JP2960676B2 - 耐候性アクリルコーティング粉末 - Google Patents

耐候性アクリルコーティング粉末

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JP2960676B2
JP2960676B2 JP8041757A JP4175796A JP2960676B2 JP 2960676 B2 JP2960676 B2 JP 2960676B2 JP 8041757 A JP8041757 A JP 8041757A JP 4175796 A JP4175796 A JP 4175796A JP 2960676 B2 JP2960676 B2 JP 2960676B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリルコーティ
ング粉末に関する。さらに詳細には、本発明は可撓性及
び耐候性の改良されたコーティングを与えるアクリルコ
ーティング粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】コーティング粉末組成物としてトリグリ
シジルイソシアヌレート(TGIC)もしくはヒドロキシアル
キルアミドにより硬化した酸性官能基を有するアクリル
樹脂(例えばS.C.Johnson SCX(商標)-815 、817 及び81
9)を使用することが知られている。このコーティングは
多くの望ましい特性、例えば高い硬度、良好な透明度、
良好な耐薬品性、及び外気暴露における優れた耐光沢損
失性を有している。これらのコーティングの欠点は可撓
性が低く、そして耐衝撃性が低いことである。
【0003】アクリル樹脂をエポキシ官能基を有する樹
脂、特にエピクロロヒドリンとビスフェノールAより製
造されるものと混合した「ハイブリッド」コーティング
も製造されている。このコーティングは、良好な可撓性
及び耐衝撃性を含む多くの望ましい特性を有している。
しかしながら、このコーティングは模擬屋外気候に暴露
した際に500 時間未満で光沢を失ってしまう。
【0004】グリシジルメタクリレートを含むアクリル
コポリマーより製造されたもののようなエポキシ官能基
を有するアクリルより製造されたコーティングは、上記
の酸官能基を有するアクリルより製造されたものと同様
の特性を示すことが知られている。例えばドデカン二酸
により硬化されると、それは硬く、透明な、滑らかな、
化学的に耐性であり、そして耐候性となる。また、これ
は酸官能基を有するアクリルより形成されたコーティン
グと同じ欠点、すなわち低い可撓性及び耐衝撃性を示
す。
【0005】米国特許第 3,817,946号は、ポリカルボン
酸硬化剤の一部を半結晶質の酸官能基を有するポリエス
テルで置換するとグリシジルメタクリレート改質アクリ
ルの可撓性が改良されることを開示している。そのよう
な物質には2つの欠点があることが見出された。まず第
一に、この粉末は焼結する傾向を示した。第二に、耐衝
撃性及び可撓性の改良は下限ぎりぎりであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐候性を有
し、かつ同時に良好な可撓性及び耐衝撃性を有するコー
ティング粉末組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、コーテ
ィング粉末は下記成分A)、B)及びC)を含む。 A)A、B及びCの総重量を基準として約60〜約90重量
%、好ましくは少なくとも約70重量%の、約1000〜約3
0,000の重量平均分子量、約300 〜約1000、好ましくは
少なくとも約500 のカルボン酸当量、及び約45℃以上、
好ましくは約60℃以上のガラス転移温度を有するアクリ
ルポリマー、 B)A、B及びCの総重量を基準として約5〜約30重量
%、好ましくは約5〜約25重量%の、下記i)とii) より
製造される付加物、 i)i及びiiの総重量を基準として約20〜約50重量%のポ
リエポキシ化合物もしくはポリ(β−ヒドロキシアルキ
ルアミド)化合物 ii)i及びiiの総重量を基準として約50〜約80重量%の、
前記硬化剤i)と反応性であるカルボン酸官能基を有する
ポリエステル樹脂、 C)A、B及びCの総重量を基準として約2〜約30重量
%、好ましくは約5〜約20重量%の、カルボン酸基と反
応性である硬化剤 ここで前記付加物B)の未反応官能基と硬化剤C)の官
能基の合計は約0.5 〜約1.5 の前記アクリルポリマー
A)の前記カルボキシル官能基に対する理論当量であ
る。可撓性を与えるため、付加物B)のポリエステルi
