JP2958678B2 - 一過性脳虚血発作抑制剤 - Google Patents

一過性脳虚血発作抑制剤

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JP2958678B2 JP8034115A JP3411596A JP2958678B2 JP 2958678 B2 JP2958678 B2 JP 2958678B2 JP 8034115 A JP8034115 A JP 8034115A JP 3411596 A JP3411596 A JP 3411596A JP 2958678 B2 JP2958678 B2 JP 2958678B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一過性脳虚血発作
(TIA:Transient Ischemic Attack)の治療および
予防作用を有する一過性脳虚血発作抑制剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】TIAは脳卒中の先駆けとして起き、短
時間で消失する症状であり、虚血性脳疾患の前触れ発
作、警告発作と位置づけられている。一般的に、TIA
から次第に脳梗塞等の重篤な脳血管障害に移行する危険
性が高く、逆にTIAを抑制することにより、重篤な脳
血管障害の発症や再発を抑制できるとされている。TI
A患者のNIH(National Institute of Health:国立
衛生院)診断基準〔クラシフィケーション オブ セレ
ブロバスキュラー ディズィーズ(Classification of
cerebrovascular disease) III(脳血管性疾患の分
類)、Stroke(脳卒中)21巻:653−654、19
90年〕:TIAとは、虚血によると考えられる脳機能
の局所性障害が短時間出現する発作である。通常は、一
つの血管系(左または右の総頸動脈系、または椎骨・脳
底動脈系)に限定され、他には原因が見いだされない。
発作の持続が24時間以内のものを慣例的にTIAと分
類しているが、発作の持続時間が長くなる程、コンピュ
ーター断層撮影(CT)または磁気共鳴画像(MRI)
上で脳梗塞巣が出現する頻度が高くなる。TIAの持続
は、通常2ないし15分で発症は急激である(症候がピ
ークに達するのは5分以内、多くは2分である)。ほん
の数秒間しか持続しない極めて短い発作は、TIAとは
みなしがたい。TIAは永続する神経脱落症状は残さな
いが、発作はしばしば反復する。この定義にあてはまら
ない非典型例もある。亀山らによる「脳血管障害の診断
基準・病型分類、重症度分類(内科、55(6):130
6、1985年)」等によれば、内頸動脈系TIAの症
状としては、運動機能障害、視力の喪失、感覚障害、失
語の症状を一つ以上有する。また、椎骨・脳底動脈系T
IAにみられる症状としては、同様に運動障害、眼症状
やめまい等の神経症状等が単独あるいは組合わさって現
れる。一方、特公昭63−47707号には、本発明で
用いる下記式(I)で表される化合物およびその塩がト
ロンボキサン合成酵素阻害作用を有することが記載され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】TIAの発症機序とし
ては脳血管攣縮説、微小梗栓説、脳血管不全説等がある
が、後2者が有力と思われる。そして、TIAの予防・
治療のため抗凝固および抗血小板療法等が試みられてお
り、ある程度の効果が認められる。これらの例としては
アスピリン、チクロピジンによる治療法等が挙げられる
が、臨床上はより副作用が少なくて長期投与に耐えら
れ、より効果の高い薬剤が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはTIAを抑
制する化合物を見い出すべく鋭意検討した結果、トロン
ボキサン合成酵素阻害剤として知られている化合物がT
IAに有効であることを臨床的にはじめて確認し、これ
に基づいて本発明を完成した。本発明は、(1)式
【化4】 〔式中、R1はピリジル基を、R2は低級アルコキシ基、
低級アルキル基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル
基、低級アルケニル基および/またはメチレンジオキシ
基で置換されていてもよいフェニル、チエニル、フリー
ル、ナフチル、ベンゾチエニルまたはピリジル基を、R
3は水素原子または低級アルキル基を、Yは硫黄原子、
