JP2958604B2 - 直噴式エンジンの燃焼圧検出装置 - Google Patents
直噴式エンジンの燃焼圧検出装置Info
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は直噴式エンジンの燃焼圧
検出装置に関し、詳しくは、電磁式燃料噴射弁によって
燃焼室内に直接燃料を噴射供給する直噴式エンジンにお
いて、前記電磁式燃料噴射弁を用いて燃焼圧を検出する
技術に関する。
検出装置に関し、詳しくは、電磁式燃料噴射弁によって
燃焼室内に直接燃料を噴射供給する直噴式エンジンにお
いて、前記電磁式燃料噴射弁を用いて燃焼圧を検出する
技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】エンジンの燃焼状態を把握する方法とし
て、従来から、シリンダ内での燃焼ガスの圧力（燃焼
圧）を検出する方法が知られている（特開平４−２２４
２７５号公報等参照）。前記燃焼圧を検出するセンサと
しては、例えば実開昭６３−１７４３２号公報に開示さ
れるような点火栓の座金として装着されるタイプのもの
がある。かかる座金型燃焼圧センサは、リング状に形成
された圧電素子及び電極等からなり、点火栓とシリンダ
ヘッドとの間に挟み込まれ、燃焼圧による点火栓の変位
に応じて変化するセンサ荷重を燃焼圧変動として検出す
る構成のセンサである。
て、従来から、シリンダ内での燃焼ガスの圧力（燃焼
圧）を検出する方法が知られている（特開平４−２２４
２７５号公報等参照）。前記燃焼圧を検出するセンサと
しては、例えば実開昭６３−１７４３２号公報に開示さ
れるような点火栓の座金として装着されるタイプのもの
がある。かかる座金型燃焼圧センサは、リング状に形成
された圧電素子及び電極等からなり、点火栓とシリンダ
ヘッドとの間に挟み込まれ、燃焼圧による点火栓の変位
に応じて変化するセンサ荷重を燃焼圧変動として検出す
る構成のセンサである。
【０００３】また、例えば特開平４−８１５５７号公報
に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室内に臨ませて
燃焼圧を絶対圧として検出するタイプのものもある。
に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室内に臨ませて
燃焼圧を絶対圧として検出するタイプのものもある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記座金型
燃焼圧センサでは、可動部の変位が小さいために大きな
出力を得ることができず、また、点火ノイズの影響を受
けやすく、Ｓ／Ｎ比を大きくすることが困難であるとい
う問題があった。また、前記絶対圧型の燃焼圧センサは
高価であると共に、燃焼室内に独立して臨ませる必要が
あるため、取付けスペースの確保が困難であるという問
題があった。例えば燃焼室内に直接燃料を噴射させるべ
く燃料噴射弁を燃焼室内に臨ませて配置する直噴式火花
点火エンジンであって、かつ、吸排気弁をそれぞれ２個
備えるようなエンジンでは、４つの弁，燃料噴射弁，点
火栓を配設するだけでヘッドスペースの大半を使い果た
すことになってしまうため、更に、燃焼圧センサを設け
るスペースを確保することは極めて困難になる場合があ
った。
燃焼圧センサでは、可動部の変位が小さいために大きな
出力を得ることができず、また、点火ノイズの影響を受
けやすく、Ｓ／Ｎ比を大きくすることが困難であるとい
う問題があった。また、前記絶対圧型の燃焼圧センサは
高価であると共に、燃焼室内に独立して臨ませる必要が
あるため、取付けスペースの確保が困難であるという問
題があった。例えば燃焼室内に直接燃料を噴射させるべ
く燃料噴射弁を燃焼室内に臨ませて配置する直噴式火花
点火エンジンであって、かつ、吸排気弁をそれぞれ２個
備えるようなエンジンでは、４つの弁，燃料噴射弁，点
火栓を配設するだけでヘッドスペースの大半を使い果た
