JP2964898B2 - 縦穴設置用階段 - Google Patents
縦穴設置用階段Info
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Description
置する階段に係り、特に原子力発電所の復水を溜める復
水タンクなどの保守、点検などに好適な縦穴設置用階段
に関する。
図である。図8において、原子炉格納容器10内には、
図示しない原子炉が設置してあり、この原子炉によって
発生させた高温、高圧の蒸気を主蒸気配管12によって
高圧タービン14に導くようにしてある。そして、高圧
タービン14を駆動した蒸気は、湿分分離加熱器(図示
せず)によって乾燥蒸気にされたのち、高圧タービン1
4とともに発電機16を回転駆動する複数の低圧タービ
ン16に供給され、低圧タービン18を駆動したのち、
復水器20に流入する。復水器20に流入した蒸気は、
復水器20に供給される冷却水である海水22によって
冷却されて凝結し、復水となって復水配管24を介して
復水タンク26に送られる。この復水タンク26内に流
入した復水28は、復水タンク26の上部に取り付けた
復水ポンプ30によって吸引され、給水管32等を介し
て原子炉に戻される。
に原子炉を停止して原子炉や周辺の各種機器、配管等の
保守、点検を行っている。このことは、復水タンク26
についても同様で、原子炉の定期点検時に、復水ポンプ
30によって復水タンク26内を排水したのち、復水ポ
ンプ30を取り外し、タンク26内の壁面の点検、補修
を行っている。
26は、直径が約2m、深さが約7mの深い縦穴状とな
っており、地上から復水タンク26の保守、点検を行う
ことができない。そこで、従来は、復水タンク26の内
部に足場を組み、作業者が復水タンク26内に入って点
検、補修作業を行っていた。このため、足場を組むのに
大きな労力と時間とを必要とするばかりでなく、点検個
所や補修個所に応じて作業者が足場上を移動しなければ
ならず、復水タンク26の点検、補修作業が容易でな
い。
ためになされたもので、縦穴状の内部における作業を容
易、迅速に行えるようにすることを目的としている。
めに、本発明に係る縦穴設置用階段は、縦長の穴または
容器内に回転可能に配置した支柱と、この支柱の軸方向
に螺旋状に取り付けた複数の踏み板とを有する構成にし
てある。支柱は中空に形成し、側面に穴または容器の内
部を換気するための換気穴を設けることが望ましい。ま
た、支柱または踏み板もしくは踏み板に設けた手すりに
は、先端を穴または容器の内面に接触させてる揺れを防
止する振れ止めを設けることができる。この振れ止め
は、伸縮可能に形成するとよい。さらに、各踏み板の先
端部には、手すりを設けて相互に連結し、作業者の転落
を防止することが望ましい。また、支柱や踏み板、手す
り等は、アルミニウム合金によって形成し、軽量化を図
るようにするとよい。そして、階段(螺旋階段)を、そ
れぞれが支柱と踏み板と手すりとを有する複数のユニッ
トに分割できるようにし、運搬、保管の容易化を図ると
よい。
柱に複数の踏み板を螺旋状に取り付け、回転可能な螺旋
階段を縦長の穴または容器内に形成することにより、穴
または容器の外部から螺旋階段を人力によって回すこと
が可能となる。従って、作業者が移動する必要がなく、
穴または容器の内面を周方向に見ることができ、点検、
補修等の作業を容易、迅速に行うことができる。しか
も、螺旋階段となっているため、梯子や足場などと異な
り、作業者の上り下りの負担を軽減し、転落事故などの
防止をすることができる。
側面に換気穴を形成し、地上からパイプ状支柱を介して
吸引または給気を行えば、深い穴や容器内などの通常で
は換気を充分に行えないような場所であっても、換気を
容易確実に行うことができ、作業者の酸欠などを防止す
ることができる。さらに、穴または容器の内面に接触さ
せる振れ止めを支柱に設けると、螺旋階段を回転させた
り、作業者が階段を上り下りするする際に、階段が揺れ
るのを防止でき、作業者の安全を図ることができる。そ
して、振れ止めを伸縮可能に形成すると、直径の異なる
穴または容器にも対応することができる。また、螺旋階
段を複数のユニットに分割、組立可能に構成し、組み立
てた状態で穴や容器内に吊り込むようにすると、狭い穴
や容器内における組立作業をなくすことができ、作業を
より迅速に行うことができる。そして、吊り込む穴また
は容器の直径に応じて振れ止めを伸ばしておくと、組み
