JP2957722B2 - パチンコホール用集中管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パチンコホール内の多
数台のパチンコゲーム機からの信号に基づいて各パチン
コゲーム機毎の収支演算及び打止制御などを行うための
パチンコホール用集中管理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のパチンコホール用集中管理装置
は、コンピュータを中核に構成されたもので、パチンコ
ゲーム機から出力されるアウト玉数信号及びセーフ玉数
信号に基づいて、そのパチンコゲーム機のアウト玉数
（打込球数）、セーフ玉数（賞球数）、差玉数、出玉
率、稼働時間などの演算、並びに打止制御、打込設定制
御（差玉数が打込設定値を越えてマイナス状態となった
ときにはアウト玉数の計数を停止する制御）などを行う
ようになっており、これらの演算及び制御については、
記憶手段に予め設定した演算条件に基づいて行う構成と
なっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のような演算条件
の設定変更を行うためには、きわめて複雑な操作を伴う
関係上、ある程度以上の専門知識及び経験を必要とする
ものであり、ユーザー（パチンコホール）側では対応仕
切れないのが実情である。このため、パチンコホール用
集中管理装置の供給者側（メーカー或は販売店側）にお
いて、演算条件の設定変更をサービス業務として行うよ
うにしている。

【０００４】ところが、パチンコホールの営業中には、
上記演算条件の設定変更作業を行うことが不可能である
ため、勢い上記サービス業務がパチンコホールの営業終
了後に集中することになり、メーカー或は販売店側の人
的負担が非常に大きくなるという不具合があった。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、パチンコゲーム機毎の収支演算及び
打止制御などの基礎となる演算条件の設定変更を、人的
負担の増大を伴うことなく確実に実行できるなどの効果
を奏するパチンコホール用集中管理装置を提供するにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、多数台のパチンコゲーム機からの信号に基
づいて各パチンコゲーム機毎の収支演算及び打止制御な
どを予め記憶手段に記憶した演算条件により行うパチン
コホール用集中管理装置において、外部操作可能な変更
選択手段及び実行キーを設けた上で、前記変更選択手段
の操作状態で入力された演算条件を記憶する補助記憶手
段、並びに前記実行キーが操作されたときに前記補助記
憶手段の記憶内容を新たな演算条件として前記記憶手段
に記憶させる設定手段を設ける構成としたものである。

【０００７】

【作用】記憶手段に記憶された演算条件、つまりパチン
コゲーム機毎の収支演算及び打止制御などの基礎となる
演算条件を変更する場合には、まず、変更選択手段の操
作状態において上記変更後の演算条件を入力して補助記
憶手段に記憶させておく。この後に、実行キーを操作す
ると、設定手段が、前記補助記憶手段の記憶内容を新た
な演算条件として記憶手段に記憶させるようになる。

【０００８】この場合、補助記憶手段に対する演算条件
の記憶が行われたとしても、記憶手段に記憶された演算
条件が直ちに変更される訳ではないから、例えば、補助
記憶手段に対する演算条件の記憶操作、つまりある程度
以上の専門知識及び経験を必要とする複雑な操作を、パ
チンコホールの営業中に行っておき、パチンコホールの
営業終了後に変更選択手段及び実行キーを操作するだけ
で記憶手段の記憶演算条件を変更することができる。

【０００９】

【実施例】図３において、パチンコホール用集中管理装
置１は、パチンコゲーム機の台番号表示機能を備えた表
示パネル２が立設された筐体状の装置本体３上に、操作
パネル４、データ表示部５、プリンタ６を配置した形態
となっている。

【００１０】図４に示すように、上記操作パネル４に
は、変更選択手段たるモードスイッチ７、指令キー８
群、テンキー９ａを含む入力キー９群、データ選択キー
１０群が設けられている。

【００１１】上記モードスイッチ７は、鍵（図示せず）
により操作されるもので、集中管理装置１の動作用電源
を遮断した状態の「ＯＦＦ」位置、集中管理装置１に通
常の動作を行わせるときに位置される「ＯＮ」位置、後
述する演算条件の設定状態を変更する場合に位置される
二つの操作位置「設定１」及び「設定２」が設けられて
いる。

【００１２】前記指令キー８群は、集中管理装置１によ
る制御動作を選択的に実行させる場合に操作されるもの
で、これらには対応する制御動作の内容を示す文字が施
されている。中でも「設定変更」の文字が施された指令
キー８ａは、本発明でいう実行キーに相当するものであ
る。

