JP2956993B2 - メディアクランプ構造体 - Google Patents

メディアクランプ構造体

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JP2956993B2 JP2202886A JP20288690A JP2956993B2 JP 2956993 B2 JP2956993 B2 JP 2956993B2 JP 2202886 A JP2202886 A JP 2202886A JP 20288690 A JP20288690 A JP 20288690A JP 2956993 B2 JP2956993 B2 JP 2956993B2
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光磁気ディスク装置のメディアクランプ構
造体に関する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする課題〕
従来のこの種のメディアクランプ構造体に於て、ハブ
又はターンテーブル等の回転体に用いられる吸着マグネ
ットは、サマリウム−コバルト(Sm−Co)系等の高価で
高磁力のものが用いられてきた。
その理由は、光磁気ディスク装置の駆動部近傍では、
温度の変化が起こりやすく、この温度の上昇と共に上記
吸着マグネットの吸着力が減少するためである。即ち、
高精度にかつ確実に、メディア−光磁気ディスク−を保
持出来なくなる虞があるため、温度特性の劣る通常の材
質のマグネットが使用出来ない。
本発明はこのような高価な特殊なマグネットを吸着マ
グネットとして用いなくとも、メディアの位置での吸着
力の温度変化−磁束の温度変化−を減少して、安価な通
常のマグネット(材質)を使用可能とすることを目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係るメディアクランプ構造体は、メディア載
置面を有する回転体と;正の熱膨張係数を有する材質か
ら成り上記回転体に固着された取付部材と;該取付部材
を介して上記回転体に取付けられ、メディアの被吸着部
に対して、温度上昇と共に減少する間隔をもって対面す
る吸着マグネットとを;備えている。
〔作 用〕
メディアを回転体のメディア載置面に載せて、吸着マ
グネットにて吸着保持する。温度上昇に伴って、取付部
材は膨張して、メディア被吸着部と吸着マグネットとの
間隔は減少する。
吸着マグネットの磁力は温度上昇と共に低下するが、
上述の間隔の減少によって、メディア被吸着部に及ぼす
吸着力は、補償されて、大きく変化しないで済む。
〔実施例〕
以下、図示の実施例に基づき本発明を詳説する。
第1図は本発明の一実施例の断面図であり、第2図は
その右半分が低温状態でその左半分が昇温状態を夫々示
す拡大要部断面図である。この第1図と第2図に於て、
1はメディアMが載置されるメディア載置面2を有する
回転体であって、図例では該回転体1は、スピンドルモ
ータ3のロータ4と一体のハブ5の場合を例示してい
る。
このスピンドルモータ3は、ブラケット6の円筒部7
に軸受8,8を介して回転シャフト9を枢支し、このシャ
フト9に、上記ハブ5を一体に有するロータ4が固着さ
れ、円筒部7の外周面にステータ10が固着されると共
に、ロータ4の内周面にはロータマグネット11が固着さ
れる。
しかして、メディアMは光磁気ディスクであって、円
板状の中心部は磁性材から成る被吸着部12とされ、かつ
中心孔13にシャフト9の先端が挿入された状態で、メデ
ィア載置面2にメディアMが当接する。14は吸着マグネ
ットであり、正の熱膨張係数を有する材質から成る取付
部材17を介して、回転体1に取付けられる。
即ち、ハブ5は、小円筒部5aと大円筒部5b及び平板部
5cから成り、円形の凹溝部15を、図の上方へ開口状に有
している。この凹溝部15の底面に、P.B.T(ポリブチレ
ンテレフタレート)樹脂等の正の熱膨張係数の材質から
成る円形平板リング状の取付部材17を接着等で固着し、
さらに該取付部材17の外面に円形平板リングの吸着マグ
ネット14を接着等で固着する。
凹溝部15の内周面及び外周面に対して、吸着マグネッ
ト14及び取付部材17の夫々の外周・内周面は、ルースに
嵌合し、又は間隙を有して対面し、温度が低い場合に
は、第2図の右半分に示す如く、取付部材17の厚さ寸法
Tが小さく、従って、メディアMの被吸着部12の内面
と、吸着マグネット14の外面との間隔Gは大きく、逆
に、温度が高くなった場合は、第2図の左半分に示す如
く、取付部材17の厚さ寸法Tが増加して大となり、上記
間隔Gは小さくなる。
このように、本発明のメディアクランプ構造体は、ハ
ブ5等の回転体1と、この回転体1の凹溝部15の底面に
固着された正の熱膨張係数を有する取付部材17と、この
取付部材17を介して回転体1に取付けられて、温度上昇
と共に間隔Gの減少する吸着マグネット14とから、構成
されている。
第3図に於て、横軸に前記間隔Gを採り、縦軸にメデ
ィアMに及ぼす吸着力を採ったグラフ図であり、通常の
フェライト系マグネットの場合の特性を示している。そ
して、折線I,II,IIIは夫々、0℃、25℃、55℃の場合を
示しており、温度が上昇すると、かなり大きく吸着力が
減少する。このグラフ図を基に、本発明の第1図と第2
図の作用を説明すれば、メディアMを吸着するに必要な
吸着力を例えば350gfとすると、第3図に水平線aと各
折線I,II,IIIとの交点b,c,dにて示すように、下記の表
のような間隔Gとするのが望ましい。
即ち、取付部材17の熱膨張係数をその材質と厚さ寸法
Tにて適宜選択することによって、各温度に対する間隔
Gを上表のように、(又はこれに近い値となるように)
設定可能である。これによって、実質上一定のメディア
吸着力350gfが得られる。
言い換えると、温度上昇に伴う吸着マグネット14自体
の磁力の減少を、メディアMとの間隔Gの減少−メディ
アMへ接近させること−によって、略一定となるように
補償している。
なお、本発明は図示の実施例に限定されず設計変更自
由なことは勿論であって、スピンドルモータ3としての
形状・構造は種々のものを用いることが可能であると共
に、ハブとロータとを別体に切離した構造としたり、回
転体1が駆動源と分離したターンテーブル型であっても
良い。
〔発明の効果〕 本発明は上述の構成により次のような著大な効果を奏
する。つまり、メディアMに対する吸着力が温度変化と
共に変化することが少なくなり、常に確実にメディアM
を保持出来る。また、温度特性が余り良くない吸着マグ
ネット14を用いることが可能となり、コストダウンを図
り得る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示す断面正面図、第2図は
低温時及び高温時を合わせて示す拡大断面図、第3図は
特性説明のグラフ図である。 M……メディア、G……間隔、1……回転体、2……メ
ディア載置面、12……被吸着部、14……吸着マグネッ
ト、17……取付部材。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メディア載置面2を有する回転体1と、 正の熱膨張係数を有する材質から成り上記回転体1に固
    着された取付部材17と、 該取付部材17を介して上記回転体1に取付けられ、メデ
    ィアMの被吸着部12に対して、温度上昇と共に減少する
    間隔Gをもって対面する吸着マグネット14とを、 備えていることを特徴とするメディアクランプ構造体。
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