JP2948551B2 - 搭乗者保護装置を膨張させるためのガス発生組成物及び搭乗者保護装置を膨張させるための装置 - Google Patents
搭乗者保護装置を膨張させるためのガス発生組成物及び搭乗者保護装置を膨張させるための装置Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C06—EXPLOSIVES; MATCHES
- C06B—EXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
- C06B31/00—Compositions containing an inorganic nitrogen-oxygen salt
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C06—EXPLOSIVES; MATCHES
- C06D—MEANS FOR GENERATING SMOKE OR MIST; GAS-ATTACK COMPOSITIONS; GENERATION OF GAS FOR BLASTING OR PROPULSION (CHEMICAL PART)
- C06D5/00—Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets
- C06D5/06—Generation of pressure gas, e.g. for blasting cartridges, starting cartridges, rockets by reaction of two or more solids
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化塩と錯体を形
成する有機燃料を含むガス発生組成物に関する。本発明
は、特に、乗り物の搭乗者保護装置を迅速に膨張させる
ために使用することができる。
成する有機燃料を含むガス発生組成物に関する。本発明
は、特に、乗り物の搭乗者保護装置を迅速に膨張させる
ために使用することができる。
【0002】
【従来の技術】エアバッグの如き乗り物の搭乗者保護装
置を膨張させるためのインフレータは、エアバッグを膨
張させるための膨張流体源を備えている。特定のタイプ
のインフレータにおいては、膨張流体源は、発火可能な
ガス発生物質を備えている。そのようなタイプのインフ
レータは、更に、イグナイタ(点火装置)を備えてい
る。イグナイタは、乗り物が、衝突を表す突然の減速の
如き状態を経験し、且つ、そのような状態が、エアバッ
グを膨張させる必要がある衝突を表す所定レベル以上で
ある場合に、ガス発生物質を点火させるように作動す
る。ガス発生物質は、燃焼するにつれて、膨張ガスを発
生する。この膨張ガスは、乗り物のエアバッグの中に導
かれて、該エアバッグを膨張させる。エアバッグは、膨
張すると、乗り物の搭乗室の中に伸長して、搭乗者を保
護する助けをする。
置を膨張させるためのインフレータは、エアバッグを膨
張させるための膨張流体源を備えている。特定のタイプ
のインフレータにおいては、膨張流体源は、発火可能な
ガス発生物質を備えている。そのようなタイプのインフ
レータは、更に、イグナイタ(点火装置)を備えてい
る。イグナイタは、乗り物が、衝突を表す突然の減速の
如き状態を経験し、且つ、そのような状態が、エアバッ
グを膨張させる必要がある衝突を表す所定レベル以上で
ある場合に、ガス発生物質を点火させるように作動す
る。ガス発生物質は、燃焼するにつれて、膨張ガスを発
生する。この膨張ガスは、乗り物のエアバッグの中に導
かれて、該エアバッグを膨張させる。エアバッグは、膨
張すると、乗り物の搭乗室の中に伸長して、搭乗者を保
護する助けをする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】種々の特徴の中でも特
に、安定で比較的廉価な要素を含み、点火時間が短く、
燃焼速度が迅速ではあるが爆発の効果を生ずることがな
く、更に、嵩密度が大きくて、ほんの少量のガス発生物
質で毒性及び有害性を有していない大量のガスを発生さ
せることができる、ガス発生物質を提供することが望ま
しい。
に、安定で比較的廉価な要素を含み、点火時間が短く、
燃焼速度が迅速ではあるが爆発の効果を生ずることがな
く、更に、嵩密度が大きくて、ほんの少量のガス発生物
質で毒性及び有害性を有していない大量のガスを発生さ
せることができる、ガス発生物質を提供することが望ま
しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、乗り物の搭乗
者保護装置(以下の記載においては、単に搭乗者保護装
置と称する)を膨張させるためのガス発生組成物を含
む。この組成物は、シアナミド化合物及び遷移金属硝酸
塩の錯体を含む。本組成物は、更に、上記錯体と混合さ
れた補助酸化塩を含む。好ましいシアナミド化合物は、
ジシアンジアミドである。好ましい遷移金属硝酸塩は、
硝酸銅である。
者保護装置(以下の記載においては、単に搭乗者保護装
置と称する)を膨張させるためのガス発生組成物を含
む。この組成物は、シアナミド化合物及び遷移金属硝酸
塩の錯体を含む。本組成物は、更に、上記錯体と混合さ
れた補助酸化塩を含む。好ましいシアナミド化合物は、
ジシアンジアミドである。好ましい遷移金属硝酸塩は、
硝酸銅である。
【0005】補助酸化塩の量は、シアナミド化合物を完
全燃焼させて、窒素、水、二酸化炭素、炭酸塩及び遷移
金属から実質的に構成される燃焼生成物を発生させるよ
うな量であるのが好ましい。
全燃焼させて、窒素、水、二酸化炭素、炭酸塩及び遷移
金属から実質的に構成される燃焼生成物を発生させるよ
うな量であるのが好ましい。
【0006】好ましいガス発生組成物は、約40乃至5
0重量%の銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩を含
