JP2968357B2 - 光学的ローパスフィルタ - Google Patents
光学的ローパスフィルタInfo
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- JP2968357B2 JP2968357B2 JP3369291A JP3369291A JP2968357B2 JP 2968357 B2 JP2968357 B2 JP 2968357B2 JP 3369291 A JP3369291 A JP 3369291A JP 3369291 A JP3369291 A JP 3369291A JP 2968357 B2 JP2968357 B2 JP 2968357B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオムービー、電子ス
チルカメラなどの単板式固体撮像装置に用いられる光学
的ローパスフィルタに関する。
チルカメラなどの単板式固体撮像装置に用いられる光学
的ローパスフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオムービー、電子スチルカメラなど
の単板式固体撮像装置は、不連続に、かつ規則正しく配
置された画素を有する固体撮像素子を備えており、画素
のピッチに対応する高周波数成分が含まれている被写体
からは、偽信号が発生する。また、カラーの単板式固体
撮像装置は、上記固体撮像素子に加えて色フィルタアレ
イを備え、これにより色信号を得ており、色フィルタア
レイのピッチに対応する高周波数成分が含まれている被
写体からは偽色信号が発生する。そのため、単板式固体
撮像装置の光学系には、偽信号および偽色信号の発生を
防ぐために、固体撮像素子単独または、固体撮像素子と
色フィルタアレイとの組合せからなる固体撮像手段の光
入射面側に、光学的ローパスフィルタが設置されてい
る。
の単板式固体撮像装置は、不連続に、かつ規則正しく配
置された画素を有する固体撮像素子を備えており、画素
のピッチに対応する高周波数成分が含まれている被写体
からは、偽信号が発生する。また、カラーの単板式固体
撮像装置は、上記固体撮像素子に加えて色フィルタアレ
イを備え、これにより色信号を得ており、色フィルタア
レイのピッチに対応する高周波数成分が含まれている被
写体からは偽色信号が発生する。そのため、単板式固体
撮像装置の光学系には、偽信号および偽色信号の発生を
防ぐために、固体撮像素子単独または、固体撮像素子と
色フィルタアレイとの組合せからなる固体撮像手段の光
入射面側に、光学的ローパスフィルタが設置されてい
る。
【0003】光学的ローパスフィルタとしては、通常、
3枚以上の水晶板と1枚の赤外線遮断フィルタとが積層
されてなるものが用いられているが、この積層構造を有
する光学的ローパスフィルタは、量産性に劣り、高価で
あるという問題点を有している。
3枚以上の水晶板と1枚の赤外線遮断フィルタとが積層
されてなるものが用いられているが、この積層構造を有
する光学的ローパスフィルタは、量産性に劣り、高価で
あるという問題点を有している。
【0004】上記の問題点を解決するために,図10に
示すような回折格子20からなる光学的ローパスフィル
タが開発されている(特公昭49-20105号公報、特開昭48
-53741号公報および特公昭57-42849号公報参照)。図1
0の矩形波状の断面形状を有する回折格子20からなる
光学的ローパスフィルタのMTF(Modulation Trans-fe
r Function) 特性を図11に示す。回折格子20の周期
をdで表し、回折格子20の凸部の幅をaで表し、回折
格子20の格子面21と、光入射面である固体撮像素子
面またはこの面上に形成された色フィルタアレイ面(以
下、これらを撮像面と総称する。)との間隔をbで表
し、入射光の波長をλで表すとき、図11のMTF特性
に示される遮断周波数faおよびfbは下記の式で表され
る。
示すような回折格子20からなる光学的ローパスフィル
タが開発されている(特公昭49-20105号公報、特開昭48
-53741号公報および特公昭57-42849号公報参照)。図1
0の矩形波状の断面形状を有する回折格子20からなる
光学的ローパスフィルタのMTF(Modulation Trans-fe
r Function) 特性を図11に示す。回折格子20の周期
をdで表し、回折格子20の凸部の幅をaで表し、回折
格子20の格子面21と、光入射面である固体撮像素子
面またはこの面上に形成された色フィルタアレイ面(以
