JP2942158B2 - 軽量両面ミラー - Google Patents
軽量両面ミラーInfo
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- JP2942158B2 JP2942158B2 JP29691694A JP29691694A JP2942158B2 JP 2942158 B2 JP2942158 B2 JP 2942158B2 JP 29691694 A JP29691694 A JP 29691694A JP 29691694 A JP29691694 A JP 29691694A JP 2942158 B2 JP2942158 B2 JP 2942158B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天体観測や太陽光、レ
ーザ光線等の集光、拡散あるいは光路変更等に用いられ
る、特に軽量な両面ミラーに関するものである。
ーザ光線等の集光、拡散あるいは光路変更等に用いられ
る、特に軽量な両面ミラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、天体観測やビーム集光、拡散ある
いは光路変更等に汎用されているミラーは、図2に示す
ように、フラットな底面を有する基体上に形成された、
石英ガラスや高珪酸ガラス等の板体表面を用途に応じ
て、平面または所定の曲率面に研磨し、この面に金属蒸
着等によって鏡面反射層を形成させたものが主流であ
る。
いは光路変更等に汎用されているミラーは、図2に示す
ように、フラットな底面を有する基体上に形成された、
石英ガラスや高珪酸ガラス等の板体表面を用途に応じ
て、平面または所定の曲率面に研磨し、この面に金属蒸
着等によって鏡面反射層を形成させたものが主流であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ミラーの大型化
が進むにつれ、自重による変形や、鏡面にうねりを生じ
るなどの問題を生じていた。また、用途によって、焦点
距離に合わせた曲率の異なるミラーを必要とする場合に
は、曲率の異なる複数枚のミラーを常備しなければなら
ず、その都度ミラーの基台への取り替えをしなければな
らないという問題があった。
が進むにつれ、自重による変形や、鏡面にうねりを生じ
るなどの問題を生じていた。また、用途によって、焦点
距離に合わせた曲率の異なるミラーを必要とする場合に
は、曲率の異なる複数枚のミラーを常備しなければなら
ず、その都度ミラーの基台への取り替えをしなければな
らないという問題があった。
【0004】本発明の課題は、上記問題点に着目し、軽
量で異なる曲率の鏡面を形成してなる両面ミラーの開発
にある。ところで、軽量化反射鏡としては、従来、所謂
ハニカム構造体に鏡面形成可能な石英ガラス板体を一体
化したものが知られているが、このような従来のハニカ
ム構造体の両面に曲率の異なるミラーを形成しようとし
ても、加工の困難性からほとんど不可能であり、たとえ
製造できたとしても極めて高価なものとなって実用的で
はない。それ故、本発明のミラーでは、石英ガラス発泡
体を基体層とし、その表裏両面に曲率の異なる鏡面を有
する高珪酸ガラス板体を融着一体化させることにより、
大型でありながら軽量で高精度の反射面を維持できる両
面ミラーの開発に成功した。
量で異なる曲率の鏡面を形成してなる両面ミラーの開発
にある。ところで、軽量化反射鏡としては、従来、所謂
ハニカム構造体に鏡面形成可能な石英ガラス板体を一体
化したものが知られているが、このような従来のハニカ
ム構造体の両面に曲率の異なるミラーを形成しようとし
ても、加工の困難性からほとんど不可能であり、たとえ
製造できたとしても極めて高価なものとなって実用的で
はない。それ故、本発明のミラーでは、石英ガラス発泡
体を基体層とし、その表裏両面に曲率の異なる鏡面を有
する高珪酸ガラス板体を融着一体化させることにより、
大型でありながら軽量で高精度の反射面を維持できる両
面ミラーの開発に成功した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の軽量両面ミラー
は、石英ガラス発泡体からなる厚みを有する円盤状基質
層の両面に、曲率の異なる鏡面を有する高珪酸ガラス板
体を融着一体化し、その鏡面に金属の蒸着光沢膜を設け
た構成である。
は、石英ガラス発泡体からなる厚みを有する円盤状基質
層の両面に、曲率の異なる鏡面を有する高珪酸ガラス板
体を融着一体化し、その鏡面に金属の蒸着光沢膜を設け
た構成である。
【0006】本発明の軽量両面ミラーの基質層として使
用される石英ガラス発泡体は、独立気泡からなる密度
0.1〜1.2g/cm3 程度のものが使用される。本
発明の軽量両面ミラーは、このような石英ガラス発泡体
からなる軽量な基質層の両面に、曲率の異なる鏡面を組
合せて一体に構成させた点に特徴がある。
用される石英ガラス発泡体は、独立気泡からなる密度
0.1〜1.2g/cm3 程度のものが使用される。本
発明の軽量両面ミラーは、このような石英ガラス発泡体
からなる軽量な基質層の両面に、曲率の異なる鏡面を組
合せて一体に構成させた点に特徴がある。
【0007】本発明の両面ミラーは、例えば、望遠鏡ミ
ラー、レーザー誘雷用ミラー、ハイパワーレーザー用大
型ミラー、マイクロ波アンテナ、エネルギー伝達用ミラ
ー、宇宙航空関係に用いられるレーザーレーダー用ミラ
ー等に有用であり、その利用分野に応じて、異なる曲率
の反射鏡が組合わされる。
ラー、レーザー誘雷用ミラー、ハイパワーレーザー用大
