JP2950866B2 - スパン注型複合レンズ及び製造方法 - Google Patents

スパン注型複合レンズ及び製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の属する技術分野 本発明は再現可能に製造された、全体にスパン注型さ
れた(spuncasted)、非トランケート型の(non−trunc
ated)、複合面を有するバラステッドソフトコンタクト
レンズ並びに、ポリマー成形性モノマー混合物をスピン
注型して該レンズを製造する方法に関する。
従来の技術 トリックレンズは表面の一方に円環体の等辺域のセグ
メントを有し、その結果、異なる経線(meridians)に
おいて異なる屈折力を有する簡単なレンズである。円環
体は本体部分上の円滑な丸い突起である。トリックレン
ズは、複合曲率の表面を用いることによって乱視を矯正
するのに用いられる。このようなレンズは長い間市販さ
れてきた。複合曲率は、レンズ装着者の乱視矯正のため
の処方に従う調整を行う、視覚領域におけるレンズの厚
みの小変化部分を構成する。視覚領域におけるコンタク
トトリックレンズの厚みの差は0.03mm程度で小さく変化
し得るが、それでもレンズの深さ或は厚さの約8〜約30
%に相当し得る。
トリックレンズは複合曲率の面を含有することから、
眼の配位に対するレンズの配位は乱視問題を有効に視覚
矯正する上で重要である。このような配位はコンタクト
トリックレンズの場合、一層難かしい技術的問題であ
る。
レンズの中心軸からずらした所定の領域を選んで近視
要素を配置した二焦点コンタクトレンズのクラスがあ
る。これらのレンズは屈折−単焦点光学に基き遠近の各
集光力を生じる。このタイプの二焦点コンタクトレンズ
は、コンタクトトリックレンズと同様に、レンズが眼上
で正しく配位されることでその効力が保証される。
かかるコンタクトレンズを眼の上で適宜に配位するた
めには、レンズの上部中央周辺の厚み差を、傾斜する
(スローピング)くさび様断面プロフィルに結合させる
必要がある。そうした結合には、レンズの周辺、特に中
央周辺あたりからレンズを傾斜させ始め、視覚領域に近
づくにつれてレンズが厚くなるようにすることが含まれ
る。コンタクトレンズにおけるこのスローピングくさび
様断面プロフィルはレンズ上でのまぶたの動きと共働
し、眼上のレンズの矯正用のトリック面或は矯正用の二
焦点面をして、視覚上の利益及び矯正のための正しい整
合状態に調整せしめる。コンタクトレンズ技術界ではこ
の技術はしばしば「バラスチング」と呼ばれてきた。幾
分不適当ではあるが、本明細書中ではこの用語を、前述
したスローピングくさび様プロファイルを参照するため
に使用する。
コンタクトレンズをバラスチングする方法は数多くあ
る。かかる方法はレンズにおいて薄い上部周辺断面くさ
び様セクションを置き、レンズの周辺の底部部分にはス
ラブ化(slabbed)セクションを設け或は設けないこと
を含んでいる。レンズの光学軸はレンズの前面及び後面
について共通の曲率軸となっても或はならなくてもよ
い。ならない場合、レンズにおける薄い上部周辺断面く
さび様セクションはプリズムバラストである。薄い上部
周辺断面くさび様セクションを有し、レンズの周辺の底
部部分にスラブ化セクションを有し或は有さないレンズ
を、本明細書中では「薄いセクションにしたバラステッ
ドコンタクトレンズ」と称する。
薄いセクションにしたバラステッドコンタクトレンズ
は、眼科産業において乱視や老眼等の数多くの眼の障害
を矯正するのに用いるレンズの視覚配位を矯正するため
に使用されてきた。これらの眼の障害を矯正するため
に、コンタクトレンズは使用者の眼上で優先的な配位を
保たなければならない。薄いセクションにしたバラステ
ッドコンタクトレンズはまぶたの動きと共働して必要と
される配位を保つ。
使用者の眼上における薄いセクションにしたバラステ