下、これらを撮像面と総称する。)との間隔をbで表
し、入射光の波長をλで表すとき、図11のMTF特性
に示される遮断周波数faおよびfbは下記の式で表され
る。
【0005】a≦d/2のとき、 fa=a/bλ (1) fb=(d−a)/bλ (2) d/2<a<dのとき、 fa=(d−a)/bλ (3) fb=a/bλ (4)
【0006】偽信号を発生させる被写体が有する空間周
波数は、固体撮像素子の画素周期によって決まり、また
偽色信号を発生させる被写体が有する空間周波数は、色
フィルタアレイの一組の周期によって決まる。これらの
空間周波数が遮断されるように遮断周波数faおよびfbを
設定し、その値に応じて式(1) および式(2) 、または式
(3) および式(4) を用いて上記のd,aおよびbを求め
る。このようにして得られた回折格子を光学的ローパス
フィルタとして用いれば、偽信号および偽色信号の発生
を防ぐことができる。
波数は、固体撮像素子の画素周期によって決まり、また
偽色信号を発生させる被写体が有する空間周波数は、色
フィルタアレイの一組の周期によって決まる。これらの
空間周波数が遮断されるように遮断周波数faおよびfbを
設定し、その値に応じて式(1) および式(2) 、または式
(3) および式(4) を用いて上記のd,aおよびbを求め
る。このようにして得られた回折格子を光学的ローパス
フィルタとして用いれば、偽信号および偽色信号の発生
を防ぐことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の回折格子からな
る光学的ローパスフィルタが有する遮断周波数は、上記
の式(1) ないし式(4) により明らかなように、回折格子
20と撮像面との間隔bの値によって変化する。遮断周
波数が予め設定された上記の値からずれた場合には、偽
信号および/または偽色信号が発生することがあるの
で、回折格子20と撮像面との間隔bが正確に所定値に
なるように回折格子と固体撮像手段とを配置する必要が
ある。しかしながら、上記の間隔bは小さく、通常、5
〜 500ミクロンの範囲にあり、正確な位置に配置するこ
とは困難である。
る光学的ローパスフィルタが有する遮断周波数は、上記
の式(1) ないし式(4) により明らかなように、回折格子
20と撮像面との間隔bの値によって変化する。遮断周
波数が予め設定された上記の値からずれた場合には、偽
信号および/または偽色信号が発生することがあるの
で、回折格子20と撮像面との間隔bが正確に所定値に
なるように回折格子と固体撮像手段とを配置する必要が
ある。しかしながら、上記の間隔bは小さく、通常、5
〜 500ミクロンの範囲にあり、正確な位置に配置するこ
とは困難である。
【0008】また、一定の間隔bを介して固体撮像手段
上に光学的ローパスフィルタを接着する際、そのたびに
接着剤を接着面に塗布するのは、作業が煩雑であるし、
接着剤が不測に固体撮像手段または光学的ローパスフィ
ルタに付着して、これを汚染するおそれもある。
上に光学的ローパスフィルタを接着する際、そのたびに
接着剤を接着面に塗布するのは、作業が煩雑であるし、
接着剤が不測に固体撮像手段または光学的ローパスフィ
ルタに付着して、これを汚染するおそれもある。
【0009】本発明の目的は、光学的ローパスフィルタ
を構成する回折格子と、固体撮像手段の撮像面との間隔
を正確に保って、偽信号および/または偽色信号を効果
的に遮断し、かつ固体撮像手段への接着が容易な回折格
子からなる光学的ローパスフィルタを提供することにあ
る。
を構成する回折格子と、固体撮像手段の撮像面との間隔
を正確に保って、偽信号および/または偽色信号を効果
的に遮断し、かつ固体撮像手段への接着が容易な回折格
子からなる光学的ローパスフィルタを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光学的ローパスフィルタには、固体撮像手
段の撮像面と回折格子との間に介在して回折格子の遮断
周波数が予め設定された値からずれることにより生ずる
偽信号および/または偽色信号を発生させないように両
者を所定の間隔をおいて対向させるスペーサが、上記回
折格子に一体化されており、スペーサにおける回折格子
と反対側の端面に、室温で固体であり、昇温によって軟
化して接着能を発現する接着剤が塗布されている。上記
接着剤は、上記スペーサの外側の回折格子上に塗布され
る場合もある。また、別の解決手段によれば、固体撮像
手段の撮像面と回折格子との間に所定の間隔をおいた状
