JP2967738B2 - 衛星通信ネットワークにおけるtdmaタイミング制御システムとその方法 - Google Patents

衛星通信ネットワークにおけるtdmaタイミング制御システムとその方法

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JP2967738B2 JP33080096A JP33080096A JP2967738B2 JP 2967738 B2 JP2967738 B2 JP 2967738B2 JP 33080096 A JP33080096 A JP 33080096A JP 33080096 A JP33080096 A JP 33080096A JP 2967738 B2 JP2967738 B2 JP 2967738B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は衛星通信ネットワー
クにおけるTDMA(Time Division M
ultiple Access)タイミング制御システ
ム及びその方法に関し、特に複数の地球局と多数の端末
局とが接続される衛星通信ネットワークに関する。
【0001】
【従来の技術】複数の通信用電波ビーム(以下単にビー
ムと称する)を有する通信衛星を介して、複数の地球局
(LES;Land Earth Station)と
多数の端末局(TES;Terminal Earth
Station)との間に、通信路を提供する衛星通
信システムがあり、その一例として、移動体端末に通信
サービスを行う移動体衛星通信システムを例として以下
説明する。
【0002】図5はこの種の衛星通信システムの概略ブ
ロック図であり、図5において、複数のビーム地域(1
つのビームがカバーできる地域)4の各々には多数の端
末局(TES)3が存在している。これ等ビーム地域4
の各々と衛星1との間には複数のビームによるモービル
リンク6が形成されている。
【0003】また、複数の地球局2が設けられており、
これ等各地球局2と公衆交換電話網(PSTN)8との
間はゲートウェイ230にて互いに接続されている。各
地球局2と衛星1との間には複数のビームによるフィー
ダリンク(地球局回線)が形成されている。
【0004】通信衛星1はフィーダリンク7用アンテナ
101と、分波器(DPX;Duplexer)102
と、低雑音増幅器(LNA;Low Noise Am
plifier)103と、分岐器(DIV;Divi
der)104と、周波数変換器(F/C;Frequ
ency Converter)105と、通話チャネ
ル分岐器(TCD;Traffic Channel
Diveder)108と、ベースバンドスイッチ(B
S;Baseband Switch)109と、通話
チャネル合成器(TCC;Traffic Chann
el Combiner)110と、ビーム形成器(B
F;Beam Former)114と、ビームアンテ
ナ115とを有する。
【0005】以上の各要素によりフォーワード(For
ward)リンクが形成され、リターン(Retur
n)リンクは、戻りTCD113と、戻りBS112
と、戻りTCC111と、戻りコンバイナ107と、高
電力増幅器(HPA;HighPower Ampli
fier)106とからなる。
【0006】図5に示した衛星通信システムにおける周
波数配置の概略を図6(A)に示す。周波数は大別して
フィーダリンク回線(FL)7とモービルリンク回線
(ML)6とがあり、夫々に上り回線(Uplink)
と下り回線(Downlink)とに分かれており、F
Lu ,FLd ,MLu ,MLd として夫々示している。
【0007】通信衛星1は、フォワード通話チャネルが
FLu →MLd 、リターン通話チャネルがFLd →ML
u なる周波数変換を行う中継装置として機能するもので
ある。
【0008】移動体衛星通信においては、端末局のアン
テナ利得や送信電力が極めて限られるので、それを補う
ために通信衛星のアンテナ利得を上げることが必要とな
る。そのために、できるだけ大口径のアンテナを搭載
し、マルチビームにより広域をカバーするモービルリン
クを用いるのが普通である。
【0009】フィーダリンクは通常単一ビームを用いる
場合が多いが、地球局を小型にするにはフィーダリンク
もマルチビームにするのが効果的である。
【0010】信号多重方式については、端末局の送受分
波器(DPX)が不要となることと、通信中の制御チャ
ネル監視が行い易い等の理由で、図6(B)に示す如き
時分割多重(TDMA;Time Division
Multiple Access)方式が主に用いられ
る。TDMA方式においては、同一の周波数チャネルに
複数の異なる局からのバースト信号が送信されるため、
バースト間の衝突を避けるために各送信局にて送信タイ
ミング制御を行うことが必須となる。
【0011】TDMAのためのバースト同期を確立する
