JP2951310B1 - 石材の補修方法 - Google Patents

石材の補修方法

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JP2951310B1
JP2951310B1 JP7737498A JP7737498A JP2951310B1 JP 2951310 B1 JP2951310 B1 JP 2951310B1 JP 7737498 A JP7737498 A JP 7737498A JP 7737498 A JP7737498 A JP 7737498A JP 2951310 B1 JP2951310 B1 JP 2951310B1
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健次 桜井
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フジケン工業株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】石材を容易に補修することができるようにす
る。 【解決方法】石材13の表面を調整し、該表面が調整さ
れた石材13と補修用石材41とを接着剤44によって
点付接着し、前記石材13と補修用石材41との間に充
填(てん)材45を充填する。この場合、劣化した石材
13を新しい石材13と交換することなく、石材13を
容易に補修することができる。また、補修用石材41と
石材13とが充填材45によって連結されるので、接着
剤44を、点付けするだけで十分であり、石材13の表
面の全体に塗布する必要がない。したがって、接着剤4
4の消費量を少なくすることができるので、補修のため
のコストを低くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石材の補修方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、壁、塀等の建築物を大谷石等の石
材によって形成することがあり、その場合、モルタルに
よって複数の平板状の石材を下地コンクリートの表面に
貼(ちょう)石するようにしている。図2は従来の石材
の貼石状態を示す図である。
【0003】図において、11は基礎材としての下地コ
ンクリート、12は該下地コンクリート11の所定箇所
に形成された貼石用の凹部であり、該凹部12に複数の
平板状の石材13が順に置かれ、モルタル14によって
前記石材13が下地コンクリート11の表面に貼石され
る。前記モルタル14は、砂成分及びセメントを混合す
ることによって形成され、下地コンクリート11と石材
13とを接着する裏込部15、及び各石材13間を接着
する目地部16を形成する。
【0004】前記各石材13間は、ステンレス鋼製のダ
ボピン21によって連結される。そのために、石材13
の下面にピン埋込穴22が、石材13の上面にピン挿入
穴24がそれぞれ形成されるとともに、前記ピン埋込穴
22にダボピン21が埋め込まれ、接着剤25によって
固定され、かつ、前記ピン挿入穴24にダボピン21が
挿入され、モルタル14によって固定される。
【0005】なお、前記各石材13を貼石する場合、下
方の石材13の上面に目地部16となるモルタル14を
塗布した後、該モルタル14を挟んで上方の石材13が
下方の石材13の上に載置される。このとき、上方の石
材13において、前記ピン埋込穴22にダボピン21が
あらかじめ固定されていて、下面から突出したダボピン
21が前記ピン挿入穴24に挿入される。
【0006】また、前記下地コンクリート11の所定箇
所に、各石材13に対応させて複数のアンカー31が埋
設される。各アンカー31は、ヘッド部32を下地コン
クリート11から突出させて、かつ、所定間隔を置いて
マトリックス状に配設され、各ヘッド部32間が通し筋
33によって連結される。そして、各石材13と前記通
し筋33との間に連結部材としての引き金物35が架設
され、該引き金物35の一端が前記石材13の側面に形
成された挿入穴36に挿入され、他端が通し筋33に係
止される。なお、該通し筋33には、モルタル14に含
有される水分によって発錆(しょう)することがないよ
うに、防錆処理が施される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の建築物においては、長期間にわたって風雨に晒(さ
ら)されると石材13が劣化してしまう。特に、石材1
3として大谷石が使用される場合、石材13内に微小空
間が形成されるので、強度が低く、また、石材13内に
多くの鉄分が含有されるので、水分によって鉄分が酸化
しやすい。したがって、石材13が劣化しやすく、表面
に凹凸が形成されたり、割れが生じたりしてしまう。
【0008】そこで、劣化した石材13を新しい石材1
3と交換することが考えられるが、各石材13と通し筋
33とが引き金物35によって連結されているだけでな
く、石材13間にダボピン21が配設されているので、
交換のための作業が煩わしく、交換のためのコストが高