んでおり、この硝酸塩は、当該組成物全体の重量を基準
にして、約60乃至50重量%の酸化塩と混合されてい
る。
0重量%の銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩を含
んでおり、この硝酸塩は、当該組成物全体の重量を基準
にして、約60乃至50重量%の酸化塩と混合されてい
る。
【0007】本発明は、また、上述のガス発生組成物を
含む搭乗者保護装置用のインフレータも提供する。
含む搭乗者保護装置用のインフレータも提供する。
【0008】本発明の1つの利点は、シアナミド化合物
が、大量の遷移金属硝酸塩と錯体を形成することができ
ることである。これは、シアナミド化合物を燃焼させる
ために必要とされる大量の酸素が、シアナミド化合物と
親密に結合していることを意味する。これにより、酸化
塩をシアナミド化合物と単に混合することによって総て
の酸素原子が組成物の中に含まれている組成物に比較し
て、シアナミド化合物の燃焼特性が改善される。
が、大量の遷移金属硝酸塩と錯体を形成することができ
ることである。これは、シアナミド化合物を燃焼させる
ために必要とされる大量の酸素が、シアナミド化合物と
親密に結合していることを意味する。これにより、酸化
塩をシアナミド化合物と単に混合することによって総て
の酸素原子が組成物の中に含まれている組成物に比較し
て、シアナミド化合物の燃焼特性が改善される。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明及びその利点は、図面を参
照して以下の説明を読むことにより、より明らかとなろ
う。
照して以下の説明を読むことにより、より明らかとなろ
う。
【0010】本発明においては、総てのパーセンテージ
(百分率)は、特に断らない限り、ガス発生組成物の重
量を基準とした重量パーセント(重量%)である。しか
しながら、ガス発生組成物の重量は、本件出願の目的の
ために、反応成分だけの組み合わせを意味しており、燃
焼反応に関与しない不活性成分の重量は含んでいない。
不活性成分の例としては、不活性な圧密助剤及び補強繊
維を挙げることができる。
(百分率)は、特に断らない限り、ガス発生組成物の重
量を基準とした重量パーセント(重量%)である。しか
しながら、ガス発生組成物の重量は、本件出願の目的の
ために、反応成分だけの組み合わせを意味しており、燃
焼反応に関与しない不活性成分の重量は含んでいない。
不活性成分の例としては、不活性な圧密助剤及び補強繊
維を挙げることができる。
【0011】本発明のガス発生組成物は、エアバッグの
如き搭乗者保護装置を膨張させるためのものであって、
そのようなエアバッグは、該エアバッグを膨張させるこ
とが望まれる衝突が発生した場合に膨張して、搭乗者を
保護する助けをすることができる。
如き搭乗者保護装置を膨張させるためのものであって、
そのようなエアバッグは、該エアバッグを膨張させるこ
とが望まれる衝突が発生した場合に膨張して、搭乗者を
保護する助けをすることができる。
【0012】図1を参照すると、搭乗者保護装置12
は、インフレータ14と、エアバッグ16とを備えてい
る。エアバッグ16は、搭乗者と乗り物の内側部分との
間で膨張するようになされている。搭乗者保護装置12
は、例えば、乗り物のステアリングホイール(図示せ
ず)の中に装着することができる。
は、インフレータ14と、エアバッグ16とを備えてい
る。エアバッグ16は、搭乗者と乗り物の内側部分との
間で膨張するようになされている。搭乗者保護装置12
は、例えば、乗り物のステアリングホイール(図示せ
ず)の中に装着することができる。
【0013】インフレータ14は、ベース部分18と、
ディフューザ部分20とを備えている。これら2つの部
分18、20は、取り付けフランジ22、24において
互いに接合されており、これら取り付けフランジは、連
続的な溶接部によって取り付けられている。複数のリベ
ット28も、ディフューザ部分20及びベース部分18
を一緒に保持している。
ディフューザ部分20とを備えている。これら2つの部
分18、20は、取り付けフランジ22、24において
互いに接合されており、これら取り付けフランジは、連
続的な溶接部によって取り付けられている。複数のリベ
ット28も、ディフューザ部分20及びベース部分18
を一緒に保持している。
【0014】燃焼カップ30が、ディフューザ部分20
とベース部分18との間に着座している。燃焼カップ3
0は、円筒形の外側壁32と、環状の頂部壁34とを備
えている。燃焼カップ30は、インフレータ14を燃焼
室40と濾過室44とに分割しており、上記燃焼室は、
燃焼カップの内側に位置しており、また、上記濾過室
は、燃焼カップの外側に位置していて、環状の形状を有
している。
とベース部分18との間に着座している。燃焼カップ3
0は、円筒形の外側壁32と、環状の頂部壁34とを備
えている。燃焼カップ30は、インフレータ14を燃焼
室40と濾過室44とに分割しており、上記燃焼室は、
燃焼カップの内側に位置しており、また、上記濾過室
は、燃焼カップの外側に位置していて、環状の形状を有
している。
【0015】燃焼室40は、気密にシールされた内側容
器50を収容している。内側容器50は、ガス発生物質
52を保持しており、このガス発生物質は、複数のガス
発生ディスク54の形態を有している。
器50を収容している。内側容器50は、ガス発生物質
52を保持しており、このガス発生物質は、複数のガス
発生ディスク54の形態を有している。
【0016】ガス発生ディスク54は、ほぼ環状の形態
を有していて、円筒形の外側面56と、円筒形の内側面
58によって画成された軸方向に伸長する穴とを有して
いる。ディスク54は、軸方向に伸長する穴を整合させ
た状態で、積み重ねられた関係で容器50の中に位置し
ている。円筒形の内側面58は、点火室42を包囲して
