JP2943803B1 - 受信装置 - Google Patents

受信装置

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JP2943803B1
JP2943803B1 JP10227115A JP22711598A JP2943803B1 JP 2943803 B1 JP2943803 B1 JP 2943803B1 JP 10227115 A JP10227115 A JP 10227115A JP 22711598 A JP22711598 A JP 22711598A JP 2943803 B1 JP2943803 B1 JP 2943803B1
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
    • H04L25/02Details ; arrangements for supplying electrical power along data transmission lines
    • H04L25/03Shaping networks in transmitter or receiver, e.g. adaptive shaping networks
    • H04L25/03006Arrangements for removing intersymbol interference
    • H04L25/03178Arrangements involving sequence estimation techniques
    • H04L25/03248Arrangements for operating in conjunction with other apparatus
    • H04L25/03273Arrangements for operating in conjunction with other apparatus with carrier recovery circuitry

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  • Power Engineering (AREA)
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  • Signal Processing (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 大規模な付加回路を必要とせずに、Ichと
Qchとの位相誤差、振幅誤差及びDCオフセットを除
去し、高い等化能力を実現する。 【解決手段】 搬送波周波数に対して(2n+1/2)
ω0[n:整数、ω0=2π/T、T:ベースバンド信号
の伝送レート]だけ異なる周波数と受信信号とをミキサ
10で掛け合わせ、フィルタ30において中心周波数
(2n+1/2)ω 0のベースバンド信号を取り出すと
ともにDC成分を除去し、A/D変換器40にてT/2
周期でサンプリング及びA/D変換し、乗算器50にお
いて極性信号と掛け合わせ、時刻nTにおける受信信号
の同相成分p(nT)と時刻(n+1/2)Tにおける
受信信号の直交成分q[(n+1/2)T]を得る。こ
れらとレプリカ信号pR(nT),qR[(n+1/2)
T]とによりブランチメトリックを算出し、最尤系列推
定を行うことにより信号系列を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル無線通信
システムにおける受信装置に関し、特に、直交検波によ
る復調機能と最尤系列推定による等化機能とを有する受
信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、従来の受信装置の一構成例を示
すブロック図である。
【0003】本従来例は図2に示すように、直交変調さ
れた信号が入力され、互いに直交する2つのベースバン
ド信号成分を生成し、出力する直交検波器110と、直
交検波器110から出力された2つのベースバンド信号
成分をそれぞれサンプリング周期毎にデジタル信号に変
換し、出力するA/D変換器120,130と、A/D
変換器120,130から出力された信号に基づいて推
定信号を出力する最尤系列推定型等化器150と、直交
検波器110に入力される信号と掛け合わせるための信
号を発振し、出力する発振器140とから構成されてい
る。
【0004】なお、直交検波器110は、直交変調され
た信号と発振器140から出力された信号とを掛け合わ
せるミキサ111と、発振器140から出力された信号
を位相をπ/2だけずらして出力するπ/2移相器11
5と、直交変調された信号とπ/2移相器115から出
力された信号を掛け合わせるミキサ112と、ミキサ1
