JP2963992B1 - ポリカテナン製造用モノマー前駆体及びその製造方法 - Google Patents

ポリカテナン製造用モノマー前駆体及びその製造方法

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JP2963992B1 JP19526698A JP19526698A JP2963992B1 JP 2963992 B1 JP2963992 B1 JP 2963992B1 JP 19526698 A JP19526698 A JP 19526698A JP 19526698 A JP19526698 A JP 19526698A JP 2963992 B1 JP2963992 B1 JP 2963992B1
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Abstract

【要約】 【課題】 従来得られなかったポリカテナン製造用モノ
マー前駆体及びその製造 方法を提供する。 【解決手段】 一般式 Y−R−Y で表されるポリカテナン製造用モノマー前駆体。 前記式中、Rは連結基を示し、Yは次の基を示す。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子エラストマ
ーとして有用な、2つの環状分子がオリンピックマーク
のように共有結合を用いずに機械的につながったカテナ
ン構造を主鎖構造に含む新規な高分子、すなわちポリカ
テナンを効率的に合成するのに有効なポリカテナン製造
用モノマー前駆体及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高分子の主鎖構造はモノマーの種類と重
合様式の違いによって異なり、これまでに炭素の単結
合、二重結合、三重結合を含む高分子、またはエステ
ル、エーテル、アミド結合を含む高分子、さらには主鎖
に金属が入っている高分子など様々な高分子が知られて
いる。しかしながら、これまで合成されてきた高分子は
モノマー分子が共有結合によって連結された主鎖構造を
持っており、分子の環がオリンピックマークのように無
数に連なったような、機械的結合を主鎖構造に含む高分
子(ポリカテナン)は、ほとんど例が知られていない
(Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 1994, Vol33, No.4,
pp433〜437、及びChem. Commun., 1996, 1243〜124
4)。さらに、ポリカテナンを得るためのモノマーを合
成するためには、複雑でかつ熟練した合成技術と多段階
の合成行程を必要とし、その収率も大変低い。このよう
に、これまで、容易でかつ高収率にポリカテナンを得る
ためのポリカテナン製造用モノマー前駆体は得られてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来得られ
なかったポリカテナン製造用モノマー前駆体を提供する
ことを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリカテ
ナン製造に利用し得るモノマー前駆体を開発するため
に、鋭意研究を重ねた結果、一般式
【化9】 式中のXは、有機溶媒への溶解性を促す置換基であり、
nは2〜5の整数である。)で表わされる化合物2分子
を用いてメタセシス反応により高収率で環状の分子が機
械的に結合した[2]カテナンが得られること、この化合
物をスペーサーRで連結することにより従来法では不可
能であった一段階反応によるポリカテナンを合成できる
ことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
【0005】すなわち、本発明は、一般式
【化10】 (式中のRは、有機溶媒への溶解性を促し、オレフィン
のメタセシス環化反応を妨害しない任意の連結置換基で
あり、nは2〜5の整数である)で表わされるポリカテ
ナン製造用モノマー前駆体及びその製造方法を提供する
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のモノマー前駆体は、前記
一般式(I)で表わされる化学構造を有するものである
が、その式中のRは有機溶媒への溶解性を充分保証する
ものであること(1)、オレフィンのメタセシス環化反
応を妨害する置換基(アルケン、アルキン等)以外であ
ること(2)、以上(1)、(2)を満たすものであれ
ば任意の連結置換基を有することができる。このような
置換基としては疎水性の直鎖アルキル基、分岐アルキル
基、環状アルキル基、アルキレングリコール基、疎水性