ためには、従来図7に示す回路が用いられてきた。同図
においては各地球局から出た信号を各地球局で折り返し
受信することができるグローバルビーム(Global
Beam)の場合を示している。
【0012】211は地球局アンテナ、212は分波回
路、213はHPA、214はアップコンバータ(U/
C)、215は変調器、222は基準発振器、227は
復調器、228はダウンコンバータ(D/C)、229
はLNAである。
【0013】また、231は受信ベースバンド処理部
(RX Baseband Processor)、2
32はタイミング誤差検出部、233は送信タイミング
発生部、234は送信バースト発生部である。
【0014】バースト同期の原理は簡単であり、図6
(B),(C)に示す如く、各地球局は衛星を介して帰
還する自局バーストを含めたTDMA信号を受信し、基
準局が送信する基準バーストと自局の折り返しバースト
との時間差を測定し、その公称設定値からのずれにより
タイミング誤差を検出する。そして、上記タイミング誤
差を補正する様に送信タイミング発生部233の出力タ
イミングを制御する。
【0015】このようなバースト同期方法は、閉ループ
制御法と呼ばれる。この方法は、衛星までの往復遅延時
間に補正頻度が制限される点を除けば、最も単純な負帰
還制御により容易に同期を確立することができる。但し
上記の方法は、自局の衛星折り返し信号が受信できるグ
ローバルビームの場合に限られるのは明らかである。
【0016】尚、図6(B),(C)において、PRは
プリアンブル部、UWは同期用のユニークワード、DA
TAはデータを夫々示している。
【0017】地球局回線であるフィーダリンクもマルチ
ビームの場合には自局の送信バーストが必ずしも自局で
受信できるとは限らず、上記の閉ループ制御方式は適用
できない。その様な場合には各地球局の時計装置の内容
を同期させる手段が必要となる。
【0018】その様な方式として、特開平5−1674
85号公報において図8に示す方式が提案されている。
図8において、41はアンテナ、42は送受信回路、4
3は可変基準クロック発生器、44はD/A変換器、4
5a〜cはインタフェース、46はCPU(演算回
路)、47はGPSアンテナ、48はGPS受信機、4
9はカウンタである。
【0019】この図8の提案方式は、GPS(Glob
al Positioning System)受信機
により衛星通信システムとは外部の手段で時刻同期を確
立しようとするものであり、米国国防総省が運用管理す
るGPS衛星からの信号をGPSアンテナ47、GPS
受信機48で受信し、絶対時刻をこの受信信号から得
て、基準クロック発生器43の基準クロックAを周波数
制御するようになっている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述したように閉ルー
プ制御法が適用できるのは、グローバルビームに限ら
れ、一般のマルチビーム衛星システムには適用できない
ということである。その理由は、自局の送信バーストが
マルチビームシステムにおいては自局に折り返して来な
いため、時間誤差の測定が不可能だからである。
【0021】また、図8に示したGPS方式を用いる方
法では、システムの使用可能性が不確実であることであ
る。その理由は、GPSはあくまでも米軍のシステムで
あり、国際紛争の勃発に伴い突如使用困難になる場合が
あるからである。
【0022】本発明の目的は、GPS等の外部システム
に頼ることなく衛星システム内で同期を確立することが
できる衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイミン
グ制御システムとその方法を提供することである。
【0023】また、本発明の他の目的は、グローバルビ
ームに限らずに一般のマルチビームに対しても機能でき
る衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイミング制
御システムとその方法を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
地球局と多数の端末局との間の通信路を提供し、各地球
局間の通信信号は予め与えられたタイムスロット内で夫
々時分割多重方式により多重化されるように構成され、
前記地球局の各々は、外部から供給される時間誤差信号
により補正可能な計時手段と、前記計時手段による時間
により制御され予め与えられた前記タイムスロット内に
送信バースト信号が通信衛星に到達するように前記送信
バースト信号の送信タイミングを決定制御する送信タイ
ミング制御手段と、他の地球局からのバースト信号を受
信再生する受信手段と、これ等受信バースト信号の各受
信タイミングを前記計時手段により検出するタイミング
検出手段と、この検出された各受信タイミング情報を他
の各地球局へ帰還すべく自局バースト信号に重畳して送
