JP2955672B2 - 半導体樹脂封止用シリカフィラーおよびその製造方法 - Google Patents

半導体樹脂封止用シリカフィラーおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シリカフィラーおよびその製造方法に関す
る。更に詳細には、半導体の樹脂封止用シリカフィラー
として好適な特定の粒子特性をもつシリカフィラーおよ
びその工業的に有利な製造方法に係るものである。
〔従来の技術〕
半導体の樹脂封止は、エポキシ樹脂を代表とする樹脂
に、特にシリカを主体とする多量のフィラーを充填した
樹脂組成物の封止材料によってなされるが、この関係に
ついては既に数多くの特許が公開されている。
従来、半導体の樹脂封止材のフィラーとして溶融シリ
カの粉砕品が利用されているが、近時、半導体の集積度
が上がるにつれて高充槇性の樹脂封止が要求され、樹脂
の流動性を改善するために従来の粉砕品に代わって溶融
球状シリカがフィラーとして不可欠となってきている。
特公昭54−43201号公報、特公昭61−57347号公報など
に記載のある発明はこの種の樹脂組成物を対象としたも
のであり、微細な球状粒子や平均粒径1〜60μmの溶融
球状シリカを用いることが示されている。
このように、樹脂封止材用のシリカフィラーには、ボ
ールミル等で粉砕した破砕状の結晶性又は非晶質シリカ
や、高温火炎中で溶融した球状シリカ等があって、それ
らの1種又は2種以上を粒度調整したものを用いること
も知られている(特開昭54−141569号公報、特開昭55−
29532号公報、特開昭56−10947号公報、特開昭57−2122
25号公報、特開昭62−261161号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
近年、高集積度ICメモリーの分野では、パッケージは
ピン挿入型から表面実装型で薄型かつ小型化、多ピン化
の傾向を強めている。また、ICメモリーの集積度の向上
につれてICチップの面積は大きくなっており、パッケー
ジに占めるチップの占有率がますます大きくなってきて
いる。これにともないパッケージには、チップとパッケ
ージ組成物の熱膨張率の差に起因する熱応力に基づくク
ラック発生が重要な問題点となっている。
パッケージ組成物の熱膨張率は、該組成物中のシリカ
フィラーの含有量の増大に応じて小さくなる。そこで該
組成物中のシリカ含有量を上げるためには、組成物の流
動性の向上なしには達成できず、そのため従来用いられ
ていた破砕シリカに代わって、球状シリカを用いること
が検討された。球状シリカを使用した場合は確かに流動
性が向上するため、組成物中のシリカ含有量を増大する
ことができるけれども、当該樹脂組成物の成型時にバリ
が発生しやすいという問題点がでてきた。また表面実装
方法が主流になるにつれて、従来あまり問題にされてい
なかったパッケージクラック(吸湿後のハンダ温度にお
ける熱時強度の低下に起因するリフロー炉に入れた場合
に生じるクラック)が新たな問題として指摘され、特に
球状シリカを多量配合した場合、熱時強度の不足による
パッケージクラックが生じ易いことが判明した。
一般に破砕シリカは樹脂組成物の流動性に劣る反面、
バリ特性、高温強度特性が優れており、一方、球状シリ
カはその逆の傾向にある。従って多くの場合は両者のシ
リカを適宜配合し、流動性を犠牲にした配合系で樹脂封
止している。
例えば、前記特開昭56−10947号公報や特開昭57−212
225号公報には、結晶性シリカ粉末と溶融シリカ粉末と
の混合物を、特開昭62−261161号公報には、破砕シリカ
と球状シリカとの混合物をフィラーとするものが開示さ
れているが、本発明者らの実験によれば、封止用樹脂組
成物の流動性とバリ特性を同時に満たすような高充槇可
能なフィラーとして使用することができない。
また、球状シリカと破砕状シリカとの単なる混合では
多くの場合、その混合物は両者の利点を引き出すことが
出来ないのみならず、フィラーとしての信頼性に欠ける
ことも判った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、叙上の事実に鑑み数多くの実験と研究
を重ねた結果、樹脂封止用フィラーとして高充槇可能な
フィラーとして形状や粒度は勿論のこと、それらが異な
るシリカ粒子との相互の物理的結合関係が極めて重要で
あることを知見して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明により提供される半導体封止用シリ
カフィラーは、平均粒径10〜40μmの溶融球状シリカの
粒子表面に平均粒径1〜5μmの微細球状シリカを全重
量当たり10〜50wt%融着させてなることを特徴とするも