すことになってしまうため、更に、燃焼圧センサを設け
るスペースを確保することは極めて困難になる場合があ
った。
【０００５】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、特に前記直噴式エンジンにおいて、専用の取付け
スペースを確保する必要がなく、かつ、コストアップを
招くことなく、燃焼圧を検出し得る燃焼圧検出装置を提
供することを目的とする。
あり、特に前記直噴式エンジンにおいて、専用の取付け
スペースを確保する必要がなく、かつ、コストアップを
招くことなく、燃焼圧を検出し得る燃焼圧検出装置を提
供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】そのため請求項１の発明
にかかる直噴式エンジンの燃焼圧検出装置は、電磁コイ
ルによる磁気吸引力によって弁体をリフトさせて開弁す
る電磁式燃料噴射弁の噴孔を燃焼室内に臨ませて設け、
該電磁式燃料噴射弁から燃料を燃焼室内に直接的に噴射
供給する直噴式エンジンにおいて、前記弁体の基端側に
リフト方向に沿って極性を有する永久磁石を一体的に設
け、弁体が燃焼圧に応じてリフトして前記永久磁石が電
磁コイルに対して離接することで生じる誘導起電力を検
出し、該誘導起電力に基づいて燃焼圧を検出する構成と
した。
にかかる直噴式エンジンの燃焼圧検出装置は、電磁コイ
ルによる磁気吸引力によって弁体をリフトさせて開弁す
る電磁式燃料噴射弁の噴孔を燃焼室内に臨ませて設け、
該電磁式燃料噴射弁から燃料を燃焼室内に直接的に噴射
供給する直噴式エンジンにおいて、前記弁体の基端側に
リフト方向に沿って極性を有する永久磁石を一体的に設
け、弁体が燃焼圧に応じてリフトして前記永久磁石が電
磁コイルに対して離接することで生じる誘導起電力を検
出し、該誘導起電力に基づいて燃焼圧を検出する構成と
した。
【０００７】請求項２の発明にかかる直噴式エンジンの
燃焼圧検出装置は、電磁コイルによる磁気吸引力によっ
て弁体をリフトさせて開弁する電磁式燃料噴射弁の噴孔
を燃焼室内に臨ませて設け、該電磁式燃料噴射弁から燃
料を燃焼室内に直接的に噴射供給する直噴式エンジンに
おいて、前記弁体の燃焼圧に応じたリフト位置によって
変化する前記電磁コイルの自己インダクタンスを検出
し、該自己インダクタンスに基づいて燃焼圧を検出する
構成とした。
燃焼圧検出装置は、電磁コイルによる磁気吸引力によっ
て弁体をリフトさせて開弁する電磁式燃料噴射弁の噴孔
を燃焼室内に臨ませて設け、該電磁式燃料噴射弁から燃
料を燃焼室内に直接的に噴射供給する直噴式エンジンに
おいて、前記弁体の燃焼圧に応じたリフト位置によって
変化する前記電磁コイルの自己インダクタンスを検出
し、該自己インダクタンスに基づいて燃焼圧を検出する
構成とした。
【０００８】請求項３の発明にかかる直噴式エンジンの
燃焼圧検出装置では、前記電磁コイルに発振回路を接続
して前記電磁コイルの自己インダクタンスに対応する共
振信号の周波数を検出し、該共振周波数に基づいて前記
自己インダクタンスを検出する構成とした。
燃焼圧検出装置では、前記電磁コイルに発振回路を接続
して前記電磁コイルの自己インダクタンスに対応する共
振信号の周波数を検出し、該共振周波数に基づいて前記
自己インダクタンスを検出する構成とした。
【０００９】
【作用】請求項１の発明にかかる直噴式エンジンの燃焼
圧検出装置では、電磁式燃料噴射弁の弁体が、燃焼圧を
受けてリフトすると、弁体の基端側に設けた永久磁石が
電磁コイルに近づいて電磁コイルを貫く磁束が増加して
コイルに起電力（誘導起電力）が生じる。前記誘導起電
力は、電磁コイルに作用する磁界の変化の割合に相関
し、また、前記弁体（永久磁石）は燃焼圧に対して一定
の相関で変位するから、前記誘導起電力を検出すること
で、弁体（永久磁石）の変位、引いては、燃焼圧を求め
ることが可能となる。
圧検出装置では、電磁式燃料噴射弁の弁体が、燃焼圧を
受けてリフトすると、弁体の基端側に設けた永久磁石が
