JP2947803B2 - カラーブラウン管の製造方法 - Google Patents

カラーブラウン管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーブラウン管の製造あるいはカラーブ
ラウン管を用いたカラー表示装置の製造において、コン
バーゼンス調整の自動化を図るに好適なカラーブラウン
管の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
カラーブラウン管の製造工程あるいはカラーブラウン
管を用いたカラー表示装置の製造工程においては、本来
の色彩を再現するために、表示面全域について3原色用
のそれぞれの電子ビームが一点に集中するように調整し
ている。この調整を通常コンバーゼンス調整と呼んでい
る。
従来、コンバーゼンス調整作業の自動化については、
例えば「カラーブラウン管ピユリテイ・コンバーゼンス
自動調整装置の開発」(電子通信学会技術報告IE77−7
2,1978)において論じられている。しかし、この装置は
大規模で非常に高価である。
ところで、カラーブラウン管の発光面は大きいにもか
かわらず微小な色ずれ(ミスコンバーゼンス)を測定す
るものであり、前記した従来の技術では大規模な装置と
なるので、現在でもなお、人間による目視でコンバーゼ
ンスずれを測定しているのが実情である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、自動化に対して高価な大規模な装置
を必要とすると共に、広い設置スペースを必要とする。
また人手では熟練を必要とするばかりでなく、疲労が大
きいなどの労働条件の問題があつた。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、カラーブラウン管の発光面の前面に配置
された光学レンズと、この光学レンズの後方にカラーブ
ラウン管に対して傾斜して配置された一次元光電変換素
子と、赤,緑,青の3色の縦線または横線を一定間隔離
して発光させる信号を発生すると共に、前記光電変換素
子の出力が最大となる発光位置を検出する処理装置とを
備え、前記光電変換素子の最大出力の間隔からコンバー
ゼンスずれ量を求めることにより達成される。
〔作用〕
カラーブラウン管の各色の発光中心軸と光電変換素子
の中心軸が合致したエレメントが光電変換素子の出力中
で最大となる。そこで、各3原色に対する光電変換出力
が最大となつたエレメントの位置関係からコンバーゼン
スずれを測定できる。つまり、各電子ビームが一点に集
中、いわゆるコンバーゼンスが合つていれば、ほぼ同一
位置あるいは各色の分離量に応じた位置で光電変換出力
は最大となるが、ミスコンバーゼンスであると、ずれ量
に応じて異なる位置に電子ビームが達した時に最大とな
る。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図により説明する。第1図
に示すように、カラーブラウン管1には駆動電源2によ
り所定の電圧が印加される。偏向ヨーク3には電子ビー
ムを走査するための偏向電源4が接続されている。また
カラーブラウン管1の発光面の前面には拡大用光学レン
ズ5が配設され、この光学レンズ5の後方には一次元光
電変換素子6が配設されている。ここで、一次元光電変
換素子6は、第2図に示すようにブラウン管1の発光面
7に対して傾斜して配置され、発光面7の1つの発光点
7iは光学レンズ5を通り一次元光電変換素子6の受光部
8の1つのエレメント8iに入射するようになつている。
前記一次元光電変換素子6の光電変換出力は処理装置9
により信号処理される。また処理装置9からは、駆動電
源2及び偏向電源4を制御する制御信号10a、10bが出力
される。ここで、制御信号10aは、第3図に示すよう
に、赤,緑,青の3色の縦線RV、GV、BVまたは横線RH
GH、BHの一方向を一定量PHまたはPV(例えば5mm程度)
離して発光させるように、駆動電源2を制御するように
なつている。
次に測定方法について説明する。まず、横方向のミス
コンバーゼンスについて説明する。処理装置9からの制
御信号10aによつて駆動電源2を制御し、第3図(a)
に示すように、傾斜して配設された一次元光電変換素子
6の受光面に入るように赤縦線RV、緑縦線GV、青縦線BV
を横間隔PHだけずらして発光させる。この時、一次元光