立てた螺旋階段を穴または容器内に吊り込む際にガイド
とすることができ、穴または容器の中央に設置すること
が容易となる。
例を、添付図面に従って詳細に説明する。なお、前記従
来技術において説明した部分に相当する部分について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。図1は、
本発明の実施例に係る縦穴設置用階段の説明図である。
た螺旋階段40は、複数のユニット(実施例において
は、42a〜42dの4ユニット)から構成してあり、
これらのユニット42a〜42dが相互に連結してあ
る。各ユニット42a〜42dは、それぞれパイプ状の
分割支柱44a〜44dを有し、この分割支柱44a〜
44dに複数の踏み板46が螺旋状に固定してあるとと
もに、各踏み板46の先端部に手すり48a〜48dが
設けてあって、これらの手すりが相互に連結してある。
そして、各ユニット42a〜42dの分割支柱44a〜
44dが連結部50a〜50cにおいてフランジ結合さ
れるとともに、各ユニット42a〜42dの手すり48
a〜48dが相互に結合してある。また、各分割支柱4
4a〜44dの適宜の位置には、振れ止め47a〜47
d(47a、47cは図示せず)が設けてある。これら
の振れ止め47a〜47dは、伸縮可能となっていて、
支柱44a〜44dに直交するとともに、螺旋階段40
を上方から見た場合、中心に対して90度間隔で放射状
に位置している。
44は、復水タンク26の中心部に配置され、下端がス
ラスト軸受52を介して復水タンク26の底部に配設し
た下部サポート54に回転自在に取り付けてある。ま
た、支柱44の上端には、フランジ56が設けてあっ
て、このフランジ56に図示しないアイボルトを取り付
けることにより、下部サポート54とともに組み立てた
螺旋階段40を天井クレーンなどによって復水タンク2
6内に吊り下ろし、または復水タンク26から吊り上げ
ることができるようにしてある。
に、円形ベース58の上面中央にスラスト軸受52が取
り付けてあって、このスラスト軸受52に分割支柱44
dの下端に設けたフランジ60が結合してある。そし
て、ベース58の下部には、複数(実施例の場合、4
本)の脚62が設けてあり、この脚62によって下部サ
ポート54を復水タンク26の底部に設置できるように
なっている。また、円形ベース58の側面には、伸縮可
能な複数の振れ止め用梁64が放射状に設けてあり、こ
の梁64を伸長して先端を復水タンク26の内面に当接
させることにより、下部サポート54を復水タンク26
内の一定位置に保持し、また上部に取り付けた螺旋階段
40の揺れを防止するようにしている。
形状に形成してあって、螺旋階段40を上方から見た場
合に、各踏み板46の一部が相互に重なるように配置し
てある。そして、各分割支柱44a〜44dに設けた伸
縮自在な振れ止め47(47a〜47d)は、踏み板4
6の下部に配置してあって、作業者の上り下りの邪魔に
ならないようにしてあるとともに、後述する収納箱に収
納する際などには、踏み板46の下部に引き込むことが
できるようにしてある。また、支柱44の上部には、U
ボルト68を介して上部サポート70が固定してある。
この上部サポート70は、例えばアングル材によって構
成してあり、両端部に固定金具72が設けてあり、必要
に応じてこの固定金具72を復水タンク26の上端縁部
に設置した固定リング74に締結することにより、支柱
44の上端部を固定し、螺旋階段40が揺れるのを防止
できるようにしてある。そして、復水タンク26上部の
床面と、螺旋階段40の踏み板46との間には、渡り板
76が配置され、作業者が螺旋階段40と床面との間を
容易に乗り移ることができるようになっている。なお、
支柱44や踏み板46、手すり48a〜48d、各サポ
ート、振れ止め等は、アルミニウム合金によって形成し
てあり、螺旋階段40の軽量化を図って運搬や保管等を
容易に行えるようにしてある。
0は、使用しない場合、下部サポート54と各ユニット
42a〜42dとに分解して運搬、保管するようになっ
ている。すなわち、各ユニット42a〜42dは、フラ
ンジ結合してある連結部50から分離され、図5に示し
たように、収納箱80に分割支柱を立てた状態で収納さ
れる。この収納箱80は、中央に仕切り82を有して2
つのユニットを収めることができるようになっていると
ともに、キャスタ84を有しており、容易に移動できる
ようになっている。また、収納箱80は、床面にフラン