のアルキル基が2本以上置換したフェニル基、同様のビ
フェニル基、同様のナフチル基、同様のアントラセニル
基などがある。
【0007】また、一般式(I)中の−(CH2)n−で示
されるアルキレン基は炭素数が2〜5の直鎖アルキレン
基であり、例えばジメチレン基、トリメチレン基、テト
ラメチレン基、ペンタメチレン基がある。この炭素数が
5より大きい場合、2より小さい場合ともにカテナン構
造を形成しないか収率が著しく減少する。
【0008】これらのモノマー前駆体は、いずれも文献
未載の新規化合物であって、例えば一般式
【化11】 (式中のRは前記と同じ意味を持つ。)で表わされるテ
トラベンジルアミド誘導体(VI)に一般式
【化12】 (式中のnは前記と同じ意味を持つ。)で表わされる炭
素ー炭素二重結合を末端に有するカルボン酸誘導体(VI
I)を反応させることで製造することができる。
【0009】前記一般式(VII)のカルボン酸は、酸ハロ
ゲン化物、酸エステル、酸無水物、混合酸無水物のよう
な反応性誘導体に変えて反応させることもできるが、1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジ
イソプロピルカルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾト
リアゾール、ジエチルホスホロシアニデート、1−エト
キシカルボニル−2−エトキシ−1、2−ジヒドロキノ
ン、イソブチルクロロホルメートのような縮合剤の存在
下で一般式(VI)のテトラベンジルアミド誘導体と反応さ
せるのが収率の点で好ましい。
【0010】一般式(VII)のカルボン酸またはその反応
性誘導体と一般式(VI)のテトラベンジルアミド誘導体と
の反応は、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルなど
の溶媒を用いて行うのが好ましい。反応温度としては、
−30℃ないし30℃の範囲が選ばれ、反応時間は通常
6時間ないし15時間である。
【0011】このようにして得られたモノマー前駆体
は、常法に従ってカラムクロマトグラフィーや再結晶す
ることにより分離精製することができる。このようにし
て精製したモノマー前駆体は、R基に依存して固体また
は油状物であって、非極性溶媒中において容易に両端に
2分子間でのアミド基による水素結合を鋳型としたカテ
ナン前駆体を形成し、また分子内に不飽和結合を有する
ため、メタセシス環化反応によりその分子の両端にカテ
ナン構造を形成することにより高分子化し、ポリカテナ
ンを効率よく得ることができる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、従来得られなかったポ
リカテナン製造用モノマー前駆体を容易に製造できる。
本発明のモノマー前駆体は非極性溶媒中でのメタセシス
環化反応による一段階でのポリカテナン合成に利用する
することができ、低温エラストマーや高弾性ゴム材料な
どとして、有機系高分子材料分野において利用可能であ
る。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0014】参考例1 2,5−ドデカンオキシ−α、α'−ジブロモ−p−キ
シレン4.0g(6.3ミリモル)、5−ヒドロキシイ
ソフタル酸ジエチルエステル3.3g(14ミリモ
ル)、炭酸カリウム4.4g(32ミリモル)をアセト
ン300ml中に加え、かき混ぜながら12時間加熱還
流した。放冷後、固体をろ別し、減圧化で溶媒を留去し
た。得られた生成物をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出液:メチレンクロライド)で精製することによ
り、2,5−ドデカンオキシ−α、α'−ビス(5−オ
キシイソフタル酸ジエチルエステル)−p−キシレン
5.6g(収率94%)を得た。
【0015】参考例2 参考例1で得られた2,5−ドデカンオキシ−α、α'
−ビス(5−オキシイソフタル酸ジエチルエステル)−
p−キシレン5.6g(5.9ミリモル)をエタノール
100ml中に溶解し、室温でかき混ぜながら水酸化ナ
トリウム12g(300ミリモル)を水150mlで溶
解した水溶液を加え20時間加熱還流した。その後、反
応溶液を減圧化で留去することでエタノールをのぞき、
これに濃塩酸を加えてpH2に調整した。析出した白色
固体をろ別、乾燥することで2,5−ドデカンオキシ−
α、α'−ビス(5−オキシイソフタル酸)−p−キシ
レン4.8g(収率96%)を得た。
【0016】参考例3 参考例2で得られた2,5−ドデカンオキシ−α、α'
−ビス(5−オキシイソフタル酸)−p−キシレン2.