ッドコンタクトレンズの平衡位を信頼可能に予測するた
めには、レンズの寸法許容差を非常に厳密なものとする
必要がある。寸法一致が不適当であるとレンズ配位を予
測することができず、その結果、トリックレンズの場合
には乱視が残り、二焦点レンズの場合には視覚がぼやけ
てしまう。予測不可能な配位はトリックソフトコンタク
トレンズの場合の乱視の矯正を、そして二焦点ソフトコ
ンタクトレンズの場合の老眼の矯正をかなり弱める。そ
の結果として、このような予測不可能な配位はしばしば
これらの視力矯正様式によってもたらされる終局の視力
及び視力の安定性を弱める。
球面レンズは使用者の眼上で優先的な配位を保つ必要
がないので、バラステッドコンタクトレンズの場合の製
造プロセスで要求される精度は球面レンズに比べてずっ
と高い。バラステッドコンタクトレンズは日常旋盤加工
(lathing)及び流し込み成形技法を用いて製造され
る。プリズムバラステッドトリックコンタクトレンズを
製造するのに用いられる旋盤加工プロセスは、必要とす
るレンズの形状寸法を生じるのに多くの切削及び研磨工
程を必要とするので、複雑でありかつ労働集約的であ
る。流し込み成形技法は製造作業を簡潔にし、労働集約
性を低減する。バラステッドトリックコンタクトレンズ
を作るのに必要とされる複雑な形状寸法は種型で定めら
れる。種型は射出成形を用いて熱可塑性プラスチックで
写しを取るのが代表的である。
種型の加工は複雑でありかつ労働集約的であるが、種
型を使用して射出成形部品を何千と再現可能に生成する
ことができる。トリック或は二焦点コンタクトレンズ
は、凹凸射出成形部品に対して注型される。そのプロセ
スは表面研磨を必要としないレンズを生じる。トリック
旋盤加工プロセスは、複雑かつ労働集約的である結果、
流し込み成形したトリックコンタクトレンズに比べて相
当に値段が高くかつ再現性も低い。
コンタクトレンズの分野では、スピン注型は球面ソフ
トコンタクトレンズを安い費用で再現可能に製造する手
段であることが知られている。しかし、スピン注型は、
異形部分を有するレンズを製造するために用いると、旋
盤や注型の場合にはない技術的問題が生じる。例えば、
トリックコンタクトレンズは複合曲率を有し、近眼矯正
用の表面を偏心させた二焦点コンタクトレンズは、複合
曲率の別の形態である複合面を有する。スピン注型で
は、これらの複合面はレンズの前面上になければなら
ず、レンズの後面は必須の角膜カップ形状を持つべきで
ある。すなわち、このような複合面を有するレンズ用雌
スピン注型金型面はかかる複合面をデザインにおいて取
入れなければならない。流し込み成形では、後面は雄金
型の存在によって別に調節されることから問題を生じな
い。流し込み成形においては金型により多くのレンズ成
形性モノマーを供給し、2つの成形面をより強く圧縮す
ることが両面の一体性を確実なものとする。旋盤加工で
は、旋盤加工するボタン状のレンズは完全な形をした角
膜カップを有し得、前面から過剰のプラスチックを削り
取ることでレンズの角膜カップ面(後面)を乱さずに複
合前面とすることができる。
対称的に整合した規則正しい面を有するスピン注型し
たコンタクトレンズを作るのは難かしいことである。こ
れは、コンタクトレンズの寸法を考えればもっともなこ
とである。水和したレンズは直径約12〜約16mmを有する
のが代表的であり、中央部の厚みは、−5ジオプトリー
レンズの場合の約0.13mmから、+4ジオプトリーレンズ
の場合の約0.35mmまでの幅がある。このようなレンズで
は厚みは周辺に向かって傾斜して薄い縁になる。レンズ
をスピン注型するのに用いる樹脂の量は極端に少なく、
例えば、各々のレンズを作るのに使用するレンズ成形用
モノマーは約30のマイクロリットルである。
こうした事実は、スピン注型が、トリックレンズ及び
二焦点レンズ等の複合前面を有するレンズを製造するた