メチレン基または式
【化5】 で表される化合物またはその薬理学的に許容しうる塩を
含有する一過性脳虚血発作(TIA)抑制剤、(2)式
【化6】 〔式中、nは2ないし6の整数を示す。〕で表される化
合物またはその薬理学的に許容しうる塩を含有する前記
(1)記載の一過性脳虚血発作抑制剤および(3)7−
フェニル−7−(3−ピリジル)−6−ヘプテン酸を含
有する前記(1)記載の一過性脳虚血発作抑制剤等に関
する。
【0005】前記式(I)において、R1はピリジル基
を、R2は低級アルコキシ基、低級アルキル基、ハロゲ
ン原子、トリフルオロメチル基、低級アルケニル基およ
び/またはメチレンジオキシ基で置換されていてもよい
フェニル、チエニル、フリール、ナフチル、ベンゾチエ
ニルまたはピリジル基を示す。前記式(I)中、R1
2で示されるピリジル基は、2−ピリジル、3−ピリ
ジル、4−ピリジルのいずれでもよく、またR2で示さ
れるチエニルは2−チエニル、3−チエニル、フリルは
2−フリル、3−フリル、ナフチルはα−ナフチル、β
−ナフチル、ベンゾチエニルは2−ベンゾチエニル、3
−ベンゾチエニル、4−ベンゾチエニル、5−ベンゾチ
エニル、6−ベンゾチエニル、7−ベンゾチエニルのい
ずれでもよい。R2で示されるフェニル、チエニル、フ
リル、ナフチル、ベンゾチエニル、ピリジルは置換され
ていてもよく、このような置換基である低級アルコキシ
基としては、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、i−ブトキシ、t
−ブトキシ等の炭素数1ないし4のアルコキシ基等が、
低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i
−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル等
の炭素数1ないし5のアルキル基等が、ハロゲン原子と
しては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が、低級
アルケニル基としては、例えばビニル、アリル、ペンテ
ニル等の炭素数2ないし5のアルケニル基等がそれぞれ
挙げられる。R2で示されるフェニル、チエニル、フリ
ル、ナフチル、ベンゾチエニル、ピリジルが置換基を有
するとき、これらの置換基は環上の任意の位置に1ない
し5個置換しうる。R1としては3−ピリジル等が好ま
しい。R2としてはフェニル等が好ましい。前記式
(I)において、R3は水素原子または低級アルキル基
を示す。式(I)中、R3で示される低級アルキル基と
しては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プ
ロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブ
チル等の炭素数1ないし4のアルキル基等が挙げられ
る。R3としては水素原子が好ましい。前記式(I)に
おいて、Yは硫黄原子、メチレン基または式
【化7】 (ただし、R4は水素原子またはアセチル基を、mは0
または1を示す)で表される基を示す。前記式(III)
において、R4は水素原子またはアセチル基を、mは0
または1を示す。Yとしてはメチレン基が好ましい。
【0006】 前記式(II)において、nは2ないし6の整数を示す。
式(II)で表される化合物としては、nが4である化合
物が好ましい。式(I)で表される化合物の中で代表的
化合物としては7−フェニル−7−(3−ピリジル)−
6−ヘプテン酸等が挙げられる。式(I)で表される化
合物またはその薬理学的に許容しうる塩は前記特許公報
特公昭63−47707号に記載の方法によって容易に
製造することができる。式(I)で表される化合物の薬
理学的に許容しうる塩としては、例えば塩酸、硫酸、リ
ン酸等の鉱酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸等の有機酸との
塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カ
ルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、
アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩等が挙げられる。
これらの塩は常法により、式(I)で表される化合物を
