JP2947612B2 - 連続熱間圧延方法およびその圧延材接合装置 - Google Patents

連続熱間圧延方法およびその圧延材接合装置

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昌弘 小原
勝宏 南田
忠継 吉田
六郎 河野
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はシートバーを連続的に熱間圧延し、ホットス
トリップを製造する連続熱間圧延方法に関し、特に圧延
速度で自走しながらシートバーを接合し、連続的に圧延
する方法およびその接合装置に関するものである。
従来の技術 従来、熱間圧延ラインでは、加熱炉で加熱されたスラ
ブを一本ずつ抽出して、断続的に粗圧延および仕上げ圧
延されているのが実情である。そのため先端から後端ま
で均一な製品が得られ難く、また、ストリップ先端がコ
イラーに達するまではストリップの圧延速度を大きくす
ることができない等といった品質面、生産性面で問題が
あった。この問題に対し、近年、シートバーを連続的に
熱間圧延するために、圧延中の走行圧延材の後端部と後
行圧延材の先端部とを突合せて接合し、この接合したシ
ートバーを連続圧延する方法が多数提案されている。
この時、必要な要件としては、スケール押し込み疵
等の品質上の欠陥を発生させないこと。連続熱間圧延
方法であるが故に、先行圧延材と後行圧延材とを停止さ
せることなく短時間で接合できること。また望ましく
は、大がかりな設備を導入することなく、既設ライン
にも容易に組み込みが可能な方法であること、が挙げら
れる。
一方、従来の連続圧延方法は、品質上の欠陥を発生さ
せる可能性を多数含んでおり、実用に供し難いのが実状
である。この分野の公知技術として例えば、特開昭60−
24201号公報にはテルミット溶接で接合する方法が提示
されているが、溶融接合時のスプラッシュ・鋳バリが後
続の圧延中で剥離し、圧延ロールを損傷しストリップの
疵発生に繋がる問題があり、溶融冷却時間が長く、接合
時間にも問題があった。
また、先行圧延材の後端部と後行圧延材の先端部とを
加熱し、これら両端部をお互いに押圧して接合する方法
が多数開示されている。
この連続圧延方法について、特開昭61−126983号公報
にはホットスカーファーで接合端面を同時に加熱し、突
合せて圧接する方法が開示されている。また、特開平4
−89109号公報には、接合端面を接触させその領域にて
鋼片の厚み方向に貫通する磁界を印加して加熱し、押圧
して接合する方法が開示されている。しかし、これらの
押圧を必要とする接合方法では、一般に必要な押圧力が
面圧にして3kgf/mm2以上と高く、この押圧力を発生させ
るために必要なシートバーのクランプ力は、シートバー
とクランパーの摩擦力で決定されるので、過大なクラン
プ力が加わる。このため、クランプ部でシートバー表面
のスケールを押し込み、製品疵を発生させるという問題
点があった。
これを解決しようとすると、クランパーの入側に高圧
水のデスケーリング装置が更に必要になり、設備費が高
価となると同時に温度低下をもたらし、エネルギーロス
が大きくなる問題があった。加えて、これら押圧して接
合する方法では、接合押圧部は山形に増肉変形してバリ
を発生し、この部位が後続の圧延でヘゲ状の製品疵とな
り、また圧延材より剥離した場合は圧延ロールを損傷し
て製品疵に繋がる問題を抱えている。従って、このバリ
を除去するために研削装置が必要になり、更に装置構成
が複雑、高価になるという問題があった。
また、先行圧延材と後行圧延材とを停止させることな
く接合する従来の連続圧延方法として、特開昭57−1095
04号公報にはシートバーをクランプし、かつ走行しなが
ら溶接する方法が開示されているが、干渉を避けるスイ
ングローラ群を用いねばならず、取り分け既設ミルを連
続圧延化する場合、スイングローラ化のために既設基礎
の大幅な改造が必要となり、設備費が非常に高くなると
共に、ミル休止時間が長くなる等の問題があった。
発明の開示 本発明はこのような数多くの問題を抱える従来の連続
熱間圧延方法に替わり、スケール押し込み疵やヘゲ疵の
品質上の問題を発生することなく、かつ、シートバーの
走行中に、しかもスイングローラ等の大がかりで高価な
設備を導入することなく、短時間で効果的にシートバー
を接合し連続熱間圧延を可能とする方法を提供するもの
である。
本発明の要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延材の後
端部と後行圧延材の先端部とを突合わせて接合した後、
接合した圧延材を連続圧延する連続圧延方法において、
圧延材と同期速度で自走しながら、該圧延材の上面より
該突合わせ部を、レーザーないしプラズマを用いて溶融
溶接することを特徴とする連続熱間圧延方法。
(2)前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の端部処
理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、少なくとも2
対以上のピンチロールを配し、更に該ピンチロール間
に、先行圧延材と後行圧延材を独立に油圧サイドガイド
により圧延設備中心に保持する(1)記載の連続熱間圧
延方法。
(3)前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の端部処
理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、該圧延材の上
面より、先行圧延材の後端部と後行圧延材の先端部をそ
れぞれ板側面部をクランプするクランパーと該クランパ
