JP2946196B2 - 家屋室内加圧方法及び装置 - Google Patents

家屋室内加圧方法及び装置

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JP2946196B2 JP8205462A JP20546296A JP2946196B2 JP 2946196 B2 JP2946196 B2 JP 2946196B2 JP 8205462 A JP8205462 A JP 8205462A JP 20546296 A JP20546296 A JP 20546296A JP 2946196 B2 JP2946196 B2 JP 2946196B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新築時あるいは改築時の
家屋の初期に、合板接合等に使用されたホルムアルデヒ
ド・防虫剤等を含んだ有害ガスが室内に放出されること
を防止する家屋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の家屋では、新築時の初期に含まれ
る水分を除去し、換気を可能とした装置が特開平6−1
0424号公報として提案されており、室内の浮遊する
花粉、タバコの煙、ダニ等の空気中のエアロゾロを減少
させる住宅構造が、特開平6−2904公報として提案
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、新建材は合板や
壁紙の接着剤、塗料、シロアリの防虫剤が使用されてお
り、これらの化学物質は新築や改築の初期に、その微量
が長期にわたって室内に放出されることにより、特に接
着剤のホルムアルデヒドは人体にとっての有害ガスとな
って、頭痛や目眩を生じ、時には人命にかかわる事故も
発生し問題となっている。また、ダニの発生を防止する
ために、畳には防止剤や殺菌剤を使用する場合があり、
又土台や柱にシロ蟻駆除剤を塗布又は注入し更には床下
に散布するなどしている。これに対して有害ガスを吸収
するために乾燥剤を使用するが、この乾燥剤は有害ガス
を吸収するとともに微量ながら有害ガスを発散するので
上記と同様な問題がある。さらに、上述した各種の物質
等が化学反応をして未だ解明できないガスも発生してお
り、というのは、厄介なことにこれらのガスは温度・湿
度等によっても異なり、ガス成分の特定も困難であり、
このため原因不明の健康の不調を来すという問題もあ
る。この有害ガスは、特に押し入れや天井裏や床下に滞
留することが多く、有害ガスを含んだ空気が居住空間た
る室内に流れ込むと被害は深刻になる。これを防止する
ため、空気を換気するために室内空気を排出する換気装
置を設けることも提案されているが、室内が外気に対し
て減圧状態になり、かえって、有害ガスが居室内に流入
残留することになり、換気手段は完全なものではない。
また、送風換気扇を窓等に取付けることも考えられる
が、特に夏季及び冬季には熱交換機も必要となるから、
押し入れ・床下・屋根裏等を考えるとその表面積はかな
り大きな面積が必要となり、到底窓や室内等の大きさで
は不十分であるという問題がある。又冬季は外気を入れ
ることは不合理であり、外気を入れないで換気をまわす
ことは室内気圧を負(−)とすることとなるから天井裏
・床下・畳の中から有毒ガスを吸い出すことになるとい
う大きな問題がある。本発明は、このような事情に鑑み
てなされたものであって、天井・壁・床・畳等から発散
される有害ガスが居住空間たる家屋室内に放出されるこ
とを排除した新規な方法及び装置を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決すべく、外壁12の外気取り入れ口18から外気を
取り入れ、空気清浄器5によって空気を清浄とした後、
熱交換機6を介して室内上方に設けた吹き出し口29よ
り吹き出し、室内を常に加圧状態にして室内の空気を天
井・壁・床等の微細な隙間を介して外部に排出すること