めの方法として単独では用いられそうもないことを実証
するものである。少量のレンズ成形用モノマーをキャビ
ティ金型で遠心分離すれば、レンズの前面を写し取りあ
るいは前面を平行移動させたレンズの後面が形成される
状態で金型面を横切って押し流されることが予想され
る。これにより、角膜カップあるいは角膜ボウル形状に
は、レンズの前面上に形成される複合面も形成されるこ
とになる。これはレンズの装着感を悪くし、レンズの矯
正的性能に悪影響を与えるだけである。明らかに、スピ
ン注型は、複合面を有するコンタクトレンズを作るプロ
セスとして選択するのは好ましくないと思われる。
全く驚くべきことに、スピン注型を用いて、レンズ前
面を平行移動させた後面の形成を伴わずに、複合前面及
び角膜ボウルを有するレンズを作り得ることがわかっ
た。
解決しようとする課題 本発明の目的はスピン注型を用いてトリックコンタク
トレンズ、二焦点コンタクトレンズ等のバラステッド複
合表面を有するレンズの製造を簡易にしかつかかるレン
ズの精度を向上させることにある。発明の目的はスピン
注型によって複合表面を有するレンズを安価に製造する
ことにある。発明の別の目的は、スピン注型によって複
合表面を有するレンズを再現可能に製造することにあ
る。
課題を解決するための手段 発明によれば、再現自在に製造され、全体的にスパン
注型された、非トランケート型の、バラステッドソフト
コンタクトレンズであって、後面の周辺縁が該江綿の中
心軸線に関して対称である状態でのプリズムレンズを提
供するための、複合前面と、幾何学的中心に対して不斉
の厚さプロフィルと、含むバラステッドソフトコンタク
トレンズが提供される。
本発明のバラステッドソフトコンタクトレンズはその
1実施例においては、複合前面が、(i)トリック視覚
域にして、ベースカーブの頂点に関して中心から逸れ且
つ該トリック視覚域をその周辺部から分離する中央周辺
曲線を有するトリック視覚域と、(ii)患者の装着感及
び配置安定性を向上させるためのレンズ底部の扁平領域
と、を含み得る。
また本発明によれば、全体的にスパン注型された、非
トランケート型の、複合前面を有するバラステッドソフ
トコンタクトレンズを再現自在に製造するための方法で
あって、 プリズムを形成するためのバラスチングを実施するべ
くオフセットされた表面と、復心曲率と、形成するべき
レンズの周縁部と対称である中心軸線とを有するキャビ
ティ金型内で、ポリマー成形性及びレンズ成形性のモノ
マー混合物を回転させてスピン注型し、前記モノマー混
合物をして前記キャビティ金型の表面を複製せしめ、同
時に前記モノマー混合物の重合速度を低下せしめること
により、後面の周辺縁が該後面の中心軸線に関して対称
であり、角膜ボウルが復心曲率を有さず、幾何学的中心
に関して不斉の厚さプロフィルを有するプリズムレンズ
を形成することを含む、 全体的にスパン注型された、非トランケート型の、複
合前面を有するバラステッドソフトコンタクトレンズを
再現自在に製造するための方法が提供される。
発明の実施の形態 簡潔に言えば、スピン注型成形は凸面種型を作ること
によって始まる。種型は射出成形可能な熱可塑性プラス
チックによって写される。液状モノマー混合物を凹面射
出成形された部分の注型面に分配する。液状ポリマー成
形用或はレンズ成形用モノマー(材料)を収容する金型
を、スピン注型成形する表面の曲率半径を決める正確な
スピン速度で回転させる。モノマーを熱或は紫外線エネ
ルギーによって重合させる。スピン注型プロセスはそれ
以上の処理を必要としない表面を生じる。
コンタクトレンズをスピン注型によって作る場合、レ
ンズ成形用材料を該材料で漏らした光学的凹面を有する
金型キャビティに入れ、次いでその金型キャビティを回
転式重合カラムの入口端に、一度につき一つを断続的に
かつ強制的に供給する。該カラムは入口端の近くに「状
態調節」域を、そして出口端に向かっては重合反応域を