態で固体撮像手段と回折格子とを固定する、室温で固体
であり、昇温によって軟化して接着能を発現する接着剤
が、回折格子上に塗布されており、上記接着剤中に、上
記間隔に対応するスペーサが含まれている。
に、本発明の光学的ローパスフィルタには、固体撮像手
段の撮像面と回折格子との間に介在して回折格子の遮断
周波数が予め設定された値からずれることにより生ずる
偽信号および/または偽色信号を発生させないように両
者を所定の間隔をおいて対向させるスペーサが、上記回
折格子に一体化されており、スペーサにおける回折格子
と反対側の端面に、室温で固体であり、昇温によって軟
化して接着能を発現する接着剤が塗布されている。上記
接着剤は、上記スペーサの外側の回折格子上に塗布され
る場合もある。また、別の解決手段によれば、固体撮像
手段の撮像面と回折格子との間に所定の間隔をおいた状
態で固体撮像手段と回折格子とを固定する、室温で固体
であり、昇温によって軟化して接着能を発現する接着剤
が、回折格子上に塗布されており、上記接着剤中に、上
記間隔に対応するスペーサが含まれている。
【0011】
【作用】本発明によれば、スペーサが、固体撮像手段の
撮像面と光学的ローパスフィルタとの間隔を正確に保持
する。また、光学的ローパスフィルタには予め接着剤が
付着しているので、接着工程での接着が容易である。し
かも、接着工程で固体撮像手段と光学的ローパスフィル
タの接着面に接着剤を塗布する必要がないので、この塗
布によって固体撮像手段と光学的ローパスフィルタを汚
染するおそれもない。
撮像面と光学的ローパスフィルタとの間隔を正確に保持
する。また、光学的ローパスフィルタには予め接着剤が
付着しているので、接着工程での接着が容易である。し
かも、接着工程で固体撮像手段と光学的ローパスフィル
タの接着面に接着剤を塗布する必要がないので、この塗
布によって固体撮像手段と光学的ローパスフィルタを汚
染するおそれもない。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 本発明の光学的ローパスフィルタの概略断面図を図1に
示す。この光学的ローパスフィルタ1は回折格子からな
り、その格子面11上に、感光性樹脂を光パターニング
することによって、一定の厚みを有するスペーサ2が形
成されて一体化されており、このスペーサ2における格
子面1aと反対側の端面2aに、接着剤3が塗布されて
いる。この接着剤3は、室温では固体であるが、加熱し
て昇温することにより軟化して接着能を発現するもので
あり、例えばエポキシ系、酢酸ビニル系、アクリル系、
スチレン系、セルロース系、ポリアミド系、アルキド
系、フェノール系、レゾルシノール系、ユリア系、メラ
ミン系、フラン系、不飽和ポリエステル系、シリコーン
系などの樹脂からなる。スペーサ2は、後述する固体撮
像素子に接着する際の撮像領域を除く部分に形成されて
おればよく、形状は線状であっても点状であっても構わ
ないし、平面上でロの字型に形成されても良い。また、
接着剤3は、スペーサ2の端面2aの全領域に塗布され
ていても良いし、部分的に塗布されていても構わない。
る。 実施例1 本発明の光学的ローパスフィルタの概略断面図を図1に
示す。この光学的ローパスフィルタ1は回折格子からな
り、その格子面11上に、感光性樹脂を光パターニング
することによって、一定の厚みを有するスペーサ2が形
成されて一体化されており、このスペーサ2における格
子面1aと反対側の端面2aに、接着剤3が塗布されて
いる。この接着剤3は、室温では固体であるが、加熱し
て昇温することにより軟化して接着能を発現するもので
あり、例えばエポキシ系、酢酸ビニル系、アクリル系、
スチレン系、セルロース系、ポリアミド系、アルキド
系、フェノール系、レゾルシノール系、ユリア系、メラ
ミン系、フラン系、不飽和ポリエステル系、シリコーン
系などの樹脂からなる。スペーサ2は、後述する固体撮
像素子に接着する際の撮像領域を除く部分に形成されて
おればよく、形状は線状であっても点状であっても構わ
ないし、平面上でロの字型に形成されても良い。また、
接着剤3は、スペーサ2の端面2aの全領域に塗布され
ていても良いし、部分的に塗布されていても構わない。
【0013】図2は、この光学的ローパスフィルタ1
を、色フィルタアレイを有しない固体撮像手段である固
体撮像素子6上に接着した一例を示す。開口部を保護板
4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6が
設置されており、その上に、つまり光入射側に、本発明