出する送信手段と、前記受信手段により受信再生された
受信バースト信号に含まれる自局バースト信号の他地球
局での受信タイミング情報を元に前記計時手段の時刻誤
差と前記通信衛星までの伝搬時間とを未知数とする連立
方程式を立てて時刻誤差を算出する算出手段と、この時
刻誤差に基づき前記計時手段の時刻を合わせる時刻補正
手段とを有する。
【0025】
【発明の実施の形態】最初に、本発明のTDMAタイミ
ング制御システムとその方法の概要について述べる。各
地球局において、自己の計時用時計装置の時刻に基づき
自局送信バースト信号の送信タイミングを決定すると共
に、他局からのバースト信号の受信タイミングを検出す
る。そして、自局信号の送信タイミングと他局信号の受
信タイミングの各情報を地球局相互間で制御バーストを
介して授受して通知し合い、各地球局の時計装置の時刻
誤差と、衛星までの伝搬時間とを未知数とする連立方程
式を立ててこれを解くことで、各地球局の時刻誤差を算
出する。
【0026】この算出された時刻誤差に基づいて、時計
装置の時刻を補正することにより、全ての地球局の時刻
を同期させるのである。
【0027】以下、具体的に図面を参照しつつ本発明の
実施例について詳細に説明する。
【0028】図1は本発明の実施例の地球局(LES)
2のブロック図であり、図7と同等部分は同一符号によ
り示されている。その数は、ネットワーク全体で総数N
(Nは3以上の自然数である)ある。図1において、2
16は信号合成部、217はデータバースト発生部、2
18は制御バースト発生部、219はバースト受信時刻
検出部、220は送信タイミング発生部、221は時計
装置(Time Base)、222は基準発振器であ
る。
【0029】226は受信データ処理部、225は固定
パターン(UW;Unique Word)検出部、2
24は制御バースト受信処理部、223はタイムベース
誤差検出/制御部である。
【0030】この地球局2は関門局であるゲートウェイ
230を介して公衆交換通信網(PSTN)8に接続さ
れると共に通信衛星1を介して他の全ての地球局(図5
参照)と相互に通信をなす。
【0031】また、総数N個の中には、少なくとも1局
をTDMAタイミングの基準時間を発生する基準局(r
eference earth station)とす
る。
【0032】各地球局2はゲートウェイ230と接続す
る送信データバースト発生部217と、受信データバー
スト処理部226とにより通信路を提供する。また、ユ
ニークワード検出部225、制御バースト処理部22
4、時刻誤差検出/制御部223、基準発振器222、
タイムベース221、送信タイミング発生部220、バ
ースト受信時刻検出部219、制御バースト発生部21
8は、制御装置240を構成する。また、ある地球局
(第m局とする)は、他の地球局(第n局とする)と自
局内の制御装置240によって同期確立用の各種のデー
タを交換する。そのデータとしては、例えば、n局から
は自局に割り当てられた衛星上でのタイムスロットの時
間Tm 、自局から衛星1までのUPLINKの遅延時間
Dm (このDm は予め推定された値であり、最終的に絶
対遅延時間dm を得る必要がある)等を送信する。一
方、それに対応するm局からは、第n局からのバースト
の自局での受信検出タイミングτ[ n/m ]等のデータ
である。なお、記号[ n/m ]は、m局から送信された
信号をn局が受信する場合を示し、逆に記号[ m/n ]
は、n局から送信された信号をm局が受信する場合を示
している。
【0033】図2は第n地球局と第m地球局とが衛星1
を介して対向している場合について各部の時刻を示した
図である。この図2と図3のn局における動作処理フロ
ーチャートを参照しつつ動作説明をなす。今、第n地球
局の基準発振器222の出力をタイムベース221でカ
ウントして得られた時刻をτn で表わす。実際の時刻t
からの時刻誤差をεn とすると、 τn =t+εn …(1) となる。
【0034】第n地球局の送信側では、同期測定開始指
令に応答して(ステップ500)、タイムベース部22
1にて送信バーストタイミングtn を決定する(ステッ
プ501)。この時刻tn は、衛星に到達すべき時刻T
n から衛星までの遅延時間Dn 、自局送信装置内での遅
延時間Sn を差し引いた値である。また、この値には時
刻誤差εn があるため、すなわち、 tn =Tn −Dn −Sn −εn …(2) の関係が成り立つ。この時、自局制御バーストのデータ
に、自局のSn ,Dn ,Rn (自局の受信装置内で生じ
る遅延時間である)のデータが挿入されて他局へ送出さ
れるものとする(ステップ502)。
【0035】なお、この送出バースト信号は推定された
遅延時間Dn を用いているため、実際には衛星上に時刻 tn ′=tn +dn …(3) に到着する。但しdn は第n地球局から衛星までの絶対
信号伝搬遅延時間であり、未知数である。