含むのが望ましい。金型は当分野においてよく知られた
方法で親水性或は湿潤性を増大させるために前処理した
光学表面により特徴付けられるのが好ましい。回転式重
合カラム及び金型の回転速度を調整してレンズ成形用混
合物の半径外方向の変位を引き起こし及び/又は保って
所定のレンズ形状にする。該形状は回転式重合カラムで
用いる重合条件を受けて所望の形状のコンタクトレンズ
となる。回転速度は、例えば300r.p.m.及びそれ以下〜6
00r.p.m.及びそれ以上を用いるのが好都合である。作業
において用いる正確な回転速度が当業者の技術の十分範
囲内であることはもち論である。考慮すべき要因は、使
用するレンズ成形用材料を構成する成分のタイプ及び濃
度、選択の操作条件、触媒、開始剤及び/又は輻射エネ
ルギー源のタイプ及び濃度、下記に検討しかつ当業者に
容易に明らかな要因を含む。
スピン注型の実施について記載する関連のある従来技
術の例は下記の通りである: 1972年5月2日に特許されたO.ウイクタール(Wichte
rle)の米国特許第3,660,545号、 1985年5月14日に特許されたD.ローリングス(Rawlin
gs)の米国特許第4,517,138号及び同第4,517,139号、 1983年7月11日に特許されたD.ローリングスの米国特
許第4,551,086号、 1984年8月28日に特許されたD.ローリングスの米国特
許第4,468,184号、 1985年8月13日に特許されたD.ローリングス他の米国
特許第4,534,723号。
液状のレンズ成形用混合物はモノマー、プレポリマー
或は加硫性成分を含むことができる。特に適した成分は
親水性モノマーであり、好ましくは、わずかに或は中位
に架橋された三次元網状構造を形成するもの、例えば、
米国特許第3,822,089号に開示されているものを含む。
親水性モノマーの例は下記を含む:アクリル酸或はメタ
クリル酸とエステル化可能なヒドロキシル基及び少なく
とも1個の追加のヒドロキシル基を有するアルコールと
の水溶性モノエステル、例えばメタクリル酸及びアクリ
ル酸のモノー及びポリアルキレングリコールモノエステ
ル、例えばエチレングリコールモノメタクリレート
(「ヘマ」)、エチレングリコールモノアクリレート、
ジエチレングリコールモノメタクリレート、ジエチレン
グリコールモノアクリレート、プロピレングリコールモ
ノメタクリレート、ジプロピレングリコールモノアクリ
レート、等;N−アルキル及びN,N−ジアルキル置換され
たアクリルアミド及びメタクリルアミド、例えばN−メ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリ
ルアミド、等;N−ビニルピロリドン;アルキル置換され
たN−ビニルピロリドン、例えばメチル置換されたN−
ビニルピロリドン;グリシジルメタクリレート;グリシ
ジルアクリレート;不飽和アミン;アルキルエチルアク
リレート;可溶化コラーゲン;これらの混合物;その他
当分野に知られているもの。
コンタクトレンズを製造する本発明を実施するに際し
て特に有用な親水性モノマーは下記を含む:疎水性アク
リル系エステル、適当に低級のアルキルアクリル系エス
テル(ここで、アルキル成分は炭素原子を1〜5を含有
するのが好ましい)、例えばメチルアクリレート或はメ
タクリレート、エチルアクリレート或はメタクリレー
ト、n−プロピルアクリレート或はメタクリレート、イ
ソプロピルアクリレート或はメタクリレート、イソブチ
ルアクリレート或はメタクリレート、n−ブチルアクリ
レート或はメタクリレート、或はこれらの混合物。
その他の適したモノマーはエチレン系不飽和モノカル
ボン酸エステル、特にペンダントヒドロキシル基を有し
/有さないシロキサンモノマー及びポリマーのメタクリ
ル及びアクリル酸エステルを含む。これらのモノマーは
コンタクトレンズ分野において十分に実証されている;