i) の形成に用いるジオールの少なくとも約90重量%は
直鎖脂肪族ジオールであり、付加物B)のポリエステル
ii) の形成に用いるジカルボン酸の少なくとも約90重量
%は直鎖脂肪族ジカルボン酸である。
【0008】
【発明の実施の形態】本明細書において、特に示さない
限り、量はすべて重量基準で表し、phr はアクリル樹脂
A)、硬化剤/ポリエステル樹脂付加物B)及び追加硬
化剤C)を含む樹脂の総重量を基準とする重量である。
【0009】本発明において有効なカルボン酸官能基を
有するアクリル樹脂A)は当該分野において一般的なア
クリルモノマー、例えばメチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、アクリル酸、メタ
クリル酸、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート
等より形成される。アクリルポリマーのガラス転移温度
を高めるためにスチレン、α−メチルスチレン、もしく
はビニルトルエンを混入させてもよい。アクリルポリマ
ーは通常 200℃において約10〜約80ポアズ(1〜8Pas)
のICI粘度を有している。コーティング粉末を形成す
るよう加工するため及びフィルムを形成するため、アク
リルポリマーは約130 ℃もしくはそれ以下の軟化点を有
するべきである。本発明において有効なアクリルポリマ
ーは市販入手可能であり、例えば上記のS.C.Johnson に
より販売されているSCX(商標)アクリル樹脂であ
る。
【0010】付加物B)は硬化剤i)とポリエステルi
i) の予備反応生成物である。すなわち、付加物B)は
アクリル樹脂A)と混合される前に形成されている。ア
クリル樹脂A)、未反応硬化剤i)及び未反応ポリエス
テルii) を混合することにより形成されるコーティング
粉末は、アクリル樹脂A)及びポリエステルii) の相分
離のため、耐衝撃性の高いコーティングを形成しない。
【0011】付加物B)の一部を形成する好適なポリエ
ポキシ化合物は、トリグリシジルイソシアヌレート(T
GIC)のような複素環式ポリエポキシド、ビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルのような芳香族ポリオー
ルのポリエポキシド、環式脂肪族ポリエポキシド、ヘキ
サヒドロフタル酸のジグリシジルエステルのような芳香
族もしくは脂肪族多酸のグリシジルエステル、低当量エ
ポキシ官能基を有するアクリル樹脂、1,4-ブタンジオー
ルのジグリシジルエーテルのような脂肪族ポリオールの
ポリエポキシド、及び4-アミノフェノールのトリグリシ
ジルエーテルアミンのようなアミノフェノールのポリエ
ポキシドを含む。グリシジルエーテルの製造に用いてよ
い他の芳香族ポリオールは、ビスフェノールF、テトラ
ブロモビスフェノールA等を含む。この範疇からのポリ
エポキシドは、上記芳香族ジオール及びそのジグリシジ
ルエーテルより形成される低分子量ポリマーも含む。環
式脂肪族ポリエポキシドは、3',4'-エポキシシクロヘキ
シルメチル-3,4- エポキシシクロヘキシルカルボキシレ
ート、ジシクロペンタジエンジオキシド等を含む。
【0012】芳香族及び脂肪族多酸のグリシジルエステ
ルは、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、メチルテレ
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、アジピン
酸、セバシン酸、琥珀酸、マレイン酸、フマル酸、テト
ラヒドロフタル酸、メチルテチラヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロフタル酸、及びメチルヘキサヒドロフタル酸の
ような多酸のグリシジルエステルを含む。
【0013】硬化剤i)として有効なエポキシ官能基を
有するアクリレートは、エポキシ官能基を有するアクリ
レート、例えばアクリル酸のグリシジルエステルを単独
でもしくは他のビニルモノマー(他のアクリルエステ
ル、スチレン及び置換基を有するスチレンを含む)と共
に重合することにより形成してもよい。カルボン酸及び
ヒドロキシル基のようなエポキシ反応性基を有するモノ
マーの使用は避けられる。このタイプのグリシジル含有
アクリルポリマーの製造、例えば溶液重合は、例えば米
国特許第 4,499,239号に記載されている。また、カルボ
ン酸官能基を有するアクリルポリマーを形成し、これに
エポキシ含有物質をその後グラフトしてもよい。グリシ
