JP2956764B1 - 被牽引体の地下牽引装置 - Google Patents

被牽引体の地下牽引装置

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JP2956764B1 JP10208990A JP20899098A JP2956764B1 JP 2956764 B1 JP2956764 B1 JP 2956764B1 JP 10208990 A JP10208990 A JP 10208990A JP 20899098 A JP20899098 A JP 20899098A JP 2956764 B1 JP2956764 B1 JP 2956764B1
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Abstract

【要約】 【課題】 到達立坑スペースのコンパクト化とその掘削
施工の容易化、並びに設備費の低減と施工の容易化を図
るとともに、各牽引ワイヤのストロークを調整して牽引
力を均等に保ち、牽引力の偏りによる牽引ワイヤの切断
を防止して、被牽引体を円滑かつ安全に牽引でき、しか
も牽引ワイヤの本数をジャッキの個数に制約されること
なく、施工条件に応じて合理的に選択できる被牽引体の
地下牽引装置を提供すること。 【解決手段】 到達立坑側12に設置したジャッキ20
と、一端部を被牽引体16,17に固定した牽引ワイヤ
28とを備える。前記ジャッキ20を介し被牽引体1
6,17を到達立坑12側へ牽引可能にする。前記ジャ
ッキ20を前記牽引ワイヤ28と並列に配置し、かつ該
ジャッキ20を到達立坑12側に突出する被牽引体1
6,17の先端部より発進立坑11側に設置する。前記
ジャッキ20の伸長方向に該ジャッキ20と当接かつ移
動可能な牽引フレーム23を設ける。牽引フレーム23
に牽引ワイヤ28を固定し、かつ該ワイヤ28を軸方向
へ変位可能な調整ジャッキ30,31を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は到達立坑スペースの
コンパクト化とその掘削施工の容易化、並びに設備費の
低減と施工の容易化を図るとともに、各牽引ワイヤのス
トロークを調整して牽引力を均等に保ち、牽引力の偏り
による牽引ワイヤの切断を防止して、被牽引体を円滑か
つ安全に牽引でき、しかも牽引ワイヤの本数をジャッキ
の個数に制約されることなく、施工条件に応じて合理的
に選択できるようにした被牽引体の地下牽引装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アンダーパス等の線路下横断工法とし
て、例えば特開平8−319792号公報では、線路の
両側に発進立坑と到達立坑とを掘削し、その発進側に掘
削装置と地中に埋設する仮設若しくは本体構造物のエレ
メントを搬入し、掘削装置の先端部にPC鋼より線を接
続するとともに、その後端部に前記エレメントを連結
し、前記PC鋼より線を到達側の牽引装置であるジャッ
キに接続して、ジャッキを介し掘削装置を牽引し、地山
を掘削しつつエレメントを貫入して埋設するようにして
いた。
【0003】この従来の施工法は、図8のように到達立
坑1の端面に土留め2と反力受け3とを配置し、該反力
受け3に架台4を設置し、架台4に掘削装置5の刃口6
を突出するとともに、架台4にセンターホール形のジャ
ッキ7を取付け、該ジャッキ7に装着したPC鋼より線
8の端部を刃口6の先端部に接続していた。
【0004】したがって、従来の到達立坑1は図示のよ
うに、少なくとも土留め2と反力受け3、刃口6の撤去
余裕、ジャッキ7の長さとそのストローク、PC鋼より
線8の曲がり余裕等を累積したスペースを要し、その施
工スペースの確保が難しくなるうえに、到達立坑1の掘
削が大掛かりになって、工期が長期化し工費が嵩む等の
問題があった。
【0005】しかも、センターホール形のジャッキ7は
高価なため、設備費増を助長し、またジャッキ7とPC
鋼より線8とが対の関係にあるため、PC鋼より線8の
