JP2963729B2 - 改良された結合性能をもつフッ化エラストマー組成物 - Google Patents

改良された結合性能をもつフッ化エラストマー組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 背 景 この発明は四フッ化エチレンのエラストマー共重合
体、フッ化ビニリデン、及び1又はそれ以上の炭化水素
オレフィンと硬化剤とを含むフッ化エラストマー組成物
に関する。もうひとつの態様において、それはこのよう
なフッ化エラストマー組成物の形成された物品の硬化プ
ロセス及び得られた形成され硬化された物品に関する。
更に別の態様において、それは硬化剤として更にフッ化
脂肪族スルホンアミド化合物を含むフッ化エラストマー
組成物に関する。
シラン化合物はポリマー基板と、金属、ファイバガラ
ス及びガラスのような無機材料又は基板との接着を改善
するために用いられた。(例えば、“A Guide to Dow C
orning Silane Coupling Agents"、Form No.23−012B−
85、Dow Corning社、Midland,Michigan刊行を参照)。
いくつかの応用において、シラン化合物を含む組成物は
それらのシラノール形態に加水分解され、それらはつい
で、例えば無機材料の表面に存在するヒドロキシルモイ
エティーとの反応によって、無機材料と反応することが
できる。一般的にシラン化合物は高分子材料と反応する
有機官能基をも持ち、それによって無機材料とポリマー
との間の結合を高める。シラン化合物を含む組成物は、
いくつかのフッ化エラストマーとの接着促進剤として成
功裡に用いられた。例えば“Dynamar TM Bond Metal Bo
nding Agent−5150"、Brochure No.Y−IFE5150−2(7
3.05)RI、3M社刊、1983参照。しかし、出願人は四フッ
化エチレン、フッ化ビニリデン、及び1又はそれ以上の
炭化水素オレフィンを含む共重合体は、無機基板とフッ
化エラストマーとの間のよい結合又は接着を達成するた
めに単にシラン化合物だけを用いたのでは、無機材料に
結合することができないことを発見した。
出願人の発明は、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレ
ン、及び炭化水素オレフィン(例えばプロピレン)から
誘導される共重合された繰返しユニットを含む硬化可能
なフッ化エラストマーと、金属コアー、サポート又はシ
ャフトシール、バルブステムシール、及びガスケットの
ような各種成形シールに用いられるインサートのような
無機物基板との間の結合又は接着を改善する。
ひとつの態様において、この発明は下記成分を含む硬
化可能なエラストマー組成物を提供する。
(A)フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、及び共重
合可能な炭化水素オレフィン、例えばプロピレンから誘
導される共重合された繰返しユニットを含むフッ化エラ
ストマーガム、 (B)ポリヒドロキシ化合物、 (C)有機オニウム化合物、 (D)フッ化脂肪族スルホニル化合物接着促進剤(例え
ば、フッ化脂肪族スルホンアミド及びフッ化脂肪族ジス
ルホン)。
エラストマー組成物中のフッ化脂肪族スルホニル化合
物の量は、アミノシラン化合物を含むプライマ組成物で
被覆された無機物(例えば金属)表面に対し硬化後にエ
ラストマー組成物の接着が、前述の成分(A)、
(B)、及び(C)を含みフッ化脂肪族スルホニル化合
物をもたないエラストマー組成物と、 アミノシラン化合物を含む前述のプライマ組成物が被
覆された無機物表面とによって硬化後に達成されるのよ
り、強くなるのに十分な量であり、0.1から10phrの量で
用いられることが好ましい。
別の態様において、この発明は、(1)その硬化状態
におけるエラストマー組成物と、(2)アミノシラン化
合物を含むプライマ組成物によって被覆され、それに硬
化エラストマー組成物が結合される無機物表面をもつ基
板、とを含む組合わせを提供する。
更に別の態様において、この発明は以下の成分を含む
無機物表面に適用するための結合組成物を提供する。
(E)アミノシラン化合物、及び (F)フッ化脂肪族スルホニル化合物接着促進剤。
ここに成分(E)と(F)は前述の結合組成物中に、
上記成分(A)、(B)及び(C)を含む硬化エラスト
マー組成物と無機物表面をもつ基板との間の所望の接着
を達成するような相対比率と濃度で存在する。
もうひとつの態様において、この発明は、(1)前述
の成分(A)、(B)及び(C)を含む硬化エラストマ
ー組成物、(2)前述の結合組成物で被覆された無機物
表面をもつ基板、を含む組合わせを提供する。
もうひとつの態様において、以下の工程(以下「ステ
ップ」と表す場合もある)を含む組合わせを提供する。
(1) フッ化エラストマーガム(A)、ポリヒドロキ
シ化合物(B)、有機オニウム化合物(C)、フッ化脂
肪族スルホニル化合物接着促進剤(D)、及び酸受容体
例えば水酸化カルシウム、を含む混合物を用意する。
(2) アミノシラン化合物を含むプライマ組成物を調
製する。
(3) プライマ組成物を基板の無機物表面に施す。
(4) 被覆された基板をモールドに置く。
(5) モールドをステップ(1)で調製された混合物
で充す。
(6) 混合物を硬化する。そして (7) 得られた成形物品をモールドから除く。
尚もうひとつの態様において、この発明は次のステッ
プを含む方法を提供する。
(i) フッ化エラストマーガム(A)、ポリヒドロキ
シ化合物(B)、有機オニウム化合物(C)、及び酸受
容体を含む混合物を用意する。
(ii) アミノシラン化合物とフッ化脂肪族スルホニル
化合物接着促進剤を含む結合組成物を調製する。
(iii) 結合組成物を基板の無機物表面に施す。
(iv) 被覆された基板をモールドに置く。
(v) モールドをステップ(i)で調製された混合物
で充たす。
(vi) 混合物を硬化する、そして (vii) 得られた成形物をモールドから除く。
好ましいエラストマー組成物は、1又はそれ以上の二
有機酸化硫黄化合物を共硬化剤として付加的に含むこと
ができる。
この発明は更に上記の方法のひとつに従ってつくられ
た成形硬化物品を提供する。
この発明で有用なフッ化エラストマーは、フッ化ビニ
リデン、四フッ化エチレン、及び1又はそれ以上の、好
ましくは1又は2の、共重合可能な炭化水素オレフィン
モノマーから誘導される共重合された繰返しユニットを
含むフッ素含有ポリマーである。このようなフッ化エラ
ストマーは当業者既知である。
ひとつのサブクラスのこのようなフッ化エラストマー
は飽和(即ち実質的にエチレン又はアセチレン不飽和基
がない)であり、実施的にフッ化ビニリデン、四フッ化
エチレン、及び1又はそれ以上の共重合可能な炭化水素
オレフィンモノマーから誘導されたユニットで構成され
るものである。
炭化水素オレフィンモノマーは式R′R′C=CR′
R′をもつものによって表わすことができる。ここに
R′グループは同じであることも異ることも可能であ
り、水素及びアルケニル及びアルキル基のような脂肪族
ラジカルを構成する基から選ばれることができる。R′
がアルケニル又はアルキルの場合は、それは直鎖であっ
ても側鎖であってもよく、1から4の炭素原子をもつ。
オレフィンモノマーの代表例はエチレン、プロピレン、
及びブテン(例えばイソブチレン、ブテン−1、及びブ