ーを連結した押圧装置を配し、該圧延材と同期速度で進
行しながら、先行圧延材と後行圧延材を突合わせる
(1)記載の連続熱間圧延方法。
(4)前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の端部処
理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、先行圧延材の
後端部と後行圧延材の先端部をそれぞれ板上下面をクラ
ンプするクランパーと該クランパーを連結した押圧装置
を配し、該圧延材と同期速度で進行しながら、先行圧延
材と後行圧延材を突合わせる(1)記載の連続熱間圧延
方法。
(5)前記圧延材の突合わせ前に、突合わせ時の隙間が
少なくなるように、先行圧延材の後端部および後行圧延
材の先端部の一方または両方を、当該材と同期速度で自
走しながら、圧延材の上面よりレーザーで溶削または切
断し、予備成形することを特徴とする(1)から(4)
のいずれかに記載の連続熱間圧延方法。
(6)前記圧延材の接合は、圧延材幅の両端部から圧延
材断面積に対し少なくとも片側3%以上の接合断面積を
接合し、しかる後、その非接合部を後続の圧延機の第1
スタンドでロール圧接する(1)から(5)のいずれか
に記載の連続熱間圧延方法。
(7)前記圧延材の接合はシャー切断面またはレーザー
切断後の突合わせ有効板厚から、幅方向の接合長さを決
定する(1)から(6)のいずれかに記載の連続熱間圧
延方法。
(8)前記圧延材の接合の速度を、圧延材の板温度、レ
ーザー出力および目標接合板厚より決定する(1)から
(7)のいずれかに記載の連続熱間圧延方法。
(9)前記圧延材の接合は、レーザー照射ビームとし
て、先行圧延材の先端部および後行圧延材の後端部の両
方に、かつ同時に複数のレーザービームを照射し溶融さ
せることにより、突合わせ精度の向上をはかる(1)か
ら(8)のいずれかに記載の連続熱間圧延方法 (10)熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延材の後
端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装置におい
て、レーザー固定光源に対向して自走可能なる可動本体
走行装置に、圧延方向可動反射、垂直方向可動反射およ
び幅方向可動集光ミラーおよび接合部倣い装置を設け、
該接合部倣い装置によって自走しながら接合位置を検出
し制御する接合機を設けたことを特徴とする連続熱間圧
延材接合装置。
(11)熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延材の後
端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装置におい
て、少なくとも2対以上のピンチロールを設け、該ピン
チロール間に先行圧延材と後行圧延材を独立に圧延設備
中心に保持する油圧サイドガイドを設け、該圧延材と同
期速度で自走する接合機を設けたことを特徴とする連続
熱間圧延材接合装置。
(12)熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延材の後
端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装置におい
て、圧延材の上面より、先行圧延材の後端部と後行圧延
材の先端部をそれぞれ板側面部をクランプするクランパ
ーと該クランパーを連結した押圧装置および該圧延材と
の速度同期装置を設け、該圧延材と同期速度で自走する
接合機を設けたことを特徴とする連続熱間圧延材接合装
置。
(13)熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延材の後
端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装置におい
て、先行圧延材の後端部と後行圧延材の先端部をそれぞ
れ板上下面をクランプするクランパーと該クランパーを
連結した押圧装置および該圧延材との速度同期装置を設
け、該圧延材と同期速度で自走する接合機を設けたこと
を特徴とする連続熱間圧延材接合装置。
(14)前記接合機はレーザーを使用する(11)から(1
3)のいずれかに記載の連続熱間圧延材接合装置。
(15)接合機はレーザー接合機であって、圧延材の両端
または片端と中央より実施できるようにレーザー加工ヘ
ッドを2対備え、圧延材の両端または片端と中央より同
時にレーザー切断およびレーザー溶接する(10)から
(13)のいずれかに記載の連続熱間圧延材接合装置。
(16)接合機はレーザー接合機であって、レーザー照射
ビームを振動させ、突き合わせ精度の許容度の向上をは
かる(10)から(15)のいずれかに記載の連続熱間圧延
材接合装置。
(17)接合部の形状認識する装置であって、半導体レー
ザー発振器、半導体レーザー波長を中心とする数nm幅の
バンドパスフィルター、集光レンズおよびCCDからなる
接合部倣い装置を使用する(10)から(16)のいずれか
に記載の連続熱間圧延材接合装置。
図面の簡単な説明 第1図は本発明に係わる連続熱間圧延ラインの実施の
一例を示す既略構成図である。
第2図は本発明に係わる突合せ溶接方法に好適な設備
構成説明図である。
第3図は本発明に係わる圧延材のエッジ形状の一例を
示し、(a)は突合せ圧延材のエッジ形状、(b)はレ
ーザ切断後のエッジ形状である。
第4図(a)は走間切断シャーによる切断面の圧延材
の材料厚みと接合有効板厚の関係を示し、(b)は接合
有効板厚を示す図である。
第5図は圧延材の片側接合断面積率と連続圧延実施時
の破断しない割合を示す図である。