を特徴とする家屋室内加圧方法、及び、外気の取り入れ
口18を設け、該取り入れ口に空気清浄器5と熱交換機
6と室内上方に設けた吹き出し口29を接続し、屋外か
らの清浄な空気で室内を常に加圧状態にして室内の空気
を天井・壁・床等々の微細な隙間を介して外部に排出す
ることを特徴とする家屋室内加圧装置を提供する。以
下、図面にしたがって実施例を示し、本発明の家屋室内
加圧方法及び装置をさらに詳しく説明する。
【0005】
【実施例】図1は、この発明を一般の一階建て木造家屋
に適用した代表的な二つの実施例であり、例示的に図1
の右半分を第1実施例、図1の左半分を第2実施例とし
て、以下に詳細に説明する。(実施例1)について説明
すると、一般の木造家屋Aは、屋根裏1と壁2と居住空
間である室内3及び床下4からなり、室内3の上面は天
井8及び天井裏9により屋根裏1と区切られ、室内の下
面は畳・フロ−リング等の床16によって床下4と区切
られ、室内の下面は畳・フロ−リング等の床16によっ
て床下4と区切られ、室内の側面は内壁11が設けられ
外壁12との間に壁内空間13が設けられて外気と区切
られている。そして、図1における右半分の構成を説明
すると、外壁12の軒下の下部の外部から取り扱いやす
い箇所に、ネット等の比較的粗い目の異物を取り除くフ
ィルタ−17を取り付けた外気取入口18が設けられ、
壁面空間13における内壁側には空気の通過を阻止する
遮蔽板19を設け、遮蔽板19と外壁12の中間部には
広い面積を有し空気から微細な異物を取り除くフィルタ
−20を設け、フィルタ−20の一面と外気取入口18
とを連通し、フィルタ−20の下端には壁面空間13の
遮蔽板19と連通する隙間21を設け、フィルタ−20
等から落下する埃・塵芥等を溜める埃溜22を設けると
ともに、埃の溜り具合や掃除を行うための取外し自在の
点検蓋23が設けられている。一方、広い空間が得られ
る屋根裏1には熱交換機6を設置し、上記のフィルタ−
20の他面、即ち遮蔽板19側に存在する清浄化された
空気を集める吸入口25を設け、吸気ダクト26とファ
ン27とを介して熱交換機6に接続し、熱交換機6によ
り適温にされた清浄な空気は廃棄ダクト28を介して、
天井8の吹き出し口29に接続している。次に、上記構
成による作用を説明すると、外気は外気取入口18から
粗い目のフィルタ−17を介して異物を取り除かれて取
入れられ、次に目の細かい広い面積のフィルタ−20に
より清浄な空気にされる。即ち、外気取入口18、粗い
目のフィルタ−17、目の細かい広い面積のフィルタ−
20、埃溜22、点検蓋23からなる空気清浄器5が構
成されている。そして、この空気清浄器5による清浄な
外気は、吸入口25に集められた後に吸気ダクト26を
介してファン27により熱交換機6に供給され、熱交換
機6により適温にされた清浄な空気は排気ダクト28を
介して天井8の吹き出し口29から室内に供給される。
供給された空気は、室内に積極的に空気を排出するファ
ン等の排出手段を設けないため、加圧されて常に外部の
気圧より高圧に保たれ、加圧された空気は天井、壁、
畳、フロ−リング等の微細に隙間から外部に排出され
る。即ち、天井8面の全体から天井裏9及び屋根裏1を
介して外部に放出され、内壁11の全体の面から壁面空
間13及び外壁12を介して外部に放出され、同様に床
16からも床下を介して外部に放出される。従って、合
板・壁紙等の接着剤等より発散される有害ガス及び畳等
の防虫剤又はそれより発生する有害ガスは室内に放出さ
れることなく屋根裏1や壁2や床下4から直接外部に放
出され、室内は常に清浄な空気で満たされることにな
る。
【0006】次に図1における左半分の(実施例2)の
構成を説明すると、家屋Aは、屋根裏1と壁2と居住空
間である室内3及び床下4からなり、室内3の上面は天
井8及び天井裏9により屋根裏1と区切られ、室内の下
面は畳・フロ−リング等の床16によって床下4と区切
られていることは、(実施例1)と同じであるが、外壁
12の窓14の上部に清浄器5を取り付けなければなら