本数がジャッキ7の個数に限定され、施工条件に応じた
対応が困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題を解決し、到達立坑スペースのコンパクト化とその掘
削施工の容易化、並びに設備費の低減と施工の容易化を
図るとともに、各牽引ワイヤのストロークを調整して牽
引力を均等に保ち、牽引力の偏りによる牽引ワイヤの切
断を防止して、被牽引体を円滑かつ安全に牽引でき、し
かも牽引ワイヤの本数をジャッキの個数に制約されるこ
となく、施工条件に応じて合理的に選択できるようにし
た被牽引体の地下牽引装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明は、到達立坑側に設置したジャッキと、一端部を被牽
引体に固定した牽引ワイヤとを備え、前記ジャッキを介
し被牽引体を到達立坑側へ牽引可能にした被牽引体の地
下牽引装置において、前記ジャッキを前記牽引ワイヤと
並列に配置し、かつ該ジャッキを到達立坑側に突出する
被牽引体の先端部より発進立坑側に設置するとともに、
前記ジャッキの伸長方向に該ジャッキと当接かつ移動可
能な牽引フレームを設け、該フレームに前記牽引ワイヤ
を固定し、かつ該ワイヤを軸方向へ変位可能な調整ジャ
ッキを設け、到達立坑スペースのコンパクト化とその掘
削施工の容易化を図れるとともに、各牽引ワイヤのスト
ロークを調整して牽引力を均等に保ち、牽引力の偏りに
よる牽引ワイヤの切断を防止して、被牽引体を円滑かつ
安全に牽引できるようにしている。
【0008】請求項2の発明は、牽引ワイヤの本数を前
記ジャッキの個数と相違可能にし、従来のように牽引ワ
イヤの本数がジャッキの個数に制約される不合理を廃
し、牽引ワイヤの本数をジャッキの個数と関係なく、施
工条件に応じて選択可能にしている。請求項3の発明
は、牽引ワイヤの本数を前記ジャッキの個数よりも多く
し、牽引ワイヤの負担を軽減して、その切断を未然に防
止するとともに、牽引ワイヤを被牽引体に高密度に取付
け、被牽引体を安定かつ安全に牽引できるようにしてい
る。
【0009】請求項4の発明は、牽引ワイヤの本数を前
記ジャッキの個数よりも少なくし、牽引ワイヤを挿通す
る削孔の水平ボーリング工の低減と、牽引ワイヤの取付
けの手間の軽減を図るようにしている。請求項5の発明
は、牽引フレームを略直線状に形成し、その構成の簡潔
化と製作の容易化を図るようにしている。請求項6の発
明は、牽引フレームを略衝立て状に形成し、該フレーム
の前記被牽引体に対応する所定位置に複数の調整ジャッ
キを配置し、被牽引体を安定かつ安全に牽引できるよう
にしている。
【0010】請求項7の発明は、ジャッキを複数設け、
これらのジャッキを前記牽引フレームの対称位置に配置
し、牽引フレームに対する押圧力のバランスを図り、該
フレームの移動の安定化を図るようにしている。請求項
8の発明は、前記調整ジャッキを複数設け、それらを同
側方向へ伸長可能に配置し、かつこれらジャッキに作動
流体を相互に給排可能な導管を接続し、各調整ジャッキ
のストロークを調整して牽引力を均等に保ち、一方の牽
引ワイヤの弛緩等により相互の牽引力が偏り、他方の牽
引ワイヤが過負荷状態に陥って切断する事態を防止する
とともに、前記ワイヤの過負荷状態と弛緩状態を自動的
に解消し、被牽引体を円滑かつ安全に牽引できるように
している。
【0011】請求項9の発明は、ジャッキを非センター
ホール形とし、従来のような高価なセンターホール形を
廃し、到達立坑スペースのコンパクト化と、設備費の低
減を図るようにしている。請求項10の発明は、ジャッ
キを設置する反力受けのジャッキ取付部を、到達立坑側
に突出する被牽引体の先端部より後方に設置し、到達立
坑スペースのコンパクト化を図るとともに、従来のよう
なジャッキ取付用架台を廃し、施工の容易化を図るよう
にしている。請求項11の発明は、調整ジャッキに牽引
ワイヤを固定かつ解放可能なワイヤチャックを設け、ジ
ャッキのフルストローク毎に牽引ワイヤを上記ストロー
ク分手繰り寄せ、被牽引体を円滑に牽引できるようにし