第6図は接合板厚と接合材の温度が接合速度に及ぼす
影響を示す図である。
第7図は本発明に係わる具体的実施例である走間レー
ザー接合システムに好適な設備構成説明図である。
第8図は本発明に係わる具体的実施例である走間レー
ザー接合機の圧延材追従方法を示し、(a)は好適な概
略構造図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B矢視
図である。
第9図は本発明に係わる複数レーザー接合ビーム方式
の概略説明図である。
第10図は本発明に係わるレーザー接合の接合速度と接
合隙間との関係を示す図である。
第11図は本発明に係わるレーザー接合ビームの振動方
式の概略説明図である。
第12図は本発明に係わる側面クランパーによる押圧装
置の概略説明図で、(a)は斜視図、(b)は正面図で
ある。
第13図は本発明に係わる上下面クランパーによる押圧
装置の概略説明図で、(a)は側面図、(b)は正面図
である。
第14図は本発明に係わる接合部倣い装置の概略説明図
である。
発明を実施するための最良の形態 本発明は先行および後行圧延材の接合装置にレーザー
またはプラズマによる溶融溶接方法を採用することによ
って、圧接方式のような高い加圧力を必要とせず、通常
の低加圧力で、先行および後行材を位置決めすればよ
く、品質問題を同時に解決するものである。さらに溶融
溶接法においては、接合箇所のみを局所的に溶融するの
でスプラッシュ等の発生もなく、高効率にして、接合時
間を短縮し、かつ、設備長さも短縮可能とするものであ
る。
以下本発明について図面に従って詳細に説明する。
第1図は本発明の連続熱間圧延用接合装置を実ライン
に適用した実施の一例を示す概略図である。第1図に示
す連続熱間圧延ラインは、加熱炉で加熱されたスラブを
粗圧延機2によって圧延した後、搬送テーブル3上を走
行中の圧延材の先端および後端を切断するための走間切
断シャー4を設け、かかる仕上げ圧延機群8に入る前
に、先行圧延材1aと後行圧延材1bの突合せ用のピンチロ
ール5a,5bと幅方向に圧延材を拘束する回転ローラ付き
油圧サイドガイド6a,6bを設け、圧延材料と同期速度で
動くレーザ切断・接合機7を設置する。
この仕上げ圧延機群8により仕上げ圧延されている先
行圧延材1aの後端を、回転ローラ付き油圧サイドガイド
6a,6bで幅方向を拘束しながら、走間切断シャー4によ
って切断し端部形状を整える。しかる後、後行圧延材1b
の先端部を通常のサイドガイド付き走間切断シャー4
で、幅方向にセンターリングしながら切断して端部を整
え、圧延材突合せ用ピンチローラ5aで先行材の後端部に
突合せるべく送り出す。
回転ローラ付き油圧サイドガイドは、第2図に示すよ
うに、独立に先行、後行圧延材を圧延機設備中心に保持
できる構造を有しており、入側ピンチロール5aを後行材
1bの先端が通過すると、入側ガイドロール6aは所定圧で
圧延機中心に後行材をセンターリングし、その後、後行
材の先端は先行材1aの後端部に突合せられる。この時、
先行材は、出側ガイドロール6bで独立に仕上げ圧延機中
心に材料中心を案内されており、先行材と後行材が異幅
であっても、精度良く圧延機中心を保持して突合せがで
きる。また、この時、圧延材はお互いにピンチロールで
押さえられており、突合せ時の圧延材の浮き上がりを防
止している。
このように、圧延材の端部処理用の走間切断シャーと
圧延機の間に、少なくとも2対以上のピンチロールを配
して、圧延方式のような高い加圧力ではなく、通常の仕
上げデスケーリングピンチロール程度の加圧で、圧延材
の突合せと浮き上がり防止機能を果たさせると共に、先
行、後行材を独立に圧延設備中心に保持する回転ローラ
突き油圧サイドガイドが、幅方向にもセンターリング拘
束することで、圧延材の精度の良い直角な切断と突合せ
およびその突合せ状態を保持が可能となった。
この場合に、回転ローラー付き油圧サイドガイドとし
たが、回転ローラーなしの平行ガイドでもその効果は発
揮できる。その場合は、圧延材の幅端部の接合との干渉
が発生するので、設備距離が長くなる欠点がある。又、
先行材と後行材の幅差に迅速に対応するために、高応答
の油圧サイドガイドを採用した。油圧シリンダー6cのス
トロークは、圧延材全幅をカバーできるもので良いが、
先行、後行材の最大幅変わり差を制約し、大幅な幅替え
は電動設定機構を併用しても良い。
また、本発明においてテーブル3と干渉しない突合わ
せ方法として、第12図(a)および(b)に示すような
方法を用いてもよい。第12図(a)はその斜視図であ
り、(b)はその正面図である。この方法では、圧延材
1a、1bの端部処理用の走間切断シャー4と圧延機8の間
に、圧延材の上面より、先行圧延材1aの後端部と後行圧
延材1bの先端部のそれぞれの板側面部をクランプするク
ランパー34とそのクランパー34を連結した押圧装置35を
設けるものである。この押圧装置35のストローク内に先
行圧延材1aと後行圧延材1bが接近した段階で、高さとし
てテーブル3と干渉しないクランパー34で先行圧延材1a
と後行圧延材1bの板側面部をクランプし、押圧装置35で
先行圧延材1aと後行圧延材1bを突合わせる。
板側面部をクランプ後は、クランパー34と押圧装置35
は圧延材と同期速度で進行する必要があり、圧延材を追
尾する自走式であってもよいし、所定位置で待機させク
ランプ後に圧延材より推力をもらう追従式でも良い。本
突合わせ後、レーザーまたはプラズマで先行圧延材1aと
後行圧延材1bの接合が完了するまで、押圧装置35で突合
わせ状態を保持する。その後、クランパー34を開いて圧
延材を開放後、クランプ装置全体を次の突合わせの待機
位置まで後退させる。なお、押圧装置35での押付け力
は、溶融接合であるのでギャップを維持できる程度の加