のである。
更に、本発明は上記シリカを工業的に有利な製造方法
を提供することにより、その特徴とするのは、平均粒子
径10〜40μmの粗粒溶融球状シリカと平均粒子径が1〜
5μmの微細なシリカとの混合物を1100〜1300℃の温度
で加熱処理することにある。
本発明につき詳説する。
本発明に係るシリカフィラーは、前記したごとく比較
的粒径の大きな溶融球状シリカの表面に微粒球状シリカ
を融着してなることを特徴とする。
すなわち本発明に係るシリカフィラーは、これを充槇
した樹脂組成物に対して球状シリカのもつ高い流動性を
保持しつつ、微粒融着による形状効果により球状シリカ
単独では得られないバリ特性と高温強度特性を同時に満
足することができ、本発明に係るシリカを適用して樹脂
組成物を調製する場合の自由度の幅を拡大させるもので
ある。
本発明に係る粗粒溶融球状シリカは溶融前の出発原料
に関して特に規制はなく、天然の珪石粉砕品、合成石英
粉砕品、アルコキシシラン等の加水分解により得られた
もの、珪酸ソーダと酸との反応により得られるもの等が
利用できる。通常は、これらの粉末シリカを酸素−可燃
性ガス炎に分散させて溶融球状化している。
本発明に係るシリカフィラーにおいて粗粒溶融球状シ
リカは、その平均粒径が10〜40μmであることが重要で
ある。この理由は40μm以上の場合、その中に含まれる
粗大粒子が金型のゲート部分に詰まる虞れがあると共に
微粒部分の不足によるスリットバリが発生するため好ま
しくない。一方、逆に10μm以下の場合、粗粒部分の不
足による流動性の低下及びエアベントバリが発生するた
め好ましくない傾向があることによる。またかかる溶融
球状シリカは、多くの場合0.3〜5m2/gのBET比表面積を
有している。比表面積は、球状シリカの溶融化度の指標
の一つとして捉えられ0.3m2/g未満のものは経済的に有
利な工業生産が不可能であり、逆に5m2/g以上の場合は
溶融球状化が不十分であり、満足すべき流動性が得られ
ない。
本発明に係るシリカフィラーは、前記の如き球状シリ
カに微細なシリカ粒子が融着されたものであるが、この
微細シリカは結晶質若しくは非晶質のいずれであっても
よく、又天然若しくは合成のいずれであってもよい。
また、形状は特に限定はないけれども、好ましくは球
状がよい。
さらに微細化の程度は、溶融球状シリカの平均粒子径
や微細粒子の形状その他の物性等によって一様ではない
けれども、平均粒子径として粗粒球状シリカの1/2以下
であることが少なくとも必要である。この理由は、微細
化度合が不充分であるとシリカフィラーとしての流動性
が低下してくるからである。従って、多くの場合、平均
粒径が1〜5μmのものが好ましい。
粗粒球状シリカに対する微粒球状シリカの融着量は全
重量当り10〜50wt%の範囲が良く、10wt%未満では融着
による高温強度の改善効果が無く、また50wt%以上融着
させた場合は流動性が低下する。
このように本発明に係るシリカフィラーは、粒度の異
なる2種のシリカ粒子が相互に融着した状態で結合して
いることが特徴となっている。ここに融着とは、後述す
る1100〜1300℃の焼成条件で粗粒シリカ粒子表面に微細
シリカが焼結乃至溶着して物理的に密に結合した状態を
いう。従って、この融着状態は必ずしも完全な融着を意
味するものではない。
粗粒球状シリカの表面に微細なシリカを融着させたシ
リカフィラーの比表面積は1〜10m2/g程度であり、好ま
しくは2〜6m2/gが良い。2m2/g未満の場合は高温強度の
改善効果が少なく、また流動性も不足であり、逆に6m2/
gを超える場合は、これを用いて樹脂組成物にした場合
の吸水率(PCTテスト120℃×24hrs)が多くなり、吸水
後の高温強度が低下する問題が生じてくる。
なお、本発明に係る球状シリカの前記粒度特性はいず
れもレーザー散乱光法による粒度分布測定法に基づく値
であり、その測定機種としては例えば、SKレーザー(セ
イシン企業(株))やシーラスレーザー(シーラス社)
等が挙げられる。
また、シリカフィラーの粒子が球状であるか破砕状で
あるか否かは、電子顕微鏡又は普通の顕微鏡にて容易に
確認することができ、本発明で言う球状とは真球ないし
は実質的に角のない丸味のある粒子状態であるものをい
う。
次に本発明に係るシリカフィラーの製造方法につき詳
述する。本発明における粗粒球状シリカは次のような方
法により工業的に有利に製造することができる。
すなわち、所定の粒度特性と比表面積を有する原料シ
リカ粉を、火炎溶融炉に供給して溶融球状化することに
より製造でき、この方法は公知である。
即ち、溶融球状化は、酸素−可燃性ガスの燃焼による
火炎、多くの場合、酸素、プロパン炎にて行うが、その
シリカの融点以上の温度にある火炎が得られれば、ガス