の光学的ローパスフィルタ1が接着されている。加熱、
加圧して接着する際に余分な接着剤がはみ出ることによ
って、本来のスペーサ2の一定の厚みを保っており、こ
れによって、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ロー
パスフィルタ1の格子面11とが、所定の間隔bを保っ
て対向している。ここで、光学的ローパスフィルタ1お
よび接着剤3は、固体撮像素子6の撮像領域62を除く
部分に位置している。また、光学的ローパスフィルタ1
の固定を強固にするために、光学的ローパスフィルタ1
とパッケージ5を別途接着剤にて固定しても良い。
を、色フィルタアレイを有しない固体撮像手段である固
体撮像素子6上に接着した一例を示す。開口部を保護板
4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6が
設置されており、その上に、つまり光入射側に、本発明
の光学的ローパスフィルタ1が接着されている。加熱、
加圧して接着する際に余分な接着剤がはみ出ることによ
って、本来のスペーサ2の一定の厚みを保っており、こ
れによって、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ロー
パスフィルタ1の格子面11とが、所定の間隔bを保っ
て対向している。ここで、光学的ローパスフィルタ1お
よび接着剤3は、固体撮像素子6の撮像領域62を除く
部分に位置している。また、光学的ローパスフィルタ1
の固定を強固にするために、光学的ローパスフィルタ1
とパッケージ5を別途接着剤にて固定しても良い。
【0014】実施例2 本発明の光学的ローパスフィルタの他の例の概略断面図
を図3に示す。この光学的ローパスフィルタ1は回折格
子からなり、その格子面11上に、感光性樹脂を光パタ
ーンニングすることによって、一定の厚みを有するスペ
ーサ2が形成されて一体化されており、このスペーサ2
の外側の格子面11上に接着剤3が塗布されている。こ
の接着剤3は、室温では固体であるが、加熱して昇温す
ることにより軟化して接着能を発現するものである。ス
ペーサ2は、固体撮像素子に接着する際の撮像領域を除
く部分に形成されておればよく、形状は線状であっても
点状であっても構わないし、平面上でロの字型に形成さ
れても良い。また、接着剤3はスペーサ2の端面2aに
かからない範囲で、スペーサ2の外側に適宜塗布されて
おれば良い。
を図3に示す。この光学的ローパスフィルタ1は回折格
子からなり、その格子面11上に、感光性樹脂を光パタ
ーンニングすることによって、一定の厚みを有するスペ
ーサ2が形成されて一体化されており、このスペーサ2
の外側の格子面11上に接着剤3が塗布されている。こ
の接着剤3は、室温では固体であるが、加熱して昇温す
ることにより軟化して接着能を発現するものである。ス
ペーサ2は、固体撮像素子に接着する際の撮像領域を除
く部分に形成されておればよく、形状は線状であっても
点状であっても構わないし、平面上でロの字型に形成さ
れても良い。また、接着剤3はスペーサ2の端面2aに
かからない範囲で、スペーサ2の外側に適宜塗布されて
おれば良い。
【0015】図4は、この光学的ローパスフィルタ1を
固体撮像素子6上に接着した一例である。開口部を保護
板4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6
が設置されており、その光入射面側に本発明の光学的ロ
ーパスフィルタ1が接着されている。加熱、加圧して接
着する際に、スペーサ2の端面2a上に接着剤3が入り
込まないので、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ロ
ーパスフィルタ1の格子面11とが、所定の間隔bを保
って固定されている。ただしこの時、接着剤3はスペー
サ2の厚さよりも厚く塗布されなければならない。ま
た、光学的ローパスフィルタ1の固定を強固にするため
に、光学的ローパスフィルタ1とパッケージ5を別途接
着剤にて固定しても良い。
固体撮像素子6上に接着した一例である。開口部を保護
板4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6
が設置されており、その光入射面側に本発明の光学的ロ
ーパスフィルタ1が接着されている。加熱、加圧して接
着する際に、スペーサ2の端面2a上に接着剤3が入り
込まないので、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ロ