11にて掛け合わされた信号の所定の周波数成分のみを
通過させることによりベースバンド信号の同相成分を出
力するフィルタ113と、ミキサ112にて掛け合わさ
れた信号の所定の周波数成分のみを通過させることによ
りベースバンド信号の直交成分を出力するフィルタ11
4とから構成されている。
【0005】また、最尤系列推定型等化器150は、フ
ィルタ113から出力され、A/D変換器120にてデ
ジタル信号に変換された信号に基づいて、伝送路のイン
パルスレスポンスの同相成分を算出するとともに、フィ
ルタ114から出力され、A/D変換器130にてデジ
タル信号に変換された信号に基づいて、伝送路のインパ
ルスレスポンスの直交成分を算出する伝送路推定部15
1と、伝送路推定部151にて算出された伝送路のイン
パルスレスポンスの同相成分及び直交成分に基づいてレ
プリカを算出するレプリカ発生部152と、フィルタ1
13から出力され、A/D変換器120にてデジタル信
号に変換された信号とフィルタ114から出力され、A
/D変換器130にてデジタル信号に変換された信号と
レプリカ発生部152にて算出されたレプリカとに基づ
いてブランチメトリックを算出するブランチメトリック
演算部153と、ブランチメトリック演算部153にて
算出されたブランチメトリックに基づいて、送信された
信号系列を推定する信号系列推定部154とから構成さ
れている。ここで、レプリカは、候補信号系列と伝送路
インパルスレスポンスとを畳み込んだものであり、候補
信号が送信された場合の受信信号の推定値を示す。
【0006】以下に、上記のように構成された受信装置
の動作について説明する。
【0007】直交変調された信号x(t)=p(t)c
osωCt−q(t)sinωCt[ωC:搬送波の角周
波数]が直交検波器110に入力されると、ミキサ11
1において、入力された信号x(t)と発振器140か
ら出力された信号cosωCtとが掛け合わされ、さら
に、フィルタ113を通ることによりベースバンド信号
の同相成分p(t)が得られる。
【0008】また、π/2移相器115においては、発
振器140から出力された信号cosωCtの位相がπ
/2だけずらされて信号−sinωCtが出力されてお
り、ミキサ112において、入力された信号x(t)と
π/2移相器115から出力された信号−sinωC
とが掛け合わされ、さらに、フィルタ114を通ること
によりベースバンド信号の直交成分q(t)が得られ
る。
【0009】直交検波器110から出力されたベースバ
ンド信号の同相成分p(t)は、A/D変換器120に
おいて、サンプリング周期T[T:ベースバンド信号の
伝送レート]毎にデジタル信号に変換され、デジタル受
信信号p(nT)[n:整数]が出力される。
【0010】また、直交検波器110から出力されたベ
ースバンド信号の同相成分q(t)は、A/D変換器1
30において、サンプリング周期T毎にデジタル信号に
変換され、デジタル受信信号q(nT)[n:整数]が
出力される。
【0011】A/D変換器120,130から出力され
た受信信号p(nT),q(nT)は最尤系列推定型等
化器150に入力され、最尤系列推定型等化器150内
の伝送路推定部151において、入力された受信信号p
(nT)に基づいて伝送路のインパルスレスポンスの同
相成分g(nT)が、また、入力された受信信号q(n
T)に基づいて伝送路のインパルスレスポンスの直交成
分h(nT)がそれぞれ算出される。
【0012】次に、レプリカ発生部152において、伝
送路推定部151にて算出された伝送路のインパルスレ
スポンスの同相成分g(nT)に基づいてレプリカpR
(nT)が、また、伝送路推定部151にて算出された
伝送路のインパルスレスポンスの直交成分h(nT)に
基づいてレプリカqR(nT)がそれぞれ算出される。
【0013】次に、ブランチメトリック演算部153に
おいて、A/D変換器120から出力された受信信号p
(nT)とレプリカ発生部152にて算出されたレプリ
カp R(nT)との差の2乗と、A/D変換器130か
ら出力された受信信号q(nT)とレプリカ発生部15
2にて算出されたレプリカqR(nT)との差の2乗と
の和で表わされるブランチメトリックが算出される。
【0014】その後、信号系列推定部154において、
ブランチメトリック演算部153にて算出されたブラン
チメトリックに基づいて、一般にヴィタビアルゴリズム
[参考文献 堀越著「ディジタル移動通信のための波形
等化技術」p.85〜89トリケップス刊]として知ら
れている方法を用いて、送信された信号系列が推定され
る。
【0015】しかしながら、上記のような受信装置にお
いては、直交検波器110の同相成分(以下、Ichと
称する)と直交成分(以下、Qchと称する)との位相