の種類、溶融方法については特に限定するものではな
い。
なお、この工程において使用できるシリカ原料は、特
に限定されるものではないが、可能な限り高純度の天然
又は合成シリカであることが望ましい。
天然シリカとしては、精製された珪石、珪砂、水晶等
が挙げられ合成シリカとしては、ハロゲン化珪素の加水
分解によるもの、エチルシリケートの如きオルガノシリ
ケートの加水分解物又は珪酸アルカリ水溶液の中和に基
づくシリカ等が挙げられる。
特に、珪酸アルカリ水溶液を鉱酸との中和反応に基づ
いて得られる高純度シリカの製造法については、本出願
人が既に開発に成功しており、工業的に有利なシリカ原
料として用いることができるが、その詳細は、例えば特
開昭61−48421号公報、特開昭61−48422号公報、特開昭
61−178414号公報、特開昭62−12608号公報等に記載さ
れている。
本発明に係る微細なシリカは粗粒球状シリカと同様、
その出発原料はいずれでも良いが平均粒径が1〜5μm
であることが重要である。1μm未満の場合は工業的な
取り扱い(カサ高、融着の際の付着、表面積の制御等)
に問題があり、また流動性の低下が著しい。逆に5μm
以上の場合は混合融着による流動性の向上効果が無い。
また、微粒球状シリカの比表面積は10〜100m2/gが好ま
しく、10m2/g以下では混合、融着による流動性の向上効
果が無く、100m2/g以上の場合は融着時の比表面積の制
御に問題がある。
かかる粗粒球状シリカと微細なシリカを混合して、本
発明は、この混合物を1100〜1300℃で焼成するところに
特徴がある。
混合物の加熱処理に関しては、バッチ式、連続式のい
ずれでも良い。バッチ式の場合は電気炉、ガス炉等で所
定の温度条件が達成できるもので焼成すれば良く、連続
式の場合はロータリーキルン等の連続回転焼成装置が利
用できる。
なお、加熱時間は、温度や加熱炉の種類、被処理シリ
カの物性等により一様ではないが、多くの場合、0.2〜
3時間の範囲でよい。
また、加熱処理後の粉体を必要に応じてフルイ操作を
施して焼結粗粒をとり除いたり、また特定の粒度の球状
フィラーを添加して粒度調整を行なっても良く、多くの
場合、最終的に粒度調整を行なうことにより本発明に係
るシリカフィラーを得ることができる。これをフィラー
とした樹脂封止用組成物は流動性、バリ特性、高温強度
特性のバランスをとることができるものである。
〔作 用〕
本発明に係るシリカフィラーは、特定な粒子特性を有
する粗粒溶融球状シリカの表面に特定な粒子特性を有す
る微細なシリカを所定量融着せしめたものをシリカフィ
ラーとするものである。かかるシリカフィラーは、上記
異なる二種のシリカ混合物を所望の加熱炉にて1100〜13
00℃の温度で多くても3時間以内で熱処理することによ
り、微細シリカ粒子が粗粒球状シリカの表面に融着する
ことにより得られる。また、該シリカフィラーは、樹
脂、組成物において単なる二種混合物のフィラーと異な
る好ましい特性を支える機能を持っている。
〔実施例〕
以下、本発明につき実施例および比較例を挙げて具体
的に説明する。なお部は重量を表す。
(1)粗粒球状シリカの調製 R50=13.0μmの合成シリカ粉末を酸素−プロパン火
炎中に分散し溶融球状化した。得られたシリカはR50=3
3.0μm、BET0.8m2/gで電子顕微鏡により確認したとこ
ろ球状を呈していた。
(2)微細シリカの調製 R50=4.5μmの合成シリカ粉末を酸素−プロパン火炎
中に分散し溶融球状化した。得られたシリカはR50=2.0
μm、BET65.0m2/gで、電子顕微鏡により確認したとこ
ろ実質的に球状であった。
(3)封止用樹脂組成物の調製 (4)樹脂組成物の評価 上記の封止用エポキシ樹脂組成物を85〜95℃の熱ロー
ルで混練した後、該組成物の流動性とバリ特性、高温強
度特性を評価した。
すなわち、流動性はトランスファー成形機でEMMI 1−
66に基づくスパイラルフロー値を測定し、バリ特性は5
〜50μmのスリット幅を調整した金型の間際に伸びるバ
リ長さの測定をもって評価した。
なお、トランスファーモールドの条件は金型温度170
℃、樹脂圧70kg/cm2とした。
高温強度の測定は、金型により成型した試験片(4mm
×10mm×100mm)を後硬化(180℃×4hrs焼付)させたの
ち、JISK−6911に準じてオートグラフ〔(株)島津製作
所製〕により220℃での3点曲げ強度を測定した。吸水
後、高温強度については後硬化終了後の試験片をPCT(1
20℃×24hrs)で吸水させたのち、220℃での3点曲げ強
度を測定した。なお1回の測定には試験片6本を用い、
その平均値を測定値とした。
実施例1 粗粒球状シリカ80部と微粒球状シリカ20部を混合した
のち、電気炉にて1200℃で2hrs焼成し、微粒球状シリカ