圧力として、2.0kgf/mm2未満で好ましくは0.5kgf/mm2
度で良く、接合時にバリの発生はない。また、クランパ
ー34の板と接触する部位の材質は、圧延材より熱を奪い
難いセラミック等を使用する。
さらに、本発明において上記の側面クランパー34の代
わりに、第13図(a)および(b)に示すような、先行
圧延材1aの後端部と後行圧延材1bの先端部の板上下面を
クランプする方法を採用してもよい。従来方において
は、板上下面からのクランプは、本発明の側面からのク
ランプ方法に比較して、搬送テーブルに干渉するのを防
止するために、大がかりな沈込テーブルを設ける必要が
あり、構造が複雑になり設備的に高価なものとなる。し
かし、本発明では数本のロールを沈込テーブル37にする
だけで、板上下面からのクランプを採用することが可能
となり、設備の複雑化、高価格化を避けることが出来
る。
なお、第13図(a)および(b)に示す方法では、圧
延材の側面からクランパーが近づき板上下面をクランプ
する方式であるが、本発明はこれにのみ限定されるもの
ではなく、板上方および下方から独立、単独に近づきク
ランプする等の他の方法を採用してもよい。
この方法においては側面のクランプ方法に比較して、
テーブル3に干渉するのを防止するための数本のロール
からなる沈込テーブル37等を設ける必要があり、その構
造が複雑になり設備的には高価となるが、これらの方式
を採用することも可能である。
圧延材の突合せは圧延材の幅方向では精度の良い直角
な状態となっているが、シヤー型式による切断であるた
め、突合せ部の断面形状は第3図(a)に示すようにダ
レが発生するケースがある。ドラムシヤータイプの観測
例では、エッジの上部では間隙(Gap−U)が少ない
が、エッジの下部では(Gap−L)が大きくなり、その
値はスラブ厚が45〜50mmの場合で4mm程度にも達するケ
ースがある。シングルスポットレーザ溶接時ではレーザ
ビームを通常1mm以下の径に集光して、エネルギー密度
を高め、電子ビームと同様なキーホール溶接現象を要い
る。間隙が1mm以上になるとレーザビームの材料への照
射ずれ、また、吸収効率の低下を招く。
これは接合時に溶接欠陥の要因になると共に溶融部を
拡大して接合することが必要で接合速度が低下して溶接
時間が長くなるという大きな問題が残る。第3図(b)
はレーザにて先端部を切断した後のエッジの形状を示し
ている。エッジの上部では間隙(Gap−U)と、エッジ
の下部では間隙(Gap−L)は均一になり、その値はス
ラブ厚が45〜50mmの場合でも1mm以下になり、レーザ溶
接に問題を生じない突合せとなる。
このレーザ切断の工程は、先行の圧延材の後端部と後
行の圧延材の先端を突合せる前に、レーザー接合に不適
な断面形状を改善する事が目的であり、不良な断面形状
を有する先行圧延材の後端部または後行圧延材の先端部
の一方または両方を、レーザ切断・接合機7が当該材と
同期速度で自走しながら、圧延材の上面よりレーザービ
ームで突合せ間隔が少なくなるように突合せの接触の凸
部を溶削または切断し、その後、その突合せを実施す
る。
ペンデュラムタイプの様に、シヤー切断面の直角度形
状が良く第3図(b)の形状が予め得られている場合
は、この切断工程を省略出来る。
こうして、先行材と後行材が幅方向とエッジ方向にて
精度良く突合せられた後、圧延材の速度に同期して移動
するレーザ切断・接合機7により、圧延材突合せ面の上
面より接合を行う。その後仕上げ圧延機群8において、
連続的に圧延され冷却ゾーン9を経て、一定長さに切断
するために高速シャー10で切断され、コイラー11によっ
て最終的に巻き取られる。
このレーザ切断・接合機7は走行中の圧延材を切断・
接合するもので、シングルスポットレーザ溶接ではレー
ザビームを通常1mm以下の径に集光して、エネルギー密
度を高め、電子ビームと同様なキーホール溶接現象とす
る。
これにより、接合に必要な局所部のみを圧延材板厚方
向に深く加熱・溶融することができる。しかも、圧延材
幅の両端から圧延材断面積の片側3%以上の接合断面積
を溶融溶接すれば充分であり、しかる後、その非溶接部
を後続の仕上げ圧延機の第1スタンドでロール圧接する
ことで、連続的に走行させることができる。
このように接合面積を片側3%以上の接合断面積にし
た理由は、走間シャーで切断するので、第4図に示すよ
うに粗圧延材の厚みにより有効接合面積が変化するの
で、接合長さで整理するよりも接合断面積で整理する方
が妥当であるからである。なお、第4図はペンデュラム
タイプの例である。この接合断面積を変化させた場合の
仕上げ圧延機内の破断率を第5図に示すが、これから片
側3%以上とれば、破断することなく円滑な仕上げ圧延
が可能であることが分かる。
すなわち、圧延材の温度を900℃以上に確保し、先行
圧延材と後行圧延材の端部を略密着させた状態で仕上げ
圧延機の第1スタンドに噛み込ませ、40%以上の圧下率
で圧延すれば固相圧接されるので、溶融溶接に必要な接
合断面積は、仕上げ圧延機に先行、後行圧延材の突合せ
面が噛み込むまでの間に作用すると予想されるところ
の、撓み、曲げ等の応力に耐える接合強度を確保するこ
とと、仕上げ圧延時に圧延材の幅拡がりを押さえ、圧接
がうまく行われる条件を整えることを満足する接合強度
を満たしていれば良く、接合部端面から圧延材の断面積
に対し、片側3%以上の接合断面積を確保して接合すれ
ば充分である。これによって、必要断面積を極めて小さ
くでき、従来溶融接合法で問題であった接合時間を短縮
化することができた。
この接合について詳述すると、レーザの常温での接合
速度は25kW規模の大容量レーザを用いて、板厚20mm時に
20mm/秒程度しかとれず、全幅を接合する場合は、例え
