JP2968773B2 - 高光沢度と印刷速乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方法 - Google Patents

高光沢度と印刷速乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一種の高光沢度と印
刷速乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙(BO
PP;Biaxially oriented pol
ypropylene synthetic pape
r)の製造方法に関し、さらに詳しくは、二つの異なる
ポリプロピレン(PP)樹脂材料を一台の主押出し機と
二台の副押出し機で押し出し並びにそれらを合流させて
一つのTダイヘッドで押し出して三層構造の基材とな
し、それを冷却し、二軸延伸した後、アンダーコーティ
ングとトップコーティング含む表面コーティングの後、
巻き取ってカレンダにかけて必要な厚さとしてBOPP
を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、天然パルプで製造された紙はポリ
オレフィン合成紙に取って代わられ、このポリオレフィ
ン合成紙は、ポリプロピレンの二軸延伸フィルムを基材
層(中間層)として、その表面に無機微細粉末のポリプ
ロピレンを単軸延伸して形成したフィルムを紙面層とな
して貼り合わせてなるものが、すでに特許出願(特公昭
46−40794号、特開昭56−141339号、特
開昭56−118437号)されると共に、実用化され
ている。また、凹版印刷性を向上するために、さらにそ
の表面上にアクリル酸系ポリマー、ポリエチレンイミン
(polyethyleneimine)の水溶液を塗
布して(その塗布量は0.005〜0.1g/m2 )、
乾燥後に使用に供する方法も提供されている(特開昭5
0−10624号、特開昭50−161478号)。ま
た、特開平3−87255号ではアイソタクチック度が
98%の高結晶性ポリプロピレン35〜95重量%とタ
ルクとマイカ粉末のいずれか或いは混合物を65〜5重
量%からなる混合樹脂を、二軸延伸して形成したフィル
ムを基材層(中間層)とし、別にこの基材層の少なくと
も一面にアイソタクチック度98%の高結晶性ポリプロ
ピレン20〜90重量%と無機微細粉末80〜10重量
%を混合した樹脂を、単軸延伸して形成したフィルムを
貼り合わせて紙層を形成し、最終的に不透明度90%以
上の複層樹脂合成紙を構成している。
【0003】上述の各引用文献により得られる合成紙
は、剛性、機械強度及び印刷ヘッドの密着性に優れてい
るが、しかし、印刷過程でのインク乾燥速度の面では理
想的でなく、このことが広く普及していない原因である
と思われ、合成紙面の微細な孔の量及び孔の連接の程度
は天然紙よりもずっと理想的でなく、そのため印刷加工
後に、インク乾燥時間が相当にかかり(4色印刷で約8
時間)、また、積み重ねにより下方の合成紙のインクが
上の合成紙の背面に転写されるのを防止するために、堆
積量も制限された。また両面4色印刷を行う場合には、
おのずと印刷工場の作業員の数を増さねばならず、且つ
乾燥を待つための作業空間を確保しなければならなかっ
た。このほか、紙面は無機微細粉末を含むポリプロピレ
ン単軸延伸フィルムとされているが、そのインク接着量
は天然紙に及ばず、印刷機のインク放出量を増すことで
望みの色彩飽和度を達成していた。同時に、インク中の
溶剤の進入による紙面の変形や寸法変化を防ぐために、
通常は天然紙印刷用インクの3〜4倍の価格の合成紙専
用インクを使用して印刷を行っている。以上の説明から
分かるように、無機微細粉末を含むポリプロピレン単軸
延伸フィルムの紙面構造を有する合成紙は、その印刷加
工過程と印刷全体にかかる費用において、天然紙に劣っ
ており、それがこの種の合成紙が天然紙製品に代わり多
用途に広く用いられない原因となっている。
【0004】日本の日清紡績株式会社は、表面処理方式
を利用してポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テルの延伸或いは非延伸フィルムに紙面層処理を施した
合成紙を提供しており、この種の合成紙の品質特性(印
刷適性、乾燥性方面)は前述の無機微細粉末粉末を含有
するポリプロピレン単軸延伸フィルムを紙面層とした合
成紙より遙に優れており、天然紙の用途に天然紙に代わ
り使用されうるものとされる。しかし、実際にこの方法
で得られる合成紙は製造コストが相当に高く、市販する
には無機微細粉末粉末を含有するポリプロピレン単軸延
伸フィルムを紙面層とした合成紙よりも不利であった。
また、その製造工程では、DMF溶剤を表面処理剤用溶
剤として使用しており、このDMF溶剤の毒性が相当に
強く、且つ工程中にDMFが硬化する恐れがあり、DM
F発泡過程中に大量且つ毒性を有する廃水が発生し、廃
水処理のための廃水処理設備に大きな投資が必要とな
り、廃水処理設備を設けなければ、非常に大きな環境汚
染問題を引き起こした。また、DMF溶剤システムが組
み合わされて逆転写方式でコーティングされた後の紙面