5g(3.0ミリモル)とN−ヒドロキシスクシンサン
イミド1.5g(13ミリモル)をテトラヒドロフラン
50mlに溶解し、−10℃でかき混ぜながら、1,3
−ジシクロカルボジイミド2.7g(13ミリモル)を
テトラヒドロフラン20mlに溶解した溶液を滴下し
た。そのまま12時間かき混ぜた後、析出した白色固体
をろ別し、減圧化で溶媒を留去した。得られた固体を酢
酸エチルから再結晶することで2,5−ドデカンオキシ
−α、α'−ビス(5−オキシイソフタル酸ジスクシン
イミドエステル)−p−キシレン3.3g(94%)を
得た。
【0017】参考例4 参考例3で得られた2,5−ドデカンオキシ−α、α'
−ビス(5−オキシイソフタル酸ジスクシンイミドエス
テル)−p−キシレン3.0g(2.5ミリモル)をテ
トラヒドロフラン50mlに溶解し、0℃でかき混ぜな
がら、4−ヒドロキシベンジルアミン2.5g(20ミ
リモル)をテトラヒドロフラン150mlに溶解した溶
液を滴下した。そのまま12時間かき混ぜた後、析出し
た白色固体をろ別し、減圧化で溶媒を留去した。得られ
た生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:メ
チレンクロライド/エタノール=10/1)で精製する
ことにより、構造式
【化13】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(I)1.9g
(62%)を得た。
【0018】参考例5 5−アミノイソフタル酸3g(17ミリモル)をピリジ
ン50mlに溶解し、室温でかき混ぜながらドデカンジ
オイルジクロリド2.1g(8.0ミリモル)を含むジ
メチルクロリド60ml溶液を30分かけて滴下した。
12時間反応させた後、減圧化で溶媒を留去し、得られ
た生成物を炭酸カリウム水溶液に溶解した。れに濃塩酸
を加えてpH2に調整し、析出した白茶色固体をろ別、
乾燥することで1,12−ドデカン−ビス(5−アミド
イソフタル酸)3.3g(収率94%)を得た。
【0019】参考例6 参考例5で得られた1,12−ドデカン−ビス(5−ア
ミドイソフタル酸)3.0g(5.4ミリモル)とN−
ヒドロキシスクシンサンイミド2.7g(23ミリモ
ル)をテトラヒドロフラン150mlに溶解し、−10
℃でかき混ぜながら、1,3−ジシクロカルボジイミド
4.8g(23ミリモル)をテトラヒドロフラン50m
lに溶解した溶液を滴下した。そのまま12時間かき混
ぜた後、析出した白色固体をろ別し、減圧化で溶媒を留
去した。得られた固体を酢酸エチルから再結晶すること
で1,12−ドデカン−ビス(5−アミドイソフタル酸
ジスクシンイミドエステル)4.5g(88%)を得
た。
【0020】参考例7 参考例6で得られた1,12−ドデカン−ビス(5−ア
ミドイソフタル酸ジスクシンイミドエステル)4.0g
(4.2ミリモル)をテトラヒドロフラン100mlに
溶解し、0℃でかき混ぜながら、4−ヒドロキシベンジ
ルアミン4.2g(34ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン250mlに溶解した溶液を滴下した。そのまま12
時間かき混ぜた後、析出した白色固体をろ別し、減圧化
で溶媒を留去した。得られた生成物をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶出液:メチレンクロライド/エタノー
ル=10/1)で精製することにより、構造式
【化14】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(II)2.0g
(48%)を得た。
【0021】参考例8 1,8−ジブロモオクタン3.0g(11ミリモル)、
5−ヒドロキシイソフタル酸ジエチルエステル5.7g
(24ミリモル)、炭酸カリウム7.6g(55ミリモ
ル)をアセトン300ml中に加え、かき混ぜながら1
2時間加熱還流した。放冷後、固体をろ別し、減圧化で
溶媒を留去した。得られた生成物をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出液:メチレンクロライド)で精製する