ば1980mm幅では99秒もかかり、連続化に必要な最大60mm
程度までの板厚も接合できることを考慮すると、更に接
合時間は900秒程度になり、実用的に使用できないと従
来考えられていた。発明者らはこの問題に対し、走間シ
ャーでの切断面を考慮すれば60mmの板厚でも、接合可能
な有効板厚は20mm程度であり、レーザ接合速度を上げら
れること、また、実際の板温度は1000℃程度と高く、常
温の入熱量よりも少なくてすむことから、第6図に示す
ごとく、常温の接合速度の1.7倍程度の34mm/秒が確保で
きることを見い出した。
これと先述の連続圧延化に必要な接合断面積は片側3
%以上で良いことから、例えば1980mm幅でも、接合幅は
片側180mmで良く、25kWレーザー2台を使用すれば、僅
か5.3秒程度で接合が可能となった。
将来の技術進歩で、更に大容量レーザーが実用化され
れば、接合時間の更なる短縮やレーザー1台での接合が
可能となることは言うまでもない。
このように、走間シャーでの切断面の形状よりレーザ
ー接合のための有効板厚を求め、板幅方向の端面からの
接合長さを求めると共に、その板厚と更に材料の温度も
勘案した接合速度又はレーザー出力を制御することで、
接合面での湯洩れ溶断等のトラブルを防止して、安定し
た接合を実施可能とした。
板幅方向の端面からの片側接合長さL1は下式で求ま
る。
L1=C/100×W×to/te …(1) ここにC:必要接合断面積率(≧3%/片側) W :材料幅(mm) to:材料厚(mm)…(第4図(b)参照) te:接合有効板厚(mm)…(第4図(b)参照) レーザ接合速度Vは下式で求まる。
V=c1kWc2(c3+c4 Tc5)/tec6 …(2) ここにV:レーザー接合速度(mm/秒) kW:レーザー出力(kW) T :材料温度(℃) te:接合有効板厚(mm) c1,c2,c3,c4,c5,c6:常数 第7図に、本発明のレーザー接合機を使用した場合の
圧延材の接合システムを示す。
レーザー接合機は、固定光源13とそのビームを受ける
速度同期しながら圧延材を圧延方向に追従する圧延方向
可動反射ミラー14、更にそのビームを受け垂直方向に昇
降する垂直方向可動反射ミラー15、最終的にビームを受
け幅方向に動きながら圧延材を接合する幅方向可動集光
ミラー系16で構成される。
第8図(a)、(b)および(c)に本発明の自走式
レーザー接合装置の本体構造を示す、第8図(a)は全
体の構造を示す平面図、第8図(b)は可動本体走行装
置の台車の構造を示す(a)図のA−A断面図、第8図
(c)は(a)図のB−B矢視図である。この可動本体
走行装置19の台車は第8図(b)および(c)のごとく
構成され、第8図(a)のように、圧延材の幅方向に対
照に2台の走行駆動装置25が設けられ、圧延材と同期の
速度で自走可能であり、かつレーザーが接合線上を幅方
向に追従可能に微調整できる機構となっている。すなわ
ち、幅方向走行装置22は微調台車47上の高さ調整装置21
に載置され、この微調台車47は位置決め装置20によって
可動本体走行装置19上で圧延方向に微調整可能である。
本発明はこれら3組の台車構造を基本とするものであ
る。
この微調台車47は圧延材中央部にて2組に分離されて
おり、個々独立に位置を微調整することも可能である。
また、幅方向横行レール33が圧延材中央部にて接続され
ることによって、幅方向走行装置22は互いに他の端部側
まで横行は可能となっている。一方、各可動ミラーは第
8図(b)および(c)に示すように、圧延方向可動反
射ミラー14は微調台車47の上部位置に設けられ、垂直方
向可動反射ミラー15はその垂直下方位置に、高さ調整装
置21の垂直方向可動反射ミラー支持台48に設けられ、幅
方向可動集光ミラー系16は垂直方向可動反射ミラー15と
同一高さ位置に幅方向走行装置22上に設けられる。
これら各可動ミラー位置を接合位置に対して設定する
には、可動本体可動本体走行装置19の台車が圧延方向に
進退可能に走行して、さらに圧延方向の接合位置の微調
整は前記位置決め装置20によって行う。その高さ調整装
置21によって、垂直方向可動反射ミラー15と幅方向可動
集光ミラー系16を上下に昇降して、板厚変化に対応し圧
延材との焦点距離を一定にする。更に、圧延材の幅方向
に幅方向可動集光ミラー系16をトラバースおよび接合位
置を検出し制御するための接合部倣い装置17が幅方向可
動集光ミラー系16とともに幅方向走行装置22に設けられ
ている。
さらに、レーザー波の伝送のためのレーザービーム貫
通部46を各可動ミラーおよび台車と圧延材間に設け、特
に圧延材幅方向走行部にはスリット状のレーザービーム
貫通部46を設けている。
走間切断シャー出側の可動本体走行装置上に配置さ
れ、突合わせ部を検出する接合部倣い装置17にて、先行
・後行圧延材の突き合わせ完了位置を検出すると共に、
接合すべき板の幅方向両端部の位置を検出する。これに
より、レーザーを照射すべき座標が定まる。最初のレー
ザー照射位置を板端部として、幅方向可動集光ミラー系
16の位置を幅方向走行装置22にて設定する。又圧延材の
板厚に応じて、高さ調整装置21を上下させて、幅方向可
動集光ミラー系16の焦点を合わせる。
上記の本発明の接合機の構成によって、突合わせの前
に、突合わせ時の隙間が少なくなる様に、自走しながら
先行圧延材の先端部および後行圧延材の後端部のレーザ
ービーム照射による溶削または切断の予備成形後、すな
わち不良形状側の後行圧延材の先端部を全幅カットし、
接合間隙のバラツキ減少と接合有効板厚部を確保が可能
となり、その後ピンチロールで突合わせ、この間にレー
ザーは、端部接合に必要な位置に設定替えを実施し、そ
の後板中央部から端部に向かって接合を開始することが