層の厚さは相当に厚く(一般製品で約30μ、特殊製品
用途で約10〜20μ)、並びに10μ以下のコーティ
ング厚さでは良好な紙面品質が得られなかった。上述の
数々の要因によりコーティングプロセスにかかるコスト
(原料、設備)が上がり、このためこの種の合成紙は、
未だに天然紙の代わりに広く使用されるに至らず、合成
紙の特性を生かせる狭い範囲で使用されるにとどまって
いる。
【0005】上述の従来の技術による合成紙の欠点を鑑
み、合成紙に、天然紙に代わり広く使用されうる品質を
付与すると共に、その製造コストを低くするために、本
件出願人はすでに一種の、合成紙の製造方法を提供して
いる。それは、一台の主押出し機と二台の副押出し機を
利用してそれぞれ押し出した物を、合流させて一つのT
ダイヘッドで三層を組み合わせたシートとし、さらに冷
却成形、二軸延伸、コロナ処理及び必要な厚さに応じて
二軸延伸ポリプロピレン白色不透明樹脂フィルムを貼り
合わせて積層し、さらに表面処理機で紙面コーティング
を行い、こうして光沢と印刷速乾性を有する二軸延伸ポ
リプロピレン合成紙を完成するものであった。
【0006】上述の本件出願人により提供された製造方
法による合成紙は、その紙面の微細な孔の量と孔の串接
程度が、アート紙と極めて似ており、インクの使用種
類、用量、印刷乾燥性、印刷品質もほぼアート紙と同じ
であり、品質特性上は伝統的な合成紙より優れている
が、紙面の光沢度、印刷色彩の鮮烈さにおいては劣って
いた。
【0007】アート紙の表面はもともと相当に粗いた
め、何度か圧迫してスムーズにする必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】現在ある合成紙の、紙
面光沢度が印刷光沢度を上げることができないという問
題と、アート紙の、スムージング工程による厚さ損失が
大きいために紙面の粗さを改善できない(現在最も粗さ
を改善したもので粗さ0.8〜0.9μ)の現状であ
る。本件出願人は、試験を重ねることで、工程及び原料
配分の改善をを組み合わせることで、今までの技術を突
破すると共に、製造コスト面でも伝統的な合成紙より市
場競争性を有し、品質面でも伝統的な合成紙の品質に対
して紙面光沢度、印刷光沢度、インク速乾性において優
れ、さらに現在あるアート紙よりも製品比重、製品、紙
面粗造度、印刷解析度(粗造度が低いほど良好な印刷解
析度を有する)において優れた合成紙の製造方法を確立
するべくなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、アイ
ソタクチック度96%以上の高結晶性ポリプロピレン
(MFI:0.5〜6)50〜90重量%と静電防止剤
0〜5重量%をホッパより180〜280℃に温度設定
された主押出し機に進入させ、炭酸カルシウム10〜4
0重量%、二酸化チタン0〜10重量%を二つのフィー
ダーよりそれぞれ上記主押出し機に進入させてポリプロ
ピレン樹脂混合物を押出し、ポリプロピレン95〜9
9.5重量%、粘着防止剤0.5〜5重量%からなる樹
脂混合物を、180〜280℃に温度設定された二台の
副押出し機より押し出して、上記主押出し機と二台の副
押出し機それぞれにより押出された物を合流させて一つ
のTダイヘッドで押し出して三層からなるシート状の基
材を形成し、該基材を、15〜80℃の冷却ローラで冷
却成形した後、二軸延伸し、該二軸延伸は、先に120
〜150℃で予熱して、縦向き延伸の後、アニーリング
処理することで縦向きに3〜7倍に延伸した後、さらに
130〜190℃で予熱し、横向き延伸してアニーリン
グ処理することで横向きに5〜12倍に延伸することを
以てなし、さらに該基材に対して20〜150KW効率
の下で高周波コロナ処理を行い、さらに巻取り機で巻取
り厚さ200μ以下の基材となし、別に、塩化ポリプロ
ピレン樹脂5〜20重量%、アクリル酸エステル樹脂0
〜5重量%、炭酸カルシウム0〜40重量%、白土粉0
〜40重量%、二酸化チタン0〜5重量%、トルエン3
1〜50重量%、静電防止液0〜3重量%、紫外線吸収
剤0.1〜0.3重量%、酸化防止剤0.1〜0.3重
量%からなるアンダーコーティング材で、100〜40
0メッシュ、凹版深さ60〜10μの凹版コーティング
ローラで第1段階の紙面処理であるアンダーコーティン
グを行い、その後、アクリル酸エステル樹脂水溶液10
〜20重量%、発泡防止剤0.2〜0.5重量%、炭酸
カルシウム0〜48重量%、白土粉0〜45重量%、二
酸化チタン0〜5重量%、耐水化剤(water re
sistant agent)0.2〜0.7重量%、
潤滑剤0.5〜2重量%、澱粉0〜6重量%、アンモニ
ア水0.2〜0.8重量%、螢光塗料0.01〜0.1
重量%、純水26〜30重量%からなるトップコーティ
ング材で、すでにアンダーコーティングを施した上記基
材に対して、100〜400メッシュ、凹版深さ60〜
10μの凹版コーティングローラで凹版コーティングロ
ーラを利用して第2段階の紙面処理であるトップコーテ
ィングを行い、厚さ200μ以下の合成紙の半完成品を
得て、該半完成品の両面にさらに加熱金属ローラと耐高
温プラスチックローラからなるプレススムージング装置