電変換素子6の光電変換出力は第4図(a)に示すよう
な形となる。即ち、発光パターンの横間隔PHに対して光
学レンズ5による係数をK1とすると、K1・PHだけずれた
位置に各発光パターンの輝度出力PRV、PGV、PBVが得ら
れる。横方向のミスコンバーゼンスの内、赤と緑を
HRG、青と緑をHBGとすると、実際の光電変換出力の間隔
はK1(PH+HRG)及びK1(PH+HBG)となり、処理装置9
により簡単な計算を行うことでミスコンバーゼンス量が
求められる。
次に縦方向のミスコンバーゼンスについて説明する。
縦方向のミスコンバーゼンスも前記と同様に、第3図
(b)に示す赤横線RH、緑横線GH、青横線BHを縦間隔PV
だけずらして発光させれば、第4図(b)に示すような
光電変換出力が得られる。そこで、発光パターンの縦間
隔PVに対して光学レンズ5による係数をK2とし、縦方向
のミスコンバーゼンスの内、赤の緑をVRG、青と緑をVBG
とすると、光電変換出力の間隔はK2(PV+VRG)及びK2
(PV+VBG)となり、前記横方向ミスコンバーゼンスと
同様に求められる。
なお、発光パターンの横間隔PH、縦間隔PV及び一次元
光電変換素子6の長さlは、最大コンバーゼンスずれ量
を△CV、発光パターンの線幅を△ωとすると、次の式
(1)〜(3)により決定することができる。
PH≧2(△CV+△ω) ・・・(1) PV≧2(△CV+△ω) ・・・(2) l≧3(△CV+△ω) ・・・(3) このように、一次元光電変換素子6の出力の間隔から
コンバーゼンスずれ量を求めることができるので、必要
な分解能に合せて一次元光電変換素子6のエレメント寸
法、光学レンズ5を選択するだけで正確に求めることが
できる。また一次元光電変換素子6は傾斜して配置され
ているので、その傾斜角を例えば45゜にすると、コンバ
ーゼンスずれは に拡大され、より精度が向上する。また駆動電源2、偏
向電源4、光学レンズ5、一次元光電変換素子6及び処
理装置9を用いた簡単な構成よりなるので、安価な装置
が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、色切替が不要のため高速化でき、ま
たカラー光電変換素子を用いる必要がないので安価な装
置で正確なコンバーゼンスずれを自動的に求めることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第2図は
発光点と光学レンズ及び一次元光電変換素子の関係図、
第3図(a)(b)は一次元光電変換素子と赤、緑、青
の輝線との関係図、第4図(a)(b)光電変換出力図
である。 1……カラーブラウン管、5……光学レンズ、 6……一次元光電変換素子、7……発光面、 9……処理装置、10a、10b……制御信号、 RV、GV、BV……縦線、RH、GH、BH……横線、 PH……横間隔、PV……縦間隔、 PRV、PGV、PBV……縦輝度出力、 PRH、PGH、PBH……横輝度出力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−209386(JP,A) 特開 昭54−23418(JP,A) 特開 昭53−32616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 17/00 - 17/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラーブラウン管の発光面の前面に配置さ
    れた光学レンズと、この光学レンズの後方にカラーブラ
    ウン管に対して傾斜して配置された一次元光電変換素子
    と、赤,緑,青の3色の縦線または横線を一定間隔離し
    て発光させる信号を発生すると共に、前記光電変換素子
    の出力が最大となる発光位置を検出する処理装置とを備
    え、前記光電変換素子の最大出力の間隔からコンバーゼ
    ンスずれ量を求め、コンバーゼンス調整することを特徴
    とするカラーブラウン管の製造方法。
JP21497888A 1988-05-06 1988-08-31 カラーブラウン管の製造方法 Expired - Fee Related JP2947803B2 (ja)

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