ない場合の実施例である。窓14の上の室内の側面は内
壁11が設けられ外壁12の間に壁面空間13が設けら
れて外気と区切られている。この場合に外壁12の窓1
4の上部に、ネット等の比較的粗い目の異物を取り除く
フィルタ−17を取り付けた外気取入口18が設けら
れ、壁面空間13における内壁側には空気の通過を阻止
する遮蔽板19を設け遮蔽板19と外壁12の中間部に
は(実施例1)よりは狭いものの比較的広い面積を有し
空気から微細な異物を取り除くフィルタ−20を設け、
フィルタ−20の一面と外気取入口18とを連通し、フ
ィルタ−17の下端には壁面空間13の遮蔽板19と連
通する隙間21を設け、フィルタ−20等から落下する
埃・塵芥等を溜める埃溜22を設けるとともに、埃の溜
り具合や掃除を行うための取外し自在の点検蓋23が設
けられている。ただし、埃溜22は上方に位置している
ので、必要に応じて水等は常時排出できるように、埃溜
22の底部には排水孔24を設け、排水管7の一端を排
水孔24と接続して、他端を地表近くに設けた水受35
に接続し、排水管7の排水口36は水受35の水の中に
常時浸かっている。これは空気清浄器5に虫等の侵入を
防ぐためである。この実施例では熱交換機6は天井裏9
に設けており、この場合は2階建の一階にこの装置を設
置する場合には有利であり、この熱交換機6はフラップ
31の開閉により熱交換が必要がない場合にはバイパス
路32から直接天井8の吹き出し口29から清浄な空気
が室内3に供給され、空気の流れは実施例1と同様であ
り、室内を加圧する目的は実施例1と同じである。本発
明の目的を達成するためには、例えば窓14上の空気清
浄器5と屋根裏1の熱交換機6の組み合せ、逆に軒下の
空気清浄器5と天井裏9の熱交換機6の組み合せ等、必
要に応じて実施例1及び実施例2の各構成を組み合わせ
ができることは勿論である。
【0007】次に実施例3について説明する。(実施例
3)は図2に示すように、実施例1及び2では、空気清
浄器5を壁面空間13に配置したが、図2の上半分に示
す実施例では、ネット17・外気取入れ口18・フィル
タ−20等の空気清浄器5とファン27とを一体化して
小屋根裏10に設け、バイパス路32と熱交換機6とこ
れらの通路を切り替える切換弁31とを一体化して天井
8の吹き出し口29に設け、空気清浄器5と熱交換機6
とをダクト26で接続したものである。この構成によれ
ば、フィルタ−20の表面積は大きく取れないが、比較
的コンパクトな装置となる。作用は実施例1・2と同じ
であり、室内3を加圧して、有毒ガスが室内3に放出さ
れることを防止する。
【0008】次に実施例4について説明する。(実施例
4)は1階と2階との間に本発明の装置を設けた例であ
る。図2の下半分に示す実施例では、空気清浄器5を軒
下15に設け、天井裏9に熱交換機6を配設し、バイパ
ス路32と熱交換機6とこれらの通路を切り替える切換
弁31とを一体化して天井8の吹き出し口29に設け、
空気清浄器5と熱交換機6とをダクト26で接続し、途
中に送風ファン27を設けたものであり、この構成にお
いては、熱交換機6は偏平タイプのものを使用する。作
用は上述の実施例と同じであり、室内3を加圧して、有
毒ガスが室内3に放出されることを防止する。
【0009】次に実施例5について説明する。(実施例
5)は、実施例4の変形例であり、1階と2階との間に
本発明の装置を設けた例では、空気清浄器5とファン2
7とを軒下15に設け、天井裏9に熱交換機6を配設
し、熱交換機6を通過することなく吹き出し口29に接
続する通路と熱交換機6を介してのもう一つの吹き出し
口30に接続する通路とを設け、手動または電動の切り
替え弁31によってこれらの通路を切り替えるもので、
弁31の枠33とファン27の枠34とをダクト26で
接続している。こうすることで、ファン27と切り替え
弁31と熱交換機6とを1列とすることにより、実施例
4よりさらに薄くできる。本発明の構成であれば、詳細
に説明した実施例にとらわれないことは勿論、上述した
ように、実施例1及び実施例2の各構成を組み合わせが