テン−2、及びブタジエン)であ。フッ化ポリマーをつ
くるのに使われるモノマーのモル比は、硬化ポリマーに
要求される性質(例えば、耐薬品性、高温安定性、低温
可撓性、液体例えば燃料、冷却媒体及び潤滑油に対する
抵抗性)を達成するために選ばれるであろう。これらの
比率の選定は、特定のモノマーの比率と共重合体の物理
的性質との間の既知の関係をベースにして、当業者の技
術に属する。一般的にこのクラスの共重合体は約2から
90モル%のフッ化ビニリデン、5から65モル%の四フッ
化エチレン、及び5から45モル%の炭化水素オレフィン
を含む。好ましくはそれらは約2から65モル%のフッ化
ビニリデン、20から60モル%の四フッ化エチレン、及び
10から50モル%の炭化水素オレフィンを含む。好ましく
は炭化水素オレフィンはプロピレンである。
この発明に有用な多くのフッ化エラストマー又はガム
は従来の技術文献に記載され、そして従来の技術文献に
記載の方法に従ってつくることができる。例えば日本特
許昭第60[1985]−19324、及び日本特許昭第60[198
5]−19325はこの発明に有用な多くのフッ化エラストマ
ーとそのようなフッ化エラストマーの製造方法を記載し
ている。
一般的にこの発明に有用なアミノシラン化合物は、シ
ラン原子に直接結合する1又は2の有機基をもつジ又は
トリアルコキシ(例えばメトキシ、及びエトキシ)又は
アセトキシシランである。前述の有機基の少くともひと
つは第一級アミノモイエティーをもたなければならな
い。シラン化合物は使用に際してシラノールに加水分解
される(例えば外来の水分又は加えた水により)、即
ち、シラン化合物のアルコキシ及び/又はアセトキシモ
イエティーがヒドロキシルモイエティーに加水分解され
ると信じられている。これらのヒドロキシモイエティー
は無機物表面と反応し、又他のシラノール分子上のヒド
ロキシルモイエティーと反応し(縮合反応経由)、無機
物表面にリンク又は結合したポリシロキサン分子をつく
ると信じられている。
この発明に有用なアミノシラン化合物のひとつのクラ
スは次の一般式をもつ。
(R1O)aSi(R2 (I) ここにaは2又は3、そして好ましくは3、bは1又
は2、そして好ましくは1、そしてa+bは4で、R1
Oは1から8、好ましくは1から4の炭素原子をもつア
ルコキシ基のような一価の有機の加水分解可能な基、 例えばメトキシ、エトキシ又はアセトキシ基で、R2
アルキル、アルケニル、アリールラジカル及びアリール
アルキル及びアリールアルケニルラジカルのようなそれ
らの組合わせからなる基から選ばれた一価の有機ラジカ
ルで、ここに前述のR2基の少くともひとつは第一級アミ
ノモイエティーを含む。R2は直鎖、側鎖、及び充分に大
きな場合は環式でもよい。R2は硫黄、酸素、及び窒素の
ような1又はそれ以上のカテナリー(即ち骨格)ヘテロ
原子を含んでも、又そのようなヘテロ原子で置換されて
もよい。一般的にR2は1から20の炭素原子を、好ましく
は1から12の炭素原子をもつであろう。R2グループのい
くつかは次の一般式で表わすことができる。
−(R3NH)−R4NH2 (II) ここにCは1から5の、好ましくは1から3の数字
で、R3とR4のモイエティーは二価の有機モイエティーで
そのそれぞれは独立してアルキレン、アルケニレン、ア
リーレンモイエティー及びそれらの組合わせから選ぶこ
とができる。R3とR4は通常1から10の炭素原子を、好ま
しくは1から4の炭素原子をもつであろう。R3及びR4
イエティーの例はプロピレン、エチレン、ブチレン、オ
キシジエチレン又はフェニレンモイエティーである。
この発明に有用な代表的アミノシラン化合物は以下を
含む。
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、 N−(2−アミノエチル−)3−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、 N−[2(ビニルベンジルアミノ)エチル]3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、 4−アミノブチルトリエトキシシラン、 (アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシ
シラン、 N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、 N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリス(2
−エチルヘキソキシ)シラン、 6−(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシ
ラン、 p−アミノフェニルトリメトキシシラン、 3−(1−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−
プロペニルトリメトキシシラン、 3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキ
シ)シラン、 3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、 3−アミノプロピルトリエトキシシラン、 3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及び ω−アミノウンデシルトリメトキシシラン。
この発明に有用なアミノシラン化合物は、“Technica
l Bulletin Pigment",No.75、Degussa Corporation Rid
gefield Park,N.J.刊、冊子番号Pig.75 1−4−1288D
D、1988、12月発行、pp5−6に記載のような既知の方法
によって調製可能である。
この発明に有用な多くのアミノシラン化合物は市販さ
れており、例えばDow Corning社からのDOW CORNING TM
A−1100、Z−6020、Z−6026及びZ−6032シランで
ある。これらの製品はPetrarch System,Bristol,Pennsy
lvaniaからの“Selection Guide to Dow Corning Organ
osilane Chemicals",冊子番号23−181E85に、A0695、A0
696、A0698、A0699、A0700、A0710、A−0720、A0724、
A0725、A0728、A0733、A0742、A0750、A0800、及びA080
8として記載されている。これらの製品は“SILICON COM
POUNDS Resister and Review"、Petrarch System刊、19
87、pp.105から106に記載されている。
アミノシラン化合物を含むプライマ組成物はアミノシ
ラン化合物、アルコール及び水の溶液、分散物又は混合
物である。1又はそれ以上のアミノシラン化合物の混合
物を含むプライマ組成物も又この発明に使うことができ
る。アルコールの選択は希望するアミノシラン化合物の
そのアルコールへの溶解度によるが、一般的にメタノー
ル及びエタノールはこの発明に有用な溶剤である。アル
コールは、基板の無機物表面上のプライマ組成物の乾燥
被覆の形成を容易にするために室温で容易に蒸発するこ
とが好ましい。プライマ組成物を調製するひとつの方法
は所望量のアミノシラン化合物を、前述のプライマ組成
物を含む全アルコール量の一部と全量の水との混合物に