電磁コイルに近づいて電磁コイルを貫く磁束が増加して
コイルに起電力（誘導起電力）が生じる。前記誘導起電
力は、電磁コイルに作用する磁界の変化の割合に相関
し、また、前記弁体（永久磁石）は燃焼圧に対して一定
の相関で変位するから、前記誘導起電力を検出すること
で、弁体（永久磁石）の変位、引いては、燃焼圧を求め
ることが可能となる。
【００１０】請求項２の発明にかかる直噴式エンジンの
燃焼圧検出装置では、電磁式燃料噴射弁において、電磁
コイルに対する弁体（導体）の相対位置が変化すると、
電磁コイルの自己インダクタンスが変化することから、
弁体が燃焼圧を受けてリフトして電磁コイルに対する相
対位置が変化したことを、電磁コイルの自己インダクタ
ンスを介して検出し、以て、燃焼圧を検出する構成とし
た。
燃焼圧検出装置では、電磁式燃料噴射弁において、電磁
コイルに対する弁体（導体）の相対位置が変化すると、
電磁コイルの自己インダクタンスが変化することから、
弁体が燃焼圧を受けてリフトして電磁コイルに対する相
対位置が変化したことを、電磁コイルの自己インダクタ
ンスを介して検出し、以て、燃焼圧を検出する構成とし
た。
【００１１】請求項３の発明にかかる直噴式エンジンの
燃焼圧検出装置では、前記自己インダクタンスを、発振
回路を接続したときの共振周波数に基づいて検出する構
成とした。
燃焼圧検出装置では、前記自己インダクタンスを、発振
回路を接続したときの共振周波数に基づいて検出する構
成とした。
【００１２】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図１は本
実施例における直噴式火花点火エンジンの構成を示す図
である。この図に示すように、本実施例のエンジン１で
は、燃料噴射弁２の噴孔を燃焼室３内に臨ませて配設
し、燃料噴射弁２から燃焼室３内に直接燃料噴射させる
構成となっている。
実施例における直噴式火花点火エンジンの構成を示す図
である。この図に示すように、本実施例のエンジン１で
は、燃料噴射弁２の噴孔を燃焼室３内に臨ませて配設
し、燃料噴射弁２から燃焼室３内に直接燃料噴射させる
構成となっている。
【００１３】前記燃料噴射弁２は、後述するように電磁
コイルの磁気吸引力によって弁体をリフトさせて開弁す
る電磁式燃料噴射弁であり、コントロールユニット４か
ら出力される噴射パルス信号によって前記電磁コイルに
通電されることによって開弁し、該開弁時に所定圧に調
整された燃料を燃焼室３内に噴射供給する一方、前記噴
射パルス信号によって電磁コイルへの通電が遮断される
と閉弁方向の弾性付勢力により閉弁する。
コイルの磁気吸引力によって弁体をリフトさせて開弁す
る電磁式燃料噴射弁であり、コントロールユニット４か
ら出力される噴射パルス信号によって前記電磁コイルに
通電されることによって開弁し、該開弁時に所定圧に調
整された燃料を燃焼室３内に噴射供給する一方、前記噴
射パルス信号によって電磁コイルへの通電が遮断される
と閉弁方向の弾性付勢力により閉弁する。
【００１４】燃焼室３内には、吸気弁５を介して空気が
吸引され、燃料噴射弁２から噴射供給される燃料と混合
して混合気が形成され、該混合気が点火栓６による火花
点火によって着火燃焼する。燃焼排気は、排気弁７を介
して排出され、図示しない排気浄化触媒，マフラーを介
して大気中に排出される。前記燃料噴射弁２の構造を図
２に基づいて詳細に説明する。
吸引され、燃料噴射弁２から噴射供給される燃料と混合
して混合気が形成され、該混合気が点火栓６による火花
点火によって着火燃焼する。燃焼排気は、排気弁７を介
して排出され、図示しない排気浄化触媒，マフラーを介
して大気中に排出される。前記燃料噴射弁２の構造を図
２に基づいて詳細に説明する。
【００１５】燃料噴射弁２は、内部に燃料溜まり11を有
する円筒状のハウジング12と、このハウジング12の先端
部にストッパプレート13を介して連結保持され先端部に
噴孔14及び弁座15ａを有するノズルボディ15と、このノ
ズルボディ15内に摺動自由に収納された弁体（ニードル