酸またはアルカリと接触させること等により容易に製造
することができる。式(I)で表される化合物またはそ
の薬理学的に許容しうる塩を含有する本発明の製剤は種
々の動物に対する毒性も低く、ヒトに対しても安全性が
高く、TIAの予防・治療に有効である。式(I)で表
される化合物またはその薬理学的に許容しうる塩は公知
の製剤技術により、単独でまたは薬理学的に許容しうる
担体とともに、錠剤、散剤、カプセル剤、細粒剤、顆粒
剤、徐放剤または注射剤等の剤型に製剤可能である。本
発明の製剤は通常、経口、皮下、筋注あるいは静脈注等
の手段により人を含む哺乳動物(例えばマウス、ラッ
ト、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ウマ、ヒ
ツジ、サル等)に投与される。中でも経口投与が望まし
い。式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許
容しうる塩を含有する本発明の製剤は、症状、投与ルー
ト等により差異はあるが、例えば成人(体重50ないし
70kg)のTIA治療のために使用するに際し、経口
投与により一人あたりに化合物(I)またはその薬理学
的に許容しうる塩として通常20ないし200mg/
日、好ましくは20ないし150mg/日となるように
1ないし4回に分けて投与される。式(I)で表される
化合物またはその薬理学的に許容しうる塩の本発明製剤
中の含有量は、通常製剤全体の0.1ないし100重量
%、好ましくは1ないし50重量%である。
【0007】本発明製剤中に含まれていてもよい担体と
しては、例えば賦形剤(例えば炭酸カルシウム、カオリ
ン、炭酸水素ナトリウム、乳糖、澱粉類(トウモロコシ
デンプン等)、結晶セルロース(微結晶セルロース
等)、タルク、ショ糖、多孔性物質等)、結合剤(例え
ばデキストリン、ゴム類(アラビアゴム等)、アルコー
ル化澱粉、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、プルラン等)、
崩壊剤(例えばカルボキシメチルセルロースカルシウ
ム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、部分アルファ
ー化澱粉等)、滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、澱粉、安息香酸
ナトリウム等)、着色剤(例えばタール色素、カラメ
ル、三二酸化鉄、酸化チタン、リボフラビン類等)、矯
味剤(例えば甘味類、香料等)、安定剤(例えば亜硫酸
ナトリウム等)および保存剤(例えばパラベン類、ソル
ビン酸等)等の中から適宜、適量用いられる。徐放剤と
しては、例えば油脂類(例えばトリグリセライド等)、
ポリグリセリン等の脂肪酸エステル類、ヒドロキシプロ
ピルセルロース等を用いて、自体公知の手段によって、
錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤等をコーティングす
ることにより製造することができる。注射用担体として
は、例えば蒸留水、生理食塩水、グルコース溶液、輸液
剤、塩化ナトリウム、水酸化ナトリウム等が用いられ
る。式(I)で表される化合物またはその薬理学的に許
容しうる塩を含有する本発明の製剤は、脳循環および血
流改善剤、脳代謝改善剤、高血圧治療剤、糖尿病治療
剤、抗脳浮腫剤、血栓溶解剤、脂質代謝改善剤、ラジカ
ルスカベンジャーの他に、抗痴呆剤、一酸化窒素阻害
剤、グルタメート阻害剤、血管肥厚阻害剤等と同時にま
たは時間をおいて併用することができる。例えば、本発
明製剤との併用が可能である脳循環および血流改善剤と
してはカラン(商品名)(一般名:ビンポセチン)、脳
代謝改善剤としてはアバン(商品名)(一般名:イデベ
ノン)、高血圧治療剤としてはアデカット(商品名)
(一般名:塩酸デラプリル)、カルスロット(商品名)
(一般名:塩酸マニジピン)およびキャンデザルタンシ
レクセティル、糖尿病治療剤としてはベイスン(商品
名)(一般名:ボグリボース)やスルフォニル尿素剤、
抗脳浮腫剤としてはグリセロール、血栓溶解剤としては
組織プラスミノーゲンアクチベータやプロウロキナー
ゼ、脂質代謝改善剤としてはメバロチン(商品名)(一
般名:プラバスタチン)やアモトリール(商品名)(一
般名:クロフィブラート)、ラジカルスカベンジャーと
してはビタミンEやC等が挙げられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