を粗粒球状シリカ表面に融着させた。冷却後、粒度分布
と比表面積を測定したところR50=22.3μm、BET3.1m2/
gであった。
このシリカフィラーを用いて封止用樹脂組成物を調製
し、流動性、バリ特性、高温強度を測定し第1表の結果
を得た。
実施例2 粗粒球状シリカ70部と粗粒球状シリカ30部を混合した
のち、実施例1と同様の操作を行ないR50=18.4μm、B
ET4.2m2/gのシリカフィラーを得た。このシリカフィラ
ーを用いて実施例1と同様に封止用樹脂組成物を調製
し、流動性、バリ特性、高温強度を測定し、第1表の結
果を得た。
比較例1 粗粒球状シリカ単独で封止用樹脂組成物を調製し、流
動性、バリ特性、高温強度を測定した。結果を第1表に
示す。
比較例2 実施例1の粗粒球状シリカと微粒球状シリカの混合物
を焼成せずにそのまま用いて封止用樹脂組成物を調製
し、流動性、バリ特性、高温強度を測定した。結果を第
1表に示す。
実施例3 実施例1の粗粒球状シリカと微粒球状シリカの混合物
をロータリーキルンにて1200℃で連続的に焼成した。キ
ルン内の平均滞留時間は約20分であった。得られたシリ
カの粒径と比表面積を測定したところR50=22.6μm、B
ET4.4m2/gであった。このシリカフィラーを用いて封止
用樹脂組成物を調製し流動性、バリ特性、高温強度を測
定した。結果を第1表に併載した。
比較例3 粗粒球状シリカ95部と微粒球状シリカ5部を混合した
のち電気炉で1200℃×1hrs焼成した。冷却後、粒度分布
と比表面積を測定したところR50=29.0μm、BET2.3m2/
gであった。
このシリカフィラーを用いて封止用樹脂組成物を調製
し流動性、バリ特性、高温強度を測定した。結果を第1
表に併載した。
以上、第1表の測定結果より実施例1〜3については
流動性、バリ特性、高温強度のバランスがとれており、
特に吸水後高温強度については、球状シリカでは従来得
られなかったような高い値になっている。これに対し、
比較例1は流動性、バリ特性、高温強度全て不十分であ
り、比較例2は流動性は良いもののフィラーの比表面積
が大きいために吸水率が大きく、吸水後高温強度が不十
分である。比較例3は微粒球状シリカの混合割合が少な
いために吸水後高温強度が不十分である。
比較例4 実施例1の粗粒球状シリカと微粒球状シリカの混合物
を電気炉で1400℃で30分焼成したところ、塊状に固くな
ったシリカ焼結体になりサラサラしたシリカ粉末は得ら
れなかった。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明によれば球状シリカのもつ流動性
をそのまま生かしながら、従来は球状シリカの欠点とさ
れていた高温強度を微粒球状シリカを特定の方法で特定
の量だけ融着させることにより改善し、よって優れた特
性を有するシリカフィラーの提供が可能となる。
かかるシリカフィラーを用いて封止用樹脂組成物を調
製した場合、その組成物は流動性、バリ特性、高温強度
特性のバランスの優れたものが得られ、特に球状シリカ
フィラーの欠点であった高温強度特性を大幅に改善でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 信幸 福島県田村郡三春町天王前3番地 日本 化学工業株式会社三春工場内 (72)発明者 木ノ瀬 豊 福島県田村郡三春町天王前3番地 日本 化学工業株式会社三春工場内 (72)発明者 吉川 久三 福島県田村郡三春町天王前3番地 日本 化学工業株式会社三春工場内 (56)参考文献 特開 平1−185373(JP,A) 特開 昭61−257908(JP,A) 特開 平3−259960(JP,A) 特開 平2−158637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 1/28 C09C 3/06 C09K 3/36 C08K 9/02 C01B 33/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒径10〜40μmの溶融球状シリカの粒
    子表面に平均粒径1〜5μmの微細球状シリカを全重量
    当たり10〜50wt%融着させてなることを特徴とするシリ
    カフィラー。
  2. 【請求項2】シリカフィラーは、BET比表面積が2〜6m2
    /gである請求項1記載のシリカフィラー。
  3. 【請求項3】平均粒径10〜40μmの粗粒溶融球状シリカ
    と平均粒径が1〜5μmの微粒シリカとの混合物を1100
    〜1300℃の温度で加熱処理することを特徴とするシリカ
    フィラーの製造方法。
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