バルブ）16とを備え、更に、弁体駆動部として、弁体16
を閉弁方向に付勢するスプリング17と、弁体16を前記ス
プリング17の付勢力に抗して磁気吸引させてリフトさせ
る電磁コイル18とを備えている。
する円筒状のハウジング12と、このハウジング12の先端
部にストッパプレート13を介して連結保持され先端部に
噴孔14及び弁座15ａを有するノズルボディ15と、このノ
ズルボディ15内に摺動自由に収納された弁体（ニードル
バルブ）16とを備え、更に、弁体駆動部として、弁体16
を閉弁方向に付勢するスプリング17と、弁体16を前記ス
プリング17の付勢力に抗して磁気吸引させてリフトさせ
る電磁コイル18とを備えている。
【００１６】前記電磁コイル18は、弁体16の後端部（基
端部）に連結したアンカー19に相対させてハウジング12
内の中央部に配置した鉄心20と、この鉄心20とハウジン
グ12内周面との間の環状空間に嵌挿したコイルボビン21
に巻装されたコイル22とよりなる。かかる燃料噴射弁２
は、燃料ギャラリパイプ41に設けられた円筒状の取付け
部32内に収納され、燃料溜まり11と連通するハウジング
12側部の開口43には燃料フィルタ33が取付けられてい
る。
端部）に連結したアンカー19に相対させてハウジング12
内の中央部に配置した鉄心20と、この鉄心20とハウジン
グ12内周面との間の環状空間に嵌挿したコイルボビン21
に巻装されたコイル22とよりなる。かかる燃料噴射弁２
は、燃料ギャラリパイプ41に設けられた円筒状の取付け
部32内に収納され、燃料溜まり11と連通するハウジング
12側部の開口43には燃料フィルタ33が取付けられてい
る。
【００１７】前記ハウジング12の先端側は、段部12ａを
取付け部32の段部32ａにＯリング35を介して係止され、
ハウジング12の後端側外周部は、取付け部32内周面との
間にＯリング34が嵌入され、ハウジング12の後端面はゴ
ム製のインシュレータ24を介装してキャップ36で押さえ
ている。燃料は、パイプ41から燃料噴射弁２周りの燃料
空間42に導入され、ここから燃料フィルタ33を介して、
ハウジング12内の燃料溜まり11に流入する。ここで、コ
イル22に通電されると、鉄心20がアンカー19を介して弁
体16を磁気吸引する。すると、弁体16は、その鍔部16ａ
がストッパプレート13に当接する位置までリフトし、こ
のとき燃料が噴孔14から燃焼室３内に噴射される。
取付け部32の段部32ａにＯリング35を介して係止され、
ハウジング12の後端側外周部は、取付け部32内周面との
間にＯリング34が嵌入され、ハウジング12の後端面はゴ
ム製のインシュレータ24を介装してキャップ36で押さえ
ている。燃料は、パイプ41から燃料噴射弁２周りの燃料
空間42に導入され、ここから燃料フィルタ33を介して、
ハウジング12内の燃料溜まり11に流入する。ここで、コ
イル22に通電されると、鉄心20がアンカー19を介して弁
体16を磁気吸引する。すると、弁体16は、その鍔部16ａ
がストッパプレート13に当接する位置までリフトし、こ
のとき燃料が噴孔14から燃焼室３内に噴射される。
【００１８】前記コントロールユニット４は、エンジン
の吸入空気量や回転速度を検出するセンサからの検出信
号を入力し、これらの検出信号に基づいて前記燃料噴射
弁２に送る噴射パルス信号のパルス幅Ｔｉを演算し、該
噴射パルス信号Ｔｉを各気筒の吸気行程にタイミングを
合わせて各気筒の燃料噴射弁２に出力する。ここで、前
記燃料噴射弁２は吸気行程で燃料噴射を行うべく、燃料
圧等の設定がなされており、燃焼室内の圧力が高くなる
燃焼圧力発生時には、弁体16が燃焼圧に応じてリフトす
る。従って、かかる燃焼圧に対応する弁体16のリフト
（変位）を検知できれば、燃焼圧を求めることができる
ことになる。
の吸入空気量や回転速度を検出するセンサからの検出信
号を入力し、これらの検出信号に基づいて前記燃料噴射
弁２に送る噴射パルス信号のパルス幅Ｔｉを演算し、該