例えば米国特許第4,139,548;同第4,235,985;同第4,152,
508;同第3,808,178;同第4,139,692;同第4,248,89;同第
4,139,513の各号を参照、これらの米国特許の開示内容
を本明細書中に援用する。
好ましいモノマー混合物の中には、メタクリル酸のア
ルキレングリコールモノエステル、特にエチレングリコ
ールモノメタクリレートの少なくとも1つ及び架橋用モ
ノマー、例えばメタクリル酸のアルキレングリコールジ
エステル、特にエチレングリコールジメタクリレートの
少なくとも1つを含有するものがある。このような混合
物は他の重合性モノマー、例えばN−ビニルピロリド
ン、メチルメタクリレート、アクリルアミド、グリシジ
ルメタクリレート、N−メチルアクリルアミド、ジエチ
レングリコールモノメタクリレート、等を望ましくは少
量で含有してよい。
上に例示したモノマー、疎水性及び親水性反応体の混
合物を含むモノマー混合物に更に二−或は多−官能価種
を少ない割合で混和してもよい。このような種は下記を
含む:ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリ
レート或はジメタクリレート、プロピレングリコールジ
アクリレート或はジメタクリレート、下記のポリオール
のアクリレート或はメタクリレートエステル:ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、グリセロール、ペ
ンタエリトリトール、ブチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレン
グリコール、マンニトール、ソルビトール、等。その他
の架橋用モノマーはN,N−メチレン−ビス−アクリルア
ミド或はメタクリルアミド、スルホン化ジビニルベンゼ
ン、ジビニルスルホンによって例示することができる。
コンタクトレンズを製造するのに適した追加のレンズ
成形用材料は下記の米国特許番号の内の1つ以上のもの
に例示されている: 2,976,576;3,220,960;3,937,680;3,948,871;3,949,02
1;3,983,083;3,988,274;4,018,853;3,873,211;3,503,94
2;3,532,67;3,621,079;3,639,524;3,700,761;3,721,65
7;3,758,448;3,772,235;3,786,034;3,803,093;3,816,57
1;3,940,207;3,431,046;3,542,461;4,055,378;4,064,08
6;及び4,062,627の各号。
重合反応はバルクで或は不活性溶媒を用いて実施する
ことができる。好適な溶媒は下記を含む:水;有機溶
媒、例えば水溶性低級脂肪族一価アルコール、並びに多
価アルコール、例えばグリコール、グリセロール、フル
フラール、等;及びこれらの混合物。溶媒成分は、溶液
或は分散液粘度を調整するために、反応媒体を少量、例
えば約50重量%より少ない量で用いることがよくある。
溶媒のその部分は反応性希釈剤と呼ぶことができる。
レンズ形成性混合物の重合は、ビニル重合において一
般に用いられているタイプの遊離基触媒及び/又は開始
剤によって行ってもよい。このような触媒種は有機過酸
化物、過炭酸アルキル、過酸化水素、無機物質、例えば
過硫酸アンモニウム、ナトリウム或はカリウムを含むこ
とができる。重合温度は約20℃及びそれ以下から約100
℃及びそれ以上の範囲にすることができる。
モノマー或はプレポリマー物質の重合は、また、例え
ば輻射(U.V.、X線、マイクロ波或はその他のよく知ら
れた形の輻射)を使用し、よく知られた開始剤及び/又
は触媒を存在させて/させないで行うことができる。
重合プロセスにおける触媒として輻射を用いる場合、
スピン注型において代表的に用いられる通りの重合カラ