ジ受けが設けてあって、このフランジ受けに分割支柱の
フランジを乗せ、フランジを介して分割支柱を固定でき
るようになっている。さらに、収納箱80内には、先端
を分割支柱の中間部に結合する振れ止め86が設けてあ
るとともに、適宜の複数個所に止め金具が設置してあっ
て、この止め金具によって手すりの複数個所を固定し、
運搬の際の振動などによってユニットがガタつかないよ
うにしてある。
場合、各ユニット42a〜42dを収納箱80がら取り
出したのち、螺旋階段40の上端となるユニット42a
の分割支柱44aの上端に設けてあるフランジ56にア
イボルトを取り付け、図6のようにクレーン88によっ
て吊るす。そして、ユニット42aとユニット42bと
の手すり48aと手すりbとの結合部を合わせ、両手す
り48a、48bを連結するとともに、分割支柱44a
の下端フランジと分割支柱44bの上端フランジとを締
結する。以下同様にしてユニット42c、42dを接続
したのち、分割支柱44dの下端ブランジを下部サポー
ト54に設けたスラスト軸受52に取り付ける。その
後、各分割支柱44a〜44dに設けた振れ止め47a
〜47dを吊り込む復水タンク26の内径に合わせて伸
ばし、この振れ止め47a〜47dをガイドとしながら
組み立てた螺旋階段40をクレーン88によって復水タ
ンク26内に吊り込む。そして、ユニット42aに上部
サポート70を取り付け、螺旋階段40の設置を完了す
る。
復水タンク26の外部から螺旋階段40を人の力によっ
てゆっくり回転させる。すなわち、支柱44は、スラス
ト軸受52を介して下部サポート54に取り付けられて
いるため、回転トルクが与えられると容易に回転する。
このため、螺旋階段40の踏み板46に乗っている作業
者は、移動することなく復水タンク26内周面の周方向
全体に目が届き、保守、点検作業を容易に行うことがで
きる。また、作業の進行に合わせて螺旋階段40を回転
させる。そして、必要に応じて固定金具72を介して上
部サポート70を復水タンク26上部の固定リング74
に固定する。
40を回転させることにより、作業者が移動することな
く復水タンク26の内面全周にわたって保守、点検を行
うことができ、復水タンク26の点検、補修作業等を容
易、迅速に行うことができる。また、螺旋階段であるた
め、作業者の上り下りが容易であり、転落などの危険性
も軽減することができる。しかも、螺旋階段40を地上
において組み立てた状態で復水タンク26内に搬入、設
置するようになっているため、従来必要としていた狭い
復水タンク26内での足場の設置作業などをなくすこと
ができ、作業効率を大幅に向上することができる。ま
た、実施例においては、各分割支柱44a〜44dに、
復水タンク26の内面と接触する振れ止め47a〜47
dを設けてあるため、作業者が階段を上り下りする際ば
かりでなく、螺旋階段40を回転した際の揺れ、振れを
防止することができる。さらに、螺旋階段40を復水タ
ンク26に吊り込む際に、振れ止め47a〜47dを復
水タンク26の内径に合わせて伸長しておくことによ
り、振れ止め47a〜47dをガイドとして利用するこ
とができ、螺旋階段40を復水タンク26の中央に設置
することが容易となる。
本実施例の螺旋階段40は、支柱44がパイプ状に形成
してあるとともに、側面の適宜の位置に、支柱44の内
部と外部とを連通する複数の換気穴90が設けてある。
これらの換気穴90は、上部の分割支柱に設けたものよ
り下方の分割支柱に設けたものの方が大きくなってい
て、復水タンク26の底の方の換気量が多くなるように
してある。そして、分割支柱44aの上端フランジ56
には、フレキシブルチューブ92を介して吸引配管94
を接続するようにしてある。
吸引配管94、フレキシブルチューブ92を介して支柱
44内を吸引することにより、復水タンク26の空気か
換気穴90を介して支柱44に吸い込まれる。そして、
復水タンク26の上部開口から新鮮な空気が復水タンク
26内に流れ込み、復水タンク26内の空気が換気され
て酸欠事故などの発生を防止する。しかも、換気穴90
は、支柱44の上部より下部の方が大きくなっているた
め、換気が比較的困難な復水タンク26の下部の換気も
良好に行うことができる。なお、換気穴90は、螺旋状
に配置してもよいし、すべて同じ大きさであってもよ
い。また、支柱44内に新鮮空気を吹き込み、換気穴9
0から新鮮空気を復水タンク26内に噴き出して換気を
行ってもよい。
復水タンク26内の保守、点検に適用した場合について