いる。各々のディスク54は、概ね平坦な対向する表面
を有しており、また、そのような表面の上には、1つの
ディスクを他のディスクから若干隔置させるための、突
起を有することができる。ディスク54のこのような形
態は、ディスク54の均一な燃焼を促進する。他の形態
のガス発生物質52を用いることもできる。
を有していて、円筒形の外側面56と、円筒形の内側面
58によって画成された軸方向に伸長する穴とを有して
いる。ディスク54は、軸方向に伸長する穴を整合させ
た状態で、積み重ねられた関係で容器50の中に位置し
ている。円筒形の内側面58は、点火室42を包囲して
いる。各々のディスク54は、概ね平坦な対向する表面
を有しており、また、そのような表面の上には、1つの
ディスクを他のディスクから若干隔置させるための、突
起を有することができる。ディスク54のこのような形
態は、ディスク54の均一な燃焼を促進する。他の形態
のガス発生物質52を用いることもできる。
【0017】点火室42は、2部分から成る管状のイグ
ナイタハウジング59によって画成されており、このイ
グナイタハウジングは、燃焼カップ30及びディスク5
4の中に嵌合していて、点火管60を収容している。点
火管60は、少量の点火可能な物質(図示せず)を収容
している。導線62が、電流を点火管60へ搬送する。
そのような電流は、乗り物の衝突を表す状態に応答可能
なセンサ(図示せず)が、そのような状態が所定レベル
よりも高いことを検知して、電源(図示せず)を含む電
気回路を閉成した時に、与えられる。電流は、点火可能
な物質を点火する点火管60に熱を発生させる。点火室
42は、また、キャニスタ64も備えており、このキャ
ニスタは、ホウ素及びカリウムの硝酸塩の如き、急速に
燃焼可能な火工物質(pyrotechnic material)66を収
容している。急速に燃焼可能な火工物質66は、点火管
60の少量の点火可能な物質によって、点火させること
ができる。燃焼している火工物質66は、燃焼室40に
通じているイグナイタハウジングの開口68を通って、
点火室42から出る。燃焼している火工物質66は、容
器50を貫通してガス発生ディスク54を点火する。デ
ィスク54を点火することのできる他の点火装置が周知
であり、本発明と共に使用することができる。
ナイタハウジング59によって画成されており、このイ
グナイタハウジングは、燃焼カップ30及びディスク5
4の中に嵌合していて、点火管60を収容している。点
火管60は、少量の点火可能な物質(図示せず)を収容
している。導線62が、電流を点火管60へ搬送する。
そのような電流は、乗り物の衝突を表す状態に応答可能
なセンサ(図示せず)が、そのような状態が所定レベル
よりも高いことを検知して、電源(図示せず)を含む電
気回路を閉成した時に、与えられる。電流は、点火可能
な物質を点火する点火管60に熱を発生させる。点火室
42は、また、キャニスタ64も備えており、このキャ
ニスタは、ホウ素及びカリウムの硝酸塩の如き、急速に
燃焼可能な火工物質(pyrotechnic material)66を収
容している。急速に燃焼可能な火工物質66は、点火管
60の少量の点火可能な物質によって、点火させること
ができる。燃焼している火工物質66は、燃焼室40に
通じているイグナイタハウジングの開口68を通って、
点火室42から出る。燃焼している火工物質66は、容
器50を貫通してガス発生ディスク54を点火する。デ
ィスク54を点火することのできる他の点火装置が周知
であり、本発明と共に使用することができる。
【0018】ディスク54は、ガス発生組成物の各成分
を一緒に混合し、次に、そのような混合された成分を所
望の形態に成形することにより、形成されている。ディ
スク54は、乾式プロセスを用いて形成されるのが好ま
しく、そのような乾式プロセスにおいては、ガス発生組
成物の各成分を一緒に乾式混合し、次に、乾燥状態のま
まで、所望の形態に圧密する。あるいは、ディスク54
は、湿式プロセスを用いて、混合し且つ成形することが
できる。このプロセスにおいては、各成分は、水又はエ
タノールの如き液体媒体と混合されて、スラリーを形成
する。このスラリーを部分的に乾燥させ、次に、所定の
形態を有するプレス機又は圧密機を用いて、所望の形態
に成形することができる。次に、成形されたディスクを
乾燥させる。
を一緒に混合し、次に、そのような混合された成分を所
望の形態に成形することにより、形成されている。ディ
スク54は、乾式プロセスを用いて形成されるのが好ま
しく、そのような乾式プロセスにおいては、ガス発生組
成物の各成分を一緒に乾式混合し、次に、乾燥状態のま
まで、所望の形態に圧密する。あるいは、ディスク54
は、湿式プロセスを用いて、混合し且つ成形することが
できる。このプロセスにおいては、各成分は、水又はエ
タノールの如き液体媒体と混合されて、スラリーを形成
する。このスラリーを部分的に乾燥させ、次に、所定の
形態を有するプレス機又は圧密機を用いて、所望の形態
に成形することができる。次に、成形されたディスクを
乾燥させる。
【0019】搭乗者保護装置12は、また、濾過室44
の中に設けられているフィルタアセンブリ72も備えて
いる。フィルタアセンブリ72は、燃焼室40とエアバ
ッグ16との間の流路の中に位置している。フィルタア
センブリ72は、燃焼ガスから固体の燃焼生成物を除去
して、そのような固体の燃焼生成物をエアバッグ16の
中に入れないように機能する。フィルタアセンブリ72
は、また、ディスク54の燃焼生成物を冷却する機能も
有している。
の中に設けられているフィルタアセンブリ72も備えて
いる。フィルタアセンブリ72は、燃焼室40とエアバ
ッグ16との間の流路の中に位置している。フィルタア
センブリ72は、燃焼ガスから固体の燃焼生成物を除去
して、そのような固体の燃焼生成物をエアバッグ16の
中に入れないように機能する。フィルタアセンブリ72