【実施例】次に実施例をあげ、本発明を具体的に示す。 実施例1
【表1】 上記成分を混合し、錠剤とした。
【0009】実施例2
【表2】 実施例1で製造した錠剤に上記成分で被覆し糖衣錠とし
た。
【0010】実施例3
【表3】 上記成分を混合し、ゼラチンカプセルに充填しカプセル
剤とした。
【0011】実施例4
【表4】 上記成分を混合し、注射剤とした。
【0012】実施例5
【表5】 (100mg錠) (E)−7−(3−ピリジル)−7
−フェニル−6−ヘプテン酸 3,500g、乳糖 1,
500g、トウモロコシデンプン 910gを、流動造
粒乾燥機中で混合後、流動造粒乾燥機中で、ヒドロキシ
プロピルセルロース 182gを溶解した水溶液を噴霧
し造粒し、ついで流動造粒乾燥機中で乾燥した。得られ
た造粒物を、パワーミルを用い、1.5mmφパンチン
グスクリーンで解砕して整粒末とした。この整粒末を、
5,916gとり、これに、トウモロコシデンプン 1
80.2gとステアリン酸マグネシウム23.8gを加
え、タンブラー混合機で混合して打錠用顆粒とした。こ
の顆粒を打錠機で8.0mmφの杵を用いて重量180
mgで打錠し、(E)−7−(3−ピリジル)−7−フ
ェニル−6−ヘプテン酸を1錠当たり100mg含有す
る錠剤約34,000錠を得た。 (50mg錠) (E)−7−(3−ピリジル)−7−
フェニル−6−ヘプテン酸 3,500g、乳糖 1,5
00g、トウモロコシデンプン 910gを、流動造粒
乾燥機中で混合後、流動造粒乾燥機中で、ヒドロキシプ
ロピルセルロース182gを溶解した水溶液を噴霧し造
粒し、ついで流動造粒乾燥機中で乾燥した。得られた造
粒物を、パワーミルを用い、1.5mmφパンチングス
クリーンで解砕して整粒末とした。この整粒末を5,9
16gとり、これに、トウモロコシデンプン 180.
2gとステアリン酸マグネシウム23.8gを加え、タ
ンブラー混合機で混合して打錠用顆粒とした。この顆粒
を打錠機で6.5mmφの杵を用いて重量90mgで打
錠し、(E)−7−(3−ピリジル)−7−フェニル−
6−ヘプテン酸を1錠当たり50mg含有する錠剤約6
8,000錠を得た。
【0013】試験例 TIAに対する臨床効果 TIAに対する第III相試験のプロトコールの概略と結
果を示す。 治験方法:本治験は「医薬品の臨床試験の実施に関する
基準(GCP)」に従って実施した。 対象患者とその総計:薬剤投与の開始前3カ月間に1回
以上の内頸動脈系のTIA(NIH診断基準、1990
年)を有する患者(有効性及び有用性に関しては171
名、安全性に関しては175名)を対象にした。 治験薬剤と投与方法:実施例1で得られた被検化合物の
50mgまたは100mgを含有する錠剤を1日1回朝
食後に1年6カ月間経口投与した。治験は二重盲検法に
て行った。 併用禁止薬:チクロピジン、アスピリン製剤、ヘパリ
ン、ワーファリン、オザグレルは併用せず、また以前よ
り使用している場合は投薬を中止した。 観察・評価項目および実施時期:
【表6】
【0014】2)CT(またはMRI)検査 投与開始前、および投与1年3カ月ないし1年6カ月間
に、CT(またはMRI)検査を施行した。なお、CT
(またはMRI)検査は、できる限り投与前後の検査方
法を一致させるようにした。 3)脳血管造影 可能な限り、治験開始前に脳血管造影を施行し、責任血
管を推定した。 4)心電図検査 投与開始前および投与1年6カ月後に心電図検査を実施
した。 5)TIAの臨床症候 投与開始前3カ月間および治験期間中は少なくとも3カ
月ごとに、TIA発作の発現の有無および以下の項目を
調査した。 発作日 診断:TIA(内頸動脈系、椎骨・脳底動脈系) 持続時間 症候:感覚障害(しびれ感、感覚脱失)、運動障害
(部位)、視力障害(内容)、言語障害(失語、構語障
害) 発作時の状況:日中活動時、起床直後、安静時、睡眠
時、その他 6)副作用・合併症(脳、心、末梢の血管障害の発現お
よび合併症) 治験期間中に以下の脳、心、末梢血管障害の発現および
合併が認められた場合はその診断名、症候、経過および
処置等について調べた。 脳血管障害:脳梗塞(程度:軽症、中等症以上) (注)「軽症」は症候の持続が、24時間以上3週間以内の
ものとした。脳出血、クモ膜下出血 心疾患:心筋梗塞、狭心症 末梢および網膜の動脈性血栓疾患等 7)臨床検査 投与開始時、3カ月後、6カ月後、1年後、1年6カ月
後に下記の項目について検査した。また、投与2週間