ム(チューブ)は、輻射がカラムの重合域に透過するの
を妨げる材料から作られなければならない。長波U.V.輻
射を触媒として用いる場合、パイレックスのようなガラ
スが重合カラム用に適した材料になる。上述した通りの
その他のタイプの触媒を用いる場合、重合カラムは種々
のタイプの金属、例えばスチール、ニッケル、ブロン
ズ、種々の合金、等で作ることができる。
発明の特徴は重合反応速度を緩和させることを含む。
レンズ成形用モノマー混合物の質量は非常に少なく(約
30マイクロリットル)、しかも比較的大きい領域にわた
って広げられ、それでレンズと呼ばれる薄い対称性フィ
ルムを形成することから、本発明の複合面を有するレン
ズについての重合反応速度を、複合面のない匹敵し得る
レンズの反応速度に比べて緩和させる。その理由は簡単
である。複合面は、従来技術の慣用の本質的に球形のレ
ンズには見られない断面厚みの変動を提示し、この厚み
の変動が、硬化をレンズの他の部分より先に完了する部
分を生じさせることから、反応速度を緩和させずかつ硬
化を従来のレンズと同じようにして行うならば、生成す
るレンズはしばしば狂うことがあるからである。よっ
て、このような狂いを避けるためには、重合の反応速度
を減じることが望ましい。重合の適宜の条件を決めるの
は、そうした条件が例えば、レンズ成形用モノマー混合
物におけるモノマー、硬化剤或は触媒、開始剤系、形成
するレンズの厚みの選択等の種々の要因に基づくことか
ら、幾分、トライアルアンドエラー的なプロセスにな
る。紫外線を用いて硬化触媒の分解を開始させるのが普
通である。紫外線の強度を下げて開始剤の分解速度を減
じることは容易である。これにより遊離ラジカル反応の
速度を有効に低下させ、かくして反応の速度を緩和させ
る。よって、本発明には反応を、あまりに速い重合速度
によるレンズの狂いを避ける条件で行うことが含まれ
る。
トリック表面をコンタクトレンズ上に生成する種々の
技法が当分野で説明されている。当分野で説明されてい
る技法は主に、ボタン状のプラスチックコンタクトレン
ズを旋盤加工してトリック表面を形成することに向けら
れている。このような技法は、また、本発明のトリック
レンズをスピン注型する際に用いるプラスチック金型が
作られる種型を旋盤加工するのにも使用可能である。こ
のような技法を記載している技術の例は下記の通りであ
る:米国特許第3,900,972号、同第3,902,277号、同第3,
913,274号、同第4,178,720号及び同第4,680,998号及び
ソ連国特許第984,693号。
幾何中心に対して対称な、プリズムのない、薄いセク
ションにした、スピン注型されたバラステッドコンタク
トレンズは、金型の注型面上の中央アークの頂点を通過
する軸を中心として旋盤加工時に回転させて作る種型か
ら生成される。加えて、注型面及び中央アークは金型外
面に関して同心にすべきである。プリズムのない、薄い
セクションにした、スピン注型されたバラステッドコン
タクトレンズの特性表示は米国特許第4,095,878号に見
ることができる。該特許はトロイダル面がスピン注型に
よっていかにして形成されるか或は形成されるかどうか
について記載していないが、第2欄、45〜47行に、レン
ズを「遠心成形によって形成するならば、平面化工を金
型の部分にしなければならない」ことを示している。
薄いセクションにした、スピン注型されたプリズムバ
ラステッドコンタクトレンズは、提案された注型面上で
種型の半径中心を注型面の縁及び金型の外直径に関して
片寄らせることにより形成する。形成したスピン注型用
金型を、レンズを作る際に注型面の幾何中心を通過する
軸のまわりに回転させる。スピン注型用金型の注型面は
プリズムバラストの形成を可能とするべく片寄っている
が、スピン注型された表面は注型面とは無関係に形成さ
れかつ回転軸に対して対称である。換言すれば、形成す
るレンズの周辺縁はスピン注型用金型の中心軸線に関し