型ミラー、マイクロ波アンテナ、エネルギー伝達用ミラ
ー、宇宙航空関係に用いられるレーザーレーダー用ミラ
ー等に有用であり、その利用分野に応じて、異なる曲率
の反射鏡が組合わされる。
【0008】その曲率の異なる両面ミラーの組合せは、
通常、凹面と凹面、凹面と平面、凸面と凸面、あるいは
凸面と平面であるが、その他の組合せを採用することが
望ましい場合もある。また、実用上からは、異なる曲率
の凹面と凹面又は凸面と凸面を組合せたものが広く採用
される。
通常、凹面と凹面、凹面と平面、凸面と凸面、あるいは
凸面と平面であるが、その他の組合せを採用することが
望ましい場合もある。また、実用上からは、異なる曲率
の凹面と凹面又は凸面と凸面を組合せたものが広く採用
される。
【0009】このような本発明の軽量両面ミラーは、大
形でも石英ガラス発泡体からなる軽量基質層の一直径を
含む対向箇所を回転可能に軸支することにより、容易に
裏返したりミラーの方向を変えることができるので実用
性が顕著に向上する。
形でも石英ガラス発泡体からなる軽量基質層の一直径を
含む対向箇所を回転可能に軸支することにより、容易に
裏返したりミラーの方向を変えることができるので実用
性が顕著に向上する。
【0010】本発明の軽量両面ミラーは、石英ガラス発
泡体基質層に、所定の曲率または平面度をもった複数枚
の円盤状に成型された、例えば、石英ガラスまたは高珪
酸ガラスまたは低膨張結晶化ガラス等の実質的に透明な
鏡面形成層用板部材を融着一体化して形成される。
泡体基質層に、所定の曲率または平面度をもった複数枚
の円盤状に成型された、例えば、石英ガラスまたは高珪
酸ガラスまたは低膨張結晶化ガラス等の実質的に透明な
鏡面形成層用板部材を融着一体化して形成される。
【0011】このように一体に接合された軽量両面ミラ
ーの鏡面形成層用板部材の面は、予めまたは一体化時に
所定の曲率の曲面または平面に形成されるが、融着一体
化後に、更に高精度に研磨仕上げされ、その面に適用が
予定された反射光またはエネルギー、電磁波に適切な鏡
面反射膜が形成される。その反射膜は、例えばアルミニ
ウム、銅または銀等の金属蒸着により容易に形成され
る。また、曲率のある反射面の形成は、一体化後所定の
カーボン型を減圧高温雰囲気中で押し当てて形成しても
良い。
ーの鏡面形成層用板部材の面は、予めまたは一体化時に
所定の曲率の曲面または平面に形成されるが、融着一体
化後に、更に高精度に研磨仕上げされ、その面に適用が
予定された反射光またはエネルギー、電磁波に適切な鏡
面反射膜が形成される。その反射膜は、例えばアルミニ
ウム、銅または銀等の金属蒸着により容易に形成され
る。また、曲率のある反射面の形成は、一体化後所定の
カーボン型を減圧高温雰囲気中で押し当てて形成しても
良い。
【0012】以下、添付図面に基づいて本発明の軽量両
面ミラーの一例を説明する。本発明の軽量両面ミラー1
は、石英ガラス発泡体からなる円盤状基質層2の両面
に、曲率の異なる鏡面を有する鏡面形成層用板部材3、
4が一体化され、これらの板体3、4の鏡面に金属の蒸
着光沢膜が形成されている。一例を挙げると3で示す鏡
面の曲率半径はR=5000mm、4で示す鏡面の曲率
半径はR=3500mmである。このようなミラーは、
従来の石英ガラスや高珪酸ガラス等のミラーよりもはる
かに軽量であり、その表裏両面が異なる曲率に形成され
ているので、目的、用途に応じてこれを選択的に使用す
ることができる。
面ミラーの一例を説明する。本発明の軽量両面ミラー1
は、石英ガラス発泡体からなる円盤状基質層2の両面
に、曲率の異なる鏡面を有する鏡面形成層用板部材3、
4が一体化され、これらの板体3、4の鏡面に金属の蒸
着光沢膜が形成されている。一例を挙げると3で示す鏡
面の曲率半径はR=5000mm、4で示す鏡面の曲率
半径はR=3500mmである。このようなミラーは、
従来の石英ガラスや高珪酸ガラス等のミラーよりもはる
かに軽量であり、その表裏両面が異なる曲率に形成され
ているので、目的、用途に応じてこれを選択的に使用す
ることができる。
【0013】本発明の軽量両面ミラーは、中央部に円形
開口を有する所謂カセグレン式のミラーで、両面及び開
口内周面に高珪酸ガラス体を融着一体化させ、さらにそ
の上に金属の蒸着光沢膜が形成されているものを含むも
のである。
開口を有する所謂カセグレン式のミラーで、両面及び開
口内周面に高珪酸ガラス体を融着一体化させ、さらにそ
の上に金属の蒸着光沢膜が形成されているものを含むも
のである。
【0014】本発明の軽量両面ミラーは、例えば、集光
ミラーを介して高出力のパルス状レザーを雷雲に向けて
発射し、レーザーの通り道に電気の流れやすいプラズマ
状態を作って雷を誘導する誘雷装置において、レーザの
焦点距離に対応する曲率のミラーを選択する際、ミラー
の数を半減することができ、さらに、ミラーを回転自在
に装置に取り付けた場合、ミラーを回転させるだけで、
曲率の異なる二種類のミラーを利用できるので無駄がな
い。
ミラーを介して高出力のパルス状レザーを雷雲に向けて
発射し、レーザーの通り道に電気の流れやすいプラズマ
状態を作って雷を誘導する誘雷装置において、レーザの
焦点距離に対応する曲率のミラーを選択する際、ミラー
の数を半減することができ、さらに、ミラーを回転自在
に装置に取り付けた場合、ミラーを回転させるだけで、
曲率の異なる二種類のミラーを利用できるので無駄がな
い。
【0015】
【発明の効果】本発明のミラーによれば、軽量両面ミラ
ーであるため従来のような自重による変形や、鏡面にう
ねりを生じるなどの問題を生じることがなく、また、両