ジル含有アクリルポリマーは市販入手可能であり、例え
ばAndersonDevelopment Co.よりAlmatex(商標)PD-7690
として販売されている樹脂及びEstron Chemical Co. よ
りGMA-300 として販売されている樹脂が例示される。付
加物B)を形成するため、エポキシ官能基を有するアク
リレートポリマーは約300 〜約2000の重量平均分子量、
及び約120 〜約650 、好ましくは約120 〜400 のエポキ
シ当量を有するべきである。
【0014】付加物B)の一部を形成する好適なポリ
(β−ヒドロキシアルキルアミド)は、テトラヒドロキ
シエチルアジパミドを含み、これはPrimid(商標) XL-5
52及び同様のPrimid組成物として販売されている市販入
手可能な組成物の主要成分である。
【0015】グリシジルエーテルの製造に用いてよい脂
肪族ポリオールは、例えばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオ
ール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、イソペンチルグリコール、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリト
リトール及び2,2,4-トリメチルペンタン-1,3- ジオール
を含む。
【0016】本発明において有効な半結晶質ポリマー
は、例えば国際特許出願WP 91/14745に記載されてい
る。半結晶質ポリマーは均質な形態、すなわち結晶性及
び非晶質相を示し、周囲温度において通常不透明であ
る。
【0017】詳細には、好適な半結晶質ポリエステルは
約45〜約120 ℃、好ましくは約55〜約90℃で溶融を開始
し、55℃未満の1以上のTg値、50〜200 ℃、好ましく
は60〜130 ℃の融点、10〜250mg KOH/g の酸価、11mg K
OH/g以下のヒドロキシ数及び600 〜20,000、好ましくは
1000〜2000の数平均分子量を有するものである。好まし
くは、ポリエステルの結晶度は約20〜約300J/g、好まし
くは約60〜約200J/gであるべきである。
【0018】本発明において有効な半結晶質ポリエステ
ルは、少なくとも10、好ましくは約10〜約250 、より好
ましくは約60〜約90の酸価、及び好ましくは11未満のヒ
ドロキシル数を有するポリエステルを形成するように、
アルコールより過剰の酸を用いて、ポリオールとポリカ
ルボン酸又はこれらの酸をベースとする無水物、エステ
ルもしくは酸塩化物との重縮合反応をベースとしてい
る。本発明のコーティング粉末組成物より形成されるコ
ーティングの所望の可撓性を与えるため、ポリエステル
ii) の形成に用いられるポリオールの少なくとも約90重
量%、好ましくは100 %は直鎖脂肪族ジオールであり、
ポリエステルii) の形成に用いられるポリカルボン酸の
少なくとも約90重量%、好ましくは100 %は直鎖脂肪族
ジカルボン酸である。しかしながら、少量、すなわちポ
リオール含量の10重量%以下及びポリカルボン酸含量の
10重量%以下は、三官能性物質及び環式脂肪族、芳香
族、不飽和基等を含むもののような他のポリオール及び
カルボン酸であってもよい。
【0019】ポリエステルを形成するための好適なポリ
オールの例は、1,2-エタンジオール、1,3-プロパンジオ
ール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,
6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10-
デカンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ト
リメチロールプロパン、2-メチル-1,3- プロパンジオー
ル、水素化ビスフェノールA(又は2,2-(ジシクロヘキ
サノール)プロパン)、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタ
ンジオール、2-n-ブチル-2- エチル-1,3- プロパンジオ
ール、3-ヒドロキシ-2,2- ジメチルプロピル-3- ヒドロ
キシ-2,2- ジメチルプロパノエート(CA. Reg. No.=115-
20-4) 、及び1,12- ドデカンジオール、2-メチル-2- ヒ
ドロキシ-1,3- プロパンジオール及び2-エチル-2- ヒド
ロキシメチル-1,3- プロパンジオールを含む。好適なポ