溶解又は分散させることである。得られた混合物は追加
のアルコールで希釈された所望の最終濃度のアミノシラ
ンが達成される。通常この混合物の1部が重量で3から
10部のアルコールを加えて希釈される。基板に施す前に
そのプライマ組成物は室温に15秒間から48時間(アミノ
シラン化合物による)おいてアミノシラン化合物をその
シラノール形態に加水分解させるべきである。プライマ
組成物中の水の量はアミノシラン化合物中の加水分解可
能な基の大部分をヒドロキシル基に加水分解させるのに
十分であるべきで、そして好ましくはアミノシラン化合
物中の加水分解可能な基のすべてを本質的に加水分解す
るのに十分であるべきである。プライマ組成物中の過剰
の水は基板とエラストマーの間の結合を妨げるので避け
るべきである。通常、アルコールはプライマ組成物の約
85から96.4%が含まれ、水は約0.05から5、好ましくは
0.1から1.0重量%、そしてアミノシラン化合物はプライ
マ組成物の約0.1から10.0重量%、そして好ましくは0.1
から5重量%が含まれるであろう。一般的に、フッ化脂
肪族スルホニル化合物がフッ化エラストマーガムと配合
される時は、プライマはフッ化脂肪族スルホニル化合物
を少しも含む必要がない。任意にプライマ組成物は、ア
ミノシラン化合物と共重合可能であるがフッ化脂肪族ス
ルホニル化合物又はフッ化エラストマーと反応しない他
のシラン化合物、例えばビニルトリエトキシシランを更
に含むことができる。当業者は重合可能なシランはプラ
イマ組成物に乾燥プライマ組成物被覆の強度、例えば接
着強度、を改善するために加えることができることを認
識するであろう。
一旦調製されると、プライマ組成物は無機物表面に
(ここに記載の方法に従って調製された)基板に被覆を
施すための通常の方法、例えば浸漬法、スプレー法、塗
装法、又はカーテン被覆法のどれでも使って適用され
る。適用後、過剰のプライマ組成物は基板の無機物表面
から排除されそして被覆は室温で(例えば約10から30分
間)乾燥されるか、又は被覆された基板は50から60℃又
はそれ以上、例えば120℃、に約15分間加熱することが
できる。プライマ被覆の乾燥を助けるのに加えて、熱は
又基板表面に結合するポリシロキサンネットワークの形
成を助けると信じられる。乾燥プライマ被覆の厚さは通
常約1.25から7.5μm(0.05から0.3ミル)厚である。
この発明で使われるフッ化脂肪族スルホニル化合物は
接着促進剤で、それは少なくともひとつの−SO2NH−又
は−SO2CH−モイエティーをもつプロトン酸である。ア
ミノシラン化合物と組合わされたフッ化脂肪族スルホニ
ル化合物は硬化したエラストマー組成物と無機物表面と
の間の接着を増進する。フッ化脂肪族スルホニル化合物
は、その化合物がフッ化エラストマー化合物に配合され
るか又は更にアミノシラン化合物を含む結合剤の形で無
機物表面に施されるかに拘らず硬化したフッ化エラスト
マーと無機物表面との間の接着を増進する。一般的にフ
ッ化脂肪族スルホニル化合物はフッ化脂肪族スルホンア
ミド及びフッ化脂肪族ジスルホンからなるグループから
選ばれる。
この発明は有用なフッ化脂肪族スルホニル化合物のい
くつかのクラスは次の一般式をもつ。
RfSO2X (III) Rf′[SO2NHR5 (IV) ここにXは−NHR6、及び−CHR7SO2Rfからなるグルー
プから選ばれる。R5及びR6は水素又は、1から15、好ま
しくは1から4の炭素原子をもつ、アルキル、アリール
又はそれらの組合わせのような一価の有機ラジカルから
なるグループから選ぶことができる。R5及びR6は直鎖、
側鎖、そしてもし十分大きい場合は環状又はそれらの組
合わせであり得、そして1又はそれ以上の無妨害モイエ
ティー、例えば塩素で置換されてもよい。R7はH、Br、
Cl、I、1から20の又は好ましくは1から4の炭素原子
をもつアルキル、3から4炭素原子のアルケニル、アリ
ール(例えばフェニル、ピリジル、ナフチル、チエニ
ル、ベンズチエニル)又はアルカリール(10炭素原子ま
での)から選ばれる。アルキル、アリール及びアルカリ
ールは希望によって、例えば、1又はそれ以上のハロゲ
ン、高度にフッ素化されたアルキルスルホニル、カルボ
キシル、アルコキシカルボキシル、ニトロ、アルコキ
シ、又はアシロキシによって置換されてもよい。
−SO2−モイエティーの硫黄原子に直接結合するRf
はRf′の炭素原子は、少くともひとつの強い電子陰性又
は電子引き出し基により、そして好ましくは少くともひ
とつのフッ素原子又は少くともひとつの高度にフッ素化
されたアルキル基により置換されなければならない。例
えば前述の炭素原子は次のように表わすことができる。
−CF2−、−CF(CF3)−、 −C(CF3−、−CF(C2F5)−、 −CFCl−、−CFH−、及び (CF=)CF−。
Rfは一価のフッ化脂肪族ラジカルで、それは安定、不
活性、無極性、疎油性で疎水性である。Rfは直鎖、側
鎖、そして十分に大きい場合はアルキル環式脂肪族ラジ
カルのような環状又はそれらの組合わせであり得る。一
般的にRfは1から20の炭素原子、好ましくは4から20
の、最も好ましくは4から12の炭素原子をもつであろ
う。好ましい化合物は、Rfが過フッ化アルキル、即ちCn
F2n+1、(ここではnは4から20)、又は過フッ化環式
アルキル、即ちCnF2n-1、(ここではnは5から20)、
又は過フッ化アルキルと過フッ化環式アルキルの組合わ
せ、例えば である場合のように、その中でRf基が完全に又は実質的
に完全にフッ素化された化合物である。
Rf′は二価のフッ化脂肪族ラジカルで、それは安定、
不活性、無極性、疎油性で疎水性である。それは直鎖、
側鎖、そして十分に大きい場合はアルキル環式脂肪族ジ
ラジカルのような環状又はそれらの組合わせであり得
る。一般的にRf′は1から20の炭素原子、好ましくは4
から20、最も好ましくは4から12の炭素原子をもつであ
ろう。好ましい化合物は、Rf′が過フッ化アルキル、即
ちCnF2n、(ここではnは4から20)、又は過フッ化環
式アルキル、即ちCnF2n-2、(ここではnは5から2
0)、又はそれらの組合せである場合のように、その中
でRf′基が完全に又は実質的に完全にフッ素化された化
合物である。
Rf又はRf′のいずれに関しても、骨格鎖又は炭素原子
は二価の酸素、六価の硫黄、及び/又は三価の窒素ヘテ
ロ原子を含むことが可能で、そのおのおのは炭素原子に
だけ結合し、そのようなヘテロ原子はRf又はRf′のフッ
化炭素部分間に安定結合を提供しそしてラジカルの不活
性特性を妨害しない。そのようなヘテロ原子が存在する
場合には、好ましくは骨格鎖は各2炭素原子に対し1よ
り多いヘテロの原子を含まない。時として炭素が結合し
た水素原子、又は塩素原子が存在することがある。しか
し存在する場合にはそれらは好ましくは鎖中のすべての
2炭素原子に対し1以下である。Rf又はRf′が存在する
か又は環式構造を含む場合は、このような構造は好まし
くは5から6の環員原子をもち、それらの1又は2は前
述のヘテロ原子、即ち酸素及び/又は窒素であり得る。
一般的にRf及びRf′ラジカルは40から78重量%、好まし
くは50から78重量%のフッ素を含むことができる。Rf
ジカルの例はフッ素化アルキル、例えばC6F13−、C8F17
−、及びアルコキシアルキル、例えばC3F7OCF2−であ
る。Rf′の例はフッ素化アルキレン、例えば−C4F8−及