ている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を線路下横断工事に
適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至
図7において9は路盤を構成する地山で、その上部に砕
石、砂利等で形成した道床10が設けられ、該道床10
にレール(図示略)が敷設されている
【0013】地山9の両側に発進立坑11と到達立坑1
2とが設けられ、到達立坑12は図示のように発進立坑
11よりも幅狭に形成され、それらの周囲に矢板等の土
留め13,14が立設されている。
【0014】到達立坑12の土留め14の所定位置に反
力受け15が設置され、該反力受け15はH型鋼を枠組
みした第1および第2反力受け15a,15bで構成さ
れ、これらを重合して配置している。このうち第1反力
受け15aは、その一対を左右に離間して土留め14に
取付け、これらにジャッキ用架台を兼ねる第2反力受け
15bを跨がせて取付けており、これら反力受け15
a,15bの内側から、被牽引体を構成する掘削装置1
6等を外側へ突出可能にしている。
【0015】掘削装置16は内部にスクリューオーガと
駆動モータ(図示略)等を備え、その後端部に被牽引体
を構成するエレメント17、実施形態では地中に埋設す
る仮設若しくは本体構造物を連結している。18は掘削
装置16の前端部の刃口、19はその前方に突出したカ
ッターヘッドである。
【0016】第2反力受け15bに同期作動可能な二つ
のジャッキ20が左右に離間して取付けられ、その直下
に一対のガイドレール21が前方に突設されている。ジ
ャッキ20は実施形態の場合、非センターホール型の通
常の油圧シリンダで構成され、そのピストンロッド22
を前方の牽引フレーム23の対称位置へ当接可能にして
いる。
【0017】牽引フレーム23は実施形態の場合、H型
鋼を所定長さに切断した直線的なビーム状に構成され、
これを前記ガイドレール21上に移動可能に掛け渡して
いる
【0018】この場合、牽引フレーム23は前記のよう
なビーム状のものに限らず、板状ないし衝立状に構成し
てもよく、そのようにすることで、前記ピストンロッド
22の当接位置や、後述する調整ジャッキの取付け位置
のスペースを広く確保でき、かつその取付け位置の選択
が可能になるとともに、エレメント17の貫入速度ない
し施工速度の向上や、後述する牽引ワイヤの高密度な接
続が可能になる。
【0019】図中、24は牽引フレーム23の両端部に
設けた上下一対の補強枠で、複数の板体を略H字形状に
枠組みし、これを前記ピストンロッド22の当接位置に
対応して配置しており、該補強枠24の間に上下一対の
補強プレート25を配置している。26は牽引フレーム
23の両端部に下向きに突設したガイドプレートで、前
記ガイドレール21の上部外側縁に係合可能に配置され
ている。
【0020】牽引フレーム23の中間部に一対の通孔2
7が離間して形成され、該孔27にPC鋼より線等の牽
引ワイヤ28が挿入されていて、その基端部を刃口18
の周面に配置した固定具29に固定している。牽引ワイ
ヤ28の先端部は、各調整ジャッキ30,31を貫通し
て前方へ突出し、その中間部を前記ジャッキ30,31
に設けたワイヤチャック32を介して拘束している。
【0021】調整ジャッキ30,31は実質的に同一の
油圧シリンダで構成され、これはシリンダチューブと、
該チューブに摺動可能に嵌合するピストンロッド33,
34とを備え、各シリンダチューブの前後端部を導管3
5,36で連通し、それらの作動油を相互に給排可能に
している。
【0022】この場合、本発明は牽引ワイヤ28をジャ
ッキ20で牽引していないから、牽引ワイヤ28の本数
と上記ジャッキ20の個数を同数に設定する必要は特に
ない
【0023】したがって、例えば牽引ワイヤ28の本数
をジャッキ20の個数より多くすれば、刃口18の周囲
に牽引ワイヤ28を高密度に配置でき、それらの牽引力
によって掘削装置16やエレメント17を安定して牽引