リカルボン酸は、琥珀酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、1,12- ドデカン二酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、トリメシン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキ
サヒドロフタル酸、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、
トリメリット酸及びナフタレンジカルボン酸を含む。
【0020】特に好適なポリエステルはC6 〜C12直鎖
脂肪族ジカルボン酸及びジオールより形成され、ポリオ
ールの少なくとも90重量%、好ましくは100 重量%はC
6 〜C12直鎖脂肪族ジオールであり、ポリカルボン酸の
少なくとも90重量%、好ましくは100 重量%はC6 〜C
12直鎖脂肪族ジカルボン酸である。最も適したポリエス
テルは約400 〜約800 のカルボキシル当量を有するヘキ
サンジオールと1,12-ドデカン二酸のコポリマーであ
る。そのようなポリエステルは約55℃の溶融開始温度を
有する。
【0021】付加物B)に加え、追加硬化剤C)は付加
物B)に対し約3〜約92%の量で用いられる。硬化剤
i)としての上記硬化剤すべてが付加していない形態で
追加硬化剤として適している。付加物B)及び硬化剤
C)の全硬化性官能基はポリマーのカルボキシル官能基
に対し約0.5 〜約1.5 の理論当量である。追加硬化剤
C)は、付加剤B)が形成される際に通常、硬化剤i)
とポリエステルii) を反応させることにより提供される
が、多量の硬化剤はポリエステルと未反応のままであ
り、硬化剤C)を残す。しかしながら、追加硬化剤C)
は必要により加えてもよい。
【0022】コーティングは透明であってよく、すなわ
ち顔料を含んでいなくてもよく、又はエポキシ官能基を
有するポリマー、ポリエステル及びモノマー硬化剤の総
重量に対し200 重量%(200phr)まで(通常は120 重量%
(120phr)以下)の充填材及び/又は顔料を含んでいても
よい。充填材を含む組成物は通常、エポキシ官能基を有
するポリマー、ポリエステル及びモノマーの総重量に対
し少なくとも約10重量%の充填材及び/又は顔料を含
む。さらに、コーティング組成物は従来の添加剤、例え
ば抗酸化剤、光安定剤、流れ調節剤、補助安定剤等を、
通常約10phr もしくはそれ以下のレベルで含んでいても
よい。
【0023】本発明に係るコーティング粉末は従来の方
法で形成される。コーティング粉末の成分を15分程度混
合する。混合した材料を、例えば110 ℃において一軸も
しくは二軸押出器で押し出し、冷却し、粉砕し、そして
ふるいにかけて適当な粒度の粉末にする。平均粒度は通
常20〜80ミクロンである。100 メッシュに通すことによ
り粗い粒子は除去される。通常、粒子の約10重量%は10
ミクロン以下である。325 メッシュに滞留する材料の量
は通常約30〜50重量%である。次いでこの粉末を従来の
方法、例えば静電により、基材に塗布する。塗布時及び
/又はその後に基材を加熱し、コーティング粒子を溶融
させ、連続フィルムを形成し、硬化させる。
【0024】本発明は多くの点で驚くべきである。上記
のように、カルボキシル官能基を有するアクリル樹脂
A)、硬化剤i)及びポリエステルii) より形成された
コーティング粉末は所望の物理特性を有するコーティン
グを与えないが、コーティング粉末を形成する前にi)
及びii) を付加させると、耐候性、可撓性、耐衝撃性コ
ーティングが形成される。また、カルボン酸当量の低い
アクリル樹脂により最高の耐衝撃性が達成されることも
驚くべきことである。
【0025】
【実施例】本発明を以下の実施例を参照してより詳細に
説明する。 実施例1〜9 反応材料 Morflex(商標)1000−我々が製造した740 のカルボキシ
ル当量を有するカルボン酸官能基を有するポリ(ヘキサ
ンジオイルドデカンジオエート) Resiflow(商標)P-67−アクリル流れ助剤、GCA Chemic
al Corp. SCX(商標)-815B−カルボン酸官能基を有するアクリル、
重量平均分子量:10,000、ガラス転移温度:48℃、S.C.
Johnson Corp.SCX(商標)-817C−カルボン酸官能基を有するアクリル、
重量平均分子量:16,000、ガラス転移温度:68℃、S.C.
Johnson Corp. SCX(商標)-819 −カルボン酸官能基を有するアクリル、
重量平均分子量:17,000、ガラス転移温度:57℃、S.C.
