカサポニンの上記卵黄コレステロール低
下作用を利用するものである。キラヤサポニンとユッカ
サポニンは、それぞれ単独で用いて効果があるが、併用
してもよい。
【0008】本発明の実施に用いるキラヤサポニンおよ
びユッカサポニンとは、キラヤまたはユッカから得られ
るサポニン含有抽出物もしくは汁液乾燥物を意味する
が、何らかの精製処理を施してサポニン含量を高めたも
のであってもよい。キラヤサポニンもしくはユッカサポ
ニンは、必要に応じてデキストリン等の増量剤を配合す
るなどして製剤化する。製剤中のサポニン含量は任意で
あるが、約1〜10%のものが使い易い。産卵家禽にキ
ラヤサポニンまたはユッカサポニンを投与するには、そ
れらのサポニンもしくは本発明の飼料添加剤の適量を飼
料に配合して飼料とともに摂取させるのがよい。飼料中
のサポニン含量は、約0.05〜0.3%が適当である。
サポニンの卵黄コレステロール低下作用は投与開始後約
1カ月で現れ、以後、投与を続ける間、持続する。
【0009】キラヤサポニンまたはユッカサポニンを配
合した飼料は、それらのサポニンを含む粗抽出物を用い
た場合においても、無添加の飼料と比べて家禽がより好
んで摂取することはあっても忌避することはない。した
がって、摂餌促進に特別の対策は不要である。本発明の
家禽卵生産方法は、鶏、うずら、あひるなど、卵を採取
する目的で飼育されるすべての家禽に適用可能である。
【0010】
【実施例】
実施例1 キラヤの樹皮10kgを細断し、50%v/vメタノール1
00リットルで2時間還流抽出した。抽出残渣について
同様の処理を繰り返し、抽出液合計190リットルを得
た。この抽出液を濃縮し、増量剤としてデキストリン8
kgを加えて混合し、次いで乾燥して、サポニン含量4%
のキラヤサポニン10.2kgを得た。別に、ユッカの根
10kgを細断し、90℃の熱水50リットルで3時間還
流抽出した。抽出残渣について同様の処理を繰り返し、
抽出液合計230リットルを得た。この抽出液を濃縮
後、乾燥して、サポニン含量8.5%のユッカサポニン
10.2kgを得た。
【0011】上述のようにして得られたキラヤサポニン
およびユッカサポニンの重量比1:1の混合物を通常の
産卵鶏用配合飼料に0.15%配合し、この飼料を、産
卵鶏200羽に1羽あたり毎日115g与えて5カ月間
飼育した。そして、投与開始1カ月から5カ月目まで、
1カ月に1回、試験鶏が生んだ卵から無作為に5個の卵
を抜き取り、卵黄コレステロールの定量を行なった。分
析は高速液体クロマトグラフィーにより行なった。対照
として、サポニン無添加の配合飼料を与えた産卵鶏20
0羽についても同様の試験を行なった。分析結果を表1
に示す。
【0012】
【表1】
【0013】また、上記試験に並行して、試験区と対照
区の産卵率、卵1個あたりの平均重量、および1羽あた
りの平均産卵量を調べた。その結果を表2に示す。
【表2】
【0014】実施例2 実施例1によるキラヤサポニンを通常の配合飼料に0.
20%配合した飼料により、実施例1と同様の投与試験
を行なった。その結果を表3に示す。
【0015】
【表3】
【0016】実施例3 実施例1によるユッカサポニンを通常の配合飼料に0.
30%配合した飼料により、実施例1と同様の投与試験
を行なった。その結果を表4に示す。
【0017】
【表4】
【0018】
【発明の効果】上述のように、本発明の飼料添加剤を用
いることにより、また本発明の家禽卵生産方法を採用す
ることにより、家禽卵のコレステロール含量を通常値の
約80%に低下させることができる。また、僅かながら
産卵率と産卵量も増加し、家禽の健康状態にも好影響を
及ぼすことが分かる。本発明の家禽卵生産方法はキラヤ
サポニンまたはユッカサポニンを飼料に添加して摂取さ
せるだけであり、サポニン添加飼料は家禽も好んで摂取
するので、実施が極めて容易である。キラヤサポニンや
ユッカサポニンが卵に移行して残留するどうかはまだ確
認されていないが、これらのサポニンは食品用乳化剤と
しても利用されているほどであるから、仮にそれらサポ
ニンの一部が卵に移行して残留しても、安全性には問題
がない。したがって、本発明によれば従来計画的には生
産することのできなかった低コレステロール含量の卵を
量産して、コレステロール摂取量を制限されている人々
に安価に提供することが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23K 1/00 - 1/18 A23L 1/32 BIOSIS(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キラヤサポニンおよびユッカサポニンか
    らなる群から選ばれたサポニンを含有することを特徴と
    する産卵家禽用飼料添加剤。
  2. 【請求項2】 産卵家禽にキラヤサポニンおよびユッカ
    サポニンからなる群から選ばれたサポニンを継続的に投
    与することを特徴とする低コレステロール含量家禽卵の
    生産方法。
  3. 【請求項3】 産卵家禽にキラヤサポニンおよびユッカ
    サポニンからなる群から選ばれたサポニンを継続的に投
    与して得られた低コレステロール含量家禽卵。
JP3189248A 1991-07-03 1991-07-03 低コレステロール含量家禽卵 Expired - Lifetime JP2969575B2 (ja)

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JPH057462A JPH057462A (ja) 1993-01-19
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H.S.Nakaue et al.,Poultry Science,vol.59,p.2744−2748(1980)

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