で、温度40〜200℃、線圧力10〜500Kg/m
mでプレススムージング処理を行った後、さらに巻取り
機で巻き取って厚さ200μ以下の合成紙となす、以上
の構成からなる、高光沢度と印刷速乾性を有する二軸延
伸ポリプロピレン合成紙の製造方法としている。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の高光沢度と
印刷速乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製
造方法において、得られた厚さ200μ以下の合成紙の
二つのロールをそれぞれラミネート装置のコーティング
発送部とラミネーティング発送部に置き、コーティング
発送部に置いた基材にグルーをコーティングした後、乾
燥させ、ラミネーティング発送部に置かれた基材とラミ
ネーティングして、厚さ200μ以上の基材とした後、
巻取り機で巻取り、請求項1の高光沢度と印刷速乾性を
有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方法におけ
るものと同じ材料、条件と方法によるアンダーコーティ
ングとトップコーティング処理と、プレススムージング
処理を行い、厚さ200μ以上の合成紙を得る、高光沢
度と印刷速乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙
の製造方法としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の技術内容につい
て、本発明により提供される合成紙の基材、及びその上
面と底面に塗布されるコーティング材の組成及び製造方
法のそれぞれについて説明を行う。
【0012】本発明の二軸延伸ポリプロピレン白色不透
明樹脂の基材は、三層構造とされ、その中、中間層は一
台の押出し機でホッパーより供給されたアイソタクチッ
ク度96%以上の高結晶性ポリプロピレン50〜90重
量%と静電防止剤0〜5重量%及びサイドフィーダーよ
り供給された炭酸カルシウム10〜40重量%、二酸化
チタン0〜10重量%からなる樹脂混合物を押出して形
成され、また中間層の上方にある上層と下方にある下層
は、二台の副押出し機で、ポリプロピレン95〜99.
5重量%、粘着防止剤0.5〜5重量%からなる樹脂混
合物をそれぞれ押出して形成される。上述の三台の押出
し機で押し出した物を合流させて、一つのTダイヘッド
で押し出して三層からなるシートを形成し、並びに二軸
延伸、コロナ処理をして上記基材が形成される。さら
に、塩化ポリプロピレン樹脂5〜20重量%、アクリル
酸エステル樹脂0〜5重量%、炭酸カルシウム0〜40
重量%、白土粉0〜40重量%、二酸化チタン0〜5重
量%、紫外線吸収剤0.1〜0.3重量%、トルエン3
1〜50重量%、静電防止液0〜3重量%、酸化防止剤
0.1〜0.3重量%を含有するアンダーコーティング
材で、凹版コーティングローラを利用して基材の底面を
コーティングする。さらに、アクリル酸エステル樹脂水
溶液10〜20重量%、発泡防止剤0.2〜0.5重量
%、炭酸カルシウム0〜48重量%、白土粉0〜45重
量%、二酸化チタン0〜5重量%、耐水剤(water
resistant agent)0.2〜0.7重
量%、潤滑剤0.5〜2重量%、澱粉0〜6重量%、ア
ンモニア水0.2〜0.8重量%、螢光塗料0.01〜
0.1重量%、純水26〜30重量%を含むトップコー
ティング材で、すでにアンダーコーティングを施した上
記基材の上面に対して、凹版コーティングローラを利用
してコーティングを行う。さらに加熱金属ローラと耐高
熱プラスチックローラで構成されたプレススムージング
装置を利用して紙面に対してプレススムージング処理を
進行し、以上で本発明の高光沢度と印刷速乾性を有する
二軸延伸ポリプロピレン合成紙を完成する。
【0013】本発明では一般の紙の用途に適した合成紙
を提供するために、高結晶度のポリプロピレンを主要な
原料として採用している。本発明で用いられる基材中の
ポリプロピレン樹脂は、メルトフローインデックス(以
下MFI)2〜6(230℃/2.16kg ASTM
D1238)の高結晶度を有し、そのほとんどはアイ
ソタクチックの均一重合物とされる。この種の高分子の
構造は、分子鎖間が整った配列とされている。この種の
原料は、その分子量の大きさ及び分布状況が合成紙の機
械強度と品質の均一性に影響を与える。
【0014】前述の基材中に用いられている炭酸カルシ
ウムは、発泡剤を使用せずに基材の比重を大幅に下げて
0.6以下とし、その不規則な形態により二軸延伸の過
程で微小な孔の裂け目を広げて基材に良好な不透明性を
付与する役割を果たす。無機フィラーの分散を防ぐため
に、無機フィラーとポリプロピレン樹脂を混合して先に
捏練してマスターバッチとなすことが可能である。さら
に、無機フィラーとして炭酸カルシウム以外に、シリ
カ、白土、粘土、けい酸カルシウムの使用が可能であ
る。
【0015】前述の基材に使用されている二酸化チタン
は、エネメル型二酸化チタンとされ、それは合成紙の遮
蔽性を調整し及び紫外線防止効果を高めるために用いら
