JP2950648B2 - 液充填装置 - Google Patents

液充填装置

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JP2950648B2
JP2950648B2 JP13688691A JP13688691A JP2950648B2 JP 2950648 B2 JP2950648 B2 JP 2950648B2 JP 13688691 A JP13688691 A JP 13688691A JP 13688691 A JP13688691 A JP 13688691A JP 2950648 B2 JP2950648 B2 JP 2950648B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的容量の大きい樹
脂フィルム製バッグに液体を充填した後、このバツグ内
の残存エアー量を制御し得る液充填装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、10リットル、20リットルなど
の比較的容量の大きい樹脂フィルム製バッグ(以下、単
にバッグという)に液体を充填した後、1個づつケース
に挿入されていた。
【0003】ところで、上記バッグに液体を充填する場
合、図13に示すように、バッグ101はケース102
内で保持具103を介して吊持された状態となり、この
後、図14に示すように、キャップ104が施された
後、図15に示すように、ケース102内に落とし込ま
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ように、ケース102内で吊持された状態でキャップ1
04を施すと、バッグ101内に残存する空気の量はそ
の吊持された形状により一義的に決まることになり、こ
の状態でケース102内に落とし込まれると、図15に
示すように、バッグ101自身がたるんだ状態となる。
【0005】このため、ケース102内には隙間が生じ
てしまい、輸送中に、バッグ101が動いてバッグ10
1自身に傷がついたり、またケース102内でバツグ1
01がずれると、取出し時に不都合が生じるという問題
があった。
【0006】そこで、本発明は上記問題を解消し得る液
充填装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の液充填装置は、所定の移動経路に沿って移
動自在にされた移動体に保持部材を介して樹脂製バッグ
を保持するとともに、この樹脂製バツグの下方位置で樹
脂製バッグを収納するケースを支持する受け部材を設
け、上記所定の移動経路に沿って設けられた液充填部で
樹脂製バツグ内に液体を充填した後、シール部で樹脂製
バツグの口部が移動経路の外方から出退自在にされたネ
ック押さえ部材により位置決めされた樹脂製バッグの口
部にキャップを施す液充填装置であって、上記シール部
に、所定経路に沿って移動されるケースの下面を吸着し
て上昇させるリフト部材を配置するとともに、このリフ
ト部材を昇降させる昇降用シリンダー装置を設け、ケー
スの折畳みフラップ部の先端に係脱自在な係合部を有す
る出退部材を、上記ネック押さえ部材の下方位置に配置
し、かつこの出退部材を上記昇降用シリンダー装置の動
作に連動して出退させる連動機構を設けたものである。
【0008】
【作用】上記の構成によると、液体が充填された樹脂製
バッグの口部にキャップを施す前に、リフト部材により
ケースを持ち上げて樹脂製バッグをケース内に収納す
る。この時、ケースのフラップ部は、リフト部材の上昇
に連動して出退部材の係合部に係合するとともに出退部
材の外側への移動により、外側に折り曲げられるので、
フラップ部がネック押さえ部材に接触することはない。
【0009】そして、この状態で、キャップを施せば、
樹脂製バッグ内の残存空気量が適度な量となり、ケース
のフラップ部を折り畳んだ場合でも、樹脂製バッグとの
間に隙間が殆ど生じることはない。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図12に基
づき説明する。まず、図7〜図10に基づき、液充填装
置全体の概略構成を説明する。
【0011】この液充填装置は、図7および図8に示す
ように、樹脂製バッグ(以下、単にバッグという)1を
保持するとともにこのバッグの下方位置でバッグを収納
するためのケース2を載置して、所定の円形の移動経路