び−C6F12−である。Rf及びRf′が特定の(specific)
ラジカルとして示される場合は、例えばC8F17−、この
ラジカルは混合物の平均の構造、例えばC6F13−からC10
F21−が可能で、その混合物は枝分れ構造をも含むこと
ができることを理解すべきである。
この発明で有用なフッ化脂肪族スルホンアミドはアン
モニア又は第一級アミンと過フッ化アルカンスルホニル
フッ化物(例えばアルキル又はアルキレンスルホニルハ
ライドの電気化学的フッ素化によって得られたフッ化ス
ルホニル)との反応によって調製することができる。こ
の発明に有用な多くのフッ化脂肪族スルホンアミドは既
知の化合物である。(例えば米国特許第2,732,398(Bri
ceら)参照) この発明に有用なフッ化脂肪族ジスルホンは当業者既
知の方法でつくることができる。(例えば米国特許第3,
776,960(Kosharら)、4,053,519(Koshar)、4,054,59
6(Koshar)、4,069,233(Koshar)、3,984,357(Kosha
r)、及び3,794,687(Koshar)参照)。
この発明に有用な代表的なフッ化脂肪族スルホンアミ
ド及びフッ化脂肪族ジスルホン化合物は以下を含む。
C4F9SO2NHCH3 C8F17SO2NHC4H9 C8F17SO2NHCH3 C8F17SO2NHCH2CH=CH2 C8F17SO2NH2 C8F17SO2NHCH2CH2OCH=CH2 C8F17SO2NHCH2CH2CONH2 CH3NHSO2(CF24SO2NHCH3 (C6F13SO22CH2 他の代表的フッ化脂肪族ジスルホン化合物は米国特許
第4,115,295(Robinsら)コラム7、行10−27、に記載
されており、このような記載はここに引用されている。
フッ化脂肪族スルホニル化合物は単独で使うことがで
き、又は1又はそれ以上のこのような化合物がこの発明
に使うことができる。
結合組成物は、プライマ組成物の調製に使われたのと
同じ方法を用いてつくることができる。但しフッ化脂肪
族スルホニル化合物はアミノシラン化合物と共にアルコ
ール及び水に溶解又は分散される。アルコールの選択は
所望のアミノシラン及びフッ化スルホニル化合物の溶解
度によるが、一般的にメタノール又はエタノールが結合
化合物の調製に有用である。通常結合組成物は0.1から1
0重量%、好ましくは0.1から5重量%のアミノシラン化
合物、0.5から5重量%、好ましくは0.5から2重量%の
フッ化脂肪族スルホニル化合物、0.5から5重量%、好
ましくは0.1から1.0重量%の水、及び80から99重量%の
アルコールを含む。プライマ組成物と同様に、得られた
混合物中のアミノシラン化合物は加水分解されるべき
で、ついでそれはプライマ組成物の適用に対し記載の方
法に従って基板に施すことができる。プライマ被覆と同
様に、結合組成物被覆は空気乾燥することができ、又は
50から60℃の間でもしくはより高温、例えば120℃で約1
5分間加熱することができる。
共重合体と共に混合されるポリヒドロキシ化合物は共
重合体に対し架橋剤として機能することができるもので
ある。このような試薬は当業者周知で、例えば米国特許
第4,259,463(Moggiら)、3,876,654(Pattison)、及
び4,233,421(Worm)に記載され、そして芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物及び脂肪族ポリヒドロキシ化合物、そし
てそれら化合物の誘導体を含むことができる。ポリヒド
ロキシ化合物の混合物も又この発明に使うことができ
る。
代表的芳香族ポリヒドロキシ化合物は以下を含む。
ジ、トリ、及びテトラヒドロキシベンゼン、ナフタレ
ン、及びアントラセン、及び次式のビスフェノール。
ここにAは1から13の炭素原子の二価脂肪族、環式脂
肪族、又は芳香族ラジカル、又はチオ、オキシ、カルボ
ニル、スルフィニル、又はスルホニルラジカルであり、
Aは任意に1又はそれ以上の塩素又はフッ素原子で置換
され、xは0又は1、nは1又は2、そしてポリヒドロ
キシル化合物のどの芳香族環も任意に少くとも1原子の
塩素、フッ素、又は臭素、又はカルボキシル、又はアル
キル、又はアシル(例えば−COR8ここでR8はC1からC8
機ラジカルアルキル、アリール、又はシクロアルキル
基)ラジカルで置換できる。上の式から−OH基は両方の
環のどの位置にも(1位以外の、即ちそこはA基が環に
つく炭素の位置)つくことができることが理解されるで
あろう。特定の芳香族ポリヒドロキシ化合物は4,4′−
チオジフェノール、イソプロピリデン−ビス(4−ヒド
ロキシベンゼン)(即ち、ビスフェノールA)、及び ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロ
キシベンゼン)、(即ちビスフェノールAF)を含み、米
国特許第4,233,421(Worm)に記載又は例示される。
代表的な脂肪族ポリヒドロキシ化合物はフッ化脂肪族
ジオール、例えば1,1,6,6−テトラヒドロオクタフルオ
ロヘキサンジオール、及び米国特許第4,358,559(Holco
mbら)に記載されここに引用されているようなその他を
含む。架橋剤として使うことができるポリヒドロキシ化
合物の代表的ポリヒドロキシ誘導体は米国特許第4,446,
270(Guenthnerら)に記載され、例えば、2−(4−ア
リロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)
プロパンを含む。
好ましいポリヒドロキシ化合物は、ビスフェノールA
及びビスフェノールAFのような式IVをもつ芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物である。2又はそれ以上のポリヒドロキ
シ化合物の混合物をこの発明に使うことができる。ひと
つの与えられた組成物の中でひとつのポリヒドロキシ化
合物から別のものへ変える時には、当業者は特定の応用
に対し好適な硬化速度を与える硬化時間と温度を選ぶこ
とができる。
共重合体と混合される有機オニウム化合物は加硫促進
剤として機能することができる。有機オニウム化合物は
ルイス塩基(例えばホスフィン、アミン、エーテル又は
硫化物)の共役酸、そしてルイス塩基と好適なアルキル
化剤(例えばハロゲン化アルキル又はハロゲン化アシ
ル)との反応によって形成することができる。この反応
はルイス塩基の電子供与原子の原子価の伸張と有機オニ
ウム化合物上に正電荷をもたらす。この発明に有用な多
くの有機オニウム化合物は少くともひとつのヘテロ原
子、即ち有機又は無機モイエティーに結合したN、P、
S、Oのような非炭素原子を含む。この発明に使って好
適な有機オニウム化合物は既知で技術文献がある。例え
ば米国特許第3,655,727(Patelら)、3,712,877(Patel
ら)、3,857,807(Kometani)、3,686,143(Bowman)、
3,933,732(Schmigel)、3,876,654(Pattison)、4,23
3,421(Worm)、及び4,259,463(Moggiら)、欧州特許
出願第0182299A2及び0120462A1参照、そして又West,A.
C.and Holcomb,A.G.“Fluorinated Elastomers"、Kirk
−Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,Vol.