【００１３】入力キー群９は、集中管理装置１により演
算されたパチンコゲーム機毎の収支データをデータ表示
部５に表示させたり、集中管理装置１による演算条件を
データ表示部５に表示させたりする場合などに操作され
るものである。具体的には、モードスイッチ７が「Ｏ
Ｎ」位置にある状態では、テンキー９ａによる数値の入
力後に「呼出」の文字が施された入力キー９ｂが操作さ
れたときに、上記入力数値に対応した台番号のパチンコ
ゲーム機に関する数値データなどがデータ表示部５に表
示される。また、モードスイッチ７が「設定１」位置或
は「設定２］位置にある状態では、テンキー９ａによる
数値の入力後に入力キー９ｂが操作されたときに、上記
入力数値に予め対応付けられた演算条件がデータ表示部
５に表示される。

【００１４】尚、データ選択キー群１０については、本
発明の要旨と直接関係ないので、その説明を割愛した。

【００１５】さて、図１には集中管理装置１の電気的構
成の概略が示されている。この図１において、ＣＰＵを
中心に構成された設定手段たる信号処理部１１は、パチ
ンコゲーム機、パチンコ玉貸出機などを含むパチンコホ
ール内端末機器１２との間での信号の授受を入出力部１
３を介して行うようになっている。

【００１６】信号処理部１１には、操作パネル４（前記
モードスイッチ７、指令キー８、入力キー９、データ選
択キー１０）からの各操作信号の他に、現在時刻を示す
時計部１４からの時間信号が入力されるようになってい
る。信号処理部１１は、記憶手段たる設定メモリ１５、
補助記憶手段たる補助メモリ１６、演算データを記憶用
のデータメモリ１７との間で信号の授受を行うようにな
っており、斯様な信号授受、前述した操作パネル４、端
末機器１２からの各入力信号、及び予め設定されたプロ
グラムに基づいて、各パチンコゲーム機毎の収支演算及
び打止制御、パチンコ玉貸出機による売上高の集計など
を行うと共に、前記表示パネル２、データ表示部５の表
示制御及びプリンタ６の動作制御を行うようになってい
る。

【００１７】尚、設定メモリ１５には、上述のような収
支演算、打止制御、売上高の集計を行うための演算条件
が記憶されている。

【００１８】図２には、信号処理部１１の制御内容のう
ち本発明の要旨に関係した部分が示されており、以下こ
れについて述べる。

【００１９】即ち、信号処理部１１は、電源投入状態に
おいて、モードスイッチ７が「ＯＮ」位置、「設定１」
位置、「設定２」位置の何れにあるか判断する（ステッ
プＡ１、Ａ２、Ａ３）。モードスイッチ７が「ＯＮ」位
置にある場合、信号処理部１１は、刻々入力される信号
及び設定メモリ１５に記憶した演算条件に基づいてパチ
ンコゲーム機毎の収支演算及び打止制御、パチンコ玉貸
出機による売上高の集計などの通常の管理モードを実行
する（ルーチンＡ４）。

【００２０】モードスイッチ７が「設定１」位置に操作
された場合（ステップＡ２で「ＹＥＳ」）には、信号処
理部１１は、入力キー９群におけるテンキー９ａ、呼出
キー９ｂが順次操作されるか、若しくはモードスイッチ
７が「設定１」位置以外へ操作されるまで待機し（ステ
ップＡ５、Ａ６）、テンキー９ａ、呼出キー９ｂが順次
操作されたときには、設定メモリ１５に記憶された演算
条件をデータ表示部５に表示する（ルーチンＡ７）。

【００２１】この後、信号処理部１１は、上述のような
データ表示部５の表示内容を入力キー９群の操作に応じ
て変更する動作を行い（ルーチンＡ８）、指令キー８ａ
の操作の有無、及びモードスイッチ７が「設定１」位置
にあるか否かを判断する（ステップＡ９、Ａ１０）。

【００２２】指令キー８ａが操作された場合、信号処理
部１１は、設定メモリ１５に記憶された演算条件をデー
タ表示部５に表示された内容に変更し（ルーチンＡ１
１）、この後にステップＡ５へ戻る。また、モードスイ
ッチ７が「設定１」位置から他の位置に切換えられた場
合（ステップＡ１０で「ＮＯ」）には、データ表示部５
の表示内容を元の状態に復帰させ（ルーチンＡ１２）、
この後にステップＡ１へ戻る。

【００２３】以上のような制御が行われる結果、モード
スイッチ７を「設定１」位置へ操作した状態では、入力
キー９群の操作に応じて設定メモリ１５に記憶した演算
条件をリアルタイムで変更することができる。