に沿って移動させる回転装置11を有しており、この回
転装置11の周囲には、バッグおよびケースの搬入部
(イ)、液充填部(ロ)、シール部(ハ)および充填済
みのバッグを収納したケースの搬出部(ニ)が順次移動
方向に沿って配置されている。
【0012】上記回転装置11は、図9および図10に
示すように、固定架台21に軸受22を介して鉛直軸心
回りで回転自在に支持された回転軸部23と、この回転
軸部23の上端部に固定された円形状の回転板部24と
から構成され、またこの回転軸部23は駆動用歯車25
およびこれに噛合するピニオン26を介して回転駆動装
置(例えばモータ、間欠駆動機構などからなる)27に
連動連結されて間欠的に回転されるようにしている。
【0013】そして、この回転装置11の回転板部24
の外周部には、所定角度置きに左右一対のバッグ保持具
(保持部材)31が取付台32を介して上方部に取り付
けられるとともに、同じくこれら一対のバッグ保持具3
1に対応してかつその下方位置の回転板部24上には、
ケースの下面両側縁部を支持するケース受け具(受け部
材)33がそれぞれ配置されている。なお、このケース
受け具33は、それぞれ左右一対のアングル材34によ
り構成されており、後述するリフト装置によりケース2
の中央部底面を下方から持ち上げることができるように
されている。
【0014】また、回転装置11の外周部には、図7お
よび図8に示すように、バッグおよびケースを搬入部
(イ)に供給するためのバッグ供給装置12およびケー
ス供給装置(例えば搬入用コンベヤなど)13が配置さ
れるとともに、バッグ供給装置12およびケース供給装
置13から供給されたバッグ1およびケース2を、回転
板部24側のバッグ保持具31およびケース受け具33
にそれぞれ押し込む押込装置(図示せず)が配置されて
いる。
【0015】上記液充填部(ハ)には、回転板装置11
により移動されてきたバッグ内に所定の液体を充填する
ための液充填機14が配置されている。また、上記シー
ル部(ニ)には、図1に示すように、バッグ1の口部1
aにキャップ3を施すためのシール機15と、キャップ
3を施す際に口部1aを固定するネック押さえ部材16
と、シール機15によりキャップを施す前に、ケース受
け具33上のケース1を持ち上げてケース内にバッグを
収納するリフト装置17およびケース2の折畳みフラッ
プ部2aを外方に折り曲げて開放するフラップ部開放装
置18とが配置されている。
【0016】上記ネック押さえ部材16は、図1および
図4に示すように、先端部に口部1aの形状にあった押
付部を有するとともにガイド筒16aに案内される押付
棒16bと、この押付棒16こを出退させるシリンダー
装置16cとから構成されている。
【0017】なお、上記リフト装置17およびフラップ
部開放装置18は、本発明の要旨であるため、後で詳細
に説明する。そして、さらに上記搬出部(ニ)には、液
充填済みのバッグを収納したケース1を所定場所に搬出
するケース搬出装置(例えば搬出用コンベヤなど)19
が配置されるとともに、このケース搬出装置19に回転
装置11側に載置されたケース1を上記ケース搬出装置
19側に押し出す押出装置20が配置されている。
【0018】ここで、この液充填装置における全体の動
作を概略的に説明する。なお、本実施例における図面に
は、バッグおよびケースを2個づつ回転装置11側に保
持および載置して液の充填を行った後、キャップを施す
装置を示したが、以下の説明においては、それぞれ1個
に着目して説明する。
【0019】まず、バッグ供給装置12からバッグが搬
入部(イ)に案内されると同時に、ケース供給装置13
によりバッグの下方位置にケースが案内され、その後押
込装置により、バッグおよびケースが同時に回転装置1
1側に押し込まれ、バッグはバッグ保持具31に、また
ケース2はケース受け具33にそれぞれ受け渡される。
【0020】そして、バッグおよびケースが回転装置1
1側に受け渡されると、液充填機14の箇所まで間欠的
に移動され、ここでバッグ1内に液体が充填される。液
充填が済むと、次にシール部(ハ)に移動されてキャッ
プ3がバッグ1の口部1aに施され、その後搬出部
(ニ)に移動されて、押出装置20により、ケース搬出
装置19側に受け渡される。
【0021】次に、本発明の要旨であるリフト装置17
およびフラップ部開放装置18を図1〜図6に基づき説
明する。すなわち、上記リフト装置17は、回転板部2