可能であることの他に、必要に応じて、実施例3から5
の構成を適宜組み合わせられることは勿論である。
【0010】
【発明の効果】本発明によって、家屋居住空間たる室内
が常に加圧されて外部の気圧より高圧に保たれ、加圧さ
れた空気は天井、壁、畳、フロ−リング等の微細な隙間
から外部に排出される。即ち、天井8面の全体から天井
裏9及び屋根裏1を介して外部に放出され、又内壁11
の全体の面から壁面空間13及び外壁12を介して外部
に放出され、同様に床16からも床下を介して外部に放
出される。従って、合板・壁紙等の接着剤等より放出さ
れる有害ガス及び畳等の防虫剤等は室内に放出されるこ
となく屋根裏1壁2や床下4から直接外部に放出され、
室内は常に清浄な空気で満たされるという大きな効を奏
し従って有毒ガスからの被害を未然に防止できるという
絶大な効を奏する。又小屋根裏や天井裏という比較的広
い空間を利用することができるので特別に空気清浄機を
設置するスペ−スを室内に設ける必要もないという利点
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した一般の家屋の断面図であり、
その右半分は実施例1の、左半分は実施例2の断面図で
ある。
【図2】本発明を実施した一般の家屋の断面図であり、
その上半分は実施例3の、下半分は実施例4の断面図で
ある。
【図3】本発明を実施した一般の家屋の断面図であり、
実施例4をさらに変形した実施例5の断面図である。
【符号の説明】
1 屋根裏 2 壁 3 室内 4 床下 5 空気清浄器 6 熱交換機 7 排水管 8 天井 9 天井裏 10 小屋根裏) 11 内壁 12 外壁 13 壁面空間 14 窓 15 軒下 16 床 17 フィルタ−(粗い目の異物取り除き用) 18 外気取り入れ口 19 遮蔽板 20 フィルタ−(目の細かい空気清浄器のフィルタ
−) 21 隙間 22 埃溜 23 点検蓋 24 排水孔 25 吸入口 26 吸気ダクト 27 ファン(送風用) 28 排気ダクト 29 吹き出し口 30 吹き出し口(29−1) 31 フラップ(切換弁) 32 バイパス路 33 枠(フラップ31の枠) 34 枠(ファン27の枠) 35 水受 36 排水口 37 押入れ A 木造家屋 M モ−タ−

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外壁12の外気取り入れ口18から外気
    を取り入れ、空気清浄器5によって空気を清浄とした
    後、熱交換機6を介して室内上方に設けた吹き出し口2
    9より吹き出し、室内を常に加圧状態にして室内の空気
    を天井・壁・床等の微細な隙間を介して外部に排出する
    ことを特徴とする家屋室内加圧方法。
  2. 【請求項2】 外壁12に外気を取り入れる外気取り入
    れ口18を設け、該取り入れ口に空気清浄器5を設置
    し、更に熱交換機6と室内上方に設けた吹き出し口29
    をそれぞれ接続し、熱交換機からの清浄な空気で室内を
    常に加圧状態にして室内の空気を天井・壁・床等々の微
    細な隙間を介して外部に排出することを特徴とする家屋
    室内加圧装置。
  3. 【請求項3】 熱交換機6を屋根裏1に配設したことを
    特徴とした請求項2の家屋室内加圧装置。
  4. 【請求項4】 熱交換機6を天井裏9に配設したことを
    特徴とした請求項2の家屋室内加圧装置。
  5. 【請求項5】 空気清浄器5のフィルタ−20を壁面空
    間13に配設したことを特徴とした請求項2の家屋室内
    加圧装置。
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CN105299780B (zh) * 2015-11-16 2018-11-27 中山劲启材料科技有限公司 多功能集成空气循环系统
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