て対称である。
金型の注型面上の中央アークのアーク中心が片寄って
いる結果として、プリズムバラステッドコンタクトレン
ズの厚みプロフィルはその幾何中心に関して不斉であ
る。幾何中心に関して不斉の厚みプロフィルはプリズム
として作用し、レンズを通過する光を変位させる。プリ
ズムバラスチングはレンズ上に厚み差を生じ、これが使
用者の眼上でレンズを優先的に配位させる。スパン注型
されたプリズムを有する或はプリズムの無いバラステッ
ドコンタクトレンズの前面幾何学はいくつかの市販され
ている旋盤加工されたトリックレンズにおいて見られる
ものと同様のものになり得る。該幾何学はベースカーブ
の頂点に関して中心からそらせたトリック視覚域を含
み、トリック視覚域を周辺と分離させる中央周辺カーブ
と、患者の装着感及び配位安定性を高めるレンズの底部
の偏平領域とを有する。レンズは、中央アークのアーク
中心を片寄らせない、かくして中央アークのアーク中心
が回転軸である前面上に位置させた周辺縁のまわりに、
レンズのまわりに均一な厚みの縁を生じるための小さい
バンドを有して良い。この縁は使用者の装着感を向上さ
せる。
最終的なコンタクトレンズの複雑な前面形状が、ステ
ンレススチール種型等の金属種型に対し旋盤加工により
配置される。種型は次いで射出成形可能な熱可塑性プラ
スチックで正確に写し取られる。種々の数多くの熱可塑
性プラスチック、例えばポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、それらの種々のコ
ポリマー、等をスピン注型金型用に用いることができ
る。ポリ塩化ビニルは、射出成形する間の収縮レベルが
小さく、モノマー及び重合させた状態でレンズ材料と化
学的に適合し、かつ紫外線を容易に透過することから好
ましい。前に指摘した通りに、金型は当分野でよく知ら
れた方法で親水性或は湿潤性を増大させるため前処理し
た光学面により特徴付けられるのが好ましい。このよう
な前処理はポリ塩化ビニル金型の場合は不要である。
ステンレススチール種型は、高容積トリック旋盤加工
プロセスによって形成される、旋盤加工されかつ研磨さ
れたプラスチック表面の精度よりも優れた寸法精度に加
工可能である。その上、単一の種型を使用して、スパン
注型されたレンズを作る金型である射出成形キャストを
50,000〜100,000個形成することができる。スパン注型
されたレンズは金型の注型面を正確に写し取る。重合さ
せたレンズは水和する間に等方的に膨張しそれにより、
レンズの比率を保持する。これらの要因は全体としてレ
ンズ間の変動を最小にさせるのに寄与する。これは、例
えば、水含量43%のヘマメタクリル酸コポリマースパン
注型レンズの場合がある。本発明のレンズは水和して水
含量が約30〜約90重量%になり得る。
第1図に関し、複合トリック曲率(特に示していな
い)及び薄いセクションにしたバラスチングを含む、ス
ピン注型されたトリックレンズの平面図を示す。スピン
注型用金型表面、射出金型の前(雌凹)面及び射出金型
を成形するのに用いる種型の平面図の特徴を表わすの
に、その完全な写しである第1図を同様に用いることが
できる。レンズ1に上部偏平化(或はプリズムの)セク
ション5、楕円セクション3及びスラブ化セクション7
を備える。トロイダル表面はセクション3の部分であ
り、セクション3において起伏(図示せず)を生じる。
トロイダル面は特に種型面にインプットして特定の乱視
問題に対処させる。眼の下側まぶたを収受するスラブ化
セクション7を線9、11及び12の間に設ける。レンズの
トロイダル表面内の最も急勾配の曲率をRSTEEPに位置さ
せる。代表的なレンズ(脱水した)では、RSTEEPは曲率
約8.07mmにすることができる。RFLAT部分は曲率半径8.4
2mmを有することができる。底部平坦セクション7(ス
ラブ化セクション)は、厚さが点A及びBにおいて約0.