は、また、ディスク54の燃焼生成物を冷却する機能も
有している。
【0020】フィルタアセンブリ72からの燃焼ガス
は、ディフューザ部分20の内側壁のポート74を通っ
て流れてエアバッグ16の中に入り、エアバッグを膨張
させる。
は、ディフューザ部分20の内側壁のポート74を通っ
て流れてエアバッグ16の中に入り、エアバッグを膨張
させる。
【0021】ディスク54を構成しているガス発生組成
物は、シアナミド化合物と遷移金属硝酸塩を含む酸化塩
との錯体を含んでいる。ガス発生組成物は、また、補助
酸化塩も含んでおり、この補助酸化塩は、ガス発生組成
物が点火された時に、シアナミド化合物を完全燃焼させ
るための酸素を提供する。
物は、シアナミド化合物と遷移金属硝酸塩を含む酸化塩
との錯体を含んでいる。ガス発生組成物は、また、補助
酸化塩も含んでおり、この補助酸化塩は、ガス発生組成
物が点火された時に、シアナミド化合物を完全燃焼させ
るための酸素を提供する。
【0022】本発明に使用することのできるシアナミド
化合物の例としては、ジシアンジアミド(C2H
4N4)、メラミン(C3N3(NH2)3)、カルシウムシ
アナミド(CaNCN)及び亜鉛シアナミド(ZnNC
N)の如きシアナミド塩、カルシウム水素シアナミド
(Ca(HNCN)2)及びナトリウム水素シアナミド
(NaHCN2)の如き水素シアナミド塩、及び、上述の
化合物の混合物を挙げることができる。これらのシアナ
ミド燃料は、中程度に強力なエネルギを有するものと特
徴づけることができる。
化合物の例としては、ジシアンジアミド(C2H
4N4)、メラミン(C3N3(NH2)3)、カルシウムシ
アナミド(CaNCN)及び亜鉛シアナミド(ZnNC
N)の如きシアナミド塩、カルシウム水素シアナミド
(Ca(HNCN)2)及びナトリウム水素シアナミド
(NaHCN2)の如き水素シアナミド塩、及び、上述の
化合物の混合物を挙げることができる。これらのシアナ
ミド燃料は、中程度に強力なエネルギを有するものと特
徴づけることができる。
【0023】上述のシアナミド化合物は、毒性及び腐食
性を有しておらず、化学的に安定であり、更に、衝撃及
び摩擦に対して感受性を有していないので、ガス発生組
成物に使用するのに好ましい。上記シアナミド化合物
は、また、現在は大量に生産されており、低コストで容
易に入手することができる。また、上記シアナミド化合
物の気体状の燃焼生成物は、危険性がなく、高いガスの
歩留が得られる。特に好ましいシアナミド化合物は、ジ
シアンジアミドである。
性を有しておらず、化学的に安定であり、更に、衝撃及
び摩擦に対して感受性を有していないので、ガス発生組
成物に使用するのに好ましい。上記シアナミド化合物
は、また、現在は大量に生産されており、低コストで容
易に入手することができる。また、上記シアナミド化合
物の気体状の燃焼生成物は、危険性がなく、高いガスの
歩留が得られる。特に好ましいシアナミド化合物は、ジ
シアンジアミドである。
【0024】遷移金属硝酸塩は、シアナミド化合物と容
易に錯体を形成し、従って、シアナミド化合物と硝酸塩
との親密な混合物を形成する。シアナミド化合物は、配
位子として機能する。配位子と硝酸塩との親密な混合
は、改善された燃焼特性を得るために望ましいものであ
る。
易に錯体を形成し、従って、シアナミド化合物と硝酸塩
との親密な混合物を形成する。シアナミド化合物は、配
位子として機能する。配位子と硝酸塩との親密な混合
は、改善された燃焼特性を得るために望ましいものであ
る。
【0025】遷移金属硝酸塩は、潮解性という特徴を有
している(すなわち、周囲雰囲気中の水蒸気を吸収して
液体になる傾向を有している)。そのような潮解性のた
めに、遷移金属硝酸塩は、一般的には、推進剤中の酸化
剤として適当なものとは考えられていなかった。しかし
ながら、遷移金属硝酸塩は、配位子と錯体を形成した場
合には、もはや潮解性を有しておらず、優れた酸化剤で
ある。
している(すなわち、周囲雰囲気中の水蒸気を吸収して
液体になる傾向を有している)。そのような潮解性のた
めに、遷移金属硝酸塩は、一般的には、推進剤中の酸化
剤として適当なものとは考えられていなかった。しかし
ながら、遷移金属硝酸塩は、配位子と錯体を形成した場
合には、もはや潮解性を有しておらず、優れた酸化剤で
ある。
【0026】好ましい遷移金属硝酸塩は、硝酸銅であ
る。使用することのできる他の遷移金属硝酸塩の例とし
ては、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸亜鉛、及び、硝酸ジ
ルコニウムを挙げることができる。
る。使用することのできる他の遷移金属硝酸塩の例とし
ては、硝酸マンガン、硝酸鉄、硝酸亜鉛、及び、硝酸ジ
ルコニウムを挙げることができる。
【0027】硝酸銅は、水分子が硝酸銅と錯体を形成し
ている水和物として、商業的に入手可能である。硝酸銅
とジシアンジアミドとの錯体は、最初に、重亜硫酸ソー
ダ(NaHSO3)の如き還元剤の存在下で、硝酸銅を
水の中に溶解することによって、形成される。重亜硫酸
ソーダは、電子を放出して、銅(II)イオンを銅(I)
イオンに還元する。ジシアンジアミドを上記溶液に加え
る。ジシアンジアミドは、配位子として機能して、硝酸
銅と錯体を形成している水分子と置き換わる。上記配位
子及び銅は、下記の反応に従って、6つの部分から成る
環を形成する。
ている水和物として、商業的に入手可能である。硝酸銅
とジシアンジアミドとの錯体は、最初に、重亜硫酸ソー
ダ(NaHSO3)の如き還元剤の存在下で、硝酸銅を
水の中に溶解することによって、形成される。重亜硫酸
ソーダは、電子を放出して、銅(II)イオンを銅(I)
イオンに還元する。ジシアンジアミドを上記溶液に加え
る。ジシアンジアミドは、配位子として機能して、硝酸
銅と錯体を形成している水分子と置き換わる。上記配位
子及び銅は、下記の反応に従って、6つの部分から成る