可能となる。
本発明の接合部倣い装置を第14図に示す。この接合部
倣い装置17は二組の半導体レーザー42より接合部に約78
0nm波長のレーザーを照射し、それを半導体レーザー波
長を中心とする数nm幅のバンドパスフィルター44および
レンズ43を通し、CCDにて形状測定認識し、レーザー照
射位置を検出する。
ピンチロール5aの上部非駆動ロールから取り出した板
速度に、レーザー接合機の可動本体走行装置19を加速し
て速度同期を行うと共に、位置決め装置20で圧延材接合
部に位置合わせして、レーザーの照射を開始し、板中央
部から板端部に向かって接合を開始する。走行中もこの
接合部倣い装置17によって接合部を検出する。圧延材の
板厚と温度及びレーザー出力に応じてトラバース速度を
可変にし、幅方向可動集光ミラー系16のトラバース位置
を板端部に向かって、片側3%以上の接合断面積で接合
を終了するまで制御する。
又、板端から片側3%以上の接合断面積を得られるよ
うに、板内側から接合を開始し板端部の方向に板端部あ
るいは板端部近くまで接合することが有効となる。
接合が終了すると、可動本体走行装置19は走間切断シ
ャー側の待機位置まで後退して、次材の接合に備える。
幅方向位置合わせ時間の短縮のため、粗圧延機の出側の
幅計による幅計情報を元に事前に粗設定を完了しておく
のも有効である。
尚接合の前に切断工程を必要とする場合には、前述の
接合工程とほゞ同様にして、先行材および後行材の切断
をおこなうことが可能である。
レーザー接合機の場合、上記のように固定光源を動か
す必要がなく、レーザー固定光源からのレーザー光を受
けて圧延材接合部に投射する反射ミラーを圧延材と速度
同期して動かせば良く、しかもテーブル上面から投射す
るので、走行範囲で干渉する設備もなく、既設ラインへ
の組み込みも容易である。
第9図に、本発明のレーザー照射ビームを複数のレー
ザービームを用いて突き合わせ精度の拡大を図る方法を
示す。レーザー照射ビームをシングルスポット方式とし
た場合では、突き合わせられた開先条件が悪いとレーザ
ービームが材料に照射されず素通りする場合があり、フ
ィラーワイヤーの使用を余儀なくされる。
本方法は、これを防止するためのもので、レーザー照
射ビームとして、先行圧延材および後行圧延材の両方に
同時に、複数のレーザービームを照射し、溶融させたメ
タルでその間隙を照射して埋めて接合(ブリッジ)を形
成し、全体を溶接する方法である。
これにより突合わせ精度の大幅な改善と、フィラーワ
イヤなしで安定した接合を実現した。また、状況に応じ
てフィラーワイヤを使用することも可能である。
第10図に、この複数のレーザービーム方式の効果を示
す。この方法においては、45KWレーザーを途中で2分割
し、2本レーザービームとして、常温の板厚15.0mm材を
フィラーワイヤーなしで、突合わせ時の間隙を2mmまで
拡大しても間隙0mmと同様の接合速度で溶接が可能であ
ることが分かる。ただし、シングルスポット式に比較す
ると1本当たりのビームのエネルギー密度は半減するの
で、必要な溶接厚みを得るためにはレーザー容量を倍増
させる必要がある。
第11図に、本発明のレーザー照射ビームに油圧サーボ
式で約60Hzの振動を付与することによって、突き合わせ
精度の許容差の拡大を図る方法を示す。すでに述べたよ
うに、振動を与えないシングルスポット方式とした場
合、フィラーワイヤの使用を余儀なくされる。本発明で
は、少なくとも、溶接線を含む開先平行面に垂直な方向
に、開先にある最大隙間以上の振幅でレーザー照射ビー
ムを振動させる方式とし、両サイドの材料に照射するこ
とで、確実な接合ができるようにし、突き合わせ精度の
許容度の大幅な改善ができ、安定した接合を実現した。
必要な振動数が得られない時には焦点ミラーを振動さ
せるのも有効である。接合断面積が不足するような時に
はフィラーワイヤを添加することも可能である。
本発明は前記のごとく、先行・後行圧延材の接合にレ
ーザー、ないしプラズマによる溶融溶接方法を用いるこ
とによって、圧接方式のような高い加圧力(3kgf/mm2
上)が不要になり、実質的にスケールの押し込み疵の発
生がない通常ミルの仕上デスケーリングピンチロール程
度の加圧力の2.0kgf/mm2未満で好ましくは0.5kgf/mm2
度で先行・後行材を位置決めすれば良く、品質上の問題
がない接合方法を実現した。
又、これらの溶融溶接方法では、接合に必要な箇所の
みを局所的に溶融溶接するので、スプラッシュの発生は
なく、又圧接に見られるような大きなバリの発生もない
という品質上の利点に加え、スプラッシュの除去やバリ
取りの必要性もなくなる高能率な溶接方法であることか
ら、溶接時間の短縮が図られ、接合に必要な設備長さも
短縮できる。
又、仕上圧延機の第1スタンドに噛み込むまでの間に
溶融溶接した箇所は凝固して所定の強度に達することが
必要であるが、圧延材の温度は一般的に1000℃程度であ
ることから、テルミット溶接法等の入熱が大きな溶融溶
接方法では凝固するまでの時間がかかり、大きな距離が
必要となるのに対して、本発明の溶接方法では入熱が小
さくできることから、その距離も短くしてこの強度が充
分に得られる利点がある。又、必要に応じて溶接部をエ
アー、冷却水等によって冷却し、その距離を更に短縮す
ることができる。
更に、上記のように溶融溶接方法として、レーザー、
プラズマといった高密度エネルギー熱源を採用すること
によって、上面のみからの加熱で、圧延材の板厚方向に
深く加熱・溶融溶接することができるため、圧延材下面
での設備配置が不要になり、従って、スイングローラー
群等の大がかりな高価な設備を用いる必要はなくなり、
通常のテーブルローラー群をそのまま用いることが可能
になる。