面がそれぞれ異なる曲率面で形成されているため目的、
用途に応じてこれを選択的に使用することができる。
ーであるため従来のような自重による変形や、鏡面にう
ねりを生じるなどの問題を生じることがなく、また、両
面がそれぞれ異なる曲率面で形成されているため目的、
用途に応じてこれを選択的に使用することができる。
【図1】 本発明の軽量両面ミラーの一例を示す縦断面
図である。
図である。
【図2】 従来のミラーの一例を示す縦断面図である。
1 軽量両面ミラー 2 石英ガラス発泡体基質層 3 鏡面形成層用板部材 4 鏡面形成層用板部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 義昭 神奈川県横浜市磯子区原町8番34号 有 限会社岡本光学加工所内 (56)参考文献 特開 平5−119207(JP,A) 特開 平4−335301(JP,A) 特開 平4−323601(JP,A) 特開 昭56−33572(JP,A) 実開 平5−2102(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/10
Claims (2)
- 【請求項1】 石英ガラス発泡体からなる厚みを有する
円盤状基質層の両面に、曲率の異なる鏡面を有する透明
無気泡の石英ガラスまたは高珪酸ガラス層が融着一体化
され、その鏡面に金属の蒸着光沢膜を設けてなる軽量両
面ミラー。 - 【請求項2】 中央部に円形開口を有し、開口内周面に
高珪酸ガラス板体を融着一体化させ、さらにその上に金
属の蒸着光沢膜を設けてなる請求項1に記載の軽量両面
ミラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29691694A JP2942158B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 軽量両面ミラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29691694A JP2942158B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 軽量両面ミラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08152507A JPH08152507A (ja) | 1996-06-11 |
JP2942158B2 true JP2942158B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=17839838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29691694A Expired - Fee Related JP2942158B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 軽量両面ミラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2942158B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010038748A1 (de) * | 2009-08-07 | 2011-03-24 | Carl Zeiss Smt Gmbh | Verfahren zur Herstellung eines Spiegels mit wenigstens zwei Spiegelflächen, Spiegel einer Projektionsbelichtungsanlage der Mikrolithographie und Projektionsbelichtungsanlage |
EP3339918A1 (en) * | 2016-12-21 | 2018-06-27 | Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. | A mirror and a method for fabricating the same |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5633572A (en) * | 1979-08-28 | 1981-04-04 | Fujitsu Ltd | Optical rader device |
JP2580406B2 (ja) * | 1991-05-10 | 1997-02-12 | 信越石英株式会社 | 反射鏡基体の製造方法 |
JP2569234B2 (ja) * | 1991-04-23 | 1997-01-08 | 信越石英株式会社 | 軽量反射鏡基体の製造方法 |
JP2580419B2 (ja) * | 1991-10-29 | 1997-02-12 | 信越石英株式会社 | 軽量反射鏡基体の製造方法 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP29691694A patent/JP2942158B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08152507A (ja) | 1996-06-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990512 |
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