ーパスフィルタ1の格子面11とが、所定の間隔bを保
って固定されている。ただしこの時、接着剤3はスペー
サ2の厚さよりも厚く塗布されなければならない。ま
た、光学的ローパスフィルタ1の固定を強固にするため
に、光学的ローパスフィルタ1とパッケージ5を別途接
着剤にて固定しても良い。
【0016】図5に、図3に示した光学的ローパスフィ
ルタ1の固体撮像素子6への設置の別の例を示す。開口
部を保護板4で封止されていて、内部に段部51を有す
るパッケージ5内に、固体撮像素子6が設置されてお
り、その上に本発明の光学的ローパスフィルタ1が、ス
ペーサ2を介して、固体撮像素子6との間に所定の間隔
bを保って配置されている。このとき、光学的ローパス
フィルタ1は、接着剤3で該パッケージの段部51に接
着されている。またこの時、図6に示すように、パッケ
ージ5の段部の代りに、開口部52に接着されていても
良い。しかしこの時には、光学的ローパスフィルタ1が
保護板も兼ねるので、接着はロの字型に封じるようにな
されねばならない。
ルタ1の固体撮像素子6への設置の別の例を示す。開口
部を保護板4で封止されていて、内部に段部51を有す
るパッケージ5内に、固体撮像素子6が設置されてお
り、その上に本発明の光学的ローパスフィルタ1が、ス
ペーサ2を介して、固体撮像素子6との間に所定の間隔
bを保って配置されている。このとき、光学的ローパス
フィルタ1は、接着剤3で該パッケージの段部51に接
着されている。またこの時、図6に示すように、パッケ
ージ5の段部の代りに、開口部52に接着されていても
良い。しかしこの時には、光学的ローパスフィルタ1が
保護板も兼ねるので、接着はロの字型に封じるようにな
されねばならない。
【0017】実施例3 本発明の光学的ローパスフィルタのさらに他の例の概略
断面図を図7に示す。この光学的ローパスフィルタ1は
回折格子からなり、その格子面11上に、接着剤3が塗
布されている。この接着剤3は、室温では固体である
が、加熱して昇温することにより軟化して接着能を発現
するものである。この接着剤3中には、球状のスペーサ
として、一定の直径を有するガラスビーズ2Aが含まれ
ている。このとき、接着剤3の厚みは、ガラスビーズ2
Aの直径よりも大きくなければならない。
断面図を図7に示す。この光学的ローパスフィルタ1は
回折格子からなり、その格子面11上に、接着剤3が塗
布されている。この接着剤3は、室温では固体である
が、加熱して昇温することにより軟化して接着能を発現
するものである。この接着剤3中には、球状のスペーサ
として、一定の直径を有するガラスビーズ2Aが含まれ
ている。このとき、接着剤3の厚みは、ガラスビーズ2
Aの直径よりも大きくなければならない。
【0018】上記接着剤3は、固体撮像素子6に接着す
る際の撮像領域を除く部分に塗布されておればよく、形
状は線状であっても点状であっても構わないし、平面上
でロの字型に塗布されても良い。また、ガラスビーズ2
Aの代わりに、円柱状のスペーサとして、一定の直径を
有するガラスロッド、一定の一辺の長さを有するガラス
からなる直方体などを用いても良い。また、これらビー
ズ、ロッド、直方体などの材質は、ガラス以外にも、セ
ラミック、プラスチック等であっても良い。
る際の撮像領域を除く部分に塗布されておればよく、形
状は線状であっても点状であっても構わないし、平面上
でロの字型に塗布されても良い。また、ガラスビーズ2
Aの代わりに、円柱状のスペーサとして、一定の直径を
有するガラスロッド、一定の一辺の長さを有するガラス
からなる直方体などを用いても良い。また、これらビー
ズ、ロッド、直方体などの材質は、ガラス以外にも、セ
ラミック、プラスチック等であっても良い。
【0019】図8は、この光学的ローパスフィルタ1を
固体撮像素子6上に接着した一例である。開口部を保護
板4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6
が設置されており、その光入射面側に本発明の光学的ロ
ーパスフィルタ1が接着されている。上記ビーズ2Aの
直径は、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ローパス
フィルタ1の格子面11との間隔bに対応しており、こ
れによって、両面61、11が、ビーズ2Aの直径にし
たがって所定の間隔bを保って対向している。
固体撮像素子6上に接着した一例である。開口部を保護
板4で封止されているパッケージ5内に固体撮像素子6