噴射パルス信号Ｔｉを各気筒の吸気行程にタイミングを
合わせて各気筒の燃料噴射弁２に出力する。ここで、前
記燃料噴射弁２は吸気行程で燃料噴射を行うべく、燃料
圧等の設定がなされており、燃焼室内の圧力が高くなる
燃焼圧力発生時には、弁体16が燃焼圧に応じてリフトす
る。従って、かかる燃焼圧に対応する弁体16のリフト
（変位）を検知できれば、燃焼圧を求めることができる
ことになる。
【００１９】そのため本実施例では、前記アンカー19を
リフト方向に沿って極性を有する永久磁石で構成させ、
燃焼圧に応じて弁体16がリフトすることに伴って前記永
久磁石であるアンカー19がコイル22に対して離接する
と、コイル22に作用する磁束の変化が生じ、以て、コイ
ル22に誘導起電力が生じるようにしてある（図４参
照）。
リフト方向に沿って極性を有する永久磁石で構成させ、
燃焼圧に応じて弁体16がリフトすることに伴って前記永
久磁石であるアンカー19がコイル22に対して離接する
と、コイル22に作用する磁束の変化が生じ、以て、コイ
ル22に誘導起電力が生じるようにしてある（図４参
照）。
【００２０】そして、前記誘導起電力を燃焼圧に対応す
るデータとして取り出すために、図３に示すような回路
構成を備えている。図３において、コイル22と電源との
間に設けられたトランジスタＴｒ１は、トランジスタＴ
ｒ２のＯＮ・ＯＦＦに応じてＯＮ・ＯＦＦし、コイル22
への通電を制御する。前記トランジスタＴｒ２は噴射パ
ルス信号Ｔｉに応じてＯＮ・ＯＦＦするようになってお
り、結果的に、コイル22は噴射パルス信号Ｔｉがハイレ
ベルである間だけ通電され、該通電によって電磁コイル
18で発生する磁気吸引力が弁体16の後端側に一体的に設
けられたアンカー19に作用して、噴射弁２は開弁動作す
る。
るデータとして取り出すために、図３に示すような回路
構成を備えている。図３において、コイル22と電源との
間に設けられたトランジスタＴｒ１は、トランジスタＴ
ｒ２のＯＮ・ＯＦＦに応じてＯＮ・ＯＦＦし、コイル22
への通電を制御する。前記トランジスタＴｒ２は噴射パ
ルス信号Ｔｉに応じてＯＮ・ＯＦＦするようになってお
り、結果的に、コイル22は噴射パルス信号Ｔｉがハイレ
ベルである間だけ通電され、該通電によって電磁コイル
18で発生する磁気吸引力が弁体16の後端側に一体的に設
けられたアンカー19に作用して、噴射弁２は開弁動作す
る。
【００２１】尚、コイル22に対する通電によって生じる
磁気力が、永久磁石であるアンカー19に対して吸引力と
して作用するように、アンカー19を構成する磁極の向き
及びコイル22への通電で発生する磁束の方向を設定して
あることは言うまでもない。ここで、前記コイル22の端
子電圧を、アンプ51を介して取り出せる構成とし、噴射
パルス信号Ｔｉによりコイル22への通電が行われていな
い期間（非噴射期間）において、コイル22において起電
力が発生すると、それが、前記アンプ51を介して出力さ
れるようになっている。
磁気力が、永久磁石であるアンカー19に対して吸引力と
して作用するように、アンカー19を構成する磁極の向き
及びコイル22への通電で発生する磁束の方向を設定して
あることは言うまでもない。ここで、前記コイル22の端
子電圧を、アンプ51を介して取り出せる構成とし、噴射
パルス信号Ｔｉによりコイル22への通電が行われていな
い期間（非噴射期間）において、コイル22において起電
力が発生すると、それが、前記アンプ51を介して出力さ
れるようになっている。
【００２２】従って、噴射パルス信号Ｔｉがローレベル
である状態（非噴射期間）で、弁体16が燃焼圧に応じて
リフトして永久磁石であるアンカー19がコイル22に近づ
いてコイル22における磁束を増大変化させ、これによっ
て、コイル22に誘導起電力が発生すると、該誘導起電力
がアンプ51を介して弁体16の変位即ち燃焼圧に対応する
データとしてコントロールユニット４に出力される（図
４参照）。
である状態（非噴射期間）で、弁体16が燃焼圧に応じて