誤差や、直交検波器110、フィルタ113,114及
びA/D変換器120,130がIchとQchとの2
系統設けられていることによる振幅誤差や、DCオフセ
ット等は、等化器での信号系列推定における推定誤差の
要因となり、その結果、伝送特性が著しく劣化してしま
う。そのため、本従来例の受信装置で良好な伝送特性を
得るためには高精度の位相調整及びゲイン調整等が必要
であった。
【0016】図3は、特開平1−300611号公報に
開示された受信装置の構成を示す図である。なお、本従
来例は、図2に示した受信装置におけるIchとQch
との位相誤差や振幅誤差、DCオフセット除去のための
調整を不要とすることを目的として考案されたものであ
る。
【0017】本従来例は図3に示すように、信号cos
2π(f0−B)tを生成し、出力する発振器220
と、中心周波数f0、帯域幅Bを有する受信入力信号x
(t)と発振器220から出力された信号cos2π
(f0−B)tとを掛け合わせるミキサ210と、バン
ドパスフィルタ230と、ミキサ210から出力され、
バンドパスフィルタ230を通過した帯域B/2<f<
3B/2の信号をデジタル信号xnに変換するサンプリ
ング回路240及びA/D変換器250と、デジタルフ
ィルタ260と、サンプリング回路240及びA/D変
換器250にてデジタル信号に変換され、デジタルフィ
ルタ260を通過した信号をサンプル間引きすることで
Ichに相当する信号iPを出力するサンプリング回路
270と、サンプリング回路240及びA/D変換器2
50にてデジタル信号に変換され、デジタルフィルタ2
60を通過した信号をサンプル間引きすることでQch
に相当する信号qPを出力するサンプリング回路280
とから構成されている。
【0018】上記のように構成された受信装置において
は、従来、Ich用とQch用の2組あったミキサ、フ
ィルタ及びA/D変換器が1組だけで構成されているた
め、IchとQchとの位相誤差及び振幅誤差がなくな
り、デジタルフィルタ260がDC成分を除去する特性
を有している。
【0019】また、デジタルフィルタ260は、(1−
-2)フィルタ261,262、H 1フィルタ263及
びH2フィルタ264から構成され、ベースバンド信号
の同相成分と直交成分との時間的ずれを補正する機能を
有しており、それにより、iP及びqPにおいては時間的
ずれが補正されている。
【0020】すなわち、図3に示した受信装置の出力i
P及びqPは,図2に示したp(t)及びq(t)にそれ
ぞれ相当し、図3に示した受信装置と図2に示した最尤
系列型等化器150とを組み合わせることにより、図2
に示した受信装置相当の直交検波機能と等化機能とを有
し、位相誤差、振幅誤差及びDCオフセット除去のため
の調整を不要とする受信装置を実現することができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した受信装置
においては、装置の無調整化及び高性能化を図ることが
できるという効果に加え、従来必要であったミキサ、フ
ィルタ及びA/D変換器といったアナログ回路が1組で
構成されているため、装置の小型化及び高集積化を図る
ことができるという効果もある。
【0022】しかしながら、ベースバンド信号の同相成
分と直交成分との時間的ずれを補正するためにデジタル
フィルタという付加回路を新たに設けなければならない
ため、さらなる小型化及び高集積化を図ることが困難で
あるという問題点がある。
【0023】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、大規模な付
加回路を必要とせずに、伝送特性劣化の要因となるIc
hとQchとの位相誤差、振幅誤差及びDCオフセット
を除去し、高い等化能力を有する受信装置を提供するこ
とを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、搬送波周波数に対して(2n+1/2)ω
0[ただし、n:整数、ω0=2π/T、T:ベースバン
ド信号の伝送レート]だけ異なる周波数を発生させる発
振器と、受信信号と前記発振器にて発生した周波数を有
する信号を合成するミキサと、前記ミキサにて合成され
た信号を濾波するフィルタと、前記フィルタを通過した
信号をT/2毎にサンプリングするとともにデジタル信
号に変換して出力するA/D変換器と、サンプル毎に極
性が反転する極性信号を生成する極性信号発生器と、前
記A/D変換器から出力された信号と前記極性信号発生
器にて生成された極性信号とを掛け合わせ、出力する乗
算器と、前記乗算器から出力された信号を時刻nTにお
ける信号と時刻(n+1/2)Tにおける信号に分離し
て出力するセレクタと、前記セレクタから出力された信
号に基づいて最尤系列推定を用いて送信信号系列を推定