できるとともに、その際の牽引ワイヤ28の負担を軽減
できる。
【0024】一方、例えば牽引ワイヤ28の本数をジャ
ッキ20の個数より少なくすれば、上記ワイヤ28を低
減でき、その分刃口18に対する牽引ワイヤ28の取付
けの手間を軽減して、掘削装置16等を合理的かつ迅速
に牽引できる。
【0025】この他、37,38は発進立坑11および
到達立坑12に設置した発進架台と回収架台、39は導
管40を介して吸引排土装置41に連通する吸引管で、
この他端が掘削装置16内の土砂溜(図示略)に連通し
ており、掘削土砂を排土ホッパー42へ吸引搬送可能に
している。
【0026】このように構成した本発明装置を使用して
線路下横断工事を行なう場合、先ず地山9の両側に発進
立坑11と到達立坑12とを掘削する。
【0027】この場合、本発明は到達立坑12内のジャ
ッキ20を地山9側の第2反力受け15bに取付け、該
反力受け15bは到達立坑12内に突出する掘削装置1
6の先端部より発進立坑11側に位置していて、該ジャ
ッキ20の全長とピストンロッド22のストロークを、
到達立坑12内に突出する掘削装置16の突出変位と並
列的に配置し、かつジャッキ20の全長とピストンロッ
ド22のストロークの累積変位を、掘削装置16の前記
突出変位と略同一に構成している。
【0028】したがって、ジャッキ20の全長とピスト
ンロッド22のストロークとの累積変位を、掘削装置1
6の前記突出変位に累積せずに済み、これらを直列的に
配置し累積する従来の構成に比べて、到達立坑12の幅
狭化を図れ、その分到達立坑12の掘削の手間を軽減
し、工期の短縮化と工費の低減を図れる。しかも、ジャ
ッキ20は従来の長尺なセンターホール型のシリンダに
代えて、低廉小形のシリンダを採用したから、その分前
記累積変位が短縮され、到達立坑12の幅狭化を促す。
【0029】この場合、本発明は調整ジャッキ30,3
1とそのストロークに当てるスペースを新たに要する
が、上記ジャッキ30,31は非常に小形で、そのスト
ロークも短小であるから、さしたるスペース増にはなら
ない。
【0030】こうして、発進立坑11と到達立坑12と
を掘削後、それらの坑内に土留め13,14を張り渡
し、発進立坑11に発進架台37を架設し、該架台37
に掘削装置16とエレメント17を搬入し、それらを連
結する。
【0031】次に、水平ボーリングによって地山9の所
定位置を削孔し、該孔を牽引ワイヤ28の本数分施工す
るとともに、これらの削孔に牽引ワイヤ28を貫通し、
その一端を前記搬入した掘削装置16の刃口18に固定
具29を介して接続し、この他端を到達立坑12に突出
させて置く。
【0032】そして、到達立坑12に回収架台38を架
設するとともに、前記牽引ワイヤ28の引き出し位置周
辺に、一対の第1反力受け15aを左右に離間して取付
け、これらに第2反力受け15bを跨がせて設置する。
【0033】前記第2反力受け15bに二つのジャッキ
20を左右に離間して設置し、その直下に一対のガイド
レール21を左右に離間して突設し、該ガイドレール2
1上に牽引フレーム23を掛け渡し、かつ該フレーム2
3に突設したガイドプレート26を、ガイドレール2
1,21の上部外側縁部に係合する。
【0034】このように、本発明は第2反力受け15b
にジャッキ20を設置し、従来のような専用の架台を要
しないから、その分施工の容易化と設備費の低減を図れ
る。また、牽引フレーム23の前端部に、通孔27に臨
ませて調整ジャッキ30.31を取付け、該ジャッキ3
1,31に通孔27を介して牽引ワイヤ28を差し込
み、これを前方へ突出させて置く。
【0035】この場合、本発明は牽引ワイヤ28をジャ
ッキ20で牽引していないから、牽引ワイヤ28の本数
と上記ジャッキ20の個数を同数にする必要は特にな
い。
【0036】したがって、例えば牽引ワイヤ28の本数
をジャッキ20の個数より多くすれば、刃口18の周囲
に牽引ワイヤ28を高密度に配置でき、それらの牽引力
によって掘削装置16やエレメント17を安定して牽引