リフトして永久磁石であるアンカー19がコイル22に近づ
いてコイル22における磁束を増大変化させ、これによっ
て、コイル22に誘導起電力が発生すると、該誘導起電力
がアンプ51を介して弁体16の変位即ち燃焼圧に対応する
データとしてコントロールユニット４に出力される（図
４参照）。
【００２３】尚、燃焼圧が低下して弁体16が着座方向に
変位し、永久磁石であるアンカー19がコイル22から離れ
ると、磁束の減少変化が発生し、コイル22にリフト時と
は逆向きの起電力が生じる（図４参照）。かかる構成に
よると、燃焼圧による燃料噴射弁２の弁体16の変位に基
づいて燃焼圧相当の信号をコイル22から取り出すことが
できるから、燃焼圧を検出するために専用のセンサを設
ける必要がなくコスト低減を図れると共に、燃焼圧セン
サのためにシリンダヘッドにスペースを確保する必要も
ない。
変位し、永久磁石であるアンカー19がコイル22から離れ
ると、磁束の減少変化が発生し、コイル22にリフト時と
は逆向きの起電力が生じる（図４参照）。かかる構成に
よると、燃焼圧による燃料噴射弁２の弁体16の変位に基
づいて燃焼圧相当の信号をコイル22から取り出すことが
できるから、燃焼圧を検出するために専用のセンサを設
ける必要がなくコスト低減を図れると共に、燃焼圧セン
サのためにシリンダヘッドにスペースを確保する必要も
ない。
【００２４】ところで、弁体16が燃焼圧を受けてリフト
すると、コイル22に対するアンカー19の相対位置が変化
し、コイル22の自己インダクタンスを変化させることに
もなる。従って、弁体16のリフト動作に伴ってコイル22
で発生する誘導起電力を検出する代わりに、コイル22の
自己インダクタンスを検出することによって、燃焼圧に
対応する弁体16のリフト位置を検知できる。
すると、コイル22に対するアンカー19の相対位置が変化
し、コイル22の自己インダクタンスを変化させることに
もなる。従って、弁体16のリフト動作に伴ってコイル22
で発生する誘導起電力を検出する代わりに、コイル22の
自己インダクタンスを検出することによって、燃焼圧に
対応する弁体16のリフト位置を検知できる。
【００２５】尚、前記自己インダクタンスの変化は、ア
ンカー19が磁性体であれば生じるから、上記の場合に
は、アンカー19が永久磁石である必要はない。図５は、
燃焼圧を受けて弁体16がリフトすることで生じるコイル
22の自己インダクタンスの変化を検出するための回路構
成を示す。この図において、燃料噴射弁２のコイル22と
並列に発振回路52を設けてあり、コイル22の自己インダ
クタンスでその周波数が変化する共振信号を、波形変換
回路53でパルス信号を変換した後、分周回路54で分周
し、更に、該分周されたパルス信号をＦ−Ｖ変換器55で
電圧に変換してアンプ56で増幅し、該電圧のレベルによ
って共振周波数即ちコイル22の自己インダクタンスを検
出できるようになっている。
ンカー19が磁性体であれば生じるから、上記の場合に
は、アンカー19が永久磁石である必要はない。図５は、
燃焼圧を受けて弁体16がリフトすることで生じるコイル
22の自己インダクタンスの変化を検出するための回路構
成を示す。この図において、燃料噴射弁２のコイル22と
並列に発振回路52を設けてあり、コイル22の自己インダ
クタンスでその周波数が変化する共振信号を、波形変換
回路53でパルス信号を変換した後、分周回路54で分周
し、更に、該分周されたパルス信号をＦ−Ｖ変換器55で
電圧に変換してアンプ56で増幅し、該電圧のレベルによ
って共振周波数即ちコイル22の自己インダクタンスを検
出できるようになっている。
【００２６】ここで、前記自己インダクタンスは、弁体
16が燃焼圧を受けてリフトした位置に応じて変化する値
であるから、前記自己インダクタンスに基づいて燃焼圧
を検出することができるものである（図６参照）。上記
のように自己インダクタンスを検出する構成であれば、
誘導起電力を検出する前記実施例の場合のように、アン