8、第3版、John Wiley & Sons,Inc.,pp500−515(197
9)参照。有機オニウム化合物の混合物も又この発明に
有用である。
有機オニウム化合物は、アンモニウム、アルソニウ
ム、ホスホニウム、スチボニウム、アミノ−ホスホニウ
ム、ホスホラン(例えばトリアリールホスホラン)から
なるグループから選ばれる第四級有機オニウム化合物、
及びイミニウム化合物、及びスルホニウム化合物を含
む。
第四級有機オニウム化合物のひとつのクラスはアニオ
ンとイオン会合した有機化合物でこの中で少くともひと
つの窒素、リン、ヒ素、又はアンチモン原子が4つの有
機モイエティーに共有結合される。これら第四級有機オ
ニウム化合物は広く相対的に正及び相対的に負のイオン
を含む。リン、ヒ素、アンチモン又は窒素原子のような
ヘテロ原子は一般的に正イオンの中心原子を含む。これ
らの化合物は一般的にアンモニウム、ホスホニウム、ア
ルソニウム、又はスチボニウム塩又は化合物として知ら
れ、そして好ましくは次の一般式をもつ。
ここにQは窒素、リン、ヒ素、及びアンチモンからな
るグループから選ばれ、Xは有機又は無機アニオン(例
えば、ハロゲン化物、硫酸塩、酢酸塩、リン酸塩、ホス
ホン酸塩、水酸化物、アルコキシド、フェノキシド、ビ
スフェノキシド、その他)で、nはアニオンXの原子価
と同じで、R9、R10、R11、及びR12はアルキル、アリー
ル、アルケニル、又はそれらの組合せからなるラジカル
のグループから選ばれる。R9、R10、R11及びR12は塩
素、フッ素、臭素、シアノ、−OR13、及び−COOR13モイ
エティーで置換することができ、ここでR13はC1からC20
のアルキル、アリール、アルカリル、及びアルケニルか
らなる基から選ばれる。R基のどのペアーも相互に又Q
原子と結合することができヘテロ環を形成する。しかし
組成物の中で共重合体がフッ化ビニリデン、四フッ化エ
チレン及びポリプロピレンモノマーから誘導される場合
は、ポリヒドロキシ化合物はビスフェノールAFで、Qは
リンで、Xは塩化物アニオンで、nは1で、そしてR9
R10、R11、及びR12の基の3つはフェニルモイエティー
で、残りのR基はベンジルモイエティーであることがで
きない。第四級有機オニウム化合物の好ましいクラスは
一般式(VI)をもちそして少くともR9、R10、R11又はR
12のひとつはアルキル又はアルケニルである。
第四級有機オニウム化合物のもうひとつのクラスにお
いて、窒素、リン、ヒ素又はアンチモンは環状構造、例
えば8−ベンジル−1,8−ジアゾビシクロ[5,4,0]−7
−ウンデセニウムクロリドの中でヘテロ原子であること
ができる。
この発明に有用な第四級有機オニウム化合物のもうひ
とつのクラスはアミノホスホニウム化合物で、そのいく
つかは文献に記載がある。例えば米国特許第4,259,463
(Moggiら)参照。この発明に有用な第四級有機オニウ
ム化合物のその他のクラスは、トリアリールホスホラン
化合物のようなホスホラン化合物である。トリアリール
ホスホラン化合物のいくつかは既知で文献に記載があ
る。例えば米国特許第3,752,787(Brunner)参照。この
発明に有用ないくつかのトリアリールホスホラン化合物
は次の一般式をもつ。
ここにArは、例えばフェニル、置換されたフェニル、
例えばメトキシフェニル、クロロフェニル、トリル、か
ら選ばれたアリール、及びその他の既知のアリール基、
例えばナフチルである。R14及びR15は(1)、(a)R
14の場合水素、メチル、エチル、プロピル、及びカルバ
ルコキシ(C1からC6アルキル)、及び(b)R15の場合
カルバルコキシ(C1からC6アルキル)、シアノ、及び−
CONH2から個々に選ばれた別々の基、及び(2)、単一
基がそれに結合する炭素原子と共に次に示す構造の基か
ら選ばれた基を形成する単一基、で構成するグループか
ら選ばれる。
この発明に有用な第四級有機オニウムの別のクラスは
イミニウム化合物である。この発明に有用なイミニウム
化合物のいくつかは、次の一般式をもつ有機化合物であ
る。
ここにR16は一価の有機ラジカルで、末端は有機ラジ
カルが窒素原子に対し非炭素原子を通して共有結合する
ように、P、S、O、又はNのような非炭素原子であ
る。CはアニオンXの原子価、例えば1又は2、そして
Xは有機又は無機アニオン、例えばハロゲン化物、ヒド
ロキシ、硫酸塩、チオ硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢酸
塩、シアン酸塩、チオシアン酸塩、テトラフェニルホウ
酸塩、2−メルカプトベンゾチアゾール酸塩、リン酸
塩、ホスホン酸塩、アルコキシド、フェノキシド、ビス
フェノキシド又は過塩素酸塩イオンである。カチオンの
正電荷はN原子に割当てることができるが、又それは2
つの窒素とそれが結合する他のヘテロ原子の間に均等に
分配することもできる。
この発明に有用なイミニウム化合物のその他のクラス
は既知で文献に記載がある。例えば欧州特許出願第1822
99A2及び120462A1参照。
代表的第四級有機オニウム化合物は 塩化フェニルトリメチルアンモニウム、 塩化テトラペンチルアンモニウム、 臭化テトラプロピルアンモニウム、 塩化テトラヘキシルアンモニウム、 臭化テトラヘプチルアンモニウム、 塩化テトラメチルホスホニウム、 塩化テトラメチルアンモニウム、 塩化テトラブチルホスホニウム、 塩化トリブチルベンジルホスホニウム、 塩化テトラブチルアンモニウム、 臭化テトラブチルアンモニウム、 塩化トリブチルアリルホスホニウム、 塩化テトラフェニルホスホニウム、 塩化テトラフェニルアルソニウム、 塩化テトラフェニルスチボニウム、 塩化8−ベンジル−1,8−ジアゾビシクロ[5,4,0]7−
ウンデセニウム、 塩化ベンジルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム、 塩化トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニウ
ム、 塩化ジブチルジフェニルホスホニウム、及び 塩化ビス(ベンジルジフェニルホスフィン)イミニウ
ム、 を含む。
この発明に有用なスルホニウム化合物は既知で文献に
記載がある。例えば米国特許第4,233,421(Worm)参
照。スルホニウム化合物は硫黄含有有機化合物で、その
中で少くともひとつの硫黄原子が1から20の炭素原子を
もつ3個の有機モイエティーに炭素−硫黄共有結合の方
法で共有結合される。有機モイエティーは同じであって
も又は異ってもよい。スルホニウム化合物は一般的にア
ニオンとイオン会合する。スルホニウム化合物は1以上
の相対的に正の硫黄原子、例えば[(C6H52S+(CH2
4S+(C6H5)]2Cl-をもち、そして2つの炭素−硫黄共
有結合は二価の有機モイエティーの複数の炭素原子の間
にあることができる。即ち硫黄原子は環状構造中のヘテ
ロ原子であってもよい。
スルホニウム化合物の好ましいクラスは下式をもつ塩
である。
ここにR17、R18及びR19は、少なくともひとつのこの
ような基が芳香族であるという条件で同じであることも
異ることもできる。R基は、4から20の炭素原子をもつ
芳香族ラジカル(例えば、置換された及び置換されてな
いフェニル、チエニル、及びフラニル)、及び1から20
の炭素原子をもつアルキルラジカルからなるグループか
ら選ぶことができる。そのアルキルラジカルは置換され
たアルキルラジカル(例えばハロゲン化物、ヒドロキ
シ、アルコキシ、アリールモイエティーで置換された)
を含む。Zは酸素、硫黄、>S=O、>C=O、 からなるグループから選ばれる。
ここにR20はアリール又はアシルモイエティー(アセ
チル、ベンゾイル等のような)、炭素−炭素結合、及び からなるグループから選ばれる。
ここにR21及びR22は水素、1から4の炭水原子をもつ