【0036】一方、受信側ではm局からの受信信号を受
け、その受信タイミングτ[ n/m]を測定する(ステ
ップ503)。
【0037】このτ[ n/m ]については、各局に対し
て通知される(ステップ505)。
【0038】そして、そのm局からの制御バーストに挿
入されたDm ,Sm ,Rm を受信する(ステップ50
4)。
【0039】また、m局からの制御バーストに挿入され
た自局発の信号の受信タイミング情報τ[ m/n ]を受
信する(ステップ506)。
【0040】すなわち、τ[ m/n ]は、衛星上での時
刻tn ′に衛星から第m地球局までの絶対信号遅延時間
dm 、第m地球局の受信装置の遅延Rm 、実際の時刻か
らの誤差εm を加えた時刻を意味し、次の方程式を得
る。
【0041】 τ[ m/n ]=tn +dn +dm +Rm +εm …(4) 同様に、第n地球局の受信時刻τ[ n/m ]についても
次式で表わされる。
【0042】 τ[ n/m ]=tm +dm +dn +Rn +εn …(5) 以上のようにしてこの測定動作は、補正開始命令がある
までくり返し行われる(ステップ510)。
【0043】そして、補正開始命令があると以下に示す
補正動作を開始する(ステップ507,508,50
9)。
【0044】まず、(4)式に(2)式を代入すると、 εm −εn +dn +dm =τ[ m/n ]−(Tn −Dn −Sn +Rm ) …(6) が得られる。また、(5)式にtm =Tm −Dm −Sm
−εm …(7)を代入すると、 εn −εm +dm +dn =τ[ n/m ]−(Tm −Dm −Sm +Rn ) …(8) となる。なお、ここでn,m=1,2,…,Nである。
式(6),(8)は、{εn },{dn }の2N個を未
知数とする連立一次方程式である。Sn とRm は予め実
測することができるので、既知の値であり、この連立方
程式を解くことにより、εn ,dn を夫々求めることが
できる。
【0045】この場合、式(6)−式(8)を計算して
dn +dm を消去すべく変形すると、 εm −εn ={T[ m/n ]−T[ n/m ]}/2 …(9) となる。ここに、 T[ m/n ]=τ[ m/n ]−(Tn −Dn −Sn +Rm ) …(10) T[ n/m ]=τ[ n/m ]−(Tm −Dm −Sm +Rn ) …(11) である。
【0046】ここで、時刻の基準となる局を基地局と
し、基地局の番号をrで表わす。よって、基地局n=r
では、εr =0となるため(9)式は次式となる。
【0047】 εm ={T[ m/r ]−T[ r/m ]}/2 …(12) (m=1,2,…,n) この結果、εm が算出できることになる。
【0048】よって、各局の時刻誤差が求まるので(ス
テップ508)、各地球局間の時計装置を同期させるこ
とができる。
【0049】尚、上記式(10)〜(12)の解き方は
一般のマルチビームの場合であるが、グローバルビーム
の場合には、式(6)において、n=mとすれば良い。
この場合、自局バーストを自局で受信する構成がとられ
る。従って、εm =εn …(13),dn =dm …
(14)となるため、(6)式に(13),(14)の
関係を代入し、この場合のdn をdn * で表わす。この
結果、 dn * =T[ n/n ]/2 …(15) として、直接に絶対伝搬時間を求めることができる。
【0050】同様にm地球局についてもdm * =T[ m
/m ]/2 …(16)となる。
【0051】これら(15),(16)式のデータは、
m,n局間の相互の通信に用いられる。
【0052】従って、グローバルビームの場合は、
(6)式、(10)式より、 εm −εn ={T[ m/n ]−(dn * +dm * ) …(17) (n,m=1,2,…,N) となる。すなわち、各局の時刻誤差の差に関する測定が
なされたことになり、よって特定局n=rを基準局とし
て、εr =0とすれば、 εm =T[ m/r ]−(dm * +dr * ) …(18) (m=1,2,…,N) となり、各局の時刻誤差が検出できる。従って、εm を
0となる様にタイムベース(時計装置)221を制御す
ることにより、各地球局の時計装置を同期させることが
可能となる(ステップ508)。
【0053】こうして得られた時刻誤差を用いて時計装
置の同期をとる回路構成を図4に示す。図4において、
2201はカウンタ、2202,2204は加算器、2
203はメモリである。各地球局の時計装置は自走カウ
ンタ2201の出力とメモリ2203より供給される補
正値とを加算器2202で加えて、時刻信号を発生す
る。
【0054】補正値は前述の方法により算出された時刻
誤差により更新される必要がある。すなわち、時刻誤差
検出/制御部223により、時刻誤差と更新タイミング
信号を受け加算器2204にてそれ以前の補正値と時刻
誤差の差を算出し更新タイミング信号によりメモリ22