する最尤系列推定型等化器とを有し、該最尤系列推定型
等化器は、前記セレクタから出力された信号に基づいて
伝送路のインパルスレスポンスを算出する伝送路推定部
と、該伝送路推定部にて算出された伝送路のインパルス
レスポンスに基づいてレプリカを算出するレプリカ発生
部と、前記セレクタから出力された信号と前記レプリカ
発生部にて算出されたレプリカとの誤差を表すブランチ
メトリックを算出するブランチメトリック演算部と、前
記ブランチメトリック演算部にて算出されたブランチメ
トリックに基づいて最尤系列推定を用いて送信信号系列
を推定する信号系列推定部とを有することを特徴とす
る。
【0025】また、前記フィルタは、前記ミキサにて合
成された信号のうち中心周波数(2n+1/2)ω0
信号成分を通過させ、かつDC成分を除去する特性を有
することを特徴とする。
【0026】また、前記最尤推定型等化器は、時刻nT
における入力信号と時刻nTにおけるレプリカとの差の
2乗と、時刻(n+1/2)Tにおける入力信号と時刻
(n+1/2)Tにおけるレプリカとの差の2乗との和
をブランチメトリックとして最尤系列推定を行うことを
特徴とする。
【0027】(作用)上記のように構成された本発明に
おいては、受信信号が周波数変換された後、フィルタに
おいて受信信号のDC成分が除去され、また、乗算器、
極性信号発生器及びセレクタといった簡単なロジック回
路が付加され、さらに、等化器において処理タイミング
が変更されるので、ベースバンド信号の同相成分と直交
成分との時間的ずれを補正する必要がなくなり、従来の
ようなデジタルフィルタが不要となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0029】図1は、本発明の受信装置の実施の一形態
を示す図である。
【0030】本形態は図1に示すように、信号cos
{ωC+(2n+1/2)ω0}t[ω C:搬送波の角周
波数、ω0:2π/T、T:ベースバンド信号の伝送レ
ート、n:整数]を生成し、出力する発振器20と、受
信信号x(t)=p(t)cosωCt−q(t)si
nωCtと発振器20から出力された信号cos{ωC
(2n+1/2)ω0}tとを掛け合わせることにより
受信信号を周波数変換して出力するミキサ10と、ミキ
サ10から出力された信号のうち低周波分(中心周波数
(2n+1/2)ω0の信号成分)を通過させ、信号y
(t)=p(t)cos(2n+1/2)ω0t+q
(t)sin(2n+1/2)ω0tとして出力するバ
ンドパスフィルタ30と、バンドパスフィルタ30から
出力された信号y(t)=p(t)cos(2n+1/
2)ω0t+q(t)sin(2n+1/2)ω0tをT
/2の周期でサンプリングし、デジタル信号に変換して
Nとして出力するA/D変換器40と、2サンプル毎
に極性が判定する極性信号を生成し、出力する極性信号
発生器60と、A/D変換器40から出力された信号Y
Nと極性信号発生器60から出力された極性信号とを乗
算する乗算器50と、乗算器50にて乗算された信号を
T/2毎に振り分け、時刻nTにおける受信信号の同相
成分p(nT)と時刻(n+1/2)Tにおける受信信
号の直交成分q[(n+1/2)T]とを出力するセレ
クタ70と、セレクタ70から出力された時刻nTにお
ける受信信号の同相成分p(nT)と時刻(n+1/
2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n+1/2)
T]とに基づいて推定信号を出力する最尤系列推定型等
化器80とから構成されており、最尤系列推定型等化器
80は、セレクタ70から出力された時刻nTにおける
受信信号の同相成分p(nT)に基づいて、伝送路のイ
ンパルスレスポンスの同相成分g(nT)を算出すると
ともに、セレクタ70から出力された時刻(n+1/
2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n+1/2)
T]に基づいて、伝送路のインパルスレスポンスの直交
成分h[(n+1/2)T]を算出する伝送路推定部8
1と、伝送路推定部81にて算出された伝送路のインパ
ルスレスポンスの同相成分g(nT)に基づいてレプリ
カ信号の同相成分pR(nT)を算出するとともに、伝
送路推定部81にて算出された伝送路のインパルスレス
ポンスの直交成分h[(n+1/2)T]に基づいてレ
プリカ信号の直交成分qR[(n+1/2)T]を算出
するレプリカ発生部82と、セレクタ70から出力され
た時刻nTにおける受信信号の同相成分p(nT)とレ
プリカ発生部82にて算出されたレプリカ信号の同相成
分p R(nT)とセレクタ70から出力された時刻(n
+1/2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n+1