以下に本発明の実施例に基づいてさらに説明する。
実施例 実施例1 加熱炉で加熱されたスラブを粗圧延機によって圧延さ
れた後の板厚60mm、幅1980mm、温度1000℃、100mpmで走
行中の先行圧延材の後端部と同条件の後行圧延材の先端
部とそれぞれペンデュラムシャーで切断して端部形状を
整えて突き合わせ、25kW、溶接速度34mm/秒なる溶接条
件のレーザー2台を用いて、圧延材の上面より材料端部
からそれぞれ180mm(片側接合断面積率は圧延全断面の
3%条件)を接合した。その後、#1仕上圧延機で圧下
率40%の圧延を実施した。
この結果を調査すると、非レーザー接合端面は圧接機
により圧接されており、レーザー接合部と合計すれば接
合面積は75%以上に達した。この条件で、後続の仕上圧
延機を用いて連続熱間圧延を実施し、板厚6mmの製品に
仕上げたところ、破断なく良好な圧延が実施出来た。
尚、この時のレーザーの反射ミラーの圧延方向の走行距
離は加減速停止を含め10mであった。
実施例2 実施例1と同様に、加熱炉で加熱されたスラブを粗圧
延機によって圧延された後の板厚40mm、幅1550mm、温度
1050℃、50mpmで走行中の圧延材の先行材後端部と後行
材先端部とを、25kW、溶接速度59mm/秒なる溶接条件の
レーザー2台を用いて、圧延材の上面より材料端部から
それぞれ320mm(片側接合断面積率で8%条件)接合し
た。この条件で、後続の仕上圧延機を用いて連続熱間圧
延を実施し、板厚2.0mmの製品に仕上げたところ、破断
なく良好な圧延が実施出来た。尚、この時のレーザーの
反射ミラーの圧延方向の走行距離は加減速停止を含め4.
9mであった。
実施例3 実施例1と同様に、加熱炉で加熱されたスラブを粗圧
延機によって圧延された後の板厚25mm、幅1200mm、温度
1080℃、48mpmで走行中の圧延材の先行材後端部と後行
材先端部とを、25kW、切断速度200mm/秒で溶接速度100m
m/秒なる切断・溶接条件のレーザー2台を用いて、全幅
を切断した後、圧延材の上面より材料端部からそれぞれ
600mm(片側接合断面積率で23%)接合した。この条件
で、後続の仕上圧延機を用いて連続熱間圧延を実施し、
板厚1.2mmの製品に仕上げたところ、破断なく良好な圧
延が実施出来た。
尚、この時のレーザーの反射ミラーの圧延方向の走行
距離は加減速停止を含め6.5mであった。
以上の実施例からも明らかなごとく、本発明は、レー
ザー、プラズマ溶融接合方法を使用して、粗圧延後の圧
延材を先行する仕上圧延中の圧延材に、材料を停止する
ことなく、上面より短時間で効率的に接合して、連続的
に仕上圧延する方法を提供するものであり、接合に必要
な距離も実施例に示す如く非常に短くて済む。しかも、
圧延材の上面からの接合方法であるため、圧延材搬送テ
ーブルとの干渉もないことから、既設ラインへの組み込
みにも経済性を有する方式である。
又、本発明は、従来の方式の課題であった接合部での
バリ発生による圧延表面疵の発生や強押圧によるスケー
ル押し込み疵の発生を防止し、品質の良好なストリップ
を得ることができ、仕上圧延を連続化することにより得
られた生産性の向上並びに圧延品質の向上を享受できる
効果を奏するものである。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 忠継 千葉県富津市新富20―1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 河野 六郎 千葉県富津市新富20―1 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 杉橋 敦史 神奈川県相模原市淵野辺5―10―1 新 日本製鐵株式会社エレクトロニクス研究 所内 (56)参考文献 特開 平4−367384(JP,A) 特開 昭57−31489(JP,A) 特開 昭54−139848(JP,A) 実開 昭58−134285(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 1/26 B21B 15/00 B23K 26/00

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧延
    材の後端部と後行圧延材の先端部とを突合わせて接合し
    た後、接合した圧延材を連続圧延する連続圧延方法にお
    いて、圧延材と同期速度で自走しながら、該圧延材の上
    面より該突合わせ部を、レーザーないしプラズマを用い
    て溶融溶接することを特徴とする連続熱間圧延方法。
  2. 【請求項2】前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の
    端部処理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、少なく
    とも2対以上のピンチロールを配し、更に該ピンチロー
    ル間に、先行圧延材と後行圧延材を独立に油圧サイドガ
    イドにより圧延設備中心に保持する請求の範囲1記載の
    連続熱間圧延方法。
  3. 【請求項3】前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の
    端部処理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、該圧延
    材の上面より、先行圧延材の後端部と後行圧延材の先端
    部をそれぞれ板側面部をクランプするクランパーと該ク
    ランパーを連結した押圧装置を配し、該圧延材と同期速
    度で進行しながら、先行圧延材と後行圧延材を突合わせ