4の下方位置に設けられた固定支持板41にガイド筒4
2を介して昇降自在に支持されたリフト棒(リフト部
材)43と、このリフト棒43の上端部に固定されたケ
ースの吸着板44と、上記リフト棒43を接続部材45
を介して所定高さに持ち上げるための昇降用シリンダー
装置(例えばエアーシリンダー)46と、上記リフト棒
43内に形成され、かつ一端部が上記吸着板44に開口
されるとともに他端部がリフト棒43の下端部に形成さ
れた接続口部43aに連通された空気の流通穴47と、
上記接続口部43aに接続ホース48を介して接続され
た吸引装置(図示せず)とから構成されている。
【0022】なお、上述したように本実施例における図
面に示した構成は、一度に2個のバッグ内に液体を充填
するものであるため、このリフト装置17においても、
リフト棒43が左右に設けられるとともに、同一昇降用
シリンダー装置46で昇降し得るようにしているため、
左右のリフト棒43は接続部材45により一体的に連結
されている。
【0023】したがって、上記昇降用シリンダー装置4
6により、リフト棒43を上昇させるとともに吸引装置
により吸引することにより、シール部(ハ)に移動され
てきたケース2の下面を吸着した状態で、所定高さまで
持ち上げることができる。
【0024】また、上記フラップ部開放装置18は、図
2および図3に示すように、固定支持板41上に立設さ
れた支持台51にかつネック押さえ部材16の下方位置
で、移動経路と直交する方向すなわち回転板部24の半
径方向で設けられたガイド筒52に案内されるととも
に、一端部にケース2のフラップ部2aを上方から係脱
自在な係合爪(係合部)53が設けられた出退棒(出退
部材の一例であり、この場合もやはり左右に設けられて
いるが、同一駆動手段により出退させるために、連結部
材55により一体化されている)54と、下端部が支持
台51に軸受56を介して回転自在に設けられた水平支
持軸体57に連結されるとともに、上端部が上記出退棒
54側すなわち連結部材55に突設された係合ピン58
に連結ロッド59を介して連結された揺動レバー60
と、同じく上記支持台51に軸受部材61を介して回転
自在に支持されたピニオン62と、図5に示すように、
このピニオン62に連結されるとともに外周カム面64
aが揺動レバー60に設けられたガイドピン63に摺接
するカム体64と、上記軸受部材61に昇降自在に案内
されるとともに上記ピニオン62に噛合されたラック軸
体65と、このラック軸体65の下端部と上記昇降用シ
リンダー装置46により昇降される接続部材45とを連
結する連結ロッド66と、上記揺動レバー60と支持台
51との間に取り付けられて揺動レバー60を回転板部
24側に常に付勢する引張ばね(付勢手段)67とから
構成されている。
【0025】また、上記カム体64の形状は、所定角度
範囲においては、揺動レバー60を外側に揺動させて、
その上端部に係合されている連結部材55すなわち出退
棒54を外側に移動させるように螺旋形状とされ、所定
角度範囲を越えて回転した時には、引張ばね67の付勢
力により揺動レバー60がケース側に、すなわち出退棒
54がケース側に移動して、その係合爪53がケース2
のフラップ部2a上方に位置するような切欠部64bが
設けられている。
【0026】したがって、上記構成において、回転装置
11により、液体が充填されたバッグ1およびケース2
がシール部(ハ)に移動されてネック押さえ部材16に
より口部1aが固定されると、図5の矢印aに示すよう
に、昇降用シリンダー装置46により接続部材45が上
昇される。
【0027】すると、図6に示すように、リフト棒43
の上昇が開始されるが、この時吸引装置が作動し、ケー
ス2を吸着板44を介して吸着した状態で上昇する。そ
して、ケース2の上昇と同時に接続部材45を介してラ
ック軸体65も同期して上昇し、ピニオン62を回転さ
せる。なお、ピニオン62が回転し始めた初期において
は、カム体64の切欠部64bのために揺動レバー60
は揺動されない。
【0028】そして、リフト棒43が上昇してケース2
のフラップ部2aが出退棒54先端の係合爪53に係合
すると、同時にカム体64のカム面64aによりガイド
ピン64を介して揺動レバー60が、図6の矢印bに示
すように、外側に揺動してフラップ部2aが外側に折り
曲げられ、ネック押さえ部材16に干渉することなく、
ケース2を持ち上げて、バッグ保持具31に保持されて
いるバッグ1がケース2の内部に収納される。