環を形成する。
【化1】
【0028】上述の銅(I)ジシアンジアミド硝酸塩の錯
体においては、各々の銅(I)イオンは、2つの分子の
ジシアンジアミドの2つのシアン(−CN)基と電子を
共有している。各々の銅(I)イオンは、また、1つの
ジシアンジアミド分子の窒素原子と電子を共有して、6
つの部分から成る環を完成させている。中性の錯塩(銅
(I)ジシアンジアミド硝酸塩)の溶解度は、比較的小さ
く、そのような錯塩は、溶液から析出して、回収され
る。
体においては、各々の銅(I)イオンは、2つの分子の
ジシアンジアミドの2つのシアン(−CN)基と電子を
共有している。各々の銅(I)イオンは、また、1つの
ジシアンジアミド分子の窒素原子と電子を共有して、6
つの部分から成る環を完成させている。中性の錯塩(銅
(I)ジシアンジアミド硝酸塩)の溶解度は、比較的小さ
く、そのような錯塩は、溶液から析出して、回収され
る。
【0029】上述の反応は、本発明の主要な利点、すな
わち、ジシアンジアミドがかなりの量の硝酸銅と錯体を
形成することができるということを示している。これに
より、大量の酸素が錯体の中でジシアンジアミドと親密
に結合することになる。
わち、ジシアンジアミドがかなりの量の硝酸銅と錯体を
形成することができるということを示している。これに
より、大量の酸素が錯体の中でジシアンジアミドと親密
に結合することになる。
【0030】ガス発生組成物の中の補助酸化塩は、有機
燃料の燃焼に通常使用される適宜な酸化塩とすることが
できる。好ましい塩は、アルカリ金属硝酸塩であり、そ
の中でも、硝酸カリウムが好ましい。これらの硝酸塩
は、非潮解性であって、シアナミド化合物と共に燃焼し
た場合には、非毒性の燃焼生成物を発生する。ナトリウ
ム及びストロンチウムの如き他のアルカリ金属を使用す
ることもできる。
燃料の燃焼に通常使用される適宜な酸化塩とすることが
できる。好ましい塩は、アルカリ金属硝酸塩であり、そ
の中でも、硝酸カリウムが好ましい。これらの硝酸塩
は、非潮解性であって、シアナミド化合物と共に燃焼し
た場合には、非毒性の燃焼生成物を発生する。ナトリウ
ム及びストロンチウムの如き他のアルカリ金属を使用す
ることもできる。
【0031】本発明においては、遷移金属硝酸塩が、シ
アナミド化合物を燃焼させるための主要な酸素源であ
る。補助酸化塩は、シアナミド化合物の完全燃焼を生じ
させて、窒素、水、二酸化炭素、炭酸カリウム及び銅か
ら実質的に構成される燃焼生成物を発生させるために必
要な補助的な酸素を提供することができる量だけ存在す
る。
アナミド化合物を燃焼させるための主要な酸素源であ
る。補助酸化塩は、シアナミド化合物の完全燃焼を生じ
させて、窒素、水、二酸化炭素、炭酸カリウム及び銅か
ら実質的に構成される燃焼生成物を発生させるために必
要な補助的な酸素を提供することができる量だけ存在す
る。
【0032】従って、遷移金属硝酸塩及び補助酸化塩
は、これらの総和がシアナミド化合物と化学量論的にほ
ぼ等しくなるような量だけ存在する。ガス発生組成物
が、燃料に富んでいる場合、すなわち、使用可能な酸素
と反応するのに必要な量よりも多い燃料を含んでいる場
合、あるいは、燃料に乏しい場合、すなわち、使用可能
な酸素と反応するのに必要な量よりも少ない燃料を含ん
でいる場合には、他の燃焼生成物が生ずることがある。
は、これらの総和がシアナミド化合物と化学量論的にほ
ぼ等しくなるような量だけ存在する。ガス発生組成物
が、燃料に富んでいる場合、すなわち、使用可能な酸素
と反応するのに必要な量よりも多い燃料を含んでいる場
合、あるいは、燃料に乏しい場合、すなわち、使用可能
な酸素と反応するのに必要な量よりも少ない燃料を含ん
でいる場合には、他の燃焼生成物が生ずることがある。
【0033】シアナミド化合物/遷移金属硝酸塩の錯体
は、不活性成分を除くガス発生組成物の重量を基準とし
て、約40%乃至約50%の範囲の量で、本発明のガス
発生組成物の中に存在するのが好ましい。補助酸化塩
は、不活性成分を除くガス発生組成物の重量を基準とし
て、約60%乃至約50%の量で、本発明のガス発生組
成物の中に存在するのが好ましい。
は、不活性成分を除くガス発生組成物の重量を基準とし
て、約40%乃至約50%の範囲の量で、本発明のガス
発生組成物の中に存在するのが好ましい。補助酸化塩
は、不活性成分を除くガス発生組成物の重量を基準とし
て、約60%乃至約50%の量で、本発明のガス発生組
成物の中に存在するのが好ましい。
【0034】以下の実施例によって、本発明を更に説明
する。実施例 本発明のガス発生組成物を準備した。この組成物(10
0グラム)は、以下の割合の銅(I)ビス(ジシアンジア
ミド)硝酸塩の錯体と、硝酸カリウムとの混合物を含ん
でいた。 成 分 重量(グラム) 銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩の錯体 44.6 硝酸カリウム 55.4
する。実施例 本発明のガス発生組成物を準備した。この組成物(10
0グラム)は、以下の割合の銅(I)ビス(ジシアンジア
ミド)硝酸塩の錯体と、硝酸カリウムとの混合物を含ん
でいた。 成 分 重量(グラム) 銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩の錯体 44.6 硝酸カリウム 55.4
【0035】実験式Cu2(C2H4N4)4(NO3)2 を有
する錯体は、25.52グラムのジシアンジアミドと、
19.08グラムの硝酸銅とを含んでいた。このガス発
生組成物の密度は、1.96グラム/cm3 であると決
定された。
する錯体は、25.52グラムのジシアンジアミドと、
19.08グラムの硝酸銅とを含んでいた。このガス発
生組成物の密度は、1.96グラム/cm3 であると決
定された。
【0036】このガス発生組成物を閉じた試験チャンバ
の中で燃焼させた。下の表1に示す試験結果を得た。