れている。
【0016】前述の基材中に使用されている静電防止剤
としては現在一般に二軸延伸ポリプロピレン(BOP
P)に使用されている静電防止剤のいずれもが使用で
き、その中、三級アミンはその電荷移行性によりコーテ
ィング過程で発生しうる静電効果を消去する。
【0017】基材を製造する時には、材料巻取り時の膜
面相互の粘着を防止するために、粘着防止剤を別に添加
し、それは現在一般に二軸延伸ポリプロピレンに粘着防
止剤として使用されている二酸化珪素類とされる。この
ほか、基材は三層構造とされ、その上下の層は基材を冷
却する時に比較的良好なローラ密着性を獲得し良好な板
面品質を有するものとされる。しかし、もし基材にさら
に良好な遮蔽性とコーティング強度を与えるならば、無
機フィラー、例えば炭酸カルシウム、二酸化チタン、白
土、けい酸カルシウム、粘土などを添加することが可能
であり、また、基材をただ単層構造となすことも可能で
ある。
【0018】前述のアンダーコーティング材に使用され
ている塩化ポリプロピレン樹脂は、非極性の被コーティ
ング面に対して接着能力を有し、その塩化程度は20〜
40%のものが材料として使用される。
【0019】前述の紙面処理剤に使用されているアクリ
ル樹脂は、紙面の合成と切断強さを改善する作用を提供
し、また耐候能力の改善にも大きく関与する。ただし紙
面の柔軟性を考慮して不使用とすることも可能である。
【0020】前述のアンダーコーティング材に用いられ
ている炭酸カルシウム及び粘土は、印刷時のインク乾燥
能力を改善する作用を有し、使用粒径範囲は0.5〜5
μとされ、けい藻土、けい酸カルシウム、粘土のいずれ
もが使用可能である。
【0021】前述のアンダーコーティング材に使用され
ている二酸化チタンは、合成紙の紙面に良好な白度と視
覚質感を与えるのに使用され、また、合成紙の遮蔽性を
高め及び紫外線防止効果を達成する上でも大きな補助と
なる。
【0022】前述のアンダーコーティング材に使用され
ている静電防止剤は溶剤型静電防止液とされ、その主要
な成分はアミド類とされ、その主要な作用は印刷加工過
程で発生する静電気を除去することである。
【0023】本発明の合成紙の屋外使用時間を延長し、
及び紫外線作用を受けて老化分解するのを防止するため
に、アンダーコーティング材中に紫外線吸収剤を添加す
ることも可能であり、その用量は0.05〜0.15重
量%とされる。
【0024】本発明の合成紙が大気中の酸素分子の作用
により紙面強度に影響を受けることを防止するために、
アンダーコーティング材中に酸化防止剤を添加すること
も可能で、酸化防止剤としてはプラスチック製品に使用
されている酸化防止剤の任意のものを使用することがで
きる。
【0025】本発明のトップコーティング材に使用され
ているアクリル酸エステル樹脂水溶液は炭酸カルシウ
ム、二塩化チタン、白土と結合するのに用いられ、この
ほか、それとアンダーコーティング材との接着強度もま
た疎かにはできない。使用性については、通常コロイド
型は溶液型、懸浮液型より良好で、合成接着剤に属す
る。またアクリル酸エステル樹脂水溶液のほかに、もし
耐候性について考慮しなければ、スチレンブタジエンラ
テックス(Styrene−ButadieneLat
ex)、ブタジエンアクリロニトリルエマルジョン(B
utadiene−Acrylonitrile Em
ulsion)、ポリビニルアセテート(Polybi
nyl Acetate)、ビニリジンクロライドポリ
マー(Vinylidine Chloride Po
lymer)、ブチルラテックス(Butyl Lat
ex)及びポリビニルアルコール及び セルロース誘導
体を使用することができる。
【0026】前述のトップコーティング材に使用されて
いる澱粉原料もまた接着剤として使用され、その溶解後
の高粘度特性が塗料の使用粘度調整を補助し、炭水化物
である天然澱粉及び変成澱粉のいずれもが使用でき、そ
れらは接着強度と溶解粘度の面でわずかな違いがある
が、状況を見て配分が調整される。
【0027】前述のトップコーティング材に使用されて
いる炭酸カルシウム、白土、二酸化チタンは、コーティ
ング紙面に有効なインク乾燥性、良好な印刷適性及び紙
面の有する物性品質(白度、光沢度、不透明度、粗造度
など)を提供する作用を有し、紙面の必要な物性品質に
応じて、三者の比率、粒径が選択される。紙面の物性要
求により、他の種類のフィラー、例えば酸化アルミニウ
ム、シリカ、硫酸バリウム、サチンホワイト(Sati
n white)、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、雑色顔
料(Miscellaneous pigments)
が使用されうる。また、粉体フィラーのほかに、液状フ
ィラー(Slurry)、例えば炭酸カルシウムスラリ
ー、白土スラリーが使用されうる。
【0028】前述のトップコーティング材中に使用され
ている発泡防止剤は、気泡がトップコーティング材中に
発生するのを防止して、気泡がコーティング紙面の品質
やコーティング作業に影響を及ぼすのを防止する作用を
有する。気泡の形成は、コーティング材の表面と表面間