が設置されており、その光入射面側に本発明の光学的ロ
ーパスフィルタ1が接着されている。上記ビーズ2Aの
直径は、固体撮像素子6の撮像面61と光学的ローパス
フィルタ1の格子面11との間隔bに対応しており、こ
れによって、両面61、11が、ビーズ2Aの直径にし
たがって所定の間隔bを保って対向している。
【0020】このように、スペーサ2Aが球状または円
柱状の場合には、直方体の場合と異なり、スペーサ2A
と光学的ローパスフィルタ1または固体撮素子6との間
に接着剤3が入り込みにくいので、スペーサ2Aの外径
によって、上記所定の間隔bが正確に保持される利点が
ある。
柱状の場合には、直方体の場合と異なり、スペーサ2A
と光学的ローパスフィルタ1または固体撮素子6との間
に接着剤3が入り込みにくいので、スペーサ2Aの外径
によって、上記所定の間隔bが正確に保持される利点が
ある。
【0021】ところで、この発明の光学的ローパスフィ
ルタ1は、固体撮像素子6の表面に色フィルタアレイ1
3を設けた固体撮像手段に取り付けることもできる。そ
の一例を図9に示す。同図において、光学的ローパスフ
ィルタ1は、図1に示した実施例と同一のものであり、
この光学的ローパスフィルタ1が、光フィルタアレイ面
である撮像面14に接着されている。
ルタ1は、固体撮像素子6の表面に色フィルタアレイ1
3を設けた固体撮像手段に取り付けることもできる。そ
の一例を図9に示す。同図において、光学的ローパスフ
ィルタ1は、図1に示した実施例と同一のものであり、
この光学的ローパスフィルタ1が、光フィルタアレイ面
である撮像面14に接着されている。
【0022】また、上記各実施例において、光学的ロー
パスフィルタ1の格子面11は、固体撮像素子6および
/または色フィルタアレイ13とは対向しない位置とな
る、つまり、各図において格子面11が光学的ローパス
フィルタ1の上面となる場合もあり、その場合、勿論、
スペーサ2は回折格子1における格子面11とは反対側
の面(下面)に一体化される。
パスフィルタ1の格子面11は、固体撮像素子6および
/または色フィルタアレイ13とは対向しない位置とな
る、つまり、各図において格子面11が光学的ローパス
フィルタ1の上面となる場合もあり、その場合、勿論、
スペーサ2は回折格子1における格子面11とは反対側
の面(下面)に一体化される。
【0023】なお、光学的ローパスフィルタ1は、図1
0に示したように1方向、または、図示しないが、互い
に交差する2方向の格子を有しており、該格子は矩形波
状、台形波状などの断面形状を有する。好ましい格子の
深さh(図10)は0.1〜1ミクロンである。固体撮
像素子6と光学的ローパスフィルタ1の好ましい間隔b
は、5〜500ミクロンであり、格子の深さhよりも充
分に大きい。したがって、感光性樹脂膜2、ガラスビー
ズ2Aのいずれをスペーサとして用いる際にも、格子の
凹凸は設置間隔bにあまり大きな影響を与えない。
0に示したように1方向、または、図示しないが、互い
に交差する2方向の格子を有しており、該格子は矩形波
状、台形波状などの断面形状を有する。好ましい格子の
深さh(図10)は0.1〜1ミクロンである。固体撮
像素子6と光学的ローパスフィルタ1の好ましい間隔b
は、5〜500ミクロンであり、格子の深さhよりも充
分に大きい。したがって、感光性樹脂膜2、ガラスビー
ズ2Aのいずれをスペーサとして用いる際にも、格子の
凹凸は設置間隔bにあまり大きな影響を与えない。
【0024】パッケージ5としては、セラミック、プラ
スチックなどからなるものが用いられ、保護板として
は、ガラス、プラスチックなどからなるものが用いられ
る。また、図7に示した実施例3を除いた他の実施例
1,2(図1、図3)において、スペーサ2を光学的ロ
ーパスフィルタ1に一体化する、つまり着脱不能に固着
する方法としては、光パターニングの他に、適当な形状
に成形した均一な厚さを有するフィルムを光学的ローパ
スフィルタに固着する方法などがある。
スチックなどからなるものが用いられ、保護板として
は、ガラス、プラスチックなどからなるものが用いられ
る。また、図7に示した実施例3を除いた他の実施例
1,2(図1、図3)において、スペーサ2を光学的ロ
ーパスフィルタ1に一体化する、つまり着脱不能に固着
する方法としては、光パターニングの他に、適当な形状
に成形した均一な厚さを有するフィルムを光学的ローパ
スフィルタに固着する方法などがある。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、スペーサの存在によっ