カー19を永久磁石で構成する必要がない。また、誘導起
電力が弁体16のリフト速度に対応するのに対し、自己イ
ンダクタンスは弁体16のリフト位置に対応する出力とな
ることから、自己インダクタンスに基づく燃焼圧の検出
は経時的な圧力変動の検出により適合する。
16が燃焼圧を受けてリフトした位置に応じて変化する値
であるから、前記自己インダクタンスに基づいて燃焼圧
を検出することができるものである（図６参照）。上記
のように自己インダクタンスを検出する構成であれば、
誘導起電力を検出する前記実施例の場合のように、アン
カー19を永久磁石で構成する必要がない。また、誘導起
電力が弁体16のリフト速度に対応するのに対し、自己イ
ンダクタンスは弁体16のリフト位置に対応する出力とな
ることから、自己インダクタンスに基づく燃焼圧の検出
は経時的な圧力変動の検出により適合する。
【００２７】尚、燃料噴射弁２の構造を図２に示したも
のに限定するものではなく、電磁コイルの磁気吸引力に
よって弁体をリフトさせる構成の噴射弁であって、弁体
が燃焼圧を受けてリフトするものであれば良い。
のに限定するものではなく、電磁コイルの磁気吸引力に
よって弁体をリフトさせる構成の噴射弁であって、弁体
が燃焼圧を受けてリフトするものであれば良い。
【００２８】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
かかる燃焼圧検出装置によると、燃焼室内に燃料を直接
噴射する電磁式燃料噴射弁の弁体の基端側に永久磁石を
一体的に設け、燃焼圧を受けてリフトする弁体の動き
を、前記永久磁石の離接によってコイルに生じる誘導起
電力に基づいて検出し、以て、燃焼圧を前記誘導起電力
から検出する構成としたので、燃焼圧を専用のセンサで
検出する必要がなく、コスト低減が図られると共に、専
用センサの取付けスペースを確保する必要がなくなると
いう効果がある。
かかる燃焼圧検出装置によると、燃焼室内に燃料を直接
噴射する電磁式燃料噴射弁の弁体の基端側に永久磁石を
一体的に設け、燃焼圧を受けてリフトする弁体の動き
を、前記永久磁石の離接によってコイルに生じる誘導起
電力に基づいて検出し、以て、燃焼圧を前記誘導起電力
から検出する構成としたので、燃焼圧を専用のセンサで
検出する必要がなく、コスト低減が図られると共に、専
用センサの取付けスペースを確保する必要がなくなると
いう効果がある。
【００２９】請求項２又は３の発明にかかる燃焼圧検出
装置によると、燃焼圧による燃料噴射弁の弁体のリフト
位置を、噴射弁のコイルの自己インダクタンスの変化と
して検出し、以て、燃焼圧を検出する構成であるから、
燃焼圧の検出ために専用センサを設ける必要がなくなる
一方、誘導起電力を検出する場合に比して経時的な圧力
検出により適しているという効果がある。
装置によると、燃焼圧による燃料噴射弁の弁体のリフト
位置を、噴射弁のコイルの自己インダクタンスの変化と
して検出し、以て、燃焼圧を検出する構成であるから、
燃焼圧の検出ために専用センサを設ける必要がなくなる
一方、誘導起電力を検出する場合に比して経時的な圧力
検出により適しているという効果がある。
【図１】実施例の直噴式火花点火エンジンの構成を示す
システム図。
システム図。
【図２】実施例の燃料噴射弁の構造を示す縦断面図。
【図３】コイルの誘導起電力を検出する回路構成を示す
回路図。
回路図。
【図４】誘導起電力の発生の様子を示すタイムチャー
ト。
ト。
【図５】コイルの自己インダクタンスを検出する回路構
成を示す回路図。
成を示す回路図。
【図６】自己インダクタンスの変化の様子を示すタイム
チャート。
チャート。
１ エンジン ２ 燃料噴射弁 ３ 燃焼室 ４ コントロールユニット 16 弁体 17 スプリング 19 アンカー 20 鉄心 22 コイル 51，56 アンプ 52 発振回路 53 波形変換回路 54 分周器 55 Ｆ−Ｖ変換器 Ｔｒ１，Ｔｒ２ トランジスタ
Claims (3)
- 【請求項１】電磁コイルによる磁気吸引力によって弁体