の中で燃焼させた。下の表1に示す試験結果を得た。
【表1】 表 1 燃焼速度: 0.05−0.07インチ/秒 平均圧力: 3246psi 燃焼時間: 879ms ピーク圧力: 4468psi (到達時間): 168ms 燃焼室温度: 3235°F(2052°K)
【0037】コンピュータによるモデル化によって、下
の表2に示す燃焼生成物が得られたものと決定された。
の表2に示す燃焼生成物が得られたものと決定された。
【表2】表 2 燃焼生成物 生成物のモル数 N2 0.96 H2O 0.56 CO2 0.38 K2CO3 0.22 Cu 0.15
【0038】他の酸化物及び固形物が生じたが、極く微
量であった。表2は、55.4重量%の硝酸カリウムを
用いた場合には、十分な量の酸素を得ることができて、
総ての一酸化炭素が二酸化炭素になり、総ての水素が水
になったことを示している。燃焼生成物は、エアバッグ
を膨張させることを模倣した雰囲気に排出した時に、1
296°K(1874°F)の温度を有していた。
量であった。表2は、55.4重量%の硝酸カリウムを
用いた場合には、十分な量の酸素を得ることができて、
総ての一酸化炭素が二酸化炭素になり、総ての水素が水
になったことを示している。燃焼生成物は、エアバッグ
を膨張させることを模倣した雰囲気に排出した時に、1
296°K(1874°F)の温度を有していた。
【0039】本発明の利点は、完全燃焼を行わせる(す
なわち、総ての一酸化炭素が二酸化炭素になり、また、
総ての水素が水になる)ために必要な十分な割合の酸素
原子が、ジシアンジアミドとの錯体の中に存在すること
である。これにより、反応混合物が単純な混合によって
調製される場合に比較して、より効率的な燃焼混合物が
得られる。
なわち、総ての一酸化炭素が二酸化炭素になり、また、
総ての水素が水になる)ために必要な十分な割合の酸素
原子が、ジシアンジアミドとの錯体の中に存在すること
である。これにより、反応混合物が単純な混合によって
調製される場合に比較して、より効率的な燃焼混合物が
得られる。
【0040】単純な燃焼混合物の例が、先行する米国特
許第792,511号に開示されている。この米国特許
においては、組成物の全重量を基準として、85乃至9
5パーセントの酸化塩が、ジシアンジアミドと混合され
ている。本発明においては、単純な混合によって反応混
合物に加えられる酸化塩(例えば、硝酸カリウム)の量
は、僅かに55.4重量%である。
許第792,511号に開示されている。この米国特許
においては、組成物の全重量を基準として、85乃至9
5パーセントの酸化塩が、ジシアンジアミドと混合され
ている。本発明においては、単純な混合によって反応混
合物に加えられる酸化塩(例えば、硝酸カリウム)の量
は、僅かに55.4重量%である。
【0041】本発明の錯体の有効性が、図2に示されて
いる。図2を参照すると、本組成物は、約170ミリ秒
で最大圧力を達成していることが分かる。最初の圧力の
読み値は、約1.9ミリ秒で得られた。最初の100ミ
リ秒における勾配は、約35psi/ミリ秒の平均圧力
増加を有しており、この値は、燃焼速度が良好であるこ
とを表している。
いる。図2を参照すると、本組成物は、約170ミリ秒
で最大圧力を達成していることが分かる。最初の圧力の
読み値は、約1.9ミリ秒で得られた。最初の100ミ
リ秒における勾配は、約35psi/ミリ秒の平均圧力
増加を有しており、この値は、燃焼速度が良好であるこ
とを表している。
【0042】図2の曲線は、勿論、別の酸化剤を用いる
ことにより、また、粒子径及びディスクの形態の如き変
数を調節することにより、変えることができる。
ことにより、また、粒子径及びディスクの形態の如き変
数を調節することにより、変えることができる。
【0043】本発明に関する以上の記載から、当業者
は、改善例、変形例及び変更例を考えることができる。
当分野の技術範囲に入るそのような改善例、変形例及び
変更例は、請求の範囲によって保護されるべきものであ
る。
は、改善例、変形例及び変更例を考えることができる。
当分野の技術範囲に入るそのような改善例、変形例及び
変更例は、請求の範囲によって保護されるべきものであ
る。
【図1】本発明のガス発生組成物を用いて、搭乗者保護
装置を膨張させるための膨張流体を発生させるための、
インフレータの部分断面図である。
装置を膨張させるための膨張流体を発生させるための、
インフレータの部分断面図である。
【図2】図1のインフレータのガス発生組成物の燃焼に
より生ずるインフレータ圧力の上昇速度を示す、コンピ
ュータが生成したグラフである。
より生ずるインフレータ圧力の上昇速度を示す、コンピ
ュータが生成したグラフである。
12 搭乗者保護装置 14 インフレータ 16 エアバッグ 40 燃焼室 54 ガス発生組成物のディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−206570(JP,A) 特開 平8−217587(JP,A) 特開 平9−328389(JP,A) 国際公開96/20147(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C06D 5/00 B60R 21/26 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)
Claims (20)
- 【請求項1】 搭乗者保護装置を膨張させるためのガス
発生組成物であって、 (a) シアナミド化合物及び遷移金属硝酸塩から成る
錯体と、 (b) 前記錯体と混合された補助酸化塩とを含むこと
を特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項2】 請求項1のガス発生組成物において、前
記補助酸化塩は、前記シアナミドの完全燃焼を生じさせ
て、窒素、水、二酸化炭素、炭酸塩及び遷移金属から実