て、光学的ローパスフィルタを固体撮像手段上に、格子
面と撮像面との間隔を正確に保って配置できるので、偽
信号および偽色信号が効果的に遮断される。また、この
光学的ローパスフィルタには、予め接着剤が塗布されて
いるので、後の接着工程での固体撮像手段への接着が容
易である。しかも、接着剤が室温で固体であるので、接
着剤付きの形で搬送可能なので、作業性がよい。さら
に、接着工程で固体撮像手段と光学的ローパスフィルタ
の接着面に接着剤を改めて塗布する必要がないので、こ
の塗布によって固体撮像手段と光学的ローパスフィルタ
を汚染するおそれもない。
て、光学的ローパスフィルタを固体撮像手段上に、格子
面と撮像面との間隔を正確に保って配置できるので、偽
信号および偽色信号が効果的に遮断される。また、この
光学的ローパスフィルタには、予め接着剤が塗布されて
いるので、後の接着工程での固体撮像手段への接着が容
易である。しかも、接着剤が室温で固体であるので、接
着剤付きの形で搬送可能なので、作業性がよい。さら
に、接着工程で固体撮像手段と光学的ローパスフィルタ
の接着面に接着剤を改めて塗布する必要がないので、こ
の塗布によって固体撮像手段と光学的ローパスフィルタ
を汚染するおそれもない。
【図1】本発明の第1実施例に係る光学的ローパスフィ
ルタを示す概略断面図である。
ルタを示す概略断面図である。
【図2】図1の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置の一例を示す概略断面図である。
置の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る光学的ローパスフィ
ルタを示す概略断面図である。
ルタを示す概略断面図である。
【図4】図3の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置の一例を示す概略断面図である。
置の一例を示す概略断面図である。
【図5】図3の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置の他の例を示す概略断面図である。
置の他の例を示す概略断面図である。
【図6】図3の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置のさらに他の例を示す概略断面図である。
置のさらに他の例を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る光学的ローパスフィ
ルタを示す概略断面図である。
ルタを示す概略断面図である。
【図8】図7の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置の一例を示す概略断面図である。
置の一例を示す概略断面図である。
【図9】図1の光学的ローパスフィルタを備えた撮像装
置の他の例を示す概略断面図である。
置の他の例を示す概略断面図である。
【図10】光学的ローパスフィルタを構成する回折格子
の一例を示す斜視図である。
の一例を示す斜視図である。
【図11】矩形波状の断面形状を有する回折格子からな
る光学的ローパスフィルタのMTF特性を示す特性図で
ある。
る光学的ローパスフィルタのMTF特性を示す特性図で
ある。
1…光学的ローパスフィルタ、2,2A…スペーサ、3
…接着剤、4…保護板、5…パッケージ、6…固体撮像
素子、11…格子面、13…色フィルタアレイ、6,1
3…固体撮像手段、61…撮像面、b…間隔。
…接着剤、4…保護板、5…パッケージ、6…固体撮像
素子、11…格子面、13…色フィルタアレイ、6,1
3…固体撮像手段、61…撮像面、b…間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市村 英治郎 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社ク ラレ内 (56)参考文献 特開 平1−254912(JP,A) 特開 平2−172160(JP,A) 特開 昭60−250653(JP,A) 特開 昭56−17079(JP,A) 実開 昭64−21580(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 27/46 H01L 27/14
Claims (3)
- 【請求項1】 回折格子からなり、固体撮像手段の光入
射面側に設置される光学的ローパスフィルタであって、
固体撮像手段の撮像面と回折格子との間に介在して回折