をリフトさせて開弁する電磁式燃料噴射弁の噴孔を燃焼
室内に臨ませて設け、該電磁式燃料噴射弁から燃料を燃
焼室内に直接的に噴射供給する直噴式エンジンにおい
て、 前記弁体の基端側にリフト方向に沿って極性を有する永
久磁石を一体的に設け、弁体が燃焼圧に応じてリフトし
て前記永久磁石が電磁コイルに対して離接することで生
じる誘導起電力を検出し、該誘導起電力に基づいて燃焼
圧を検出することを特徴とする直噴式エンジンの燃焼圧
検出装置。 - 【請求項２】電磁コイルによる磁気吸引力によって弁体
をリフトさせて開弁する電磁式燃料噴射弁の噴孔を燃焼
室内に臨ませて設け、該電磁式燃料噴射弁から燃料を燃
焼室内に直接的に噴射供給する直噴式エンジンにおい
て、 前記弁体の燃焼圧に応じたリフト位置によって変化する
前記電磁コイルの自己インダクタンスを検出し、該自己
インダクタンスに基づいて燃焼圧を検出することを特徴
とする直噴式エンジンの燃焼圧検出装置。 - 【請求項３】前記電磁コイルに発振回路を接続して前記
電磁コイルの自己インダクタンスに対応する共振信号の
周波数を検出し、該共振周波数に基づいて前記自己イン
ダクタンスを検出することを特徴とする請求項２記載の
直噴式エンジンの燃焼圧検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6144519A JP2958604B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 直噴式エンジンの燃焼圧検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6144519A JP2958604B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 直噴式エンジンの燃焼圧検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0814094A JPH0814094A (ja) | 1996-01-16 |
| JP2958604B2 true JP2958604B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=15364233
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6144519A Expired - Fee Related JP2958604B2 (ja) | 1994-06-27 | 1994-06-27 | 直噴式エンジンの燃焼圧検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2958604B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4131362B2 (ja) * | 1999-11-19 | 2008-08-13 | 株式会社デンソー | 内燃機関制御装置 |
| US6694959B1 (en) | 1999-11-19 | 2004-02-24 | Denso Corporation | Ignition and injection control system for internal combustion engine |
-
1994
- 1994-06-27 JP JP6144519A patent/JP2958604B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0814094A (ja) | 1996-01-16 |
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| S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
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