    る請求の範囲1記載の連続熱間圧延方法。
  4. 【請求項4】前記圧延材の突合わせ方法は、該圧延材の
    端部処理用の走間切断シャーと該圧延機の間に、先行圧
    延材の後端部と後行圧延材の先端部をそれぞれ板上下面
    をクランプするクランパーと該クランパーを連結した押
    圧装置を配し、該圧延材と同期速度で進行しながら、先
    行圧延材と後行圧延材を突合わせる請求の範囲1記載の
    連続熱間圧延方法。
  5. 【請求項5】前記圧延材の突合わせ前に、突合わせ時の
    隙間が少なくなるように、先行圧延材の後端部および後
    行圧延材の先端部の一方または両方を、当該材と同期速
    度で自走しながら、圧延材の上面よりレーザーで溶削ま
    たは切断し、予備成形することを特徴とする請求の範囲
    1から4のいずれかに記載の連続熱間圧延方法。
  6. 【請求項6】前記圧延材の接合は、圧延材幅の両端部か
    ら圧延材断面積に対し少なくとも片側3%以上の接合断
    面積を接合し、しかる後、その非接合部を後続の圧延機
    の第1スタンドでロール圧接する請求の範囲1から5の
    いずれかに記載の連続熱間圧延方法。
  7. 【請求項7】前記圧延材の接合はシャー切断面またはレ
    ーザー切断後の突合わせ有効板厚から、幅方向の接合長
    さを決定する請求の範囲1から6のいずれかに記載の連
    続熱間圧延方法。
  8. 【請求項8】前記圧延材の接合の速度を、圧延材の板温
    度、レーザー出力および目標接合板厚より決定する請求
    の範囲1から7のいずれかに記載の連続熱間圧延方法。
  9. 【請求項9】前記圧延材の接合は、レーザー照射ビーム
    として、先行圧延材の先端部および後行圧延材の後端部
    の両方に、かつ同時に複数のレーザービームを照射し溶
    融させることにより、突合わせ精度の向上をはかる請求
    の範囲1から8のいずれかに記載の連続熱間圧延方法。
  10. 【請求項10】熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧
    延材の後端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装
    置において、レーザー固定光源に対向して自走可能なる
    可動本体走行装置に、圧延方向可動反射、垂直方向可動
    反射および幅方向集光ミラーおよび接合部倣い装置を設
    け、該接合部倣い装置によって自走しながら接合位置を
    検出し制御する接合機を設けたことを特徴とする連続熱
    間圧延材接合装置。
  11. 【請求項11】熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧
    延材の後端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装
    置において、少なくとも2対以上のピンチロールを設
    け、該ピンチロール間に先行圧延材と後行圧延材を独立
    に圧延設備中心に保持する油圧サイドガイドを設け、該
    圧延材と同期速度で自走する接合機を設けたことを特徴
    とする連続熱間圧延材接合装置。
  12. 【請求項12】熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧
    延材の後端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装
    置において、圧延材の上面より、先行圧延材の後端部と
    後行圧延材の先端部をそれぞれ板側面部をクランプする
    クランパーと該クランパーを連結した押圧装置および該
    圧延材との速度同期装置を設け、該圧延材と同期速度で
    自走する接合機を設けたことを特徴とする連続熱間圧延
    材接合装置。
  13. 【請求項13】熱間圧延装置の圧延機の入側で、先行圧
    延材の後端部と後行圧延材の先端部を突合せ接合する装
    置において、先行圧延材の後端部と後行圧延材の先端部
    をそれぞれ板上下面をクランプするクランパーと該クラ
    ンパーを連結した押圧装置および該圧延材との速度同期
    装置を設け、該圧延材と同期速度で自走する接合機を設
    けたことを特徴とする連続熱間圧延材接合装置。
  14. 【請求項14】前記接合機はレーザーを使用する請求の
    範囲11から13のいずれかに記載の連続熱間圧延材接合装
    置。
  15. 【請求項15】接合機はレーザー接合機であって、圧延
    材の両端または片端と中央より実施できるようにレーザ
    ー加工ヘッドを2対備え、圧延材の両端または片端と中
    央より同時にレーザー切断およびレーザー溶接する請求
    の範囲10から13のいずれかに記載の連続熱間圧延材接合
    装置。
  16. 【請求項16】接合機はレーザー接合機であって、レー
    ザー照射ビームを振動させ、突き合わせ精度の許容度の
    向上をはかる請求の範囲10から15のいずれかに記載の連
    続熱間圧延材接合装置。
  17. 【請求項17】接合部の形状認識する装置であって、半
    導体レーザー発振器、半導体レーザー波長を中心とする
    数nm幅のバンドパスフィルター、集光レンズおよびCCD
    からなる接合部倣い装置を使用する請求の範囲10から16
    のいずれかに記載の連続熱間圧延材接合装置。
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