後、1カ月後、2カ月後、9カ月後、1年3カ月後には
血液一般検査、肝機能検査を実施した。 理学検査:血圧、脈拍数 血液一般検査:赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリ
ット値、白血球数、血小板数、白血球分画 血液化学検査:(肝機能検査)総蛋白、GOT、GPT、γ-G
TP、Al-P、LDHCK、総コレステロール、HDL-コレステロ
ール、トリグリセライド(空腹時)、BUN、クレアチニ
ン、空腹時血糖 尿検査:蛋白、糖、ウロビリノゲン、潜血 治療期間中に異常変動(投与前値に比べ悪化した場合)
がみられた場合には追跡調査を行い治験薬剤との因果関
係を判定した。
【0015】8)総合判定 (1)TIA再発抑制に対する有効性 脳梗塞への移行、TIAの発作回数の推移、その症候や
持続時間等を考慮し、投与開始前3カ月間の状態と比較
して、投与6カ月後、1年後および1年6カ月後に下記
の5分類に判定した。 1.有効 2.やや有効 3.無効 4.全く無効(悪化) 5.判定不能 (判定基準)投与1年後および1年6カ月後における判
定時(治療期間中)の発作回数を有効性判定の目安とし
た。なお、投与6カ月後の判定および中止(副作用等)
による1年未満での判定については、下記判定基準を参
考に投与期間の長さを勘案して判定した。
【表7】 (2)概括安全度 副作用、合併症および臨床検査値異常変動の有無および
その程度から下記の5分類に判定した。 1.問題なし 2.やや問題あり 3.かなり問題あり 4.非常に問題あり 5.判定不能 (3)有用度 TIA再発抑制に対する有効性と概括安全度の両者を考
慮し、5分類に判定した。 1.有用 2.やや有用 3.有用とはいえない 4.好ましくない 5.判定不能 但し、概括安全度で「かなり問題あり」および「非常に
問題あり」の場合は「有用」とはしなかった。
【0016】データ解析:上記の評価項目について、投
与時最終時点(投与1年6カ月後)の総合判定の有用度
を主要評価項目とし、ITT(intent-to-treat analys
is)を用いて解析した。 結果:被検化合物の有効性、概括安全度および有用度の
結果を〔表8〕ないし〔表10〕にまとめて示す。被検
化合物の50および100mg投与群の有用度は、それ
ぞれ60.0および60.5%であった〔表10〕。ま
た、被検化合物の50および100mgの有効性は、それ
ぞれ64.7および66.3%であった〔表8〕。さら
に、被検化合物の50および100mgの概括安全度は、
それぞれ86.0および79.8%であった〔表9〕。こ
のように被検化合物はTIAの患者には有用な薬剤であ
ることが明白である。
【0017】
【表8】
【0018】
【表9】
【0019】
【表10】
【0020】
【発明の効果】式(I)で表される化合物またはその薬
理学的に許容しうる塩を含有する本発明の製剤は一過性
脳虚血発作の抑制作用を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−273625(JP,A) 特公 昭63−47707(JP,B2) 日本臨床,Vol.51,1993年増刊号 「CT・MRI時代の脳卒中学(上)」 p.470−475 医学のあゆみ,Vol.143,No. 5,p.384−386(1987) 医学のあゆみ,Vol.175,No. 6,p.441−460(1995) 医学のあゆみ,Vol.127,No. 9,p.950−971(1983) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/00 - 31/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(E)−7−フェニル−7−(3−ピリジ
    ル)−6−ヘプテン酸またはその薬理学的に許容しうる
    塩を含有する一過性脳虚血発作抑制剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
医学のあゆみ,Vol.127,No.9,p.950−971(1983)
医学のあゆみ,Vol.143,No.5,p.384−386(1987)
医学のあゆみ,Vol.175,No.6,p.441−460(1995)
日本臨床,Vol.51,1993年増刊号「CT・MRI時代の脳卒中学(上)」p.470−475

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