/2)T]とレプリカ発生部82にて算出されたレプリ
カ信号の直交成分qR[(n+1/2)T]とに基づい
て、セレクタ70から出力された時刻nTにおける受信
信号の同相成分p(nT)及び時刻(n+1/2)Tに
おける受信信号の直交成分q[(n+1/2)T]とレ
プリカ発生部82にて算出されたレプリカ信号の同相成
分pR(nT)及び直交成分qR[(n+1/2)T]と
の誤差を表すブランチメトリックを算出するブランチメ
トリック演算部83と、ブランチメトリック演算部83
にて算出されたブランチメトリックに基づいて、送信さ
れた信号系列を推定する信号系列推定部84とから構成
されている。
【0031】ここで、バンドパスフィルタ30において
は、nを大きくするほど通過信号帯域がDC成分から離
れるため、DCオフセットを除去する機能を兼ねること
になる。
【0032】以下に、上記のように構成された受信装置
の動作について説明する。
【0033】受信信号x(t)=p(t)cosωC
−q(t)sinωCtが入力されると、ミキサ10に
おいて、受信信号x(t)=p(t)cosωCt−q
(t)sinωCtと発振器20から出力された信号c
os{ωC+(2n+1/2)ω 0}tとが掛け合わされ
ることにより受信信号が周波数変換され、さらに、バン
ドパスフィルタ30において、ミキサ10にて掛け合わ
された信号のうち低周波分(中心周波数(2n+1/
2)ω0の信号成分)が通過することにより、信号y
(t)=p(t)cos(2n+1/2)ω0t+q
(t)sin(2n+1/2)ω0tが得られる。
【0034】次に、A/D変換器40において、バンド
パスフィルタ30から出力された信号y(t)=p
(t)cos(2n+1/2)ω0t+q(t)sin
(2n+1/2)ω0tがT/2の周期でサンプリング
され、デジタル信号に変換されてYNとして出力され
る。
【0035】ここで、A/D変換器40におけるサンプ
リング時刻をt=(2k+m/2)T[k:整数、m=
0,1,2,3]とするとy(t)は、 y[(2k+m/2)T]=p[(2k+m/2)T]
cos(mπ/2)+q[(2k+m/2)T]sin
(mπ/2) m=0のとき、y[2kT]=p[2kT] m=1のとき、y[(2k+1/2)T]=q[(2k
+1/2)T] m=2のとき、y[(2k+1)T]=−p[(2k+
1)T] m=3のとき、y[(2k+3/2)T]=−q[(2
k+3/2)T] となる。
【0036】すなわち、YN=・・・・・、p(2k
T)、q[(2k+1/2)T]、−p[(2k+1)
T]、−q[(2k+3/2)T]、・・・となる。
【0037】次に、乗算器50において、A/D変換器
40から出力された信号YNと極性信号発生器60から
出力された極性信号とが乗算されるが、極性信号発生器
60からは、+1,+1,−1,−1というように2サ
ンプル毎に極性が判定する極性信号が出力されているた
め、乗算器50からは、Y'N=・・・、p(nT)、q
[(n+1/2)T]、・・・という信号が出力され
る。
【0038】次に、セレクタ70において、乗算器50
から出力された信号にて乗算された信号Y'NがT/2毎
に振り分けられ、時刻nTにおける受信信号の同相成分
p(nT)と時刻(n+1/2)Tにおける受信信号の
直交成分q[(n+1/2)T]とが出力される。
【0039】セレクタ70から出力された時刻nTにお
ける受信信号の同相成分p(nT)と時刻(n+1/
2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n+1/2)
T]とは最尤系列推定型等化器80に入力され、最尤系
列推定型等化器80内の伝送路推定部81において、入
力された時刻nTにおける受信信号の同相成分p(n
T)に基づいて、伝送路のインパルスレスポンスの同相
成分g(nT)が算出されるとともに、入力された時刻
(n+1/2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n
+1/2)T]に基づいて、伝送路のインパルスレスポ
ンスの直交成分h[(n+1/2)T]が算出される。
【0040】次に、レプリカ発生部82において、伝送
路推定部81にて算出された伝送路のインパルスレスポ
ンスの同相成分g(nT)に基づいてレプリカ信号の同
相成分pR(nT)が算出されるとともに、伝送路推定
部81にて算出された伝送路のインパルスレスポンスの
直交成分h[(n+1/2)T]に基づいてレプリカ信
号の直交成分qR[(n+1/2)T]が算出される。
【0041】次に、ブランチメトリック演算部83にお
いて、セレクタ70から出力された時刻nTにおける受