でき、かつその際の牽引ワイヤ28の負担を軽減できる
ことになる。
【0037】一方、例えば牽引ワイヤ28の本数をジャ
ッキ20の個数より少なくすれば、上記ワイヤ28を低
減でき、その分前記水平ボーリングによる削孔の施工
や、刃口18に対する牽引ワイヤ28の取付けの手間や
を軽減して、掘削装置16等を合理的かつ迅速に牽引で
きることになる。
【0038】この後、発進架台37上の掘削装置16内
の土砂溜(図示略)に吸引管39の一端を接続し、他端
を地上に設置した排土ホッパー42に接続し、該ホッパ
ー42と吸引排土装置41とを導管40で接続する。
【0039】このような状況の下でジャッキ20を縮小
作動し、ピストンロッド22を引込め、該ロッド22の
先端部に牽引フレーム23を移動し、これらを係合可能
に配置する。
【0040】また、牽引ワイヤ28を到達立坑12側に
引張り、固定具29と調整ジャッキ30,31との間の
上記ワイヤ28の撓みを可及的に除去したところで、ワ
イヤチャック32を操作し、牽引ワイヤ28をチャッキ
ングして、該ワイヤ28の一定の張力を保持させる。
【0041】調整ジャッキ30,31は、それらのシリ
ンダチューブに圧油が充填され、その圧力バランスによ
って、ピストンロッド33,34と一体のピストンが、
常時は図6のようにシリンダチューブの略中央に位置
し、ピストンロッド33,34が略1/2ストローク突
出している。
【0042】この後、ジャッキ20,20を伸長作動
し、それらのピストンロッド22を突出させると、該ロ
ッド22の先端部が牽引フレーム23に当接し、該フレ
ーム23を前方へ押し動かす。
【0043】このため、牽引フレーム23がガイドレー
ル21,21に沿って前方へ移動し、これに調整ジャッ
キ30,31が同動し、該ジャッキ30,31に一端を
固定した牽引ワイヤ28が同方向へ引張られ、この他端
に固定した掘削装置16とエレメント17が同方向へ引
き動かれる。
【0044】一方、ジャッキ20,20の作動と前後し
て、掘削装置16を駆動し地山9を掘削すると、その分
掘削装置16とエレメント17とが地山9へ貫入する。
【0045】その際、ジャッキ20,20の負荷のバラ
ツキや同期不全若しくは掘削装置16の偏向移動等によ
り、各シリンダチューブ内の前後の圧力バランスが一時
的に崩れて、一方の牽引ワイヤ28が図6のように弛緩
する事態が生じ、他方の牽引ワイヤ28にジャッキ2
0,20の負荷が集中して、過負荷状態になり切断する
惧れがある。
【0046】このような場合、一時的に過負荷状態の牽
引ワイヤ28によって、ピストンロッド34がシリンダ
チューブ内に引き戻され、その変位分上記チューブ内の
圧油が導管36に押し出される。
【0047】このため、上記圧油が他方の調整ジャッキ
30のシリンダチューブに流入し、その油圧によってピ
ストンロッド33が押し出され、該ロッド33に牽引ワ
イヤ28が引張られて緊張する。この状況は図7のよう
である。
【0048】したがって、一方の牽引ワイヤ28の過負
荷状態が解消し、その切断を防止するとともに、他方の
牽引ワイヤ28の弛緩状態が解消し、所期の機能を回復
する
【0049】以後、調整ジャッキ30,31はピストン
ロッド33,34のストロークを自動的に調整し、その
牽引力を均等にして、牽引力の偏りによる牽引ワイヤ2
8の切断を防止し、エレメント17を円滑に牽引し施工
の安全性を確保する。
【0050】こうして、前記ピストンロッド22がフル
ストローク伸長したところで、掘削装置16の駆動を停
止し、ジャッキ20を縮小作動してピストンロッド22
を縮小し、該ロッド22の先端部に牽引フレーム23を
移動する。
【0051】その際、牽引ワイヤ28を到達立坑12側
へ引張り、つまり前記ストローク分牽引ワイヤ28を到
達立坑12側へ引き出し、かつ固定具29と調整ジャッ
キ30,31との間の緩みを除去したところで、ワイヤ
チャック32を操作し、牽引ワイヤ28をチャッキング
する。
【0052】以後、前記作業を繰り返し、またエレメン
ト17に後続のエレメント17を連結する等して、掘削