の張力、表面粘度、攪拌程度、温度pH値及びコーティ
ング材の輸送条件に関係する。
【0029】前述のトップコーティング材中の耐水剤の
作用は、紙面強度を増進し並びに水分子の作用により印
刷加工時に異常がもたらされるのを防止し、またインク
受理性を改善することである。
【0030】前述のトップコーティング材中の潤滑剤は
塗料の流動性を改善し紙面の印刷品質を向上するために
使用され、水溶性せっけん、ラテックスエマルジョン、
樹脂、アミド、不溶性せっけんのいずれもが使用可能で
ある。
【0031】前述のトップコーティング材中のアンモニ
ア水はpH調整のために使用され、コーティング材なあ
の化学添加剤の安定性を高めるの作用を提供する。
【0032】前述のトップコーティング材中に使用され
ている染光染料は極めて少量添加され、紙面の色相調整
用とされる。
【0033】以下の本発明で採用されている製造工程と
装置について図を参照しながら説明を行う。図2を参照
されたい。 1.押出し機装置(1)は、二つのサイドホッパーを具
えた1台の主押出し機と2台の副押出し機を包括し、そ
の温度条件は樹脂混合物の原料、MFI、結晶度、粘
度、添加剤及び生産ライン速度(巻取り速度)の違いに
応じて設定されるが、通常は180〜280℃に設定さ
れる。本発明で得られる合成紙の基材の三層構造は三層
共押出し方式により達成され、この三層の押出し物がT
ダイヘッドで組み合わされて、一体とされて押し出され
る。 2.冷却成形装置(2)は、水冷式或いは気冷式冷却装
置とされ、180〜280℃の高温で押し出された三層
共押出し物に対して冷却定型を行い、且つこの過程の冷
却温度制御が成功するか否かが後続の製造ステップを順
調に行えるか否かに大きく影響する。その冷却温度は通
常、15〜80℃の間に設定され、冷却温度は基材の厚
さと生産ライン速度によりこの範囲内で調整される。 3.縦向き延伸装置(3)は、冷却成形後の基材を受け
取り、まず120〜150℃(基材の厚さと生産ライン
速度によりこの範囲内で調整される)で予熱し、素材板
を軟化させ、さらに一段或いは低速と高速の二段式延伸
を行い、基材の縦向きの機械強度を強化し、さらにアニ
ーリング定形を行う。通常、縦向き延伸倍率は3〜6倍
に設定される。 4.横向き延伸装置(4)は、以上のようにして縦向き
延伸処理されて比較的薄くされた素材板をまず150〜
190℃(素材板の厚さ及び生産線の速度により設定)
で予熱して軟化させ、さらにこれに横向き延伸を行い、
最後にアニーリング定形し、こうして基材部分を回縮さ
せて寸法安定性を増す。通常横向き延伸倍率は5〜12
倍に設定し、これは製品の特性要求により設定される。 5.コロナ処理装置(5)は、基材の表面品質特性を改
善して、基材表面と紙面処理剤の強固度を増進する。該
装置は高周波放電装置を採用しており、その効率は20
〜150Kw(生産ライン速度により調整される)とさ
れ、表面の潤滑張力を36〜45dyne/cm2 とな
す。 6.巻取り装置(6)は、一つの管状物を利用して以上
により生産完成した本発明の基材を巻き取って8M幅の
完成品となし、その後、コーティングの必要に応じて分
割して条状とする。 7.ラミネート装置(図3)は、200μ以上の厚さの
合成紙を得たい場合に使用され、積層前に、各層はコー
ティングされるが、それに使用されるコーティングロー
ラーの形式はコーティング材の塗布量とプライマーの粘
度により決定され、使用されるプライマーは、ポリプロ
ピレン基材に積層するに適した、ポリアミドエステル系
或いはその他のポリアミド及びポロアミドイミドの付加
生成物、及び4級アンモニウムを含むアクリル酸エステ
ル系ポリマーとされる。上述の装置において、二つのロ
ールの同じ或いは異なる200μ以下の厚さの合成紙基
材がそれぞれコーティング及びラミネーティングの発送
部1’5’に置かれ、その中、コーティングの発送部
1’に置かれた基材は凹版コーティングローラ2’によ
りグルータンク3’中のグルーをコーティングされ、グ
ルーコーティング後の基材は乾燥機4’に送られて乾燥
温度30〜70℃で乾燥され、グルー中の溶剤が除去さ
れ、さらにグルー中の溶剤が除去された後の基材が40
〜70℃のラミネーティングローラ6’に送られ、もう
一つの発送部であるラミネーティング発送部5’より発
送されたもう一つの同じ或いは異なる厚さの基材とのラ
ミネーティングが進行され、両者がラミネーティングさ
れた後、巻取り機7’による巻取りが進行され、こうし
て本発明の厚さ200μ以上の製品が完成する。 8.表面処理装置(図4)は、図2の装置により生産さ
れた厚さ200μ以下の基材を、図3の装置によりラミ
ネーティングして厚さ200μ以上とした基材に対し
て、紙面処理を行い、多数の微細孔量を有し孔串接程度
の極めて良好な天然紙のような紙面層を形成する。本装
置は全部で4組の凹版コーティングローラを有して、基
材の両面に対してオンライン方式でコーティングを行
う。該装置において、厚さ200μ以上或いは以下の基
材がコーティング発送部1”に置かれ、さらに第1凹版
コーティングローラ2”で紙面処理剤が基材の表面にコ
ーティングされ、第1回目の紙面処理がなされ、第1回