ことにより、1,8−オクタン−ビス(5−オキシイソ
フタル酸ジエチルエステル)5.8g(収率89%)を
得た。
【0022】参考例9 参考例8で得られた1,8−オクタン−ビス(5−オキ
シイソフタル酸ジエチルエステル)5.0g(8.5ミ
リモル)をエタノール100ml中に溶解し、室温でか
き混ぜながら水酸化ナトリウム12g(300ミリモ
ル)を水150mlで溶解した水溶液を加え20時間加
熱還流した。その後、反応溶液を減圧化で留去すること
でエタノールをのぞき、これに濃塩酸を加えてpH2に
調整した。析出した白色固体をろ別、乾燥することで
1,8−オクタン−ビス(5−オキシイソフタル酸)
3.8g(収率95%)を得た。
【0023】参考例10 参考例9で得られた1,8−オクタン−ビス(5−オキ
シイソフタル酸)2.0g(4.2ミリモル)とN−ヒ
ドロキシスクシンサンイミド2.1g(18ミリモル)
をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、−10℃でか
き混ぜながら、1,3−ジシクロカルボジイミド3.7
g(18ミリモル)をテトラヒドロフラン30mlに溶
解した溶液を滴下した。そのまま12時間かき混ぜた
後、析出した白色固体をろ別し、減圧化で溶媒を留去し
た。得られた固体を酢酸エチルから再結晶することで
1,8−オクタン−ビス(5−オキシイソフタル酸ジス
クシンイミドエステル)3.5g(96%)を得た。
【0024】参考例11 参考例10で得られた1,8−オクタン−ビス(5−オ
キシイソフタル酸ジスクシンイミドエステル)3.0g
(3.5ミリモル)をテトラヒドロフラン50mlに溶
解し、0℃でかき混ぜながら、4−ヒドロキシベンジル
アミン3.5g(28ミリモル)をテトラヒドロフラン
200mlに溶解した溶液を滴下した。そのまま12時
間かき混ぜた後、析出した白色固体をろ別し、減圧化で
溶媒を留去した。得られた生成物をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出液:メチレンクロライド/エタノール
=10/1)で精製することにより、構造式
【化15】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(III)2.2
g(70%)を得た。
【0025】参考例12 9,10−ジオクタンオキシ−2,3,6,7−アント
ラセンテトラカルボン酸ジ無水物3g(5.2ミリモ
ル)、5−アミノイソフタル酸2.3g(13ミリモ
ル)を1−メチル−2−ピロリドン50mlに溶解し、
200℃で20分間かき混ぜた。反応溶液に水200m
lを加えた後、塩酸でpH2に調整し、析出した固体を
ろ別、乾燥することでN,N'−ビス(5−イソフタル
酸)−2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸
ジイミド1.9g(収率40%)を得た。
【0026】参考例13 参考例12で得られたN,N'−ビス(5−イソフタル
酸)−2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸
ジイミド1.5g(1.7ミリモル)とN−ヒドロキシ
スクシンサンイミド0.85g(7.3ミリモル)をテ
トラヒドロフラン100mlに溶解し、−10℃でかき
混ぜながら、1,3−ジシクロカルボジイミド1.5g
(7.3ミリモル)をテトラヒドロフラン20mlに溶
解した溶液を滴下した。そのまま12時間かき混ぜた
後、析出した白色固体をろ別し、減圧化で溶媒を留去し
た。得られた固体を酢酸エチルから再結晶することで
N,N'−ビス(5−イソフタル酸ジスクシンイミドエ
ステル)−2,3,6,7−アントラセンテトラカルボ
ン酸ジイミド1.9g(87%)を得た。
【0027】参考例14 参考例13で得られたN,N'−ビス(5−イソフタル
酸ジスクシンイミドエステル)−2,3,6,7−アン
トラセンテトラカルボン酸ジイミド1.5g(1.2ミ
リモル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、0℃
でかき混ぜながら、4−ヒドロキシベンジルアミン1.