質的に構成される燃焼生成物を生じさせるのに効果的な
量だけ存在することを特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項3】 請求項1のガス発生組成物において、前
記シアナミドは、ジシアンジアミドであることを特徴と
するガス発生組成物。 - 【請求項4】 請求項3のガス発生組成物において、前
記遷移金属硝酸塩は、硝酸銅であることを特徴とするガ
ス発生組成物。 - 【請求項5】 請求項4のガス発生組成物において、前
記錯体は、銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩であ
ることを特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項6】 請求項1のガス発生組成物において、重
量基準で、約40乃至50%の錯体と、約60乃至約5
0%の補助酸化塩とを含むことを特徴とするガス発生組
成物。 - 【請求項7】 搭乗者保護装置を膨張させるためのガス
発生組成物であって、配位子と、酸化塩とを含み、前記
配位子は、シアナミドであり、前記酸化塩の少なくとも
一部は、前記シアナミドと錯体を形成する遷移金属硝酸
塩であることを特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項8】 請求項7のガス発生組成物において、前
記シアナミド及び前記遷移金属硝酸塩から成る錯体は、
燃料に富んでおり、また、当該組成物は、補助酸化塩を
含み、該補助酸化塩の量は、前記シアナミドの完全燃焼
を生じさせて、窒素、水、二酸化炭素、炭酸塩及び遷移
金属から実質的に構成される燃焼生成物を生じさせるの
に有効な量であることを特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項9】 請求項8のガス発生組成物において、前
記シアナミドは、ジシアンジアミドであることを特徴と
するガス発生組成物。 - 【請求項10】 請求項9のガス発生組成物において、
前記遷移金属硝酸塩は、硝酸銅であることを特徴とする
ガス発生組成物。 - 【請求項11】 請求項10のガス発生組成物におい
て、前記錯体は、銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸
塩であることを特徴とするガス発生組成物。 - 【請求項12】 請求項7のガス発生組成物において、
重量基準で、約40乃至50%の錯体と、約60乃至約
50%の補助酸化塩とを含むことを特徴とするガス発生
組成物。 - 【請求項13】 搭乗者保護装置を膨張させるための装
置であって、 燃焼室を画成する手段と、 前記燃焼室の中に設けられていて、点火された時に、前
記搭乗者保護装置を膨張させるためのガスを発生させる
ガス発生物質と、 前記ガス発生物質を点火するためのイグナイタとを備え
ており、 前記ガス発生物質は、シアナミド化合物及び遷移金属硝
酸塩から成る錯体と、該錯体と混合された補助酸化塩と
を含むことを特徴とする装置。 - 【請求項14】 請求項13の装置において、前記シア
ナミド化合物は、ジシアンジアミドであることを特徴と
する装置。 - 【請求項15】 請求項14の装置において、前記遷移
金属硝酸塩は、硝酸銅であることを特徴とする装置。 - 【請求項16】 請求項15の装置において、前記錯体
は、銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩であること
を特徴とする装置。 - 【請求項17】 搭乗者保護装置を膨張させるための装
置であって、 燃焼室を画成する手段と、 前記燃焼室の中に設けられていて、点火された時に、前
記搭乗者保護装置を膨張させるためのガスを発生させる
ガス発生物質と、 前記ガス発生物質を点火するためのイグナイタとを備え
ており、 前記ガス発生物質は、配位子と、酸化塩とを含んでお
り、前記配位子は、シアナミドであり、また、前記酸化
塩の少なくとも一部は、前記シアナミドと錯体を形成す
る遷移金属硝酸塩であることを特徴とする装置。 - 【請求項18】 請求項17の装置において、前記シア
ナミドは、ジシアンジアミドであることを特徴とする装
置。 - 【請求項19】 請求項18の装置において、前記遷移
金属硝酸塩は、硝酸銅であることを特徴とする装置。 - 【請求項20】 請求項19の装置において、前記錯体
は、銅(I)ビス(ジシアンジアミド)硝酸塩であること
を特徴とする装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/633,422 US5659150A (en) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | Gas generating composition with cyanamide and transition metal nitrate |
US633422 | 1996-04-17 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1029889A JPH1029889A (ja) | 1998-02-03 |
JP2948551B2 true JP2948551B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=24539570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9098765A Expired - Lifetime JP2948551B2 (ja) | 1996-04-17 | 1997-04-16 | 搭乗者保護装置を膨張させるためのガス発生組成物及び搭乗者保護装置を膨張させるための装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5659150A (ja) |