目の紙面処理後の基材が、第1凹版コーティングローラ
と第2凹版コーティングローラ間に設置された乾燥設備
3”で乾燥され、さらに第2凹版コーティングローラ
4”により基材に対する第2回目の紙面処理がなされ
る。最後に、こうして第2回目の紙面処理を終えた後の
基材が大きさ20Mの乾燥設備の下層乾燥区5”に送ら
れ、完全に乾燥されて紙面の溶剤が完全に揮発させられ
る。以上のステップにより第1面の紙面処理が完成す
る。この第1面の紙面処理と同じステップを経て、第1
面の紙面処理を終えた基材に対して、第3凹版コーティ
ングローラー6”、乾燥設備7”、第4凹版コーティン
グローラ8”、最後に20Mの乾燥設備の上層乾燥区
9”を経ての第2面紙面処理が進行され、最後に巻取り
機10”による巻取りが完成する。本装置は各面、二組
の凹版コーティングローラで、両面オンライン方式でコ
ーティングを行う装置であり、製品の用途により片面或
いは両面へのコーティングを進行でき、また各面に対し
て1或いは2、3、4回の紙面処理を施すことができ
る。凹版コーティングローラの凹版深さは15μから6
0μとされ、網目は100メッシュから400メッシュ
までのものが組み合わせられる。且つ凹版コーティング
ローラは平版コーティングローラに代替可能である。 9.プレススムージング装置(5)は、図4の表面処理
装置によるコーティング処理を終えた200μ以上或い
は以下の基材の紙面に対して、プレススムージング処理
を行い、紙面を平滑(低粗造度)で高光沢(紙面のトッ
プコーティング材の配分によりスノーホワイト紙とする
ことも可能)のものとする。本装置は、二組の金属ロー
ラとプラスチックローラで構成されたプレススムージン
グ装置を含み、その工程設備も表面処理機と連接されて
オンライン生産できるようにしてある。コーティング後
の半製品はプレススムージング発送部1aに置かれ、該
半製品に対して、まず、第1金属ローラが上、第1プラ
スチックローラが下に組み合わされた第1プレススムー
ジング装置2aで第1プレススムージング処理が施さ
れ、続いて、第2金属ローラが下、第2プラスチックロ
ーラが上に組み合わされた第2プレススムージング装置
3aで第2プレススムージング処理が施され、最後に第
1、第2プレススムージング処理後の半製品が巻取り機
4aで巻き取られる。
【0034】さらに本発明の技術内容を詳しくご理解い
ただくために、以下にいくつかの実施例を挙げて説明す
る。以下の実施例により、書写用、印刷用、包装用及び
その他の用途の合成紙が提供されるが、以下の実施例は
本発明の請求範囲を限定するものではない。
【0035】
【実施例】実施例1: 厚さ200μ以下の両面印刷速
乾型二軸延伸ポリプロピレン合成紙 ポリプロピレン(MFI:2−3)60重量%及び静電
防止剤2重量%をミキサで混合して主押出し機のホッパ
より進入させ、別に炭酸カルシウム粉末30重量%と二
酸化チタン8重量%をそれぞれ二つのサイドフィーダー
で主押出し機に進入させ、別にポリプロピレン99重量
%、粘着防止剤1重量%をミキサで混合後、二台の副押
出し機に進入させ、並びに押出し機の温度180〜28
0℃の下で、三層共押出し方式でTダイヘッドで押し出
し、冷却ローラで15〜80℃の温度の下でポリプロピ
レン基材を冷却成形し、さらに縦向き延伸装置に進入さ
せ、120〜150℃の下で予熱してから5倍に縦向き
延伸し、延伸後にアニーリング冷却し、冷却後、さらに
横向き延伸装置に進入させ、温度設定150〜185℃
の下で予熱し、さらに9倍に横向き延伸し、延伸後さら
にアニーリング冷却し、基材の回縮率を制御し、横向き
延伸装置を離れた基材に対して、さらにコロナ処理を行
い、基材がコーティング後に良好な紙面層強固度を得ら
れるようにし、最後に巻取り機で巻取り、以上により厚
さ200μ以下の基材を獲得する。厚さ130μの両面
印刷速乾型二軸延伸ポリプロピレン合成紙の基材に対し
て、表面処理機で紙面の上面にトップコーティングと底
面にアンダーコーティングの合計8μ厚さのコーティン
グ処理を行う実施例を以下に説明する(各面に対して二
組のコーティングローラーを使用し、両面に対するコー
ティングをオンラインで行う)。130μの基材をコー
ティング発送部に置き、その上面に対して180メッシ
ュ25μ凹版深さの第1凹版コーティングローラによ
り、塩化ポリプロピレン樹脂5重量%、炭酸カルシウム
40重量%、白土5重量%、二酸化チタン3重量%、ト
ルエン41.7重量%、静電防止液1重量%、紫外線吸
収剤0.2重量%及び酸化剤0.1重量%からなるアン
ダーコーティング剤で基材の正面に対するアンダーコー
ティングを進行し、さらにローラセット間乾燥設備で1
00〜150℃で乾燥させ、乾燥後に、さらに150メ
ッシュ、35μ凹版深さの第2凹版コーティングローラ
で、アクリルエステル樹脂液(固形分40%)15重量
%、澱粉3重量%、発泡防止剤0.3重量%、耐水剤
0.5重量%、潤滑剤1重量%、炭酸カルシウム10重
量%、白土40重量%、二酸化チタン2重量%、染料
0.05重量%、アンモニア水0.5重量%、純水2
7.65重量%からなるトップコーティング材で器材の