【0029】そして、シール機15により、キャップ3
を口部1aに施せば、図11および図12に示すよう
に、バッグ1内の空気量が適正な量となり、丁度ケース
2内にバッグ1を収納した場合に隙間が殆ど生じない状
態で収納することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の構成によると、液
体が充填された樹脂製バッグの口部にキャップを施す前
に、リフト部材によりケースを持ち上げて樹脂製バッグ
をケース内に収納するようにしたので、樹脂製バッグ内
の残存空気量が適度な量となり、したがって樹脂製バッ
グの口部にキャップを施した後、ケースのフラップ部を
折り畳んだ場合でも、樹脂製バッグとの間に隙間が殆ど
生じることはないので、ケース内で樹脂製バッグがずれ
たり、また樹脂製バッグの取出し時に不都合が生じるこ
とはない。。
【0031】なお、ケースの上昇時に、そのフラップ部
は、その上昇に連動して、出退部材の係合部により係合
されるとともに出退部材の外側への移動により、外側に
折り曲げられるため、支障なくケースを持ち上げること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における液充填装置のシール
部の断面図である。
【図2】図1のA−A矢視図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】同実施例におけるシール部の要部切欠平面図で
ある。
【図5】同実施例におけるシール部での動作を説明する
概略断面図である。
【図6】同実施例におけるシール部での動作を説明する
概略断面図である。
【図7】同実施例における液充填装置の概略全体平面図
である。
【図8】図7のC−C矢視図である。
【図9】同実施例における回転装置の断面図である。
【図10】図9の要部平面図である。
【図11】同実施例におけるキャップを施した場合のバ
ッグの状態を示す断面図である。
【図12】同実施例におけるキャップを施した後のバッ
グをケース内に収納した状態を示す断面図である。
【図13】従来例におけるキャップを施す前のバッグの
状態を示す断面図である。
【図14】従来例におけるキャップを施した際のバッグ
の状態を示す断面図である。
【図15】従来例におけるキャップを施した後のバッグ
をケース内に収納した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 バッグ 1a 口部 2 ケース 2a フラップ部 3 キャップ 11 回転装置 15 シール機 16 ネック押さえ部材 17 リフト装置 18 フラップ部開放装置 24 回転板部 27 回転駆動装置 31 バッグ保持具 33 ケース受け具 42 ガイド筒 43 リフト棒 44 吸着板 46 昇降用シリンダー装置 47 流通穴 51 支持台 52 ガイド筒 53 係合爪 54 出退棒 60 揺動レバー 62 ピニオン 63 ガイドピン 64 カム体 64a カム面 64b 切欠部 65 ラック軸体 67 引張ばね (イ) 搬入部 (ロ) 液充填部 (ハ) シール部 (ニ) 搬出部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の移動経路に沿って移動自在にされた
    移動体に保持部材を介して樹脂製バッグを保持するとと
    もに、この樹脂製バツグの下方位置で樹脂製バッグを収
    納するケースを支持する受け部材を設け、上記所定の移
    動経路に沿って設けられた液充填部で樹脂製バツグ内に
    液体を充填した後、シール部で樹脂製バツグの口部が移
    動経路の外方から出退自在にされたネック押さえ部材に
    より位置決めされた樹脂製バッグの口部にキャップを施
    す液充填装置であって、上記シール部に、所定経路に沿
    って移動されるケースの下面を吸着して上昇させるリフ
    ト部材を配置するとともに、このリフト部材を昇降させ
    る昇降用シリンダー装置を設け、ケースの折畳みフラッ
    プ部の先端に係脱自在な係合部を有する出退部材を、上
    記ネック押さえ部材の下方位置に配置し、かつこの出退
    部材を上記昇降用シリンダー装置の動作に連動して出退
    させる連動機構を設けたことを特徴とする液充填装置。
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