信信号の同相成分p(nT)とレプリカ発生部82にて
算出されたレプリカ信号の同相成分pR(nT)との差
の2乗と、セレクタ70から出力された時刻(n+1/
2)Tにおける受信信号の直交成分q[(n+1/2)
T]とレプリカ発生部82にて算出されたレプリカ信号
の直交成分qR[(n+1/2)T]との差の2乗との
和r2=|p(nT)−pR(nT)|2+|q[(n+
1/2)T]−qR[(n+1/2)T]|2が算出され
る。
【0042】その後、ブランチメトリック演算部83に
おいて算出されたr2がブランチメトリックとして信号
系列推定部84に入力され、従来と同様に最尤系列推定
により送信信号系列が推定される。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
ミキサ、フィルタ及びA/D変換器が1組だけで構成さ
れているため、伝送特性劣化の要因となるIchとQc
hとの位相誤差及び振幅誤差が発生せず、また、大規模
なデジタルフィルタを用いずにIchとQchとの時間
的ずれの補正やDCオフセットを除去することができ、
高い等化能力を実現することができる。
【0044】それにより、装置の高性能化及び小型化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受信装置の実施の一形態を示す図であ
る。
【図2】従来の受信装置の一構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】特開平1−300611号公報に開示された受
信装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 ミキサ 20 発振器 30 フィルタ 40 A/D変換器 50 乗算器 60 極性信号発生器 70 セレクタ 80 最尤系列推定型等化器 81 伝送路推定部 82 レプリカ発生部 83 ブランチメトリック演算部 84 信号系列推定部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送波周波数に対して(2n+1/2)
    ω0[ただし、n:整数、ω0=2π/T、T:ベースバ
    ンド信号の伝送レート]だけ異なる周波数を発生させる
    発振器と、 受信信号と前記発振器にて発生した周波数を有する信号
    を合成するミキサと、 前記ミキサにて合成された信号を濾波するフィルタと、 前記フィルタを通過した信号をT/2毎にサンプリング
    するとともにデジタル信号に変換して出力するA/D変
    換器と、 サンプル毎に極性が反転する極性信号を生成する極性信
    号発生器と、 前記A/D変換器から出力された信号と前記極性信号発
    生器にて生成された極性信号とを掛け合わせ、出力する
    乗算器と、 前記乗算器から出力された信号を時刻nTにおける信号
    と時刻(n+1/2)Tにおける信号に分離して出力す
    るセレクタと、 前記セレクタから出力された信号に基づいて最尤系列推
    定を用いて送信信号系列を推定する最尤系列推定型等化
    器とを有し、 該最尤系列推定型等化器は、 前記セレクタから出力された信号に基づいて伝送路のイ
    ンパルスレスポンスを算出する伝送路推定部と、 該伝送路推定部にて算出された伝送路のインパルスレス
    ポンスに基づいてレプリカを算出するレプリカ発生部
    と、 前記セレクタから出力された信号と前記レプリカ発生部
    にて算出されたレプリカとの誤差を表すブランチメトリ
    ックを算出するブランチメトリック演算部と、 前記ブランチメトリック演算部にて算出されたブランチ
    メトリックに基づいて最尤系列推定を用いて送信信号系
    列を推定する信号系列推定部とを有することを特徴とす
    る受信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受信装置において、 前記フィルタは、前記ミキサにて合成された信号のうち
    中心周波数(2n+1/2)ω0の信号成分を通過さ
    せ、かつDC成分を除去する特性を有することを特徴と
    する受信装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の受信装
    置において、 前記最尤推定型等化器は、時刻nTにおける入力信号と
    時刻nTにおけるレプリカとの差の2乗と、時刻(n+
    1/2)Tにおける入力信号と時刻(n+1/2)Tに
    おけるレプリカとの差の2乗との和をブランチメトリッ
    クとして最尤系列推定を行うことを特徴とする受信装
    置。
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