正面に対するトップコーティングを進行し、さらに20
M大乾燥装置で100〜150℃で完全乾燥し、すでに
正面に対するアンダーコーティングとトップコーティン
グを完了した基材を150メッシュ、35μ凹版深さの
第3凹版コーティングローラで、第1凹版コーティング
ローラで使用したアンダーコーティング材を利用して基
材の反面に対するアンダーコーティングを進行した後、
さらに乾燥設備で100〜150℃で乾燥した後、さら
に150メッシュ、35μ凹版深さの第4凹版コーティ
ングローラで、第2凹版コーティングローラで使用した
のと同じトップコーティング材を使用して基材の反面に
対するトップコーティングを進行し、その後、26M大
乾燥装置で100〜150℃で完全乾燥し、最後に巻取
り機で巻き取る。コーティング完了後の半製品をプレス
スムージング装置の発送部に置き、二組の、180℃に
温度設定されて線圧50Kg/mmに圧力設定された金
属ローラとプラスチックローラからなるローラセットに
より、正面と反面に対するプレススムージング処理後、
さらに巻取り機で巻取り、完成する。以上の方法で14
0μ厚さの両面に高光沢度を有する印刷速乾型の二軸延
伸ポリプロピレン合成紙が得られる。その印刷乾燥性は
極めて良好で、約2分以内で印刷層外層が乾燥し、20
分以内で印刷層が完全に乾燥し、且つ紙面光沢は70%
以上に達し、粗造度は0.5μであり、書写、印刷、包
装など各種の紙の用途に使用できるものとされる。本発
明の合成紙の物性は表1に示されるとおりである。
【0036】実施例2: 厚さ200μ以上の両面印刷
速乾型二軸延伸ポリプロピレン合成紙 厚さ280μ(200μ以上)の両面印刷速乾型二軸延
伸ポリプロピレン合成紙を、ラミネーティング機と表面
処理機を利用して完成する実施例は以下のとおりであ
る。二つのロールの135μ基材をそれぞれコーティン
グとラミネーティングの発送部に置く(図3の1’、
5’)。コーティング発送部1’の135μ厚さの基材
に対して、175線35μ凹版深さの凹版コーティング
ローラ2’を利用してグルータンク3’中のグルーをコ
ーティングする。グルーコーティング後の135μ厚さ
の基材を乾燥温度70〜100℃、10メートル長さの
乾燥機4’内に送り込み、グルー中の溶剤を除去し、さ
らにグルー中の溶剤除去後の135μ厚さの基材に対し
て、40〜50℃のラミネーティングローラ6’部分
で、ラミネーティング発送部5’より発送されたもう一
つの135μ厚さの基材とのラミネーティングを進行
し、ラミネーティング後の170μ厚さの基材を巻取り
機で巻取り、表面処理機で紙面処理を行う。さらに実施
例1で述べたアンダーコーティング、トップコーティン
グを、その材料配分、コーティング条件、及びプレスス
ムージング条件を以て進行して完成する。こうして得ら
れた280μ厚さの両面に高光沢度を有する印刷速乾型
の二軸延伸ポリプロピレン合成紙の物性は、表1に示さ
れる。
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の方法ではサイドフィーダーを採
用して単独で無機フィラーを直接押出し機に供給し、周
知の技術における無機フィラーと樹脂を先にマスターバ
ッチに製造してさらにPP樹脂と混合後に押出し機に供
給するという過程をなくしており、作業ステップ数の省
略と製造コストの削減を達成している。
【0038】本発明の方法中のプレススムージング処理
では、プレススムージング装置として、塗布素材を加熱
し軟化させてプレススムージングする加熱軟化プレスス
ムージング機を使用することで、良好な低平滑度、高光
沢度及び低比重の要求を達成している。且つそれにより
得られた紙面の孔量と孔の串接程度はアート紙に匹敵
し、その印刷速乾性でも伝統的な合成紙よりも優れてい
る。また本発明の方法により得られた合成紙は、その粗
造度が0.5μに達し、良好な低平滑性紙面を有するも
のとされて、高い印刷解析度を達成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造されたポリプロピレン合成紙
の実施例の断面図である。
【図2】本発明の200μ厚さ以下の基材製造装置であ
る。
【図3】本発明のラミネート装置である。
【図4】本発明の表面処理装置である。
【図5】本発明のプレススムージング装置である。
【図6】本発明の超プレススムージング装置である。
【符号の説明】
A 密度を下げる発泡層 B 紙面処理剤の接着層 C コーティング材層 1 押出し機装置 2 冷却成形装置 3 縦向き延伸装置 4 横向き延伸装置 5 コロナ処理装置 6 巻取り装置 1’ コーティング発送部 2’ 凹版コーティングローラ 3’ グルータンク 4’ 乾燥機 5’ ラミネーティング発送部 6’ ラミネーティングローラ 7’ 巻取り機 1” コーティング発送部 2” 第1凹版コーティングローラ 3” ローラ間乾燥設備 4” 第2凹版コーティングローラ 5” 乾燥設備の下層乾燥区 6” 第3凹版コーティングローラ 7” ローラ間乾燥設備 8” 第5凹版コーティングローラ 9” 乾燥設備の上層乾燥区 10” 巻取り機 1a プレススムージング発送部 2a 第1プレススムージング装置 3a 第2プレススムージング装置 4a プレススムージング巻取り機 1b プレススムージング発送部 2b プレススムージング装置 3b プレススムージング巻取り機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08L 23/12 C08L 23/12 C09D 123/28 C09D 123/28 133/08 133/08 B29K 23:00 105:16 B29L 9:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイソタクチック度96%以上の高結晶