JP (1) | JP2948551B2 (ja) |
DE (1) | DE19716121C2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6592691B2 (en) * | 1999-05-06 | 2003-07-15 | Autoliv Asp, Inc. | Gas generant compositions containing copper ethylenediamine dinitrate |
US6602365B1 (en) * | 2000-11-17 | 2003-08-05 | Autoliv Asp, Inc. | Gas generation via metal complexes of guanylurea nitrate |
US6589375B2 (en) | 2001-03-02 | 2003-07-08 | Talley Defense Systems, Inc. | Low solids gas generant having a low flame temperature |
JP4594830B2 (ja) * | 2005-08-30 | 2010-12-08 | ダイセル化学工業株式会社 | ガス発生器 |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US792511A (en) * | 1904-08-10 | 1905-06-13 | Adolph Frank | Explosive composition. |
FR2316204A1 (fr) * | 1975-07-03 | 1977-01-28 | Poudres & Explosifs Ste Nale | Une composition pyrotechnique eclairante generatrice de gaz |
US5254324A (en) * | 1990-06-18 | 1993-10-19 | Sri International | Dinitramide salts and method of making same |
US5344467A (en) * | 1991-05-13 | 1994-09-06 | The Lubrizol Corporation | Organometallic complex-antioxidant combinations, and concentrates and diesel fuels containing same |
US5197758A (en) * | 1991-10-09 | 1993-03-30 | Morton International, Inc. | Non-azide gas generant formulation, method, and apparatus |
US5160386A (en) * | 1991-11-04 | 1992-11-03 | Morton International, Inc. | Gas generant formulations containing poly(nitrito) metal complexes as oxidants and method |
US5324075A (en) * | 1993-02-02 | 1994-06-28 | Trw Inc. | Gas generator for vehicle occupant restraint |
DE4338536A1 (de) * | 1993-11-11 | 1995-05-18 | Temic Bayern Chem Airbag Gmbh | Gasgenerator |
US5544687A (en) * | 1993-12-10 | 1996-08-13 | Morton International, Inc. | Gas generant compositions using dicyanamide salts as fuel |
US5451682A (en) * | 1994-01-10 | 1995-09-19 | Thiokol Corporation | Method for synthesizing 5-aminotetrazole |
WO1995019944A1 (en) * | 1994-01-19 | 1995-07-27 | Thiokol Corporation | Metal complexes for use as gas generants |
US5557062A (en) * | 1994-12-13 | 1996-09-17 | United Technologies Corporation | Breathable gas generators |
-
1996
- 1996-04-17 US US08/633,422 patent/US5659150A/en not_active Expired - Fee Related
-
1997
- 1997-04-16 JP JP9098765A patent/JP2948551B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1997-04-17 DE DE19716121A patent/DE19716121C2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE19716121C2 (de) | 2002-03-14 |
US5659150A (en) | 1997-08-19 |
JPH1029889A (ja) | 1998-02-03 |
DE19716121A1 (de) | 1997-11-06 |
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