【００２４】一方、モードスイッチ７が「設定２」位置
に操作された場合（ステップＡ３で「ＹＥＳ」）には、
信号処理部１１は、指令キー８ａの操作状態を判断し
（ステップＡ１３）、指令キー８ａの非操作状態では、
テンキー９ａ、呼出キー９ｂが順次操作されるか、若し
くはモードスイッチ７が「設定２」位置以外へ操作され
るまで待機し（ステップＡ１４、Ａ１５）、テンキー９
ａ、呼出キー９ｂが順次操作されたときには、設定メモ
リ１５に記憶された演算条件をデータ表示部５に表示す
る（ルーチンＡ１６）。

【００２５】この後、信号処理部１１は、上述のような
データ表示部５の表示内容を入力キー９群の操作に応じ
て変更する動作を行い（ルーチンＡ１７）、「登録」の
文字が施された指令キー８ｂ（図４参照）が操作された
か否かを判断する（ステップＡ１８）。

【００２６】この場合、指令キー８ｂが操作された場合
には、信号処理部１１は、データ表示部５に表示された
演算条件を補助メモリ１６に記憶し（ルーチンＡ１
９）、この後にデータ表示部５の表示内容を元の状態に
復帰させるルーチンＡ１２を実行してステップＡ１へ戻
る。

【００２７】また、モードスイッチ７が「設定２」位置
に操作された状態で指令キー８ａが操作されたとき（ス
テップＡ１３で「ＹＥＳ」）には、信号処理部１１は、
補助メモリ１６に記憶された演算条件を設定メモリ１５
に対し新たな演算条件として記憶させ（ステップＡ２
０）、この後にステップＡ１へ戻る。

【００２８】以上のような制御が行われる結果、モード
スイッチ７を「設定２」位置へ操作した状態では、入力
キー９群及び指令キー８ｂの操作に応じて補助メモリ１
６に所望の演算条件を記憶させることができ、また、モ
ードスイッチ７を「設定２」位置へ操作した状態で指令
キー８ａを操作すれば、設定メモリ１５に記憶された演
算条件を、上述のようにして補助メモリ１６に記憶した
演算条件に変更することができる。

【００２９】即ち、補助メモリ１６に対する演算条件の
記憶が行われたとしても、設定メモリ１５に記憶された
演算条件が直ちに変更される訳ではなく、その後にモー
ドスイッチ７を「設定２」位置へ操作した状態で指令キ
ー８ａを操作したときに初めて演算条件の変更が行われ
るものであるから、補助メモリ１６に対する演算条件の
記憶操作、つまりある程度以上の専門知識及び経験を必
要とする複雑な操作を、パチンコホールの営業中に行っ
ておけば、パチンコホールの営業終了後において、モー
ドスイッチ７を「設定１」位置へ操作した状態で指令キ
ー８ａを操作するだけの簡単な操作により演算条件を変
更できる。

【００３０】従って、集中管理装置１の供給者側（メー
カー或は販売店側）において、演算条件の設定変更をサ
ービス業務として行う場合でも、上記サービス業務が従
来のようにパチンコホールの営業終了後に集中すること
がなくなり、メーカー或は販売店側の人的負担の増大す
る事態を確実に防止できるものである。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば以上の説明によって明ら
かなように、変更選択手段の操作状態で入力された演算
条件を記憶する補助記憶手段を設けると共に、実行キー
が操作されたときに前記補助記憶手段の記憶内容を新た
な演算条件として記憶手段に記憶させる設定手段を設け
る構成としたので、パチンコゲーム機毎の収支演算及び
打止制御などの基礎となる演算条件の設定変更を、人的
負担の増大を伴うことなく確実に実行できるなどの有益
な効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における電気的構成の概略を
示すブロック図

【図２】信号処理回路による制御内容を示すフローチャ
ート

【図３】全体の外観を示す斜視図

【図４】操作パネル部分の平面図

【符号の説明】

図中、１は集中管理装置、２は表示パネル、４は操作パ
ネル、５はデータ表示部、７はモードスイッチ（変更選
択手段）、８は指令キー（実行キー）、９は入力キー、
９ａはテンキー、１０はデータ選択キー、１１は信号処
理部（設定手段）、１２はパチンコゲーム機を含む端末
機器、１５は設定メモリ（記憶手段）、１６は補助メモ
リ（補助記憶手段）を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコホール内の多数台のパチンコゲ
   ーム機からの信号に基づいて各パチンコゲーム機毎の収
   支演算及び打止制御などを予め記憶手段に記憶した演算
   条件により行うパチンコホール用集中管理装置におい
   て、外部操作可能に設けられた変更選択手段及び実行キ
   ーと、前記変更選択手段の操作状態で入力された演算条
   件を記憶する補助記憶手段と、前記実行キーが操作され
   たときに前記補助記憶手段の記憶内容を新たな演算条件
   として前記記憶手段に記憶させる設定手段とを備えたこ
   とを特徴とするパチンコホール用集中管理装置。