アルキルラジカル、及び2から4の炭素原子をもつアル
ケニルラジカルからなる基から選ばれる。nはゼロから
1、Xは無機又は有機アニオン、そしてaはXの価であ
る。好適な代表的Xアニオンの例は、例えばハロゲン化
物、例えば塩化物及び臭化物、硫酸塩、硫酸水素塩、硝
酸塩、水酸化物、過塩素酸塩、トリフルオロメタン硫酸
塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、テトラフルオロ臭
酸塩、ヘキサクロロリン酸塩、ヘキサフルオロリン酸
塩、ヘキシクロロスタン酸塩、ヘキサフルオロヒ酸塩、
ヘキサフルオロアンチモン酸塩、フェノキシド及びビス
フェノキシドを含む。
この組成物中の更にこれ以上の成分は酸受容体であ
る。酸受容体は無機又は有機化合物とすることができ
る。有機酸受容体はステアリン酸ナトリウム、及びオキ
サル酸マグネシウムを含む。しかし酸受容体は一般的に
無機の塩基で酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウ
ム、水酸化カルシウム、二塩基性亜リン酸鉛、酸化亜
鉛、炭酸バリウム、水酸化ストロンチウム、炭酸カルシ
ウム、等を含む。好適な酸受容体は酸化マグネシウム、
水酸化カルシウムである。酸受容体は単独で又は組合わ
せで使うことができ、そして好ましくは重量で100部の
ポリマー当り2から25部の範囲で用いることができる。
好ましいエラストマー組成物は1又はそれ以上の二有
機酸化硫黄化合物を含む。前述の二有機化合物は、組成
物の中で他の成分と配合されるときは、組成物の硬化速
度を増す作用をすることができる。前述の二有機化合物
は当業者既知で、そして例えば米国特許第4,287,320(K
olb)に記載されている。略述すると、前述の化合物は
少くともひとつの硫黄原子、それぞれのその硫黄原子に
だけ結合する1又は2の酸素原子と、その硫黄原子にC
−S一重結合によって直接結合する2つの中性有機ラジ
カルを含み、そして一般式(R232SOxをもつ。ここに
xは1又は2、そしてそれぞれのR23は有機ラジカルで
ある。それぞれの有機ラジカルR23は同じであっても異
ってもよく、そしてそれぞれのラジカルは、1から約8
の炭素原子が好ましいとはいえ、1から20又はそれ以上
の炭素原子を含むことができるが、それぞれの硫黄原子
と会合する炭素原子の合計は約30以下である。2つのR
23基は共に単一のアルキレン基で、硫黄原子と共にヘテ
ロ環を形成することができる。R23基の炭素骨格鎖は直
鎖でも側鎖でも又は環式鎖でもよく、脂肪族でも芳香族
でもよく、そして炭素に加えて酸素のようなカテナリヘ
テロ原子を含むこともできる。前述の鎖は、例えばハロ
ゲン化物、アルコキシ、−SOR、−SO2R、カルバルコキ
シ、オキソ、ヒドロキシル、ニトロ、シアノ、アルキ
ル、アリールで置換されてもよく、又は置換されないで
もよい。このように化合物は二有機スルホキシド、(R
232SO、二有機スルホン、(R232SO2、を含み、そし
て例えばBasic Principles of Organic Chemistry,Robe
rt and Caseiro,W.A.Benjamin Company,N.Y.,N.Y.,196
5、特に756−760頁に、又Organic Synthesys,Vol.I、71
8−725頁、Vol.II、1709−1715頁、Reinhold Publishin
g Co.,N.Y.,N.Y.,1957に記載されている。代表的二有機
酸化硫黄はジメチルスルホン、テトラメチルスルホン、
及びビス(4−クロロフェニル)スルホンを含む。付加
的二有機酸化硫黄は米国特許第4,287,320(Kolb)に記
載される。
充填材はしばしば上に検討されたポリマーに硬化エラ
ストマーの性質を修正するために加えられる。充填材が
用いられるときは、それは加硫処方に対しゴムの重量10
0部当り約100部までの量で、好ましくはゴムの重量100
部当り約15から50部の間で加えられる。使うことができ
る充填材の例は補強サーマルグレードカーボンブラック
若しくは粘土、重晶石等のような比較的低い補強性の非
黒顔料である。
有機オニウム化合物、ポリヒドロキシ化合物、及びフ
ッ化脂肪族スルフォニル化合物は、微粉化固体の形体で
その化合物を共重合体ガムストックに混練することによ
り硬化可能な共重合体に導入することができる。このよ
うにして混合されたガムストックは通常長期間、例えば
2年間まで又はそれ以上貯蔵することができる。硬化の
前に、酸受容体は、有機オニウム、ポリヒドロキシ及び
フッ化脂肪族スルホニル化合物を含むガムストックに混
練することができるが、そのあとではストックの貯蔵寿
命はより制限される。勿論、硬化系のすべての成分は、
この発明の範囲から逸脱することなしに、それらのエラ
ストマーへの混合の前に加えることができる。この発明
の成分を硬化可能な共重合体に導入する別の方法は、ポ
リヒドロキシ化合物の金属塩(例えばナトリウム、カル
シウム、その他)と有機オニウム化合物との複塩をつく
り、そしてその複塩をフッ化脂肪族スルホニル化合物及
び、要求によりどの付加的ポリヒドロキシ化合物とも一
緒に未加硫共重合体に加えることを含む。この発明の成
分を硬化可能な共重合体に導入する尚別の方法は、ポリ
ヒドロキシ化合物の金属塩とフッ化脂肪族スルホニル化
合物の金属塩の両者と有機オニウム化合物との複塩をつ
くり、その複塩を未加硫の共重合体に加えることを含
む。前述の複塩は一般的に等モル量のナトリウムメトキ
シドとポリヒドロキシ化合物とフッ化脂肪族スルホニル
化合物との反応性混合物を適当な溶剤(例えばメタノー
ル)中において組合わせて、ポリヒドロキシ化合物のモ
ノナトリウム塩とフッ化脂肪族スルホニル化合物のモノ
ナトリウム塩とを形成することによってつくられる。得
られた塩はついで等モル量の有機オニウム化合物と反応
させてポリヒドロキシ化合物と有機オニウム化合物との
複塩及びフッ化脂肪族スルホニル化合物と有機オニウム
化合物との複塩を形成する。
ポリヒドロキシ及び有機オニウム化合物は組成物中に
おいて酸受容体と混合されるときに組成物の所望の硬化
を提供するような関係量で存在する。硬化系の成分の代
表的な比率は下記表1に詳述される。ここに示されるす
べての量は別記しない限り“phr"と略記されるゴムの重
量100部当りの部、又は“mmhr"と略記されるゴムの100
部当りのミリモルであり、“ゴム(rubber)”はエラス
トマー共重合体又はガムを意味する。これらの比率は一
般的な範囲であって、それぞれ特定の硬化時間と温度に
対する特定の比率は当業者にとっては明らかであろう。
表 1 処 方 範 囲 成 分 量 酸受容体 0.5から40phr 有機オニウム化合物 0.2から10mmhrポリヒドロキシ化合物 0.3から10mmhr ガム中に配合されるときは、フッ化脂肪族スルホニル
化合物の量はアミノシラン化合物との組合わせにおい
て、硬化エラストマーと基板表面との間の接着が、フッ
化脂肪族スルホニル化合物なしで達成できるよりより強
くなるのに十分であるべきである。一般的にフッ化脂肪
族スルホニル化合物は0.1から10phr、そして好ましくは
0.2から1phrのレベルで用いられる。
特定の望ましい性質をもつエラストマー製品は成分の
相対的量を特定の範囲内で変えることによって得られる
とはいえ、有用なエラストマーは前述の処方の制限以内
で得られる。好ましくは組成物は2.3から3.0mmhrの有機
オニウムと2.0から6.0mmhrのポリヒドロキシ化合物を含
む。好ましい組成物は又二有機酸化硫黄化合物、最も好
ましくはテトラメチレンスルホン及び/又はジメチルス
ルホンを、0.01から5phrの濃度範囲で含む。
ある場合には、他の通常の補助剤又は成分、例えば反
応遅延剤、加工助剤、補強剤、可塑剤、及び充填剤をガ
ムストックに加えることも望ましい。