装置16とエレメント17とを地山9へ貫入し、刃口1
8が到達立坑12に所定量突出したところで、当該位置
におけるエレメント17の埋設を終了する。
【0053】この後、牽引ワイヤ28を刃口18から取
外し、これを牽引フレーム23から引き抜いて回収する
とともに、牽引フレーム23をガイドレール21から取
り外し、またジャッキ20を第1および第2反力受け1
5a,15bと一緒に撤去し、これらを次期施工位置に
移動し設置する。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明は、ジャ
ッキを牽引ワイヤと並列に配置し、かつ該ジャッキを到
達立坑側に突出する被牽引体の先端部より発進立坑側に
設置するとともに、前記ジャッキの伸長方向に該ジャッ
キと当接かつ移動可能な牽引フレームを設け、該フレー
ムに前記牽引ワイヤを固定し、かつ該ワイヤを軸方向へ
変位可能な調整ジャッキを設けたから、到達立坑スペー
スのコンパクト化とその掘削施工の容易化を図れるとと
もに、各牽引ワイヤのストロークを調整して牽引力を均
等に保ち、牽引力の偏りによる牽引ワイヤの切断を防止
して、被牽引体を円滑かつ安全に牽引することができ
る。
【0055】請求項2の発明は、牽引ワイヤの本数を前
記ジャッキの個数と相違可能にしたから、従来のように
牽引ワイヤの本数がジャッキの個数に制約される不合理
を廃し、牽引ワイヤの本数をジャッキの個数と関係な
く、施工条件に応じて選択することができる。請求項3
の発明は、牽引ワイヤの本数を前記ジャッキの個数より
も多くしたから、牽引ワイヤの負担を軽減し、その切断
を未然に防止するとともに、牽引ワイヤを被牽引体に高
密度に取付け、被牽引体を安定かつ安全に牽引すること
ができる。
【0056】請求項4の発明は、牽引ワイヤの本数を前
記ジャッキの個数よりも少なくしたから、牽引ワイヤを
挿通する削孔の水平ボーリング工の低減と、牽引ワイヤ
の取付けの手間の軽減を図れる効果がある。請求項5の
発明は、牽引フレームを略直線状に形成したから、その
構成の簡潔化と製作の容易化を図ることができる。請求
項6の発明は、牽引フレームを略衝立て状に形成したか
ら、牽引フレームの被牽引体に対応する所定位置に複数
の調整ジャッキを配置し、被牽引体を安定かつ安全に牽
引することができる。
【0057】請求項7の発明は、ジャッキを複数設け、
これらのジャッキを牽引フレームの対称位置に配置した
から、牽引フレームに対する押圧力のバランスを図れ、
該フレームの移動の安定化を図ることができる。請求項
8の発明は、調整ジャッキを複数設け、それらを同側方
向へ伸長可能に配置し、かつこれらジャッキに作動流体
を相互に給排可能な導管を接続したから、各調整ジャッ
キのストロークを調整して牽引力を均等に保ち、一方の
牽引ワイヤの弛緩等により相互の牽引力が偏り、他方の
牽引ワイヤが過負荷状態に陥って切断する事態を防止す
るとともに、前記ワイヤの過負荷状態と弛緩状態を自動
的に解消し、被牽引体を円滑かつ安全に牽引できる効果
がある。請求項9の発明は、ジャッキを非センターホー
ル形としたから、従来のような高価なセンターホール形
を廃し、到達立坑スペースのコンパクト化と、設備費の
低減を図ることができる。
【0058】請求項10の発明は、ジャッキを設置する
反力受けのジャッキ取付部を、到達立坑側に突出する被
牽引体の先端部より後方に設置したから、到達立坑スペ
ースのコンパクト化を図れるとともに、従来のようなジ
ャッキ取付用架台を廃し、施工の容易化を図ることがで
きる。請求項11の発明は、調整ジャッキに牽引ワイヤ
を固定かつ解放可能なワイヤチャックを設けたから、ジ
ャッキのフルストローク毎に牽引ワイヤを上記ストロー
ク分手繰り寄せ、被牽引体の牽引を円滑に施工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図で、被牽引体
の貫入状況を示している。
【図2】本発明に適用した到達立坑における牽引装置の
設置状況を示す平面図である。