説明したが、トンネル工事現場における立坑などの縦長
の穴や容器に適用することができる。また、前記実施例
においては、振れ止め47を支柱44に設けた場合につ
いて説明したが、踏み板46や手すり48に設けてもよ
い。そして、前記実施例においては、螺旋階段40を4
つにユニット42a〜42dに分割する場合について説
明したが、分割数、分割の大きさ等は任意である。
ば、回転可能な支柱に複数の踏み板を支柱の軸方向に螺
旋状に取り付けて回転可能な階段を縦長の穴または容器
内に形成し、地上から階段を回すことにより、作業者が
階段の一定位置に立っている状態で穴や容器の内面全周
に目を届かすことができ、作業者が移動することなく全
周にわたって保守、点検作業を容易、迅速に行うことが
できる。そして、支柱を中空のパイプ状に形成して側面
に換気穴を形成し、地上からパイプ状支柱を介して吸引
または給気を行えば、深い穴や容器内などの通常では換
気を充分に行えないような場所であっても、換気を容易
確実に行うことができ、作業者の酸欠事故などを防止す
ることができる。さらに、穴または容器の内面に接触さ
せる振れ止めを支柱に設けると、螺旋階段を回転させた
り、作業者が階段を上り下りするする際に、階段が揺れ
るのを防止でき、作業者の安全を図ることができる。そ
して、振れ止めを伸縮可能に形成すると、直径の異なる
穴または容器にも対応することができる。
である。
ある。
た状態を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】縦長の穴または容器内に回転可能に配置し
た支柱と、この支柱の軸方向に螺旋状に取り付けた複数
の踏み板とを有し、前記支柱は中空に形成してあり、側
面に支柱の内外を連通する換気用穴が形成されているこ
とを特徴とする縦穴設置用階段。 - 【請求項2】前記支柱または前記踏み板もしくは踏み板
に設けた手すりは、先端が前記穴または容器の内面に接
触する伸縮可能な振れ止めを有していることを特徴とす
る請求項1に記載の縦穴設置用階段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141695A JP2964898B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | 縦穴設置用階段 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3141695A JP2964898B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | 縦穴設置用階段 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08199797A JPH08199797A (ja) | 1996-08-06 |
JP2964898B2 true JP2964898B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=12330664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3141695A Expired - Fee Related JP2964898B2 (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | 縦穴設置用階段 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2964898B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5064444B2 (ja) * | 2009-06-18 | 2012-10-31 | 有限会社フジイメタル | 立坑用螺旋階段の設置方法及び設置用足場装置 |
JP6955926B2 (ja) * | 2017-07-24 | 2021-10-27 | トヨタホーム株式会社 | 階段構造及び建物 |
-
1995
- 1995-01-27 JP JP3141695A patent/JP2964898B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08199797A (ja) | 1996-08-06 |
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