くなってしまう。本発明は、前記従来の建築物の問題点
を解決して、石材を容易に補修することができる石材の
補修方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の石
材の補修方法においては、石材の表面を調整し、該表面
の調整された石材と補修用石材とを、接着剤によって点
付接着し、かつ、前記補修用石材を前記石材に押し付け
ることによって、あらかじめ石材及び補修用石材に埋め
込まれた補修用連結部材を介して連結し、前記石材と補
修用石材との間に形成された空隙(げき)に充填(て
ん)材を充填する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
実施の形態における補修後の石材の貼石状態を示す図、
図3は本発明の実施の形態における石材の補修方法の第
1の工程図、図4は本発明の実施の形態における石材の
補修方法の第2の工程図、図5は本発明の実施の形態に
おける石材の補修方法の第3の工程図、図6は本発明の
実施の形態における石材の補修方法の第4の工程図であ
る。
【0011】図1において、11は基礎材としての下地
コンクリート、12は該下地コンクリート11の所定箇
所に形成された貼石用の凹部であり、該凹部12に複数
の平板状の石材13が順に置かれ、モルタル14によっ
て前記石材13が下地コンクリート11の表面に貼石さ
れる。前記モルタル14は、砂成分及びセメントを混合
することによって形成され、下地コンクリート11と石
材13とを接着する裏込部15、及び各石材13間を接
着する目地部16を形成する。
【0012】前記各石材13間は、ステンレス鋼製のダ
ボピン21によって連結される。そのために、石材13
の下面にピン埋込穴22が、石材13の上面にピン挿入
穴24がそれぞれ形成されるとともに、前記ピン埋込穴
22にダボピン21が埋め込まれ、接着剤25によって
固定され、かつ、前記ピン挿入穴24にダボピン21が
挿入され、モルタル14によって固定される。
【0013】なお、前記各石材13を貼石する場合、下
方の石材13の上面に目地部16となるモルタル14を
塗布した後、該モルタル14を挟んで上方の石材13が
下方の石材13の上に載置される。このとき、上方の石
材13において、前記ピン埋込穴22にダボピン21が
あらかじめ固定されていて、下面から突出したダボピン
21が前記ピン挿入穴24に挿入される。
【0014】また、前記下地コンクリート11の所定箇
所に、各石材13に対応させて複数のアンカー31が埋
設される。該各アンカー31は、ヘッド部32を下地コ
ンクリート11から突出させて、かつ、所定間隔を置い
てマトリックス状に配設され、各ヘッド部32間が通し
筋33によって連結される。そして、前記各石材13と
前記通し筋33との間に連結部材としての引き金物35
が架設され、該引き金物35の一端が前記石材13の側
面に形成された挿入穴36に挿入され、他端が通し筋3
3に係止される。なお、該通し筋33には、モルタル1
4に含有される水分によって発錆することがないよう
に、防錆処理が施される。
【0015】ところで、建築物が長期間にわたって風雨
に晒されると、石材13が劣化してしまう。そこで、劣
化した石材13を補修するために、補修用石材41が、
石材13の前方(図1における左方)に配設され、接着
剤44及び充填材45によって石材13の表面に貼石さ
れるとともに、補修用石材41と石材13とが補修用連
結部材46によって連結される。この場合、前記石材1
3は前記補修用石材41に対して母材となる。また、該
補修用石材41の側面と下地コンクリート11との間、
及び各補修用石材41の側面間に目地材43が充填され
る。なお、前記補修用石材41としては、石材13と同
じ材料の石材、又は異なる材料の石材が使用される。ま
た、前記接着剤44としては、エポキシ樹脂が使用さ
れ、充填材45としては、スラグセメント系、微粒子セ
メント系、樹脂系等の充填材が使用される。
【0016】次に、石材13の補修方法について説明す
る。まず、第1の工程において、図3に示されるよう
に、石材13の劣化した表面(図3における左側面)を
調整するために、図示されないはつり機を使用して10
〜60〔mm〕の厚さで前記表面を研削する。次に、第
2の工程において、図4に示されるように、研削された
表面、すなわち、研削面に石材13の劣化を防止し、か
つ、研削面の強度を高くするために強化剤51を塗布す
る。該強化剤51として、エポキシ系浸透強化剤、ケイ
酸質系浸透強化剤等が使用される。なお、エポキシ系浸
透強化剤としては、例えば、エポキシ樹脂系(EP)、
アクリル樹脂系(AC)、ポリエチレン樹脂系(P
A)、エチレン酢酸ビニール樹脂(EVA)等を使用す
ることができ、ケイ酸質系浸透強化剤としては、ケイ酸
アルカリ水溶液、シリコーン等を使用することができ
る。
【0017】また、前記研削面に図示されないドリルに
よって穴52が形成され、該穴52にプラスチック製の
雌ねじ53が埋め込まれる。続いて、第3の工程におい
て、図5に示されるように、前記強化剤51の表面の複
数箇所に接着剤44が点付けされ、補修用石材41と石