この発明によれば所望量のフッ化脂肪族スルホニル化
合物(もしそれがフッ化エラストマーガムに配合される
のであれば)、酸受容体、有機オニウム化合物、ポリヒ
ドロキシ化合物、二有機酸化硫黄化合物、もしあるなら
その他の通常の補助剤又は成分が未加硫の共重合体(即
ちガムストック)に加えられ、そして、バンバリーミキ
サ、ロールミル、又はその他通常の混合装置のような、
普通のゴム混合機のどれでも用いてそれらと緻密に混合
又は配合される。
よい結果を得るにはミルの混合温度は120℃以上に上
げるべきでない。混練を通して成分及び補助剤は硬化可
能なポリマーに均一に万遍なく分布する必要がある。硬
化プロセスは通常配合混合物をモールド中で(例えばキ
ャビティ又はトランスファーモールド)金属インサート
のような無機物基板の周りに押し出し又は加圧し、それ
につづいてオーブンで硬化することを含む。配合混合物
の加圧(加圧硬化)は約95℃から約230℃の間、好まし
くは約150℃から205℃の間の温度で1分間から約15時
間、通常5分から30分間行われる。約700kPaから約20,6
00kPaの間の、好ましくは約3,400kPaから約6,800kPaの
間の圧力が配合混合物にモールド内で加えられる。モー
ルドは最初にシリコーン油のような離型剤で被覆され予
焼きされる。成型加硫物はついで通常、約150℃から約3
15℃の間の、通常は約232℃の温度で、サンプルの断面
厚さによって約2時間から50時間の間又はそれ以上後焼
き(オーブン硬化)される。ある応用、例えば厚い断面
に対しては、後焼き中の温度は通常下限から、選ばれた
所望の最高温度まで徐徐に上げられる。用いられる最高
温度は好ましくは約232℃でそしてこの値で約4時間又
はそれ以上保たれる。
無機物基板の表面は被覆の前に、Davis,D.J.及びKosm
ala,J.L.,“A Practical Approach to Fluoroelastomer
Adhesion to Metal"Energy Rubber Groupe Adhesion S
ymposiaで提供、Houston,Texas,1985年5月30日、及び
“Chemlok TM607"小冊子番号DS10−6005J、Lord Corpor
ation刊行、1981に記載のような通常の方法を用いてプ
ライマ組成物又は結合組成物で調製すべきである。例え
ば非金属表面は適当な溶剤を用いて完全に清浄化すべき
である。例えばガラスはアルカリバスを用いて清浄化す
ることができる。金属基板の調製はある程度金属のタイ
プによる。しかし基板表面の粗面化が望まれる場合は、
最初にトリクロロエチレン又はStoddard Solventのよう
な好適な溶剤を用いて脱脂し、ついでサンドブラストし
(例えば、40から60メッシュのアルミナグリットを使
用)、そのあとでそのサンドブラスト表面を再び脱脂す
るとよい。
この発明の加硫、高度フッ素化エラストマーのひとつ
の大きな効用は、自動車用のシャフトシール、加圧下高
温で流体を保有する例えば航空機用水圧システム用また
は化学プロセスにおける反応器の部品用としてのガスケ
ットその他の、それらの用途にある。
以下の実施例はこの発明をよりよく理解することを助
けるために与えられるもので、その範囲を制限するよう
に不必要に解釈されるべきでない。
実 施 例 32.4モル%のフッ化ビニリデン、42.1モル%の四フッ
化エチレン、及び25.5モル%のプロピレンのターポリマ
ーが以下のすべての実施例に用いられた。
実施例1−6及びC1−C5 各種フッ化脂肪族スルホンアミドを含む配合された硬
化可能なガムストックが調製された。配合された硬化可
能なガムストックの処方は表2に要約される。すべての
量は重量による部、ゴムの重量100部当りのミリモル(m
mhr)、又はモルの重量100部当りの重量による部(ph
r)で表される。
表 2 硬化可能なガムストックの成分 ターポリマーガム (部) 100 トリブチル(2−メトキシ)プロピルホスホニ ウムクロリド (mmhr) 2.3 ビスフェノールAF (mmhr) 3.7 テトラメチレンスルホン (phr) 1.0 カーボンブラック(ASTM N990 )(phr) 30 Ca(OH) (phr) 6 MgO(Maglite−D TM) (phr) 3 フッ化脂肪族スルホンアミド (phr) 1 ビスフェノールAFとトリブチル(2−メトキシ)プロピ
ルホスホニウムクロリドとはガムに配合される前に一緒
に複塩を形成した。その複塩は次のように調整された。
即ち、2.3ミリモルのナトリウムメトキシドと3.7ミリモ
ルのビスフェノールAFとがメタノール中で反応してビス
フェノールAFのモノナトリウム塩を形成した。このモノ
ナトリウム塩がついで2.3ミリモルのトリブチル(2−
メトキシ)プロピルホスホニウムクロリドと反応した。
そして、塩化ナトリウムが形成され溶液から沈殿し、一
方ビスフェノール−ホスホニウム複塩が溶液中に残っ
た。ビスフェノール−ホスホニウム複塩と、未反応のビ
スフェノールAFと、上記の他の成分は複式ロールミルで
標準法を用いて配合された。
サンプルの硬化レオロジーは未硬化の配合混合物を、
Monsanto Oscillating Disk Rheometer(ODR)Model 10
0 S及びASTM D 2084−82に記載の方法(マイクロ
ダイ、無予熱、加振機の振動数100cpm及び3゜のアーク
で)を用いてテストすることによって調査された。全サ
ンプルがよい硬化を示した。
3−アミノプロピルトリエトキシシランを含むプライ
マ組成物は最初に、5重量%の3−アミノプロピルトル
エトキシシランを0.5重量%の水と94.5重量%のメタノ
ールを含む溶液に溶解することによって調製された。シ
ランはほぼ4時間加水分解された。この溶液の1部がつ
いで重量で3部のメタノールで希釈されて前述のプライ
マを形成した。新しくサンドブラストされ、トリクロロ
エチレンで2回洗浄されて空気乾燥された炭素鋼帯が、
ついで加水分解された3−アミノプロピルトリエトキシ
を含む組成物に浸漬されそして空気乾燥された。その鋼
帯はついで約50℃で約30から45分間加熱されついで室温
まで冷却された後、配合されたエラストマーガムがその
サンプルに施されそして177℃で10分間2500kPaで加圧硬
化された。
サンプルを加圧硬化し、硬化加硫物を室温まで冷却さ
せた後、硬化エラストマーの金属帯に対する接着が評価
された。接着欠陥、即ち硬化エラストマー組成物と金属
帯との間の劣悪接着又は無接着、は加硫物を金属帯から
プライヤを用いて手により剥離できるか、又は重力の力
により加硫物が金属帯から離れ落ちるかによって特性評
価された。凝集欠陥(cohesive failure)、即ち硬化エ
ラストマー組成物と金属帯との間の良好な結合は金属帯
に対し極めて強く結合されたので、プライヤを使っても
金属帯から剥離する代りにゴムが引裂かれた。エラスト
マーの凝集欠陥は硬化エラストマー組成物と金属帯との
間の良好な結合を示した。これらの実施例に用いられた
フッ素化脂肪族スルホンアミドとそれらの結合品質、及
びそれらの欠陥モードは表3に要約される。
実施例C1及びC2においてはエラストマー組成物は炭化
水素スルホンアミドを含みこの発明のフッ化脂肪族スル
ホンアミドは含まなかった。これらの加硫物は金属帯と
の劣悪結合又は無結合だけを形成する接着欠陥(Adhesi
ve failure)を示した。よって、そのデータはスルホン
アミドは硬化フッ化エラストマーと金属との間の接着を
改善するのに有用であるためにはフッ化脂肪族でなけれ
ばならないことを示す。実施例C3は−SO2−モイエティ
ーの硫黄原子はよい結合を達成するために、強く電子を
引出すモイエティー、即ち−CF2−モイエティーに直接
結合しなければならないことを示す。実施例C4はフッ化
脂肪族スルホンアミド中の窒素原子は、硬化エラストマ