格子の遮断周波数が予め設定された値からずれることに
より生ずる偽信号および/または偽色信号を発生させな
いように両者を所定の間隔をおいて対向させるスペーサ
が、上記回折格子に一体化されており、スペーサにおけ
る回折格子と反対側の端面に、室温で固体であり、昇温
によって軟化して接着能を発現する接着剤が塗布されて
いることを特徴とする光学的ローパスフィルタ。 - 【請求項2】 回折格子からなり、固体撮像手段の光入
射面側に設置される光学的ローパスフィルタであって、
固体撮像手段の撮像面と回折格子との間に介在して両者
を所定の間隔をおいて対向させるスペーサが、上記回折
格子に一体化されており、スペーサの外側の回折格子上
に、室温で固体であり、昇温によって軟化して接着能を
発現し、固体撮像手段の撮像面と回折格子とを接着する
接着剤が塗布されていることを特徴とする光学的ローパ
スフィルタ。 - 【請求項3】 回折格子からなり、固体撮像手段の光入
射面側に設置される光学的ローパスフィルタであって、
固体撮像手段の撮像面と回折格子との間に所定の間隔を
おいた状態で固体撮像手段と回折格子とを固定する、室
温で固体であり、昇温によって軟化して接着能を発現す
る接着剤が、上記回折格子上に塗布されており、上記接
着剤中に、上記間隔に対応するスペーサが含まれている
ことを特徴とする光学的ローパスフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3369291A JP2968357B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 光学的ローパスフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3369291A JP2968357B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 光学的ローパスフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052151A JPH052151A (ja) | 1993-01-08 |
JP2968357B2 true JP2968357B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=12393472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3369291A Expired - Fee Related JP2968357B2 (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 光学的ローパスフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2968357B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0698804A3 (en) * | 1994-08-26 | 1998-09-02 | Omron Corporation | Optical low pass filter, polariser and liquid crystal display devices using such |
JP2002071923A (ja) * | 2000-08-29 | 2002-03-12 | Canon Inc | 回折光学素子の製造方法及び回折光学素子、並びに該回折光学素子を有する光学系、該光学系を有する撮影装置と観察装置 |
JP2003046822A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-14 | Konica Corp | 撮像ユニット |
KR20060059873A (ko) | 2003-08-22 | 2006-06-02 | 코니카 미놀타 옵토 인코포레이티드 | 고체 촬상 장치 및 상기 고체 촬상 장치를 구비한 촬상장치 및 고체 촬상 장치의 마이크로렌즈 어레이 제조 방법 |
-
1991
- 1991-02-01 JP JP3369291A patent/JP2968357B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH052151A (ja) | 1993-01-08 |
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