35mmから、6時の位置で縁から約0.25mmの所で測定して
0.2mmまで変化し得る。慣用のレンズは、深さ約0.3〜約
0.4mmで長さ約0.15のスロットを構成する配位マーキン
グ17を備える。図は上記のセクション及び構成部分の慣
用の配位角を示す。
第2図はスピン注型金型の側面図を示し、内部成形面
は第1図のレンズの前面と同じである。上述した通り
に、レンズのプロフィル、射出金型の前(雌凹)面及び
射出金型を成形するのに用いる種型の特徴を表わすの
に、その完全な写しである第2図を同様に用いることが
できる。金型の表面19を定めるのに種々の半径を用いる
ことが特徴となる。断面側面図は、中央アークのアーク
中心半径がY軸に関して0.3mm片寄っていることを示
す。0.3mmの片寄りにより、約1.25ジオプトリーのプリ
ズムを有するレンズが形成される。プリズムの結果とし
て、レンズ上の12時と4時30分との位置及び12時と7時
30分との位置の間の厚みの差はおよそ0.27mmである。金
型のプリズム領域はセクション5から点A及びBに及
ぶ。スラブ化セクション7は着用者にとってのレンズの
装着感を一層向上させる。
【図面の簡単な説明】
第1図は複合トリック曲率及び薄いセクションにしたバ
ラスチングを有するスピン注型されたトリックレンズの
平面図である。 第2図は内部成形面が第1図のレンズの前面と同じであ
るスピン注型金型の側断面図である。 3……楕円セクション 5……偏平化セクション 7……スラブ化セクション 17……配位マーキング

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再現自在に製造され、全体的にスパン注型
    された、非トランケート型の、バラステッドソフトコン
    タクトレンズであって、プリズムレンズを提供するため
    の、幾何学的中心に対して不斉の厚さプロフィルを有す
    る複合前面を有し、後面の周辺縁が該後面の中心軸線に
    関して対称であるバラステッドソフトコンタクトレン
    ズ。
  2. 【請求項2】複合前面が、(i)トリック視覚域にし
    て、ベースカーブの頂点に関して中心から逸れ且つ該ト
    リック視覚域をその周辺部から分離する中央周辺曲線を
    有するトリック視覚域と、(ii)患者の装着感及び配置
    安定性を向上させるためのレンズ底部の扁平領域と、を
    含んでいる特許請求の範囲第1項のバラステッドソフト
    コンタクトレンズ。
  3. 【請求項3】全体的にスパン注型された、非トランケー
    ト型の、複合前面を有するバラステッドソフトコンタク
    トレンズを再現自在に製造するための方法であって、 プリズムを形成するためのバラスチングを実施するべく
    オフセットされた表面と、復心曲率と、形成するべきレ
    ンズの周縁部と対称である中心軸線とを有するキャビテ
    ィ金型内で、ポリマー成形性及びレンズ成形性のモノマ
    ー混合物を回転させてスピン注型し、前記モノマー混合
    物をして前記キャビティ金型の表面を複製せしめ、同時
    に前記モノマー混合物の重合速度を低下せしめることに
    より、後面の周辺縁が該後面の中心軸線に関して対称で
    あり、角膜ボウルが復心曲率を有さず、幾何学的中心に
    関して不斉の厚さプロフィルを有するプリズムレンズを
    形成することを含む、 全体的にスパン注型された、非トランケート型の、複合
    前面を有するバラステッドソフトコンタクトレンズを再
    現自在に製造するための方法。
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