    性ポリプロピレン(MFI:0.5〜6)50〜90重
    量%と静電防止剤0〜5重量%をホッパより180〜2
    80℃に温度設定された主押出し機に進入させ、炭酸カ
    ルシウム10〜40重量%、二酸化チタン0〜10重量
    %を二つのフィーダーよりそれぞれ上記主押出し機に進
    入させてポリプロピレン樹脂混合物を押出し、ポリプロ
    ピレン95〜99.5重量%、粘着防止剤0.5〜5重
    量%からなる樹脂混合物を、180〜280℃に温度設
    定された二台の副押出し機より押し出して、上記主押出
    し機と二台の副押出し機それぞれにより押出された物を
    合流させて一つのTダイヘッドで押し出して三層からな
    るシート状の基材を形成し、該基材を、15〜80℃の
    冷却ローラで冷却成形した後、二軸延伸し、該二軸延伸
    は、先に120〜150℃で予熱して、縦向き延伸の
    後、アニーリング処理することで縦向きに3〜7倍に延
    伸した後、さらに130〜190℃で予熱し、横向き延
    伸してアニーリング処理することで横向きに5〜12倍
    に延伸することを以てなし、さらに該基材に対して20
    〜150KW効率の下で高周波コロナ処理を行い、さら
    に巻取り機で巻取り厚さ200μ以下の基材となし、別
    に、塩化ポリプロピレン樹脂5〜20重量%、アクリル
    酸エステル樹脂0〜5重量%、炭酸カルシウム0〜40
    重量%、白土粉0〜40重量%、二酸化チタン0〜5重
    量%、トルエン31〜50重量%、静電防止液0〜3重
    量%、紫外線吸収剤0.1〜0.3重量%、酸化防止剤
    0.1〜0.3重量%からなるアンダーコーティング材
    で、100〜400メッシュ、凹版深さ60〜10μの
    凹版コーティングローラで第1段階の紙面処理であるア
    ンダーコーティングを行い、その後、アクリル酸エステ
    ル樹脂水溶液10〜20重量%、発泡防止剤0.2〜
    0.5重量%、炭酸カルシウム0〜48重量%、白土粉
    0〜45重量%、二酸化チタン0〜5重量%、耐水化剤
    (water resistant agent)0.
    2〜0.7重量%、潤滑剤0.5〜2重量%、澱粉0〜
    6重量%、アンモニア水0.2〜0.8重量%、螢光塗
    料0.01〜0.1重量%、純水26〜30重量%から
    なるトップコーティング材で、すでにアンダーコーティ
    ングを施した上記基材に対して、100〜400メッシ
    ュ、凹版深さ60〜10μの凹版コーティングローラで
    凹版コーティングローラを利用して第2段階の紙面処理
    であるトップコーティングを行い、厚さ200μ以下の
    合成紙の半完成品を得て、該半完成品の両面にさらに加
    熱金属ローラと耐高温プラスチックローラからなるプレ
    ススムージング装置で、温度40〜200℃、線圧力1
    0〜500Kg/mmでプレススムージング処理を行っ
    た後、さらに巻取り機で巻き取って厚さ200μ以下の
    合成紙となす、以上の構成からなる、高光沢度と印刷速
    乾性を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1の高光沢度と印刷速乾性を有す
    る二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方法において、
    得られた厚さ200μ以下の合成紙の二つのロールをそ
    れぞれラミネート装置のコーティング発送部とラミネー
    ティング発送部に置き、コーティング発送部に置いた基
    材にグルーをコーティングした後、乾燥させ、ラミネー
    ティング発送部に置かれた基材とラミネーティングし
    て、厚さ200μ以上の基材とした後、巻取り機で巻取
    り、請求項1の高光沢度と印刷速乾性を有する二軸延伸
    ポリプロピレン合成紙の製造方法におけるものと同じ材
    料、条件と方法によるアンダーコーティングとトップコ
    ーティング処理と、プレススムージング処理を行い、厚
    さ200μ以上の合成紙を得る、高光沢度と印刷速乾性
    を有する二軸延伸ポリプロピレン合成紙の製造方法。
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