材13とが点付接着される。このとき、補修用石材41
の裏面には、あらかじめ金属製の雄ねじ55が埋め込ま
れていて、補修用石材41を石材13に押し付けると、
前記接着剤44が補修用石材41によって押されて広が
るとともに、前記雄ねじ55が雌ねじ53内に押し込ま
れ、雄ねじ55と雌ねじ53とが瞬間的に螺(ら)合さ
せられ、前記補修用連結部材46を形成する。なお、雄
ねじ55及び雌ねじ53に代えて、ボルト、ピン等を使
用することもできる。
【0018】ところで、前記補修用石材41と石材13
とが点付接着されるので、補修用石材41と石材13と
の間に接着剤44の厚さ分だけの空隙(げき)56が形
成される。そこで、第4の工程において、図6に示され
るように、最も上の補修用石材41と石材13との間に
パイプ57を挿入するとともに、補修用石材41の側面
と下地コンクリート11との間、及び各補修用石材41
の側面間を目地材43によって封止した後、前記パイプ
57を介して液状の充填材45を注入する。該充填材4
5は前記空隙56内を、補修用連結部材46を縫って流
下し、空隙56に充填される。そして、前記充填材45
が空隙56の全体に行きわたると、パイプ57が引き抜
かれる。なお、前記充填材45は、注入された後、時間
が経過するのに伴って固化し、補修用石材41と石材1
3との連結を強化する。
【0019】そして、前記充填材45に防水剤を添加す
ることもでき、その場合、空隙56内に雨水等が進入す
るのを防止することができる。また、前記充填材45に
劣化防止剤を添加することもでき、その場合、前記補修
用石材41の裏面及び石材13の表面が劣化するのを防
止することができる。さらに、補修用石材41及び石材
13として大谷石が使用される場合、前記充填材45が
補修用石材41及び石材13内の微小空間にも充填され
る。その結果、補修用石材41及び石材13の強度を高
くすることができるだけでなく、補修用石材41及び石
材13内に含有される鉄分が水分によって酸化するのを
防止することができる。
【0020】なお、必要に応じて、補修用石材41の表
面の強度を高くするために前記強化剤51を塗布するこ
ともできる。このように、劣化した石材13を新しい石
材13と交換することなく、石材13を容易に補修する
ことができる。また、補修用石材41と石材13とが充
填材45によって連結されるので、接着剤44を、点付
けするだけで十分であり、強化剤51(強化剤51を塗
布しない場合は石材13)の表面の全体に塗布する必要
がない。したがって、接着剤44の消費量を少なくする
ことができるので、補修のためのコストを低くすること
ができる。
【0021】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、石材の補修方法においては、石材の表面を調整
し、該表面の調整された石材と補修用石材とを、接着剤
によって点付接着し、かつ、前記補修用石材を前記石材
に押し付けることによって、あらかじめ石材及び補修用
石材に埋め込まれた補修用連結部材を介して連結し、前
記石材と補修用石材との間に形成された空隙に充填材を
充填する。この場合、劣化した石材を、新しい石材と交
換することなく容易に補修することができる。
【0023】また、補修用石材を前記石材に押し付ける
と、接着剤が広がるとともに、前記石材と補修用石材と
が、あらかじめ石材及び補修用石材に埋め込まれた補修
用連結部材を介して連結される。その後、前記空隙に充
填された充填材によって石材と補修用石材とが更に連結
されるので、接着剤を、点付けするだけで十分であり、
石材の表面の全体に塗布する必要がない。したがって、
接着剤の消費量を少なくすることができるので、補修の
ためのコストを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における補修後の石材の貼
石状態を示す図である。
【図2】従来の石材の貼石状態を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態における石材の補修方法の
第1の工程図である。
【図4】本発明の実施の形態における石材の補修方法の
第2の工程図である。
【図5】本発明の実施の形態における石材の補修方法の
第3の工程図である。
【図6】本発明の実施の形態における石材の補修方法の
第4の工程図である。
【符号の説明】
13 石材 41 補修用石材 44 接着剤 45 充填材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)石材の表面を調整し、 (b)該表面の調整された石材と補修用石材とを、接着
    剤によって点付接着し、かつ、前記補修用石材を前記石
    材に押し付けることによって、あらかじめ石材及び補修
    用石材に埋め込まれた補修用連結部材を介して連結し、 (c)前記石材と補修用石材との間に形成された空隙に
    充填材を充填することを特徴とする石材の補修方法。
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