Johnson Corp. TGIC−PT 810 Ciba Geigy Corporation Uraflow(商標)B−ベンゾイン脱気剤、GCA Chemical Cor
p.なお、例1及び2は比較例であり、例3〜9は実施例で
ある。
【0026】実施例1〜9は以下のようにして配合し
た。表2〜4に示す樹脂及び硬化剤の組合せ100 部に以
下のものを加えた。 Resiflow p-67 1.5 部 Uraflow B 0.8 部 Raven #22 Black 2.0 部
【0027】各混合物を混合し、供給ゾーンを冷却しか
つフロントゾーンを100 ℃に加熱した二軸16mm押出器を
通して押し出した。押出品を冷却し、粉砕し、次いで厚
さ0.032 インチ(0.81mm)の冷ロールしたスチールのQパ
ネル上に静電コートした。このコートしたパネルを375
°F(190 ℃)で15分間硬化させ、テストを行う前に室温
に冷却した。1.8 〜2.2 ミルコートしたパネルで特性を
測定した。
【0028】硬化剤/可撓剤付加物 窒素大気下において適当な大きさの機械攪拌したガラス
容器内で表1に示す量のMorflex 1000(カルボン酸官能
基を有するポリ(ヘキサンジオイルドデカンジオエー
ト)ポリエステル及びPT-810(トリグリシジルイソシ
アヌレート、TGIC)を混合し、約1時間かけて170 ℃に
加熱した。溶融したものを170 ℃で30分間攪拌し、次い
でテフロンをライニングした皿に入れ、ワックス状の固
体まで冷却した。
【0029】こうして得られた本発明の組成物用の成分
B)とC)の混合物におけるTGICとポリエステル(Morfl
ex)の組成、エポキシと酸官能基の比、及びエポキシ当
量(EEW)を表1に示す。
【表1】 この混合物において、TGICはポリエステルと反応(付
加)するが、一部は未反応で存在している。ブレンドA
において、TGICの93%はポリエステルと反応し、7%が
未反応で残っている。ブレンドB、C及びDにおいて、
それぞれTGICの89%、82%及び77%が反応している。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/03 C09D 133/02 - 133/16 C09D 163/00 - 163/10

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分A)、B)及びC)からなるコ
    ーティング粉末組成物。 A)A、B及びCの総重量を基準として60〜90重量%
    の、1000〜30,000の重量平均分子量、 300〜1000のカル
    ボン酸当量及び45℃以上のガラス転移温度を有するアク
    リルポリマー、 B)A、B及びCの総重量を基準として5〜30重量%
    の、下記i)とii) より製造される付加物 i)i及びiiの総重量を基準として20〜50重量%のポリエ
    ポキシ化合物もしくはポリ(β−ヒドロキシアルキルア
    ミド)化合物 ii)i及びiiの総重量を基準として50〜80重量%のカルボ
    ン酸官能基を有するポリエステル樹脂、このポリエステ
    ル樹脂はポリオールとポリカルボン酸の縮合生成物であ
    り、前記ポリオールの少なくとも90重量%は直鎖脂肪族
    ジオールであり、前記ポリカルボン酸の少なくとも90重
    量%は直鎖ジカルボン酸である、 C)A、B及びCの総重量を基準として2〜30重量%の
    ポリエポキシ化合物もしくはポリ(β−ヒドロキシアル
    キルアミド)化合物ここで前記付加物B)及び硬化剤
    C)の組合せは 0.5〜1.5 の前記アクリルポリマーA)
    の前記カルボキシル官能基に対する理論当量を有する硬
    化剤C)及び成分i)の未反応官能基を有する。
  2. 【請求項2】 前記アクリルポリマーが 500〜1000のカ
    ルボン酸当量を有する、請求項1記載のコーティング粉
    末組成物。
  3. 【請求項3】 前記アクリルポリマーが60℃以上のガラ
    ス転移点を有する、請求項1記載のコーティング粉末組
    成物。
  4. 【請求項4】 前記硬化剤i)が複素環式ポリエポキシ
    ド、芳香族及び脂肪族ポリオールのグリシジルエーテ
    ル、環式脂肪族ポリエポキシド、芳香族及び脂肪族ポリ
    カルボン酸のグリシジルエステル、エポキシ官能基を有
    するアクリル樹脂、グリシジルポリアミン及びエーテル
    アミン、並びに活性エステル形成性ヒドロキシアルキル
    アミドからなる群より選ばれる、請求項1記載のコーテ
    ィング粉末組成物。
  5. 【請求項5】 前記硬化剤i)がトリグリシジルイソシア
    ヌレートである、請求項1記載のコーティング粉末組成
    物。
  6. 【請求項6】 前記硬化剤C)がトリグリシジルイソシ
    アヌレートである、請求項1記載のコーティング粉末組
    成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリエステルii) が半結晶質であ
    る、請求項1記載のコーティング粉末組成物。
  8. 【請求項8】 前記ポリエステルがヘキサンジオールと
    1,12−ドデカン二酸とのコポリマーである、請求項1記
    載のコーティング粉末組成物。
  9. 【請求項9】 前記ポリエステルが 400〜800 のカルボ
    キシル当量を有する、請求項7記載のコーティング粉末
    組成物。
  10. 【請求項10】 前記付加物B)がA、B及びCの総重
    量を基準として5〜25重量%の量存在する、請求項1記
    載のコーティング粉末組成物。
  11. 【請求項11】 前記硬化剤C)がA、B及びCの総重
    量を基準として少なくとも5重量%存在する、請求項1
    記載のコーティング粉末組成物。
  12. 【請求項12】 前記アクリルポリマーA)がA、B及
    びCの総重量を基準として少なくとも70重量%存在す
    る、請求項1記載のコーティング粉末組成物。
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