03の内容を更新する。
【0055】また、式(6)+式(8)を計算して、 dn +dm ={T[ m/n ]+T[ n/m ]}/2 …(19) となる。式(19)には未知数がN個、方程式の数がN
(N−1)/2個ある。それ故、N=3以上の地球局が
情報を交換して上記の連立方程式を解けば各地球局から
衛星までの真の絶対伝搬遅延dn が求まる(ステップ5
07)。
【0056】そこで、こうして求めたdn を新たな伝搬
時間Dn として用いることにより(ステップ509)、
各地球局の出力バーストが指定されたタイムスロットに
衛星に到達することが可能となり、よってバースト同期
をとることができる。
【0057】N=2局の場合には未知数2に対し、方程
式は一つしかないので、d1 ,d2は求めることができ
ない。但しこの場合は地球局1(2)の信号は相手方2
(1)にしか行かないので、そもそもバースト同期をと
る必要がない。
【0058】以上の処理(図3のステップ501〜51
0)を一定間隔、例えば0.5秒間を測定、0.5秒間
を補正として、1秒間隔にて全ての地球局で行う。その
結果、時々刻々移動するローオービット(低軌道)通信
衛星を用いた通信システム(dn が時々刻々変化するシ
ステムを意味する)において、常に正しい同期が可能と
なるのである。
【0059】こうして同期した各地球局の時計装置の時
刻情報と衛星までの伝搬時間情報とに基づいて、各地球
局から他の地球局とは異なるビーム地域に存在する端末
局への通信も、TDMA方式で行うことができる。
【0060】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、地球
局相互間で各局のTDMAバーストの送出タイミングや
検出受信タイミング等の情報を相互に通知して演算する
ことにより、各局の時計装置の時刻誤差を算出し、これ
に基づき時刻制御が可能となるので、GPS等の外部シ
ステムに依存することなく、衛星通信システム内でのみ
各局の同期がとれるという効果がある。
【0061】また、各地球局の時刻を同期させることに
より、衛星までの伝搬時間を求めることができるので、
グローバルビームのみならず多ビームの衛星通信システ
ムにおいても、バースト同期を確立してTDMA通信が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衛星通信ネットワークの構成を示すブ
ロック図である。
【図2】第n地球局と第m地球局間の各部のタイミング
を説明する図である。
【図3】第n地球局と第m地球局でのタイミング制御動
作の処理フローチャートを示す図である。
【図4】制御回路240内のタイムベース221の具体
的構成を示す図である。
【図5】従来の移動体衛星通信ネットワークを示すブロ
ック図である。
【図6】(A)は、図5の周波数配置を示す図である。
(B)は、TDMA信号を説明する図である。(C)
は、UW検出タイミングを説明する図である。
【図7】図5の地球局の構成を示すブロック図である。
【図8】図5においてGPS受信機を用いた他の地球局
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 通信衛星 2 地球局 3 移動局 4 ビーム地域 6 モービルリンク 7 フィーダリンク 8 公衆交換電話網 211 地球局アンテナ 212 分波器 213 大電力増幅器 214 アップコンバータ 215 変調器 216 合成器 217 データバースト発生部 218 制御バースト発生部 219 バースト受信時刻検出部 220 送信タイミング検出部 221 時計装置(タイムベース) 222 基準発振器 223 時差誤差算出/制御部 224 制御バースト処理部 225 ユニークワード検出部 226 受信データバースト処理部 227 復調器 228 ダウンコンバータ 229 低雑音増幅器 230 関門局(ゲートウェイ)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の地球局間でTDMA通信方式にて
    通信する衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイミ
    ング制御システムにおいて、 前記地球局は、自局のタイムベースに基づき送信タイミ
    ングを決定し、他の地球局に対して自局のデータを送信
    する手段と、 前記他の地球局で受信された受信信号の受信タイミング
    と前記他局のデータを検出する手段と、 前記送信タイミングと受信タイミングとの各情報を前記
    他の地球局相互間で交換する手段と、 前記各情報に基づいて前記タイムベースの時刻を補正す
    る手段とを有することを特徴とする衛星通信ネットワー
    クにおけるTDMAタイミング制御システム。
  2. 【請求項2】 前記補正する手段は、前記タイムベース