ー組成物と金属帯との間の良好な結合を達成するため
に、少くともひとつの水素原子と結合しなければならな
いことを示す。
実施例7及びC6 この実施例は改善された結合を達成するために有効な
フッ化脂肪族スルホンアミドの濃度を示す。フッ化脂肪
族スルホンアミドとしてC8F17SO2NHCH3(1mmhr)を含む
配合されたガムストック(A)が実施例1−6の方法に
従って調製された。同様の配合されたガムストック
(B)も又表2の処方に従って調製された。但しどのフ
ッ化脂肪族スルホンアミドも含まなかった。さまざまな
量の(A)及び(B)がついで組合わされて異ったフッ
化脂肪族スルホンアミド濃度をもつ最終ガムストック
(C)を得た。得られたサンプルはついで実施例1−6
に記載の方法に従って、実施例1−6に記載のプライマ
組成物で被覆された炭素鋼帯の上に加圧硬化された。得
られた加硫物と金属帯との間の接着は実施例1−6に記
載の方法に従って評価された。用いられた配合ガムスト
ックの重量比、(A)/(B)、ガムストック(C)中
のフッ化脂肪族スルホンアミドの最終濃度、及び硫化物
と金属帯との結合特性は表4に要約される。
このデータはこのフッ化脂肪族スルホンアミドに対す
る下限は0.25mmhrであることを示す。
実施例8 この実施例は結合組成物の調製と使用を示す。
結合組成物は最初に5重量%の3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、0.5重量%の水と94.5重量%のメタ
ノール溶液を調製することによって調製された。5gのこ
の溶液に0.3gのC8F17SO2NHCH3(0.58ミリモル)が溶解
された。得られた溶液はついでその重量の3倍のメタノ
ールで希釈された。この溶液は実施例1−6に記載の方
法に従って用意された金属帯の表面に施された。その金
属帯は空気で乾燥されついで約50℃で約30から45分間加
熱されそして室温まで冷却された。
表2に記載と同様のフッ化エラストマー組成物が実施
例1−6に記載の方法に従って調製された。但しいずれ
のフッ化脂肪族スルホンアミド化合物も含まれなかっ
た。配合エラストマー組成物はついで被覆金属帯に対し
10分間177℃、2500kPaで加圧硬化された。硬化後加硫物
は室温まで冷却され、金属帯と硬化エラストマー組成物
との間の接着は実施例1−6に記載の方法に従って評価
された。加硫物は凝集欠陥、即ち金属帯と加硫物との間
に極めて良好な結合が形成されたことを示した。事実、
結合は実施例2において金属帯と加硫物との間に形成さ
れた結合と同様に強いものとして現われた。
実施例9及びC7 これらの実施例はさまざまなアミノシラン化合物の使
用を示す。金属帯がプライマ組成物で被覆された。プラ
イマ組成物は次のように調製されたものである。即ち、
まず5重量%のアミノシラン化合物を94.5重量%のメタ
ノールと0.5重量%の水に溶かした。得られた溶液は約
4時間室温で加水分解されついで重量で3部のメタノー
ルによって希釈された。洗浄化された金属帯がついで得
られた溶液に浸漬され、実施例1−6に記載の方法に従
って乾燥された。フッ化脂肪族スルホンアミドとして0.
5phrのC8F17SO2NH2を含むことを除いて、表2に記載の
処方をもつ配合ガムが実施例1−6に記載の方法に従っ
て調製された。配合ガムはついで金属帯に対して177℃
で15分間2500kPaで加圧硬化された。室温まで冷却後硬
化エラストマー組成物と金属帯との間の結合が実施例1
−6に記載の方法に従って評価された。使われたアミノ
シラン化合物と観察された結合特性の形式は表5に要約
される。
このデータは、アミノシラン化合物は良好な結合を形
成するためには少くともひとつの第一級アミノモイエテ
ィーをもつべきであることを示す。
実施例10及びC8 この実施例はフッ化脂肪族スルホニル化合物としての
フッ化脂肪族ジスルホン化合物の使用を示す。エラスト
マー組成物が実施例1−6に記載の処方及び方法に従っ
て配合された。但し1mmhrのフッ化脂肪族ジスルホン、
(C6F13SO22CH2、が実施例1−6で用いられたフッ化
脂肪族スルホンアミド化合物の代りに用いられた。
金属帯と3−アミノプロピルトリエトキシシランを含
むプライマ組成物が実施例1−6に記載の方法に従って
用意され、そして金属帯は実施例6−1に記載の方法に
従って被覆された。配合エラストマー組成物のサンプル
はついで実施例1−6に記載の方法に従って被覆金属帯
に対して加圧硬化され、そして加硫物を室温まで冷却
後、硬化エラストマー組成物と金属帯との間の接着が実
施例1−6に記載の方法に従って評価された。エラスト
マー組成物の凝集欠陥が観察され、フッ化脂肪族ジスル
ホン化合物の存在が硬化エラストマー組成物と金属帯と
の間に良好な結合を形成するのに有効であることを示し
た。
この発明の各種の修正や変更は当業者にとってこの発
明の範囲や精神から逸脱しないで明らかになるであろ
う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/02 C08L 23/02 27/18 27/18 (72)発明者 ジョージ ハワード ミレット アメリカ合衆国ミネソタ州セント ポー ル,3エム センター(番地なし) (56)参考文献 特開 平1−299860(JP,A) 特開 昭59−232137(JP,A) 特開 昭61−195146(JP,A) 特開 平1−292055(JP,A) 特開 昭62−7753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改良された結合性能をもつ硬化可能なエラ
    ストマー組成物であって、 A) フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、及び共重
    合可能な炭化水素オレフィンから誘導される共重合され
    た繰返しユニットを含むフッ化エラストマーガム、 B) ポリヒドロキシ化合物、及び C) エラストマー組成物中に0.1から10phrの濃度で存
    在するフッ化脂肪族スルホニル化合物 を含む、前記組成物。
  2. 【請求項2】フッ化脂肪族スルホニル化合物が次の一般
    式のひとつをもつことを特徴とする、請求項(1)に記
    載の組成物。 RfSO2X Rf′[SO2NHR5 ここにXは−NHR6及び−CHR7CO2Rfからなる基から選ば
    れ、 R5及びR6は水素又は1から15の炭素原子をもつ一価の有
    機ラジカルからなるグループから選ぶことが可能で、 R7はH、Br、Cl、I、1から20の炭素原子をもつアルキ
    ル、3から4の炭素原子をもつアルケニル、10までの炭
    素原子をもつアリール及びアルカリールから選ばれ、 Rfは1から20の炭素原子をもつ一価のフッ化脂肪族ラジ
    カルで、そして Rf′は1から20の炭素原子をもつ二価のフッ化脂肪族ラ
    ジカルである。
  3. 【請求項3】A) 硬化後の、請求項(1)又は(2)
    に記載のエラストマー組成物、と B) アミノシラン化合物を含むプライマ組成物で被覆
    され、それに対し硬化エラストマー組成物が結合される
    無機物表面をもつ基板、 とを含む物品。
  4. 【請求項4】A) 請求項(1)又は(2)に記載の硬
    化可能なエラストマー組成物を用意する工程、 B) アミノシラン化合物を含むプライマ組成物を用意
    する工程、 C) プライマ組成物を基板の無機物表面に施す工程、 D) 被覆された基板をモールド内に置く工程、 E) モールドを工程A)のエラストマー組成物で充す
    工程、 F) エラストマー組成物を硬化する工程、及び G) 得られた成形物品をモールドから除く工程、 を含む方法。
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