【図3】本発明の要部を拡大して示す平面図で、ジャッ
キの伸長状態を示している。
【図4】本発明に適用した牽引フレームの正面図であ
る。
【図5】図3の正面図である。
【図6】本発明に適用した調整ジャッキの作動状況を示
す平面図で、一方の調整ジャッキに拘束した牽引ワイヤ
が弛緩し、そのストローク調整前の状況を示している。
【図7】本発明に適用した調整ジャッキの作動状況を示
す平面図で、牽引ワイヤの弛緩後における調整ジャッキ
のストローク調整状況を示している。
【図8】本発明の従来例を示す平面図で、到達立坑にお
ける牽引装置の牽引状況を示している。
【符号の説明】
11 発進立坑 12 到達立坑 16 被牽引体(掘削装置) 17 被牽引体(エレメント) 20 ジャッキ 23 牽引フレーム 28 牽引ワイヤ 30,31 調整ジャッキ 32 ワイヤチャック 35,36 導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−229187(JP,A) 特開 昭55−16125(JP,A) 特開 平3−41284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21D 9/04 E21D 9/06 311 E21D 9/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 到達立坑側に設置したジャッキと、一端
    部を被牽引体に固定した牽引ワイヤとを備え、前記ジャ
    ッキを介し被牽引体を到達立坑側へ牽引可能にした被牽
    引体の地下牽引装置において、前記ジャッキを前記牽引
    ワイヤと並列に配置し、かつ該ジャッキを到達立坑側に
    突出する被牽引体の先端部より発進立坑側に設置すると
    ともに、前記ジャッキの伸長方向に該ジャッキと当接か
    つ移動可能な牽引フレームを設け、該フレームに前記牽
    引ワイヤを固定し、かつ該ワイヤを軸方向へ変位可能な
    調整ジャッキを設けたことを特徴とする被牽引体の地下
    牽引装置。
  2. 【請求項2】 前記牽引ワイヤの本数を前記ジャッキの
    個数と相違可能にした請求項1記載の被牽引体の地下牽
    引装置。
  3. 【請求項3】 前記牽引ワイヤの本数を前記ジャッキの
    個数よりも多くした請求項2記載の被牽引体の地下牽引
    装置。
  4. 【請求項4】 前記牽引ワイヤの本数を前記ジャッキの
    個数よりも少なくした請求項2記載の被牽引体の地下牽
    引装置。
  5. 【請求項5】 前記牽引フレームを略直線状に形成した
    請求項1記載の被牽引体の地下牽引装置。
  6. 【請求項6】 前記牽引フレームを略衝立て状に形成
    し、該フレームの前記被牽引体に対応する所定位置に複
    数の調整ジャッキを配置した請求項1記載の被牽引体の
    地下牽引装置。
  7. 【請求項7】 前記ジャッキを複数設け、これらのジャ
    ッキを前記牽引フレームの対称位置に配置した請求項1
    または請求項5または請求項6記載の被牽引体の地下牽
    引装置。
  8. 【請求項8】 前記調整ジャッキを複数設け、それらを
    同側方向へ伸長可能に配置し、かつこれらジャッキに作
    動流体を相互に給排可能な導管を接続した請求項1記載
    の被牽引体の地下牽引装置。
  9. 【請求項9】 前記ジャッキを非センターホール形とし
    た請求項1記載の被牽引体の地下牽引装置。
  10. 【請求項10】 前記ジャッキを設置する反力受けのジ
    ャッキ取付部を、到達立坑側に突出する被牽引体の先端
    部より後方に設置した請求項1記載の被牽引体の地下牽
    引装置。
  11. 【請求項11】 前記調整ジャッキに牽引ワイヤを固定
    かつ解放可能なワイヤチャックを設けた請求項1記載の
    被牽引体の地下牽引装置。
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