    の時刻誤差と衛星までの伝搬時間を未知数とする連立方
    程式を解くことにより得られることを特徴とする請求項
    1記載の衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイミ
    ング制御システム。
  3. 【請求項3】 前記送信タイミングと受信タイミング
    は、共に制御バースト信号にて伝送することを特徴とす
    る請求項1、2記載の衛星通信ネットワークにおけるT
    DMAタイミング制御システム。
  4. 【請求項4】 前記データは、自局から衛星までの遅延
    時間、自局の送信で発生する遅延時間、自局の受信で発
    生する遅延時間からなることを特徴とする請求項1、
    2、3記載の衛星通信ネットワークにおけるTDMAタ
    イミング制御システム。
  5. 【請求項5】 前記地球局は、少なくとも1局は、TD
    MAタイミングの基地となる局であることを特徴とする
    請求項1記載の衛星通信ネットワークにおけるTDMA
    タイミング制御システム。
  6. 【請求項6】 前記衛星通信ネットワークは、グローバ
    ルビームもしくはマルチビームを用いた衛星通信ネット
    ワークであることを特徴とする請求項1、5記載の衛星
    通信ネットワークにおけるTDMAタイミング制御シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記地球局は、さらに、公衆交換電話網
    (PSTN)と関門局であるゲートウェイを介して接続
    されることを特徴とする請求項1、5、6記載の衛星通
    信ネットワークにおけるTDMAタイミング制御システ
    ム。
  8. 【請求項8】 複数の地球局間の通信路を提供し、各地
    球局間の通信信号は予め与えられたタイムスロット内で
    夫々時分割多重方式により多重化される衛星通信ネット
    ワークにおけるTDMAタイミング制御システムにおい
    て、前記地球局の各々は、外部から供給される時間誤差
    信号により補正可能な計時手段と、前記計時手段による
    時間により制御され予め与えられた前記タイムスロット
    内に送信バースト信号が通信衛星に到達するように前記
    送信バースト信号の送信タイミングを決定制御する送信
    タイミング制御手段と、他の地球局からのバースト信号
    を受信再生する受信手段と、これ等受信バースト信号の
    各受信タイミングを前記計時手段により検出するタイミ
    ング検出手段と、この検出された各受信タイミング情報
    を他の各地球局へ帰還すべく自局バースト信号に重畳し
    て送出する送信手段と、前記受信手段により受信再生さ
    れた受信バースト信号に含まれる自局バースト信号の他
    地球局での受信タイミング情報を元に前記計時手段の時
    刻誤差と前記通信衛星までの伝搬時間とを未知数とする
    連立方程式を立てて時刻誤差を算出する算出手段と、こ
    の時刻誤差に基づき前記計時手段の時刻を合わせる時刻
    補正手段とを有することを特徴とする衛星通信ネットワ
    ークにおけるTDMAタイミング制御システム。
  9. 【請求項9】 前記算出手段は、前記連立方程式を解い
    て前記伝搬時間を算出するよう構成されていることを特
    徴とする請求項8記載の衛星通信ネットワークにおける
    TDMAタイミング制御システム。
  10. 【請求項10】 前記送信タイミング制御手段は、前記
    時刻補正手段による補正後の時刻と前記伝搬遅延時間と
    を元に前記送信バースト信号の送信タイミングを決定す
    るよう構成されていることを特徴とする請求項8記載の
    衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイミング制御
    システム。
  11. 【請求項11】 複数の地球局間をTDMA通信方式に
    て通信する衛星通信ネットワークにおけるTDMAタイ
    ミング制御方法は、 前記地球局は自局のタイムベースに基づき送信タイミン
    グを決定するステップと、 前記決定された送信タイミングを他の地球局へ送信する
    ステップと、 前記他の地球局からの受信信号の受信タイミングを検出
    するステップと、 前記受信信号から前記他の地球局のデータを検出するス
    テップと、 前記送信タイミングと受信タイミングとの各情報を前記
    他の地球局相互間で通知するステップと、 前記各情報に基づいて前記タイムベースの時刻を補正す
    るステップとからなることを特徴とする衛星通信ネット
    ワークにおけるTDMAタイミング制御方法。
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