9g(9.6ミリモル)をテトラヒドロフラン100m
lに溶解した溶液を滴下した。そのまま12時間かき混
ぜた後、析出した白色固体をろ別し、減圧化で溶媒を留
去した。得られた生成物をシリカゲルクロマトグラフィ
ー(溶出液:メチレンクロライド/エタノール=10/
1)で精製することにより、構造式
【化16】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(IV)1.1g
(68%)を得た。
【0028】実施例1 参考例4で得られた構造式
【化17】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(I)3.0
g(2.7ミリモル)を1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩6.3g(3
3ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン1.8g
(16ミリモル)とともにジメチルホルムアミド150
mlに溶解しかき混ぜながら5−ヘキセン酸3.7g
(33ミリモル)を加え、室温にて窒素雰囲気下で15
時間かき混ぜた。反応混合物を水300ml中に加えた
のち、不溶物を塩化メチレン400mlで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
【0029】得られた生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔溶出液:ジクロロメタン/酢酸エチル=
5/2(容積比)〕で精製することにより、淡褐色で非
晶質状の構造式
【化18】 で表わされるモノマー前駆体(V)3.6g(収率92
%)を得た。 融点:135−136℃ 元素分析値(C100126416として) C H N 計算値(%) 73.23 7.70 3.42 実測値(%) 73.07 7.90 3.33
【0030】実施例2 参考例7で得られた構造式
【化19】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(II)1.5g
(1.5ミリモル)を1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩3.4g(18
ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン1.0g
(8.9ミリモル)とともにジメチルホルムアミド10
0mlに溶解しかき混ぜながら5−ヘキセン酸2.0g
(18ミリモル)を加え、室温にて窒素雰囲気下で15
時間かき混ぜた。反応混合物を水200ml中に加えた
のち、不溶物を塩化メチレン300mlで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
【0031】得られた生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔溶出液:ジクロロメタン/酢酸エチル=
5/2(容積比)〕で精製することにより、淡褐色で非
晶質状の構造式
【化20】 で表わされるモノマー前駆体(VI)1.8g(収率90
%)を得た。 元素分析値(C8092614として) C H N 計算値(%) 70.57 6.81 6.17 実測値(%) 70.38 6.85 6.03
【0032】実施例3 参考例11で得られた構造式
【化21】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(III)1.5
g(1.7ミリモル)を1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩3.8g(2
0ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン1.1g
(10ミリモル)とともにジメチルホルムアミド100
mlに溶解しかき混ぜながら5−ヘキセン酸2.2g
(20ミリモル)を加え、室温にて窒素雰囲気下で15
時間かき混ぜた。反応混合物を水200ml中に加えた
のち、不溶物を塩化メチレン300mlで抽出し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
【0033】得られた生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔溶出液:ジクロロメタン/酢酸エチル=
5/2(容積比)〕で精製することにより、淡褐色で非
晶質状の構造式
【化22】 で表わされるモノマー前駆体(VII)2.0g(収率93
%)を得た。 元素分析値(C7686414として) C H N 計算値(%) 71.34 6.77 4.38 実測値(%) 71.28 6.92 4.30
【0034】実施例4 参考例14で得られた構造式
【化23】 で表わされるテトラベンジルアミド誘導体(IV)1.0g
(0.76ミリモル)を1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.7g
(8.9ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジン0.
50g(4.5ミリモル)とともにジメチルホルムアミ
ド80mlに溶解しかき混ぜながら5−ヘキセン酸0.
98g(8.9ミリモル)を加え、室温にて窒素雰囲気
下で15時間かき混ぜた。反応混合物を水150ml中
に加えたのち、不溶物を塩化メチレン200mlで抽出
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
【0035】得られた生成物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー〔溶出液:ジクロロメタン/酢酸エチル=
5/2(容積比)〕で精製することにより、淡褐色で非
晶質状の構造式
【化24】 で表わされるモノマー前駆体(VIII)1.1g(収率85
%)を得た。 元素分析値(C102108618として) C H N 計算値(%) 71.81 6.38 4.93 実測値(%) 71.65 6.42 4.81
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 20/34 C08F 20/34 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のRは、下記式(II)〜(V)により表される
    連結置換基から選択された基であり、nは2〜5の整数
    である)で表わされるポリカテナン製造用モノマー前駆
    体。 【化2】 (式中のmは6〜18の整数である) 【化3】 (式中のhは4〜10の整数である) 【化4】 (式中のkは2〜8の整数である) 【化5】 (式中のpは6〜10の整数である)
  2. 【請求項2】 一般式 【化6】 (式中のRは前記と同じ意味を持つ。)で表されるテト
    ラベンジルアミド誘導体に一般式 【化7】 (式中のnは前記と同じ意味を持つ。)で表わされる炭
    素−炭素二重結合を末端に有するカルボン酸誘導体を反
    応させることを特徴とする一般式 【化8】 (式中のR及びnは前記と同じ意味を持つ。)で表わさ
    れるポリカテナン製造用モノマー前駆体の製造方法。
JP19526698A 1998-07-10 1998-07-10 ポリカテナン製造用モノマー前駆体及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2963992B1 (ja)

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